JP2007289325A - シートリクライニング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートバックの傾斜角度を無段階で調整でき、シートバックからの外力に対して強いマニュアル式のシートリクライニング装置を提供する。
【解決手段】シートクッション側に固定され第1内歯部2aを有する第1歯車体2と、シートバックに固定され第1内歯部2aより小径で少ない歯数の第2内歯部3aを有する第2歯車体3と、第1及び第2内歯部2a,3aの双方にそれぞれ噛み合う第1歯部6aと第2歯部6bとを有する4個の遊星歯車6と、半径方向に移動可能に配置されつつ、隣合った2個の遊星歯車6を支承するギヤプレート9と、2枚のギヤプレート9を連結しつつ、ギヤプレート9同士を所定位置に付勢保持するバネ材16と、軸芯O1に遊星歯車6の公転を阻止するロック位置と、遊星歯車6の公転を許容するロック解除位置との間で軸方向に沿って変位する操作部8とを備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、動力を使わずにシートバックの傾斜角度を調整するマニュアル式のシートリクライニング装置に関する。
従来のマニュアル式のシートリクライニング装置としては、特許文献1と特許文献2に開示されたものがある。特許文献1に示す第1従来例のシートリクライニング装置100は、図7に示すように、シートクッション(図示せず)とシートバック(図示せず)の回転中心上に配置されたシャフト101と、このシャフト101を回転操作する操作レバー102と、シャフト101が貫通され、アームプレート103を介してシートバック(図示せず)に固定されたギアプレート104と、シャフト101が貫通され、ベースプレート105を介してシートクッション(図示せず)に固定されたハウジング106と、ハウジング106とギアプレート104の内部スペース107に配置され、シャフト101に支持されたロックギア108及びカムプレート109とを備えている。
ギアプレート104とロックギア108の対向位置には、互いに噛み合う内歯部104aと外歯部108aがそれぞれ形成されている。ロックギア108は、シャフト101の軸方向に移動自在であるが、どの位置にあってもロックギア108とハウジング106間は回転不能な状態に嵌合されている。又、ロックギア108は、噛み合い解除方向(e矢印方向)にバネ110で付勢されている。カムプレート109は、シャフト101と一体に回転するよう設けられ、回転位置によってロックギア108の軸方向の位置を規制することができるようになっている。
上記構成において、操作レバー102を操作しない状態では、ギアプレート104の内歯部104aとロックギア108の外歯部108aの噛み合うロック位置(図7の位置)に位置する。このロック位置にあって、シートバック(図示せず)に作用する回転力は、ギアプレート104の内歯部104aとロックギア108の外歯部108aの噛み合い箇所に作用するが、ロックギア108の回転がハウジング106によって阻止されるためにシートバック(図示せず)が揺動しない。つまり、ロック位置ではシートバック(図示せず)に回転力が作用してもシートバック(図示せず)がその傾斜角度を維持する。
操作レバー102を操作すると、シャフト101と共にカムプレート109が回転してロックギア108の位置規制が解除される。すると、バネ110のバネ力によってロックギア108がe矢印方向に変位して内歯部104aと外歯部108aの噛み合いが離れてロック解除位置に変位する。このロック解除位置にあって、シートバック(図示せず)に回転力が作用すると、ギアプレート104が回転自由の状態であるため、シートバック(図示せず)が自由に回転する。つまり、ユーザがシートバック(図示せず)に回転力を作用させるマニュアル操作によってシートバック(図示せず)の傾斜角度を可変できる。シートバック(図示せず)を所望の傾斜角度に調整した後に、操作レバー102を元の位置に戻すと、カムプレート109によってロックギア108が反e矢印方向に変位し、ギアプレート104の内歯部104aとロックギア108の外歯部108aが互いに対向する噛み合い位置で噛み合い、シートバック(図示せず)がこの傾斜角度でロックされる。
