JP2007288104A - 半導体集積回路及び半導体集積回路の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路及び半導体集積回路の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より小さなスペースでノイズフィルタを構成することができる半導体集積回路を提供する。
【解決手段】半導体基板1上に形成されたキャパシタ5を構成する電極4の領域上方に、パターン配線で形成されるインダクタ6を配置形成し、そのインダクタ6の一端と電極4とを接続することでLCフィルタ7を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノイズフィルタを備えてなる半導体集積回路、及び半導体集積回路の製造方法に関する。
従来、半導体集積回路において使用されるノイズフィルタは、特許文献1に開示されているようにRCフィルタを用いることが多かった。しかし、RCフィルタを用いた場合、消費電流が増加すると抵抗素子により電圧降下が発生するため、抵抗値を大きく設定するには一定の限界があり、フィルタのカットオフ周波数を低く設定することができないという問題がある。
また、特許文献2には、半導体集積回路上にインダクタ素子を形成する技術が開示されており、この技術を用いればLCフィルタを構成することが可能となる。
特許第3427594号公報 特開平5−82736号公報
しかしながら、特許文献2の技術を用いてインダクタ素子を形成した場合、素子によって占められる基板面積はかなり大きくなり、実際にLCフィルタを構成することは困難であるという問題があった。また、特許文献1のようにRCフィルタを構成する場合においても、抵抗素子とキャパシタとを夫々構成するのに2素子分の領域が必要である、という点では特許文献2と同様である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より小さなスペースでノイズフィルタを構成することができる半導体集積回路、及び半導体集積回路の製造方法を提供することにある。
請求項1記載の半導体集積回路によれば、半導体基板上に形成されるキャパシタを構成する電極領域の上方に受動素子を配置形成し、その受動素子の一端と前記電極とを接続することでノイズフィルタを構成する。即ち、従来は、キャパシタの上方に受動素子を配置形成すると、その受動素子を介して流れる信号がキャパシタ側にクロストークを発生させるおそれがあることから、そのような配置構成が採用されることはなかった。しかし、受動素子とキャパシタとによりノイズフィルタを構成する場合は、両者の間におけるクロストークは問題とならない。従って、キャパシタと受動素子とを基板の縦方向に積層して配置することで、ノイズフィルタを省スペースで形成することが可能となり、半導体集積回路全体のサイズを小型化することができる。
請求項2記載の半導体集積回路によれば、受動素子をパターン配線で形成されるインダクタとする。即ち、上述したように、半導体基板上にインダクタを形成する場合は非常に多くの面積が必要となるので、キャパシタの上方に重ねてインダクタを形成すれば、LCフィルタを小型に構成することができる。
請求項3記載の半導体集積回路によれば、インダクタとキャパシタ電極との間に磁性材料を挿入するので、より大きな値のインダクタンスを得ることができ、インダクタを小型に形成することができる。
請求項4記載の半導体集積回路によれば、磁性材料をキャパシタ電極と共通に構成するので、半導体集積回路の形成工程を簡単にすることができる。
請求項5記載の半導体集積回路によれば、インダクタの上方にも磁性材料を配置するので、インダクタンスを一層大きくすることができる。
請求項6記載の半導体集積回路によれば、インダクタのパターン形状を丸型渦巻き状とするので、例えばパターン形状を矩形とした場合のように通電時に発生する磁界が集中する箇所がなく、インダクタンスを向上させることができる。
請求項7記載の半導体集積回路によれば、インダクタのパターン形状を5画以上の多角形型渦巻き状とする。即ち、実際にパターンを形成する場合に曲線パターンは形成し難いため、直線パターンにより多角形を形成すれば丸型に近似したパターンを構成することができる。
請求項8記載の半導体集積回路によれば、インダクタとキャパシタ電極との接続を当該電極の中心部で行う。斯様に構成すれば、キャパシタ電極の抵抗値を見かけ上低下させることができる。
