JP2007296755A - インクジェット記録装置の吸引回復方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置の吸引回復方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】吸引回復時の廃インク量を最小限にとどめて、気泡取り込みなどの弊害のないように確実にインク流路及びノズルに対してインクを充填するインクジェット記録装置の吸引回復方法を提供すること。
【解決手段】キャップによって記録ヘッドのフェイス面をキャッピングし、キャップ内に負圧を発生させて記録ヘッド内のインクを吸引するインクジェット記録装置の吸引回復方法である。吸引回復方法は、まず、フィルタ部から気泡を分離させるためのフィルタ部吸引負圧を発生させる第1吸引ステップが行われる。その後、インク流路及び大ノズル内部のインクを吸引するためのインク流路吸引負圧を発生させる第2吸引ステップが行われる。その後、小ノズルからのインクを吸引するための第3吸引ステップが行われる。
【選択図】図6

Description

本発明は、インクジェット記録装置のインク吐出性能を維持回復するための吸引回復方法、及びその吸引回復方法によって吸引回復が行われるインクジェット記録装置に関する。
微細な吐出口からインク滴を吐出して記録するインクジェット記録装置においては、インクジェットヘッドの吐出口からのインク揮発成分の蒸発によって、インクの増粘現象、インクの染料濃度上昇、インクの固着などが発生する。また、長期の放置により、インクジェットヘッドのインク流路内に気泡が発生すると、インクの正常な供給動作が妨げられ、記録動作に大きな支障をきたすことがある。
このような不具合を回避するために、インクジェットヘッドの吐出口面(フェイス面)をキャッピングするとともに、チューブポンプによりキャップ内を減圧して、吐出口からインクを引き出す吸引回復手法が用いられている。吐出口からインク流路内にある記録に適さなくなったインク、気泡、ゴミ等を強制的に引き出すことで、ヘッド内のインクの質を保ち、正常な印字を継続させている。そして、インクを排出すると共に、インクタンクからフィルタを介して新しいインクをインク流路に充填する。
この吸引回復手法には、チューブポンプを用いたものがある。チューブポンプによる吸引回復手法では、チューブをローラの回転によって扱く。そのときの条件設定は、ポンプ動作時のローラを回転させるモータの制御(主に回転数と回転速度を設定変更)によって吸引圧等の吸引条件を設定することができる。しかしその反面、インクを吸引しながら吸引圧を上昇させる機構であるため、吸引量と吸引圧を独立に設定できない。
このチューブポンプを用いた吸引の際には、通常、吸引量の調整をポンプ駆動モータの回転数の設定によって行う。また、吸引時間は回転数を回転速度により割った値に定まる。従って、チューブポンプを用いて吸引回復を行う際には、ポンプ駆動モータを適当な回転数に設定し、インクを引き出しながらインク流路に新たなインクが充填される。インクが充填されると、キャップ内へ吸引したインクが流入すると共にキャップ内の負圧が消滅する。
しかしながら、運転条件の設定時に所定の吸引量を確保しようとする場合、図9のlHに示すように、高速回転で吸引を行うと、吸引圧の上昇カーブlHが急峻な系となってしまい、吸引圧が過度に上昇し、インク流速の上昇を招くことがある。インクタンクの単位時間あたりのインク供給能力には上限があり、インク流速がその上限を超えてしまうとインクを供給しきれず、インクジェットヘッドのインク流路内に気泡を取り込んでしまうことがある。
この現象は、図10に示すような多色インク用に複数のインク流路をもつヘッド50において、吐出口までの各色のインク流路長の差が大きくなると発生することがある。一般に、流れの抵抗は流路長さに比例するので、それぞれのノズルの吐出口径が等しい場合には、流路長が長いほど流れの抵抗となる圧力損失が大きくなって吸引し難く、短い流路のほうが吸引し易い。すなわち、図11に示すように、短い流路(負圧曲線:lLmin)で気泡が抜けた後も、長い流路(負圧曲線:lLmax)で気泡を取り終える時間tLmaxまで負圧をかけて吸引し続けなければならない。このとき、短い流路では長い流路に比べて抵抗が小さいので、負圧曲線が急速に立ち上がる。これにより、短い流路では流路内に気泡を取り込むようなインク供給不良を発生させる吸引圧PT以上にまで吸引圧(Plmin)が上昇してしまう。
このような場合、特許文献1で提案されている方法がある。これは、チューブポンプを連続回転して、インク供給不良が発生しない負圧Pcにした後、駆動/停止を複数回繰り返すことで、目標負圧近傍内に維持したまま気泡を取り切るまで吸引を続けるという方法である。図11に、このときの負圧曲線lPcを示す。
