JP4984649B2 - インクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタにおける気泡除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタにおける気泡除去方法に係り、特にはインク流路内の気泡を除去する構成を備えるインクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタにおける気泡除去方法に関する。
従来、用紙やプラスチック薄板等の記録媒体にインクを吐出して所定の画像を記録するインクジェットプリンタが提案され、実用化されている。前記インクジェットプリンタは、インクタンクからインク流路を介して供給されるインクを吐出する記録ヘッドを備えており、例えばシリアル方式のインクジェットプリンタでは、キャリッジに搭載された記録ヘッドを所定の走査方向に移動させながら当該記録ヘッドから記録媒体に向けてインクを吐出することにより、記録媒体に所定の画像を記録するようになっている。また、ライン方式のインクジェットプリンタでは、所定の搬送方向に搬送される記録媒体上にライン方式の記録ヘッドからインクを吐出することにより、記録媒体に所定の画像を記録するようになっている。
ところで、前記したようなインクジェットプリンタでは、図8に示すように、インクタンク(図示省略)から記録ヘッド80の圧力室84までの間のインク流路90中に、インク中の異物を除去するためのフィルタ92が配置されることが多い。また、前記インクジェットプリンタでは、インク流路90中に気泡K2が入ってしまうことがある。そのうち、インクタンクからフィルタ92までの間のインク流路90中に入った気泡K2はフィルタ92によって捕捉されやすく、フィルタ92の上流側に溜まってしまう。このフィルタ92の上流側に溜まった気泡K2は、フィルタ面を塞いで流路抵抗となり、記録ヘッド80における不吐出や液滴量低下等の吐出不良の原因となる。
詳述すると、フィルタの上流側に気泡が溜まると、当該気泡によりフィルタの網目にメニスカスが形成される。そのために、フィルタにおいてインクが通る面積が小さくなってインク流路から記録ヘッドへのインクの流れによる圧力が低下し、結果として記録ヘッドの背圧が上昇することになる。記録ヘッドの背圧が上昇して所定の値を超えると、記録ヘッドにおけるノズルの吐出口に形成されたメニスカスがブレイクし、吐出口から記録ヘッドの圧力室内に気泡が入り込んでしまう。この気泡により、圧力室におけるインク吐出に必要な圧力が低下し、記録ヘッドにおいて不吐出や液滴量低下等の吐出不良を生じさせてしまうこととなる。
なお、従来、フィルタの上流側に溜まっていた気泡がフィルタを通り抜けて記録ヘッドの圧力室に溜まり、その気泡により圧力室におけるインク吐出に必要な圧力が低下すると言われている。しかし、フィルタを通り抜けた気泡は非常に小さいものであるため、圧力室に辿り着く前にほとんどインクに溶解してしまうと考えられる。そこで、実際には、前記したように、背圧上昇によってメニスカスブレイクした吐出口から入り込んだ気泡により、圧力室におけるインク吐出に必要な圧力が低下することが多いと考えられ、この問題を解決することが最も重要である。
また、従来、フィルタ92の上流側に溜まった気泡K2を除去するために、吸引装置によりノズル82の吐出口83からインクと共に気泡K2を吸引し、気泡K2を吐出口から吸い出す方法が用いられている。ここで、前記フィルタ92を気泡K2が通り抜けるには高い圧力が必要である。この高い圧力を生じさせるために、インク流路90のフィルタ92より上流側に弁95を設け、この弁95を閉じた状態でノズル82の吐出口83から吸引装置による吸引を行い、その後、弁95を開放することによりインクの流速を上げ、気泡K2を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−289225号公報
しかしながら、前記したように、インク流路のフィルタより上流側に設けられた弁を閉じた状態でノズルの吐出口から吸引装置による吸引を行い、その後、弁を開放するようにしても、フィルタの上流側と下流側との差圧がメニスカスブレイクを起こす高さとなって、フィルタの上流側のインクがフィルタを越えて下流側に流れ込まない限り、インクの流速が上がることはなく、気泡を除去することができないのが実状である。
ここで、フィルタより下流側のインク流路、すなわちフィルタと記録ヘッドの間のインク流路がインクで満たされていて気泡がない状態である場合、液体であるインクは弁を閉じて吸引しても圧力に対する体積変化がほとんど起こらない。
一方、フィルタの上流側では、弁を閉じて吸引することにより負圧で気泡が膨張するが、前記したようにフィルタの下流側の体積変化がほとんどないため、弁を開放しても膨張した気泡が元の大きさに収縮するだけであり、メニスカスがブレイクして気泡がフィルタを越えて下流側に流れ込むことはない。
そのため、フィルタの上流側のインク流路内に気泡が長く残って、記録ヘッドにおける吐出不良の不具合が解消されない場合が生じていた。
ここで、従来のインクジェットプリンタにおける記録ヘッドでは、ノズル数が少ないものが多く、また、流路断面積も小さく流路抵抗が小さいことからフィルタ面積も小さいものが多かったため、前記したようなことを特に意識せずに吸引を行っても気泡の排出を比較的容易に行うことができた。しかし、近年、特に、画像記録のスピードアップやラインヘッド化等に伴い、ノズル数が多い大型の記録ヘッドが作製されるようになっている。前記記録ヘッドの大型化に伴い流路断面積が大きくなり、流路抵抗を緩和するためにフィルタ面積も相対的に大きくする必要がある。そのため、フィルタの上流側に気泡が残留し易くなる傾向があり、大型化した記録ヘッドにおいて弁を用いて気泡を抜く場合、流速を単に上げるのではなく、意識的にフィルタの上流側と下流側でメニスカスブレイクを起こす程度の大きな差圧を発生させる必要がある。
そこで、本発明の課題は、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を確実に除去可能な構成を有し、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良を確実に解消することができるインクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタにおける気泡除去方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、インクジェットプリンタにおいて、
インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
インクを貯留するインクタンクと、
前記インクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク流路と、
前記インク流路の開閉を行う弁と、
前記弁と前記記録ヘッドとの間のインク流路に設けられたフィルタと、
前記ノズルの吐出口からインク吸引を行う際に前記吐出口を覆うように前記記録ヘッドに装着される吸引キャップと、
前記吸引キャップを介して前記吐出口からインクを吸引する吸引ポンプと、
前記フィルタと前記記録ヘッドとの間のインク流路、所定量の気泡が溜まる気泡貯留部と、
前記記録ヘッドからインクを吐出するときのインク流れ方向における前記フィルタの上流側に設けられ、前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入する気泡注入手段と、
を備え、
前記気泡注入手段は、前記フィルタの全体を覆うように前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入し、前記吸引ポンプは、前記吸引により、前記インク流れ方向における前記フィルタの下流側のインク流路に前記気泡を透過させて、前記気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっていることを特徴としている。
このように請求項1に記載の発明によれば、フィルタと記録ヘッドとの間、すなわちフィルタの下流側のインク流路の少なくとも一部に、所定量の気泡が溜まる気泡貯留部を備えるため、気泡貯留部に溜まっている気体である気泡は弁を閉じて記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸引することにより負圧で膨張し、その後、弁を開放することにより膨張した気泡が元に戻ろうと収縮する。その際、溜まっている気泡の量に応じた体積変化が生じる。このような体積変化等によりフィルタにある程度の圧力がかかると、フィルタの上流側と下流側との間で大きな圧力差が生じ、弁を開放した瞬間にフィルタの上流側から下流側にインクや気泡が勢いよく移動する。このインクや気泡の瞬間的な移動の勢いによってフィルタに形成されたメニスカスがブレイクされ、フィルタの上流側のインクがフィルタを越えて下流側に流れ込む。このとき同時にフィルタの上流側の気泡もフィルタを越えて下流側に流れ込む。そして、フィルタの下流側に流れ込んだ気泡の一部はインク中を流れていくうちにインクに溶解してしまい、また他の一部は気泡貯留部に溜まっている気泡と合体し、その他は記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸い出される。このようにして、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を除去することができる。
なお、フィルタの下流側に溜められている気泡の体積変化が、フィルタの上流側に溜まっている気泡の体積変化に対して、生じる差圧によりメニスカスブレイクを起こす程度に大きくなっている必要がある。
また、気泡貯留部に気泡を送り込む気泡注入手段を備えるため、例えインク流路の気泡貯留部に溜まっていた気泡がノズルの吐出口から排出されてしまったとしても、再度気泡を注入すれば、フィルタの上流側のインク流路に溜まった気泡を除去可能な状態に簡単に戻すことができる。
請求項2に記載の発明は、インクジェットプリンタにおいて、
インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
インクを貯留するインクタンクと、
前記インクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク流路と、
前記インク流路の開閉を行う弁と、
前記弁と前記記録ヘッドとの間のインク流路に設けられ、前記ノズルのノズル径よりも細かいフィルタと、
前記記録ヘッドからインクを吐出するときのインクの流れ方向における前記フィルタの上流側に設けられ、前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入する気泡注入手段と、
前記ノズルから前記記録ヘッドのインクを吸引する吸引手段と、
前記気泡注入手段による前記フィルタの前記上流側のインク流路への気泡の注入、前記弁の開閉、及び、前記吸引手段による吸引を制御する制御手段と、
前記フィルタと前記記録ヘッドとの間のインク流路、所定量の気泡が溜まる気泡貯留部と、
を備え、
前記気泡注入手段は、前記フィルタの全体を覆うように前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入し、前記吸引手段は、前記吸引により、前記インク流れ方向における前記フィルタの下流側のインク流路に前記気泡を透過させて、前記気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっていることを特徴としている。
このように請求項2に記載の発明によれば、気泡注入手段によって注入された気泡は、インク流路の弁を閉じて記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸引することにより負圧で膨張し、その後、弁を開放することにより膨張した気泡が元に戻ろうと収縮する。その際、気泡の量に応じた体積変化が生じる。このような体積変化等によりフィルタにある程度の圧力がかかると、フィルタの上流側と下流側との間で大きな圧力差が生じ、弁を開放した瞬間にフィルタの上流側から下流側にインクや気泡が勢いよく移動する。このインクや気泡の瞬間的な移動の勢いによってフィルタに形成されたメニスカスがブレイクされ、フィルタの上流側のインクがフィルタを越えて下流側に流れ込む。このとき同時にフィルタの上流側の気泡もフィルタを越えて下流側に流れ込む。そして、フィルタの下流側に流れ込んだ気泡の一部はインク中を流れていくうちにインクに溶解してしまい、その他は記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸い出される。このようにして、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を除去することができる。
