JP2007289153A - 機能性分子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】標的物質に対してアフィニティーのある機能性分子を効率的に製造する新規な方法およびその方法で製造される機能性分子を提供する。
【解決手段】本機能性分子の製造方法には、所定の条件で切断可能な部位である切断可能リンカーを有する特定物質をレジンに結合させて特定物質結合レジンを作製し、機能性分子候補を含む溶液でこの特定物質結合レジンを処理し、ついで、所定の条件で切断可能リンカーを切断し、特定物質と特異的に相互作用した機能性分子を選別することが含まれる。
【選択図】なし

Description

本発明は、多種の標的物質に対して高いアフィニティーを示し、特に、薬品、ドラッグデリバリー、バイオセンサー、遺伝子の発現量の制御、遺伝子異常による疾病の克服またはその遺伝子により翻訳されるタンパク質の機能解明、酵素に匹敵する触媒開発等の幅広い分野に適用可能な機能性分子の包括的製造方法に関する。なお、本発明においては、ある物質とある分子との間に特異的相互作用が生成され得る場合に、その物質を標的物質と呼称し、その分子を機能性分子と呼称する。ここでいう相互作用には、物理的吸着、化学的吸着の他、抗原抗体反応等の生物学的相互作用も含まれる。特異的相互作用が生成され得ることをアフィニティーがあると言ってもよい。
人間の全遺伝子情報は既に明らかになった。その結果、科学者の興味の中心は遺伝子産物であるタンパク質の解析に移行している。タンパク質の解析においては、個々のタンパク質にアフィニティーのある機能性分子を得ることによって初めて実質的解析が行えるようになるといっても過言ではない。
米国特許第5,475,096号明細書(クレーム)
しかしながら、細胞中には非常に多種類のタンパク質が存在し、しかも配列が未知であるものも多数存在する。ある特定のタンパク質等の標的物質に対してアフィニティーのある機能性分子を得る最も一般的な手法は、動物の免疫系を用い、アフィニティー抗体を選別することである。しかしながら、この手法では動物を使っているために、多量のタンパク質、多大な工程および費用が必要であり、しかもある特定の物質に対するアフィニティー抗体は生成されないという欠点があった。
このような問題を解決するために、生物に依存しないアプタマー法(別名:SELEX法)が存在する(たとえば特許文献1参照。)が、この方法は、特定のタンパク質にのみ強い相互作用を示し、すべてのタンパク質に応用可能なものではなかった。また、このような機能性分子として、修飾核酸を用いた修飾アプタマー法も開発されたが、PCRを経由するときに非修飾核酸しか得られず、従って、SELEX法で行われる複数回の選別は不可能であり、多種類の修飾核酸を含む系からいかに効果的に非特異的相互作用を排除するかという問題があった。
本発明は、上記問題を解決し、標的物質に対してアフィニティーのある機能性分子を効率的に製造する新規な方法を提供することを目的としている。本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一態様によれば、所定の条件で切断可能な部位である切断可能リンカーを有する特定物質をレジンに結合させて特定物質結合レジンを作製し、
機能性分子候補を含む溶液で当該特定物質結合レジンを処理し、
ついで、前記所定の条件で切断可能リンカーを切断し、当該特定物質と特異的に相互作用した機能性分子を選別することを含む、機能性分子の製造方法
が提供される。
本発明態様により、標的物質に対してアフィニティーのある機能性分子を効率的に製造する新規な方法が提供される。
前記特定物質が、タンパク質、リポタンパク、糖タンパク、ポリペプチド、脂質、多糖類、リポ多糖類、核酸および薬物から選ばれる少なくとも1種の物質に由来するものであること、前記特定物質がタンパク質に由来するものであること、前記機能性分子が、核酸もしくは修飾核酸であること、前記機能性分子が、核酸を構成するヌクレオシドに置換基が導入された修飾ヌクレオシドを含む修飾ヌクレオチドn量体(n≧2)であること、前記置換基を化学処理により脱離した場合に、前記機能性分子が核酸に転換され得るものであること、前記化学処理がアルカリ処理であること、前記切断可能リンカーが、50℃以下、pH6.0〜9.0の範囲で切断可能であること、前記切断可能リンカーが、ジスルフィド結合または隣接ジオール結合を有し、または光で切断可能であること、前記切断可能リンカーが、制限酵素で切断可能な核酸配列であること、および前記切断可能リンカーが、酵素で切断可能なアミノ酸配列であること、が好ましい形態である。