また、インクジェットヘッドの吸引回復においては、吐出口径の大小によっても吸引回復に必用となる目標負圧が異なる。吐出口径の大きなノズル(以下大ノズルと呼ぶ)よりも吐出口径の小さなノズル(以下小ノズルと呼ぶ)の方が吸引回復に必用な目標負圧は大きい。これは、小ノズルにおけるメニスカス力の方が大ノズルにおけるメニスカス力よりも大きく、ノズルからインクを吸引するにはそのメニスカス力を上回る負圧により吸引を行う必要があるためである。
現在開発が行われているインクジェットヘッドにおいては、印字の高精細化/高速化を実現するために、図12に示すように、同一のインク流路70にインク吐出口径の異なる大・小ノズルが配列されているものがある。このようなヘッドの吸引回復においては、吐出口径の小さいノズル部72でのメニスカス力が吐出口径の大きいノズル部(以下大ノズルと呼ぶ)71よりも大きい。そのため、大ノズル71からインクを吸引する際の目標負圧(PF)よりさらに高い目標負圧(PN)が必要となる。これらの吐出口径の異なるノズルに対して一回のキャッピングによって吸引を行う際には、図9の負圧曲線lHに示すように、小ノズルからインクを吸引するために吸引圧を急峻に上げて吸引を行うことが考えられる。このとき、大ノズルではインク流速がインク供給能力を超えてしまい、インク流路内に気泡を取り込んでしまうようなインク供給不良になる恐れがある。また、負圧曲線lLに示す吸引圧を急峻に上げずに吸引する場合は、吸引され易い大ノズルからインク流路内を充填された後も、小ノズルの充填に必要な目標負圧になるまで吸引を続けるため、無駄なインクが増大する。
このような吐出口径の異なるノズルに対して一回のキャッピングによってインクの吸引を行う場合には、特許文献2で提案されている方法がある。この方法では、まず、小さい吸引圧でインク流路及び大ノズルで吸引、インク充填を行った後、残りの小ノズルを瞬間的に高い吸引圧で吸引するという吸引圧を2段階に設定する。このような吸引回復での負圧曲線を、図9のlFNに示す。
特開2001−063102号公報 特開2005−059554号公報
しかしながら、図13に示すように、さらなる印字の高画質化/高速化を実現するためのヘッド90では、ノズル数が大幅に増加していることによってそれぞれのインク流路長が異なっている。また、それに加えて、各色のインク流路でノズルの吐出口径が異なっている。
よって、このようにインク流路長が異なり、且つ吐出口径も異なるインクジェットヘッドにおいては、インク流路ごとに吸引回復に必要な負圧の大きさが大きく異なる。従って、従来と同様に多数のノズル群をキャップで一括して吸引回復することがより難しくなってきている。図12に示すように、ノズル断面積の差が大きくなると、全体の吸引量に対する各インク流路での吸引量のバランスがより悪化する傾向にある。すなわち、一方では、図13における小ノズル部92には高い吸引圧を与えてインクを吸引できるように吸引条件を設定することが求められている。また、他方では、吸引し易い大ノズル部91での吸引の際にはインクタンクの単位時間あたりのインク供給能力を超えないインク流速に吸引条件を設定することが求められている。これらの要求に対して、両方を満たすように吸引条件を設定することが困難になってきている。
また、インクの吸引を行う際には、吸引バランスを悪化させないようにするために、吸引時のインク流速を小さくしてノズル部での圧力損失を可能な限り抑えることが望ましい。インク吸引の際にインク流速が大きくなると、それにつれてそれぞれのノズル部における抵抗となる圧力損失が大きくなる。これにより、インク流路及びノズルごとの圧力損失が大きくなり、インク流路ごとの吸引バランスが悪化することになってしまうためである。
従って、吸引動作としては、急激にインク流速を上昇させず、キャップ内が低い目標負圧となるように、低速回転で吸引することが望ましいとされる。また、図14の負圧曲線lLに示しているように、低速回転では、キャップ内は飽和圧Psatに到達し易いため、吸引圧を上げることなく、容積の大きいインク流路及び大ノズルの吸引、インク充填を行う吸引動作としては有効である。
各色ノズルにおける吸引力のバランスは、各色インク流路内における気泡の発生によってさらに悪化する。従って、各色全ての小ノズルに同等に高い吸引圧を伝達するためには、最初に全てのインク流路に気泡等がなく確実にインクが充填されていることが必要条件となる。
