JP2007293992A - 光ヘッド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ヘッド装置においてその厚さ寸法を増大させることなく、電気的な接続を行うことのできる構成を提供すること。
【解決手段】光ヘッド装置1において、モニター用受光素子56のグランド線と駆動用IC30のグランド線とをフレキシブルプリント回路基板3に貼った金属箔39に半田381、382で電気的に接続するとともに、この金属箔39を金属製のサブフレーム22に接触させ、電磁波ノイズ対策を行う。金属箔39は鉄箔にニッケルめっき層を形成したものである。
【選択図】図10
【解決手段】光ヘッド装置1において、モニター用受光素子56のグランド線と駆動用IC30のグランド線とをフレキシブルプリント回路基板3に貼った金属箔39に半田381、382で電気的に接続するとともに、この金属箔39を金属製のサブフレーム22に接触させ、電磁波ノイズ対策を行う。金属箔39は鉄箔にニッケルめっき層を形成したものである。
【選択図】図10
Description
本発明は、CDやDVDなどの光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生に用いられる光ヘッド装置に関するものである。
CDやDVDなどの光記録ディスクの再生、記録等に用いられる光ヘッド装置では、発光素子、信号検出用受光素子、発光素子から光記録ディスクに向かう光路および光記録ディスクから信号検出用受光素子に向かう光路を構成する光学系が装置フレームに搭載されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−8250号公報
このような光ヘッド装置において、発光素子、信号検出用受光素子、モニター用受光素子、発光素子に対する駆動回路などに対する給電などはプリント回路基板によって行われるため、プリント回路基板には一方の面に多数の配線が形成されている。このため、プリント回路基板の上に形成されたグランド線同士を接続しようとした場合、それらの間に他の信号線が介在し、グランド線同士を直接、接続することができないことが多い。このような接続に関する問題は、プリント回路基板として両面基板を用いれば解消できるが、両面基板は高価である。また、グランド線同士を金属片やリード線で接続する方法もあるが、プリント回路基板は、装置フレームの上面に平伏した状態に配置されるため、プリント回路基板の面上に金属片やリード線を配置すると、光ヘッド装置の厚さ寸法が大きくなってしまうので好ましくない。
また、光ヘッド装置では、プリント回路基板の上に形成されたグランド線に金属片を電気的に接続し、この金属片を装置フレームの導電性材料によって形成された部分にネジにより止めることにより、プリント回路基板からの電磁波ノイズの放出、あるいは外部からプリント回路基板への電磁波ノイズの侵入に対する対策を行うことがある。しかしながら、このようなネジを利用した構成は、光ヘッド装置の厚さ寸法が大きい場合には採用できるが、光ヘッド装置を薄型化すると採用することができない。また、光学系を装置フレームに搭載した後、ネジ止めを行うと、光学系を精度よく配置しても、ネジの締め付けトルクにより装置フレームが歪んで光軸ずれが生じてしまうという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、光ヘッド装置においてその厚さ寸法を増大させることなく、電気的な接続を行うことのできる構成を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、発光素子と、信号検出用受光素子と、モニター用受光素子と、前記発光素子に対する駆動回路と、前記発光素子から光記録ディスクに向かう光路および前記光記録ディスクから前記信号検出用受光素子に向かう光路を構成する光学系とが装置フレームに搭載された光ヘッド装置において、前記装置フレームの上面には、前記発光素子、前記信号検出用受光素子、前記モニター用受光素子、および前記駆動回路のうち、少なくとも2つに対する複数の信号線および複数のグランド線が一方面に形成されたプリント回路基板が平伏した状態に配置され、当該プリント回路基板の前記一方面には、前記複数のグランド線に電気的に接続された金属箔が重ねられていることを特徴とする。
本発明では、プリント回路基板の一方面に金属箔が重ねられ、この金属箔は、プリント回路基板に形成された複数のグランド線に電気的に接続されている。このため、プリント回路基板の一方面において複数のグランド線の間に信号線が介在している場合でも、グランド線同士を短絡させることができる。また、金属箔であれば薄いので、プリント回路基板に重ねても、光ヘッド装置の薄型化を妨げることがない。
本発明の別の形態では、発光素子と、信号検出用受光素子と、モニター用受光素子と、前記発光素子に対する駆動回路と、前記発光素子から光記録ディスクに向かう光路および前記光記録ディスクから前記信号検出用受光素子に向かう光路を構成する光学系とが装置フレームに搭載された光ヘッド装置において、前記装置フレームの上面には、前記発光素子、前記信号検出用受光素子、前記モニター用受光素子、および前記駆動回路のうち、少なくとも1つに対する信号線およびグランド線が一方面に形成されたプリント回路基板が平伏した状態に配置され、当該プリント回路基板の前記一方面には、前記グランド線に電気的に接続された金属箔が重ねられ、当該金属箔は、前記装置フレームのうち、導電材料により構成されている部分に接していることを特徴とする。
本発明では、プリント回路基板の一方面に金属箔が重ねられ、この金属箔は、プリント回路基板に形成されたグランド線に電気的に接続され、さらに、この金属箔は、装置フレームにおいて導電材料により構成されている部分に接している。このため、回路グランドが強化される結果、電磁波ノイズの放出、あるいは外部からプリント回路基板への電磁波ノイズの侵入を金属箔によって防止することができる。また、金属箔であれば薄いので、プリント回路基板に重ねても、光ヘッド装置の薄型化を妨げることがない。
本発明において、前記プリント回路基板には、前記信号線および前記グランド線として、少なくとも前記モニター用受光素子および前記駆動回路に対する信号線およびグランド線が形成され、前記金属箔は、前記モニター用受光素子に対するグランド線と前記駆動回路に対するグランド線とを短絡させている構成を採用することができる。モニター用受光素子での検出結果は、駆動回路にフィードバックされることから、モニター用受光素子のグランド線と駆動回路のグランド線とは同電位とすることが好ましいが、モニター用受光素子は光路の近傍に配置される一方、駆動回路は、光路の近傍を避けた位置に配置されることが多いため、双方のグランド線の間には他の信号線が介在していることが多いが、このような場合でも、本発明によれば、モニター用受光素子のグランド線と駆動回路のグランド線とを容易に短絡させることができる。
