JP2007292251A - 軸下取付ブレーキ付モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】摩耗粉がベアリング内部へ侵入することを防止する構造を備えた軸下取付ブレーキ付モータを提供する。
【解決手段】電動機部1と、電動機部1に連結され、ベアリング4を介して電動機部1のブラケット11に回転可能に支持されたシャフト2にブレーキボス31を介して嵌着されてシャフト2と共に回転するブレーキディスク32をアーマチュア34により押圧することで電動機部1の制動を行うブレーキ部3とを備えた軸下取付ブレーキ付モータに、シャフト2と共に回転してブレーキディスク32の上面側及び下面側の気体の流れをシャフト2の軸心側から半径方向外側へ向かって流動させるハネ51を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】電動機部1と、電動機部1に連結され、ベアリング4を介して電動機部1のブラケット11に回転可能に支持されたシャフト2にブレーキボス31を介して嵌着されてシャフト2と共に回転するブレーキディスク32をアーマチュア34により押圧することで電動機部1の制動を行うブレーキ部3とを備えた軸下取付ブレーキ付モータに、シャフト2と共に回転してブレーキディスク32の上面側及び下面側の気体の流れをシャフト2の軸心側から半径方向外側へ向かって流動させるハネ51を設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、軸下取付ブレーキ付モータに関し、詳しくはブレーキ摩耗粉排出構造を備えた軸下取付ブレーキ付モータに関する。
従来の軸下取付ブレーキ付モータの一例を図5に基づいて説明する。図5に示すように、電動機部1を覆うブラケット11から突出したシャフト2の軸端部に電磁ブレーキ3が設けられている。電磁ブレーキ3は、ブレーキボス31、ブレーキディスク32、ヨーク33、アーマチュア34、サイドプレート35等を備え、ブレーキカバー36によって覆われている。なお、シャフト2はベアリング4を介してブラケット11に回転可能に支持されている。
ブレーキボス31はシャフト2に固定され、ブレーキボス31の外周面にはブレーキディスク32がスプライン嵌合されている。すなわち、ブレーキディスク32はブレーキボス31に対して軸方向に移動可能な構造となっている。さらに、ブレーキディスク32には、両面にそれぞれブレーキライニング37が固着されている。
また、ヨーク33、アーマチュア34、サイドプレート35は、シャフト2及びブレーキボス31の外側にこれらシャフト2及びブレーキボス31と間隔をおいて配設されている。ヨーク33及びアーマチュア34はブラケット11とブレーキディスク32との間に配置され、サイドプレート35はブレーキディスク32を挟んでアーマチュア34と対向する位置に配置されている。
そして、ヨーク33、アーマチュア34及びサイドプレート35には図示しないボルトが挿通され、ヨーク33及びサイドプレート35は上記ボルトによってブラケット11に固定されている。また、アーマチュア34はスペーサーブッシュ(図示省略)を介してボルトを挿通しており、軸方向に移動可能に構成されている。
更に、ヨーク33は図示しないコイルを備えると共に、アーマチュア34側に開口する穴に制動バネを備えている。この制動バネにより、アーマチュア34はブレーキディスク32側へと押圧されている。
電磁ブレーキ3は、電源が投入されヨーク33のコイルが通電されると、アーマチュア34がヨーク33に吸引されることによりアーマチュア34とブレーキディスク32との間に隙間が生じ、ブレーキディスク32が開放されて電動機部1の回転が可能となる。一方、電源が開放されると無励磁状態となり、アーマチュア34は制動バネによってブレーキディスク32側へ押圧される。これにより、アーマチュア34とサイドプレート35とによりブレーキディスク32が制動され、これに伴い、電動機部1が制動される。
上述した軸下取付ブレーキ付モータにおいては、電磁ブレーキ3によって電動機部1を制動する際、ブレーキライニング37がアーマチュア34及びサイドプレート35に摺接することにより摩耗粉が発生する場合がある。
従来、このようにして発生した摩耗粉がスプライン嵌合面等に付着することを防止するため、電磁ブレーキに、摩耗粉を吸着する磁石を設ける構成としたもの(例えば、特許文献1参照)、摩耗粉を付着させる粘着テープを設けた構成(例えば、特許文献2参照)、ヨークとアーマチュアとの間に摩耗粉が侵入することを防止するために、ラビリンスシールによってヨークの磁気吸着面とアーマチュアとの間の空間を外部に対してシールする構成(例えば、特許文献3参照)などの技術が開示されている。
