JP2007288441A - 圧電振動デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋とベースとの接合時における蓋およびベースの急峻な熱勾配を抑制する。
【解決手段】ベース3を配したパレット81を搬送出路82に搬送する。この際、ヒートプレート83によりベース3および接合材61を、接合材61の温度を予め設定した加熱条件に基づいて徐々に上昇させながら加熱する(ヒートプレート工程)。ヒートプレート83によりベース3および接合材61を加熱しながらパレット81を搬送し、蓋配置部85によりパレット81上のベース3上に蓋4を配し、この工程中、ヒートプレート83により蓋4を加熱している。ベース3上に蓋4を配した後にレーザ部86においてベース3の接合領域に蓋4を接合材61の温度を予め設定した加熱条件に基づいて徐々に上昇させながら熱接合する(エネルギービーム工程)。ヒートプレート工程とエネルギービーム工程によりベース3と蓋4との熱接合を行い、ベース3と蓋4との熱接合工程を終える。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電振動デバイス及びその製造方法に関する。
現在、圧電振動デバイスとして、例えば、水晶発振器や水晶振動子などが挙げられる。この種の圧電振動デバイスでは、その本体筐体が直方体のパッケージで構成されている。このパッケージはベースと蓋とから構成され、このパッケージ内部には少なくとも水晶振動片などの圧電振動片が導電性接合材によりベースに保持接合されている。そして、ベースと蓋とが接合材により接合されることで、パッケージの内部の圧電振動片が気密封止されている(例えば、下記する特許文献1ご参照。)。
下記する特許文献1では、レーザなどのエネルギービームを用いて接合材(特許文献1ではロウ付けなどによるシーリング)によりベースと蓋とが熱接合される。この熱接合では、接合材を加熱させて溶融させ、溶融させた接合材を介してベースと蓋とを接着させる。
特開2005−191709号公報
ところで、接合材をエネルギービームにより加熱させると、接合材の温度を短時間で所望の溶融温度まで上昇させることができる。そして、接合材の温度を短時間で所望の溶融温度まで上昇させることにともなってベースおよび蓋の温度も同様に急激に上昇する。すなわち、ベースおよび蓋の熱勾配が急峻となる。このベースおよび蓋の急峻な熱勾配は、ベースと蓋とを接合した際にベースもしくは蓋がクラックしたり歪んだりするなどの本体筐体の不具合を起こす原因となる。また、ベースと蓋との接合時にスプラッシュ(火花)が発生し、このスプラッシュが原因となって圧電振動デバイスの発振周波数の変化やシフトが生じる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、蓋とベースとの接合時における蓋およびベースの急峻な熱勾配を抑制する圧電振動デバイス及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明にかかる圧電振動デバイスの製造方法は、蓋とベースとの接合により成形される本体筐体の内部空間の前記ベース上に、少なくとも圧電振動片を気密封止する圧電振動デバイスの製造方法において、前記蓋と前記ベースとの接合は、接合材を用いた熱接合であり、前記接合材の温度を予め設定した加熱条件に基づいて徐々に上昇させながら前記接合材を加熱させて前記蓋と前記ベースとの接合を行う熱接合工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、前記蓋と前記ベースとの接合は、接合材を用いた熱接合であり、熱接合工程を有するので、前記接合材の温度を徐々に上昇させることで前記蓋と前記ベースとの接合時における前記蓋および前記ベース(前記本体筐体)の急峻な熱勾配を抑制することが可能となる。例えば、前記蓋と前記ベースとの接合時に前記接合材への急激な加熱によって生じる前記本体筐体の急峻な熱勾配により前記本体筐体がクラックしたり歪んだりするなどの前記本体筐体の不具合を抑制することが可能となる。そのため、前記本体筐体のクラック予防対策として、前記蓋と前記ベースとの接合にコバールリング等を付する必要はなく、その結果、コバールリングを用いるために前記本体筐体の内部空間に設けるコバールリングを保持するための空間を必要とせず、前記本体筐体の内部空間の体積が縮小するのを抑制することが可能となる。また、前記蓋と前記ベースとの接合時にスプラッシュ(火花)が発生するのを抑制することが可能となり、スプラッシュが原因となって当該圧電振動デバイスの発振周波数の変化やシフトを抑制することが可能となる。また、前記蓋と前記ベースとの接合は、接合材を用いた熱接合であり、熱接合工程を有するので、前記接合材の温度を徐々に上昇させることで前記蓋と前記ベースとの接合時における前記蓋および前記ベース(前記本体筐体)の急峻な熱勾配を抑制することが可能となり、その結果、前記蓋と前記ベースに緩やかに熱が伝わり前記蓋と前記ベースとの熱膨張率の差による不具合(前記本体筐体の変形など)を抑制することが可能となる。また、前記蓋と前記ベースとの接合時に前記接合材への急激な加熱(急峻な熱勾配)によって前記接合材の温度を急激に上昇させた場合、前記本体筐体の内部空間にガスが発生し易くなり、このガスが前記本体筐体の内部空間に残留して、残留したガスにより前記本体筐体の内圧が増加したり前記本体筐体の内部空間が汚染して当該圧電振動デバイスの電気的特性が劣化するが、本発明によれば、前記蓋と前記ベースとの接合は、接合材を用いた熱接合であり、熱接合工程を有するので、前記接合材の温度が急激に上昇することはなく、このような不具合を抑制することが可能となる。