請求項3に記載の発明は、インクジェットプリンタにおける気泡除去方法において、
インクを貯留するインクタンクとインクを吐出するノズルを有する記録ヘッドとの間に設けられた前記ノズルのノズル径よりも細かいフィルタの気泡を除去するためのインクジェットプリンタにおける気泡除去方法であって、
前記記録ヘッドからインクを吐出するときのインク流れ方向における前記フィルタの上流側に設けられた気泡注入手段により、前記フィルタの全体を覆うように前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入した後、前記記録ヘッドの前記ノズルから前記記録ヘッドの内部のインクを吸引することにより前記インク流れ方向における前記フィルタの下流側のインク流路に前記気泡を透過させて、前記フィルタと前記記録ヘッドとの間のインク流路に設けられている気泡貯留部に気泡を送り込む気泡注入ステップと、
前記気泡注入ステップによる前記気泡の注入後に、前記インクタンクと前記フィルタとの間に設けられた弁を閉じる弁閉動作ステップと、
前記記録ヘッドのインクを吐出する前記ノズルから、前記記録ヘッドの内部のインクを吸引するインク吸引ステップと、
前記インクの吸引後に前記弁を開く弁開動作ステップと、
を備えることを特徴としている。
このように請求項3に記載の発明によれば、記録ヘッドの内部に注入された気泡は、インク流路の弁を閉じて記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸引することにより負圧で膨張し、その後、弁を開放することにより膨張した気泡が元に戻ろうと収縮する。その際、気泡の量に応じた体積変化が生じる。このような体積変化等によりフィルタにある程度の圧力がかかると、フィルタの上流側と下流側との間で大きな圧力差が生じ、弁を開放した瞬間にフィルタの上流側から下流側にインクや気泡が勢いよく移動する。このインクや気泡の瞬間的な移動の勢いによってフィルタに形成されたメニスカスがブレイクされ、フィルタの上流側のインクがフィルタを越えて下流側に流れ込む。このとき同時にフィルタの上流側の気泡もフィルタを越えて下流側に流れ込む。そして、フィルタの下流側に流れ込んだ気泡の一部はインク中を流れていくうちにインクに溶解してしまい、その他は記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸い出される。このようにして、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を除去することができる。
請求項1に記載の発明によれば、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を除去することができるため、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良を確実に解消することができ、良好な画像を形成することができる。
また、例えインク流路の気泡貯留部に溜まっていた気泡がノズルの吐出口から排出されてしまったとしても、再度気泡を注入すれば、フィルタの上流側のインク流路に溜まった気泡を除去可能な状態に簡単に戻すことができるため、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良をさらに確実に解消することができ、より良好な画像を形成することができる。
請求項2に記載の発明によれば、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を除去することができるため、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良を確実に解消することができ、良好な画像を形成することができる。
また、気泡貯留部に溜まった気泡によってフィルタに圧力をかけ、フィルタの上流側と下流側との間に大きな圧力差を生じさせることにより、弁を開放した瞬間にフィルタの上流側から下流側にインクや気泡が移動する勢いによってフィルタに形成されたメニスカスをブレイクすることができる。
また、例えインク流路の気泡貯留部に溜まっていた気泡がノズルの吐出口から排出されてしまったとしても、再度気泡を注入すれば、フィルタの上流側のインク流路に溜まった気泡を除去可能な状態に簡単に戻すことができるため、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良をさらに確実に解消することができ、より良好な画像を形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を除去することができるため、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良を確実に解消することができ、良好な画像を形成することができる。
また、例えインク流路の気泡貯留部に溜まっていた気泡がノズルの吐出口から排出されてしまったとしても、再度気泡を注入すれば、フィルタの上流側のインク流路に溜まった気泡を除去可能な状態に簡単に戻すことができるため、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良をさらに確実に解消することができ、より良好な画像を形成することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係るインクジェットプリンタの実施形態について説明する。ただし、本発明は図示例のものに限定されるものではない。
まず図1を参照して、本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの全体を示す概略構成図である。
インクジェットプリンタ1は、シリアル方式のインクジェットプリンタであり、記録媒体Pに対してインクを吐出し、記録媒体P上に画像を記録するものである。インクジェットプリンタ1には、記録媒体搬送機構41(図4に図示)が備わっており、この記録媒体搬送機構41が、平板状に形成され記録媒体Pを非記録面から支持するプラテン2上の記録媒体Pを、図1における記録領域Yを通過させながら主走査方向Aと直交する搬送方向に搬送するようになっている。
プラテン2の上方には、主走査方向Aに沿って延在するガイドレール3が配置されている。このガイドレール3にはキャリッジ4が支持されており、このキャリッジ4は、記録媒体Pに対してインクを吐出する記録ヘッド7を搭載し、キャリッジ駆動機構42によりガイドレール3に沿って、ホームポジション領域Xからメンテナンス領域Zにかけて主走査方向Aに往復移動するようになっている。