特許文献2に示す第2従来例のシートリクライニング装置120は、図8に示すように、シートクッション側に固定されたブラケット121と、シートバック側に固定され、ブラケット121に回転自在に支持されたアウタリング122と、ブラケット121に固定され、アウタリング122の円形溝に収容されたインナカム123と、アウタリング122とインナカム123間の円周上の複数のスペースにそれぞれ収容された圧縮バネ124及び一対の鋼球125,125と、一対の鋼球125,125間の距離を規制する係止突起126a,127aをそれぞれ有する一対のレリーズプレート126,127と、この一対のレリーズプレート126,127を相対回転させる操作レバー128とを備えている。
上記構成において、操作レバー128を操作しない状態では、各圧縮バネ124のバネ力によって各一対の鋼球125,125がアウタリング122とインナカム123の間に嵌合するロック位置(図8の位置)に位置する。このロック位置にあって、シートバック(図示せず)に作用する回転力は、アウタリング122と鋼球125,125間や鋼球125,125とインナカム123間に作用するが、アウタリング122の回転がこれら部材間の摩擦力によって阻止されるためにシートバック(図示せず)が揺動しない。つまり、ロック位置ではシートバック(図示せず)に回転力が作用してもシートバック(図示せず)がその傾斜角度を維持する。
操作レバー128を操作すると、一対のレリーズプレート126,127が回転変位して双方の係止突起126a,127aが一対の鋼球125,125の距離を縮める方向、つまり、嵌合を解除するロック解除位置に変位する。このロック解除位置にあって、シートバック(図示せず)に回転力が作用すると、アウタリング122が回転自由の状態であるため、シートバック(図示せず)が自由に回転する。つまり、ユーザがシートバック(図示せず)に回転力を作用させるマニュアル操作によってシートバック(図示せず)の傾斜角度を可変できる。シートバック(図示せず)を所望の傾斜角度に調整した後に、操作レバー128を元の位置に戻すと、一対の鋼球125,125が圧縮バネ124のバネ力によって再び嵌合位置に戻り、シートバック(図示せず)がこの傾斜角度でロックされる。
特開平8−317829号公報 特開2001−137061号公報
前記第1従来例では、ロック位置にあっては、シートバック(図示せず)からの回転力をギアプレート104の内歯部104aとロックギア108の外歯部108aの噛み合いで受けるため、強度的に強い。しかし、ギアプレート104の内歯部104aとロックギア108の外歯部108aが噛み合う位置でしかシートバック(図示せず)をロックできないため、シートバック(図示せず)の傾斜角度を無段階で調整できない。また、歯のピッチが直接的に調節できる間隔になるため、強度アップのために歯を大きくすると調節できる間隔も大きくなってしまう。
一方、前記第2従来例では、ロック解除位置にあってはインナカム123と一体に各組の一対の鋼球125,125及び圧縮バネ124が回転してアウタリング122のどの位置でも嵌合させることができるため、シートバック(図示せず)の傾斜角度を無段階で調整できる。しかし、ロック位置にあっては、シートバック(図示せず)からの回転力をアウタリング122及びインナカム123と鋼球125,125間の摩擦力で受けるため、強度的に弱い。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、マニュアル式のものであって、シートバックの傾斜角度を無段階で調整でき、しかも、シートバックからの外力に対し強度的に強いシートリクライニング装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、シートクッションとシートバックのいずれか一方側に固定され、前記シートクッションと前記シートバック間の回転中心を軸芯とする第1内歯部を有する第1歯車体と、前記シートクッションと前記シートバックの他方側に固定され、前記シートクッションと前記シートバック間の回転中心を軸芯とし、且つ、前記第1内歯部より少ない歯数の第2内歯部を有する第2歯車体と、前記第1内歯部と前記第2内歯部にそれぞれ噛み合うとともに、同一中心を有して一体で回転可能な第1歯部と第2歯部を有し、前記軸芯を中心に公転可能に支持された4個の遊星歯車とを備え、複数の前記遊星歯車が前記第1内歯部及び前記第2内歯部への噛み合い位置を変えながら前記軸芯を中心に公転し、前記第1内歯部と前記第2内歯部の歯数の相違によって前記第1歯車体と前記第2歯車体間