前記方法において、前記熱接合工程は、前記蓋にエネルギービームを照射して前記接合材を加熱するエネルギービーム工程と、前記本体筐体にヒートプレートを用いて前記エネルギービームよりも低いエネルギーにより前記接合材を間接的に加熱するヒートプレート工程とを含み、前記ヒートプレート工程による前記接合材の温度上昇率は、前記エネルギービーム工程による前記接合材の温度上昇率よりも低く、前記ヒートプレート工程は、少なくとも前記エネルギービーム工程よりも前工程であってもよい。
この場合、前記熱接合工程はエネルギービーム工程とヒートプレート工程とを含み、前記ヒートプレート工程による前記接合材の温度上昇率は、前記エネルギービーム工程による前記接合材の温度上昇率よりも低く、前記ヒートプレート工程は、少なくとも前記エネルギービーム工程よりも前工程であるので、前記接合材の温度を徐々に上昇させることで前記蓋と前記ベースとの接合時における前記蓋および前記ベース(前記本体筐体)の熱勾配を緩やかにするのに好ましい。また、前記熱接合工程はエネルギービーム工程とヒートプレート工程とを含み、前記ヒートプレート工程による前記接合材の温度上昇率は、前記エネルギービーム工程による前記接合材の温度上昇率よりも低く、前記ヒートプレート工程は、少なくとも前記エネルギービーム工程よりも前工程であるので、前記蓋と前記ベースとの接合時に前記ヒートプレート側の前記本体筐体の部分から放熱するのを抑制することが可能となり、前記蓋と前記ベースとの接合効率を高めることが可能となる。なお、上記した構成のうち、前記ヒートプレート工程は、少なくとも前記エネルギービーム工程よりも前工程であるとは、前記ヒートプレート工程を行い、前記ヒートプレート工程を続行するか否かを問わずに前記エネルギービーム工程を前記ヒートプレート工程の後に行うことをいう。
前記方法において、前記接合材は、低融点材料であってもよい。
この場合、前記接合材は低融点材料であるので、接合材の溶融温度が低く、その結果、前記蓋と前記ベースとの接合時における前記本体筐体の熱勾配自体を小さくすることが可能となる。そのため、前記接合材の温度を徐々に上昇させた場合であっても前記蓋と前記ベースとの接合時間が延長するのを抑制することが可能となる。
前記方法において、前記ベースには蓋と接合するための接合領域が形成され、前記接合領域の幅が200μm以下に設定されてもよい。
この場合、前記ベースには蓋と接合するための接合領域が形成され、前記接合領域の幅が200μm以下に設定されるので、前記本体筐体における前記ベースと前記蓋との接合領域を抑えて当該本体筐体の小型化を図るのに好ましい。特に、前記ベースを一枚の平板から多数個取りする際に、平板の枠材から多数個の前記ベースを切り離す(割る)必要があるが、前記ベースの切り離し時にベースの切り離し部分が欠けて前記接合領域に関連するベース部分の幅が予め設定していた幅よりも狭くなり前記ベースの不良となることがある。しかしながら、本発明によれば、このような場合であっても、前記ベースを不良品とせずに用いることも可能となる。また、この場合、従来の技術と比較して前記接合領域に関連するベース部分の幅が狭くなったとしても、前記ベースと前記蓋とを接合した際に前記ベースもしくは前記蓋がクラックするのを抑制したり、前記本体筐体の内部の気密不良を抑制したりすることが可能となる。
前記方法において、前記熱接合工程は、前記本体筐体の一部を除いて蓋と前記ベースとの接合を行う第1熱接合工程と、前記第1熱接合工程の後に前記本体筐体の一部について蓋と前記ベースとの接合を行う第2熱接合工程とを含んでもよい。
この場合、前記熱接合工程は第1熱接合工程と第2熱接合工程とを含むので、前記第1熱接合工程において前記本体筐体の内部空間に発生したガスを、前記第2熱接合工程において前記本体筐体の外部に排気することが可能となる。
前記方法において、前記加熱条件は、前記接合材の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させてもよい。
この場合、前記加熱条件は、前記接合材の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させるので、前記蓋と前記ベースとの接合時間が延長することを抑制しながら、前記接合材の温度を徐々に上昇させることで前記蓋と前記ベースとの接合時における前記蓋および前記ベース(前記本体筐体)の熱勾配を緩やかにさせることが可能となる。
前記方法において、前記加熱条件は、前記接合材の加熱温度を一定にしてもよい。
この場合、前記加熱条件は、前記接合材の加熱温度を一定にするので、前記接合材の温度を徐々に上昇させることで前記蓋と前記ベースとの接合時における前記蓋および前記ベース(前記本体筐体)の熱勾配を緩やかにさせるのに好適である。
前記方法において、前記加熱条件は、前記接合材の加熱時間について一定のインターバルを設定し、前記インターバル内における前記接合材の加熱温度を一定にするとともに、前記各インターバル間で前記接合材の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させてもよい。
