JP2007290546A - 空気入り安全タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】通常走行性能(乗り心地)を維持しながら、ランフラット耐久性に優れ、内圧低下時にも安全に走行できる空気入り安全タイヤを提供する。
【解決手段】一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、前記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するカーカス4と、前記サイドウォール部2に配置した一対のサイド補強ゴム層6とを備え、標準リムRに装着した際にリムフランジRf直上のサイドウォール部2外面位置に、タイヤ幅方向外側に向かって突出する一対のリムガード7を配設した空気入り安全タイヤにおいて、前記リムガード7に、ゴム成分及び短繊維を含むゴム繊維複合体を用いる。ここで、前記短繊維は、繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が2より大きく、また、前記ゴム繊維複合体中の短繊維は、タイヤ周方向に配向している。
【選択図】図1
【解決手段】一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、前記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するカーカス4と、前記サイドウォール部2に配置した一対のサイド補強ゴム層6とを備え、標準リムRに装着した際にリムフランジRf直上のサイドウォール部2外面位置に、タイヤ幅方向外側に向かって突出する一対のリムガード7を配設した空気入り安全タイヤにおいて、前記リムガード7に、ゴム成分及び短繊維を含むゴム繊維複合体を用いる。ここで、前記短繊維は、繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が2より大きく、また、前記ゴム繊維複合体中の短繊維は、タイヤ周方向に配向している。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入り安全タイヤ、特に通常走行時における乗り心地を維持しつつ、ランフラット耐久性に優れ、内圧低下時にも安全に走行できるランフラットタイヤに関するものである。
従来、パンク等によりタイヤの内圧が低下した状態でも、ある程度の距離を安全に走行することが可能なタイヤ、所謂ランフラットタイヤとして、タイヤのサイドウォール部に断面三日月状のサイド補強ゴム層を配置して、サイドウォール部の剛性を向上させた、サイド補強タイプのランフラットタイヤが知られている。しかしながら、タイヤの内圧が低下した状態での走行、所謂ランフラット走行においては、タイヤのサイドウォール部の変形が大きくなるにつれサイド補強ゴム層の変形も大きくなり、その結果、該サイド補強ゴム層の発熱が進んで、場合によっては200℃以上の高温に達することもあり、このような状態では、サイド補強ゴム層中のゴム成分自体が切断されたり、加硫により形成されたゴム成分間の架橋部が切断されたりすることがある。この場合、サイド補強ゴム層の弾性率が低下して、タイヤの撓みが更に大きくなってサイドウォール部の発熱が進み、遂には、サイド補強ゴム層がその破壊限界を超えてしまい、タイヤが比較的早期に故障に至る危険性がある。
このような故障に至るまでの時間を遅くする手段として、タイヤのサイド補強ゴム層に適用するゴム組成物の配合を変えることによって、サイド補強ゴム層の剛性を高めたり(特許文献1参照)、サイド補強ゴム層の損失正接(tanδ)を低減して(特許文献2参照)、サイド補強ゴム層自体の発熱を抑制する手法が知られている。
しかしながら、かかる手法によるアプローチには限界があり、ランフラット走行において、一定以上の耐久距離を確保するためには、サイド補強ゴム層を増量しているのが現状である。そして、サイド補強ゴム層を増量した場合においては、ランフラット耐久性が向上するものの、タイヤの重量が増加する上、内圧充填時のタイヤ半径方向の剛性(タイヤ縦ばね)が増加してしまい、通常走行時における乗り心地が悪化するというような問題が生じてしまう。
