JP2007287513A - 鉛蓄電池再生液の製造方法、及び鉛蓄電池再生方法 - Google Patents

鉛蓄電池再生液の製造方法、及び鉛蓄電池再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極を損傷させることなく、確実にしかも安価に鉛蓄電池を再生することができる鉛蓄電池再生液の製造方法、及び鉛蓄電池再生方法を提供する。
【解決手段】乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と米のとぎ汁と糖蜜とを約1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成し、室温で発酵させ、発酵液を約1000倍に希釈して、鉛蓄電池再生液1を製造する。鉛蓄電池の液槽23から電解液である希硫酸24を抜き取り、鉛蓄電池再生液1を液槽23に注入して適宜の期間放置することにより、硫酸鉛25が正極21及び負極22から除去される。適宜の期間放置後の鉛蓄電池の液槽23から鉛蓄電池再生液1を抜き取り、液槽23に新たな希硫酸24を注入することにより、鉛蓄電池が再生する。
【選択図】図3

Description

本発明は、容量が低下した鉛蓄電池を再生させる方法に関し、より詳しくは、鉛蓄電池の容量を回復させることができる鉛蓄電池再生液の製造方法、及び鉛蓄電池再生液を用いた鉛蓄電池再生方法に関する。
現在、蓄電池は種々の機器で広く利用されており、特に鉛蓄電池は、他の蓄電池に比べて安価であり、車載用の電源又は非常用電源等の比較的大きな容量が必要とされる用途に利用されている。鉛蓄電池は、正極活物質に二酸化鉛、負極活物質に鉛、電解液に希硫酸を用いた蓄電池であり、通常、一対の電極及び電解液からなるバッテリセルを複数個直列に接続して使用される。鉛蓄電池のバッテリセルの出力電圧は約2Vであり、車載用の電源では、鉛蓄電池のバッテリセルを6個直列に接続して出力電圧を約12ボルトにしたバッテリシステムが利用されている。
ところで、鉛蓄電池では、長期間に渡って充放電を繰り返した結果、容量が低下してしまうという現象が発生する。車載用の電源では、数年間の使用後に鉛蓄電池の容量が約半分にまで低下することもある。このような状態では、鉛蓄電池の電解液を補充するか、又は電解液を交換した場合でも、鉛蓄電池の容量は殆ど回復しない。
鉛蓄電池の容量が低下する主な原因の一つに、サルフェーションという現象がある。鉛蓄電池が放電を行う際には、二酸化鉛、鉛及び硫酸が反応して硫酸鉛及び水が発生する。硫酸鉛は導電性を殆ど有していない物質であり、硫酸鉛が電極表面に析出した場合は、電極表面の硫酸鉛が析出した部分での反応が困難となる。充放電の繰り返し又は長時間の放電によって生成した硫酸鉛が電極表面を覆う現象がサルフェーションであり、サルフェーションによって、充放電に必要な反応を行う電極の表面積が減少し、鉛蓄電池の容量が低下する。容量が低下した鉛蓄電池は、鉛蓄電池としての機能が実質的に果たせなくなり、通常は廃棄処分される。
このように、鉛蓄電池を使用するためには、一定期間毎に、容量が低下した鉛蓄電池を廃棄して新たな鉛蓄電池に交換する必要があり、交換のコストが大きいという問題がある。また鉛蓄電池は鉛及び硫酸等の有害物質を含んでいるので、鉛蓄電池の廃棄の際には環境汚染の虞がある。そこで、近年では、容量が低下した鉛蓄電池の電極表面から硫酸鉛を除去して鉛蓄電池を再生する処理方法が種々提案されている。例えば、鉛蓄電池の電極間に特定の電圧を印加することによって硫酸鉛を電極から除去し、鉛蓄電池を再生する技術が提案されており、特許文献1にはこの技術の例が開示されている。
特開2005−285591号公報
鉛蓄電池を再生する従来の技術には、容量を回復させる効果が持続しない、又は再生時に電極を損傷させる等の問題を抱えるものがある。また特許文献1に示す如き、鉛蓄電池の電極に特定の電圧を印加することで鉛蓄電池を再生する技術を利用するためには、特定の電圧を印加するための装置を購入して使用する必要があり、コストがかかるという問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、有用微生物として知られる微生物を利用して鉛蓄電池の電極から硫酸鉛を除去することにより、電極を損傷させることなく、確実にしかも安価に鉛蓄電池を再生することができる鉛蓄電池再生液の製造方法、及び鉛蓄電池再生方法を提供することにある。