この場合、前記加熱条件は、前記接合材の加熱時間について一定のインターバルを設定し、前記インターバル内における前記接合材の加熱温度を一定にするとともに、前記各インターバル間で前記接合材の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させるので、前記接合材の温度を徐々に上昇させることで前記蓋と前記ベースとの接合時における前記蓋および前記ベース(前記本体筐体)の熱勾配を緩やかにさせるのに好適である。
また、上記の目的を達成するため、本発明にかかる圧電振動デバイスは、上記した圧電振動デバイスの製造方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、上記した圧電振動デバイスの製造方法によって製造されているので、上記した圧電振動デバイスの製造方法による特徴的な作用効果を有する。
本発明にかかる圧電振動デバイス及びその製造方法によれば、蓋とベースとの接合時における蓋およびベースの急峻な熱勾配を抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施例では、圧電振動デバイスとして水晶振動子に本発明を適用した場合を示す。
本実施例にかかる水晶振動子1では、図1に示すように、音叉型水晶振動片2(本発明でいう圧電振動片)と、この水晶振動片2を保持するベース3と、ベース3に保持した水晶振動片2を気密封止するための蓋4と、が設けられている。
この水晶振動子1では、ベース3と蓋4とから本体筐体5が構成されている。これらベース3と蓋4とが接合材61を介して熱接合されて本体筐体5の内部空間が形成され、この本体筐体5の内部空間内のベース3上に水晶振動片用導電性接合材62(以下、振動片用導電性接合材ともいう)を介して水晶振動片2が保持接合されるとともに、本体筐体5の内部空間が気密封止されている。この際、図1に示すように、ベース3と水晶振動片2とは振動片用導電性接合材62を用いてFCB(Flip Chip Bonding)法により超音波接合されるとともに電気機械的に接合されている。本実施例で用いる振動片用導電性接合材62は、金などの金属材料からなる接続バンプである。なお、本実施例では接合材61に金(もしくは銀)と錫とからなる低融点材料が用いられている。次に、この水晶振動子1の各構成について説明する。
水晶振動片2は、図1に示すように、音叉型水晶振動片であり、異方性材料の水晶片からエッチング形成される。水晶振動片2の基板21は、2本の脚部22と基部23とから構成されてその外周形が略直方体形状からなり、2本の脚部22が基部23から突出して形成されている。また、2本の脚部22の両主面24には、水晶振動片2の小型化により劣化する直列共振抵抗値を改善させるために、溝25が形成されている。この水晶振動片2の両主面24には、異電位で構成された2つの励振電極26と、これらの励振電極26をベース3の電極パッド34に電気機械的に接合させるための引き出し電極27とが形成され、引き出し電極27は励振電極26から基部23に引き出されている。そして、基部23に形成された引き出し電極27とベース3の電極パッド34が振動片用導電性接合材62により接合されて、励振電極26と電極パッド34とが電気機械的に接合される。なお、水晶振動片2の励振電極26、および引き出し電極27は、例えば、クロムの下地電極層と、金の上部電極層とから構成された積層薄膜である。この薄膜は、真空蒸着法やスパッタリング法等の手法により全面に形成された後、フォトリソグラフィ法によりメタルエッチングして所望の形状に形成される。
ベース3は、図1に示すように、底部31と、この底部31から上方に延出した堤部32とから構成される箱状体に形成されている。このベース3は、セラミック材料からなる平面視矩形状の一枚板上に、セラミック材料の直方体が積層して凹状に一体的に焼成されている。また、堤部32は、図1(a)に示す底部31の表面外周に沿って成形されている。この堤部32の上面は、蓋4との接合領域であり、接合領域の幅が200μm以下に設定されている。この接合領域には、蓋4と接合するためのメタライズ層33(例えば、タングステンメタライズ層上にニッケル,金の順でメッキした構成)が設けられている。このベース3には、水晶振動片2の励振電極26それぞれと電気機械的に接合する複数の電極パッド34が形成されている。これら電極パッド34は、ベース3の外周裏面に形成される端子電極35にそれぞれ電気機械的に接合されている。これら端子電極35から外部部品や外部機器と接続される。なお、これら電極パッド34および端子電極35は、タングステン,モリブデン等のメタライズ材料を印刷した後にベース3と一体的に焼成して形成される。そして、これら電極パッド34および端子電極35のうち一部のものについては、メタライズ上部にニッケルメッキが形成され、その上部に金メッキが形成されて構成される。
蓋4は、金属材料からなり、図1(b)に示すように、平面視矩形状の一枚板に成形されている。この蓋4の下面には接合材61が形成されている。この蓋4は、シーム溶接やビーム溶接等の手法により接合材61を介してベース3に機械的に接合されて、蓋4とベース3とによる水晶振動子1の本体筐体5が構成される。なお、蓋4は、例えば、4層の熱膨張係数の異なる金属材料から形成されている。具体的に、ベース3との接合面となる蓋4の下面から、接合材61、ニッケル層、コバール層及びニッケル層が順に積層されている。なお、本実施例では、接合材61が、蓋4の下面外周縁に沿った環状層に成形され、錫と金(錫と金の割合を約2対8とする)、あるいは錫と銀の層からなる。