しかしながら、上述した図5に示すような軸下取付ブレーキ付モータにおいては、電動機部1の制動によりブレーキライニング37がアーマチュア34及びサイドプレート35に摺接し摩耗粉が発生すると、例えば図5中矢印で示すように摩耗粉は重力に従って下方へ移動する。このとき、僅かでもブレーキライニング37とベアリング4との間を連通する隙間があると、摩耗粉がこの隙間に入り込み、ベアリング4の内部に侵入する虞があった。さらに、ベアリング4の内部に摩耗粉が侵入すると、グリースが劣化し、ベアリング4が焼損するなどといった問題が発生する可能性が考えられた。
このようなことから本発明は、摩耗粉がベアリング内部へ侵入することを防止する構造を備えた軸下取付ブレーキ付モータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の請求項1に係る軸下取付ブレーキ付モータは、電動機部と、前記電動機部に連結され、ベアリングを介して前記電動機部のブラケットに回転可能に支持されたシャフトにブレーキボスを介して嵌着されて前記シャフトと共に回転するブレーキディスクをアーマチュアにより押圧することで前記電動機部の制動を行うブレーキ部とを備えた軸下取付ブレーキ付モータにおいて、前記ブレーキ部が、前記シャフトの回転に伴って前記ブレーキディスクの上面側及び下面側の気体の流れを前記シャフトの軸心側から半径方向外側へ向かって流動させる送風手段を備えたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための本発明の請求項2に係る軸下取付ブレーキ付モータは、請求項1記載の軸下取付ブレーキ付モータにおいて、前記送風手段として、ハネを前記ブレーキディスク上方であって前記ブレーキボスの外周壁に設置したことを特徴とする。
上記の課題を解決するための本発明の請求項3に係る軸下取付ブレーキ付モータは、請求項1記載の軸下取付ブレーキ付モータにおいて、前記送風手段として、ハネを前記ブレーキディスクの外周壁に設置したことを特徴とする。
上記の課題を解決するための本発明の請求項4に係る軸下取付ブレーキ付モータは、請求項1記載の軸下取付ブレーキ付モータにおいて、前記送風手段として、ハネを前記ブレーキディスクの上面又は下面、又は両面に設置したことを特徴とする。
上述した本発明に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、ブレーキ部に、シャフトの回転に伴って、ブレーキディスクの上面側及び下面側の気体の流れをシャフトの軸心側から半径方向外側へ向かって誘導する送風手段を設けたことにより、ブレーキ部では、シャフトの回転と共に送風手段によってシャフトの軸心側から半径方向外側へ向かって送風が行われる。従って、ブレーキディスクに固着されたブレーキライニングと、アーマチュアとが摺接することにより摩耗粉が発生した場合であっても、該摩耗粉は送風手段により発生した気体の流れに従って強制的に半径方向外側へ排出されるために、ベアリング側へ移動することがなく、ベアリングへの摩耗粉の侵入を防止することが可能となる。これにより、グリースが劣化し、ベアリングが焼損するなどといった問題を回避することができる。
更に、送風手段として、ブレーキボスの外周壁又はブレーキディスクの外周壁又はブレーキディスクの上面、下面、若しくは両面にハネを設ける構成とすれば、予めブレーキ部が有する空間を有効に利用できるため送風手段を設けることによってブレーキ部が大型化される虞などがなく、好適である。
以下に、本発明に係る軸下取付ブレーキ付モータの実施形態の一例を示す。本実施形態に係る軸下取付ブレーキ付モータは、電動機部と、電動機部に連結され、電動機部の制動を行うブレーキ部とを備え、軸下に取付けられるブレーキ付モータであり、ブレーキ部に、シャフトの回転に伴って少なくともアーマチュアのブレーキディスク側の気体の流れをシャフトの軸心側から半径方向外側へと向かうように誘導する送風手段としてのハネ、言い換えると、シャフトと共に回転することによりシャフトの軸心側から半径方向外側へ向かって送風を行うハネを設けるものである。
上述した本実施形態に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、電動機部の制動を行う際に、ブレーキディスクに固定されたブレーキライニングとアーマチュアが摺接することにより摩耗粉が発生した場合であっても、摩耗粉はハネの回転により発生する気体の流れに従ってブレーキ部内で半径方向外側へと強制的に排出されるため、電動機部のブラケットとシャフトとを回転可能に連結するベアリングに摩耗粉が侵入することを防止することが可能となる。従って、グリースの劣化などの虞が無く、耐久性やメンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
図1に基づいて、本発明に係る軸下取付ブレーキ付モータの第1の実施例を詳細に説明する。なお、以下の説明において図5に示し上述した部材と同一の部材については同一符号を付して説明は省略し、異なる部材を中心に説明する。
