JP2007294807A - ガスレーザ発振器 - Google Patents
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Abstract
【課題】発振器筐体の真空状態時の応力を緩和することができ、メンテナンスのための面積が広く、製造しやすい蓋部材を有するガスレーザ発振器を得る。
【解決手段】ガスレーザ発振器100の筐体11の開口部を塞ぐ蓋部材12を備え、蓋部材12に筐体の内部側に膨出した曲面部であるドーム形状部31を形成し、蓋部材12の4つの端辺とドーム形状部31との間の領域に筐体主構造11の内部側に突出した凸起部である三角形凸構造部32を形成し、蓋部材12の端辺に筐体の外部側に突出した側壁33を形成した。
【選択図】図1
【解決手段】ガスレーザ発振器100の筐体11の開口部を塞ぐ蓋部材12を備え、蓋部材12に筐体の内部側に膨出した曲面部であるドーム形状部31を形成し、蓋部材12の4つの端辺とドーム形状部31との間の領域に筐体主構造11の内部側に突出した凸起部である三角形凸構造部32を形成し、蓋部材12の端辺に筐体の外部側に突出した側壁33を形成した。
【選択図】図1
Description
この発明は、ガスレーザ発振器の筐体構造に関するものであり、特に直交励起型ガスレーザ発振器に関する。
従来の直交励起型ガスレーザ発振器においては、CO2ガス等のレーザ媒介ガスを封入した密閉構造の発振器筐体を有しており、発振器筐体内にレーザ媒介ガス放電励起用の放電電極、レーザ媒介ガスを冷却する熱交換器、およびレーザ媒介ガスを循環させる送風器が備えられている。また、発振器筐体の両端にはガスレーザ共振器を構成するミラー光学系が配置されている。CO2ガスレーザなどのガスレーザにおける連続発振では、レーザ光を放出するガス分子を誘導放出に必要なエネルギー準位に励起(ポンピング)するために、放電時の電子衝突により励起する放電励起を用いることが一般的である。この場合、安定した放電を得るために、発振器筐体内部を30〜60torrの真空状態とする必要があるので、ガスレーザ発振器の発振器筐体は、真空状態を保持可能な気密性能を有する必要がある。
また、発振器筐体の内部に配置された放電電極、熱交換器、送風機、およびミラー光学系などを定期的にメンテナンスする必要があるので、発振器筐体の外部からメンテナンス作業者が容易にアクセスできることが必要である。このため、発振器筐体には広い開口部を設け、開口部を塞ぐための取り外しが可能な蓋部材が取り付けられている。
ガスレーザ発振器の蓋部材は、発振器筐体の内部を真空状態とした時の負荷に耐え、真空状態を保持可能な気密性能を保持し、かつ、発振器筐体の内部機器を容易にメンテナンスできるように外形面積を広くする必要がある。蓋部材としては、平板形状のものが用いられている(例えば、特許文献1参照)。また、蓋部材の強度を高めるために、蓋部材の面と垂直な方向に多数の補強部材(リブ)を設けたことによって、蓋部材の変形を抑制している(例えば、特許文献2参照)。さらに、直方体の耐圧筐体の1つの面に傾斜部を設けることで、応力を分散し、筐体の側面板部材の変形を抑制する構造にすることで、蓋部材への負荷を低減している(例えば、特許文献3参照)。
従来のガスレーザ発振器では、特許文献1のように蓋部材を平板とした場合には、発振器筐体内部を減圧したときに発生する応力に耐えられるように蓋部材の平板の板厚を厚くする必要がある。この場合には、メンテナンス性を考慮すると作業者が2人程度で、蓋部材を取り付け、取り外しできることが望ましい。しかしながら、蓋部材の重量が重くなるので、蓋部材の取り付け、取り外しが困難になるという問題点があった。このため、アルミ等の強度がある軽量材料を使用して、蓋部材を形成することも可能である。しかしながら、これら軽量材料は一般的に鉄鋼材料と比較して高価であるという問題点があった。