請求項9記載の半導体集積回路によれば、インダクタをパーマロイを材料とするパターン配線で構成する。即ち、パーマロイは高透磁率を有する磁性材料であると共に抵抗成分も有している。従って、インダクタをパーマロイで構成すれば、フィルタに入力されるノイズを抵抗成分によって消費減衰させることができる。
請求項10記載の半導体集積回路によれば、キャパシタをMOS型で構成するので、より小さい面積で大きな容量のキャパシタを構成することができる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1及び図2を参照して説明する。図1は、半導体集積回路として構成されるLCフィルタの(a)平面図、(b)模式的な断面図、(c)等価回路図である。図1(a),(b)に示すように、p型の半導体基板1上には、n+高濃度層2と絶縁膜3を介して対向する電極4とによりキャパシタ5が形成されている。即ち、キャパシタ5はMOS型として構成され、そのキャパシタ5の上層には、絶縁膜3を介してインダクタ(受動素子)6が形成されている。そして、インダクタ6の一端と電極4とが接続されていることで、LCフィルタ(ノイズフィルタ)7が構成されている。
即ち、インダクタ6は、中心から外方に向って配線を矩形状に巻き回すことで構成されており、その巻き始めの一端である中心において、キャパシタ5の電極4と接続されている。このLCフィルタ7は、例えば、図1(c)に示すように、入力端子に電源Vccが接続されることで、その電源Vccに重畳されているノイズを除去するために配置されている。
図2には、LCフィルタ7を形成するプロセスを示す。半導体基板1上には、n−層11がエピタキシャル形成されていると共に、素子形成領域を取り囲むようにp+領域12が形成され、pn接合分離が図られている。そして、n−層11の表面側にn+高濃度層2が形成されており、その上に例えばSiO等による絶縁膜3を形成する(1)。尚、以下では図示が煩雑になるのを避けるため、各部の符号は新規な構成物以外は極力省略する。
次に、ポリシリコン膜13を形成して(2)パターニングすることで(3)、キャパシタ電極4を形成する。その上から再び絶縁膜3を形成すると(4)、絶縁膜3にコンタクトホール14,15を形成する(5)。続いて、パーマロイの一種であるFeNiの膜16を形成すると(6)、そのFeNi膜16をパターニングしてインダクタ7を形成する(7)。それから、コンタクトホール15をn+高濃度層2に達する深さにしてから(8)Al膜17を形成してパターニングを行い(9)、LCフィルタ7の入力端子,共通接続点(グランド)の配線17a,17bを形成する。最後にそれらの上層に保護膜として絶縁膜3を形成する(10)。
尚、図1(a)において、図中下方側に示されているのはキャパシタ5の電極4に対するAl配線17cであり、LCフィルタ7の出力端子となる。
即ち、従来は、キャパシタ5の上方に素子を配置形成すると、その素子を介して流れる信号がキャパシタ5側にクロストークを発生させるおそれがあるため、そのような配置構成が採用されることはなかった。しかし、インダクタ6とキャパシタ5とでノイズ除去用のフィルタ7を構成する場合は両素子間のクロストークは問題とならないため、上記のようなスタック構造を採用することが可能となる。
以上のように本実施例によれば、半導体基板1上に形成されたキャパシタ5を構成する電極4の領域上方に、パターン配線で形成されるインダクタ6を配置形成し、そのインダクタ6の一端と電極4とを接続することでLCフィルタ7を構成した。即ち、一般に半導体基板上にインダクタを形成する場合は非常に多くの面積が必要となる。従って、キャパシタ5とインダクタ6とを基板1の縦方向に重ねて配置することで、LCフィルタ7を省スペースで形成することが可能となり、半導体集積回路全体のサイズを小型化することができる。
また、インダクタ6をFeNiを材料とするパターン配線で構成した。即ち、パーマロイの一種であるFeNiは高透磁率を有する磁性材料であると共に抵抗成分も有しているので、LCフィルタ7に入力されるノイズを抵抗成分によって消費減衰させることができる。更に、キャパシタ5をMOS型で構成したので、より小さい面積でより大きな容量を備えるように構成することができる。加えて、インダクタ6とキャパシタ電極4との接続を当該電極の中心部で行うので、キャパシタ電極4の抵抗値を見かけ上低下させることができる。
(第2実施例)
