JP2007290011A - 基板ならびに基板の分断方法、電気光学装置、電子機器 - Google Patents

基板ならびに基板の分断方法、電気光学装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性良く面取りが可能となる基板ならびに基板の分断方法、電気光学装置、電子機器を提供すること。
【解決手段】光透過性のある基板34をスクライブして分断し、基板片46を分離するとき、基板片46の角は面取りされる形状にスクライブして分断する。基板片46の角には、レーザ光を基板34内に集光して照射し改質部を面取りされる形状に形成してスクライブする。改質部の中央にはクラック部39が形成される。基板34を弾性のある台44の上に配置し、加圧部材45で押圧してクラック部39を分断する。基板片46の角は面取りされる形状にスクライブされることから、分断される基板片46の角は面取りされる形状になる。
【選択図】図5

Description

本発明は、基板ならびに基板の分断方法、電気光学装置、電子機器に関するものである。
光透過性のある基板を品質良く切断するために、レーザ光を基板に照射して基板内部に改質領域(以下、改質部と称す。)を形成するレーザスクライブ方法が特許文献1に開示されている。それによると、パルス幅が1μs以下のレーザ光を出射し、集光レンズで基板内部に集光し、集光点におけるピークパワー密度を1×108(W/cm2)以上にする。これにより、加工対象物の内部に多光子吸収による改質部を形成するものである。
また、このレーザスクライブ方法において、加工対象物の内部に形成される改質部あるいはこれを起点として形成される改質部の大きさは、集光レンズの特性と、レーザ光のピークパワー密度に依存する。例えば、上記特許文献1に示されたガラス(厚さ700μm)をYAGレーザを用いて切断する実施例では、集光レンズの開口数が0.55の場合、ピークパワー密度がおよそ1×1011(W/cm2)では、改質部の大きさは、およそ100μmである。また、ピークパワー密度がおよそ5×1011(W/cm2)では、およそ250μmである。基板の内部に改質部を配列して形成し、改質部を押圧することで、基板を改質部に沿って品質良く分断することができる。
液晶表示装置などの表示装置は、外形が四角形の1対の基板を用いて、1対の基板の間に液晶や発光素子を配置して形成されることが多い。
外形が四角の基板を製造するとき、四隅が角張っている場合には、基板が他の基板、装置、収納容器等の部品、設備に当って、欠け易い。欠けることにより外形形状不良となる。また、その欠けた破片や、粉が、後工程で貼り付ける光学シートと基板の間に入ると、破片が障害となり画像が見難い表示装置になる。
また、四隅が角張っていると、作業者が角部に接触して負傷する原因になる。
その予防のため、基板の四隅の面取りをすることが一般的に行なわれており、その面取り方法が特許文献2に開示されている。それによると、四角に形成された基板をカセットに固定し、カセットを揺動して研磨ベルトと基板のコーナーを接触させて、面取りを行なうものである。
特開2002−192371号公報 特開2000−5992号公報
従来の面取り方法は、分断された基板を揃えて面取り装置に配置して面取り加工を行なうものであった。この加工のためには、分断された基板を揃える工程と、面取り装置にセットする工程と、面取り加工により研磨された粉を洗浄する工程が必要であり、多くの工程を必要とした。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、生産性良く面取りが可能となる基板ならびに基板の分断方法、電気光学装置、電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の基板の分断方法は、光透過性の基板を多角形に分断する基板の分断方法であって、多角形の2辺が交差する頂点の近傍にレーザ光を照射して、改質部を形成する第1スクライブ工程と、多角形の辺をスクライブする第2スクライブ工程と、基板をスクライブして形成されるスクライブ面に沿って分断する分断工程とを有し、第1スクライブ工程では、頂点のうち少なくとも1つの頂点が面取りされる形状にスクライブされることを特徴とする。
この基板の分断方法によれば、基板を多角形に分断するとき、多角形の2辺が交差する頂点の近傍にレーザ光を照射して、前記頂点が面取りされる形状にスクライブされる。その後、スクライブして形成されるスクライブ面に沿って分断される。分断された後の形状は、多角形の頂点部分が面取りされた形状となる。従って、分断した後に多角形の頂点部分を研磨して面取りする工程が不要となる。その結果、生産性良く面取りされた多角形の基板を形成することができる。
本発明の基板の分断方法は、上記に記載の基板の分断方法において、第2スクライブ工程では、基板の辺の一部をガラスカッタを用いてスクライブすることを特徴とする。
ここで、ガラスカッタは、ダイヤモンド片又は、超硬合金片や表面にダイヤモンドや超硬合金等の硬質の素材を備えて形成された輪を基板上を加圧しながら移動することで、基板に傷をつけてクラックを形成する刃工具を示す。尚、超硬合金は、周期律表4族、5族、6族金属の炭化物をFe、Co、Niなどの鉄系金属で焼結した複合材料を示す。
この基板の分断方法によれば、前記第2スクライブ工程において、多角形の辺はガラスカッタを用いてスクライブされる。レーザ光を用いたスクライブ方法は、レーザ光源がスクライブ可能なレベルの光エネルギを充填するための時間が必要である。従って、ガラスカッタを用いてスクライブする方法はレーザ光を用いてスクライブする方法に比べて、早い速度でスクライブすることができる。その結果生産性良くスクライブすることができる。
本発明の基板の分断方法は、上記に記載の基板の分断方法において、第2スクライブ工程では、基板の辺の一部にレーザ光を照射して、改質部を形成してスクライブすることを特徴とする。