の相対的回転角度が変化することによって前記シートバックの傾斜角度が可変されるシートリクライニング装置であって、前記4個の遊星歯車が、一対のキャリアプレートで円周方向に等間隔で回動可能に配置されるとともに、前記各遊星歯車が、前記第1歯部と前記第2歯部が同じ歯数を有し、前記第1歯部の歯と前記第2歯部の歯が周方向で同じ位置に配置されるとともに、前記第1内歯部と前記第1歯部との噛合い位置と、前記第2内歯部と前記第2歯部との噛合い位置とを半径方向にずらして構成され、互いに離間する方向に移動可能に配置されつつ、隣合った2個の前記遊星歯車のギヤシャフトを支承する一対のギヤプレートと、2枚の前記ギヤプレートを連結しつつ、これらギヤプレート同士を所定位置に付勢保持するバネ材と、前記軸芯に前記遊星歯車の公転を阻止するロック位置と、前記遊星歯車の公転を許容するロック解除位置との間で軸方向に沿って変位する操作部とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のシートリクライニング装置において、前記操作部は、前記第1歯車体及び前記第2歯車体の前記軸芯上に、前記バネ材としての板バネに設けられた作動孔を貫通しつつ、ロック位置とロック解除位置との間を軸方向に移動自在に配置されたシャフトと、このシャフトの前端側に設けられ、前記作動孔よりも大径に形成されたフランジ部とを備え、ロック位置では、前記フランジ部が前記作動孔の縁に係合して、前記板バネを撓んだ状態から押し広げて、前記ギヤプレートを外周側に変位させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1、または請求項2記載のシートリクライニング装置において、前記第1歯車体、または前記第2歯車体のいずれか一方に回動自在に配置され、前記ギヤプレートによって支承される前記ギヤシャフトの一側端部を支持し、前記遊星歯車を所定位置に配置する一側キャリアプレートと、前記第1歯車体、または前記第2歯車体の他方に回動自在に配置され、前記ギヤシャフトの他側端部を支持し、前記遊星歯車を所定位置に配置する他側キャリアプレートとを備え、一側キャリアプレートに設けられた前記ギヤシャフトを保持する一側軸受孔が前記ギヤプレートが変位する方向に沿った長孔に、他側キャリアプレートに設けられた前記ギヤシャフトを保持する他側軸受孔が丸孔にそれぞれ形成されたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載のシートリクライニング装置において、ロック解除状態では前記ギヤシャフトが前記軸芯と平行に位置し、ロック状態では前記ギヤシャフトが前記軸芯に対して斜めに位置するよう配置されたことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、ロック位置では、互いに離間する方向に移動可能に配置され、隣合った2個の遊星歯車のギヤシャフトを支承するギヤプレートが外周側に変位することによって、2個の遊星歯車がそれぞれ内歯歯車体の内歯部に押付けられる。これにより、内歯歯車体と強固に噛合し、シートバックに外力が加わってもシートバックは傾斜角度を維持することができる。
また、ロック解除位置では、バネ材の付勢力によってギヤプレートが軸芯側へ変位し、各遊星歯車が公転可能になるとともに、第1内歯部と第2内歯部の歯数が異なるため、遊星歯車が公転することにより、シートバックの傾斜角度を無段階で調整することができる。ここで、遊星歯車を回転可能に支持するシャフトがギヤプレートに支持されているため、ギヤシャフトの傾きを防止して、遊星歯車の回転をスムーズにすることができる。
これにより、操作部が軸方向に沿って変位することで、操作時、およびロック状態でのバックラッシュ、がたつきを無くしつつ、シートバックの角度調整を確実に行うことができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、操作部が、第1歯車体及び第2歯車体の軸芯上に、板バネに設けられた作動孔を貫通しつつ、ロック位置とロック解除位置との間を軸方向に移動自在に配置されたシャフトと、このシャフトの前端側に設けられ、作動孔よりも大径に形成されたフランジ部とから構成されたことにより、操作部の軸方向の幅を小さくするとともに、操作部の構成を複雑にすることなくギヤプレートを外周側に変位させることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1、請求項2の発明の効果に加え、第1歯車体、または第2歯車体のいずれか一方に回動自在に配置され、ギヤプレートによって支承されるギヤシャフトの一側端部を支持し、遊星歯車を所定位置に配置する一側キャリアプレートに設けられたギヤシャフトを保持する一側軸受孔が長孔に形成され、第1歯車体、または第2歯車体の他方に回動自在に配置され、ギヤシャフトの他側端部を支持し、遊星歯車を所定位置に配置する他側キャリアプレートに設けられたギヤシャフトを保持する他側軸受孔が丸孔にそれぞれ形成されたことにより、遊星歯車のギヤシャフトが安定して支持されるので、遊星歯車の公転がスムーズになり、ロック時には遊星歯車が傾くことで噛合いを深く強固にできるとともに、ロック解除時にはシートバックの角度調整をより確実に行うことができる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、ロック状態ではギヤシャフトが軸芯と斜めに位置し、ロック解除状態ではギヤシャフトが軸芯に対して平行に位置するよう配置されたことにより、遊星歯車の公転がスムーズになり、シートバックの角度調整をより確実に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図6は本発明の一実施形態を示し、図1はシートリクライニング装置1の分解斜視図、図2はシートリクライニング装置1の断面図、図3は図2のA部のロック状態を示す拡大図、図4は図2のA部のロック解除状態を示す拡大図、図5は図2のB−B線断面図で遊星歯車6に作用する回転モーメントを説明する図、図6はシートリクライニング装置1からキャリアプレートを外した状態を示す斜視図である。
図1、図2において、シートリクライニング装置1は、シートクッション(図示せず)側に固定された第1歯車体2と、シートバック(図示せず)側に固定された第2歯車体3と、第1及び第2歯車体2,3の両外側にそれぞれ回動自在に配置された一対のキャリアプレート4,5と、ギヤシャフト12に支持され、一対のキャリアプレート4,5で囲まれた内部スペースに収容された4個の遊星歯車6と、これら遊星歯車6とともに内部スペースに収容され、後述する軸芯O1を中心とする半径方向に移動可能に配置されるとともに、隣合った2個の遊星歯車6のギヤシャフト12の一端側をそれぞれ2個づつ支承する2枚のギヤプレート9と、これら2枚のギヤプレート9を連結するとともに、これらギヤプレート9同士を所定位置に付勢保持するバネ材としてのリリーフスプリング16と、第1歯車体2及び第2歯車体3から入力される回転力によって各遊星歯車6の回転を許容したり、阻止したりの操作をする操作部8を備えている。
第1歯車体2は、シートクッション(図示せず)とシートバック(図示せず)間の回転中心を軸芯O1とする第1内歯部2aを有する。第2歯車体3は、シートクッション(図示せず)とシートバック(図示せず)間の回転中心を軸芯O1とする第2内歯部3aを有する。そして、第2内歯部3aは、第1内歯部2aに比較して小径で、且つ、遊星歯車6の個数の整数倍だけ(この第1実施形態では、4歯だけ)歯数が少なく設定されている。
一対のキャリアプレート4,5は、4本のキャリアシャフト10によって互いに連結されている。これによって、一対のキャリアプレート4,5は第1及び第2歯車体2,3に対して一体で回転される。
一側キャリアプレート5には、各遊星歯車6を支持するギヤシャフト12を保持するための一側軸受孔5aが設けられており、後述するギヤプレート9が変位する方向に沿った長孔に形成されている。また、他側キャリアプレート4にも、各遊星歯車6を支持するギヤシャフト12を保持するための他側軸受孔4aが設けられているが、丸孔に形成されている。
各ギヤシャフト12には、各遊星歯車6がそれぞれ一体で回転可能に支持されている。なお、各ギヤシャフト12に各遊星歯車6をそれぞれ回転自在に支持するようにしても良い。従って、各遊星歯車6は、図3にて矢印で示すように、ギヤプレート9が変位する方向にギヤシャフト12と共に僅かに倒れるよう構成されている。