本発明において、前記金属箔は、鉄箔の両面表面にニッケルめっき層が形成されてなることが好ましい。このような構成あれば、銅箔を用いた場合と比較して安価に短絡を行うことができる。
本発明において、前記プリント回路基板は、例えば、フレキシブルプリント回路基板である。
本発明では、前記金属箔と前記プリント回路基板とは接着剤により貼り合わされていることが好ましい。このよう構成すると、金属箔とプリント回路基板に形成されたグランド線とを半田などで接続する作業を効率よく行うことができる。
本発明において、前記金属箔と前記グランド線との電気的な接続部分には、前記金属箔に形成された開口の縁部分での電気的な接続部分が含まれていることが好ましい。このように構成すると、金属箔の開口で金属箔とプリント回路基板に形成されたグランド線とを半田などで接続する作業を効率よく行うことができる。また、金属箔の端部で電気的な接続を行う場合と違って、金属箔の形状や大きさにかかわらず、金属箔とプリント回路基板に形成されたグランド線とを電気的に接続することができる。
本発明において、前記装置フレームが、樹脂製の本体フレームと、該本体フレームに保持された金属製のサブフレームとを備えている場合、前記金属箔は、前記サブフレームに接していることが好ましい。このように構成すると、プリント回路基板の下面側は、グランド電位に保持された金属箔で覆われ、かつ、この金属箔は、装置フレームのうち、金属製のサブフレームに導通している状態となる。その結果、回路グランドが強化されるので、プリント回路基板からの電磁波ノイズの放出、あるいは外部からプリント回路基板への電磁波ノイズの侵入を防止することができる。
本発明において、前記金属箔の上にはバネ性を備えた上面カバーが被せられ、当該上面カバーによって前記金属箔は前記装置フレームに向けて弾性をもって押し付けられていることが好ましい。このように構成すると、金属箔を装置フレームにネジで固定する必要がない。装置フレーム上で光学系の光軸位置の調整を行った後、金属箔を装置フレームにネジで固定すると、その際の応力で装置フレームに歪みが発生し、光軸ずれが発生するおそれがあるが、本発明によれば、金属箔を装置フレームにネジで固定する必要がないので、かかる光軸ずれの発生を確実に防止することができる。
本発明において、前記金属箔と前記装置フレームとは導電性接着剤で部分的に接着されている構成を採用してもよい。このように構成すると、金属箔と装置フレームとをネジで固定しなくても確実に導通させることができる。それ故、装置フレーム上で光学系の光軸位置の調整を行った後、金属箔を装置フレームにネジで固定する場合に発生しやすい光軸ずれの発生を確実に防止することができる。
本発明の光ヘッド装置では、プリント回路基板の一方面に金属箔が重ねられ、この金属箔は、プリント回路基板に形成された複数のグランド線に電気的に接続されている。このため、プリント回路基板の一方面において複数のグランド線の間に信号線が介在している場合でも、グランド線同士を短絡させることができる。また、金属箔であれば薄いので、プリント回路基板に重ねても、光ヘッド装置の薄型化を妨げることがない。さらに、金属箔を装置フレーム側と導通させれば電磁波ノイズ対策を行うこともできる。
図面を参照して、本発明を適用した光ヘッド装置の一例を説明する。なお、以下の説明では、対物レンズが見える側を上面とし、その反対側を下面としてある。
[全体構成]
図1は、本発明を適用した光ヘッド装置の平面図である。図2(a)〜(e)は各々、図1に示す光ヘッド装置において、フレキシブルプリント回路基板の一部を除去してその本体部分を拡大した平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびO−O断面図である。図3(a)、(b)は各々、図1に示す光ヘッド装置の本体部分から上面カバー、下面カバーおよびアクチュエータカバーを取り外した状態の平面図および底面図である。図4(a)〜(e)は各々、図3に示す状態からフレキシブルプリント回路基板および対物レンズ駆動装置を取り外した状態の平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびN−N断面図である。図5(a)〜(c)は各々、図4に示す状態からサブフレームを抜き出して示す平面図、底面図、およびJ−J断面図である。
図1は、本発明を適用した光ヘッド装置の平面図である。図2(a)〜(e)は各々、図1に示す光ヘッド装置において、フレキシブルプリント回路基板の一部を除去してその本体部分を拡大した平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびO−O断面図である。図3(a)、(b)は各々、図1に示す光ヘッド装置の本体部分から上面カバー、下面カバーおよびアクチュエータカバーを取り外した状態の平面図および底面図である。図4(a)〜(e)は各々、図3に示す状態からフレキシブルプリント回路基板および対物レンズ駆動装置を取り外した状態の平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびN−N断面図である。図5(a)〜(c)は各々、図4に示す状態からサブフレームを抜き出して示す平面図、底面図、およびJ−J断面図である。
図1および図2に示すように、本発明を適用した光ヘッド装置1は、装置フレーム2の両端の各々に、ディスク駆動装置の送りねじ軸やガイド軸が係合する第1の軸受部211および第2の軸受部212が形成されており、光記録ディスクの半径方向に駆動されるようになっている。装置フレーム2の一方側の側面は、ディスク駆動機構のスピンドルモータ(図示せず)に接近した際の干渉を防止するために円弧状に湾曲している。
装置フレーム2の上面側では略中央に対物レンズ91が位置し、対物レンズ91に対して第1の軸受部211が位置する側には、薄い金属板からなる上面カバー6が被せられている。上面カバー6は、装置フレーム2の上面を覆う上板部61と、この上板部61の一方の側端縁から下方に屈曲して装置フレーム2の側面に形成されている突起216に係合する第1の側板部62と、上板部61の他方の側端縁から下方に屈曲して装置フレーム2の側面に形成されている突起217に係合する第2の側板部63とを備えている。
装置フレーム2の底面側には、薄い金属板からなる下面カバー8が被せられており、この下面カバー8は、装置フレーム2の下面を覆う下板部81と、この下板部81の一方の側端縁から上方に屈曲して装置フレーム2の側面に形成されている突起に係合する第1の側板部82と、他方の側端縁から上方に屈曲して装置フレーム2のスリット内に嵌って下面カバー8を装置フレーム2に搭載された状態を保持する弾性力を発揮する第2の側板部83とを備えている。装置フレーム2において、対物レンズ91に対して第2の軸受部212が位置する側から左側領域にかけては、図8を参照して後述する薄い金属板からなるアクチュエータカバー7が被せられている。