そこで、本発明の目的は、サイド補強ゴム層の増量を必要とせず、通常走行時における乗り心地を高度に維持しながら、ランフラット耐久性に優れ、内圧低下時にも安全に走行できる空気入り安全タイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、サイド補強タイプのランフラットタイヤのサイドウォール部外面にリムガードを突設し、該リムガードに、繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が一定値より大きい短繊維を含むゴム繊維複合体を用い、短繊維がタイヤ周方向に配向するように該リムガードを配置することで、通常走行時における乗り心地を低下させることなく、ランフラット走行性能が大幅に向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の空気入り安全タイヤは、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するカーカスと、前記サイドウォール部に配置した一対のサイド補強ゴム層とを備え、標準リムに装着した際にリムフランジ直上のサイドウォール部外面位置に、タイヤ幅方向外側に向かって突出する一対のリムガードを配設した空気入り安全タイヤにおいて、
前記リムガードに、ゴム成分、及び繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が2より大きい短繊維を含むゴム繊維複合体を用い、
前記短繊維が、タイヤ周方向に配向していることを特徴とする。
前記リムガードに、ゴム成分、及び繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が2より大きい短繊維を含むゴム繊維複合体を用い、
前記短繊維が、タイヤ周方向に配向していることを特徴とする。
なお、ここでいう「標準リム」とは、JATMA、TRA、ETRTO等の、タイヤが製造、販売、又は使用される地域において有効な工業基準、規格等に規定される標準リム(または、”Approved Rim”、”Recommended Rim”)をいうものとする。
本発明の空気入り安全タイヤの好適例において、前記短繊維の長さは10mm以下である。
本発明の空気入り安全タイヤの他の好適例において、前記短繊維は、天然高分子繊維、合成高分子繊維、カーボン繊維、ガラス繊維及びスチールワイヤからなる群から選択される少なくとも一種からなる。ここで、短繊維として、具体的には、綿、レーヨン、セルロース、脂肪族ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリオレフィンケトン、カーボン繊維、ガラス繊維、及びスチールワイヤを好適に挙げることができる。
本発明の空気入り安全タイヤの他の好適例において、前記ゴム繊維複合体中の短繊維の含有量は、前記ゴム成分100質量部に対し0.1〜20質量部である。
本発明の空気入り安全タイヤの他の好適例において、前記短繊維は、タイヤ周方向に対して0〜40°の角度で配向している。
本発明によれば、リムガードに、上記アスペクト比(L/D)が一定値より大きい短繊維を含むゴム繊維複合体を用いて、短繊維がタイヤ周方向に配向するように該リムガードを配設した、通常走行時の乗り心地が悪化することなく、ランフラット耐久性に優れ、内圧低下時にも安全に走行可能な空気入り安全タイヤを提供することができる。
以下に、図を参照しながら本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の空気入り安全タイヤの一例の部分断面図であり、リムに装着した状態で示す。図1に示すタイヤは、左右一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、前記一対のビード部1間にトロイド状に延在して、これら各部1,2,3を補強するラジアルカーカス4と、該カーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置された2枚のベルト層からなるベルト5と、前記サイドウォール部2の前記カーカス4の内側に配置した一対のサイド補強ゴム層6とを備える。また、図示例のタイヤは、標準リムRに装着した状態で、リムフランジRf直上のサイドウォール部2外面位置に、タイヤ幅方向外側に向かって突出するリング状の一対のリムガード7が配設されている。なお、図示例のリムガード7は、リムフランジRfよりもタイヤ幅方向外側に向かって突出した形状であるが、これはタイヤが縁石等の障害物と接触した際に、リムフランジRfが障害物と接触するのを防止するためであって、かかる機能を有するものであればリムガードの形状は特に制限されない。
図示例のタイヤにおいて、ラジアルカーカス4は、ビード部1内に夫々埋設したリング状のビードリング8の周りでタイヤ幅方向内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部を有する折り返しカーカスプライ4aと、該折り返しカーカスプライ4aの外側に配置されたダウンカーカスプライ4bとからなる。なお、本発明のタイヤにおいて、カーカスの構造及びプライ数は、これに限られるものではない。更に、ビードリング8のタイヤ半径方向外側の折り返しカーカスプライ4aの本体部と折り返し部との間に、ビードフィラーを配設してもよい。なお、図示例のサイド補強ゴム層6の形状は、断面三日月状であるが、その断面形状はサイド補強の機能を有するものであれば特に限定されない。