各遊星歯車6には、第1内歯部2aに噛み合う第1歯部6aと、第2内歯部3aに噛み合う第2歯部6bが外周に一体で形成されている。第1歯部6aと第2歯部6bは同じ歯数を有し、第1歯部6aの各歯は第2歯部6bの各歯と周方向で同じ位置に配置されている。また、第1歯部6aに対して第2歯部6bは小径に形成されている。そのため、第1歯車体2に対して、第2歯車体3を軸芯O1を中心として回転させる方向に力を加えると、各遊星歯車6が公転して、第1歯車体2に対する第2歯車体3の角度を変更することができる。各遊星歯車6は、ギヤシャフト12によって自転中心O2を中心に自転可能で、且つ、キャリアプレート4,5によって軸芯O1を中心として公転可能であるため、第1内歯部2aと第2内歯部3aへの噛み合い位置を変えつつ軸芯O1を中心に公転する。各遊星歯車6が公転すると、第1内歯部2aと第2内歯部3aの歯数の相違によって第1歯車体2と第2歯車体3間の相対的回転角度が変化し、これによってシートバック(図示せず)の傾斜角度が可変される。
リリーフスプリング16は、板バネにより構成されており、その中央部に後述するシャフト13が挿通される作動孔16aが設けられている。また、リリーフスプリング16は、その両端部が、加締め、およびリベット止めなどの工法によって、両ギヤプレート9にそれぞれ固定されている。リリーフスプリング16は、2枚のギヤプレート9を引寄せ、当接する向きにバネ力が働くように形成されている。なお、リリーフスプリング16のバネ力は、後述するロックスプリング15のバネ力よりも小さくなるように設定されている。
2枚のギヤプレート9は、互いに当接する部位に矩形形状を有する係合部9aが設けられている。これにより、リリーフスプリング16のバネ力によって、2枚のギヤプレート9が係合するため、リリーフスプリング16のバネ力が作用する方向に直交する方向に沿って2枚のギヤプレート9がずれない構成になっている。
操作部8は、第1歯車体2及び第2歯車体3の軸芯O1を中心に配置され、軸方向に沿って位置するロック位置とロック解除位置との間を移動自在に支持されたシャフト13と、このシャフトの前端側に設けられ、作動孔16aよりも大径に形成されたフランジ部としてのロックフランジ部14と、シャフト13の前端部に設けられた操作フランジ部17と、シャフト13の後端部と他側キャリアプレート4との間に圧縮された状態で配置されたロックスプリング15と、支持ピン8dを支点として揺動自在に支持されるとともに、一端側には、ユーザによるプッシュ操作部8aが、他端側には、操作フランジ部17に係合される作用部8cがそれぞれ設けられた操作レバー8bとから構成されている。
したがって、プッシュ操作部8aを操作しない状態(ロック状態)では、図3に示すように、シャフト13がロックスプリング15のバネ力によってロック位置に位置する。このロック位置では、シャフト13にロック方向aのロックスプリング15のバネ力が作用しているため、シャフト13のロックフランジ部14とリリーフスプリング16の作動孔16aの縁とが係合し、リリーフスプリング16を介して、2枚のギヤプレート9を離間しつつ、外周側へ変位している。ギヤプレート9が外周側へ変位すると、ギヤプレート9に一端側を支持されている2個の遊星歯車6、およびギヤシャフト12は、ギヤシャフト12の他端側が、丸孔で形成された他側軸受孔4aに支持されているため、図5にて矢印で示すように、ギヤプレート9が変位する方向に僅かに倒れる。これにより、遊星歯車6は外周側に倒れることで、第1及び第2内歯部2a,3aとの噛合が深くなるとともに、同一のギヤプレート9に支持された2つの遊星歯車6には、等間隔であった4つの遊星歯車6の周方向の間隔がずれることで、互いに近接する方向へ公転しようとする回転モーメントc,d(図5参照)が作用する。このときに、ギヤプレート9によって2つの遊星歯車6は近接できないが、2つの遊星歯車6の互いに公転しようとする向きは逆なので、バックラッシが無くなり、各遊星歯車6と第1及び第2内歯部2a,3aとの噛合が強固になる。これにより、プッシュ操作部8aを操作しない状態(ロック状態)では、シートバック(図示せず)に力が加わっても各遊星歯車6の公転は阻止され、シートバック(図示せず)は当該傾斜角度を維持する。