図1および図2に示すフレキシブルプリント回路基板3の本体部分は、図3に示すように、アクチュエータカバー7および上面カバー6の下側において装置フレーム2の上面を覆うように配置されており、このフレキシブルプリント回路基板3の下面には、後述するツインレーザ光源4などに対する駆動や対物レンズ駆動機構9などに対する制御を行うための駆動用IC30(駆動回路)が実装されている。また、フレキシブルプリント回路基板3では、上面カバー6から第1の軸受部211の側に向けて2本の端部31、32が延びており、これらの端部31、32に形成された配線パターンは、後述する信号検出用受光素子55に電気的に接続している。さらに、フレキシブルプリント回路基板3は、後述するツインレーザ光源4およびモニター用の受光素子に配線パターンが電気的に接続された端部33、34も備えている。
ここで、装置フレーム2は、図6を参照して後述するメインフレーム21と、図7を参照して後述する金属製のサブフレーム22とを備えており、サブフレーム22は、メインフレーム21の内側に配置された状態でメインフレーム21に保持されている。
図3、図4および図5に示すように、光ヘッド装置1は、波長が650nm帯の第1のレーザ光(赤外光)、および波長が780nm帯の第2のレーザ光(外赤外光)を用いてDVD系ディスクおよびCD系ディスクに対する情報の記録、再生が可能な2波長光ヘッド装置1であり、装置フレーム2上には、第1のレーザ光を出射するAlGaInP系のレーザダイオードと、第2のレーザ光を出射するAlGaAs系のレーザダイオードとを一体に備えたツインレーザ光源4が搭載されている。ここで、第1のレーザ光および第2のレーザ光は、ツインレーザ光源4から光記録ディスクに向かう光路に配置された複数の光学素子からなる共通の光学系を介して光記録ディスクであるDVD系ディスクあるいはCD系ディスクに導かれ、この光学系を構成する光学素子も装置フレーム2上に搭載されている。また、光記録ディスクからの戻り光も、共通の光学系を介して共通の信号検出用受光素子55に導かれ、かかる戻り光に対する光路を規定する光学素子、および信号検出用受光素子55も装置フレーム2に搭載されている。
本形態の光ヘッド装置1において、共通の光学系には、ツインレーザ光源4から出射された第1および第2のレーザ光をトラッキング検出用に3ビームに回折する回折素子51と、回折素子51により3ビームに分離したレーザ光を部分反射するハーフミラー52と、ハーフミラー52からのレーザ光を平行光にするコリメートレンズ53と、この平行光を光記録ディスクに向けて立ち上げる立ち上げミラー59と、立ち上げミラー59からのレーザ光を光記録ディスクの記録面に収束させる対物レンズ91とが含まれている。また、共通の光学系には、光記録ディスクの記録面で反射された後に、コリメートレンズ53およびハーフミラー52を通過した第1および第2のレーザ光の戻り光に非点収差を付与するためのセンサーレンズ54も含まれている。なお、ハーフミラー52に対して回折素子51とは反対側にはフロントモニター用受光素子56が配置されている。
対物レンズ91は、対物レンズ駆動機構9によってトラッキング方向およびフォーカシング方向の位置がサーボ制御されるようになっており、このような対物レンズ駆動機構9も装置フレーム2に搭載されている。本形態では、対物レンズ駆動機構9としてワイヤサスペンション方式のものを用いており、かかる対物レンズ駆動機構9としては周知のものを用いることができるので、詳細な説明を省略するが、対物レンズ91を保持しているレンズホルダと、このレンズホルダを複数本のワイヤでトラッキング方向およびフォーカシング方向に移動可能に支持しているホルダ支持部と、装置フレーム2に固定されたヨークとを備えている。また、対物レンズ駆動機構9は、レンズホルダに取り付けられた駆動コイルと、ヨークに取り付けられた駆動マグネットにより構成される磁気駆動回路を備えており、駆動コイルに対する通電を制御することにより、レンズホルダに保持された対物レンズ91を光記録ディスクに対してトラッキング方向およびフォーカシング方向に駆動する。なお、対物レンズ駆動機構9は、対物レンズ91のジッタ方向の傾きを調整するチルト制御も可能である。
このように構成した光ヘッド装置1において、ツインレーザ光源4から出射された第1および第2のレーザ光は、回折素子51を透過した後、一部がハーフミラー52の部分反射面によって反射され、その光軸が90度折り曲げられてコリメートレンズ53に向かう。そして、コリメートレンズ53で平行光化されたレーザ光は、立ち上げミラー59でその光軸が90度折り曲げられて対物レンズ91に向かう。その際、ツインレーザ光源4から出射された第1および第2のレーザ光の一部は、ハーフミラー52の部分反射面を透過して、モニター光としてフロントモニター用受光素子56に導かれる。このフロントモニター用受光素子56でのモニター結果は、駆動用ICを介してツインレーザ光源4にフィードバックされ、ツインレーザ光源4から出射されるレーザ光の強度が制御される。
一方、光記録ディスクからの戻り光は、対物レンズ91、立ち上げミラー59を逆に戻り、コリメートレンズ53、ハーフミラー52を介してセンサーレンズ54に向けて出射され、このセンサーレンズ54によって非点収差が付与された後、信号検出用受光素子55に入射し、信号検出用受光素子55で検出される。この信号検出用受光素子55で検出される戻り光には、第1および第2のレーザ光が回折素子51で回折された3ビームが含まれており、例えば、3ビームのうち、0次光からなるメインビームよって信号の再生が行われるとともに、±1次回折光からなるサブビームの検出結果を用いて対物レンズ91のトラッキングエラー信号やフォーカシングエラー信号の検出が行われる。このようにして検出されたトラッキングエラー信号やフォーカシングエラー信号の検出結果に基づいて、駆動用ICは対物レンズ駆動機構9を制御する。
このように本形態では、共通の対物レンズ91により第1のレーザ光および第2のレーザ光による記録、再生を行うため、対物レンズ91については、同心円状の溝や段差により回折格子が形成された2波長レンズが用いられている。このため、本形態によれば、対物レンズ91を共用しても、第1のレーザ光および第2のレーザ光の双方について、表面保護層の厚さが異なる記録層を備えた光記録ディスクに対応することができる。
[各部材の詳細説明]
図6は、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたメインフレームの斜視図である。図7(a)、(b)は各々、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたサブフレームを斜め上方からみたときの斜視図、および斜め下方からみたときの斜視図である。図8は、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたアクチュエータカバーの斜視図である。