また、図1に示すタイヤにおいては、上記ラジアルカーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に2枚のベルト層からなるベルト5が配置されており、該ベルト層は、通常、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びるコードのゴム引き層からなり、2枚のベルト層は、該ベルト層を構成するコードが互いに赤道面を挟んで交差するように積層されてベルト5を構成する。なお、図1中のベルト5は、2枚のベルト層からなるが、本発明のタイヤにおいてはベルト5を構成するベルト層の枚数はこれに限られるものではない。更に、本発明のタイヤは、ベルト5のタイヤ半径方向外側に、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列したコードのゴム引き層からなるベルト補強層を備えてもよい。
本発明の空気入り安全タイヤは、上記リムガード7に、ゴム成分及び短繊維を含むゴム繊維複合体を用いることを要し、ここで、該短繊維は、繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が2より大きく、かつ、ゴム繊維複合体中の短繊維はタイヤ周方向に配向していることを特徴とする。上記ゴム繊維複合体中の短繊維がタイヤ周方向に配向することで、タイヤ周方向の剛性が高まり、その結果、内圧0kPa時のタイヤ横ばねを向上させることができる。このようにタイヤ横ばねを向上させた場合、ランフラット走行におけるタイヤへの入力が抑制され、耐久距離が伸びる。また、内圧充填時のタイヤ半径方向の剛性(タイヤ縦ばね)は、上記短繊維による影響を受け難く、通常走行時の乗り心地は高度に維持される。
上記ゴム繊維複合体に用いる短繊維は、繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が2より大きいことを要する。上記アスペクト比が2以下では、短繊維をタイヤ周方向に配向させることで得られる効果が十分に確保できなくなる。ここで、上記短繊維の長さは10mm以下が好ましい。短繊維の長さが10mmを超えると、繊維同士の絡み合いが生じ、短繊維を一方向に配向させることが困難となる。また、上記短繊維の直径は0.1〜200μmの範囲が好ましい。短繊維の直径が0.1μm未満になると、ランフラット走行性能が十分に得られず、一方、200μmを超えると、ゴム繊維複合体におけるゴム成分との界面で亀裂及びクラックが発生し易くなり、リムガードの強度が低下してしまう。なお、上記短繊維の断面形状は、特に制限されず、円状のもでもよいし、円状と異なる形状のものでもよい。
上記ゴム繊維複合体に用いる短繊維としては、天然高分子繊維、合成高分子繊維、カーボン繊維、ガラス繊維、スチールワイヤ等が好適に挙げられる。ここで、天然高分子繊維として、具体的には、綿、レーヨン、セルロース等を挙げることができ、一方、合成高分子繊維として、具体的には、脂肪族ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリオレフィンケトン等を挙げることができる。これらの中でも、高剛性の短繊維が好ましく、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)が特に好ましい。これら短繊維は、一種単独で用いてもよいし、二種以上組み合わせて用いてもよい。
また、上記ゴム繊維複合体に用いる短繊維は、ゴム成分との密着性が加硫後に十分確保できるのであれば必要ないが、ゴム成分との密着性を得るために、表面処理などを施してもよい。
上記ゴム繊維複合体における短繊維の含有量は、ゴム成分100質量部に対し0.1〜20質量部であることが好ましい。短繊維の含有量が0.1質量部未満では、タイヤ周方向の剛性を十分に向上させられないおそれがある一方、20質量部を超えると、リムガードの耐久性が低下し、延いてはタイヤの耐久性を悪化してしまう。
一方、上記ゴム繊維複合体に用いるゴム成分は、天然ゴム(NR)及び合成ジエン系ゴムの内の少なくとも一種からなる。ここで、合成ジエン系ゴムとして、具体的には、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。上記ゴム成分としては、天然ゴム、ブタジエンゴム等が好ましい。これらゴム成分は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