また、記録ヘッド7における記録媒体Pと対向する吐出面71には、図2に示すように、インクを吐出する多数のノズル72の吐出口73が配設されている。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色のインクを吐出できるように、合計で4個の記録ヘッド7がキャリッジ4に設置されている。本実施形態においては、4個の記録ヘッド7が主走査方向Aに1列に配置されている。なお、インクジェットプリンタで使用されるインクはこれに限定されず、例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)等の色を使用することも可能である。この場合には、各色に対応した記録ヘッド7がキャリッジ4に搭載される。
これら各記録ヘッド7には、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクを貯留するインクタンク5が、それぞれ図3に示すように、インク供給管などのインク流路6を介して連結されている。つまり、インクタンク5内のインクは、インク流路6によって各記録ヘッド7に供給されるようになっている。また、インクタンク5と記録ヘッド7の間のインク流路6には、キャリッジ4の上下動に対する緩衝装置であるダンパー8や、インク流路6の開閉を行う流路制御弁9が設けられている。さらに、図2に示すように、流路制御弁9と、記録ヘッド7においてインクを吐出するための圧力室74との間のインク流路6には、インク中の異物を除去するためのフィルタ62が設置されている。また、フィルタ62と記録ヘッド7の圧力室74との間のインク流路6の少なくとも一部には、所定量の気泡Kが溜まるようになった気泡貯留部を備えている。本実施形態では、気泡貯留部として、通常の径のインク流路6の一部に特別に気泡溜まり61を形成している。なお、気泡貯留部に溜める気泡量は、インクの種類、インク流路の形状等の種々の条件を考慮して適当な量を決定する。
また、本実施形態では、前記気泡貯留部としての気泡溜まり61に存在する気泡Kを検知する又は気泡量を検知するセンサ43と、前記気泡貯留部としての気泡溜まり61に対して気泡Kを送り込む気泡注入手段44とを備えている。そして、前記センサ43による気泡K又は気泡量の検知で、気泡溜まり61の気泡Kがフィルタ62の上流側に溜まった気泡K2(図6に図示)を吸引するために必要な差圧を生み出すことができない程度に少なくなったと判断された場合に、気泡注入手段44により前記気泡溜まり61に対して必要な量の気泡Kを送り込むようになっている。なお、気泡注入手段としては、気泡をポンプ等で気泡溜まり(気泡貯留部)に送り込む機械的な装置や機構であっても良いし、弁等を開閉することで外部と気泡溜まり(気泡貯留部)を連通させて気泡を注入する比較的簡単な構成であっても良い。
また、本実施形態の気泡注入手段44は、図6に示すような、フィルタ62と記録ヘッド7との間のインク流路6に気泡Kを注入して、気泡貯留部である気泡溜まり61に気泡を送り込む構成となっているが、これに限るものではない。
例えば、気泡注入手段が、記録ヘッドのノズルの吐出口から気泡を注入して、気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっていても良い。具体的には、以下のような構成の気泡注入手段が挙げられる。
この場合、後述する吸引装置11が吸引動作と逆の動作、すなわち吸引キャップ12から記録ヘッド7に流体を逆流させるように動作させることが可能となっている。そして、吸引キャップ12で記録ヘッド7の吐出面71を覆った状態にして、吸引装置11から圧力を掛け、記録ヘッド7の吐出口73のメニスカスをブレイクさせて空気(気泡K)を記録ヘッド7の吐出口73に注入し、この気泡Kを記録ヘッド7を介して気泡貯留部である気泡溜まり61に送り込むのである。また、他の例として、吸引装置11又は他の装置により、記録ヘッド7に対して衝撃を与えることができるような構成になっており、記録ヘッド7に衝撃を与えることで吐出口73のメニスカスをブレイクさせて、気泡Kを吐出口73から記録ヘッド7内に注入し、この気泡Kを記録ヘッド7を介して気泡貯留部である気泡溜まり61に送り込むようになっていても良い。
さらに、気泡注入手段が、フィルタの上流側にフィルタ全体を覆うように気泡を注入し、当該気泡をフィルタ下流側に透過させて、気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっていても良い。具体的には、以下のような構成の気泡注入手段が挙げられる。
この場合、フィルタ62の上流側、すなわちインクタンク5とフィルタ62との間に気泡を注入するコンプレッサや空気弁等からなる気泡注入手段を備えている。また、当該気泡注入手段は、気泡Kをフィルタ62の上流側の一部ではなくフィルタ全体を覆うように注入するように構成されている。そして、気泡Kをフィルタ62の全体を覆うように注入し、吸引装置11の吸引キャップ12で記録ヘッド7の吐出面71を覆い、吸引することで、気泡Kがフィルタ62を通り抜け、気泡貯留部である気泡溜まり61に気泡Kを送り込み、溜めることができるのである。
なお、記録ヘッド7に吐出不良を生じさせる気泡K2(図6参照)がフィルタ62の上流側の一部に溜まるのに対し、このようにフィルタ全体を覆うように気泡Kを注入すると、フィルタ62に対する圧力が均等に掛かることとなるため、フィルタ62のメニスカスをブレイクさせやすくなり、小さい圧力で気泡Kがフィルタ62を通り抜けるようにすることができる。上記例はこのことを利用して、小さい圧力で気泡Kがフィルタ62を通り抜けるようにし、気泡貯留部に気泡を送り込むものである。
また、フィルタ62の上流側に気泡を注入する構成としては、前記したものの他、インクタンク5からインクと共に気泡Kを送る構成も挙げられる。
また、気泡貯留部としては、前記した図2に示すような特別に形成された気泡溜まり61以外に、図5に示すようなインク流路6Aの径がフィルタ62Aの下流側で少し大きくなっているような緩やかな拡大部61Aを備えていても良いし、さらに他の形態による気泡貯留部を備えていても良い。また、図5において、図2に記載された部位と同様のものについては、同じ符号を付して説明を省略している。