しかしながら、インク流路に気泡が存在する場合に通常の吸引回復における吸引の際の目標負圧が低すぎると、図15に示すように、気泡を膨張させるだけで気泡が移動せずにヘッド内に残る場合がある。吸引の後のヘッドに気泡が残った場合にはその後安定してインクを充填することができないので、インク充填の前に確実に気泡を吸引することが必要となる。気泡を吸引する際には、その液面に生じるメニスカス力を上回る吸引力が生じるように負圧をかける必要がある。ここで、インクタンクとインクが流れるインク流路との間にはフィルタが配置されている。このとき、もともとフィルタはヘッドの吐出口に向かうインク内に含まれたゴミ等の異物をトラップして吐出口へ流さないための部材であるので、フィルタ内の隙間はノズル吐出口程度に小さい。液面の面積が小さい程インクのメニスカス力は大きいので、フィルタ内で生じるメニスカス力は大きい。従って、フィルタから気泡を吸引するには、ある程度高い吸引負圧が必要となる。特に、インク供給量を多く必要とする吐出dutyの高い印字では、インク流路内あるいはフィルタ部に気泡が残ると、印字弊害が発生してしまう場合がある。
その一方、吸引回復の際の吸引負圧を高く設定すると、それに伴いインクの流速が増加してインク流量も増加する。インクタンクの単位時間あたりのインク供給能力には上限があるので、そのインク供給能力を超えたインク流量となった場合には、インク供給の際にインク流路内に気泡を取り込んでしまう。
また、フィルタ部に残った気泡に対して、特許文献1で提案されているようにフィルタ部から気泡を分離させるのに十分な目標負圧で継続させて吸引する方法も考えられる。しかしながら、特許文献1で提案された方法では、目標負圧近傍で負圧を持続させるようにポンプの急停止/急回転を繰り返す制御であるため、モータを含む駆動系に大きな負荷がかかってしまう。このとき、吸引回復ユニットをこのような負荷に耐え得る装置としなければならないため、装置の大型化を招き、ひいてはそれに伴うコストの上昇を引き起こしてしまう。
従って、本発明はかかる問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、気泡の取り込みなどの弊害のないように確実にインク流路及びノズルに対してインクを充填するインクジェット記録装置の吸引回復方法を提供することである。また、吸引回復時の廃インク量を最小限にとどめるインクジェット記録装置の吸引回復方法を提供することである。
本発明のインクジェット記録装置の吸引回復方法によれば、インク貯留部からインク流路を通って記録ヘッドにインクが供給され、前記インク貯留部と前記記録ヘッドとの間には前記インク流路を通るインクを濾過するためのフィルタが配置され、前記記録ヘッドは吐出口径の異なる複数のノズルを有したインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドのフェイス面をキャップによってキャッピングし、前記キャップ内にチューブポンプの駆動によって負圧を発生させて前記記録ヘッド内のインクを吸引するインクジェット記録装置の吸引回復方法において、前記フィルタが配置されたフィルタ部から気泡を分離させるための第1目標負圧で吸引する第1吸引ステップと、前記第1吸引ステップの後、第1目標負圧よりも負圧が低く、少なくともインク流路内部のインクを吸引することが可能な第2目標負圧で吸引する第2吸引ステップと、前記第2吸引ステップの後、第1目標負圧よりも負圧が高く、前記記録ヘッドの有するノズルのうち最小の吐出口径を有するノズルからノズル内部のインクを吸引することが可能な第3目標負圧で吸引する第3吸引ステップと、を有したことを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録装置によれば、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置の吸引回復方法によって吸引回復動作が行われることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置の吸引回復方法によれば、廃インク量を減らしつつそれぞれのノズルに対して適切な吸引負圧で吸引を行うことができるインクジェット記録装置の吸引回復方法を提供することができる。また、一回の吸引回復シーケンスでヘッドの吸引回復動作が行われるので、吸引回復工程にかかる時間を短くすることができる。また、本発明のインクジェット記録装置によれば、廃インク量を減らすことができるので、一回のインク充填で記録できる記録枚数が増加し、ランニングコストに優れたインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第一の実施形態)