また、特許文献2のように補強部材を設けて蓋部材の強度を向上させる場合には、鉄鋼等の安価な材料を使用しても、蓋部材の板厚を薄くして蓋部材を軽量にすることが可能である。しかしながら、溶接やネジ止め等によって補強部材を蓋部材に対して固定する必要があるので、蓋部材の製造工程が複雑になり、製造費用が高価になるという問題点があった。さらに、特許文献3のように蓋部材に対して傾斜部を設けた場合には、発振器筐体のフランジとの接合面となる蓋部材の接合面は平面形状である必要があることから、複数の部材を溶接する製作方法以外では製作が困難であるという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、発振器筐体の真空状態時の応力を緩和することができ、メンテナンスのために面積が広く、製造しやすい蓋部材を有するガスレーザ発振器を得るものである。
この発明に係るガスレーザ発振器は、筐体と、筐体の開口部を塞ぐ蓋部材とを備えたガスレーザ発振器であって、蓋部材は、筐体の内部側または外部側に膨出した曲面部と蓋部材の端辺に形成されて筐体の内部側または外部側に突出した側壁とを有することを特徴とするものである。
この発明に係るガスレーザ発振器は、筐体の内部側または外部側に膨出した曲面部と蓋部材の端辺に形成されて筐体の内部側または外部側に突出した側壁とを備えたので、減圧時に蓋部材に負荷される応力が均等に分散され、蓋部材の板厚を薄くし、蓋部材の面積を広くしても、発振器筐体の真空状態時の応力を緩和することができる。また、蓋部材を容易に製造することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1を示すガスレーザ発振器100の全体構成を示す斜視図である。図1において、ガスレーザ発振器100は、ガスレーザ発振器100の筐体である筐体主構造11、ガスレーザ発振器100の蓋部材12、およびOリング13によって構成されている。筐体主構造11は、電極およびミラー等のガスレーザ発振器100の構成機器を搭載する構造物である。筐体主構造11は、鉄鋼、ステンレス等の金属板材を溶接接合して形成される。また、Oリング溝22とネジ穴23とが形成されたフランジ21、ならびに、筐体主構造11の変形を抑制するためのリブ24および開口部支持部材25は、溶接接合およびネジ締結の少なくともいずれか一方の方法で筐体主構造11に接合されている。
図1は、この発明を実施するための実施の形態1を示すガスレーザ発振器100の全体構成を示す斜視図である。図1において、ガスレーザ発振器100は、ガスレーザ発振器100の筐体である筐体主構造11、ガスレーザ発振器100の蓋部材12、およびOリング13によって構成されている。筐体主構造11は、電極およびミラー等のガスレーザ発振器100の構成機器を搭載する構造物である。筐体主構造11は、鉄鋼、ステンレス等の金属板材を溶接接合して形成される。また、Oリング溝22とネジ穴23とが形成されたフランジ21、ならびに、筐体主構造11の変形を抑制するためのリブ24および開口部支持部材25は、溶接接合およびネジ締結の少なくともいずれか一方の方法で筐体主構造11に接合されている。
本実施の形態では、Oリング溝22にOリング13を配置した後に、筐体主構造11の開口部を塞ぐように蓋部材12を配置し、ネジ穴23にネジ締結(ボルト締結)をすることによって筐体主構造11と蓋部材12とが接合される。この際に、フランジ21と蓋部材12とでOリング13を挟んで潰すことによってガスレーザ発振器100の気密性能が確保される。つまり、ガスレーザ発振器100の筐体は耐圧容器となる。
次に、蓋部材12の構造について説明する。図2は、この発明を実施するための実施の形態1における蓋部材12の外形図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。蓋部材12は、筐体主構造11の開口部を塞ぐものであり、外形が該四角形で、4つの端辺を有する。本実施の形態では、蓋部材12は、1枚の鉄鋼、アルミ、またはステンレス等の金属板材により形成されている。蓋部材12には、プレス等の方法によって擬部分球面形状のドーム形状部31およびドーム形状部31の周囲4箇所に配置された三角形凸構造部32が形成されている。