なお、インクを貯留するインクタンクとして、大容量のメインインクタンクと小容量のサブインクタンクを備える場合がある。このときには、メインインクタンクからサブインクタンクにインクが供給されて当該サブインクタンクで一旦インクが貯留され、その後、サブインクタンクから記録ヘッドにインクが供給されるようになっている。この際、フィルタは少なくともサブインクタンクと記録ヘッドの間に設けられるようになっている。
キャリッジ4の移動可能範囲であってプラテン2の設けられている記録領域Yの外側一端はメンテナンス領域Zとなっており、当該メンテナンス領域Zには、記録ヘッド7に対してヘッドメンテナンスを行うメンテナンスユニット10が設けられている。このメンテナンスユニット10には、ノズル72の吐出口73からインクを吸引する吸引装置11、清掃ブレード16、インク受器17等が設けられている。
前記吸引装置11には、記録ヘッド7の吐出面71を覆う吸引キャップ12が記録ヘッド7の数に対応して4個設けられている。また、当該吸引キャップ12の底面には、吸引キャップ12の内部に連通するインク連通管13が設けられている。このインク連通管13の途中には、吸引ポンプ14が設けられており、インク連通管13の下端には、吸引したインクを受ける廃インクタンク15が設けられている。
また、吸引キャップ12の一端近傍には、記録ヘッド7の吐出口73からインクを空吐出させた際に吐出されたインクを受けるインク受器17が設けられており、このインク受器17に隣接して吐出面71に付着したインクを拭き取るブレード16が設けられている。
吸引ポンプ14はシリンダーポンプやチューブポンプを有して構成されていて、吸引キャップ12が吐出面71を覆った状態で作動することにより、吐出口73から記録ヘッド7内部のインクを異物や気泡と共に吸引するための吸引力を発生するようになっている。
なお、前記メンテナンスユニット10におけるブレード16の代わりに、記録ヘッド7の吐出面71に付着したインクを吸い取る役割を担うインク吸収装置が設けられていても良い。
当該インク吸収装置としては、例えばシート形状のインク吸収体と、インク吸収体を巻回するためにインク吸収体の両端に設けられるロール軸と、2つのロール軸の間のインク吸収体の下面側に設けられて当該インク吸収体を温めるヒータと、ロール軸駆動機構等により構成されるものが挙げられる。
また、キャリッジ4の移動範囲の他の一端部であってプラテン2を挟んで前記メンテナンス領域Zと反対の位置はホームポジション領域Xとされており、当該ホームポジション領域Xには、記録ヘッド7を保湿する保湿ユニット20が設けられている。保湿ユニット20には、記録ヘッド7が待機状態にあるとき、吐出面71を覆うことで記録ヘッド7のインクを保湿する4個の保湿キャップ21が設けられている。これら4個の保湿キャップ21は、4個の記録ヘッド7の吐出面71を同時に覆うことができるよう、記録ヘッド7の配列に対応して配列されている。
次に、図4を参照しつつ本実施形態における制御構成について説明する。
本実施形態において、インクジェットプリンタ1には、図4に示すように、キャリッジ駆動機構42、記録媒体搬送機構41、記録ヘッド7、メンテナンスユニット10、保湿ユニット20、流路制御弁9、センサ43、気泡注入手段44等を制御する制御部30が設けられている。なお、制御部30は、CPU31、RAM32、ROM33等で構成されており、当該制御部30はインターフェイス(図示省略)を介してキャリッジ駆動機構42、記録媒体搬送機構41、記録ヘッド7、メンテナンスユニット10、保湿ユニット20、流路制御弁9、センサ43、気泡注入手段44、入力部45等と接続されている。
制御部30は、キャリッジ4を主走査方向Aに往復移動させるとともに、キャリッジ4の動作に合わせて記録媒体Pの搬送と停止とを繰り返し、記録媒体Pを間欠的に搬送方向に搬送させるように、キャリッジ駆動機構42及び記録媒体搬送機構41の動作を制御するようになっている。
さらに、制御部30には、画像情報を入力するホストコンピュータやスキャナ、画像記録条件を入力するキーボード等からなる入力部45及び記録ヘッド7が接続されており、制御部30は、入力部45から入力された所定の信号に基づいて記録ヘッド7を動作させ、記録媒体P上にインクを吐出させて所定の画像を記録させるようになっている。
また、制御部30は、所定のメンテナンス開始条件に当てはまった場合や、電源投入から所定時間が経過する毎及び手動操作によって、メンテナンスユニット10及び流路制御弁9を作動させてヘッドメンテナンスを行わせるように制御している。
さらに、制御部30は、画像形成時でもヘッドメンテナンス時でもない待機状態の際に、保湿ユニット20に、保湿キャップ21による保湿動作を行わせるように制御する。
また、制御部30は、センサ43によって気泡溜まり61等の気泡貯留部の気泡Kの有無又は気泡量を監視しており、当該センサ43により気泡Kが少なくなった又はなくなったことを検知した場合には、気泡注入手段44を作動させて所定量の気泡を気泡貯留部に送り込むように制御している。
次に、以上のように構成されたインクジェットプリンタ1の動作について説明する。
まず、本実施形態において、画像記録時及びヘッドメンテナンス時以外のときには記録ヘッド7を搭載したキャリッジ4は保湿ユニット20の上に待機した待機状態となっており、この保湿ユニット20に設けられた保湿キャップ21によって記録ヘッド7におけるノズル72の吐出口73が覆われることにより、ノズル72の吐出口73を保護している。
次に、画像記録時の動作について説明する。
ユーザが記録媒体Pをインクジェットプリンタ1にセッティングし、インクジェットプリンタ1の電源をオン状態とすると、インクジェットプリンタ1の各部に対して給電が行われる。そして、インクジェットプリンタ1の制御部30に対して、入力部45から画像情報が送られると共に各種画像記録条件の設定情報が送られると、制御部30は、画像記録を開始させ、記録ヘッド7を搭載したキャリッジ4がプラテン2の上方に移動する。その際、保湿ユニット20が下降することにより、保湿キャップ21が記録ヘッド7から外される。
キャリッジ4が所定の位置に到達すると、記録媒体搬送機構41によって記録媒体Pが搬送方向に搬送され、同時にキャリッジ4が主走査方向Aに沿って往復移動する。ここで、記録媒体搬送機構41は搬送及び搬送停止を順に繰り返し、記録媒体Pを間欠的に搬送する。