図1に示すように、シャフト2のブラケット11から突出した軸端部に、ブレーキ部としての電磁ブレーキ3が設けられている。電磁ブレーキ3は、ブレーキボス31、両面にブレーキライニング37を備えたブレーキディスク32、ヨーク33、アーマチュア34、サイドプレート35等を備え、ブレーキカバー36によって覆われている。
そして、ブレーキボス31の外周面には送風手段としてのハネ51が固定されている。ハネ51は、ブレーキディスク32の上方、すなわちブレーキディスク32と比べてシャフト2の軸端側に配置され、サイドプレート35の軸心側に設けられた空間に収納された状態となっている。更にブレーキボス31に対して例えば周方向に複数配置、固定され、ブレーキボス31を介してシャフト2と共に回転することによって、気体が半径方向外側へ向かって通り抜けるように構成されているものとする。
図2に基づいて本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによる作用効果を説明する。本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、電動機部1が起動してシャフト2が回転すると、シャフト2の回転に伴ってブレーキボス31に固定されたハネ51が回転する。これにより、電磁ブレーキ3内部では軸心側から半径方向外側へ向かって流動する気体の流れが発生し、ブレーキライニング37がアーマチュア31等に摺接することにより発生した摩耗粉を、図2に矢印で示すように、半径方向外側へと強制的に排出することが可能となる。
以上に示したように、本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、摩耗粉がベアリング4の内部へ侵入することを防止することが可能となり、摩耗粉によるグリースの劣化、ベアリング4の焼損等の虞が無くなる。
図3に基づいて、本願発明に係る軸下取付ブレーキ付モータの第2の実施例を説明する。なお、以下の説明において図5に示し上述した部材と同一の部材については同一符号を付して説明は省略し、異なる部材を中心に説明する。
図3に示すように、シャフト2のブラケット11から突出した軸端部に、ブレーキ部としての電磁ブレーキ3が設けられている。電磁ブレーキ3は、ブレーキボス31、両面にブレーキライニング37が固定されたブレーキディスク32、ヨーク33、アーマチュア34、サイドプレート35等を備え、ブレーキカバー36によって覆われている。
そして、ブレーキディスク32の外周面には送風手段としてのハネ52が固定されている。ハネ52は、ブレーキディスク32の周方向に複数配置され、ブレーキディスク32を介してシャフト2と共に回転することによってブレーキライニング37近傍の気体を軸心側から半径方向外側へと流動させるものとする。
以下、本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによる作用効果を説明する。本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、電動機部1が起動してシャフト2が回転すると、シャフト2の回転に伴ってブレーキディスク32に固定されたハネ52が回転する。これにより、電磁ブレーキ3内部では軸心側から半径方向外側へ向かって流動する気体の流れが発生し、ブレーキライニング37がアーマチュア31等に摺接することにより発生した摩耗粉を半径方向外側へ強制的に排出することが可能となる。
従って、本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、摩耗粉がベアリング4の内部へ侵入することを防止することが可能となり、摩耗粉によるグリースの劣化、ベアリング4の焼損等の虞が無くなる。
図4に基づいて、本発明に係る軸下取付ブレーキ付モータの第3の実施例を説明する。なお、以下の説明において図5に示し上述した部材と同一の部材については同一符号を付して説明は省略し、異なる部材を中心に説明する。
図4に示すように、シャフト2のブラケット11から突出した軸端部に、ブレーキ部としての電磁ブレーキ3が設けられている。電磁ブレーキ3は、ブレーキボス31、外縁に沿って両面にブレーキライニング37が固定されたブレーキディスク32、ヨーク33、アーマチュア34、サイドプレート35等を備え、ブレーキカバー36によって覆われている。
そして、ブレーキディスク32には送風手段として、両面、すなわち上面および下面にそれぞれハネ53が固定されている。ハネ53はブレーキライニング37に対して軸心側に設けられており、同一円周上に複数配置されているものとする。さらにブレーキディスク32の上面に設けられたそれぞれのハネ53と、ブレーキディスク32の下面に設けられたそれぞれのハネ53とは、例えば、ブレーキディスク32を挟んで互いに対向する位置に配置されているものとする。すなわち、ブレーキディスク32の両面にはブレーキディスク32を挟んで対を成すハネ53が同一円周上に複数固定されているものとする。