第1発明に係る鉛蓄電池再生液の製造方法は、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と水と多糖とミネラルとを混合した混合液を生成し、生成した前記混合液を室温で発酵させ、発酵によって生成した発酵液を水で50〜4000倍に希釈することによって、前記発酵液の希釈液である鉛蓄電池再生液を製造することを特徴とする。
第1発明においては、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と水と多糖とミネラルとを混合した混合液を生成し、室温で発酵させ、発酵液を50〜4000倍に希釈して、鉛蓄電池再生液を製造する。微生物が多糖を発酵することによって、鉛蓄電池の再生に必要な抗酸化物質が生成される。
第2発明に係る鉛蓄電池再生液の製造方法は、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と水と糖蜜とを実質的に1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成し、生成した前記混合液を室温で発酵させ、発酵によって生成した発酵液を実質的に1000倍に水で希釈することによって、前記発酵液の希釈液である鉛蓄電池再生液を製造することを特徴とする。
第2発明においては、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と水と糖蜜とを約1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成し、室温で発酵させ、発酵液を約1000倍に希釈して、鉛蓄電池再生液を製造する。糖蜜は発酵に必要な多糖及びミネラルを含んでおり、発酵によって、鉛蓄電池の再生に必要な抗酸化物質が生成される。
第3発明に係る鉛蓄電池再生液の製造方法は、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と米のとぎ汁と糖蜜とを実質的に1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成し、生成した前記混合液を室温で発酵させ、発酵によって生成した発酵液を実質的に1000倍に水で希釈することによって、前記発酵液の希釈液である鉛蓄電池再生液を製造することを特徴とする。
第3発明においては、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と米のとぎ汁と糖蜜とを約1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成し、室温で発酵させ、発酵液を約1000倍に希釈して、鉛蓄電池再生液を製造する。米のとぎ汁は、発酵に必要な多糖及びミネラルを含み、更に濁りによって外光を遮断することができる。
第4発明に係る鉛蓄電池再生液の製造方法は、前記混合液を発酵させる際には、前記混合液の温度を35℃〜38℃の範囲内に保ちながら4日間発酵させることを特徴とする。
第4発明においては、混合液を発酵させる際に、35℃〜38℃の温度範囲内に保ちながら約4日間発酵させることにより、適度な発酵を行わせる。
第5発明に係る鉛蓄電池再生方法は、電解液を溜める液槽を備える鉛蓄電池の容量が回復するように鉛蓄電池を再生する鉛蓄電池再生方法において、鉛蓄電池が備える液槽から電解液を抜き取り、電解液を抜き取った後の液槽に、第1乃至第4発明のいずれか一つに係る鉛蓄電池再生液の製造方法で製造される鉛蓄電池再生液を注入し、液槽に前記鉛蓄電池再生液を注入した状態の鉛蓄電池を適宜の期間放置し、前記期間放置後の前記鉛蓄電池の液槽から前記鉛蓄電池再生液を抜き取り、前記鉛蓄電池再生液を抜き取った後の液槽に新たな電解液を注入することを特徴とする。
第5発明においては、鉛蓄電池の液槽から電解液である希硫酸を抜き取り、本発明の鉛蓄電池再生液の製造方法によって製造した鉛蓄電池再生液を液槽に注入して適宜の期間放置することにより、鉛蓄電池の電極の表面を覆う硫酸鉛は、鉛蓄電池再生液に含まれる微生物及び抗酸化物質によって電極から除去される。適宜の期間放置後の鉛蓄電池の液槽から鉛蓄電池再生液を抜き取り、液槽に新たな希硫酸を注入することにより、鉛蓄電池が再生する。