上記した水晶振動子1は、ベース3上に水晶振動片2を振動片用導電性接合材62を用いてFCB法により超音波接合し、水晶振動片2をベース3上に接合した後にベース3と蓋4とを接合材61を用いて熱接合して、蓋4とベース3との熱接合により成形される本体筐体5の内部空間のベース3上に水晶振動片2を気密封止して製造される。なお、ここでいうベース3と蓋4との熱接合は、以下に示す工程により行う。
ベース3と蓋4との熱接合は、パレット81(図2)を用いて複数個のベース3と蓋4との接合を同時に行うインライン方式の接合装置8(図2参照)によって行う。
インライン方式の接合装置8は、少なくとも、図2に示すように、パレット81を当該接合装置8に搬送および搬出する搬送出路82と、パレット81に配されたベース3や蓋4の温度を上昇させるヒートプレート83と、ヒートプレート83の熱が当該装置8の可動部分(図示しないメカ・駆動部分)に伝わらないように断熱する断熱部84と、ベース3に蓋4を配する蓋配置部85と、ベース3と蓋4とをレーザにより熱接合するレーザ部86とを備えている。図2に示すように、搬送出路82下側にヒートプレート83が配され、ヒートプレート83下側に断熱部84が配され、断熱部84下側に図示しない可動部分(メカ・駆動部分)が配されている。また、搬送出路82の上空に蓋配置部85とレーザ部86とが配されている。この図2に示す接合装置8では、パレット81を矢印方向に沿って搬送出路82上を搬送する。
搬送出路82は、パレット81をピックアップして蓋配置部85およびレーザ部86に搬送するピックアップ式の搬送出路であってもよく、パレット81を順々に流して(移動させて)蓋配置部85およびレーザ部86に搬送するベルトコンベア方式の搬送出路82であってもよい。
ヒートプレート83では、熱接合環境やベース3と蓋4との同時接合の数によって加熱温度を任意に設定変更可能である。本実施例では、接合材61の溶融温度が280℃であるので、このヒートプレート83により接合材61の温度が50℃上昇するようにヒートプレート83の加熱温度が設定されている。
断熱部84では、気体(不活性ガスなど)や液体(水)などの流体物を用いて可動部分(メカ・駆動部分)への断熱を行なっている。
レーザ部86では、ベース3と蓋4との熱接合を行う際のレーザの走査やレーザ出力やレーザの走査方式などを予め設定した加熱条件に基づいて設定する。
上記したインライン方式の接合装置8を用いたベース3と蓋4との熱接合では、まず、1つのパレット81上に20個の接合材61を設けたベース3をマトリックス状(本実施例では2×10)に配する。なお、図2では、図示左端のパレット81のみベース3を配した状態を示し、他のパレット81ではベース3を配した状態を省略する。
ベース3を配したパレット81を搬送出路82に搬送する。この際、ヒートプレート83によりベース3および接合材61を、接合材61の温度を予め設定した加熱条件に基づいて徐々に上昇させながら加熱する。ヒートプレート83により接合材61を間接的に加熱する(本発明でいうヒートプレート工程)。本ヒートプレート工程の加熱条件は、接合材61の温度が、レーザ部86によるベース3と蓋4との接合時に50℃上昇するように設定されている。また、ヒートプレート83による熱エネルギーが一定に設定され、このことにより接合材61の加熱温度が一定となる。
ヒートプレート83によりベース3および接合材61を加熱しながらパレット81を搬送し、蓋配置部85によりパレット81上の20個のベース3上に蓋4を配する。この工程中、ヒートプレート83により蓋4を加熱している。
ベース3上に蓋4を配した後にレーザ部86においてベース3の接合領域(メタライズ層33)に蓋4を熱接合する(本発明でいうエネルギービーム工程)。ここでは、図3に示すように、ベース3の接合領域(メタライズ層33)のうち一隅(ベース3の図面左下の隅)から堤部32の上面の接合材61を時計回り(矢印方向)にレーザによって溶融させて、ベース3と蓋4との熱接合を予め設定した加熱条件に基づいて行う。具体的に、本実施例のレーザによるベース3の接合領域(メタライズ層33)の熱接合では、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回り(矢印方向)に複数周まわってベース3と蓋4との熱接合を行う。本エネルギービーム工程の加熱条件は、接合材61の温度をレーザ部86によるベース3と蓋4との接合時に280℃上昇するように設定されている。また、レーザによる熱エネルギーは一定に設定され、このことにより接合材61の加熱温度が一定となる。また、本エネルギービーム工程では、上記したヒートプレート83による熱エネルギーよりも高いエネルギーによりベース3と蓋4との熱接合を行う。すなわち、ヒートプレート工程による接合材61の温度上昇率は、エネルギービーム工程による接合材61の温度上昇率よりも低く設定されている。
上記したようにヒートプレート工程とエネルギービーム工程によりベース3と蓋4との熱接合を行い、本体筐体5を構成する。その後に、本体筐体5を搬送出路82から搬出して、当該接合装置8におけるベース3と蓋4との熱接合工程(上記したヒートプレート工程とエネルギービーム工程)を終える。なお、本熱接合工程の加熱条件とは、上記したように、ヒートプレート工程およびエネルギービーム工程における接合材61の加熱温度をそれぞれ一定にし、ヒートプレート工程による接合材61の温度上昇率をエネルギービーム工程による接合材61の温度上昇率よりも低く設定することである。すなわち、加熱条件は、接合材61の加熱時間についてヒートプレート工程単独の単独加熱時間と、ヒートプレート工程とエネルギービーム工程とからなる併合加熱時間とに分類して(本発明でいうインターバルの設定)、単独加熱時間と併合加熱時間とにおける接合材61の加熱温度を一定にするとともに、単独加熱時間から併合加熱時間に移行する際に接合材61の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させることである。