上記ゴム繊維複合体には、上記ゴム成分及び短繊維の他に、例えば、補強性充填剤、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等の配合剤を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。上記ゴム繊維複合体は、ゴム成分に、短繊維と、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
本発明の空気入り安全タイヤに用いるゴム繊維複合体は、リムガードとして、該ゴム繊維複合体中の短繊維がタイヤ周方向に配向するように配置される。ここで、短繊維は、タイヤ周方向に対して0〜40°の角度で配向するのが好ましい。短繊維の配向方向が40°を超えると、タイヤ縦ばねが増加し、通常走行時の乗り心地が悪化してしまう。また、短繊維をタイヤ周方向に配向させるためには、押出機を用いて、一定の圧力下、該ゴム繊維複合体を口金から押し出し成形することにより、ゴム繊維複合体に含まれる短繊維を押出方向に配向させ、得られた成形物中の短繊維の配向方向がタイヤ周方向を向くように配設すればよい。
本発明の空気入り安全タイヤは、リムガードに上記短繊維を配合したゴム繊維複合体を適用し、常法により製造することができる。なお、本発明の空気入り安全タイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
表1に示す配合処方のゴム繊維複合体を押出機により押し出し成形し、得られた成形物をリムガードに用いて、図1の構造でサイズ:215/45ZR17の乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って製造した。次に、得られたタイヤについて、以下の方法で、タイヤ縦ばね、タイヤ横ばね及びランフラット耐久性を評価した。結果を表1に示す。
(1)タイヤ縦ばね
標準リムにタイヤを組み込み、内圧を230kPaに調整してから擬似路面上に置き、該タイヤの鉛直方向に一定荷重4.17kNを加えた時の鉛直方向の変位を測定し、比較例1の鉛直方向の変位の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、タイヤ縦ばねが大きく、通常走行時の乗り心地が悪いことを示す。
標準リムにタイヤを組み込み、内圧を230kPaに調整してから擬似路面上に置き、該タイヤの鉛直方向に一定荷重4.17kNを加えた時の鉛直方向の変位を測定し、比較例1の鉛直方向の変位の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、タイヤ縦ばねが大きく、通常走行時の乗り心地が悪いことを示す。
(2)タイヤ横ばね
標準リムにタイヤを組み込み、内圧を0kPaに調整してから擬似路面上に置き、該タイヤの鉛直方向に一定荷重4.17kNを加えた時の横方向の変位を測定し、比較例1の横方向の変位の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、タイヤ横ばねが大きく、ランフラット走行におけるタイヤへの入力が抑制されることを示す。
標準リムにタイヤを組み込み、内圧を0kPaに調整してから擬似路面上に置き、該タイヤの鉛直方向に一定荷重4.17kNを加えた時の横方向の変位を測定し、比較例1の横方向の変位の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、タイヤ横ばねが大きく、ランフラット走行におけるタイヤへの入力が抑制されることを示す。
(3)ランフラット耐久性
各試作タイヤを常圧でリム組みし、内圧230kPaを封入してから38℃の室内に24時間放置後、バルブのコアを抜き内圧を大気圧として、荷重4.17kNの下、速度89km/h、温度38℃、CA 2°の条件でドラム走行テストを行った。この際の故障発生までの走行距離を測定し、比較例1の故障発生までの走行距離を100として指数表示した。指数値が大きい程、故障発生までの走行距離が長く、ランフラット耐久性に優れることを示す。なお、ここで「CA 2°」とは、タイヤの回転面と路面に垂直な面のなす角度が2°であることをいう。
各試作タイヤを常圧でリム組みし、内圧230kPaを封入してから38℃の室内に24時間放置後、バルブのコアを抜き内圧を大気圧として、荷重4.17kNの下、速度89km/h、温度38℃、CA 2°の条件でドラム走行テストを行った。この際の故障発生までの走行距離を測定し、比較例1の故障発生までの走行距離を100として指数表示した。指数値が大きい程、故障発生までの走行距離が長く、ランフラット耐久性に優れることを示す。なお、ここで「CA 2°」とは、タイヤの回転面と路面に垂直な面のなす角度が2°であることをいう。
*1 JSR(株)製,「BR01」.
