JP2007288553A - スイッチトキャパシタ回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のキャパシタ間に大きな容量比を実現する際に、単位キャパシタの総数を削減してレイアウト面積を小さくし、また演算増幅器の駆動能力を小さくする。
【解決手段】 第1のキャパシタを含むスイッチトキャパシタと、スイッチトキャパシタに接続され、第1のキャパシタに対して相対的に大きな容量値を有する第2のキャパシタおよびその他の回路素子とを含み、各キャパシタは所定の単位容量値を有する単位キャパシタをそれぞれの容量値に応じて1以上用いて構成されたスイッチトキャパシタ回路において、スイッチトキャパシタは、第1のキャパシタに代わり、縦属接続されるn個(nは2以上の整数)のキャパシタと、各キャパシタ間の(n−1)個の接続点とアナロググランドとの接続を制御する(n−1)個のスイッチを用い、このn個のキャパシタの合成容量値が第1のキャパシタの容量値よりも小さな容量値になるように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1のキャパシタを含むスイッチトキャパシタと、スイッチトキャパシタに接続され、第1のキャパシタに対して相対的に大きな容量値を有する第2のキャパシタおよびその他の回路素子とを含み、各キャパシタは所定の単位容量値を有する単位キャパシタをそれぞれの容量値に応じて1以上用いて構成されたスイッチトキャパシタ回路において、スイッチトキャパシタは、第1のキャパシタに代わり、縦属接続されるn個(nは2以上の整数)のキャパシタと、各キャパシタ間の(n−1)個の接続点とアナロググランドとの接続を制御する(n−1)個のスイッチを用い、このn個のキャパシタの合成容量値が第1のキャパシタの容量値よりも小さな容量値になるように構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、キャパシタとスイッチで構成されるスイッチトキャパシタを可変抵抗器として用いたスイッチトキャパシタ回路に関する。
図4は、従来のスイッチトキャパシタ回路(SC積分器)の構成例を示す(非特許文献1)。なお、SC積分器(フィルタ)は、本明細書におけるスイッチトキャパシタ回路の一例として示すが、これに限定されるものではない。
図4において、SC積分器は、スイッチトキャパシタ10を構成するキャパシタ11(容量値C1)およびスイッチ12−1,12−2,13−1,13−2と、演算増幅器14およびキャパシタ15(容量値C2)を有し、入力端子Vin、スイッチトキャパシタ10、演算増幅器14およびキャパシタ15、出力端子Vout の順に接続される。スイッチ12−1,12−2はクロックφ1が“H”時にオン(短絡)し、スイッチ13−1,13−2はクロックφ2が“H”時にオン(短絡)する構成である。
クロックφ1,φ2の関係は、図5に示すように、周期Tが互いに逆相であり、非オーバラップ期間Tgをもつクロック信号となっている。スイッチトキャパシタ10は、このようなクロックφ1,φ2によりスイッチ12−1,12−2,13−1,13−2のオンオフを相補的に制御する。すなわち、スイッチ12−1,12−2がオン、スイッチ13−1,13−2がオフのときに、スイッチトキャパシタ10は等価的に図4(2) の構成となり、キャパシタ11を介して入力端子Vinと演算増幅器14およびキャパシタ15が接続され、キャパシタ11は入力端子Vinからの入力信号に応じて充電される。また、スイッチ12−1,12−2がオフ、スイッチ13−1,13−2がオンのときに、スイッチトキャパシタ10は等価的に図4(3) の構成となり、キャパシタ11はアナロググランドに接続されて蓄積した電荷が放電される。このように、スイッチトキャパシタ10は、クロックφ1,φ2により、入力端子Vinからの入力信号でキャパシタ11を充放電サンプリングして等価的な抵抗器として機能するようになっている。
このSC積分器(フィルタ)の伝達関数は、スイッチ12−1,12−2,13−1,13−2を制御するクロックφ1,φ2の周期Tと各キャパシタ11,15の容量値C1,C2 の比(C1/C2)で決まる。すなわち、カットオフ周波数は(C1/C2)/Tとなり、その伝達関数は各容量値の絶対値ではなく相対的な容量比とクロック周波数で決まることになる。
このようなスイッチトキャパシタ回路を集積回路で構成する場合には、各キャパシタの容量比を精度よく実現するために単位容量値を有する単位キャパシタを用い、複数の単位キャパシタを並列接続して各キャパシタの所用の容量値を実現する構成となる。図4の構成において容量値C1,C2 の比を1:50とする場合には、キャパシタ11を1個の単位キャパシタで構成すると、キャパシタ15は50個の単位キャパシタを並列接続して構成することになる。