本発明の他の一態様によれば、上記方法によって得られる機能性分子が提供される。本発明態様により、標的物質に対してアフィニティーのある新規な機能性分子が得られる。
本発明により、標的物質に対してアフィニティーのある機能性分子を効率的に製造する新規な方法や、標的物質に対してアフィニティーのある新規な機能性分子が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を図、表、式、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、表、式、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
本発明に係る機能性分子の製造方法には、所定の条件で切断可能な部位である切断可能リンカーを有する特定物質をレジンに結合させて特定物質結合レジンを作製し、機能性分子候補を含む溶液で当該特定物質結合レジンを処理し、ついで、前記所定の条件で切断可能リンカーを切断し、当該特定物質と特異的に相互作用した機能性分子を選別することが含まれる。
このようにすると、選別手段として、通常用いられる塩濃度の変更や加温等の、非特異的相互作用にも影響する手段を採用する必要がなくなり、非特異的反応を抑制し得る。従って、たとえば、標的物質と機能性分子との間に特異的相互作用を生成させる条件をほとんど変更せずに切断を行うことが可能となる。本発明に係る特定物質と特異的に相互作用した機能性分子であれば、その特定物質を構成する標的物質とも特異的に相互作用するので、このようにして、標的物質に特異的に相互作用する機能性分子を製造することが可能となる。ただし、何らかの理由により、塩濃度の変更や加温を組み合わせたい場合は、そのようにしてもよいことは言うまでもない。
本発明に係る特定物質は、標的物質に由来するものである。より具体的に言えば、標的物質が切断可能リンカーを持っていれば、標的物質そのものであり得、標的物質が切断可能リンカーを持っていない場合には、標的物質に切断可能リンカーを付け加えた物質であり得る。標的物質に切断可能リンカーを付け加え、さらに切断可能リンカー以外の構造も付け加えた物質であってもよい。
標的物質としては、機能性分子との間に特異的相互作用を生成させることができるものである限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、タンパク質、リポタンパク、糖タンパク、ポリペプチド、脂質、多糖類、リポ多糖類、核酸および薬物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、これらの中でも血漿タンパク、腫瘍マーカー、アポタンパク、ウイルス、自己抗体、凝固・線溶因子、ホルモン、血中薬物、HLA抗原、または核酸であることが好ましい。中でも標的物質がタンパク質であることが好ましい。
前記血漿タンパクとしては、例えば、免疫グロブリン(IgG,IgA,IgM,IgD,IgE)、補体成分(C3,C4,C5,C1q)、CRP、α1−アンチトリプシン、α1−マイクログロブリン、β2−マイクログロブリン、ハプトグロビン、トランスフェリン、セルロプラスミン、フェリチンなどが挙げられる。
前記腫瘍マーカーとしては、例えば、α−フェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗原(CEA)、CA19−9、CA125、CA15−3、SCC抗原、前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)、PIVKA−II、γ−セミノプロテイン、TPA、エラスターゼI、神経特異エノラーゼ(NSE)、免疫抑制酸性蛋白(IAP)などが挙げられる。
前記アポタンパクとしては、例えばアポA−I、アポA−II、アポB、アポC−II、アポC−III、アポEなどが挙げられる。
前記ウイルスとしては、例えば、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HBC)、HTLV−I、HIVなどが挙げられる。また、ウイルス以外の感染症としては、ASO、トキソプラズマ、マイコプラズマ、STDなどが挙げられる。
前記自己抗体としては、例えば、抗マイクロゾーム抗体、抗サイログロブリン抗体、抗核抗体、リュウマチ因子、抗ミトコンドリア抗体、ミエリン抗体などが挙げられる。
前記凝固・線溶因子としては、例えば、フィブリノゲン、フィブリン分解産物(FDP)、プラスミノゲン、α2−プラスミンインヒビター、アンチトロンビンIII、β−トロンボグロブリン、第VIII因子、プロテインC、プロテインSなどが挙げられる。