図6は、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたメインフレームの斜視図である。図7(a)、(b)は各々、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたサブフレームを斜め上方からみたときの斜視図、および斜め下方からみたときの斜視図である。図8は、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたアクチュエータカバーの斜視図である。
(装置フレーム2の構成)
本形態の光ヘッド装置1において、装置フレーム2は、図6に示す樹脂製の枠状部品からなるメインフレーム21と、図7に示す金属製のサブフレーム22とから構成されており、サブフレーム22は、図2〜図4に示すように、メインフレーム21の内側のサブフレーム搭載領域210に配置された状態でメインフレーム21に保持されている。図6に示すように、メインフレーム21の方には第1の軸受部211および第2の軸受部212などが形成されている。図7に示すサブフレーム22は、例えば、亜鉛合金ダイカスト品であり、図3に示すように、サブフレーム22をメインフレーム21に搭載した状態で、装置フレーム2の内部は、サブフレーム22が配置された第1の光学素子設置部と、サブフレーム22が配置されていない第2の光学素子設置部とに区画される。
本形態の光ヘッド装置1において、装置フレーム2は、図6に示す樹脂製の枠状部品からなるメインフレーム21と、図7に示す金属製のサブフレーム22とから構成されており、サブフレーム22は、図2〜図4に示すように、メインフレーム21の内側のサブフレーム搭載領域210に配置された状態でメインフレーム21に保持されている。図6に示すように、メインフレーム21の方には第1の軸受部211および第2の軸受部212などが形成されている。図7に示すサブフレーム22は、例えば、亜鉛合金ダイカスト品であり、図3に示すように、サブフレーム22をメインフレーム21に搭載した状態で、装置フレーム2の内部は、サブフレーム22が配置された第1の光学素子設置部と、サブフレーム22が配置されていない第2の光学素子設置部とに区画される。
すなわち、本形態では、ツインレーザ光源4、回折素子51、ハーフミラー52、コリメートレンズ53、センサーレンズ54、信号検出用受光素子55、およびモニター用受光素子56は、サブフレーム22に搭載された状態でメインフレーム21に搭載されている。これに対して、立ち上げミラー59は、メインフレーム21に対して直接、搭載されている。また、対物レンズ91を駆動するための対物レンズ駆動機構9は、ヨークがメインフレーム21に固定されることにより、メインフレーム21上に搭載されている。
以下、光ヘッド装置1に用いた各部品の構造を詳述する。まず、図6に示すメインフレーム21は、両端部に第1の軸受部211および第2の軸受部212を備えているとともに、メインフレーム21の内側には、その長さ方向の中心から第1の軸受部211の方に偏った位置にサブフレーム搭載領域210が形成されている。
メインフレーム21において、サブフレーム搭載領域210を両側で挟む2箇所は、サブフレーム22に対する位置決め突起218、219を各々備えた第1のサブフレーム連結領域213と第2のサブフレーム連結領域214になっており、第1のサブフレーム連結領域213は、第1の軸受部211が位置する側で隣接する端部領域215の斜辺部の端部から屈曲して延びる部分として形成されている。一方、第2のサブフレーム連結領域214は、端部領域215の端部から円弧状の湾曲部分への切り換わる部分に形成されている。
図7に示すように、サブフレーム22は略矩形の平面形状を備えており、上面は全体として平坦に形成されている一方、下面側には各光学素子を位置決めするリブや凹凸などが形成されている。また、サブフレーム22では、上面側から左右両側に向けて薄板状の第1の連結板部221と第2の連結板部222が延びている。ここで、第1の連結板部221には、メインフレーム21の位置決め突起218が嵌る長穴223が貫通穴として形成され、第2の連結板部222には、メインフレーム21の位置決め突起219が嵌る丸穴224が貫通穴として形成されている。
従って、サブフレーム22を、図1〜図4に示すように、メインフレーム21に搭載するにあたっては、サブフレーム22をメインフレーム21のサブフレーム搭載領域210に配置した状態で、第1の連結板部221をメインフレーム21の第1のサブフレーム連結領域213に重ね、第2の連結板部222をメインフレーム21の第2のサブフレーム連結領域214に重ねる。その結果、メインフレーム21の位置決め突起218、219は各々、第1の連結板部221の長穴223および第2の連結板部222の丸穴224に嵌り、サブフレーム22の位置決めが行われる。この状態で、第1のサブフレーム連結領域213の外側端部、および第2のサブフレーム連結領域214の外側端部は、第1の連結板部221の端縁および第2の連結板部222の端縁よりも外側にはみ出しており、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214では、第1の連結板部221の端縁および第2の連結板部222の端縁より段部228、229が形成される。従って、段部228、229にUV硬化型の接着剤を塗布した後、UV照射により接着剤を固化させれば、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214に第1の連結板部221および第2の連結板部222が接着固定される。その際、接着剤は、第1のサブフレーム連結領域213と第1の連結板部221との隙間、および第2のサブフレーム連結領域214と第2の連結板部222との隙間にも入り込んでいるので、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214と、第1の連結板部221および第2の連結板部222とは面接着状態となる。
なお、サブフレーム22の上面には、フレキシブルプリント回路基板3に対する位置決め突起227が形成されている。また、メインフレーム21の位置決め突起218は、サブフレーム22の長穴223を貫通し、フレキシブルプリント回路基板3に対する位置決め突起としても機能する。
(サブフレーム22への各種光学素子の実装構造)
再び、図3〜図5において、サブフレーム22には、中央領域にハーフミラー52が接着固定され、ハーフミラー52の搭載位置の側方には回折素子51が実装されている。ここで、回折素子51は板バネ510により固定されている。
再び、図3〜図5において、サブフレーム22には、中央領域にハーフミラー52が接着固定され、ハーフミラー52の搭載位置の側方には回折素子51が実装されている。ここで、回折素子51は板バネ510により固定されている。