ハネ53はブレーキディスク32を介して、シャフト2の回転に伴って回転することにより、半径方向外側へ向かって送風を行うように構成されているものとする。なお、本実施例においては、ブレーキディスク32の両面にハネ53を設けるため、アーマチュア33は軸心側に空間を有する形状となっている。
以下、本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによる作用効果を説明する。本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、電動機部1が起動してシャフト2が回転すると、シャフト2の回転に伴ってブレーキディスク32に固定されたハネ53が回転する。これにより、電磁ブレーキ3内部では軸心側から半径方向外側へ向かって流動する気体の流れが発生し、ブレーキライニング37がアーマチュア31等に摺接することにより発生した摩耗粉を半径方向外側へ強制的に排出することが可能となり、ベアリング4側へ摩耗粉が侵入することを抑制することが可能となる。
従って、本実施例に係る軸下取付ブレーキ付モータによれば、摩耗粉がベアリング4の内部へ侵入することを防止することができるため、摩耗粉によるグリースの劣化、ベアリング4の焼損等の虞が無い。
本発明は、軸下取付ブレーキ付モータに関し、詳しくは軸下取付ブレーキ付モータのブレーキ摩耗粉の排出構造に利用可能である。
1 電動機部
2 シャフト
3 電磁ブレーキ
4 ベアリング
11 ブラケット
31 ブレーキボス
32 ブレーキディスク
34 アーマチュア
51,52,53 ハネ
2 シャフト
3 電磁ブレーキ
4 ベアリング
11 ブラケット
31 ブレーキボス
32 ブレーキディスク
34 アーマチュア
51,52,53 ハネ
Claims (4)
- 電動機部と、前記電動機部に連結され、ベアリングを介して前記電動機部のブラケットに回転可能に支持されたシャフトにブレーキボスを介して嵌着されて前記シャフトと共に回転するブレーキディスクをアーマチュアにより押圧することで前記電動機部の制動を行うブレーキ部とを備えた軸下取付ブレーキ付モータにおいて、前記ブレーキ部が、前記シャフトの回転に伴って前記ブレーキディスクの上面側及び下面側の気体の流れを前記シャフトの軸心側から半径方向外側へ向かって流動させる送風手段を備えたことを特徴とする軸下取付ブレーキ付モータ。
- 前記送風手段として、ハネを前記ブレーキディスク上方であって前記ブレーキボスの外周壁に設置したことを特徴とする請求項1記載の軸下取付ブレーキ付モータ。
- 前記送風手段として、ハネを前記ブレーキディスクの外周壁に設置したことを特徴とする請求項1記載の軸下取付ブレーキ付モータ。
- 前記送風手段として、ハネを前記ブレーキディスクの上面又は下面、又は両面に設置したことを特徴とする請求項1記載の軸下取付ブレーキ付モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006122850A JP2007292251A (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 軸下取付ブレーキ付モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006122850A JP2007292251A (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 軸下取付ブレーキ付モータ |
Publications (1)
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JP2007292251A true JP2007292251A (ja) | 2007-11-08 |
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ID=38763049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006122850A Withdrawn JP2007292251A (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 軸下取付ブレーキ付モータ |
Country Status (1)
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2006
- 2006-04-27 JP JP2006122850A patent/JP2007292251A/ja not_active Withdrawn
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