前記ホルモンとしては、例えば、下垂体ホルモン(LH、FSH、GH、ACTH、TSH、プロラクチン)、甲状腺ホルモン(T3、T4、サイログロブリン)、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、副腎皮質ホルモン(アルドステロン、コルチゾール)、性腺ホルモン(hCG、エストロゲン、テストステロン、hPL)、膵・消化管ホルモン(インスリン、C−ペプチド、グルカゴン、ガストリン)、その他(レニン、アンジオテンシンI,II、エンケファリン、エリスロポエチン)などが挙げられる。
前記血中薬物としては、例えば、カルバマゼピン、プリミドン、バルプロ酸等の抗てんかん薬、ジゴキシン、キニジン、ジギトキシン、テオフィリン等の循環器疾患薬、ゲンタマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン等の抗生物質などが挙げられる。
前記核酸としては、癌関連遺伝子、遺伝病に関連する遺伝子、ウィルス遺伝子、細菌遺伝子および病気のリスクファクターと呼ばれる多型性を示す遺伝子、などが挙げられる。
前記癌関連遺伝子としては、例えば、k−ras遺伝子、N−ras遺伝子、p53遺伝子、BRCA1遺伝子、BRCA2遺伝子、src遺伝子、ros遺伝子またはAPC遺伝子などが挙げられる。
前記遺伝病に関連する遺伝子としては、例えば、各種先天性代謝異常症、例えばフェニールケトン尿症、アルカプトン尿症、シスチン尿症、ハンチントン舞踏病、Down症候群、Duchenne型筋ジストロフィー、血友病などが挙げられる。
前記ウイルス遺伝子、細菌遺伝子としては、例えば、C型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、HIVウイルス、マイコプラズマ、リケッチア、レンサ球菌、サルモネラ菌などが挙げられる。
前記多型性を示す遺伝子とは、病気等の原因とは必ずしも直接は関係のない個体によって異なる塩基配列を持つ遺伝子、例えば、PS1(プリセリニン1)遺伝子、PS2(プリセリニン2)遺伝子、APP(ベーターアミロイドプレカーサータンパク質)遺伝子、リポプロテイン遺伝子、HLA(Human Leukocyte Antigen)や血液型に関する遺伝子、あるいは高血圧、糖尿病等の発症に関係するとされている遺伝子などが挙げられる。
このような標的物質を含む物質としては、例えば、細菌、ウイルス等の病原体、生体から分離された血液、唾液、組織病片等、あるいは糞尿等の排泄物が挙げられる。更に、出生前診断を行う場合は、羊水中に存在する胎児の細胞や、試験管内での分裂卵細胞の一部を使用することもできる。また、直接、または必要に応じて遠心分離操作等により沈渣として濃縮した後、例えば、酵素処理、熱処理、界面活性剤処理、超音波処理、これらの組合せ等による細胞破壊処理を予め施したものを使用することができる。
本発明に係る、所定の条件で切断可能な部位である切断可能リンカーは、切断可能な部位を持つ物質を本発明に係る標的物質に結合させることにより得ることができる。この「切断可能な部位を持つ物質」およびその物質と標的物質との結合方法については特に制限はなく、公知の技術の中から適宜選択することができる。
具体的には、切断可能リンカーが、切断可能な部位として、ジスルフィド結合または隣接ジオール結合を有し、または光で切断可能であるものを好ましく例示できる。あるいは、切断可能リンカーが、制限酵素で切断可能な核酸配列かまたは酵素で切断可能なアミノ酸配列であることが好ましい。
標的物質との間にジスルフィド結合を形成する一例を図1に、標的物質との間に隣接ジオール結合を形成する一例を図2に、標的物質との間に光で切断可能な結合を形成する一例を図3に示す。図1〜3中、タンパク質が本発明に係る標的物質であり、図1〜3の式中左端のものが本発明に係る特定物質結合レジン、その特定物質結合レジンからレジンを除去した部分が本発明に係る特定物質である。本発明では、切断可能リンカーを有する特定物質をレジンに結合させて特定物質結合レジンを得るには、このように、切断可能リンカーを有するレジンに結合させることにより特定物質結合レジンを作製することも含まれる。
制限酵素で切断可能な核酸配列としては、例えば実施例2に記載した式で示すようなEcoR I認識配列が挙げられ、末端アミノ修飾体をDNA合成機で合成しSulfo-GMBSによりマレイミド化した後にタンパク質のシステイン残基と反応させることにより切断リンカー付きタンパク質を得ることができる。