また、サブフレーム22において、回折素子51の搭載位置の側方にはツインレーザ光源4が配置されている。ここで、ツインレーザ光源4は、筒状のケースにレーザチップ41が収納されたキャンタイプではなく、レーザチップ41が実装されたサブマウント43が放熱フィン44の上面に搭載されたフレームタイプのレーザ光源であり、放熱フィン44の両端部は、サブフレーム22に接着剤で固定されている。なお、フレームタイプのレーザ光源では、放熱フィン44に対してレーザチップ41が実装されたサブマウント43を囲むように樹脂部分45がモールドされている。また、ツインレーザ光源4は、レーザチップ41が実装された上面を光ヘッド装置1の上面に向けて配置され、放熱フィン44の上面がサブフレーム22の突部226に当接し、上下方向の位置決めが行われている。
また、サブフレーム22において、ツインレーザ光源4の前方位置には平面E型の金属部品12が接着固定されており、この金属部品12の3つの突起121、122、123のうちの中央の突起122は、放熱フィン44の下面のうち、レーザチップ41およびサブマウント43が搭載されている部分の裏面側に相当する位置に当接している。
このようにしてサブフレーム22に搭載されたツインレーザ光源4は、後方に延びたリードピン42が光源実装基板40に実装されており、この光源実装基板40からは3本のリード線11が延びている。また、光源実装基板40のグランドパターンにはグランド配線111の一方端がハンダにより接続され、このグランド配線111の他方端はサブフレーム22にネジにより固定されている。3本のリード線11は、一方端が光源実装基板40にハンダにより接続されている一方、他方端はフレキシブルプリント回路基板3の端部33にハンダにより接続されている。なお、サブフレーム22において、ツインレーザ光源4が実装されている領域の上面には放熱シート17が貼られている。
図3(a)、(b)から分かるように、サブフレーム22において、メインフレーム21の第1の軸受部211が位置する側の端部には、開口が形成された突部226が形成されており、この突部226には、信号検出用受光素子55を支持する支持基板57が接着固定されている。ここで、支持基板57は、長さ方向の中央に信号検出用受光素子55が支持されている。また、支持基板57の左右両側の端部571、572は、突部226を両側から挟むように屈曲し、接着剤により突部226に固定されている。このような構成を採用したため、本形態では、信号検出用受光素子55を配置するスペースが狭い場合でも、支持基板57としてサイズの大きなものを用いることができる。従って、支持基板57は、放熱性が高く、かつ、熱容量が大きいので、ツインレーザ光源4の発熱などに起因する信号検出用受光素子55の温度上昇を防止することができる。また、支持基板57を接着した後、環境温度が変化した際に、左右両側の接着剤の間で収縮あるいは膨張の度合いにアンバランスが発生したときでも信号検出用受光素子55の位置や姿勢が大きく変動することがない。なお、突部226の内側には外形が円筒状のセンサーレンズ54が配置されている。
さらに、サブフレーム22の他方の端部には略U字溝状の開口が形成されており、この開口にコリメートレンズ53が固定されている。さらにまた、サブフレーム22において、ハーフミラー52の背後には、フレキシブルプリント回路基板3の端部が接続されたモニター用受光素子56が実装されている。
(アクチュエータカバー7の構成)
図8に示すように、アクチュエータカバー7は、1枚の金属板を所定形状に加工したもので、図2と図3とを対比すると分かるように、フレキシブルプリント回路基板3において駆動用IC30が実装されている領域を覆う台形形状の第1の上板部71と、この第1の上板部71から対物レンズ駆動機構9の側に向けて延びて左右のワイヤを覆うU字形状の第2の上板部72と、この第2の上板部72の先端部において装置フレーム2に対してネジにより固定される固定板部73と、第1の上板部71の外周縁から装置フレーム2の側面を通って装置フレーム2の下面側まで延びた2本の爪部74、75と、第1の上板部71の外周縁から2本の爪部74、75の間を通って装置フレーム2の下側まで延びた側板部76と、この側板部76の下端部で屈曲して装置フレーム2の下面側を覆う下板部77とを備えている。ここで、第1の上板部71と第2の上板部72との境界部分はプレス加工による段部として形成され、第2の上板部72と固定板部73との境界部分もプレス加工による段部として形成されている。このように構成したアクチュエータカバー7は、第1の上板部71がフレキシブルプリント回路基板3において駆動用IC30が実装されている領域の裏面側に対して放熱シート18を介して重なるように装置フレーム2に取り付けられている。
図8に示すように、アクチュエータカバー7は、1枚の金属板を所定形状に加工したもので、図2と図3とを対比すると分かるように、フレキシブルプリント回路基板3において駆動用IC30が実装されている領域を覆う台形形状の第1の上板部71と、この第1の上板部71から対物レンズ駆動機構9の側に向けて延びて左右のワイヤを覆うU字形状の第2の上板部72と、この第2の上板部72の先端部において装置フレーム2に対してネジにより固定される固定板部73と、第1の上板部71の外周縁から装置フレーム2の側面を通って装置フレーム2の下面側まで延びた2本の爪部74、75と、第1の上板部71の外周縁から2本の爪部74、75の間を通って装置フレーム2の下側まで延びた側板部76と、この側板部76の下端部で屈曲して装置フレーム2の下面側を覆う下板部77とを備えている。ここで、第1の上板部71と第2の上板部72との境界部分はプレス加工による段部として形成され、第2の上板部72と固定板部73との境界部分もプレス加工による段部として形成されている。このように構成したアクチュエータカバー7は、第1の上板部71がフレキシブルプリント回路基板3において駆動用IC30が実装されている領域の裏面側に対して放熱シート18を介して重なるように装置フレーム2に取り付けられている。
(フレキシブルプリント回路基板3の構成)
図9は、本形態の光ヘッド装置に用いたフレキシブルプリント回路基板の下面側の構成を示す底面図である。図10は、このフレキシブルプリント回路基板をサブフレーム上に重ねた状態を示す斜視図である。
図9は、本形態の光ヘッド装置に用いたフレキシブルプリント回路基板の下面側の構成を示す底面図である。図10は、このフレキシブルプリント回路基板をサブフレーム上に重ねた状態を示す斜視図である。
図9および図10において、本形態の光ヘッド装置1に用いたフレキシブルプリント回路基板3は、ポリイミド等の樹脂からなるベース層、配線パターンを構成する銅箔層、およびポリイミド等の樹脂からなるトップコート層がこの順で積層されており、これらの各層の厚さは、例えば18.5μm、18μm、12.5μmである。フレキシブルプリント回路基板3の下面には駆動用IC30が実装されているとともに、端部31、32に信号検出用受光素子55が接続され、端部33にフロントモニター用受光素子56が接続される。なお、端部33の最先端部分にはボリーム36が実装されている。