この基板の分断方法によれば、第1スクライブ工程と第2スクライブ工程とにおいて、レーザ光を用いてスクライブされる。つまり、第1スクライブ工程と第2スクライブ工程とにおいて、同じスクライブ装置を用いてスクライブすることができる為、基板を装置に載置して位置合わせを行なう作業を、1つの面に対して1回で済ますことができる。従って、スクライブに要する時間が短いときは、第1スクライブ工程と第2スクライブ工程とを同じ装置で行なう方が、短い時間でスクライブすることができる。その結果生産性良くスクライブすることができる。
上記課題を解決するために、本発明の基板は、基板の多角形の2辺が交差する頂点が面取りされ、面取りされている部分にレーザ光で形成される改質部を有していることを特徴とする。
この基板によれば、上記の方法にてスクライブされ、分断されている。従って、分断した後に多角形の頂点部分を研磨して面取りする工程が不要となる。その結果、生産性良く面取りされた多角形を形成することができる。
上記課題を解決するために、本発明の電気光学装置は、上記に記載の基板を備えることを特徴とする。
この電気光学装置によれば、電気光学装置は、上記の方法でスクライブされ分断されている基板を備えている。従って、電気光学装置は、生産性良く製造されている基板を備えた電気光学装置とすることができる。
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする。
この電子機器によれば、電子機器は、上記の方法でスクライブされ分断されている基板を備えた電気光学装置を備えている。従って、この電子機器は、生産性良く製造されている基板を備えた電子機器とすることができる。
以下、本発明を具体化した実施例について図面に従って説明する。
尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るレーザスクライブ方法について図1〜図4に従って説明する。
最初にレーザ照射装置について説明する。図1は、レーザ照射装置の構成を示す概略図である。
図1に示すように、レーザ照射装置1は、レーザ光を出射するレーザ光源2と、出射されたレーザ光をワークに照射する光学経路部3と、光学経路部3に対してワークを相対的に移動させるテーブル部4と、動作を制御する制御装置5を主として構成されている。
レーザ光源2は、出射するレーザ光を加工対象物の内部に集光して多光子吸収による改質部を形成できる光源であれば良い。例えば、レーザ光源2は、本実施形態において、LD励起Nd:YAG(Nd:Y3Al512)のレーザ媒質からなり、第3高調波(波長:355nm)のQスイッチパルス発振のレーザ光を出射する発光条件を採用している。パルス幅はおよそ14ns(ナノ秒)、パルス周期は10kHz、出力はおよそ60μJ/パルスのレーザ光を出射する発光条件を採用している。
光学経路部3はダイクロイックミラー6を備えている。ダイクロイックミラー6は、レーザ光源2から照射されるレーザ光の光軸7上に配置されている。ダイクロイックミラー6はレーザ光源2から照射されるレーザ光を反射して、光軸7の進行方向を変更する。ダイクロイックミラー6に反射したレーザ光が通過する光軸7上に集光レンズ8が配置されている。テーブル部4にはワーク9が配置され、集光レンズ8を通過したレーザ光がワーク9に照射されるようになっている。
集光レンズ8はレンズ支持部10により、レンズ移動機構11に支持されている。レンズ移動機構11は、図示しない直動機構を有し、集光レンズ8を光軸7方向に移動させて、集光レンズ8を通過したレーザ光が集光する位置を移動可能としている。
直動機構は、例えばZ方向に延びるネジ軸(駆動軸)と、同ネジ軸と螺合するボールナットを供えたネジ式直動機構であって、その駆動軸が所定のパルス信号を受けて所定のステップ単位で正逆転する図示しないZ軸モータに連結されている。そして、所定のステップ数に相当する駆動信号がZ軸モータに入力されると、Z軸モータが正転又は反転して、レンズ移動機構11が同ステップ数に相当する分だけ、光軸7方向に沿って往動又は復動するようになっている。
集光レンズ8とダイクロイックミラー6とを通過する光軸7の延長線上にあって、ダイクロイックミラー6に対して集光レンズ8と反対側には、撮像装置12を備えている。撮像装置12は、例えば、図示しない同軸落射型光源とCCD(Charge Coupled Device)が組み込まれたものである。同軸落射型光源から出射した可視光は、集光レンズ8を透過してワーク9を照射する。撮像装置12は、集光レンズ8とダイクロイックミラー6とを通してワーク9を撮像することが可能となっている。
テーブル部4は、基台15を備えている。基台15の光学経路部3側には、レール16が凸設して配置されており、レール16上にはX軸スライド17が配置されている。X軸スライド17は、図示しない直動機構を備え、レール16上のX方向に移動可能となっている。直動機構は、レンズ移動機構11が備える直動機構と同様な機構であり、所定のステップ数に相当する駆動信号に対応してX軸スライド17が同ステップ数に相当する分だけ、X方向に沿って往動又は復動するようになっている。
X軸スライド17の光学経路部3側にはレール18が凸設して配置されており、レール18上にはY軸スライド19が配置されている。Y軸スライド19は、X軸スライド17と同様な直動機構を備え、レール18上をY方向に移動可能となっている。
Y軸スライド19の光学経路部3側には、ステージ20が配置され、ステージ20の上面には図示しない吸引式のチャック機構が設けられている。そして、ワーク9を載置すると、チャック機構によって、ワーク9がステージ20の上面の所定の位置に位置決めされ固定されるようになっている。
制御装置5は、メインコンピュータ24を備えている。メインコンピュータ24は内部に図示しないCPU(Central Processing Unit)やメモリーを備えている。CPUはメモリー内に記憶されたプログラムソフトに従って、レーザ照射装置1の動作を制御するものである。
