JP2007288435A - デジタル放送受信装置および同装置におけるチャンネルサーチ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御回路10は、直交復調およびAFC回路4により出力される直交信号の入力信号レベルと、移動速度もしくは速度変化量に応じて決まる感度閾値とを比較し、入力信号レベルが感度閾値を超えないことを検出して次のチャンネルサーチを実行する。また、制御回路10は、TMCCフレーム同期信号、サービス情報データ、あるいは伝送モードを監視し、所定時間内にこれら情報が一つでも検出されない場合に次のチャンネルサーチを実行する。
【選択図】図1
Description
また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)受信信号の伝送モード検出が一定時間以内に検出できない場合には受信不可能である旨の信号を出力するようにし、チャンネルサーチ時に受信装置でこれを使用することにより高速にチャンネルスキップ出来る放送受信装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、デジタル放送に含まれるガードインターバル期間の性質を利用して自己相関信号を生成し、自己相関信号のピーク位置分布が一定の範囲に収まっているか否かによって放送波の有無を判定するようにし、TMCCフレーム同期判定を持つこと無く判定を完了するように構成し、高速にチャンネルサーチが実行できるデジタル放送受信装置も知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、パーキングブレーキ信号によって、車輌が停車中か移動中かを判断し、サーチストップ感度を変更することで回避可能であるとすることも知られている(例えば、特許文献5参照)。
この様な場合、視聴できない放送局がチャンネルリスト中に含まれるために、アップ/ダウン選局等で選局した場合、視聴できない放送局が現れることで、選局操作の煩わしさが発生する。
更に、上記障害は、例えば、特許文献5に開示されるように、パーキングブレーキ信号によって、車輌が停車中か移動中かを判定し、サーチストップ感度を変更することで回避可能であるが、この構成によれば、デジタル放送とアナログ放送が混在する場合、誤ってアナログ放送を放送局有りと認識してしまうことや、車速が速くなった場合の受信性能劣化量増大に対応出来ないという課題があった。
図1は、この発明の実施の形態1に係るデジタル放送受信装置の内部構成を示すブロック図である。
この発明の実施形態1に係るデジタル放送受信装置は、アンテナ1と、チューナ2と、アナログ・デジタル変換器(ADコンバータ)3と、直交復調およびAFC回路(復調&AFC回路)4と、FFT回路5と、誤り訂正およびTS再生回路(誤り訂正&TS再生回路)6と、MPEG2(Moving Picture Experts Group)−TS(Transport Stream)デマルチプレクサ7と、N値制御回路8と、クロック制御回路9と、制御回路10とで構成される。
デジタルデータは、直交復調&AFC回路4で、周波数同調されたI成分、Q成分に分割され、FFT回路5に出力される。そして、FFT回路5で周波数信号に変換され、誤り訂正&TS再生回路6に入力される周波数信号は、MPEG2−TS信号に変換され、MPEG2−TSデマルチプレクサ7へ出力される。MPEG2−TSデマルチプレクサ7は、周波数信号に多重された映像データ、音声データ、データ放送データ、サービス情報データを分離し、映像データ、音声データ、データ放送データのそれぞれを再生系へ、また、サービス情報データを制御回路5へ出力する。
また、FFT回路5は、直交復調&AFC回路4により出力される周波数同調された信号のうち、有効シンボル期間の信号を高速フーリエ演算により時間軸方向の信号から周波数軸方向の周波数信号(OFDM信号)に変換して、誤り訂正&TS再生回路6に出力する。また、OFDM信号のTMCCに含まれる同期ワードなどによりTMCCフレームを検出してTMCCフレーム同期信号を制御回路10へ出力する。
なお、制御回路10は、直交復調およびAFC回路4により出力される直交信号の信号レベルと、車速センサ11やブレーキセンサ12によって検出され取込まれる信号を基に演算される、移動速度もしくは速度変化量に応じて決定される感度閾値とを比較して感度閾値を越えたか否かを判定する機能も合わせ持つ。
閾値設定部103は、所定の演算式を実行することにより、あるいは、速度・速度変化量算出部102により出力される移動速度もしくは速度変化量によってテーブルメモリ(図示せず)に定義される感度閾値を読み出して放送有無判定部105へ出力する。
放送有無判定部105は、TMCCフレーム同期信号、サービス情報データの両方が、タイムアイト検出部104により監視される所定時間内に検出されたときに、放送局情報記憶部106に対してその放送局名や周波数データを記録するほか、周波数設定部107により設定される次のチャンネルサーチを実行する機能もあわせ持つ。