間欠的搬送における停止中に、キャリッジ4がプラテン2上を主走査方向Aに往動し、復動し又は往復移動する。キャリッジ4の移動に伴って複数の記録ヘッド7もキャリッジ4と一体となって移動するが、これら記録ヘッド7は移動中に吐出面71の各吐出口73から記録媒体Pに向けてインクを液滴として吐出し、飛翔したインク液滴が、停止している記録媒体Pに着弾する。これを繰り返すことにより記録媒体Pに所定の画像が記録される。
次に、ヘッドメンテナンス時の動作について説明する。
記録ヘッド7のヘッドメンテナンス時には、まず、キャリッジ4がガイドレール3に沿ってメンテナンスユニット10の吸引装置11の上方に移動し、吸引キャップ12により記録ヘッド7の吐出口73を覆う。それから、流路制御弁9を閉じ、吸引ポンプ14を作動させ、吸引が開始される。すると、インク流路6に対する負圧が大きくなるにつれてフィルタ62の上流側の気泡及びフィルタ62の下流側の気泡Kが膨張する。このとき、フィルタ下流側の気泡Kの膨張の方がフィルタ上流側の気泡の膨張よりも大きくなる様にしておく。その後、吸引ポンプ14を停止させ吸引キャップ12を密着させた状態で流路制御弁9を開放する。すると、フィルタ62の上流の気泡と下流の気泡が元に戻ろうと収縮する。その際、下流側の気泡の方が体積変化が大きいようにされているため、メニスカスブレイクを起こす大きさの差圧が、インクが吐出口73に流れる方向に生じ、フィルタ62の上流側からインクと共に気泡が下流側に流れ込む。そして、フィルタ62の下流側に流れ込んだ気泡の一部はインク中を流れていくうちにインクに溶解してしまい、また他の一部は気泡溜まり61(気泡貯留部)に溜まっている気泡と合体し、その他は記録ヘッド7におけるノズル72の吐出口73から吸い出される。このような吸引動作により、フィルタ62の上流側のインク流路6内に発生した気泡を除去する。なお、1回の吸引動作でフィルタ上流側の気泡が全て除去できないときは、同様の吸引動作を数回繰り返す。
その後、吸引キャップ12を離間させて、キャリッジ4をブレード16の位置まで移動させ、ブレード16により吐出面71を拭き取らせる等のメンテナンス動作が行われる。
そして、ブレード16を離間させ、キャリッジ4をインク受器17まで移動させて空吐出を行い、ヘッドメンテナンス動作を終了する。
ここで、記録ヘッド7からインクを吸引するインクの吸引処理について、図9を参照しつつ詳説する。
インクの吸引処理を行う場合には、まず、制御部30は、後述する気泡注入処理を行うことにより、気泡溜まり61に気泡を送り込む(ステップ;S1)。なお、気泡溜まり61に気泡が自然に溜まっている場合には、別途この気泡注入処理を行うことなく以下の吸引処理を行ってもよい。
次に制御部30は、流路制御弁9を閉じた状態としておき(ステップ;S2)、吸引キャップ12を記録ヘッド7の吐出口73を覆うように記録ヘッド7に当接させる(ステップ;S3)。吸引キャップ12が記録ヘッド7に当接すると、制御部30は吸引ポンプ14を作動させて吸引動作を開始する(ステップ;S4)。これにより、インク流路6に対する負圧が大きくなるにつれてフィルタ62の上流側の気泡及びフィルタ62の下流側の気泡Kが膨張する。このとき、フィルタ下流側の気泡Kの膨張の方がフィルタ上流側の気泡の膨張よりも大きくなる様にしておく。
その後、制御部30は、吸引ポンプ14を停止させ吸引キャップ12を密着させた状態で流路制御弁9を開放する(ステップ;S5)。これにより、フィルタ62の上流の気泡と下流の気泡が元に戻ろうと収縮する。その際、前述のようにフィルタ下流側の気泡の方が体積変化が大きいようにされているため、メニスカスブレイクを起こす大きさの差圧が、インクが吐出口73に流れる方向に生じ、フィルタ62の上流側からインクと共に気泡が下流側に流れ込む。
そして、フィルタ62の下流側に流れ込んだ気泡の一部はインク中を流れていくうちにインクに溶解してしまい、また他の一部は気泡溜まり61(気泡貯留部)に溜まっている気泡と合体し、その他は記録ヘッド7におけるノズル72の吐出口73から吸い出される。このような吸引動作により、フィルタ62の上流側のインク流路6内に発生した気泡が除去されると、制御部30は吸引キャップ12を記録ヘッド7から離間させて(ステップ;S6)、インクの吸引処理を終了する。
次に、気泡溜まり61(気泡貯留部)に気泡を送り込む気泡注入処理について、図10及び図11を参照しつつ詳説する。気泡溜まり61に気泡を送り込む気泡注入処理としては、各種の方法が適用可能であるが、本実施形態においては、気泡注入手段44を用いた方法(図10参照)及び気泡注入手段44を用いずに、吸引装置11によって気泡溜まり61に気泡を送り込む方法(図11参照)について説明する。
まず、気泡注入手段44を用いて気泡溜まり61に気泡を送り込む場合には、図10に示すように、制御部30は、気泡注入手段44を開とする(ステップ;S11)。これにより、フィルタ62の上流側に気泡Kが注入される(ステップ;S12)。気泡が注入されると、制御部30は、気泡注入手段44を閉とし(ステップ;S13)、気泡の注入動作を終了する。
なお、気泡注入手段44は、フィルタ62と記録ヘッド7との間のインク流路6に気泡Kを注入して、気泡溜まり61に気泡を送り込むようになっていてもよいし、気泡注入手段44が、フィルタの上流側にフィルタ全体を覆うように気泡を注入し、当該気泡をフィルタ下流側に透過させて、気泡溜まり61に気泡を送り込むようになっていてもよい。
次に、気泡注入手段44を用いずに、吸引装置11によって気泡溜まり61に気泡を送り込む場合には、図11に示すように、制御部30は、まず、流路制御弁9を閉じた状態としておき(ステップ;S21)、吸引キャップ12を記録ヘッド7の吐出口73を覆うように記録ヘッド7に当接させる(ステップ;S22)。吸引キャップ12が記録ヘッド7に当接すると、制御部30は吸引ポンプ14を作動させて、吸引動作と逆の動作、すなわち吸引キャップ12から記録ヘッド7にインクを逆流させるように動作させる(ステップ;S23)。これにより、吸引装置11から記録ヘッド7の内部に向けて圧力を掛け、記録ヘッド7の吐出口73のメニスカスをブレイクさせて空気(気泡K)を記録ヘッド7の吐出口73に注入し、この気泡Kを記録ヘッド7を介して気泡溜まり61に送り込む。
気泡が注入されると、制御部30は、吸引キャップ12を記録ヘッド7から離間させて(ステップ;S24)、気泡の注入動作を終了する。
次に、本発明の効果を実証する実験について説明する。
ここでは、本実施形態のインクジェットプリンタ1の一部を使用して、気泡貯留部に溜めた気泡量を異ならせた上で、メンテナンスユニット10の吸引装置11による吸引を行い、その際のフィルタ62の前後の差圧と、当該フィルタ62を通り抜ける気泡の体積との関係を調査した。以下、詳述する。