メインコンピュータ24は、図示しない入出力インターフェースを備え、入力装置25、表示装置26、レーザ制御装置27、レンズ制御装置28、画像処理装置29、ステージ制御装置30と接続されている。
入力装置25は、レーザ加工の際に用いられる各種加工条件のデータを入力する装置であり、表示装置26はレーザ加工時の各種情報を表示する装置である。CPUは、入力される各種加工条件とプログラムソフトとに従って、レーザ加工を行い。加工状況を表示装置26に表示する。操作者が表示装置26に表示される各種情報を見て、レーザ加工状況を確認して操作するようになっている。
レーザ制御装置27は、レーザ光源2を駆動するパルス信号のパルス幅、パルス周期、出力の開始と停止、等を制御する装置であり、メインコンピュータ24の制御信号により制御される。
レンズ制御装置28は、レンズ移動機構11の移動、停止を制御する装置である。レンズ移動機構11には、移動距離を検出可能な図示しない位置センサが内蔵されており、レンズ制御装置28は、この位置センサの出力を検出することにより、集光レンズ8の光軸7方向の位置を認識する。レンズ制御装置28は、レンズ移動機構11にパルス信号を送信し、レンズ移動機構11を所望の位置に移動することができるようになっている。
画像処理装置29は、撮像装置12から出力される画像データを演算する機能を備えている。ステージ20にワーク9を配置し、撮像装置12で撮像した画像を観察するとき、レンズ移動機構11を操作して、集光レンズ8とワーク9との距離を変えることにより画像が鮮明になるときとぼやけるときが存在する。集光レンズ8を移動して、ワーク9のステージ20側の面に焦点が合うときと、ワーク9の光学経路部3側の面に焦点が合うときに、撮像される画像が鮮明になる。一方、焦点が合っていないとき、撮像される画像は、ぼやけた画像となる。
集光レンズ8を光軸7の方向に移動して、撮像装置12が撮像する画像が鮮明になる集光レンズ8の位置を、内蔵する位置センサで検出することにより、ワーク9の厚みを測定することが可能となる。
撮像装置12で撮像するときに焦点が合う合焦点位置と、レーザ光を照射したときに、集光レンズ8により集光される集光位置との差の距離を計測することで、合焦点位置と集光位置の差の距離であるオフセット距離を知ることができる。例えば、透明な2枚の基板を重ねた物をワーク9としてステージ20に設置し、2枚の基板の接触部に撮像装置12の焦点が合うように集光レンズ8を移動する。次に、レーザ光を照射して改質部を形成する。2枚の基板の接触部と改質部の距離を計測することでオフセット距離を設定することができる。
集光レンズ8を光軸7方向に移動して、ワーク9の光学経路部3側の面に撮像装置12の焦点を合わせる。レーザ光を照射したい位置とオフセット距離とで集光レンズ8の移動距離を演算し、演算した移動距離に対応する距離分、集光レンズ8を移動させる。この方法でワーク9における所定の深さにレーザ光を集光することが可能となる。
ステージ制御装置30は、X軸スライド17とY軸スライド19との位置情報の取得と移動制御を行なう。X軸スライド17とY軸スライド19とには図示しない位置センサが内蔵されており、ステージ制御装置30は位置センサの出力を検出することにより、X軸スライド17とY軸スライド19との位置を検出する。ステージ制御装置30は、X軸スライド17とY軸スライド19との位置情報を取得し、メインコンピュータ24から指示される位置情報とを比較し、差に相当する距離に対応して、X軸スライド17とY軸スライド19とを駆動して移動する。ステージ制御装置30はX軸スライド17とY軸スライド19とを駆動して、所望の位置にワーク9を移動することが可能となっている。
レーザ制御装置27がレーザ光源2を制御しレーザ光を発光させる。画像処理装置29がワーク9の面の光軸方向の位置を検出する。レンズ制御装置28がレーザ光を集光する光軸方向の位置を制御する。ステージ制御装置30がワーク9をXY方向に移動して、ワーク9にレーザ光が照射される位置を制御する。上述した制御を行い所望の位置にレーザ光を集光して照射することが可能となっている。
ここで、多光子吸収による改質部の形成について説明する。集光レンズ8によって集光されたレーザ光は、ワーク9に入射する。そして、ワーク9がレーザ光を透過する材料であっても、材料の吸収バンドギャップEgよりも光子のエネルギーhνが非常に大きいとき、ワーク9は光子エネルギーを吸収する。これを多光子吸収と言い、レーザ光のパルス幅を極めて短くすることでエネルギーを高めて、多光子吸収をワーク9の内部に起こさせると、多光子吸収のエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、永続的な構造変化が誘起された領域が形成される。
本実施形態では、この構造変化領域を改質部と呼ぶ。改質部のうち、大きく構造変化した結果複数のクラックが形成された領域をクラック部と呼ぶ。尚、材料の種類によっては、例えば石英などの場合には、クラック部は複数のクラックにならず、空洞が形成される場合もある。
このような改質部を形成するためのレーザ光の照射条件は、加工対象物ごとにレーザ光の出力やパルス幅、パルス周期、レーザスキャン速度等の設定が必要になる。特に、レーザ光源2が照射するレーザ光の出力は、ダイクロイックミラー6や集光レンズ8のような光軸7上に配置される透過性物質による吸収で減衰することを考慮する必要がある。従って、実際の加工対象物を用いた予備試験を実施して、最適な照射条件を導くことが望ましい。
(レーザスクライブ方法)
次に本発明の基板の分断方法について図2〜図5にて説明する。図2は、レーザスクライブ方法のフローチャートであり、図3〜図5は基板の分断方法を説明する図である。
図2のフローチャートにおいて、ステップS1は第1スクライブ工程に相当し、基板の一部において、基板の内部に改質部を形成する工程である。次にステップS2に移行する。ステップS2は、第2スクライブ工程に相当し、基板の一部において、ガラスカッタを用いてスクライブする工程である。次にステップS3に移行する。ステップS3は、分断工程に相当し、基板を分断する工程である。