酵素で切断可能なアミノ酸配列としては、高選択性切断部位(本発明に係る切断可能リンカーに該当)を持つGFP(Green Fluorescent Protein:緑色蛍光タンパク質)を、そのような酵素としてはエンテロキナーゼを例示できる。公知のようにエンテロキナーゼはAspAspAspAspLys↓で切断する。同様の効果が期待できる酵素としてはThrombin LeuValProArg↓GlySer及びFacter Xa C末よりIleGluArg↓などが挙げられる(ここで、↓は切断部位を表す)。高選択性切断部位をリンカーを介してビオチン化されたGFPの作成は、GFPをコードするvecterとプロメガ社製のPinPoint Xa vecter{(http://www.promega.co.jp/lit/pinpoint.htm 参照) Facter Xa切断可能}もしくはインビトロジェン社製のpET104-DEST vecter{(http://www.invitrogen.co.jp/products/molecular_biology/k104001.pdf参照)エンテロキナーゼ切断可能}等を用いることにより、遺伝子組み換えで容易に作成することができ、実際後者を用いて実施例を行った。
上記「所定の条件」とは、「定めてある条件」の意味で、この「定めてある条件」自体は、切断可能リンカーに応じて任意に定めることができるが、本発明の特徴である、「選別手段として、通常用いられる塩濃度の変更や加温等の、非特異的相互作用にも影響する手段を採用する必要がなく、非特異的反応を抑制しつつ、標的物質に特異的に相互作用する機能性分子を製造することが可能となる。」という特徴を最大限に発揮させるような条件を選択することが好ましい。言い換えれば、そのような条件を選択できる切断可能リンカーを選択することが好ましい。非特異的相互作用にも影響する手段を避ける観点からは、切断可能リンカーが、50℃以下、pH6.0〜9.0の範囲で切断可能であることが一般的に好ましい。温度やpHがこの範囲外にあると非特異的相互作用にも影響を及ぼしやすくなる。
特定物質を結合させるレジンおよびそのレジンとの結合方法については特に制限はなく、公知の技術から適宜選択することができる。
本発明において「機能性分子候補」とは、本発明に係る機能性分子を含むであろう物質を意味し、従って本発明に係る機能性分子以外の物質を含み得る。本発明における機能性分子および機能性分子候補として使用できる分子については特に制限はなく、公知の方法によって得ることができるが、上記標的物質に鑑み、核酸もしくは修飾核酸であることが好ましく、核酸を構成するヌクレオシドに置換基が導入された修飾ヌクレオシドを含む修飾ヌクレオチドn量体(n≧2)であることがより好ましい。更に、この置換基を化学処理により脱離した場合に機能性分子が核酸に転換され得るものであることが好ましい。置換基による増幅の妨害の可能性を除去できるからである。この目的に適う限り、この化学処理にはどのような処理を含めてもよいが、アンモニア水等を使用したアルカリ処理が好ましい場合が多い。
前記核酸としては、DNAまたはRNAのいずれであってもよく、また、DNAおよびRNAは一本鎖または二本鎖のいずれでも用いることができる。
前記DNAは、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)およびシトシン(C)の4種の塩基を有し、DNAポリヌクレオチド鎖において前記塩基は、中心軸に対して垂直な平面内で互いに内側に突出した形で存在して、いわゆるワトソン−クリック型塩基対を形成し、アデニンに対してはチミンが、グアニンに対してはシトシンが、それぞれ特異的に水素結合している。その結果、前記2本鎖DNAにおいては、2本のポリペプチド鎖が互いに相補的に結合している。
前記DNAの4種のヌクレオシド(デオキシリボヌクレオシド)としては、デオキシアデノシン(dA)、デオキシグアノシン(dG)、デオキシシチジン(dC)、デオキシチミジン(dT)が挙げられる。
前記RNAは、アデニン(A)、チミン(T)、ウラシル(U)およびシトシン(C)の4種の塩基を有し、リボソームRNA(rRNA)、トランスファーRNA(tRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)の3種に大別できる。
前記RNAの4種のヌクレオシド(リボヌクレオシド)としては、アデノシン(A)、グアノシン(G)、シチジン(C)、ウリジン(U)が挙げられる。