図6は、従来のスイッチトキャパシタ回路(SC不完全積分器)の構成例を示す。図5において、SC不完全積分器は、スイッチトキャパシタ20を構成するキャパシタ21(容量値C1)、キャパシタ22(容量値C2)およびスイッチ23−1,23−2,24−1,24−2,24−3と、演算増幅器25およびキャパシタ26(容量値C3)を有し、入力端子Vin、スイッチトキャパシタ20、演算増幅器25およびキャパシタ26、出力端子Vout の順に接続される。スイッチ23−1,23−2はクロックφ1が“H”時にオン(短絡)し、スイッチ24−1,24−2,24−3はクロックφ2が“H”時にオン(短絡)する構成であるが、図面では省略している。クロックφ1,φ2の関係は、図5に示すように相補的になっている。
スイッチ23−1,23−2がオン、スイッチ24−1〜24−3がオフのときに、キャパシタ21,22,26は入力端子Vinからの入力信号に応じて充電される(サンプリングモード)。次に、スイッチ23−1,23−2がオフ、スイッチ24−1〜24−3がオンになると、キャパシタ21,22はアナロググランドに接続されて蓄積した電荷が放電され、出力電圧はキャパシタ26で保持される(ホールドモード)。
このSC不完全積分器(フィルタ)のカットオフ周波数は、クロックφ1,φ2の周期Tとキャパシタ22,26の容量値C2,C3 により、またゲイン特性はキャパシタ21,22の容量値C1,C2 により、次のように決まる。
カットオフ周波数:C2/((C2+C3)・T)
ゲイン特性:C1/C2
カットオフ周波数:C2/((C2+C3)・T)
ゲイン特性:C1/C2
ここで、容量値C1,C2,C3 の比を3:1:60とする場合には、キャパシタ22を1個の単位キャパシタで構成すると、キャパシタ21は3個の単位キャパシタを並列接続し、キャパシタ26は60個の単位キャパシタを並列接続して構成することになり、合成64個の単位キャパシタが使用される。このときのカットオフ周波数は1/61T、ゲイン特性は3となる。
武部幹「スイッチトキャパシタ回路」,現代工学社,pp.6-8,ISBN4-87472-118-4
武部幹「スイッチトキャパシタ回路」,現代工学社,pp.6-8,ISBN4-87472-118-4
単位キャパシタを並列接続して各キャパシタを構成するスイッチトキャパシタ回路において、各キャパシタ間に所用の容量比を実現する場合には、容量値が大きい方のキャパシタに必要となる単位キャパシタの数はその容量比に応じて多くなる。そのため、各キャパシタ間の容量比が大きくなった場合には、それらを収容するレイアウト面積が増大する問題があった。例えば、図4の例のように1:50の容量比を実現するためには、51個の単位キャパシタを用いる必要がある。
また、単位キャパシタの容量値はプロセス技術の制約上小さくするには限界があり、各プロセスで規定されるデザインルールから実現可能な単位キャパシタの下限容量値は制限される。そのため、例えば図4の例において、単位容量値を例えば0.1pFとすれば、容量値C1 は0.1pF、容量値C2は5pF となり、これらのキャパシタの充放電を行うために駆動能力の大きな演算増幅器が必要となる。その結果、スイッチトキャパシタ回路(SC積分器)の消費電力が大きくなる問題があった。
本発明は、複数のキャパシタ間に大きな容量比を実現する際に、単位キャパシタの総数を削減してレイアウト面積を小さくし、また演算増幅器の駆動能力を小さくすることにより低消費電力を実現するスイッチトキャパシタ回路を提供することを目的とする。
本発明は、第1のキャパシタを含む1以上のキャパシタとスイッチで構成され、スイッチの操作によって各キャパシタに充電された電荷を放電させるフェーズを有するスイッチトキャパシタと、スイッチトキャパシタに接続され、第1のキャパシタに対して相対的に大きな容量値を有する第2のキャパシタおよびその他の回路素子とを含み、スイッチトキャパシタを構成するキャパシタおよび第2のキャパシタは、所定の単位容量値を有する単位キャパシタをそれぞれの容量値に応じて1以上用いて構成されたスイッチトキャパシタ回路において、スイッチトキャパシタは、第1のキャパシタに代わり、縦属接続されるn個(nは2以上の整数)のキャパシタと、各キャパシタ間の(n−1)個の接続点とアナロググランドとの接続を制御する(n−1)個のスイッチを用い、このn個のキャパシタの合成容量値が第1のキャパシタの容量値よりも小さな容量値になるように構成する。