次に、図3〜図5を用いて、図2に示したステップと対応させて、製造方法を詳細に説明する。
図3(a)〜図3(d)及び図4(a)はステップS1に対応する図である。図3(a)に示すように、基板34を分断する予定の分断予定面35の中で、ステップS1でスクライブする予定の面を第1スクライブ予定面36とする。第1スクライブ予定面36は分離する予定の基板片34aを取り囲むように設定する。基板34は光透過性の脆性材料からなる基板であれば良く、本実施形態では、ソーダ石灰ガラスを採用している。
図3(b)に示すように、第1スクライブ予定面36は、基板34の厚さ方向が上面34bから下面34cまでを占める面とする。
図3(c)に示すように、第1スクライブ予定面36に沿って、集光レンズ8からレーザ光37を基板34の内部に集光して照射する。レーザ光37が集光された場所には改質部38が形成される。改質部38の中央部で最もレーザ光が集光した領域には複数のクラックからなるクラック部39が形成される。
図3(d)及び図4(a)に示すように、その結果、総ての第1スクライブ予定面36には、改質部38が形成される。
図4(b)〜図4(d)はステップS2に対応する図である。図4(b)に示すように、基板34の分断予定面35の中で、スクライブされていない部分を第2スクライブ予定面40とする。ステップS2では、第2スクライブ予定面40のスクライブを行なう。
図4(c)に示すように、ガラスカッタ41を基板34に加勢しつつ移動する。ガラスカッタ41の基板34と接触する場所には、超硬合金からなる円板状のガラスカッタホイール42が配置されている。ガラスカッタ41が基板34を加勢しつつ移動するとき、ガラスカッタホイール42が回転しつつ基板34に応力を加え、クラック43を形成する。クラック43は基板34の厚さ方向に形成され、ガラスカッタ41が基板34を加勢しつつ移動する跡に連続して形成される。
図4(d)に示すように、その結果、クラック43が所定の場所に形成される。
図5(a)〜図5(d)はステップS3に対応する図である。
図5(a)に示すように、基板34を弾性のある台44の上に配置する。このとき、基板34のクラック43が台44に接するように配置する。基板34の内部に、基板34の長手方向に形成されたクラック43と対応する基板34上の位置に加圧部材45を配置し、加圧部材45を基板34方向に押圧する。基板34は加圧部材45に押圧された場所が台44に沈み込み、基板34と台44とが接触する面に張力が作用する。クラック部39とクラック43とは連結して形成されており、クラック部39にも張力が作用する。クラック部39とクラック43とは張力がかかり、クラック部39とクラック43とを起点として破断が進行し分断される。
図5(b)に示すように、その結果、基板34はクラック部39とクラック43とで分断され、3片に分割される。
図5(c)に示すように、基板34のクラック43が台44と接するように、基板34を台44の上に配置する。基板34に形成されたクラック43と対応する基板34上の位置に加圧部材45を配置し、加圧部材45を基板34方向に押圧する。クラック43を起点として破断が進行し分断される。
図5(d)に示すように、その結果、基板34は、クラック43が進行して、4片に分割され、4片の内2片の基板片46が形成される。基板片46は、分断されたとき、四角形の角46aが面取りされた形状となっている。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、基板片46は、分断されたとき、四角形の角46aが面取りされた形状となっている。面取りされた形状となっていることから、角46aは欠けにくくなっており、欠けた小片が他の基板片46に付着することを防止できる。
(2)本実施形態によれば、基板片46は、分断されたとき、四角形の角46aが面取りされた形状となっている。面取りされた形状となっていることから、人が触れたときに、人が傷つきにくくなっている。従って、操作者が傷つくことを防止できる。
(3)本実施形態によれば、基板片46は、分断されたとき、四角形の角46aが面取りされた形状となっている。従って、分断した後の工程で面取り工程を設ける必要がない。従って、生産性良く基板片46を形成することができる。
(4)本実施形態によれば、ステップS1で第1スクライブ予定面36に沿って基板34内にレーザ光37を集光して、スクライブしている。ステップS2では、第2スクライブ予定面40に沿ってガラスカッタ41を用いてスクライブしている。レーザ光37を集光してスクライブする方法は、レーザ光源2にエネルギーが蓄積する時間が必要となる為、ガラスカッタ41を用いてスクライブする方が、レーザ光37を集光してスクライブする方法より早くスクライブできる。従って、分断予定面35の総てで、レーザ光37を集光してスクライブするよりは、一部にガラスカッタ41を用いてスクライブする方が、早くスクライブすることができる。従って、生産性良くスクライブすることができる。
(5)本発明によれば、基板34を生産性良くスクライブして分断して、基板片46が形成されていることから、基板片46は生産性良く形成された基板とすることができる。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態に係る基板の分断方法について図6〜図8にて説明する。
図6は、レーザスクライブ方法のフローチャートであり、図7及び図8は基板の分断方法を説明する図である。
この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、ステップS2におけるスクライブをレーザ光を用いて行なう点にある。
図6のフローチャートにおいて、ステップS11はスクライブ工程に相当し、基板の内部に改質部を形成する工程である。次にステップS12に移行する。ステップS12は、分断工程に相当し、基板を分断する工程である。
次に、図7及び図8を用いて、図6に示したステップと対応させて、製造方法を詳細に説明する。