ドーム形状部31は、筐体主構造11の内部側に膨出した曲面部である。ドーム形状部31は、耐圧容器として内側が凸となるように形成され、筐体主構造11の開口部支持部材25との干渉を避けるため左右2箇所に配置されている。ドーム形状部31の外形、つまり蓋部材12の平面部と曲面部との境界線の形状は、筐体主構造11の開口部の形状に合わせて、円形でもよいし、楕円形でもよいし、曲線と直線とを組合せたものでもよい。本実施の形態では、ドーム形状部31の外形は、2つの半円を2本の直線で結んだトラック状の形状である。
三角形凸構造部32は、蓋部材12の4つの端辺と曲面部であるドーム形状部31との間の領域に形成され、筐体主構造11の内部側に突出した凸起部である。三角形凸構造部32は、ドーム形状部31より面積が小さい。三角形凸構造部32は、ドーム形状部31と同様に耐圧容器として内部側が凸となるように形成されている。三角形凸構造部32は、蓋部材12の四隅部分に形成されている。本実施の形態では、2つのドーム形状部31が形成されているので、平行する2つの端辺と2つのドーム形状部31の外縁とによって囲まれた平面部にも、三角形凸構造部32が形成されている。図1に示すように、三角形凸構造部32は、8箇所に形成されている。なお、三角形凸構造部32は、耐圧容器の外部側が凸となるように形成されてもよい。
蓋部材12の4つの端辺には、筐体主構造11の外部側に突出した側壁33が形成されている。本実施の形態では、側壁33は、筐体主構造11の外部側に向かって蓋部材12の4つの端辺を90度折り曲げることによって形成されている。なお、側壁33は筐体主構造11の外部側に突出するように形成されても、筐体主構造11の内部側に突出するように形成されてもよい。例えば、全ての側壁33が、筐体主構造11の外部側に突出するように形成されずに、側壁33の一部が筐体主構造11の内部側に突出するように形成されてもよい。なお、側壁33は、4つの端辺にネジ締結または溶接接合された金属部材によって形成されてもよい。また、蓋部材12の外周部にはフランジ21に設けられたネジ穴23と同じピッチでボルト締結用の貫通穴34が形成されている。
図3は、本実施の形態1におけるドーム形状部31のA−A断面図である。レーザ出力を得るためにガスレーザ発振器100の筐体の内部を真空状態とする場合には、筐体主構造11および蓋部材12の外面に大気圧が負荷される。このため、蓋部材12とフランジ21との接触面では、フランジ21によって蓋部材12の変形が抑制されるが、筐体主構造11のフランジ21以外の開口部に対応する部分では、蓋部材12に変形が生じる。図3に示すように、蓋部材12の変形を抑制するために、蓋部材12には、筐体主構造11の内部側(低圧側)に膨出した曲面部であるドーム形状部31および筐体主構造11の外部側(高圧側)に突出した側壁33が形成されている。4つの端辺のうちの1つの端辺には、側壁33の端部から更に蓋部材12の中央側に突出した第2側壁33aが形成されている。第2側壁33aによって、蓋部材12の変形を更に防止することができる。また、蓋部材12の端辺の突出部が蓋部材12の中央側に向くので、作業者が突出した第2側壁33aの先端に触れにくくなり、取り付け時、取り外し時に蓋部材12を取扱いやすくなる。
図4は、本実施の形態1における三角形凸構造部32のB−B断面図である。図4に示すように、蓋部材12には、筐体主構造11の内部側(低圧側)に突出した三角形凸構造部32が形成されている。本実施の形態では、ドーム形状部31の最大突出量は30mm程度、側壁33の高さは15〜20mm程度、三角形凸構造部32の最大突出量は10mm程度である。これらの数値は一例であり、筐体主構造11の大きさ、蓋部材12の板厚などによって決められるものである。
ここで、蓋部材が平板構造の場合とドーム形状を有する構造の場合とを比較して、それぞれ場合の変形の違いを説明する。平板構造の場合には、蓋部材を周辺固定の円形平板とみなすと、蓋部材へ加わる最大応力値σPは式(1)、蓋部材の最大変位量uPは式(2)のように表される。
また、ドーム形状の場合には、蓋部材を薄肉球殻とみなすと、蓋部材へ加わる最大応力値σSは式(3)、蓋部材の最大変位量uSは式(4)のように表される。
ここで、pは蓋部材に負荷される圧力、tは蓋部材の板厚、Eは板材のヤング率、νは板材のポアソン比、aは円形平板の半径、rは球殻の半径である。