ここで、第1のキャパシタの容量値を1としたときに、他のキャパシタの容量値はnの倍数で表される。
また、単位キャパシタは第1電極および第2電極を有し、並列接続される単位キャパシタは、順番に第1電極どうしおよび第2電極どうしを接続し、一端の単位キャパシタの第1電極を入力端子とし、他端の単位キャパシタの第2電極を出力端子とする構成であり、縦属接続される単位キャパシタは、隣接する単位キャパシタの第1電極どうしと第2電極どうしを交互に接続し、一端の単位キャパシタの第1電極を入力端子とし、縦属接続数が偶数の場合は他端の単位キャパシタの第1電極を出力端子とし、縦属接続数が奇数の場合は他端の単位キャパシタの第2電極を出力端子とする構成である。
本発明のスイッチトキャパシタ回路は、スイッチトキャパシタの第1のキャパシタを複数の単位キャパシタの縦属接続構成とし、かつ各単位キャパシタに充電された電荷を放電させるフェーズを有する構成とすることにより、第1のキャパシタに対して相対的に大きな容量値を有する第2のキャパシタの容量値を小さくすることができる。これにより、DCオフセットを増加させることなく、使用する単位キャパシタの総数を削減することができ、低消費電力および低オフセット電圧のスイッチトキャパシタ回路を実現することができる。
また、使用する単位キャパシタの総数を削減することにより集積回路上のレイアウト面積を小さくすることができるとともに、並列接続と縦属接続のレイアウトを共通にすることにより、小さなレイアウト面積で柔軟な回路構成が可能となる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のスイッチトキャパシタ回路の第1の実施形態を示す。本実施形態のスイッチトキャパシタ回路は、図4に示す従来構成のスイッチトキャパシタ10において、1つのキャパシタ11に代わり複数n個のキャパシタ11−1〜11−nを縦属接続し、各キャパシタをアナロググランドに接続する複数(n+1)個のスイッチ13−1〜13−(n+1)を用いることを特徴とする。なお、縦属接続されるキャパシタ11−1〜11−nの入力側および出力側に接続されるスイッチ13−1,13−(n+1)は、図4に示す従来のスイッチ13−1,13−2に対応し、縦属接続されるキャパシタ11−1〜11−nの各接続点に接続されるスイッチ13−2〜13−nは新たに設けられるものであるが、この機能の詳細について後述する。また、これらのスイッチ13−1〜13−(n+1)は、クロックφ2に応じてオンオフする。
図1は、本発明のスイッチトキャパシタ回路の第1の実施形態を示す。本実施形態のスイッチトキャパシタ回路は、図4に示す従来構成のスイッチトキャパシタ10において、1つのキャパシタ11に代わり複数n個のキャパシタ11−1〜11−nを縦属接続し、各キャパシタをアナロググランドに接続する複数(n+1)個のスイッチ13−1〜13−(n+1)を用いることを特徴とする。なお、縦属接続されるキャパシタ11−1〜11−nの入力側および出力側に接続されるスイッチ13−1,13−(n+1)は、図4に示す従来のスイッチ13−1,13−2に対応し、縦属接続されるキャパシタ11−1〜11−nの各接続点に接続されるスイッチ13−2〜13−nは新たに設けられるものであるが、この機能の詳細について後述する。また、これらのスイッチ13−1〜13−(n+1)は、クロックφ2に応じてオンオフする。
スイッチ12−1,12−2がオン、スイッチ13−1〜13−(n+1)がオフのとき、スイッチトキャパシタ10は等価的に図1(2) の構成となり、キャパシタ11−1〜11−nは縦属接続されて入力端子Vinからの入力信号に応じて充電される。また、スイッチ12−1,12−2がオフ、スイッチ13−1〜13−(n+1)がオンのとき、スイッチトキャパシタ10は等価的に図1(3) の構成となり、キャパシタ11−1〜11−nはアナロググランドに接続されて蓄積した電荷は放電される。
ここで、キャパシタ11−1〜11−nの各容量値をC11〜C1nとすると、縦属接続して得られる合成容量値Cs との関係は、
1/Cs =1/C11+1/C12+・・・+1/C1(n-1)+1/C1n
となる。例えば、各容量値C11〜C1nが等しくCx としたときに、n=2の場合の合成容量値Cs はCx /2となり、n=3の場合の合成容量値Cs はCx /3となる。
1/Cs =1/C11+1/C12+・・・+1/C1(n-1)+1/C1n
となる。例えば、各容量値C11〜C1nが等しくCx としたときに、n=2の場合の合成容量値Cs はCx /2となり、n=3の場合の合成容量値Cs はCx /3となる。