前記置換基を導入してなる修飾ヌクレオシドを含む修飾ヌクレオチド2量体は、前記核酸を構成する4種のヌクレオシドと修飾ヌクレオシドとの組合せであってもよく、また修飾ヌクレオシド同士の組合せであっても構わない。なお、置換基を導入するのがヌクレオシド(プリンまたはピリミジン塩基に糖が結合したもの)でなく、ヌクレオチド(ヌクレオシドにリン酸基が付加したもの)であっても構わない。
前記修飾ヌクレオシドの置換基が導入される位置については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、5−位ピリミジン、7−位プリン、8−位プリン、環外アミンの置換、4−チオウリジンの置換、5−ブロモまたは5−ヨード−ウラシルの置換、などが挙げられるが、増幅の際の酵素反応を阻害し難い点からピリミジンの5位に導入することが好適である。
前記ヌクレオシドに置換基を導入する方法については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、下記式で示されるヌクレオシドのピリミジン塩基の5位に置換基を導入する方法、などが好適である。
Figure 2007289153
前記式中の置換基のRは、天然または非天然のアミノ酸の置換基、金属錯体、蛍光色素、酸化還元色素、スピンラベル体、下記式(1)〜(10)で表される基、などである。
Figure 2007289153
次に、前記修飾ヌクレオシドを含む修飾ヌクレオチド2量体を合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、ジエステル法、トリエステル法、ホスファイト法、ホスホロアミダイト法、H−ホスホネート法、チオホスファイト法などが挙げられ、これらの中でも、ホスホロアミダイト法が好適である。
前記ホスホロアミダイト法は、一般的には、テトラゾールを促進剤としたヌクレオシドホスホロアミダイトとヌクレオシドの縮合反応を鍵反応として用いる。この反応は、通常、糖部分の水酸基とヌクレオシド塩基部のアミノ基の両方に競合的に起こるが、所望のヌクレオチド合成のためには糖部分の水酸基にのみ選択的に反応を起こさせる。従って、アミノ基への副反応を防止するため、保護基で修飾する。
例えば、修飾ヌクレオチド2量体(AU1)は、下記式で示したように、デオキシアデノシンと修飾デオキシウリジンとから合成することができる。
Figure 2007289153
DMTr:ジメトキシトリチル基
なお、3量体以上の修飾ヌクレオチドn量体についても同様の方法で作製することができる。nの上限については特に制限はなく、いわゆるオリゴマーからポリマーまでを包含し得る。n=10〜50が好ましい場合が多い。
本発明において「機能性分子候補を含む溶液」とは、このような機能性分子を含むであろうと考えられる溶液を意味し、具体的にはどのように定めてもよい。ここで使用される溶媒についても特に制限はなく、公知の溶媒を使用することができる。本発明における「機能性分子候補を含む溶液での処理」は、機能性分子候補を含む溶液に特定物質を結合させたレジンを接触させることを意味する。機能性分子候補中に機能性分子があれば、この処理により、特定物質と機能性分子とが特異的に相互作用する。
この後、上記所定の条件にして、切断可能リンカーを切断して機能性分子を選別する。このことにより、非特異的相互作用にも影響する手段を採用する必要がなくなり、非特異的反応を抑制しつつ、標的物質に特異的に相互作用する機能性分子を製造することが可能となる。ただし、何らかの理由により、塩濃度の変更や加温を組み合わせたい場合は、そのようにしてもよいことは言うまでもない。
特定物質のジスルフィド結合を切断する一例を図4に、特定物質の隣接ジオール結合を切断する一例を図5に、特定物質を光で切断する一例を図6に示す。図中の楕円および円は図1〜3と同様の意味を有する。
機能性分子を選別するには、アフィニティークロマトグラフィーを好適に採用することができる。アフィニティークロマトグラフィーは、特定の成分同士が結合し易い生物学的親和性を利用した分離、精製手段であり、具体的には、特定物質を樹脂等のカラム充填材に固定化し、結合用緩衝液で平衡化してから、機能性分子候補(たとえばオリゴヌクレオチド配列)を含む溶液をカラム中に流し込み、一定条件に放置すると、特定物質と特異的に相互作用し得るオリゴヌクレオチド配列がカラムに吸着するので、結合用緩衝液で充分洗浄することにより、残留したオリゴヌクレオチド配列以外の成分を除去し、ついで、アフィニティークロマトグラフィー内を上記所定の条件にして、切断可能リンカーを切断し、その後、ろ過により、切断リンカー部位を失った上記特定物質と特異的に相互作用したままのオリゴヌクレオチド配列を洗い出せば、そのオリゴヌクレオチド配列が本発明に係る機能性分子である。さらに、他の公知の精製方法を組み合わせ、機能性分子をさらに絞り込んでもよく、このような場合も本発明の範疇に属する。