まず、図6に示すように、インク中の異物を除去するためにインク流路6に設けられたフィルタ62の上流側(インクタンク5側)に、充分量の気泡K2を注入しておく。さらに、気泡注入手段44(この実験では、フィルタ62と記録ヘッド7との間のインク流路6に設けられた気泡溜まり61に直接気泡を注入するために外部と連通する空気弁)を制御して(ここでは、外部と連通する空気弁を開閉制御して)、所定量の気泡Kを気泡貯留部である気泡溜まり61に溜めておく。
そして、記録ヘッド7の吐出口73を、メンテナンスユニット10の吸引装置11の吸引キャップ12で覆う。それから、流路制御弁9を閉じ、吸引ポンプ14を作動させて吸引を開始する。このときのフィルタ62の前後の差圧を、予め取り付けておいた圧力計46で測定し、差圧が所定圧力になったら吸引ポンプ14を停止させ、吸引キャップ12を密着させた状態で流路制御弁9を開放する。ここで、差圧がフィルタ62にメニスカスブレイクを起こさせる圧力であれば、フィルタ62のメニスカスブレイクに伴ってインクと共に気泡K2が下流側に勢い良く通り抜ける。このときインクと共にフィルタ62の下流側に通り抜けた気泡K2の体積を測定する。これを差圧を変化させて繰り返し行い、差圧とフィルタ62を通り抜ける気泡K2の体積との関係を調査した。また、気泡溜まり61に溜めておく気泡Kの量を、0mm,20mm,40mm,60mmにした場合について、それぞれ差圧とフィルタ62を通り抜ける気泡K2の体積との関係を調査し、結果を図7のグラフに表した。なお、ここで使用したフィルタ62とインクでは、メニスカスブレイク値は約0.1気圧となっている。また、通常のフィルタとインクであれば、メニスカスブレイク値は0.3気圧以下であることが多い。
これらの結果、気泡溜まり61に溜めておく気泡Kの量が、20mm,40mm,60mmの場合には、それぞれ所定の差圧を掛けると所定量の気泡K2がフィルタ62を通り抜けた。これに対し、気泡溜まり61に溜めておく気泡Kの量が、0mmの場合には、いかなる差圧を掛けても気泡K2がフィルタ62を通り抜けることはなかった。このことから、気泡溜まり61に気泡Kがあることで、気泡K2がフィルタ62を通り抜けることがわかった。
また、差圧がフィルタ62のメニスカスブレイク値(ここでは0.1気圧)を超えると、気泡K2がフィルタ62を通り抜けることもわかった。さらに、所定の差圧(ここでは0.3気圧)以上では、通り抜ける気泡K2の体積が変化しなくなり、通り抜ける気泡K2の上限は気泡溜まり61に溜めておいた気泡Kの量とほぼ同じとなることがわかった。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタによれば、フィルタと記録ヘッドとの間、すなわちフィルタの下流側のインク流路の少なくとも一部に、所定量の気泡が溜まる気泡貯留部を備えるため、気泡貯留部に溜まっている気体である気泡は弁を閉じて記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸引することにより負圧で膨張し、その後、弁を開放することにより膨張した気泡が元に戻ろうと収縮する。その際、溜まっている気泡の量に応じた体積変化が生じる。一方、フィルタの上流側に溜まった気泡も、弁を閉じて記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸引することにより負圧で膨張し、その後、弁を開放することにより膨張した気泡が元に戻ろうと収縮し、その際、溜まっている気泡の量に応じた体積変化が生じる。そして、この双方の体積変化の違いによって、フィルタの上流側と下流側との差圧が生じる。当該差圧がフィルタに形成されたメニスカスをブレイクさせる程度の高さとなっている場合に、フィルタの上流側のインクがフィルタを越えて下流側に流れ込む。このとき同時にフィルタの上流側の気泡もフィルタを越えて下流側に流れ込む。フィルタの下流側に流れ込んだ気泡は、一部はインク中を流れていくうちにインクに溶解してしまい、その他は記録ヘッドにおけるノズルの吐出口から吸い出される。このようにして、フィルタの上流側のインク流路内に発生した気泡を除去することができる。
その結果、ノズル面におけるインク硬化を低減させて、正常な画像記録状態を維持することができる。
なお、フィルタの下流側に溜められている気泡の体積変化が、フィルタの上流側に溜まっている気泡の体積変化に対して、生じる差圧によりメニスカスブレイクを起こす程度に大きくなっている必要がある。
また、本実施形態では、フィルタと記録ヘッドとの間、すなわちフィルタの下流側のインク流路に気泡を注入することで気泡貯留部に気泡を送り込む気泡注入手段を備えるため、例えインク流路の気泡貯留部に溜まっていた気泡がノズルの吐出口から排出されてしまったとしても、再度気泡を注入すれば、フィルタの上流側のインク流路に溜まった気泡を除去可能な状態に簡単に戻すことができる。
その結果、記録ヘッドにおける不吐出や液滴量低下等の吐出不良をさらに確実に解消することができ、より良好な画像を形成することができる。
気泡注入手段が、記録ヘッドのノズルの吐出口から気泡を注入して、気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっている場合や、気泡注入手段が、フィルタの上流側にフィルタ全体を覆うように気泡を注入し、当該気泡をフィルタ下流側に透過させて、気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっている場合も同様の作用効果を生じる。
なお、本発明に係るインクジェットプリンタは、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、記録ヘッドは、圧電素子を備える構成とは限らず、例えばヒータを備える構成としてもよい。
また、本実施の形態のインクジェットプリンタでは、4つの記録ヘッドを備えていたが、これに限らず、適宜の数の記録ヘッドを備えるもので良い。