フレキシブルプリント回路基板3は片面基板であり、その下面には、信号検出用受光素子55、フロントモニター用受光素子56、および駆動用IC30に対する複数の信号線や複数のグランド線(いずれも図示せず)が形成されている。また、フレキシブルプリント回路基板3の下面にはツインレーザ光源4や対物レンズ駆動装置9に対する信号線やグランド線(いずれも図示せず)も形成されている。なお、フレキシブルプリント回路基板3において、駆動用IC30に隣接する位置には開口35が形成されており、フレキシブルプリント回路基板3を、図9に示す一点鎖線L10で谷折すると、駆動用IC30は開口35内に位置する。また、フレキシブルプリント回路基板3には、メインフレーム21の位置決め突起218が嵌る位置決め穴308、およびサブフレーム22の位置決め突起227が嵌る位置決め穴307が形成されている。
本形態では、フレキシブルプリント回路基板3の下面のうち、フレキシブルプリント回路基板3を装置フレーム2の上に平伏した状態で配置したときにサブフレーム22と重なる位置には、金属箔39が接着剤(粘着剤を含む)で貼られている。金属箔39は、鉄箔の両面にニッケルめっき層が形成された構造を備えており、その厚さは、100μm以下、たとえば70μmである。
金属箔39には複数の開口392、393が形成されており、開口392の縁部分は、フロントモニター用受光素子56に対するグランド線のパッドと半田382(電気的な接続部分)により電気的に接続されている。また、開口393の縁部分は、信号検出用受光素子55に対するグランド線のパッドと半田383(電気的な接続部分)により電気的に接続されている。さらに、金属箔39の外周縁は、駆動用IC30に対するグランド線のパッドと半田381(電気的な接続部分)により電気的に接続されている。従って、フロントモニター用受光素子56に対するグランド線、信号検出用受光素子55に対するグランド線、および駆動用IC30に対するグランド線は、金属箔39を介して短絡し、同電位に保持される。
このように構成したフレキシブルプリント回路基板3は、所定の箇所で山折および谷折された後、下面を装置フレーム2に向けて平伏した状態で配置され、その上方に上面カバー6およびアクチュエータカバー7が被さった状態となる。この状態で、フレキシブルプリント回路基板3は、上面カバー6のバネ性により弾性をもって装置フレーム2に向けて押し付けられ、金属箔39はサブフレーム22に接する。その際、金属箔39とサブフレーム22とを、銀ペーストやカーボンペーストなどの導電性接着剤23によって部分的に接着し、金属箔39とサブフレーム22との電気的な接続をより確実なものとすることが好ましい。
[光ヘッド装置1の製造方法]
このように構成した光ヘッド装置1を組み立てる際には、まず、図5に示すように、サブフレーム22に対して、ツインレーザ光源4、回折素子51、ハーフミラー52、センサーレンズ54、コリメートレンズ53を搭載する。この段階では、信号検出用受光素子55およびモニター用受光素子56はサブフレーム22に搭載しない。また、回折素子51およびセンサーレンズ54は各々、板バネ510、540で仮固定されているだけである。また、この段階では、フレキシブルプリント回路基板3も接続されていないが、本形態では、ツインレーザ光源4に対してはリード線11が接続されている。このため、リード線11から電源供給を行って、例えば、ツインレーザ光源4のうち、DVD用の第1のレーザチップを点灯させ、コリメートレンズ53から出射される第1のレーザ光を観察する。そして、コリメートレンズ53から出射された光がコリメート光となるように、ツインレーザ光源4の光軸上の位置を調整する。その際、ツインレーザ光源4については光軸に直交する位置も調節する。次に、CD用の第2のレーザチップを点灯させて、コリメートレンズ53から出射される第1のレーザ光を観察し、ツインレーザ光源4の角度位置や回折素子51の位置を調節する。その後、ツインレーザ光源4をサブフレーム22に接着剤で固定する。
このように構成した光ヘッド装置1を組み立てる際には、まず、図5に示すように、サブフレーム22に対して、ツインレーザ光源4、回折素子51、ハーフミラー52、センサーレンズ54、コリメートレンズ53を搭載する。この段階では、信号検出用受光素子55およびモニター用受光素子56はサブフレーム22に搭載しない。また、回折素子51およびセンサーレンズ54は各々、板バネ510、540で仮固定されているだけである。また、この段階では、フレキシブルプリント回路基板3も接続されていないが、本形態では、ツインレーザ光源4に対してはリード線11が接続されている。このため、リード線11から電源供給を行って、例えば、ツインレーザ光源4のうち、DVD用の第1のレーザチップを点灯させ、コリメートレンズ53から出射される第1のレーザ光を観察する。そして、コリメートレンズ53から出射された光がコリメート光となるように、ツインレーザ光源4の光軸上の位置を調整する。その際、ツインレーザ光源4については光軸に直交する位置も調節する。次に、CD用の第2のレーザチップを点灯させて、コリメートレンズ53から出射される第1のレーザ光を観察し、ツインレーザ光源4の角度位置や回折素子51の位置を調節する。その後、ツインレーザ光源4をサブフレーム22に接着剤で固定する。
さらに、信号検出用受光素子55をロボットなどで保持した状態で、ツインレーザ光源4から第1のレーザ光および第2のレーザ光を出射させるとともに、コリメートレンズ53から出射された光を、光記録ディスクに代わる検査用ミラーで反射させ、その反射光が信号検出用受光素子55の所定位置にスポットを形成するように、信号検出用受光素子55およびセンサーレンズ54の位置調整を行う。このような位置調整を行った後、信号検出用受光素子55およびセンサーレンズ54をサブフレーム22に接着固定する。
このような調整をサブフレーム22上で行った後、図4に示すように、立ち上げミラー59が搭載されたメインフレーム21にサブフレーム22を搭載する。この段階では、対物レンズ駆動機構9はメインフレーム21に搭載されていない。
サブフレーム22のメインフレーム21への搭載作業を行う際には、サブフレーム22の第1の連結板部221および第2の連結板部222を各々、メインフレーム21の第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214に重ね、第1の連結板部221および第2の連結板部222に形成されている長穴223および丸穴224にメインフレーム21の位置決め突起218、219が嵌るように位置合わせを行う。また、ツインレーザ光源4の第1のレーザチップ41を点灯させ、立ち上げミラー59からの出射光を観察し、サブフレーム22の傾きなどを調整する。