まず、図1から図7を参照して、本発明に基づく第一の実施形態のインクジェットヘッド及び吸引回復ユニットの構成について説明する。図1に、インクジェットヘッド40と、インクジェットヘッド40にインク流路20、21を介して連通しているインク貯留部であるインクタンク35と、インクジェットヘッド40に取り付けられた吸引回復ユニット10とを示す。インクジェットヘッド40は、タンクホルダ33と、タンクホルダ33に溶着された流路板32と、流路板32に取り付けられた放熱板31と、放熱板31に取り付けられた吐出チップ30とから構成されている。吐出チップ30には、不図示の記録媒体に向けてインクを吐出するノズル22a〜22fが形成されている。インクジェットヘッド40の内部には、各色それぞれのインクタンク35a〜35fから流れてくるインクをそれぞれのノズル22a〜22fへ伝えるインク流路21a〜21fが形成されている。流路板32に形成されたインク流路21を上から見た断面図を図2に示す。図2に示されるように、インク流路21の長さはそれぞれの流路毎に異なる。
タンクホルダ33の内部にはインク流路20a〜20fが形成されており、インク流路21a〜21fとそれぞれ連通している。インク流路20a〜20fは、その上流で各インクタンク35a〜35fに連通しており、連通している面にはそれぞれフィルタ34a〜34fが取り付けられている。それぞれのインクタンク35a〜35fの内部には、インクが充填されている。
吐出チップ30における図3のIV−IV線に沿う断面図を図4に示す。吐出チップ30の内部には、共通液室39がインク流路21に連通して形成されており、共通液室39に連通してインク供給通路38が形成されている。また、インク供給通路38は、ノズル22に連通している。図4では、吐出チップ30に径の異なるノズル22が形成されている。ノズル22のうち、径の大きなものを大ノズル22Aとし、径の小さなものを小ノズル22Bとする。
なお本実施形態においては、ノズル群22a〜22fは、各々0.43インチ(約11mm)の幅に256個配列されている。ノズル22が設けられた吐出チップ30の一部を省略した平面図を図3に示す。ノズル22a及び22dでは、吐出口径が約16.4μm(5pl用)である同じ径のノズル列が2列配置されて形成されている。ノズル30b、30c、30e及び30fでは吐出口径が約16.4μmのノズル列と吐出口径が約9.2μm(1pl用)のノズル列との異なった径のノズル列が並べられて形成されている。
ここで、a〜fは各インクの色を示しており、aはブラック(BK)、bはシアン(C)、cはライトシアン(LC)、dはイエロー(Y)、eはライトマゼンタ(LM)、fはマゼンタ(M)であり、全て染料インクを使用している。また、インク流路20、21を合わせた容積はそれぞれ、BKで0.0776cc、Cで0.0558cc、LCで0.0683cc、Yで0.0718cc、LMで0.0598cc、Mで0.0403ccである。フィルタ34a〜34fは、外径が約φ3mm、孔径が8μm/2μm/8μmの3層構成で厚みが0.27mm、のSUS材を使用し、外周部をタンクホルダに超音波溶着されている。また、このフィルタの設置による圧力損失は、印字中の最大インク流量を2.9g/minと想定した場合に、0.017atm(178mmAq)程度であった。
次に、吸引回復ユニット10について説明する。吸引回復ユニット10は、キャップ部材3と、キャップ部材3の内部に負圧を発生させるチューブポンプ4と、負圧により吸引したインクをインクジェットヘッド40の外部に排出させる排出管6とから構成されている。チューブポンプ4の運転は、回復モータ5の駆動によって行われる。
チューブポンプ4によるキャップ部材3内部の負圧発生原理を、図5を用いて説明する。チューブポンプ4は、チューブ23及びローラ24を有している。また、キャップ部材3内にはインクジェットヘッド40のノズル22に発生する吸引圧をキャップ部材3の吸引面全体で均一にするために多孔質部材7が配置されている。負圧発生の際には、まず、回復モータ5の駆動により、ローラ24を排出方向、すなわちキャップのある方向とは逆の方向へ回転させつつ移動させる。これにより、チューブポンプ4内のチューブ23がローラ24によって扱かれる。チューブ23が扱かれることで、ポンプ出口に接続される排出管6に空気及びインクが強制排出され、その後扱かれたチューブ23が復元する。このときの復元力により、キャップ部材3の内部に負圧が発生する。それから、そのままローラ24を排出方向へ回転させ続けると復元部分の占める容積がさらに大きくなるので、負圧はローラ24の回転する量に応じて高まる。
この吸引動作は、吸引手段であるチューブポンプ4に駆動力を与えるための回復モータ5を、所定の回転速度及び所定の指定パルス数を設定し、排出方向へ回転させることで行われる。本実施形態では、回復モータ5への指定パルス数すなわちモータの回転数Nはモータエンコーダのスリット数(slit)に対応し、回転速度wは1秒間あたりのスリット数(slit/s)に対応している。このように、チューブポンプ4は、回復モータ5の回転速度と吸引時間(=回転数/回転速度)の二つのパラメータを設定することで吸引条件が決定される。