図7(a)〜図7(d)はステップS11に対応する図である。図7(a)に示すように、基板34から基板片46を切り出すための分断予定面35の総ての面をこの工程でスクライブを行なう。
図7(b)に示すように、分断予定面35に沿って、集光レンズ8からレーザ光37を基板34の内部に集光して照射する。レーザ光37が集光された場所には改質部38が形成される。改質部38の中央部で最もレーザ光が集光した領域には複数のクラックからなるクラック部39が形成される。集光レンズ8と基板34とを相対的に移動して、分断予定面35の総ての面に改質部38を形成する。
図7(c)及び図7(d)に示すように、その結果、基板34の分断予定面35の総てに改質部38が形成された状態となる。
図8(a)〜図8(e)は、ステップS12に対応する図である。図8(a)に示すように、基板34を弾性のある台44の上に配置する。基板34の内部に、基板34の長手方向に形成されたクラック部39と対応する基板34上の位置に加圧部材45を配置し、加圧部材45を基板34方向に押圧する。基板34は加圧部材45に押圧された場所が台44に沈み込み、基板34と台44とが接触する面に張力が作用する。クラック部39は張力がかかり、クラック部39を起点として破断が進行し分断される。
図8(b)及び図8(c)に示すように、その結果、基板34はクラック部39で分断され、3つの基板34b,34c,34dに分割される。基板34cは引き続き加工され、基板34b及び基板34dは、廃却される。
図8(d)に示すように、基板34cを台44の上に配置する。基板34cに形成されたクラック部39と対応する基板34c上の位置に加圧部材45を配置し、加圧部材45を基板34c方向に押圧する。クラック部39を起点として破断が進行し分断される。
図8(e)に示すように、その結果、基板34cは4片に分断され、4片の内2片の基板片46が形成される。基板片46は、分断されたとき、四角形の角46aが面取りされた形状となっている。
上述したように、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(3)、及び(5)の効果に加え、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、分断予定面35に総てレーザ光37を集光して改質部38を形成している。スクライブするときに、レーザ照射装置1で分断予定面35を総てスクライブしている。従って、複数の装置に載せ変えて、位置合わせをする必要がない。分断予定面35の面積が少なく改質部38を形成するのにかかる時間が、複数の装置に載せ変えて、位置合わせをする時間より短いときは、短い時間でスクライブすることができる。従って、生産性良くスクライブすることができる。
(2)本発明によれば、基板34を生産性良くスクライブして分断して、基板片46が形成されていることから、基板片46は生産性良く形成された基板とすることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法について図9〜図18に従って説明する。
(液晶表示装置)
最初に液晶表示装置について説明する。図9は、液晶表示装置の模式平面図であり、図10は、図9の液晶表示装置のH−H’線に沿う模式断面図である。
図9及び図10において、本実施形態の液晶表示装置51は、対をなす基板としてのTFTアレイ基板52と対向基板53とが光硬化性の封止材であるシール材54によって貼り合わされ、このシール材54によって区画される領域内に封入された液晶55からなる液晶層を狭持している。シール材54は、基板面内の領域において閉ざされた枠状に形成されている。
シール材54の形成領域の内側で対向基板53の液晶55側の面には、遮光性材料で配線を隠すための周辺見切り56が形成されている。シール材54の外側の領域には、データ線駆動回路57及び実装端子58がTFTアレイ基板52の辺52a(図9中下側の辺)に沿って形成されており、この辺52aに隣接する辺52b及び辺52c(図9中左右の辺)に沿って走査線駆動回路59が形成されている。TFTアレイ基板52の残る辺52d(図9中上側の辺)には、2つの走査線駆動回路59の間を接続するための配線60が設けられている。また、対向基板53のコーナー部の4箇所においては、TFTアレイ基板52と対向基板53との間で電気的導通をとるための基板間導通材61が配設されている。
また、液晶表示装置51はカラー表示用として構成しており、対向基板53において、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタ62R,62G,62Bが保護膜とともに形成されている。カラーフィルタ62R,62G,62Bの各フィルタ素子の間には、遮光膜63が形成されており、カラーフィルタ62R,62G,62Bを通過しない光は遮光膜63が遮断するようになっている。さらに、カラーフィルタ62R,62G,62Bの保護膜のTFTアレイ基板52側には電極膜としての対向電極64と配向膜65とが配置されている。
液晶は、該液晶を挟持する電極に電圧を印加すると液晶分子の液晶の傾き角度が変化する性質を持っており、TFTのスイッチング動作により、液晶にかける電圧をコントロールして液晶の傾き角度を制御し、画素毎に光を透過させたり遮ったりする動作を行う。それにより、透過した光は、画素毎に相対して設置される赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色フィルタを有するカラーフィルタを透過することで、画素毎に対応する各色フィルタの色を色光として透過する。なお、光が液晶により遮られた画素に対応する色フィルタには当然光は入射しないため、黒色となる。このようにTFTのスイッチング動作により、液晶をシャッタとして動作させることにより、画素毎に光の透過をコントロールし、画素を明滅させることにより、カラー映像を表示させることができる。