第1及び第2発明にあっては、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物が多糖を分解する発酵を行い、微生物及び発酵によって生成した抗酸化物質が含まれる発酵液が生成し、この発酵液を希釈することにより、鉛蓄電池の電力を覆う硫酸鉛等の不活性物質を除去して鉛蓄電池を再生する鉛蓄電池再生液を安価に製造することができる。
第3発明にあっては、混合液を生成するために米のとぎ汁を用いることにより、発酵を妨げる外光を遮断して、微生物による発酵を促進することができる。
第4発明にあっては、混合液を発酵させる際に、35℃〜38℃の温度範囲内に保ちながら約4日間発酵させることにより、適度な発酵を行わせ、鉛蓄電池を再生することができる鉛蓄電池再生液を確実に生成することができる。
第5発明においては、鉛蓄電池再生液に含まれる微生物及び抗酸化物質が、鉛蓄電池の容量低下の原因である硫酸鉛を電極の表面から除去するので、電極を損傷させることなく容量を回復させ、確実に鉛蓄電池を再生させることができる。また第1乃至第4発明のいずれか一つによって製造した鉛蓄電池再生液を用いて鉛蓄電池を再生させるので、鉛蓄電池に特定の電圧を印加することで鉛蓄電池を再生する従来の方法に比べて、安価に鉛蓄電池を再生することができる。更に本発明では、従来であれば廃棄すべき鉛蓄電池を容易に再生することが可能であるので、鉛蓄電池の廃棄量を削減し、環境汚染を抑制することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の鉛蓄電池再生液の製造方法を示す概念図である。まず、図1(a)に示す如く、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と米のとぎ汁と糖蜜とを1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成する。乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌は、有用微生物として知られる微生物群である。糖蜜は、微生物の発酵に必要な多糖及びミネラルを含んでおり、また安価な材料である。また米のとぎ汁は、糖蜜と同様に多糖及びミネラルを含んでいる。
なお、混合液を生成する際には、多糖とミネラルとを個別に混合してもよいが、糖蜜を用いることで、安価に鉛蓄電池再生液を製造することができる。また微生物の培養液と糖蜜とを米のとぎ汁と混合するのではなく、微生物の培養液と糖蜜とを水と混合することによって混合液を生成しても良い。微生物の培養液と水と糖蜜との混合比は、体積比率で1:100:1であることが望ましいが、その他の混合比であっても鉛蓄電池再生液を生成することは可能である。
次に、図1(b)に示す如く、生成した混合液を35℃〜38℃の温度範囲内で4日間放置する。混合液に含まれる微生物は、多糖を分解する発酵を行い、発酵液が生成される。発酵液には、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物と共に、発酵によって生成した抗酸化物質が含まれる。発酵時の温度は、室温の範囲内であれば他の温度範囲であってもよい。但し、発酵時の温度が35℃〜38℃よりも低い場合は、混合液を放置して発酵させる期間の長さを、温度に応じて4日間よりも長い期間にすることが望ましい。また、発酵時には温度をほぼ一定に保つことが望ましい。次に、図1(c)に示す如く、生成した発酵液を水で1000倍に希釈することによって、鉛蓄電池再生液1を製造する。希釈に用いる水は、精製水である。
以上の本発明の鉛蓄電池再生液の製造方法においては、微生物の培養液及び糖蜜と米のとぎ汁とを混合して混合液を生成することによって、発酵に必要な多糖及びミネラルを米のとぎ汁が供給するのみならず、米のとぎ汁は濁っているので、発酵を妨げる外光を遮断して発酵を促進することができる。また、発酵液を水で希釈する倍率は、50〜4000倍の範囲であれば、1000倍以外の倍率であってもよい。