本実施形態における吸引回復方法を、図6に示す吸引動作時の負圧変動曲線を参照しながら説明する。
ここで、負圧変動曲線を作成するために計測するに当たって、吸引条件の設定は、インクジェットヘッド40の使用条件としては厳しい条件に設定する。本実施形態においては、インクの粘度が高くなるように、温度が5℃と低温で且つ湿度が10%と乾燥した環境で計測を行った。以下、参照される数値例については、同様の温湿度環境で測定された数値である。また、一回の吸引回復シーケンスで気泡を除去しつつインク流路にインクを充填する際には、一番厳しい条件としてヘッドのインク流路内を全て空にした後、計測を行った。
本実施形態における吸引回復方法は、まず、フィルタ34から気泡を分離させるための第1目標負圧を発生させる第1吸引ステップが行われる。その後、インク流路20、21及びノズル22内部のインクを吸引するための第2、第3吸引負圧を発生させるための第2、第3吸引ステップが行われる。
まず、図5に示すチューブポンプ4のローラ24によってチューブ23を押圧して扱くことにより、所定の駆動時間t1でキャップ部材3内の負圧を、フィルタ部を吸引するための負圧である第1目標負圧P1に到達させる第1吸引ステップを開始する。本実施形態の第1吸引ステップは、フィルタ部から気泡を取り除くために吸引するステップである。第1吸引ステップが開始されると、インクジェットヘッド40のフェイス面に負圧がかけられキャップ部材3の内部で吸引力が生じる。そして、その吸引力によって、インク流路20、21及びノズル22を介してキャップ部材3の内部の空間に連通するインクタンク35から強制的にインクが吸引される。回復モータ5の駆動の終了後、吸引回復ユニット10に設けられる大気開放バルブ(不図示)を開放状態にすることで、キャップ内に溜められた廃インク(吸引されたインク)がキャップ部材3内部から排出される。
第1の目標負圧P1は、図1に示すフィルタ34の近傍に発生する気泡がフィルタ34から分離するのみに必用な吸引力を生じさせる。気泡をフィルタ34から分離させることで、後述するその後の吸引動作でインク流路20、21内をインクがスムーズに移動することになる。従って、その後の吸引動作でのインク流路毎の吸引負圧の差が小さくなり、吸引バランスの悪化が抑えられる。第1の目標負圧P1は、インクタンク35からのインクの供給能力を超えて気泡を取り込んでしまうようなインク流量及び速度を与えてしまうような吸引圧よりも低く設定される。本実施形態では所定の駆動時間t1は約3.7sで目標負圧P1は約0.25atmであった。また、吸引開始後のキャップ部材3内負圧の上昇率は0.12atm/sであった。また、このときのモータの回転速度を2200(slit/s)、回転数を8150(slit)に設定している。
それから、インクジェットヘッド40では、それぞれのインク流路20、21及び大ノズル22Aからインクを吸引するための第2目標負圧を発生させる第2吸引ステップが行われる。第1吸引ステップでのポンプ駆動終了後からの所定の経過時間tint1後(本実施形態では約13s後)に、所定の駆動時間t2でP2に到達させる第2吸引ステップを開始する。ここで、第2の目標負圧P2は、インク流路20、21及び大ノズル22Aから、インク及び気泡が流れるのに十分な吸引力を生じさせる負圧であれば良い。このステップで除去される気泡は、インク流路20、21及び大ノズル22A内にあったもの及び第1の吸引ステップでフィルタ部から引き出されたものである。第2の目標負圧P2は、第1の目標負圧P1よりも小さな負圧として設定されている。本実施形態では、第2の目標負圧P2は図4に示す大ノズル22Aからインクが流れるのに十分な負圧である。
第2吸引ステップの吸引動作においては、所定の駆動時間t2は約7.5sで目標負圧P2は約0.17atmであった。また、吸引開始後のキャップ部材3内の負圧の上昇率は約0.065atm/sであった。このときのモータの回転速度を1400(slit/s)、回転数を10500(slit)に設定した。なお、目標負圧P2へは約2.7s程度で達したのち、吸引を継続することによる負圧の上昇が小さく、ほぼ飽和圧であった。よって、流抵抗の小さな、径の大きいノズルでインクタンク35からのインクの供給能力を超えずに、気泡を取り込むようなこともなく、インクの充填を完了できた。本実施形態では、径の大きいノズルとは、図3に示すBKとYとにおけるノズル22a、22dの全てのノズル、及び、それ以外のC、LC、LM、Mにおけるノズル22b、22c、22e、22fのうちの半分のノズル(図4の22A)である。