このような構造を有する液晶表示装置51の画像を表示する領域には、複数の画素がm行n列のマトリクス状に構成されているとともに、これらの画素の各々には、画素信号をスイッチングするTFT(スイッチング素子)が形成されている。画素信号を供給するデータ線(ソース配線)がTFTのソース電極に電気的に接続され、走査信号を供給する走査線(ゲート配線)がTFTのゲート電極に電気的に接続され、TFTのドレイン電極に画素電極66が電気的に接続されている。画素電極66はカラーフィルタ62R,62G,62Bの各フィルタ素子と対向する場所に形成されている。走査線が接続されるTFTのゲート電極には、所定のタイミングで、走査線からパルス信号の走査信号が供給される。
画素電極66は、TFTのドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFTを一定期間だけオン状態とすることにより、データ線から供給される画素信号が各画素の画素電極66に所定のタイミングで供給される。このようにして画素電極66に供給された所定レベルの画素信号の電圧レベルは、図10に示す対向基板53の対向電極64との間で保持され、画素信号の電圧レベルに応じて、液晶55の光透過量が変化する。液晶表示装置51はカラーフィルタを備えており、カラーフィルタ62R,62G,62Bを透過する光を液晶55からなる液晶層を挟持する電極に印加する画像信号により制御することで、液晶表示装置51はカラー画像を表示することができる。
画素電極66の対向基板53側には配向膜67が配置されている。配向膜65と配向膜67とにはその表面に溝状の凹凸が形成されており、配向膜65と配向膜67との間に充填された液晶55は、溝状の凹凸に沿って配列して形成される。
(液晶表示パネルマザー基板)
次に、液晶表示装置51が区画形成されたマザー基板70について説明する。図11は液晶表示パネルが区画形成されたマザー基板を示す模式図である。図11(a)は、対向基板側から見た平面図であり、図11(b)は、図11(a)のB−B線に沿った模式断面図である。
図11(a)及び(b)に示すように、マザー基板70は、素子マザー基板71と対向マザー基板72とが接着されている。素子マザー基板71には、1つの液晶表示装置51のTFTアレイ基板52に相当する素子基板区画52eが複数区画形成されている。対向マザー基板72には、1つの液晶表示装置51の対向基板53に相当する対向基板区画53aが複数区画形成されている。素子マザー基板71と対向マザー基板72とは、素子基板区画52eと対向基板区画53aとの位置関係が、液晶表示装置51におけるTFTアレイ基板52と対向基板53との位置関係となるように、シール材54によって貼り合わされている。シール材54によって囲まれた素子マザー基板71と対向マザー基板72との隙間には、液晶55が充填されている。
マザー基板70から液晶表示装置51を切出すために切断する予定の面をそれぞれ、切断予定面としてのH素子切断面73、V素子切断面74、H対向切断面75、V対向切断面76と表記する。H素子切断面73は、二点鎖線で示した素子マザー基板71の切断面であり、図11(a)のX軸方向に延在する切断面である。V素子切断面74は、二点鎖線で示した素子マザー基板71の切断面であり、図11(a)のY軸方向に延在する切断面である。H対向切断面75は、一点鎖線で示した対向マザー基板72の切断面であり、図11(a)のX軸方向に延在する切断面である。V対向切断面76は、一点鎖線で示した対向マザー基板72の切断面であり、図11(a)のY軸方向に延在する切断面である。図11(a)に示した、73a,73b,73c,73d,73eは、それぞれH素子切断面73であり、74a,74b,74cは、それぞれV素子切断面74であり、75a,75b,75c,75d,75eは、それぞれH対向切断面75であり、76a,76b,76c,76d,76eは、それぞれV対向切断面76である。
(基板の分断方法)
次に上述した液晶表示装置51における基板の分断方法について図12〜図19にて説明する。図12は、基板の分断方法のフローチャートであり、図13〜19は基板の分断方法を説明する図である。
図12のフローチャートにおいて、ステップS21は対向基板の第1スクライブ工程に相当し、対向基板の内部に改質部を形成する工程である。次にステップS22に移行する。ステップS22は、対向基板の第2スクライブ工程に相当し、対向基板にガラスカッタを用いてクラックを形成する工程である。ステップS23は、TFTアレイ基板の第1スクライブ工程に相当し、TFTアレイ基板の内部に改質部を形成する工程である。次にステップS24に移行する。ステップS24は、TFTアレイ基板の第2スクライブ工程に相当し、TFTアレイ基板にガラスカッタを用いてクラックを形成する工程である。次にステップS25に移行する。ステップS25は、対向基板の分断工程に相当し、対向基板をクラックに沿って分断する工程である。次にステップS26に移行する。ステップS26は、TFTアレイ基板の分断工程に相当し、TFTアレイ基板をクラックに沿って分断する工程である。
次に、図13〜図19を用いて、図12に示したステップと対応させて、製造方法を詳細に説明する。
図13はステップS21に対応する図である。図13に示すように、対向マザー基板72と素子マザー基板71とが接着されている。対向マザー基板72において、シール材54の外側の近傍に分断する予定の対向基板分断予定面77を設定する。対向基板分断予定面77のうち、四角形のシール材54における四隅の近傍の対向基板分断予定面77を、分断後角が面取りされる形状となる対向基板第1分断予定面78とする。
ステップS21では、対向基板第1分断予定面78を、第1の実施形態のステップS1で実施した方法と同様にレーザ光を用いてスクライブし、図3(d)に示す改質部38に相当する対向基板第1クラック面79を形成する。
図14はステップS22に対応する図である。図14に示すように、対向基板分断予定面77のうち、四角形のシール材54における辺の近傍の直線部分に相当する対向基板分断予定面77を、対向基板第2分断予定面80とする。