本発明により合成される機能性分子は、たとえば、特定の代謝系に関与するタンパク質に特異的に相互作用し得る機能性分子を同定することにより、多機能薬品、高精度ドラッグデリバリーを行う物質となることが考えられる。また特定のDNA配列に特異的に相互作用し得る機能性分子を同定することにより、一連の遺伝子の発現量を制御できることが期待でき、遺伝子産物の相互作用を解き明かすことができると期待される。さらに反応中間体をミミックした分子に特異的に相互作用し得る分子を同定することにより、不安定な反応中間体を経由する多段階反応でも効率よく進めることができると考えられる。また、機能性分子を水晶発振子または表面弾性波素子に付着結合させてバイオセンサーとして用いることができる。
次に本発明の実施例を詳述する。
[実施例1]
(DNAランダムミックスの作成)
DNAランダムミックスは、先願と同様の手法で合成した。具体的には、tta tcaacaaaat actccaattg (NpNp)25ga aagatcccaacgaaaag構造のDNAランダムミックスをDNA自動合成機(アプライド391A)で合成した。NpNp部分は、表1の組み合わせを持つダイマーアミダイドの混合物(ランダムミックス)を用いることにより合成したものである。表1中、斜線の入った部分の組み合わせは含まれていない。なお、図7には、表1中の各略号で表される構造を纏めてある。図7の見方は次の通りである。すなわち、図7の左上には表1に係るダイマーアミダイドの構造が示されているが、その3’Baseと5’BaseとにA,G,C,T,Xの構造が入る。LysはXで表される構造中のRが、図1中のLys:Rで表された構造を有することを意味する。Tyr,Trp,Leu,Glu,Phe,Serについても同様である。図7を参照して、表1では、たとえば、3’のAと5’のXとが交差する欄にLysと記載されているが、このことは、図7の左上のダイマーアミダイド構造において、その3’Baseが図7のAの構造を有し、その5’Baseが、図7のXの構造を有し、そのXにおいて、そのRがLysの構造を有することを意味する。
Figure 2007289153
アンモニア水を使用して、合成したDNAランダムミックスをレジンから切り出し、ついで脱保護を行った。
(機能性分子の選択)
ビオチン化修飾され、このビオチン化修飾された部位とタンパク質本体との間にエンテロキナーゼ切断部位(本発明に係る切断可能リンカーに該当)を持つGFP(Green Fluorescent Protein:緑色蛍光タンパク質)溶液をストレプトアビジンレジンに湿潤させ、洗浄することによりGFP結合レジンを作成した。
次に上記DNAランダムミックス200μL(50nmol)を室温で一晩反応させることにより、修飾核酸−GFP−ストレプトアビジン−ビオチン修飾レジンを作成し、50℃で、NaCl(10mM),MgCl(1mM),Tris−HCl(10mM,pH=8.5)の混合溶液を1mLずつ使用して、10回以上洗浄し、洗浄液に修飾核酸が存在しないことを定量PCRを用いてチェックすることにより十分洗浄されたことを確認した。
次に本レジンにエンテロキナーゼを作用させてエンテロキナーゼ切断部位を切断し{本発明に係る酵素(エンテロキナーゼ)により「所定の条件で切断可能リンカーを切断」に該当}、GFP流出を蛍光により確認した。
得られたGFPを含有する溶液を用い、TTATCAACAAAATACTCCAATTG、CTTTTCGTTGGGATCTTTCをプライマーとしてPCRを行いDNAを増幅した。生成物をクローニングし、100クローンについて配列を決定した。これで、Lys,Tyr,Trp,Leu,Glu,Phe,SerがTに置き換わった構造のDNAが得られる。
ついで、ブロックコード法によりデコードして、TをLys,Tyr,Trp,Leu,Glu,Phe,Serに戻したDNAの構造を求めた後、DNA自動合成機により修飾核酸を合成し、各々GFPとの結合解離定数を求めた。その結果、得られた配列中の10配列がKd=10−7以下であることが確認できた。
一方、エンテロキナーゼを作用させる代わりに昇温することにより溶出してきたDNA配列を同様にして100クローンについて配列を決定した。ついで、ブロックコード法によりデコードした後、DNA自動合成機により修飾核酸を合成し、各々GFPとの結合解離定数を求めたが、Kd=10−7以下のものは1配列のみ確認できた。