第2吸引ステップでの吸引負圧は小さいので、第2吸引ステップでの吸引はインク流路20、21及び大ノズル22Aからインク、気泡、ゴミ等が吸引され、インクが充填されるまで比較的長い時間行われる。また、第2吸引ステップにおける第2目標負圧まで負圧が上昇する際の負圧上昇速度は第1吸引ステップにおける第1目標負圧までの負圧上昇速度よりも小さく設定されている。第2吸引ステップではインクの流速が小さいので、大ノズル22A及びインク流路20、21内での圧力損失が小さく、流れの抵抗が少ない。従って、インク流路毎の圧力損失の差が抑えられ、インク流路毎の吸引負圧の差が小さく抑えられる。
モータ駆動終了後、第1吸引ステップと同様、不図示の大気開放バルブを開放状態にすることで、キャップ部材3内に溜められた廃インク(吸引されたインク)が排出管6を通ってキャップ部材3から排出される。
次に、第2吸引ステップでのポンプ駆動終了後からの所定の経過時間tint2後に、所定の駆動時間t3で小ノズル22Bから小ノズル22B内のインクを吸引するための吸引負圧である目標負圧P3に到達させる第3吸引ステップを開始する。本実施形態では、tint2は約13秒である。ここで、第3の目標負圧P3は、小ノズル22B内のインクを吸引すると共に小ノズル22B内にインクを充填するために高い吸引圧が必要である。また、それに加えて、インクタンクからのインクの供給能力を超えてしまうような吸引圧よりも低くする必要がある。本実施形態では、所定の駆動時間t3は約1.8s程度で、第3の目標負圧は約0.3atmである。また、吸引開始後のキャップ内負圧の上昇率は約0.2atm/sであった。このときのモータの回転速度を3000(slit/s)、回転数を5500(slit)に設定した。駆動時間t3を約1.8sと短い時間に設定したことで、高い吸引負圧をかけても大ノズル22Aからの廃インクの量を抑えると共に、大ノズルからのインク流量を抑えてインク供給能力を超えることによる気泡の取り込みが行われないようにしている。
この段階においては、インク流路20、21及び大ノズル22A内にはインクの充填が完了されている。従って、インク流路には気泡等がない状態となっているので、小ノズル22Bからインクを吸引してそこにインクを充填するだけで良く、短い時間の吸引のみで良い。第3吸引ステップで負圧による吸引が行われる時間は、第1吸引ステップで負圧による吸引が行われる時間よりも短く設定されている。また、第3吸引ステップでの吸引負圧が高く設定されているので、吸引時間を短くすることで第3吸引ステップの際の大ノズル22Aからのインクの排出量が抑えられる。従って、無駄に排出されるインクの量を少なくすることができる。また、吸引時間をこのように設定するために、第3吸引ステップにおける第3目標負圧までの負圧上昇速度は第1吸引ステップにおける第1目標負圧までの負圧上昇速度よりも大きく設定されている。
第3吸引ステップの第3目標負圧は第1吸引ステップの第1目標負圧よりも負圧が大きく設定されている。これは、小ノズル22Bでのメニスカス力は、大ノズル22Aでのメニスカス力よりも大きいためである。インクを吸引するには液面でのメニスカス力を上回る負圧により吸引しなければならないので、大ノズル22Aからインクを吸引するための吸引力よりも小ノズル22Bからインクを吸引するための吸引力が大きくなる。
なお、本実施形態では、第3吸引ステップでの回転速度はモータ使用上の高速限界値に設定されている。本実施形態のインクジェットヘッド40では、この回転速度で初めて、小ノズル22B内の気泡を除去することが可能である。第3吸引ステップでの回転速度がモータ使用上の高速限界値に設定されたことにより、モータが第3目標負圧を生じさせるような回転速度を越えて運転されることがない。従って、第3吸引ステップの際に誤操作によってインクの流量が限界値を超えて、インクジェットヘッド40内に気泡を取り込んでしまうことがない。また、吸引圧の上昇カーブが思ったよりも急峻な系となってしまい吸引圧が急激に上昇しても、インク流速の過度の上昇を招くことがなく、インク流路内に気泡を取り込むようなインク供給不良を引き起こすことがない。
以上から、本実施形態では、フィルタ34から気泡を分離させるために吸引した後、インク流路部及び大ノズル22Aからインクを引き出すと共にインクを充填させるための吸引圧及び吸引速度で吸引した。これにより、インク流路部へのインクの充填の際にフィルタ部に気泡が無いので、スムーズにインク流路部からのインクの吸引及び充填を行うことができる。また、インク流路内を気泡残りなく充填することができる。その後、小ノズル22Bからのインクの吸引を、インク流路内及び大ノズル22Aよりも大きな吸引負圧で吸引する。