さらに、本実施形態において、本発明に係るインクジェットプリンタは、キャリッジに搭載された記録ヘッドを走査方向に往復移動させるとともに、記録媒体を搬送方向に搬送させながら、記録ヘッドからインクを吐出させて、画像を形成するシリアル方式のインクジェットプリンタとしたが、プリンタ本体に固定された記録ヘッドからインクを吐出させると共に、記録媒体を搬送させて、画像を形成するライン方式のインクジェットプリンタに適用することも可能である。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す図である。 本実施形態のインクジェットプリンタにおけるフィルタ付近のインク流路を示す概略図である。 本実施形態のインクジェットプリンタにおけるインクタンクから記録ヘッドの間の構成を示す概略図である。 本実施形態のインクジェットプリンタにおける主要な制御構成を示す制御ブロック図である。 他の実施形態のインクジェットプリンタにおけるフィルタ付近のインク流路を示す概略図である。 本発明の効果を実証する実験の様子を示す概略図である。 本発明の効果を実証する実験の実験結果を示すグラフである。 従来のインクジェットプリンタにおけるフィルタ付近のインク流路を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタにおける気泡除去方法の吸引工程の処理について説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタにおける気泡除去方法の気泡注入工程の処理について説明するフローチャートである。 図10に示した気泡注入工程の処理の変形例について説明するフローチャートである。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
3 ガイドレール
4 キャリッジ
5 インクタンク
6,6A インク流路
7 記録ヘッド
9 流路制御弁(弁)
10 メンテナンスユニット
11 吸引装置
12 吸引キャップ
14 吸引ポンプ
20 保湿ユニット
30 制御部
43 センサ
44 気泡注入手段
61 気泡溜まり(気泡貯留部)
61A 拡大部(気泡貯留部)
62,62A フィルタ
71 吐出面
72 ノズル
73 吐出口
74 圧力室
A 主走査方向
K 気泡(気泡貯留部に溜めた気泡)
K2 気泡(フィルタの上流側に溜まった気泡)
P 記録媒体

Claims (3)

  1. インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    インクを貯留するインクタンクと、
    前記インクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク流路と、
    前記インク流路の開閉を行う弁と、
    前記弁と前記記録ヘッドとの間のインク流路に設けられたフィルタと、
    前記ノズルの吐出口からインク吸引を行う際に前記吐出口を覆うように前記記録ヘッドに装着される吸引キャップと、
    前記吸引キャップを介して前記吐出口からインクを吸引する吸引ポンプと、
    前記フィルタと前記記録ヘッドとの間のインク流路、所定量の気泡が溜まる気泡貯留部と、
    前記記録ヘッドからインクを吐出するときのインク流れ方向における前記フィルタの上流側に設けられ、前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入する気泡注入手段と、
    を備え、
    前記気泡注入手段は、前記フィルタの全体を覆うように前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入し、前記吸引ポンプは、前記吸引により、前記インク流れ方向における前記フィルタの下流側のインク流路に前記気泡を透過させて、前記気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    インクを貯留するインクタンクと、
    前記インクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク流路と、
    前記インク流路の開閉を行う弁と、
    前記弁と前記記録ヘッドとの間のインク流路に設けられ、前記ノズルのノズル径よりも細かいフィルタと、
    前記記録ヘッドからインクを吐出するときのインクの流れ方向における前記フィルタの上流側に設けられ、前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入する気泡注入手段と、
    前記ノズルから前記記録ヘッドのインクを吸引する吸引手段と、
    前記気泡注入手段による前記フィルタの前記上流側のインク流路への気泡の注入、前記弁の開閉、及び、前記吸引手段による吸引を制御する制御手段と、
    前記フィルタと前記記録ヘッドとの間のインク流路、所定量の気泡が溜まる気泡貯留部と、
    を備え、
    前記気泡注入手段は、前記フィルタの全体を覆うように前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入し、前記吸引手段は、前記吸引により、前記インク流れ方向における前記フィルタの下流側のインク流路に前記気泡を透過させて、前記気泡貯留部に気泡を送り込む構成となっていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. インクを貯留するインクタンクとインクを吐出するノズルを有する記録ヘッドとの間に設けられた前記ノズルのノズル径よりも細かいフィルタの気泡を除去するためのインクジェットプリンタにおける気泡除去方法であって、
    前記記録ヘッドからインクを吐出するときのインク流れ方向における前記フィルタの上流側に設けられた気泡注入手段により、前記フィルタの全体を覆うように前記フィルタの前記上流側のインク流路に気泡を注入した後、前記記録ヘッドの前記ノズルから前記記録ヘッドの内部のインクを吸引することにより前記インク流れ方向における前記フィルタの下流側のインク流路に前記気泡を透過させて、前記フィルタと前記記録ヘッドとの間のインク流路に設けられている気泡貯留部に気泡を送り込む気泡注入ステップと、
    前記気泡注入ステップによる前記気泡の注入後に、前記インクタンクと前記フィルタとの間に設けられた弁を閉じる弁閉動作ステップと、
    前記記録ヘッドのインクを吐出する前記ノズルから、前記記録ヘッドの内部のインクを吸引するインク吸引ステップと、
    前記インクの吸引後に前記弁を開く弁開動作ステップと、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタにおける気泡除去方法。
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