これらの結果から、本発明に係る切断可能リンカーを利用する機能性分子の製造方法では、単に昇温することにより、DNA配列を分離する方法とは異なり、多種類の修飾核酸を含む系から、効果的に非特異的相互作用を排除できることが理解される。
[実施例2]
遺伝子操作により部位特異的にシステイン残基を導入したGFPを、下記式の、ビオチン化修飾されかつ末端マレイミド修飾されたDNAと反応させ、このDNA(本発明に係る切断可能リンカーに該当)と結合したGPF−DNA錯体を単離した。
Figure 2007289153
ついで、このGPF−DNA錯体を用い、実施例1と同様にして、修飾核酸−GFP−ストレプトアビジン−ビオチン修飾レジンを作成し、50℃で、NaCl(50mM),MgCl(1mM),Tween−20(0.05%),Tris−HCl(10mM,pH=8.5)の混合溶液を1mLずつ使用して10回以上洗浄し、洗浄液に修飾核酸が存在しないことを定量PCRを用いてチェックすることにより十分洗浄されたことを確認した。
さらに、GCTCATGAATTCTAATCGTAGTで事前洗浄し、さらに、EcoR I切断緩衝溶液で事前洗浄した。ついで、本DNAの相補鎖をレジンに流し、2本鎖を形成し、さらにEcoR I溶液を流すことにより、この2本鎖をEcoR Iで切断し{本発明に係る制限酵素(EcoR I)により「所定の条件で切断可能リンカーを切断」に該当}、GFP流出を蛍光により確認した。
GFPを含有する溶液を用い、TTATCAACAAAATACTCCAATTG、CTTTTCGTTGGGATCTTTCをプライマーとしてPCRを行いDNAを増幅した。生成物を定法に従いクローニングし、100クローンについて配列を決定した。
ついで、ブロックコード法によりデコードした後、DNA自動合成機により修飾核酸を合成し、各々GFPとの結合解離定数を求めた。その結果、15配列がKd=10−7以下であることが確認できた。
一方、昇温することにより溶出してきたDNA配列を同様にして100クローンについて配列を決定した。ついで、ブロックコード法によりデコードした後、DNA自動合成機により修飾核酸を合成し、各々GFPとの結合解離定数を求めたが、Kd=10−7以下のものは確認できなかった。
[実施例3]
(DNAランダムミックスの作成)
DNAランダムミックスは、実施例1と同じ手法で合成した。具体的には、5’−gaaggtgaaggtcggagtcaacg((NPNP)g/c)gct((NPNP)g/c)ggaaatcccatcaccatcttc−3’構造のDNAランダムミックスをDNA自動合成機で合成した。NpNp部分は、dALeu−dA、dAPhe−dC、dAGlu−dT、dGly−dC、dT−dALysのいずれかである。ここで、たとえばdALeu−dAは、図7の左上の構造において、5’BaseがAであり、3’BaseがXであり、そのRがLeuであることを意味する。
レジン上に合成された上記記載のDNAランダムミックスを、フォスフィン処理によりレジン上から遊離させて分離した後、脱保護を行った。
次に、実施例1と同様にして作製したGFP結合レジンと上記DNAランダムミックス80μL(560pmol)とを室温で一晩反応させることにより、修飾核酸−GFP−エンテロキナーゼ認識部位−ビオチン−ストレプトアビジンレジン(複合体レジン)を作成した。
この複合体レジンについて、実施例1と同様にして、複合体レジンの洗浄およびその確認を行った。
(エンテロキナーゼによるビオチンタグ切断と修飾核酸の配列解析)
複合体レジンを、20mMのTris−HCl(pH7.4)、50mMのKCl、2mMのCaClで平衡化した後に、エンテロキナーゼ1ユニットを加え20℃で一晩反応させた。反応終了後、溶液をフィルターろ過することにより、レジンと修飾核酸−GFP複合体を分離し、回収した。
修飾核酸−GFP溶液にアンモニア水(本発明に係る化学処理の一つであるアルカリ処理用薬剤)を加え、70℃で2時間反応させ、核酸修飾部分(すなわち、本発明に係る置換基)を脱離した。水分を減圧操作により完全に除いた後、得られた核酸をポリメラーゼ(東洋紡績より入手したPfu DNA polymerase)付属のバッファーに付属の手順書に従い溶解した。PCR装置により、5’−GAAGGTGAAGGTCGGAGTCAACG−3’および5’−GAAGATGGTGATGGGATTTCC−3’をプライマーとしてPCRを行い回収した核酸を増幅したところ、容易に増幅できた。