第2吸引ステップにおける負圧上昇速度を第1吸引ステップにおける負圧上昇速度よりも小さくし、第3吸引ステップ負圧上昇速度を第1吸引ステップにおける負圧上昇速度よりも大きくした。これに伴い、第2吸引ステップでの吸引時間t2を第1吸引ステップでの吸引時間t1よりも長くとり、第3吸引ステップでの吸引時間t3を第1吸引ステップでの吸引時間t1よりも短くとった。これにより、インク流路及び大ノズル内へのインクの充填の際に無駄なインクの消費を抑えることができた。また、第2吸引ステップでは長い時間をかけてインク流路及び大ノズル内の吸引を行うので、インク流路及び大ノズル内での気泡の残りを少なくすることができる。よって、この一連の連続吸引動作によると、吐出口径の異なるノズル列を複数有するインクジェットヘッド内に対して、インクの浪費を抑制し、インクタンクの供給能力を超えることによる気泡の混入を防ぎ、確実に吸引回復が実施可能となる。また、本実施形態では、一回の吸引回復シーケンスでヘッドの吸引回復動作を行えるので、インクの無駄な排出を抑えると共に、吸引回復工程にかかる時間を短くすることができる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態は、図7に示すように、第一実施形態における一連の連続吸引動作時における吸引ステップ間の時間と、インク流路内のインクの挙動、及びインクタンクへの外乱の影響を考慮した場合の吸引方法である。
図中のtint1は第1吸引ステップと第2吸引ステップの間の時間であり、tint2は第2吸引ステップと第3吸引ステップの間の時間を表している。
インク流路内の挙動に関しては、第2吸引ステップ終了後はインク流路及び大ノズル内にインクが充填されているので、大ノズル22Aでの液面によるメニスカス力が働く。これに対して、第1吸引ステップ終了直後は、大ノズル22A内にインクが充填されていないのでインク流路20、21でのメニスカス力が働く。大ノズル22Aの径はインク流路20、21よりも小さいので、第2吸引ステップ終了後は第1吸引ステップ終了後よりも液面でのメニスカス力は大きくなる。従って、第2吸引ステップ終了後は、インクを移動させるのに必要な力が第1吸引ステップ終了後よりも大きく、インクが移動し難い。そのため、吸引回復中に、インクジェット記録装置本体に衝撃、振動などの外乱が発生した場合にも、これらに起因するインク界面の変形、移動に伴う気泡の混入等は起き難く、外乱による影響は、第1吸引ステップ終了直後の方が大きい。従って、tint1の間は外乱に対して不安定な状態にある。気泡の混入等が生じないように確実にインク流路の充填を行うには、tint1を短く設定することが好ましい。
また、tint2が短いと第3吸引ステップでの吸引動作時に第2吸引ステップでの負圧がインクタンク35内に残ってしまうことが考えられる。第3吸引ステップでは高い吸引負圧をかけることになるので、第3吸引ステップでのインクタンク35内の過度の負圧上昇を抑えるために、第3吸引ステップ前にはインクタンク35内に負圧は残っていない方が良い。従って、インクタンク35内に残った負圧を解消するために、第2吸引ステップ後の時間tint2を長く設定することが好ましい。従って、本実施形態のように、tint2≧tint1とすることによって吸引回復動作を、気泡を取り込むような吸引インク供給不良を引き起こすことなく、より確実なものにすることが可能である。
(他の実施形態)
また、上記の実施形態においては、インクジェットヘッドが大小二種類の吐出口径のノズルを有することとしたが、インクジェットヘッドは、三つ以上の複数種類の異なる吐出口径を有することとしても良い。例えば、図8(a)に示すインクジェットヘッド300であっても良いし、図8(b)に示すインクジェットヘッド400でも良い。ここでは、ノズル列300c、300e、300f、400b、400c、400e、400fで三つの異なる吐出口径のノズルを有している。吐出口径は、例えば、最も大きな径のノズルは吐出口径が約16.4μm(5pl用) で、その次に大きなノズルは吐出口径が約11.2μm(2pl用)で最も小さなノズルは吐出口径が約9.2μm(1pl用)である。このとき、まずはフィルタから気泡を分離させるに必用な負圧をかけて第1吸引ステップでの吸引を行う。それから、記録ヘッドの有するノズルのうち最大の吐出口径のノズルからインク流路内のインクを吸引するのに最低限必要な負圧で、比較的長い時間に亘って吸引することで、第2吸引ステップでの吸引を行う。その後、記録ヘッドの有するノズルのうち最小の吐出口径のノズルからインクを吸引するのに必要な負圧により比較的短い時間でインクを吸引することで第3吸引ステップでの吸引を行う。第2吸引ステップ終了後にはインク流路のインク充填が完了しているので、第3吸引ステップで最小の吐出口径のノズルからインクを吸引するのに必要な負圧をかければ、全てのノズルからインクが吸引されることになる。こうして、3つ以上の異なる吐出口径を有する記録ヘッドにおいても本発明による吸引回復方法が適用される。