上記した本実施例によれば、蓋4とベース3との接合が接合材61を用いた熱接合であり、熱接合工程を有するので、接合材61の温度を徐々に上昇させることで蓋4とベース3との接合時における蓋4およびベース3(本体筐体5)の急峻な熱勾配を抑制することができる。例えば、蓋4とベース3との接合時に接合材61への急激な加熱によって生じる本体筐体5の急峻な熱勾配により本体筐体5がクラックしたり歪んだりするなどの本体筐体5の不具合を抑制することができる。そのため、本体筐体5のクラック予防対策として、蓋4とベース3との接合にコバールリング等を付する必要はなく、その結果、コバールリングを用いるために本体筐体5の内部空間に設けるコバールリングを保持するための空間を必要とせず、本体筐体5の内部空間の体積が縮小するのを抑制することができる。また、蓋4とベース3との接合時にスプラッシュ(火花)が発生するのを抑制することが可能となり、スプラッシュが原因となって当該水晶振動子1の発振周波数の変化やシフトを抑制することができる。
また、蓋4とベース3との接合が接合材61を用いた熱接合であり、熱接合工程を有するので、接合材61の温度を徐々に上昇させることで蓋4とベース3との接合時における蓋4およびベース3(本体筐体5)の急峻な熱勾配を抑制することができ、その結果、蓋4とベース3に緩やかに熱が伝わり蓋4とベース3との熱膨張率の差による不具合(本体筐体5の変形など)を抑制することができる。
また、蓋4とベース3との接合時に接合材61への急激な加熱(急峻な熱勾配)によって接合材61の温度を急激に上昇させた場合、本体筐体5の内部空間にガスが発生し易くなり、このガスが本体筐体5の内部空間に残留して、残留したガスにより本体筐体5の内圧が増加したり本体筐体5の内部空間が汚染して水晶振動子1の電気的特性が劣化するが、本実施例によれば、蓋4とベース3との接合が接合材61を用いた熱接合であり、熱接合工程を有するので、接合材61の温度が急激に上昇することはなく、このような不具合を抑制することができる。
また、熱接合工程はエネルギービーム工程とヒートプレート工程とを含み、ヒートプレート工程による接合材61の温度上昇率は、エネルギービーム工程による接合材61の温度上昇率よりも低く、ヒートプレート工程は、少なくともエネルギービーム工程よりも前工程であるので、接合材61の温度を徐々に上昇させることで蓋4とベース3との接合時における蓋4およびベース3(本体筐体5)の熱勾配を緩やかにするのに好ましい。
また、熱接合工程はエネルギービーム工程とヒートプレート工程とを含み、ヒートプレート工程による接合材61の温度上昇率は、エネルギービーム工程による接合材61の温度上昇率よりも低く、ヒートプレート工程は、少なくともエネルギービーム工程よりも前工程であるので、蓋4とベース3との接合時にヒートプレート83側の本体筐体5の部分から放熱するのを抑制することができ、蓋4とベース3との接合効率を高めることができる。なお、上記した実施例の工程のうち、ヒートプレート工程は、少なくともエネルギービーム工程よりも前工程であるとは、ヒートプレート工程を行い、ヒートプレート工程を続行するか否かを問わずにエネルギービーム工程をヒートプレート工程の後に行うことをいう。
また、接合材61は低融点材料であるので、接合材61の温度を徐々に上昇させた場合であっても蓋4とベース3との接合時間が延長するのを抑制することができる。
また、ベース3には蓋4と接合するための接合領域が形成され、接合領域の幅が200μm以下に設定されるので、本体筐体5におけるベース3と蓋4との接合領域を抑えて当該本体筐体5の小型化を図るのに好ましい。また、ベース3の堤部32の幅と高さのアスペクト比は高さ>幅の関係が好ましい。
また、加熱条件は、接合材61の加熱温度を上記したように予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させるので、蓋4とベース3との接合時間が延長することを抑制しながら、接合材61の温度を徐々に上昇させることで蓋4とベース3との接合時における蓋4およびベース3(本体筐体5)の熱勾配を緩やかにさせることができる。
また、接合材61が、蓋4の下面外周縁に沿った環状層に成形されているので、本体筐体5の内部(内部空間)に配される接合材61の量を抑制することができ、その結果、ガスの発生を抑制することができる。特に、接合材61の材料として金と錫を用いる場合、好適である。
なお、本実施例では、金(銀)と錫とからなる接合材61を用いているが、これに限定されるものではなく、銅や錫単体や鉛フリー半田などの低融点材料でもよく、また銀ろう(銀ろうを採用する場合、更に蓋材を要する。)などの他の金属材料であってもよい。例えば、蓋4の下面側(ベース3との接合面)の接合材61として銅層を用いた場合、他の層に比べてセラミックからなるベース3との熱接合がし易い。また、この銅層上にコバール層が積層されるので、セラミックからなるベース3との熱膨張率を略同じにしてベース3と蓋4との熱変形を同等にすることが可能となる。
また、本実施例では、上記した蓋4の材料を用いているが、これに限定されるものではなく、本実施例によれば蓋4自体の熱勾配を抑えることができるので、蓋4をコバール層とニッケル層とから構成することも可能である。