以下、図3に示すフローチャートを参照しながら、図1、図2に示すこの発明の実施の形態1に係るデジタル放送受信装置の動作について詳細に説明する。
直交復調&AFC回路4は、IF信号を周波数同調されたI成分、Q成分に分割し、制御回路10に対して直交信号を出力する。このとき、制御回路10は、直交信号検出部101により直交信号の入力レベルを取得して放送有無判定部105へ出力する。
このため、車輌走行中(ステップST302“No”)、放送有無判定部105において、直交信号検出部101により出力される入力信号レベルと、閾値設定部103により出力される感度閾値との比較演算が実行される。
なお、所定時間内にTMCCフレーム同期信号、もしくはサービス情報データを所定時間内に検出できなかった場合(ステップST305“Time Out”、ステップST306“Time Out”)、および車輛走行中で(ステップST302“No”)、入力信号レベルが感度閾値以下であった場合(ステップST304“No”)、「放送波無し」と判定し、次のチャンネルに移行するよう、N値制御回路8に指示を与える(ステップST308)。以上の処理を、デジタル放送が実施される予定の一番周波数の高いチャンネルまで繰返し実行し(ステップST309)、放送局情報記憶部106にオートサーチ結果を保持する。
また、車輌停止中か走行中の判定に車速情報を用いた場合、入力信号レベルの判定を段階的に実行しても良く、この場合、車速に応じて段階的にレベル判定を行い、当該車速における所定値(感度閾値)を超えた場合で、TMCCフレーム同期信号、サービス情報テーブル取得が所定時間以内に完了した場合に、「放送波有り」と判定することで、高速走行時の受信性能劣化にも対応出来る。
また、各種同期信号を用い、夫々に時間規定を設けることで「放送無し」とする判定を高速に行うようにし、かつ、「放送あり」とする判定を、放送波のTMCCフレーム同期信号のほかに、サービス情報データを取得することで正確に行うことができる。TMCCフレーム同期信号やサービス情報データの取得には時間を要するが、「放送無し」とする判定を高速に行う構成としたため、高速サーチ処理を実現できる。
図4は、この発明の実施の形態2に係る制御回路10の内部構成を機能展開して示したブロック図である。
図2に示す実施の形態1との差異は、実施の形態1が持つ構成に、モード検出部110と、周波数同調検出部111が付加されたことにある。なお、デジタル放送受信装置全体として構成は、図1に示すそれと同じとする。
また、周波数同調検出部111は、直交復調&AFC回路4で実行される周波数同調が完了したときに出力される周波数同調完了信号を取得して放送有無判定部105へ出力する機能を持つ。
以下、図5に示すフローチャートを参照しながら、図4に示す制御回路10の動作について詳細に説明する。
モード検出部110において伝送モードの検出が完了した場合、伝送モード検出完了情報を放送有無判定部105へ出力する。また、直交復調&AFC回路4では、周波数同調を実行し、所定の範囲内に周波数が同調したら、周波数同調完了信号を周波数同期検出部111経由で放送有無判定部105へ出力する。
なお、放送有無判定部105は、車輌移動中(ステップST502“No”)、入力信号レベルが感度閾値以上であった場合(ステップST504“Yes”)と、車輛停車中の場合(ステップST302“Yes”)、モード検出完了信号と、周波数同調完了信号と、TMCCフレーム同期信号と、サービス情報データが、それぞれ、モード検出部110、周波数同調検出部111、TMCCフレーム同期検出部108、サービス情報データ検出部109を介して所定時間以内に検出された場合(ステップST505“No”〜ステップST508“No”)、「放送あり」と判定して、放送局情報記憶部106のオートサーチ結果を記憶する領域を当該チャンネルの放送局情報に更新する。
なお、TMCCフレーム同期信号や伝送モード、サービス情報データの取得には時間を要するが、いずれか一つでも所定時間内に検出が完了しなかった場合に「放送無し」と判定して次のチャンネルのサーチを実行する構成としたため、高速サーチ処理を実現できる。
Claims (8)
- 移動しながらデシタル放送を受信し、設定周波数を逐次変更しながらチャンネルサーチを実行するデジタル放送受信装置であって、
アンテナを介して入力される放送波を中間周波数信号に変換するチューナと、
前記中間周波数信号をデジタルデータに変換するアナログ・デジタル変換器と、
前記アナログ・デジタル変換器により出力されるデジタルデータを直交復調し、周波数同調された直交信号を生成する回路と、直交信号の周波数オフセットを検出し、直交復調回路に周波数同調を行うための補正信号を出力する回路を含む、直交復調およびAFC回路と、
前記直交復調およびAFC回路により出力される直交信号の入力信号レベルと、移動速度もしくは速度変化量に応じて決まる感度閾値とを比較し、前記入力信号レベルが前記感度閾値を超えないことを検出して次のチャンネルサーチを実行する制御回路と、
を備えたことを特徴とするデジタル放送受信装置。 - 前記制御回路は、