ところで、従来構成における各キャパシタ11,15の容量値C1,C2 の比を1:50とすれば、51個の単位キャパシタを用いる必要があることを示した。一方、本実施形態の構成で同じ機能を実現するためには、キャパシタ11−1〜11−nの合成容量値Cs とキャパシタ15の容量値C2 の容量比が
Cs :C2 =1:50
となればよい。例えばn=2の場合、キャパシタ11−1,11−2の容量値C11,C12を単位容量値1とすればCs =0.5 となるので、対応するキャパシタ15の容量値C2 は25となり、キャパシタ11−1,11−2とキャパシタ15の容量比は
C11:C12:C2 =1:1:25
となる。これにより、キャパシタ11−1,11−2とキャパシタ15は、合計27個の単位キャパシタで構成することができ、従来の51個に比べて約53%に低減される。
Cs :C2 =1:50
となればよい。例えばn=2の場合、キャパシタ11−1,11−2の容量値C11,C12を単位容量値1とすればCs =0.5 となるので、対応するキャパシタ15の容量値C2 は25となり、キャパシタ11−1,11−2とキャパシタ15の容量比は
C11:C12:C2 =1:1:25
となる。これにより、キャパシタ11−1,11−2とキャパシタ15は、合計27個の単位キャパシタで構成することができ、従来の51個に比べて約53%に低減される。
また、n=5の場合は、同様に
C11:C12:C13:C14:C15:C2 =1:1:1:1:1:10
となる。これにより、キャパシタ11−1〜11−5とキャパシタ15は、合計15個の単位キャパシタで構成することができ、従来の51個に比べて約29%に低減される。
C11:C12:C13:C14:C15:C2 =1:1:1:1:1:10
となる。これにより、キャパシタ11−1〜11−5とキャパシタ15は、合計15個の単位キャパシタで構成することができ、従来の51個に比べて約29%に低減される。
ところで、使用する単位キャパシタの総数を削減するだけであれば、縦続接続されたn個のキャパシタ11−1〜11−n間の(n−1)個の接続点とアナロググランドを接続するスイッチ13−2〜13−nは不要である。しかし、これらの(n−1)個のスイッチを設けず、キャパシタのみの単純な直列接続回路では、外部からノイズ等が入ってきた場合に、各キャパシタ間の接続点の電位(DCレベル)が不定となり、出力にDCオフセットが生じてしまう。そのため、本発明では、これらの(n−1)個のスイッチを設け、各キャパシタ11−1〜11−nに充電された電荷をクロックφ2のフェーズで放電させるようにした。これにより、本発明のスイッチトキャパシタ回路では、DCオフセットを増加させることなく、使用する単位キャパシタの総数を削減することが可能となった。
さらに、スイッチトキャパシタ回路の単位キャパシタの総数が削減されることにより、演算増幅器14の駆動能力(消費電流)を低減することが可能となり、スイッチトキャパシタ回路の低消費電力化を実現することができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明のスイッチトキャパシタ回路の第2の実施形態を示す。本実施形態のスイッチトキャパシタ回路は、図6に示す従来構成のスイッチトキャパシタ20において、最小の容量値を有するキャパシタ22に代わり、n=3の場合として、3個のキャパシタ22−1〜22−3を縦属接続し、キャパシタ21を含めて各キャパシタをアナロググランドに接続する5個のスイッチ24−1〜24−5を用いることを特徴とする。なお、スイッチ24−1〜24−5は、クロックφ2に応じてオンオフする。
図2は、本発明のスイッチトキャパシタ回路の第2の実施形態を示す。本実施形態のスイッチトキャパシタ回路は、図6に示す従来構成のスイッチトキャパシタ20において、最小の容量値を有するキャパシタ22に代わり、n=3の場合として、3個のキャパシタ22−1〜22−3を縦属接続し、キャパシタ21を含めて各キャパシタをアナロググランドに接続する5個のスイッチ24−1〜24−5を用いることを特徴とする。なお、スイッチ24−1〜24−5は、クロックφ2に応じてオンオフする。
スイッチ23−1,23−2がオン、スイッチ24−1〜24−5がオフのとき、キャパシタ21,22−1〜22−3は縦属接続されて入力端子Vinからの入力信号に応じて充電される。また、スイッチ23−1,23−2がオフ、スイッチ24−1〜24−5がオンのとき、キャパシタ21,22−1〜22−3はアナロググランドに接続されて蓄積した電荷は放電される。
ここで、キャパシタ22−1〜22−3の各容量値をC21〜C23とすると、縦属接続して得られる合成容量値Cs との関係は、