ステップS22では、対向基板第2分断予定面80を、第1の実施形態のステップS2で実施した方法と同様に図4(c)に示すガラスカッタ41を用いてスクライブし、図4(d)に示すクラック43に相当する対向基板第2クラック面81を形成する。
図15に示すように、その結果、対向基板分断予定面77の四隅が対向基板第1クラック面79で構成され、4つの辺が対向基板第2クラック面81で構成される。
図16はステップS23に対応する図である。図16に示すように、素子マザー基板71において、実装端子58、走査線駆動回路59、配線60の外側の近傍に分断する予定の素子基板分断予定面82を設定する。素子基板分断予定面82のうち、四隅の近傍の素子基板分断予定面82は、分断後角が面取りされる形状になるような素子基板第1分断予定面83とする。
ステップS23では、素子基板第1分断予定面83を、第1の実施形態のステップS1で実施した方法と同様にレーザ光を用いてスクライブし、図3(d)に示す改質部38に相当する素子基板第1クラック面84を形成する。
図17はステップS24に対応する図である。図17に示すように、素子基板分断予定面82のうち、四角形の辺に相当する素子基板分断予定面82を、素子基板第2分断予定面85とする。
ステップS24では、素子基板第2分断予定面85を、第1の実施形態のステップS2で実施した方法と同様に図4(c)に示すガラスカッタ41を用いてスクライブし、図4(d)に示すクラック43に相当する素子基板第2クラック面86を形成する。
図18に示すように、その結果、素子基板分断予定面82の四隅が素子基板第1クラック面84で構成され、4つの辺が素子基板第2クラック面86で構成される。
図19(a)はステップS25に対応する図である。図19(a)に示すように、素子マザー基板71の素子基板第2クラック面86を弾性材からなる台44と接するように配置する。対向マザー基板72で、素子基板第2クラック面86と対向する場所に加圧部材45を配置し、加圧部材45を対向マザー基板72方向に押圧する。素子マザー基板71は素子基板第2クラック面86が台44に沈み込み、素子マザー基板71と台44とが接触する面に張力が作用する。素子基板第2クラック面86と素子基板第1クラック面84とは連結して形成されており、素子基板第2クラック面86と素子基板第1クラック面84とを起点として破断が進行して分断される。
このステップでは、素子マザー基板71における、図11に示す総てのH素子切断面73とV素子切断面74との切断面に対して素子基板第2クラック面86と素子基板第1クラック面84とを分断する。
図19(b)はステップS26に対応する図である。図19(b)に示すように、対向マザー基板72の対向基板第2クラック面81を弾性材からなる台44と接するように配置する。素子マザー基板71上で、対向基板第2クラック面81と対向する場所に加圧部材45を配置し、加圧部材45を素子マザー基板71方向に押圧する。対向マザー基板72は対向基板第2クラック面81が台44に沈み込み、対向マザー基板72と台44とが接触する面に張力が作用する。対向基板第2クラック面81と対向基板第1クラック面79とは連結して形成されており、対向基板第2クラック面81と対向基板第1クラック面79とを起点として破断が進行して分断される。
このステップでは、対向マザー基板72における、図11に示す総てのH対向切断面75とV対向切断面76との切断面に対して対向基板第2クラック面81と対向基板第1クラック面79とを分断する。
以上のステップで図11に示すマザー基板70における、総てのH対向切断面75、V対向切断面76、H素子切断面73、V素子切断面74の各切断面に対応する、図15に示す対向基板第1クラック面79、対向基板第2クラック面81、図18に示す素子基板第1クラック面84、素子基板第2クラック面86が分断される。そして、個々の図11に示す液晶表示装置51が分離される。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、マザー基板70を分断して、液晶表示装置51が分離される。分離される液晶表示装置51は、四角形の角が面取りされた形状となる。面取りされた形状となっていることから、角は欠けにくくなっており、欠けた小片が他の液晶表示装置51に付着することを防止できる。
(2)本実施形態によれば、マザー基板70を分断して、液晶表示装置51が分離される。分離される液晶表示装置51は、四角形の角が面取りされた形状となる。面取りされた形状となっていることから、人が触れたときに、人が傷つきにくくなっている。従って、操作者が傷つくことを防止できる。
(3)本実施形態によれば、マザー基板70を分断して、液晶表示装置51が分離される。分離される液晶表示装置51は、四角形の角が面取りされた形状となる。従って、分断した後の工程で面取り工程を設ける必要がない。従って、生産性良く液晶表示装置51を形成することができる。
(4)本実施形態によれば、ステップS21及びステップS23で対向基板第1分断予定面78及び素子基板第1分断予定面83に沿って素子マザー基板71及び対向マザー基板72内にレーザ光37を集光してスクライブしている。ステップS22及びステップS24では、対向基板第2分断予定面80及び素子基板第2分断予定面85に沿ってガラスカッタ41を用いてスクライブしている。レーザ光37を集光してスクライブする方法は、レーザ光源2にエネルギーが蓄積する時間が必要となる為、ガラスカッタ41を用いてスクライブする方が、レーザ光37を集光してスクライブする方法より早くスクライブできる。従って、対向基板分断予定面77及び素子基板分断予定面82の総てで、レーザ光37を集光してスクライブするよりは、一部にガラスカッタ41を用いてスクライブする方が、早くスクライブすることができる。従って、生産性良くスクライブすることができる。
(第4の実施形態)
次に、上記の第3の実施形態の液晶表示装置51を備えた電子機器について説明する。