増幅されたPCR生成物をアガロース電気泳動で確認したところ、DNAマーカー(インビトロジェン社、25bpラダー)とのサイズ比較から、正しい長さのDNA断片が増幅されていることを確認した。PCR産物をクローニングベクターであるpCR−BluntII−TOPOにライゲーションし、大腸菌に導入した。形質転換された大腸菌を、カナマイシン含有LB寒天培地へ塗布し、37℃で培養した。シングルコロニーをピッキングし個別培養後、それぞれのプラスミドを抽出、精製した。得られたプラスミド100個について、クローニングされた配列の解析を行った。
得られた配列情報をブロックコード法によりデコードし構造を決定した後、DNA自動合成機により修飾情報を復元した修飾核酸を合成し、GFPに対する解離定数を求めた。
(解離定数の測定および算出)
GFPに対する結合解離定数(KD)は、水晶発振子を利用した水晶マイクロ質量計(イニシアム社製)を用いて得た、飽和法による平衡解析測定結果を、AQUA(イニシアム社製)ソフトウエアにより処理することで決定した。
具体的には、水晶発振子上の金表面へGFP溶液(10μg/mL)2μLを接触させた後、風乾することでGFPを固定化した。GFP固定化水晶発振子を装置(水晶マイクロ質量計)へ取り付け、TBS(Tris緩衝溶液)を満たした1.6mLの反応槽へ浸漬した。センサーグラムが安定化した後、最終濃度0.5μMの修飾核酸を反応槽へ添加し、水晶発振子上の質量増加をモニターした。
得られた修飾核酸の内、図8に示す配列の修飾核酸について上記測定を行ったところ、図9のようなセンサーグラムが得られた。さらに飽和法による平衡解析を行った。得られたデータをAQUAにより処理したところ、KD=3.08x10−6と計算された。
標的物質との間にジスルフィド結合を形成する一例を示す模式図である。 標的物質との間に隣接ジオール結合を形成する一例を示す模式図である。 標的物質との間に光で切断可能な結合を形成する一例を示す模式図である。 特定物質のジスルフィド結合を切断する一例を示す模式図である。 特定物質の隣接ジオール結合を切断する一例を示す模式図である。 特定物質を光で切断する一例を示す模式図である。 表1の各符号で表される構造を説明するための図である。 図9のセンサーグラムを得るために使用した修飾核酸の配列を示す図である。 図8の修飾核酸のセンサーグラムである。

Claims (10)

  1. 所定の条件で切断可能な部位である切断可能リンカーを有する特定物質をレジンに結合させて特定物質結合レジンを作製し、
    機能性分子候補を含む溶液で当該特定物質結合レジンを処理し、
    ついで、前記所定の条件で切断可能リンカーを切断し、当該特定物質と特異的に相互作用した機能性分子を選別することを含む、機能性分子の製造方法。
  2. 前記特定物質が、タンパク質、リポタンパク、糖タンパク、ポリペプチド、脂質、多糖類、リポ多糖類、核酸および薬物から選ばれる少なくとも1種の物質に由来するものである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記特定物質がタンパク質に由来するものである、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記機能性分子が、核酸もしくは修飾核酸である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記機能性分子が、核酸を構成するヌクレオシドに置換基が導入された修飾ヌクレオシドを含む修飾ヌクレオチドn量体(n≧2)である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記置換基を化学処理により脱離した場合に、前記機能性分子が核酸に転換され得るものである、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記化学処理がアルカリ処理である、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記切断可能リンカーが、50℃以下、pH6.0〜9.0の範囲で切断可能である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記切断可能リンカーが、ジスルフィド結合または隣接ジオール結合を有しもしくは光で切断可能であるか、制限酵素で切断可能な核酸配列であるか、または、酵素で切断可能なアミノ酸配列である、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 請求項1〜9の方法によって得られる機能性分子。
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