1/Cs =1/C21+1/C22+1/C23
となる。
1/Cs =1/C21+1/C22+1/C23
となる。
ところで、図6の従来構成における各キャパシタ21,22,26の容量値C1,C2,C3 の比を3:1:60とすれば、64個の単位キャパシタを用いる必要があることを示した。一方、本実施形態の構成で同じ機能を実現するためには、キャパシタ21の容量値C1 とキャパシタ22−1〜22−3の合成容量値Cs の容量比とキャパシタ26の容量値C3 の容量比が
C1 :Cs :C3 =3:1:60
となればよい。このとき、キャパシタ22−1〜22−3の容量値C21,C22,C23を単位容量値1とすればCs =1/3となるので、対応するキャパシタ21の容量値C1 は1、キャパシタ26の容量値C3 は20となり、キャパシタ21と、キャパシタ22−1,22−2,22−3と、キャパシタ26の容量比は
C1 :C21:C22:C23:C3 =1:1:1:1:20
となる。これにより、キャパシタ21と、キャパシタ22−1,22−2,22−3と、キャパシタ26は、合計24個の単位キャパシタで構成することができ、従来の64個に比べて37.5%に低減される。
C1 :Cs :C3 =3:1:60
となればよい。このとき、キャパシタ22−1〜22−3の容量値C21,C22,C23を単位容量値1とすればCs =1/3となるので、対応するキャパシタ21の容量値C1 は1、キャパシタ26の容量値C3 は20となり、キャパシタ21と、キャパシタ22−1,22−2,22−3と、キャパシタ26の容量比は
C1 :C21:C22:C23:C3 =1:1:1:1:20
となる。これにより、キャパシタ21と、キャパシタ22−1,22−2,22−3と、キャパシタ26は、合計24個の単位キャパシタで構成することができ、従来の64個に比べて37.5%に低減される。
一般に、図6に示すようにスイッチトキャパシタ回路を構成するキャパシタが3以上ある場合に、基準となるキャパシタ(22)の容量値を1としたときに、他のキャパシタ(21,26)の容量値はnの倍数で表される必要がある。
なお、本実施形態で用いたキャパシタ22−1〜22−3の各接続点をアナロググランドに接続するスイッチ24−3,24−4については、上述したようにDCオフセットの削減効果がある。また、スイッチトキャパシタ回路を構成する単位キャパシタの削減による効果も第1の実施形態と同様であり、演算増幅器25の駆動能力(消費電流)を低減することが可能となり、スイッチトキャパシタ回路の低消費電力化を実現することができる。
また、一般にスイッチトキャパシタ回路には、図1または図4に示すように、キャパシタに充電された電荷をクロックφ2のフェーズで放電させるタイプの回路(例えば、非特許文献1の図1.7(a)) と、キャパシタの入力側が縦属接続されているときは出力側は接地され、入力側が接地されているときは出力側は縦属接続され、キャパシタに充電された電荷を放電させるフェーズを有さないタイプの回路(例えば、非特許文献1の図1.7(b)) がある。本発明のスイッチトキャパシタ回路の構成は、上記の動作原理からも明らかなように、前者のキャパシタに充電された電荷を放電させるフェーズを有するタイプのスイッチトキャパシタ回路に対して有効である。
(単位キャパシタの接続レイアウト例)
図3は、単位キャパシタの接続レイアウト例を示す。図3(1),(3) は、2つまたは3つの単位キャパシタを並列接続する場合を示し、図3(2),(4) は、2つまたは3つの単位キャパシタを縦属接続する場合を示す。それぞれ平面図と側面図を模式的に示している。
図3は、単位キャパシタの接続レイアウト例を示す。図3(1),(3) は、2つまたは3つの単位キャパシタを並列接続する場合を示し、図3(2),(4) は、2つまたは3つの単位キャパシタを縦属接続する場合を示す。それぞれ平面図と側面図を模式的に示している。
図3(1) に示す並列接続の2つの単位キャパシタ31−1,31−2は、下部電極32どうしおよび上部電極33どうしが接続され、一方の単位キャパシタの下部電極32が入力端子となり、他方の単位キャパシタの上部電極33が出力端子になっている。
図3(2) に示す縦属接続の2つの単位キャパシタ31−1,31−2は、上部電極33どうしのみが接続され、それぞれの下部電極32が入力端子および出力端子になっている。
図3(3) に示す並列接続の3つの単位キャパシタ31−1,31−2,31−3は、順番に下部電極32どうしおよび上部電極33どうしが接続され、第1の単位キャパシタ31−1の下部電極32が入力端子となり、第3の単位キャパシタ31−3の上部電極33が出力端子になっている。