また、本実施例では、レーザ部86によるレーザによるベース3と蓋4との熱接合を行なっているが、これは好適な例でありこれに限定されるものではなく、エネルギービームによるベース3と蓋4との熱接合であればよく、電子ビームによるベース3と蓋4との熱接合を行なってもよい。
また、本実施例では、本体筐体5の内部空間のベース3上に水晶振動片2を気密封止した状態で設けているが、本体筐体5の内部空間のベース3上に設ける部材は水晶振動片2単体だけに限定されるものではなく、さらに集積回路素子や別の水晶振動片などの電子部品を設けてもよい。
また、本実施例では、図1に示すように、平面視矩形上の一枚板の直方体に成形された蓋4と、凹状に成形されたベース3とを用いているが、これに限定されるものではない。ベース3と蓋4とにより水晶振動片2を気密封止できれば、ベースと蓋の形状は任意に設定してもよい。すなわち、ベース3の接合領域は底部31の表面外周に沿って成形された堤部32上に限定されず、蓋4とベース3との熱接合を行い、かつ、本体筐体5の内部空間を形成するとともに内部空間を気密封止することが可能であれば、任意に設計してもよい。
また、本実施例では、水晶振動片2に音叉型水晶振動片を用いたが、これに限定されるものではなく、厚みすべり振動系の水晶振動片でもよく、例えば、図4に示すような水晶振動片7であってもよい。この水晶振動片7は、図4に示すように、ATカット水晶片の基板71からなり、平面視矩形状の一枚板の直方体に成形されている。すなわち、基板71の外周形は、直方体形状からなる。この基板71の両主面72には、水晶振動片7の高周波化に対応するため、例えば、エッチングなどの手法により凹部75が形成されており水晶振動片7の一部が薄肉に構成されている。この薄肉の水晶振動片7の両主面72(凹部75の内部底面)にはそれぞれ励振電極73が形成され、これらの励振電極73を振動片用導電性接合材62により外部電極(本実施例では、ベース3の電極パッド34)と電気機械的に接合するために励振電極73から引き出された引き出し電極74が形成されている。なお、これらの励振電極73及び引き出し電極74は、フォトリソグラフィ法により形成され、例えば、基板71側からクロム、金(Cr−Au)の順に、あるいはクロム、金、クロム(Cr−Au−Cr)の順に、あるいはクロム、金、ニッケル(Cr−Au−Ni)の順に、あるいはクロム、銀、クロム(Cr−Ag−Cr)の順に、あるいはクロム、ニッケル(Cr−Ni)の順に、あるいはニッケル、クロム(Ni−Cr)の順に積層して形成されている。
また、本実施例では、水晶振動片2を振動片用導電性接合材62により直接ベース3に接合しているが、これに限定されるものではなく、他の部材を介して水晶振動片2をベース3に間接的に接合してもよい。たとえば、水晶振動片2への外的な応力を軽減させるためにサポート材を介して水晶振動片2をベース3に接合してもよい。
また、上記した本実施例にかかる水晶振動子1では、振動片用導電性接合材62として金などの金属材料からなる接続バンプのみを用いているが、他の金属材料の接続バンプからなってもよい。また、接続バンプに限らずシリコーン樹脂などからなる導電性樹脂接着剤を用いてもよい。
また、本実施例では、ベース3のメタライズ層33の材料として、タングステンメタライズ層を用いているが、これに限定されるものではなく、モリブデンメタライズ層を用いてもよく、タングステンとモリブデンとからなるメタライズ層を用いてもよい。
また、本実施例では、ベース3のメタライズ層33と接合材61とを区別して別の構成としているが、これに限定されるものではなく、接合材61の一部にメタライズ層33を含んだ構成としてもよい。
また、本実施例では、蓋4の下面に接合材61を形成しているが、これに限定されるものではない。例えば、ベース3のメタライズ層33上に接合材61を形成し、このベース3と蓋4との熱接合を行ってもよく、この場合、ベース3のメタライズ層33の最上面は金メッキ層であることが好ましい。また、蓋4の下面やベース3のメタライズ層33に事前に形成せずに、ベース3と蓋4との熱接合時に接合材61を配してもよい。
また、本実施例では、接合材61を、錫と金、あるいは錫と銀から構成しているが、これに限定されるものではなく、合金であれば他の組み合わせであってもよい。
また、本実施例では、接合材61が、蓋4の下面外周縁に沿った環状層に成形されているが、これに限定されるものではなく、接合材61が蓋4の下面全面に形成されてもよい。
また、本実施例では、搬送出路82の上空に蓋配置部85とレーザ部86とが並配されているが、これに限定されるものではなく、搬送出路82の上空の同一位置に蓋配置部85とレーザ部86とが配されてもよい。
また、本実施例では、先にヒートプレート工程を行い、ヒートプレート工程を行いながらエネルギービーム工程を行なっているが、これに限定されるものではなく、ヒートプレート工程は、少なくともエネルギービーム工程よりも前工程であればよく、ヒートプレート工程を行い、ヒートプレート工程を終えた後にエネルギービーム工程を行ってもよい。
また、本実施例のエネルギービーム工程では、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りに複数周まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なっているが、これは好適な例でありこれに限定されるものではなく、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りに1周まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なってもよい。