第一実施形態のインクジェットヘッド、インクタンク、吸引ユニットを示す断面図である。 図1のインクジェットヘッドにおける流路板に形成されたインク流路を示す平面図である。 図1のインクジェットヘッドにおけるノズル列を示す平面図である。 図1のインクジェットヘッドにおける吐出チップと吐出チップに形成された共通液室、インク供給通路、ノズルを示す断面図である。 図1の吸引ユニットにおけるチューブポンプの原理を示す説明図である。 第一実施形態の吸引ユニットが負圧吸引を行う際の負圧曲線である。 第二実施形態の吸引ユニットが負圧吸引を行う際の負圧曲線である。 別の実施形態におけるインクジェットヘッドのノズル列を示す平面図である。 従来の、一実施形態のインクジェットヘッドにおける負圧曲線である。 従来の、複数のインクタンクに連通し複数のノズルを備えたインクジェットヘッドの断面図である。 従来の、他の実施形態のインクジェットヘッドにおける負圧曲線である。 従来の、吐出口径の異なる二つのノズルを有したインク流路の断面図である。 従来の、複数のインクタンクに連通し吐出口径の異なる複数のノズルを備えたインクジェットヘッドの断面図である。 従来の、さらに他の実施形態のインクジェットヘッドにおける負圧曲線である。 従来の、フィルタ部の周辺に気泡が残留している状態を示すフィルタ部周辺のインク流路の断面図である。
符号の説明
3 キャップ部材
5 回復モータ
22 ノズル
20、21 インク流路
34 フィルタ
40、300、400 インクジェットヘッド
71 大ノズル
72 小ノズル

Claims (5)

  1. インク貯留部からインク流路を通って記録ヘッドにインクが供給され、
    前記インク貯留部と前記記録ヘッドとの間には前記インク流路を通るインクを濾過するためのフィルタが配置され、
    前記記録ヘッドは吐出口径の異なる複数のノズルを有したインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドのフェイス面をキャップによってキャッピングし、前記キャップ内にチューブポンプの駆動によって負圧を発生させて前記記録ヘッド内のインクを吸引するインクジェット記録装置の吸引回復方法において、
    前記フィルタが配置されたフィルタ部から気泡を分離させるための第1目標負圧で吸引する第1吸引ステップと、
    前記第1吸引ステップの後、第1目標負圧よりも負圧が低く、少なくともインク流路内部のインクを吸引することが可能な第2目標負圧で吸引する第2吸引ステップと、
    前記第2吸引ステップの後、第1目標負圧よりも負圧が高く、前記記録ヘッドの有するノズルのうち最小の吐出口径を有するノズルからノズル内部のインクを吸引することが可能な第3目標負圧で吸引する第3吸引ステップと、
    を有したことを特徴とするインクジェット記録装置の吸引回復方法。
  2. 前記第2吸引ステップにおける前記第2目標負圧まで負圧が上昇する際の負圧上昇速度は前記第1吸引ステップにおける前記第1目標負圧までの負圧上昇速度よりも小さく、
    前記第3吸引ステップにおける前記第3目標負圧までの負圧上昇速度は前記第1吸引ステップにおける前記第1目標負圧までの負圧上昇速度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置の吸引回復方法。
  3. 前記第2吸引ステップで負圧による吸引が行われる時間は、第1吸引ステップで負圧による吸引が行われる時間よりも長く、
    前記第3吸引ステップで負圧による吸引が行われる時間は、第1吸引ステップで負圧による吸引が行われる時間よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置の吸引回復方法。
  4. 前記第2吸引ステップ終了から前記第3吸引ステップ開始までの吸引休止時間が、前記第1吸引ステップ終了から前記第2吸引ステップ開始までの吸引休止時間以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置の吸引回復方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置の吸引回復方法によって吸引回復動作が行われることを特徴とするインクジェット記録装置。
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