図5は、蓋部材の板厚と応力値および変位量との関係を示したグラフである。図5に示した関係は、式(1)〜式(4)に基づいて算出したものである。蓋部材が平板構造の場合とドーム形状を有する構造の場合とにおいて応力値および変位量を同一とするために、ドーム形状を有する構造の場合に、平板構造の場合に対してどの程度の板厚が必要とされるのかをグラフ化したものである。ただし、材料は同一であることを前提としている。図5において、tpは蓋部材がドーム形状を有する構造の蓋部材の板厚、tsは蓋部材がドーム形状を有する構造の蓋部材の板厚である。また、横軸は板厚tpであり、縦軸は応力値および変位量をそれぞれ同一とするための板厚tsと板厚tpとの比tp/tsである。
図5のグラフから、例えば、板厚10mmの平板の応力値とドーム形状を有する蓋部材12の応力値とを同程度にするためには、ドーム形状を有する蓋部材12の板厚を平板の1/6の板厚、つまり板厚1.7mmに設定すればよいことがわかる。蓋部材12にドーム形状を有する構造を適用した場合には、単なる平板構造の場合と比較して強度的に同等でありながら極端に薄肉化、軽量化できる。なお、ドーム形状部31を有する蓋部材12を筐体主構造11に取り付ける際に、ドーム形状部31が筐体主構造11の外部側(高圧側)に膨出するように取り付けてもよい。この場合、気圧差によってドーム形状部31に座屈が生じないように、ドーム形状部31が筐体主構造11の内部側(低圧側)に膨出するように取り付けた場合に比べて蓋部材12の板厚を厚くするか、または球殻面の曲率を小さくする必要がある。
次に、三角形凸構造部32が形成された効果について説明する。図6は、蓋部材12に三角形凸構造部32が形成されていない場合の応力集中部43を示す概念図である。図7は、蓋部材12に三角形凸構造部32が形成された場合の応力集中部44を示す概念図である。図6および図7において、ハッチングで示した接合部41は、フランジ21および開口部支持部材25との接触部である。接合部41とフランジ21および開口部支持部材25との接触によって、蓋部材12の変形は抑制される。一方、筐体主構造11の開口部に対応する接合面41以外の非接合部42では、ガスレーザ発振器100の筐体内部を真空状態としたときに外壁面に大気圧が負荷されて変形が生じる。
図6に示すように、ドーム形状部31の投影形状は概楕円形状であるが、本実施の形態のように、ガスレーザ発振器100の筐体が直方体形状の場合には、蓋部材12を取り外した際の開口面積を可能な限り広くするため、筐体主構造11の開口部の投影形状は概長方形形状となる。この際、筐体主構造11の開口部に対応する蓋部材12の非接合部42のうち、ドーム形状部31の周囲の四隅には平面部分がある。図5に示したように、ドーム形状を有する構造と平板形状の構造とを比べると、平板形状の構造の変形量が大きくなることから、平面部での応力は緩和される。このため、ドーム形状部31と接合部41とが最も近接している8箇所の応力集中部43に応力集中が生じる。一方、図7に示すように、非接合部42に三角形凸構造部32が形成された場合には、ドーム形状部31の周囲の四隅における変形量が小さくなり、応力集中部44は16箇所に分散されるので、応力集中部44の各々の応力値は低下する。このことから、三角形凸構造部32を形成することによって、蓋部材12を更に薄肉化することができる。なお、三角形凸構造部32は、筐体主構造11の外部側に突出するように形成してもよい。この場合、ドーム形状部31は、筐体主構造11の内部側に膨出し、三角形凸構造部32は、筐体主構造11の外部側に突出することになるが、応力集中を緩和することができる。
次に、蓋部材12の4つの端辺に側壁33が形成された効果について説明する。図8は、蓋部材112に側壁が形成されていない場合のボルト51の固定部周囲の状態を示す模式図である。蓋部材112は、Oリング13を挟んだ状態でボルト51によってフランジ21に締結される。ガスレーザ発振器の筐体内部を真空状態とした場合には、蓋部材112に対してフランジ21に押し付けられる方向に大気圧153が負荷される。一方、蓋部材112に対してフランジ21から持ち上げられる方向にOリング13による反力154が負荷される。これら2つの力の作用から、ボルト51により締結されている部分以外では、蓋部材112はフランジ21から浮いた状態になる。特に、2つのボルト51の中間では、蓋部材112は破線で示した変形した蓋部材152のように変位量dだけ浮いた状態に変形する。