また、本実施例のエネルギービーム工程では、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りにまわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なっているが、これに限定されるものではなく、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を反時計回りにまわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なってもよい。
また、本実施例のエネルギービーム工程では、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りに複数周まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なっているが、これに限定されるものではなく、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)のうち熱接合を行う辺の順番を設定し、設定した順番に基づいてベース3と蓋4との熱接合を行ってもよい。具体的に、図3に示すベース3を例にして、堤部32の上面のうち長手方向に沿った対向辺について2回蓋4との熱接合を行い、その後に短手方向に沿った対向辺ついて1回蓋4との熱接合を行ってもよい。
また、本実施例のエネルギービーム工程では、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りにまわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なっているが、これに限定されるものではなく、ベース3と蓋4との仮止め接合をおこなってもよい。この場合、ベース3と蓋4との接合時にベース3に対して蓋4が浮いた状態となるのを抑制して接合精度を向上させることができる。その結果、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)全面に均一な熱を加えることができる。
また、本実施例のエネルギービーム工程では、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りに複数周まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なっているが、これは好適な例でありこれに限定されるものではない。例えば、エネルギービーム工程が本体筐体5の一部を除いて蓋4とベース3との接合を行う第1熱接合工程と、第1熱接合工程の後に本体筐体5の一部について蓋4とベース3との接合を行う第2熱接合工程とを含んでもよい。この具体例を図5に示す。図5に示すように、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を実線矢印方向に時計回りに1周弱まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行う(第1熱接合工程)。第1熱接合工程の後に、本体筐体5の内部空間に発生したガスを排気し、ガスを排気した後にベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行っていないベース3の接合領域(メタライズ層33)を破線矢印方向にベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行う。この場合、熱接合工程(本具体例ではエネルギービーム工程)は第1熱接合工程と第2熱接合工程とを含むので、第1熱接合工程において本体筐体5の内部空間に発生したガスを、第2熱接合工程において本体筐体5の外部に排気することができる。なお、この具体例では、上記したベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りに1周まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行う熱接合工程を採用しているが、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
また、本実施例では、ヒートプレート工程およびエネルギービーム工程における接合材61の加熱温度をそれぞれ一定にし、ヒートプレート工程による接合材61の温度上昇率をエネルギービーム工程による接合材61の温度上昇率よりも低く設定しているが、これは製造時間の短縮を図るための好適な例でありこれに限定されるものではない。例えば、ヒートプレート工程およびエネルギービーム工程における接合材61の加熱温度をそれぞれ一定にし、ヒートプレート工程およびエネルギービーム工程による接合材61の温度上昇率を一定に設定してもよい。この場合であっても、上記した実施例と同様に、接合材61の温度を徐々に上昇させることで蓋4とベース3との接合時における蓋4およびベース3(本体筐体5)の熱勾配を緩やかにさせるのに好適である。