図3(4) に示す縦属接続の3つの単位キャパシタ31−1,31−2,31−3は、隣接する単位キャパシタの下部電極32どうしと上部電極33どうしが交互に接続され、第1の単位キャパシタ31−1の下部電極32が入力端子となり、第3の単位キャパシタ31−3の上部電極33が出力端子になっている。
4以上の単位キャパシタを並列接続または縦属接続する場合も同様に構成される。このような接続レイアウトとすることにより、並列接続と縦属接続の場合でレイアウトを大きく変更する必要がなくなり、スイッチトキャパシタ回路で使用する各キャパシタの容量比の精度を保ったまま各キャパシタを構成することができる。
10,20 スイッチトキャパシタ
11,15,21,22,26 キャパシタ
12,13,23,24 スイッチ
14 25 演算増幅器
31 単位キャパシタ
32 下部電極
33 上部電極
11,15,21,22,26 キャパシタ
12,13,23,24 スイッチ
14 25 演算増幅器
31 単位キャパシタ
32 下部電極
33 上部電極
Claims (3)
- 第1のキャパシタを含む1以上のキャパシタとスイッチで構成され、スイッチの操作によって各キャパシタに充電された電荷を放電させるフェーズを有するスイッチトキャパシタと、
前記スイッチトキャパシタに接続され、前記第1のキャパシタに対して相対的に大きな容量値を有する第2のキャパシタおよびその他の回路素子とを含み、
前記スイッチトキャパシタを構成するキャパシタおよび前記第2のキャパシタは、所定の単位容量値を有する単位キャパシタをそれぞれの容量値に応じて1以上用いて構成されたスイッチトキャパシタ回路において、
前記スイッチトキャパシタは、前記第1のキャパシタに代わり、縦属接続されるn個(nは2以上の整数)のキャパシタと、各キャパシタ間の(n−1)個の接続点とアナロググランドとの接続を制御する(n−1)個のスイッチを用い、このn個のキャパシタの合成容量値が前記第1のキャパシタの容量値よりも小さな容量値になるように構成した
ことを特徴とするスイッチトキャパシタ回路。 - 請求項1に記載のスイッチトキャパシタ回路において、
前記第1のキャパシタの容量値を1としたときに、他のキャパシタの容量値はnの倍数で表される
ことを特徴とするスイッチトキャパシタ回路。 - 請求項1に記載のスイッチトキャパシタ回路において、
前記単位キャパシタは第1電極および第2電極を有し、
並列接続される単位キャパシタは、順番に第1電極どうしおよび第2電極どうしを接続し、一端の単位キャパシタの第1電極を入力端子とし、他端の単位キャパシタの第2電極を出力端子とする構成であり、
縦属接続される単位キャパシタは、隣接する単位キャパシタの第1電極どうしと第2電極どうしを交互に接続し、一端の単位キャパシタの第1電極を入力端子とし、縦属接続数が偶数の場合は他端の単位キャパシタの第1電極を出力端子とし、縦属接続数が奇数の場合は他端の単位キャパシタの第2電極を出力端子とする構成である
ことを特徴とするスイッチトキャパシタ回路。
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JP2006114131A JP2007288553A (ja) | 2006-04-18 | 2006-04-18 | スイッチトキャパシタ回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010136005A (ja) * | 2008-12-03 | 2010-06-17 | Seiko Epson Corp | 増幅回路、基準電圧生成回路、集積回路装置、電気光学装置、及び電子機器 |
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JPS57160212A (en) * | 1981-03-27 | 1982-10-02 | Fujitsu Ltd | Switched capacitor filter |
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JP2000208711A (ja) * | 1999-01-13 | 2000-07-28 | Asahi Kasei Microsystems Kk | キャパシタ回路およびスイッチトキャパシタフィルタならびにa/d変換器 |
-
2006
- 2006-04-18 JP JP2006114131A patent/JP2007288553A/ja active Pending
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