また、プッシュ操作部8aを押圧操作した状態(ロック解除状態)では、図4に示すように、操作レバー8bの作用部8cとシャフト13の操作フランジ部17とが係合し、シャフト13がロックスプリング15のバネ力に抗して、シャフト13がロック解除方向bに移動し、ロック解除位置に変位する。このロック解除位置では、シャフト13のロックフランジ部14とリリーフスプリング16の作動孔16aの縁との係合が解除され、リリーフスプリング16によって2枚のギヤプレート9が軸芯O1側へ引寄せられる。これにより、各ギヤシャフト12は軸芯O1と平行に変位し、同一のギヤプレート9に支持された2つの遊星歯車6に作用していた互いに近接する方向へ公転しようとする回転モーメントc,dは解消されるため、各遊星歯車6が公転できるようになる。したがって、プッシュ操作部8aを押圧操作した状態(ロック解除状態)では、シートバック(図示せず)に力が加わると、各遊星歯車6が公転し、シートバック(図示せず)の傾斜角度を調整できる。
上記構成において、操作部8を操作し、シートバック(図示せず)に回転力を作用させるマニュアル式でシートバック(図示せず)の傾斜角度を無段階で調整できる。
以上説明したように、ロック位置では、半径方向に移動可能に配置され、隣合った2個の遊星歯車のギヤシャフト12を支承するギヤプレートが外周側に変位することによって、2個の遊星歯車が内歯歯車体の内歯部に押付けられる。そして、遊星歯車6は互いに近づく方向へ公転移動しようとするが、ギヤプレート9によって移動が規制され、第1及び第2内歯部2a,3aと強固に噛合する。これにより、シートバック(図示せず)に外力が加わってもシートバック(図示せず)は傾斜角度を維持することができる。
また、ロック解除位置では、ギヤプレート9が軸芯側へ変位し、各遊星歯車6が公転可能になるとともに、第1内歯部2aと第2内歯部3aの歯数が異なるため、遊星歯車6が公転することにより、シートバックの傾斜角度を無段階で調整することができる。
また、シャフト13が軸方向に沿って変位することにより、操作時、およびロック状態でのバックラッシュ、がたつきを無くしつつ、シートバックの角度調整を確実に行うことができる。
シャフト13が、第1歯車体2及び第2歯車体3の軸芯O1上に、リリーフスプリング16に設けられた作動孔16aを貫通しつつ、ロック位置とロック解除位置との間を軸方向に移動自在に配置されたシャフト13と、このシャフトの前端側に設けられ、作動孔16aよりも大径に形成されたロックフランジ部14とから構成されたことにより、操作部8の軸方向の幅を小さくできるとともに操作部8の構成を複雑にすることなくギヤプレート9を外周側に変位させることができる。
第1歯車体2、または第2歯車体3のいずれか一方に回動自在に配置され、ギヤプレート9によって支承されるギヤシャフト12の一側端部を支持し、遊星歯車6を所定位置に配置する一側キャリアプレート5に設けられたギヤシャフト12を保持する一側軸受孔5aが長孔に形成され、第1歯車体2、または第2歯車体3の他方に回動自在に配置され、ギヤシャフト12の他側端部を支持し、遊星歯車6を所定位置に配置する他側キャリアプレート4に設けられたギヤシャフト12を保持する他側軸受孔4aが丸孔にそれぞれ形成されたことにより、ロック時には遊星歯車が傾くことで噛合いを深く強固にできるとともに、ロック解除時には遊星歯車6のギヤシャフト12が安定して支持されるので、遊星歯車6の公転がスムーズになり、シートバックの角度調整をより確実に行うことができる。
ロック解除状態ではギヤシャフト12が軸芯O1と平行に位置し、ロック状態ではギヤシャフト12が軸芯O1に対して斜めに位置するよう配置されたことにより、遊星歯車6の公転がスムーズになり、シートバックの角度調整をより確実に行うことができる。
なお、本実施形態では、図2のシートリクライニング装置1の右側に配置された操作レバー8のプッシュ操作部8aを押圧操作することで、操作レバー8bの作用部8cをシャフト13の操作フランジ部17に引っかけるように係合させて、シャフト13をロック解除方向bに移動させ、ロック解除位置に変位する構成となっているが、操作部の別態様として、図2のシートリクライニング装置1の左側がシートの外側となるようにし、シャフト13の端部をプッシュ操作部として、直接操作するようにしてもよい。
本発明の一実施形態を示し、シートリクライニング装置の分解斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、シートリクライニング装置の断面図である。 本発明の一実施形態を示し、図2のA部のロック解除を示す拡大図である。 本発明の一実施形態を示し、図2のA部のロック解除状態を示す拡大図である。 本発明の一実施形態を示し、図2のB−B線断面図で遊星歯車6に作用する回転モーメントを説明する図である。 本発明の一実施形態を示し、シートリクライニング装置からキャリアプレートを外した状態を示す斜視図である。 第1従来例のシートリクライニング装置の断面図である。 第2従来例のシートリクライニング装置の正面図である。