このような調整作業を行った後、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214において、第1の連結板部221の端縁および第2の連結板部222の端縁より形成された段部228、229にUV硬化型の接着剤を塗布した後、UV照射により接着剤を固化させ、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214に第1の連結板部221および第2の連結板部222を接着固定する。その際、接着剤は、第1のサブフレーム連結領域213と第1の連結板部221との隙間、および第2のサブフレーム連結領域214と第2の連結板部222との隙間にも入り込んでいるので、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214と、第1の連結板部221および第2の連結板部222とは面接着状態となる。
次に、図3に示すように、メインフレーム21に対物レンズ駆動機構9を搭載する。また、駆動用IC30およびモニター用受光素子56が実装されたフレキシブルプリント回路基板3を搭載する。そして、フレキシブルプリント回路基板3の端部31、32、33を信号検出用受光素子55が実装された配線基板550、およびツインレーザ光源4が実装された光源実装基板40から延びたリード線11に接続する。
次に、フレキシブルプリント回路基板3との間に放熱シート18を介在させた状態でアクチュエータカバー7を装置フレーム2に取り付ける。また、装置フレーム2の上面には上面カバー6を取り付け、装置フレーム2の底面に下面カバー8を取り付ける。その結果、フレキシブルプリント回路基板3は、上面カバー6のバネ性により弾性をもって装置フレーム2の向けて押し付けられ、金属箔39はサブフレーム22に接する。このようにして、光ヘッド装置1が完成する。
なお、フレキシブルプリント回路基板3に対して信号検出用受光素子55、駆動用IC30およびモニター用受光素子56を実装してからフレキシブルプリント回路基板3を装置フレーム2に搭載する方法を採用してもよい。
これらいずれの方法を採用する場合でも、本形態では、フレキシブルプリント回路基板3の下面に金属箔39を接着剤で貼った後、フロントモニター用受光素子56に対するグランド線のパッドと金属箔39との半田382による電気的な接続、信号検出用受光素子55に対するグランド線のパッドと金属板39との半田383による電気的な接続、および駆動用IC30に対するグランド線のパッドと金属箔39との半田381による電気的な接続を行うので、半田付け作業を効率よく行うことができる。また、本形態では、金属箔39に形成された開口392、393の縁部分での電気的な接続を利用しているため、金属箔39の開口392、393で金属箔39とフレキシブルプリント回路基板3に形成されたグランド線とを半田などで接続する作業を効率よく行うことができる。また、金属箔39の外周縁で全ての電気的な接続を行う場合と違って、金属箔39の形状や大きさにかかわらず、金属箔39とフレキシブルプリント回路基板3に形成されたグランド線とを電気的に接続することができるという利点がある。
[本形態の主な効果]
以上説明したように、本形態の光ヘッド装置1において、装置フレーム2は、樹脂製の枠状部品からなるメインフレーム21に対して亜鉛ダイカスト品からなるサブフレーム22が接着固定された構造を備えているため、装置フレーム2は、十分な強度を備えている。また、サブフレーム22は熱伝達性が高く、メインフレーム21は安価であるため、本形態によれば、装置フレーム2の低コスト化および軽量化とともに、ツインレーザ光源4で発生した熱をサブフレーム22を介して上面カバー6および下面カバー8に伝達し、放熱することができる。また、本形態の光ヘッド装置1は光記録ディスクへの記録も行うため、駆動用IC30での発熱が大きいが、駆動用IC30に対しては、ツインレーザ光源4および信号検出用受光素子55を覆う上面カバー6とは別体のアクチュエータカバー7の延長部分(第1の上板部71)を重ねてある。このため、駆動用IC30で発生した発熱は、上面カバー6に伝わらないので、駆動用IC30で発生した熱からツインレーザ光源4および信号検出用受光素子55を保護することができる。しかも、アクチュエータカバー7は、光記録ディスクと対向しているので、光記録ディスクの回転によって発生した空気の流れによってアクチュエータカバー7が冷却される。それ故、本形態によれば、駆動用IC30で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
以上説明したように、本形態の光ヘッド装置1において、装置フレーム2は、樹脂製の枠状部品からなるメインフレーム21に対して亜鉛ダイカスト品からなるサブフレーム22が接着固定された構造を備えているため、装置フレーム2は、十分な強度を備えている。また、サブフレーム22は熱伝達性が高く、メインフレーム21は安価であるため、本形態によれば、装置フレーム2の低コスト化および軽量化とともに、ツインレーザ光源4で発生した熱をサブフレーム22を介して上面カバー6および下面カバー8に伝達し、放熱することができる。また、本形態の光ヘッド装置1は光記録ディスクへの記録も行うため、駆動用IC30での発熱が大きいが、駆動用IC30に対しては、ツインレーザ光源4および信号検出用受光素子55を覆う上面カバー6とは別体のアクチュエータカバー7の延長部分(第1の上板部71)を重ねてある。このため、駆動用IC30で発生した発熱は、上面カバー6に伝わらないので、駆動用IC30で発生した熱からツインレーザ光源4および信号検出用受光素子55を保護することができる。しかも、アクチュエータカバー7は、光記録ディスクと対向しているので、光記録ディスクの回転によって発生した空気の流れによってアクチュエータカバー7が冷却される。それ故、本形態によれば、駆動用IC30で発生した熱を効率よく逃がすことができる。
また、モニター用受光素子56での検出結果は、駆動用IC30にフィードバックされることから、モニター用受光素子56のグランド線と駆動用IC30のグランド線とは同電位とすることが好ましく、本形態では、モニター用受光素子56のグランド線と駆動用IC30のグランド線とを、フレキシブルプリント回路基板3に貼った金属箔39で短絡させている。このため、モニター用受光素子56は光路の近傍に配置される一方、駆動用IC30は、光路の近傍を避けた位置に配置されるため、フレキシブルプリント回路基板3と駆動用IC30はフレキシブルプリント回路基板3において離間した位置に実装され、双方のグランド線の間には他の信号線が介在している場合でも、モニター用受光素子56のグランド線と駆動用IC30のグランド線とを容易に短絡させることができる。しかも、金属箔39は、鉄箔の両面にニッケルめっき層が形成された構造を備えており、銅箔と比較して安価である。
また、本形態では、金属箔39に対して信号検出用受光素子55のグランド線も電気的に接続し、金属箔39をサブフレーム22に電気的に接続している。このため、フレキシブルプリント回路基板3上の回路グランドが強化されて、電磁波ノイズの放出、あるいは外部からフレキシブルプリント回路基板3への電磁波ノイズの侵入を防止することができる。