図9は、蓋部材112に側壁が形成されていない場合のガスレーザ発振器の筐体の斜視図である。ガスレーザ発振器の筐体内部を真空状態とした場合には、ボルト51によって締結されている部分以外では蓋部材112はフランジ21から浮いた状態になるので、ボルト51の締結箇所毎のピッチで波打つような変形を生じる。また、蓋部材112が浮いた状態となった箇所ではOリング13の潰し量が不足して、気密漏れを生じる可能性がある。
一方、図10は、蓋部材12に側壁33が形成された場合のボルト固定部周囲の状態を示す模式図である。蓋部材12に側壁33が形成された場合には、側壁33は波打ち変形に対して支持部材となるので、ボルト51により締結されている部分以外で蓋部材12がフランジ21から浮くことを防止できる。これによって、蓋部材12の変形量を小さくして気密漏れを抑制することができ、側壁33が形成されていない場合に比べて蓋部材12を薄肉化できる。
以上のように、蓋部材12に筐体の内部側に膨出した曲面部であるドーム形状部31が形成され、蓋部材12の端辺に筐体の外部側に突出した側壁33が形成されたので、蓋部材12の変形を抑制でき、蓋部材12の板厚を薄くすることができる。また、蓋部材12の面積を広くしても、発振器筐体の真空状態時の応力を緩和することができる。なお、ドーム形状部31および側壁33は、すべて1枚の板のプレス加工、曲げ加工によって形成することができ、生産性、品質面でも平板部材と比較して同じ性能を確保できる。
実施の形態2.
図11は、この発明を実施するための実施の形態2を示す蓋部材61の外形図である。図11(a)は蓋部材61の正面図、図11(b)は側面図である。図11において、三角形凸構造部が形成されていない点で実施の形態1と異なっている。図11において、図2と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することである。また、明細書全文に表れている構成要素の態様は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
図11は、この発明を実施するための実施の形態2を示す蓋部材61の外形図である。図11(a)は蓋部材61の正面図、図11(b)は側面図である。図11において、三角形凸構造部が形成されていない点で実施の形態1と異なっている。図11において、図2と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することである。また、明細書全文に表れている構成要素の態様は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
蓋部材61は、筐体主構造11の開口部を塞ぐものであり、外形が該四角形で、4つの端辺を有する。本実施の形態では、蓋部材61は、1枚の鉄鋼、アルミ、またはステンレス等の金属板材により形成されている。蓋部材61には、プレス等の方法によって擬部分球面形状のドーム形状部62が形成されている。ドーム形状部62は、筐体主構造11の内部側に膨出した曲面部である。ドーム形状部62は、耐圧容器としての内側が凸となるように形成され、筐体主構造11の開口部支持部材25との干渉を避けるため左右2箇所に配置されている。蓋部材61の4つの端辺には、筐体主構造11の外部側に突出した側壁63が形成されている。側壁63は、筐体主構造11の外部側に向かって蓋部材61の4つの端辺を90°折り曲げることによって形成されている。また、4つうちの1つの端辺には、側壁63の端部から更に蓋部材61の中央側に突出した第2側壁63aが形成されている。蓋部材61の外周部にはフランジ21に設けられたネジ穴23と同じピッチでボルト締結用の貫通穴64が形成されている。なお、ドーム形状部62は、筐体主構造11の外部側に膨出してもよい。
このような構成によって、ドーム形状部62および側壁63が形成されていない平板構造の場合に比べて、蓋部材61の板厚を薄くすることができる。
実施の形態3.