図3は本発明の第2実施例であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例のLCフィルタ21は、基本的な構造は第1実施例のLCフィルタ7と同様であるが、キャパシタ22を構成する電極23が、磁性材料であるFeNiで構成されている。即ち、キャパシタ電極23はインダクタコアとしても機能する。
以上のように構成される第2実施例によれば、キャパシタ電極23を高透磁率材料により構成することで、インダクタ6のインダクタンスが向上するので、インダクタ6をより小型に形成することができる。
(第3実施例)
図4は本発明の第3実施例を示すものであり、第2実施例と異なる部分のみ説明する。第3実施例のLCフィルタ24は、第2実施例の構成に加えて、インダクタ6の上方に、絶縁膜3を介してインダクタコア25を配置したものである。インダクタコア25は、やはりFeNiのような磁性材料で構成され、外形はキャパシタ電極23と略同様となっている。
以上のように構成される第2実施例によれば、インダクタ6の上方にもコア25を配置し、インダクタ6の上下に高透磁率材料を配置することでインダクタンスを一層向上させることができる。
(第4実施例)
図5は本発明の第4実施例を示すものであり、第1,第2実施例と異なる部分のみ説明する。第4実施例のLCフィルタ26は、第1実施例の構成に加えて、キャパシタ電極4とインダクタ6と間に、絶縁膜3を介してインダクタコア27を配置したものである。即ち、第2実施例ではキャパシタ電極23を高透磁率材料により構成することでインダクタコアとして機能させたが、第4実施例ではキャパシタ電極4とは個別にインダクタコア27を配置している。
以上のように構成される第4実施例によれば、キャパシタ電極4とインダクタ6と間にインダクタコア27を配置したので、第2実施例のキャパシタ電極23ように電極23の抵抗値が上昇することを回避できる。また、インダクタコア27がキャパシタ5側に対する磁気シールドとしても機能するので、キャパシタ5に磁気的な影響が及ぶことを回避できる。
(第5,第6実施例)
図6,図7は本発明の第5,第6実施例を示すものである。第5,第6実施例は、インダクタのパターン形状が第1〜第4実施例とは異なる場合を示す。即ち、図6に示す第5実施例では、インダクタ28のパターン形状を丸型渦巻き状としている。斯様に構成すると、例えばパターン形状を第1実施例のような矩形渦巻状とした場合のように、通電時に発生する磁界が集中する箇所が存在しないため、インダクタンスを向上させることができる。
また、図7に示す第6実施例では、インダクタ29のパターン形状を八角形型渦巻き状としている。即ち、実際にパターンを形成しようとすると曲線パターンは形成し難いため、直線パターンにより多角形を形成すれば、丸型に近似したパターンを構成することができる。
(第7実施例)
図8は本発明の第7実施例を示すものである。第7実施例では、第1〜第6実施例のようにインダクタを構成することに替えて、キャパシタ5の上方に抵抗素子(受動素子)30を形成することで、RCフィルタ(ノイズフィルタ)31を構成したものである。抵抗素子30は、例えば薄膜抵抗により構成され、キャパシタ電極4とは図8中左端側で配線32により接続されている。そして、抵抗素子30の他端は、RCフィルタ31の入力端子となるように配線33が引き出されている。
即ち、キャパシタと抵抗素子とでRCフィルタを構成する場合も、従来は半導体基板上に夫々形成領域を確保して2次元的に構成しているため、2素子分の配置スペースが必要であったことに替わりはない。従って、第7実施例によれば、抵抗素子30及びキャパシタ5よりなるRCフィルタ31を、従来よりも小型に構成することができる。
本発明は上記し又は図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形が可能である。
インダクタはFeNiで構成するものに限らず、Alなどで構成しても良い。
キャパシタ電極についても、Alなどで構成しても良い。
インダクタコアについてもFeNiで構成するものに限らず、適当な磁性材料を選択して使用すれば良い。
第6実施例において、インダクタのパターン形状は八角形状に限ることなく、五角以上の多角形型にすれば良い。
キャパシタはMOS型に限らず、pn接合型で構成しても良い。
素子形成領域を、SOI(Silicon On Insulator)基板上にトレンチ分離することで形成しても良い。
集積回路を構成する半導体のp,n型は、適宜入れ替えても良い。