さらに、本形態では、フレキシブルプリント回路基板3は、バネ性を備えた上面カバー6によってサブフレーム22に向けて弾性をもって押し付けられている。また、金属箔39とサブフレーム22とは導電性接着剤23でも部分的に接着されている。このため、装置フレーム2上で光学系の光軸位置の調整を行った後、金属箔39をサブフレーム22にネジで固定すること必要がないので、ネジ締め時の応力でサブフレーム22が歪んで光軸ずれが発生するという問題を回避することができる。また、金属箔39をサブフレーム22に当接させるのにネジを用いる必要がないため、光ヘッド装置の薄型化を妨げることがない。
[その他の実施の形態]
上記実施の形態においては、フレキシブルプリント回路基板3(金属箔39)をサブフレーム22に押し付けるにあたって、上面カバー6の板バネとしての特性を利用したが、上面カバー6を部分的に折り曲げてバネを形成し、このバネによりフレキシブルプリント回路基板3(金属箔39)をサブフレーム22に押し付けてもよい。
上記実施の形態においては、フレキシブルプリント回路基板3(金属箔39)をサブフレーム22に押し付けるにあたって、上面カバー6の板バネとしての特性を利用したが、上面カバー6を部分的に折り曲げてバネを形成し、このバネによりフレキシブルプリント回路基板3(金属箔39)をサブフレーム22に押し付けてもよい。
1 光ヘッド装置
2 装置フレーム
3 フレキシブルプリント回路基板(プリント回路基板)
4 ツインレーザ光源
6 上面カバー
7 アクチュエータカバー
21 メインフレーム
22 サブフレーム(装置フレームの導電性部分)
30 駆動用IC(駆動回路)
39 金属箔
51 回折素子
52 ハーフミラー
53 コリメートレンズ
55 信号検出用受光素子
56 フロントモニター用受光素子
59 立ち上げミラー
91 対物レンズ
381、382、383 半田(電気的な接続部分)
392、393 金属箔の開口
2 装置フレーム
3 フレキシブルプリント回路基板(プリント回路基板)
4 ツインレーザ光源
6 上面カバー
7 アクチュエータカバー
21 メインフレーム
22 サブフレーム(装置フレームの導電性部分)
30 駆動用IC(駆動回路)
39 金属箔
51 回折素子
52 ハーフミラー
53 コリメートレンズ
55 信号検出用受光素子
56 フロントモニター用受光素子
59 立ち上げミラー
91 対物レンズ
381、382、383 半田(電気的な接続部分)
392、393 金属箔の開口
Claims (11)
- 発光素子と、信号検出用受光素子と、モニター用受光素子と、前記発光素子に対する駆動回路と、前記発光素子から光記録ディスクに向かう光路および前記光記録ディスクから前記信号検出用受光素子に向かう光路を構成する光学系とが装置フレームに搭載された光ヘッド装置において、
前記装置フレームの上面には、前記発光素子、前記信号検出用受光素子、前記モニター用受光素子、および前記駆動回路のうち、少なくとも2つに対する複数の信号線および複数のグランド線が一方面に形成されたプリント回路基板が平伏した状態に配置され、
当該プリント回路基板の前記一方面には、前記複数のグランド線に電気的に接続された金属箔が重ねられていることを特徴とする光ヘッド装置。 - 発光素子と、信号検出用受光素子と、モニター用受光素子と、前記発光素子に対する駆動回路と、前記発光素子から光記録ディスクに向かう光路および前記光記録ディスクから前記信号検出用受光素子に向かう光路を構成する光学系とが装置フレームに搭載された光ヘッド装置において、
前記装置フレームの上面には、前記発光素子、前記信号検出用受光素子、前記モニター用受光素子、および前記駆動回路のうち、少なくとも1つに対する信号線およびグランド線が一方面に形成されたプリント回路基板が平伏した状態に配置され、
当該プリント回路基板の前記一方面には、前記グランド線に電気的に接続された金属箔が重ねられ、
当該金属箔は、前記装置フレームのうち、導電材料により構成されている部分に接していることを特徴とする光ヘッド装置。 - 請求項2において、前記プリント回路基板の前記一方面には、前記信号線および前記グランド線として、前記発光素子、前記信号検出用受光素子、前記モニター用受光素子、および前記駆動回路のうち、少なくとも2つに対する複数の信号線および複数のグランド線が形成され、
前記金属箔は、前記複数のグランド線に電気的に接続されていることを特徴とする光ヘッド装置。 - 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記プリント回路基板には、前記信号線および前記グランド線として、少なくとも前記モニター用受光素子および前記駆動回路に対する信号線およびグランド線が形成され、
前記金属箔は、前記モニター用受光素子に対するグランド線と前記駆動回路に対するグランド線とを短絡させていることを特徴とする光ヘッド装置。 - 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記金属箔は、鉄箔の両面表面にニッケルめっき層が形成されてなることを特徴とする光ヘッド装置。
- 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記プリント回路基板は、フレキシブルプリント回路基板であることを特徴とする光ヘッド装置。
- 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記金属箔と前記プリント回路基板とは接着剤により貼り合わされていることを特徴とする光ヘッド装置。
- 請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記金属箔と前記グランド線との電気的な接続部分には、前記金属箔に形成された開口の縁部分での電気的な接続部分が含まれていることを特徴とする光ヘッド装置。
- 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記装置フレームは、樹脂製の本体フレームと、該本体フレームに保持された金属製のサブフレームとを備え、
前記金属箔は、前記サブフレームに接していることを特徴とする光ヘッド装置。 - 請求項1ないし9のいずれかにおいて、前記金属箔の上にはバネ性を備えた上面カバーが被せられ、当該上面カバーによって前記金属箔は前記装置フレームに向けて弾性をもって押し付けられていることを特徴とする光ヘッド装置。
- 請求項1ないし10のいずれかにおいて、前記金属箔と前記装置フレームとは導電性接着剤で部分的に接着されていることを特徴とする光ヘッド装置。
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- 2006-04-24 JP JP2006119880A patent/JP2007293992A/ja not_active Withdrawn
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