図12は、この発明を実施するための実施の形態3を示す蓋部材71の外形図である。図12において、ドーム支持部74を備えた点で実施の形態1と異なっている。また、図13は、図12に示す蓋部材71のC−C断面図である。
図12は、この発明を実施するための実施の形態3を示す蓋部材71の外形図である。図12において、ドーム支持部74を備えた点で実施の形態1と異なっている。また、図13は、図12に示す蓋部材71のC−C断面図である。
蓋部材71は、筐体主構造11の開口部を塞ぐものであり、外形が該四角形で、4つの端辺を有する。本実施の形態では、蓋部材71は、1枚の鉄鋼、アルミ、またはステンレス等の金属板材により形成されている。蓋部材71には、プレス等の方法によって曲面部である擬部分球面形状のドーム形状部72およびドーム形状部72の周囲4箇所に配置された三角形凸構造部76が形成されている。蓋部材71の4つの端辺には、筐体主構造11の外部側に突出した側壁73が形成されている。側壁73は、筐体主構造11の外部側に向かって蓋部材71の4つの端辺を90°折り曲げることによって形成されている。また、4つの端辺のうちの1つの端辺には、側壁73の端部から更に蓋部材71の中央側に突出した第2側壁73aが形成されている。蓋部材71の外周部にはフランジ21に設けられたネジ穴23と同じピッチでボルト締結用の貫通穴75が形成されている。
ドーム支持部74は、筐体主構造11のフランジ21に接触することで変形しにくい蓋部材71の平面部に対して、ドーム形状部72が受ける応力を分散させるものである。ドーム支持部74は、蓋部材71の平面部の一部および曲面部であるドーム形状部72の一部にネジ締結または溶接接合された支持部である。ドーム支持部74の両端は、蓋部材71の平面部の一部とドーム形状部72の一部とにそれぞれ接合されている。本実施の形態では、一つのドーム形状部72に対して4つのドーム支持部74が形成されている。このような構成によって、ガスレーザ発振器100の筐体の内部が真空状態となった場合に、ドーム支持部74が筐体主構造11の内部側に変形しようとする応力に対して、ドーム支持部74によって筐体主構造11の外部側へ引っ張る力が加わり、蓋部材71の応力を緩和することができる。このような構成によって、蓋部材71の板厚を薄くすることができる。
11 筐体主構造、12,61,71,112 蓋部材、13 Oリング、21 フランジ、22 Oリング溝、23 ネジ穴、24 リブ、25 開口部支持部材、31,62,72 ドーム形状部、32,76 三角形凸構造部、33,63,73 側壁、33a,63a,73a 第2側壁、34,64,75 貫通穴、41 接合部、42 非接合部、43,44 応力集中部、51 ボルト、74 ドーム支持部、100 ガスレーザ発振器、152 変形した蓋部材、153 大気圧、154 反力。
Claims (6)
- 筐体と、
前記筐体の開口部を塞ぐ蓋部材とを備えたガスレーザ発振器であって、
前記蓋部材は、前記筐体の内部側または外部側に膨出した曲面部と前記蓋部材の端辺に形成されて前記筐体の内部側または外部側に突出した側壁とを有することを特徴とするガスレーザ発振器。 - 蓋部材は、前記蓋部材の端辺と曲面部との間の領域に形成されて前記曲面部より面積が小さい凸起部を有することを特徴とする請求項1に記載のガスレーザ発振器。
- 凸起部は、該三角形の形状であり、蓋部材の四隅に形成されたことを特徴とする請求項2に記載のガスレーザ発振器。
- 側壁は、蓋部材の端辺を折り曲げることによって形成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスレーザ発振器。
- 側壁は、ネジ締結または溶接接合された金属部材によって形成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスレーザ発振器。
- 蓋部材の平面部の一部および曲面部の一部にネジ締結または溶接接合された支持部を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスレーザ発振器。
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