また、本実施例では、接合材61の加熱時間についてヒートプレート工程単独の単独加熱時間と、ヒートプレート工程とエネルギービーム工程とからなる併合加熱時間とに分類して、単独加熱時間と併合加熱時間とにおける接合材61の加熱温度を一定にするとともに、各単独加熱時間と併合加熱時間とにおける接合材61の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいてそれぞれ上昇させているが、加熱条件はこれに限定されるものではなく、接合材61の加熱時間について一定のインターバルを設定し、インターバル内における接合材61の加熱温度を一定にするとともに、各インターバル間で接合材61の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させていればよい。例えば、上記した実施例では、エネルギービーム工程では、ベース3の堤部32の上面(平面視外周)を時計回りに複数周まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行なっているが、一定のインターバルを、ベース3の平面視外周を時計回りに1周まわってベース3と蓋4とのレーザによる熱接合を行う時間(工程でもよい)に設定し、各周間で接合材61の加熱温度を一定上昇させてもよい。この場合であっても、上記した実施例と同様に、接合材61の温度を徐々に上昇させることで蓋4とベース3との接合時における蓋4およびベース3(本体筐体5)の熱勾配を緩やかにさせるのに好適である。
なお、本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、水晶振動子や水晶発振器などの圧電振動デバイス及びその製造方法に適用できる。
図1は、本実施例にかかる水晶振動子の概略構成図である。図1(a)は、その水晶振動子の内部を公開した概略平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。 図2は、本実施例にかかるインライン方式の接合装置の概略構成斜視図である。 図3は、本実施例にかかる水晶振動子の製造方法(熱接合工程)のうち、レーザ部によるベースと蓋との熱接合工程を示したベースの概略平面図である。 図4は、本実施の他の例にかかる水晶振動片の概略構成図である。図4(a)は、その水晶振動子の内部を公開した概略平面図である。図4(b)は、図4(a)のA’−A’線断面図である。 図5は、本実施の他の例にかかる水晶振動子の製造方法(熱接合工程)のうち、レーザ部によるベースと蓋との熱接合工程を示したベースの概略平面図である。
符号の説明
1 水晶振動子
2 音叉型水晶振動片
3 ベース
33 メタライズ層
4 蓋
5 本体筐体
61 接合材
7 水晶振動片
83 ヒートプレート
86 レーザ部

Claims (9)

  1. 蓋とベースとの接合により成形される本体筐体の内部空間の前記ベース上に、少なくとも圧電振動片を気密封止する圧電振動デバイスの製造方法において、
    前記蓋と前記ベースとの接合は、接合材を用いた熱接合であり、
    前記接合材の温度を予め設定した加熱条件に基づいて徐々に上昇させながら前記接合材を加熱させて前記蓋と前記ベースとの接合を行う熱接合工程を有することを特徴とする圧電振動デバイスの製造方法。
  2. 前記熱接合工程は、前記蓋にエネルギービームを照射して前記接合材を加熱するエネルギービーム工程と、前記本体筐体にヒートプレートを用いて前記エネルギービームよりも低いエネルギーにより前記接合材を間接的に加熱するヒートプレート工程とを含み、
    前記ヒートプレート工程による前記接合材の温度上昇率は、前記エネルギービーム工程による前記接合材の温度上昇率よりも低く、
    前記ヒートプレート工程は、少なくとも前記エネルギービーム工程よりも前工程であることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動デバイスの製造方法。
  3. 前記接合材は、低融点材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電振動デバイスの製造方法。
  4. 前記ベースには蓋と接合するための接合領域が形成され、前記接合領域の幅が200μm以下に設定されたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスの製造方法。
  5. 前記熱接合工程は、前記本体筐体の一部を除いて蓋と前記ベースとの接合を行う第1熱接合工程と、前記第1熱接合工程の後に前記本体筐体の一部について蓋と前記ベースとの接合を行う第2熱接合工程とを含むことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスの製造方法。
  6. 前記加熱条件は、前記接合材の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスの製造方法。
  7. 前記加熱条件は、前記接合材の加熱温度を一定にすることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスの製造方法。
  8. 前記加熱条件は、前記接合材の加熱時間について一定のインターバルを設定し、前記インターバル内における前記接合材の加熱温度を一定にするとともに、前記各インターバル間で前記接合材の加熱温度を予め設定した温度上昇率に基づいて上昇させることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスの製造方法。
  9. 請求項1乃至8のうちいずれか1つに記載の圧電振動デバイスの製造方法によって製造されたことを特徴とする圧電振動デバイス。
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