図20は、パーソナルコンピュータに液晶表示装置を搭載した例を示す概略斜視図である。図20に示すように、電子機器としてのパーソナルコンピュータ90の本体は情報を表示する表示装置91を備えている。この表示装置91に、第3の実施形態により製造された液晶表示装置51が配設されている。パーソナルコンピュータ90に配置されている表示装置91は、上記の実施形態により製造され、クライブ及び分断するときに角が面取りされた液晶表示装置51を搭載しているので、表示部に分断するときに面取りされた液晶表示装置51を備えた電子機器となる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態及び前記第2の実施形態では、レーザ内部スクライブする加工対象物として、基板34にソーダ石灰ガラスを用いた場合で説明したが、レーザ光の透過性を有する脆性材料などからなる基盤に適用することができる。例えば、ソーダ石灰ガラスの他に、石英ガラス、パイレックス(登録商標)等のホウ珪酸ガラス、OA−10(登録商標)等の無アルカリガラス、ネオセラム(登録商標)等の耐熱結晶化ガラス、光学ガラス、水晶等を挙げることができる。
(変形例2)
前記第1の実施形態及び前記第2の実施形態では、四角形の基板片34a,46を分離したが、四角形に限らず、三角形、五角形などの多角形の基板片を分離するときに本発明の方法を用いてもよい。第1の実施形態及び第2の実施形態と同等の効果が得られる。
(変形例3)
前記第1の実施形態では、ステップS1において、第1スクライブ予定面36に沿ってレーザ光37を照射してスクライブし、ステップS2において、第2スクライブ予定面40に沿ってガラスカッタ41を移動してスクライブしたが、ステップの順番を入れ替えても良い。つまり、ステップS2のガラスカッタ41を用いたスクライブを行なった後、ステップS1のレーザ光37を照射してスクライブする加工を行なっても良い。第1の実施形態と同等の効果が得られる。
(変形例4)
上記の実施形態では、面取りの形状は直線で構成されたが、曲線を含んで構成されても良い。上記の実施形態と同等の効果が得られる。
(変形例5)
前記第3の実施形態では、ステップS22及びステップS23において、ガラスカッタ41を用いてスクライブを行なったが、前記第2の実施形態に示す方法と同様に、レーザ光37を照射してスクライブする加工を行なっても良い。前記第2の実施形態と同等の効果が得られる。
(変形例6)
前記第3の実施形態では、液晶表示装置51に本発明の基板の分断方法を用いたが、液晶表示装置51以外の電気光学装置にも用いることができる。基板を備えた電気光学装置として、例えば、プラズマディスプレイ、有機EL(ELECTROLUMINESCENCE)ディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等における基板の分断手段として好適に用いることができる。いずれの場合でも、基板を分断する工程で面取りされる基板を備えた電気光学装置を提供することができる。
(変形例7)前記第4の実施形態で、電気光学装置としての液晶表示装置51をパーソナルコンピュータ90の表示部に用いたが、これに限定されない。例えば、電子ブック、携帯電話、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等の電子機器の画像表示手段として好適に用いることができる。いずれの場合でも、表示部に基板を分断する工程で面取りされる基板を備えた電気光学装置を備えた電子機器を提供することができる。
第1の実施形態に係るレーザ照射装置の構成を示す概略図。 基板の分断方法のフローチャート。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 第2の実施形態に係る基板の分断方法のフローチャート。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 第3の実施形態に係る液晶表示装置の模式平面図。 液晶表示装置の模式断面図。 液晶表示パネルが区画形成されたマザー基板を示す模式図。 基板の分断方法のフローチャート。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 第4の実施形態に係るパーソナルコンピュータを示す概略斜視図。
符号の説明
34…基板、34a,46…基板としての基板片、37…レーザ光、38…改質部、41…ガラスカッタ、51…電気光学装置としての液晶表示装置、71…基板としての素子マザー基板、72…基板としての対向マザー基板、90…電子機器としてのパーソナルコンピュータ。

Claims (6)

  1. 光透過性の基板を多角形に分断する基板の分断方法であって、
    前記多角形の2辺が交差する頂点の近傍にレーザ光を照射して、改質部を形成する第1スクライブ工程と、
    前記多角形の辺をスクライブする第2スクライブ工程と、
    前記基板をスクライブして形成されるスクライブ面に沿って分断する分断工程とを有し、
    前記第1スクライブ工程では、前記頂点のうち少なくとも1つの頂点が面取りされる形状にスクライブされることを特徴とする基板の分断方法。
  2. 請求項1に記載の基板の分断方法において、
    前記第2スクライブ工程では、前記基板の前記辺の一部をガラスカッタを用いてスクライブすることを特徴とする基板の分断方法。
  3. 請求項1に記載の基板の分断方法において、
    前記第2スクライブ工程では、前記基板の前記辺の一部にレーザ光を照射して、改質部を形成してスクライブすることを特徴とする基板の分断方法。
  4. 多角形に分断された光透過性の基板であって、
    前記基板の前記多角形の2辺が交差する頂点が面取りされ、前記面取りされている部分にレーザ光で形成される改質部を有していることを特徴とする基板。
  5. 請求項4に記載の基板を備えることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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