*2 大内新興化学工業(株)製,「ノクラック 6C」,N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*3 大内新興化学工業(株)製,「ノクセラー NS」,N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
*4 繊維長(L)2mm,繊維径(D)10μm,アスペクト比(L/D)200.
*5 タイヤ周方向に対する短繊維の配向方向の角度を示す.
*2 大内新興化学工業(株)製,「ノクラック 6C」,N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*3 大内新興化学工業(株)製,「ノクセラー NS」,N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
*4 繊維長(L)2mm,繊維径(D)10μm,アスペクト比(L/D)200.
*5 タイヤ周方向に対する短繊維の配向方向の角度を示す.
比較例1と実施例1〜4との比較から、タイヤ周方向に配向しているアラミド繊維を含むゴム繊維複合体をリムガードに用いることで、ランフラット耐久性が向上しており、実施例のタイヤは故障発生までの走行距離が伸びていることが分かる。また、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、内圧0kPa時のタイヤ横ばねが増加しており、ランフラット走行におけるタイヤへの入力が抑制されていることが分かり、耐久距離の延長が期待できる。一方、表1から明らかなように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤと同等のタイヤ縦ばねを維持していることから、従来技術において見られたランフラット走行性能の改善に伴う通常走行性能(乗り心地)の悪化を防止していることが分かる。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 ラジアルカーカス
4a 折り返しカーカスプライ
4b ダウンカーカスプライ
5 ベルト
6 サイド補強ゴム層
7 リムガード
8 ビードリング
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 ラジアルカーカス
4a 折り返しカーカスプライ
4b ダウンカーカスプライ
5 ベルト
6 サイド補強ゴム層
7 リムガード
8 ビードリング
Claims (6)
- 一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するカーカスと、前記サイドウォール部に配置した一対のサイド補強ゴム層とを備え、標準リムに装着した際にリムフランジ直上のサイドウォール部外面位置に、タイヤ幅方向外側に向かって突出する一対のリムガードを配設した空気入り安全タイヤにおいて、
前記リムガードに、ゴム成分、及び繊維長(L)と繊維径(D)とのアスペクト比(L/D)が2より大きい短繊維を含むゴム繊維複合体を用い、
前記短繊維が、タイヤ周方向に配向していることを特徴とする空気入り安全タイヤ。 - 前記短繊維の長さが10mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入り安全タイヤ。
- 前記短繊維が、天然高分子繊維、合成高分子繊維、カーボン繊維、ガラス繊維及びスチールワイヤからなる群から選択される少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1に記載の空気入り安全タイヤ。
- 前記短繊維が、綿、レーヨン、セルロース、脂肪族ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリオレフィンケトン、カーボン繊維、ガラス繊維、及びスチールワイヤからなる群から選ばれる少なくとも一種からなることを特徴とする請求項3に記載の空気入り安全タイヤ。
- 前記ゴム繊維複合体における短繊維の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対し0.1〜20質量部であることを特徴とする請求項1に記載の空気入り安全タイヤ。
- 前記短繊維が、タイヤ周方向に対して0〜40°の角度で配向していることを特徴とする請求項1に記載の空気入り安全タイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006120705A JP2007290546A (ja) | 2006-04-25 | 2006-04-25 | 空気入り安全タイヤ |
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Publication Number | Publication Date |
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Citations (4)
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JPH10109506A (ja) * | 1996-10-04 | 1998-04-28 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2002059713A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-26 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2003146028A (ja) * | 2001-11-08 | 2003-05-21 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
JP2004276823A (ja) * | 2003-03-18 | 2004-10-07 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ランフラットタイヤ |
-
2006
- 2006-04-25 JP JP2006120705A patent/JP2007290546A/ja active Pending
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JPH10109506A (ja) * | 1996-10-04 | 1998-04-28 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
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