符号の説明
1…シートリクライニング装置
2…第1歯車体
2a…第1内歯部
3…第2歯車体
3a…第2内歯部
4…他側キャリアプレート
4a…他側軸受孔
5…一側キャリアプレート
5a…一側軸受孔
6…遊星歯車
6a…第1歯部
6b…第2歯部
8…操作部
9…ギヤプレート
12…ギヤシャフト
13…シャフト
14…フランジ部
16…リリーフスプリング(バネ材)
16a…作動孔
O1…軸芯

Claims (4)

  1. シートクッションとシートバックのいずれか一方側に固定され、前記シートクッションと前記シートバック間の回転中心を軸芯とする第1内歯部を有する第1歯車体と、
    前記シートクッションと前記シートバックの他方側に固定され、前記シートクッションと前記シートバック間の回転中心を軸芯とし、且つ、前記第1内歯部より少ない歯数の第2内歯部を有する第2歯車体と、
    前記第1内歯部と前記第2内歯部にそれぞれ噛み合うとともに、同一中心を有して一体で回転可能な第1歯部と第2歯部を有し、前記軸芯を中心に公転可能に支持された4個の遊星歯車とを備え、
    複数の前記遊星歯車が前記第1内歯部及び前記第2内歯部への噛み合い位置を変えながら前記軸芯を中心に公転し、前記第1内歯部と前記第2内歯部の歯数の相違によって前記第1歯車体と前記第2歯車体間の相対的回転角度が変化することによって前記シートバックの傾斜角度が可変されるシートリクライニング装置であって、
    前記4個の遊星歯車が、一対のキャリアプレートで円周方向に等間隔で回動可能に配置されるとともに、
    前記各遊星歯車が、前記第1歯部と前記第2歯部が同じ歯数を有し、前記第1歯部の歯と前記第2歯部の歯が周方向で同じ位置に配置されるとともに、前記第1内歯部と前記第1歯部との噛合い位置と、前記第2内歯部と前記第2歯部との噛合い位置とを半径方向にずらして構成され、
    互いに離間する方向に移動可能に配置されつつ、隣合った2個の前記遊星歯車のギヤシャフトを支承する一対のギヤプレートと、
    2枚の前記ギヤプレートを連結しつつ、これらギヤプレート同士を所定位置に付勢保持するバネ材と、
    前記軸芯に前記遊星歯車の公転を阻止するロック位置と、前記遊星歯車の公転を許容するロック解除位置との間で軸方向に沿って変位する操作部とを備えたことを特徴とするシートリクライニング装置。
  2. 請求項1記載のシートリクライニング装置において、
    前記操作部は、
    前記第1歯車体及び前記第2歯車体の前記軸芯上に、前記バネ材としての板バネに設けられた作動孔を貫通しつつ、ロック位置とロック解除位置との間を軸方向に移動自在に配置されたシャフトと、
    このシャフトの前端側に設けられ、前記作動孔よりも大径に形成されたフランジ部とを備え、
    ロック位置では、前記フランジ部が前記作動孔の縁に係合して、前記板バネを撓んだ状態から押し広げて、前記ギヤプレートを外周側に変位させることを特徴とするシートリクライニング装置。
  3. 請求項1、または請求項2記載のシートリクライニング装置において、
    前記第1歯車体、または前記第2歯車体のいずれか一方に回動自在に配置され、前記ギヤプレートによって支承される前記ギヤシャフトの一側端部を支持し、前記遊星歯車を所定位置に配置する一側キャリアプレートと、
    前記第1歯車体、または前記第2歯車体の他方に回動自在に配置され、前記ギヤシャフトの他側端部を支持し、前記遊星歯車を所定位置に配置する他側キャリアプレートとを備え、
    一側キャリアプレートに設けられた前記ギヤシャフトを保持する一側軸受孔が前記ギヤプレートが変位する方向に沿った長孔に、
    他側キャリアプレートに設けられた前記ギヤシャフトを保持する他側軸受孔が丸孔にそれぞれ形成されたことを特徴とするシートリクライニング装置。
  4. 請求項3記載のシートリクライニング装置において、
    ロック解除状態では前記ギヤシャフトが前記軸芯と平行に位置し、
    ロック状態では前記ギヤシャフトが前記軸芯に対して斜めに位置するよう配置されたことを特徴とするシートリクライニング装置。
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