本発明の第1実施例であり、半導体集積回路として構成されるLCフィルタの(a)平面図、(b)模式的な断面図、(c)等価回路図 LCフィルタを形成するプロセスを示す図 本発明の第2実施例を示す図1(a),(b)相当図 本発明の第3実施例を示す図3相当図 本発明の第4実施例を示す図3相当図 本発明の第5実施例を示す図1(a)相当図 本発明の第6実施例を示す図6相当図 本発明の第7実施例を示す図3相当図
符号の説明
図面中、1は半導体基板、4は電極、5はキャパシタ、6はインダクタ(受動素子)、7はLCフィルタ(ノイズフィルタ)、21はLCフィルタ(ノイズフィルタ)、22はキャパシタ、23は電極(インダクタコア)、24はLCフィルタ(ノイズフィルタ)、25はインダクタコア、26はLCフィルタ(ノイズフィルタ)、27はインダクタコア、28,29はインダクタ、30は抵抗素子(受動素子)、31はRCフィルタ(ノイズフィルタ)を示す。

Claims (20)

  1. 半導体基板上に形成されるキャパシタと、このキャパシタを構成する電極の一方に一端が接続されると共に、当該電極領域の上方に配置形成される受動素子とで構成されるノイズフィルタを備えることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記受動素子は、パターン配線によって形成されるインダクタであることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 前記インダクタと前記キャパシタ電極との間に、磁性材料を挿入したことを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
  4. 前記磁性材料を、前記キャパシタ電極と共通に構成したことを特徴とする請求項3記載の半導体集積回路。
  5. 前記インダクタの上方にも、磁性材料を配置したことを特徴とする請求項3又は4記載の半導体集積回路。
  6. 前記インダクタのパターン形状を、丸型渦巻き状としたことを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の半導体集積回路。
  7. 前記インダクタのパターン形状を、五角以上の多角形型渦巻き状としたことを特徴とする請求項2乃至又5の何れかに記載の半導体集積回路。
  8. 前記インダクタと前記キャパシタ電極との接続を、当該電極の中心部で行うことを特徴とする請求項2乃至7の何れかに記載の半導体集積回路。
  9. 前記インダクタを、パーマロイを材料とするパターン配線で構成することを特徴とする請求項2乃至8の何れかに記載の半導体集積回路。
  10. 前記キャパシタを、MOS型で構成することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の半導体集積回路。
  11. 半導体基板上にキャパシタを形成し、
    このキャパシタを構成する電極領域の上方に、当該電極に一端が接続されるように受動素子を配置形成することで、ノイズフィルタを構成することを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
  12. 前記受動素子は、パターン配線によって形成されるインダクタであることを特徴とする請求項11記載の半導体集積回路の製造方法。
  13. 前記インダクタと前記キャパシタ電極との間に、磁性材料を挿入することを特徴とする請求項12記載の半導体集積回路の製造方法。
  14. 前記磁性材料を、前記キャパシタ電極と共通に構成することを特徴とする請求項13記載の半導体集積回路の製造方法。
  15. 前記インダクタの上方にも、磁性材料を配置することを特徴とする請求項13又は14記載の半導体集積回路の製造方法。
  16. 前記インダクタのパターン形状を、丸型渦巻き状とすることを特徴とする請求項12乃至15の何れかに記載の半導体集積回路の製造方法。
  17. 前記インダクタのパターン形状を、五角以上の多角形型渦巻き状とすることを特徴とする請求項12乃至15の何れかに記載の半導体集積回路の製造方法。
  18. 前記インダクタと前記キャパシタ電極との接続を、当該電極の中心部で行うことを特徴とする請求項12乃至17の何れかに記載の半導体集積回路の製造方法。
  19. 前記インダクタを、パーマロイを材料とするパターン配線で構成することを特徴とする請求項12乃至18の何れかに記載の半導体集積回路の製造方法。
  20. 前記キャパシタを、MOS型で構成することを特徴とする請求項11乃至19の何れかに記載の半導体集積回路の製造方法。
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