外部接続されるセンサを介して取得される車速パルス、もしくは放送波に含まれるパイロット信号の周波数変化量からドップラー周波数を推定し、前記移動速度もしくは速度変化量を算出して前記感度閾値を決める移動速度、もしくは速度変化量とすることを特徴とする請求項2に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記制御回路は、
前記直交復調およびAFC回路に接続され、前記直交信号の有効シンボル期間を高速フーリエ演算により時間軸方向の信号から周波数軸方向の周波数信号に変換するFFT回路の出力により、前記周波数信号のTMCCにより所定時間内にフレーム同期を検出できないときに、次のチャンネルサーチを実行することを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記制御回路は、
前記FFT回路に接続され、誤り訂正およびTS再生回路により生成されるMPEG2−TS信号から、MPEG2−TSデマルチプレクサによって、多重された映像、音声、サービス情報データに分離される中から、前記サービス情報データを取込み、前記サービス情報データが所定時間内に検出されたときに該チャンネルを記録し、次のチャンネルサーチを実行することを特徴とする請求項1または請求項3記載のデジタル放送受信装置。 - 前記制御回路は、
前記直交復調およびAFC回路によって周波数同調された直交信号から検出され出力される伝送モード検出完了信号、もしくは所定の範囲内に周波数が同調したときに出力される周波数同調完了信号の各々が所定時間内に検出されないときに、次のチャンネルサーチを実行することを特徴とする請求項1、請求項3、請求項4のいずれか1項記載のデジタル放送受信装置。 - 移動しながらデシタル放送を受信し、設定周波数を逐次変更しながらチャンネルサーチを実行するデジタル放送受信装置であって、
アンテナを介して入力される放送波を中間周波数信号に変換するチューナと、
前記中間周波数信号をデジタルデータに変換するアナログ・デジタル変換器と、
前記アナログ・デジタル変換器により出力されるデジタルデータを直交復調し、周波数同調された直交信号を生成する回路と、直交信号の周波数オフセットを検出し、直交復調回路に周波数同調を行うための補正信号を出力する回路を含む、直交復調およびAFC回路と、
前記直交信号の有効シンボル期間を高速フーリエ演算により時間軸方向の信号から周波数軸方向の周波数信号に変換するFFT回路と、
前記周波数信号からMPEG2−TS信号を生成する誤り訂正およびTS再生回路と、
前記MPEG2−TS信号から、多重された映像、音声、サービス情報データを分離するMPEG2−TSデマルチプレクサと、
(1)前記直交復調およびAFC回路により出力される直交信号の信号レベルを、移動速度もしくは速度変化量に応じて決定される感度閾値と比較し、その結果、前記感度閾値を越えない場合、(2)前記FFT回路の出力により、前記周波数信号のTMCCによりフレーム同期を所定時間内に検出できない場合、(3)前記直交復調およびAFC回路によって周波数同調された直交信号から検出され出力される伝送モード検出完了信号、もしくは所定の範囲内に周波数が同調した時に出力される周波数同調完了信号を所定時間内に検出できない場合、(4)前記MPEG2−TSデマルチプレクサによって取込まれるサービス情報データを所定時間内に検出できない場合、のいずれか一つの条件が成立した場合に次のチャンネルサーチを行う制御回路と、
を備えたことを特徴とするデジタル放送受信装置。 - 移動しながらデシタル放送を受信し、設定周波数を逐次変更しながらチャンネルサーチを実行する、チューナと、アナログ・デシタル変換器と、直交復調およびAFC回路と、FFT回路と、誤り訂正・TS再生回路と、MPEG2−TSデマルチプレクサと、制御回路とを備えたデジタル放送受信装置におけるチャンネルサーチ制御方法であって、
前記制御回路は、
前記直交復調およびAFC回路により出力される周波数同期信号の信号レベルと、移動速度もしくは速度変化量に応じて決定される感度閾値とを比較し、前記信号レベルが前記感度閾値を越えたか否かを判定する第1のステップと、
前記FFT回路の出力により、前記周波数信号のTMCCによりフレーム同期を所定時間内に検出したか否かを判定する第2のステップと、
前記MPEG2−TSデマルチプレクサによって取込まれるサービス情報データを所定時間内に検出したか否かを判定する第3のステップと、
前記第1から第3のステップのうち、いずれか一つが成立しないことを条件に次のチャンネルサーチを実行するステップと、
を有することを特徴とするデジタル放送受信装置におけるチャンネルサーチ制御方法。 - 前記直交復調およびAFC回路によって周波数同調された直交信号から検出され出力される伝送モード検出完了信号、もしくは所定の範囲内に周波数が同調したときに出力される周波数同調完了信号を所定時間内に検出したか否かを判定する第4のステップと、
を更に有することを特徴とする請求項7に記載のデジタル放送受信装置におけるチャンネルサーチ制御方法。
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