次に、このようにして製造した鉛蓄電池再生液1を用いて鉛蓄電池の容量を回復する本発明の鉛蓄電池再生方法を説明する。図2は、鉛蓄電池2の構造を模式的に示す模式的断面図である。鉛蓄電池2は、二酸化鉛を活物質として用いてなる正極21と、鉛を活物質として用いてなる負極22と、電解液である希硫酸24を溜める液槽23とを備えて構成されている。正極21及び負極22は、液槽23中の希硫酸24に接触している。鉛蓄電池2の放電により、正極21と希硫酸24との接触部分及び負極22と希硫酸24との接触部分で放電に必要な化学反応が発生することに伴って、不活性物質である硫酸鉛25が生成し、正極21及び負極22と希硫酸24との接触部分に硫酸鉛25が析出する。充放電の繰り返し又は長時間の放電により、生成した硫酸鉛25が正極21及び負極22の表面を覆うサルフェーションが発生する。サルフェーションの進行により、正極21及び負極22と希硫酸24とが直接に接触する部分の面積が縮小し、充放電に必要な化学反応の発生が次第に困難となり、鉛蓄電池2の容量が低下する。
図3は、容量が低下した鉛蓄電池2を再生する鉛蓄電池再生方法を説明する説明図である。まず、図3(a)に示す如く、サルフェーションが発生した鉛蓄電池2の液槽23から希硫酸24を抜き取り、希硫酸24を抜き取った液槽23に鉛蓄電池再生液1を注入する。次に、図3(b)に示す如く、液槽23に鉛蓄電池再生液1を注入した状態で鉛蓄電池2を適宜の期間放置する。液槽23に鉛蓄電池再生液1を注入した状態で鉛蓄電池2を放置している間に、鉛蓄電池再生液1に含まれる微生物及び抗酸化物質が正極21及び負極22の表面から硫酸鉛25を除去する。液槽23に鉛蓄電池再生液1を注入した状態で鉛蓄電池2を放置する期間は、発酵液を水で1000倍に希釈した鉛蓄電池再生液1の場合で4〜5日間である。発酵液を水で希釈した倍率が大きい場合は、液槽23に鉛蓄電池再生液1を注入した状態で鉛蓄電池2を放置する期間はより長くなる。
次に、図3(c)に示す如く、液槽23に鉛蓄電池再生液1を注入した状態で適宜の期間放置した鉛蓄電池2の液槽23から鉛蓄電池再生液1を抜き取り、鉛蓄電池再生液1を抜き取った後の液槽23に新たな希硫酸24を注入する。正極21及び負極22の表面を覆っていた硫酸鉛25は、鉛蓄電池再生液1によって正極21及び負極22の表面から除去され、除去された硫酸鉛25は、鉛蓄電池再生液1を液槽23から抜き取る際に鉛蓄電池再生液1と共に鉛蓄電池2外へ排出される。正極21及び負極22の表面から硫酸鉛25が除去された状態で液槽23に新たな希硫酸24が注入されることにより、正極21及び負極22の表面と希硫酸24との接触面積が再生前よりも大きくなり、充放電に必要な正極21及び負極22と希硫酸24との間での反応が硫酸鉛25で妨げられずにより容易に行われるようになる。従って、サルフェーションによって低下した鉛蓄電池2の容量が本発明によって回復し、鉛蓄電池2が再生する。
次に、本発明を用いて鉛蓄電池を再生した実施例を説明する。床洗浄機の電源として使用していた鉛蓄電池の再生を行った。図4は、再生前後の鉛蓄電池中の希硫酸の比重を示す図表である。再生対象の鉛蓄電池は六つのバッテリセルからなり、三台の鉛蓄電池の再生を行った。図4中の最上段の数字は鉛蓄電池及びバッテリセルの番号であり、ハイフンの前の数字は鉛蓄電池の番号を示し、ハイフンの後の数字はバッテリセルの番号を示している。例えば、図4中の1−5は、1台目の鉛蓄電池の5番目のバッテリセルを示している。再生対象の鉛蓄電池は、一年三ヶ月間使用し、その後一年六ヶ月間放置していた鉛蓄電池である。再生前に充電を行い、鉛蓄電池を備えた床洗浄機を動作させたところ、床洗浄機は殆ど稼動しなかった。鉛蓄電池用の比重計を用いて各バッテリセル中の希硫酸の比重を測定したところ、再生前の値として図4に示す如く、比重の値が極端に低くなっており、1台目の鉛蓄電池の6番目のバッテリセル、3台目の鉛蓄電池の5番目のバッテリセル及び3台目の鉛蓄電池の6番目のバッテリセル以外のバッテリセルでは、希硫酸の比重が比重計の目盛り以下となって測定不可能となっていた。
再生前の鉛蓄電池の液槽内の希硫酸を抜き取り、新たな希硫酸を液槽内に注入し、充電を行った。鉛蓄電池を備えた床洗浄機を動作させたところ、床洗浄機は5分間稼動し、その後停止した。鉛蓄電池用の比重計を用いて各バッテリセル中の希硫酸の比重を測定したところ、希硫酸のみ交換の値として図4に示す如く、各バッテリセルにおいて比重が測定可能となったものの、標準の比重1.26前後の値に比べて小さい値となっているバッテリセルが多い。即ち、希硫酸を交換しただけでは、鉛蓄電池の容量を回復させるには不十分である。
次に鉛蓄電池の一回目の再生を行った。鉛蓄電池の液槽内の希硫酸を抜き取った後、発酵液を1000倍に希釈した本発明に係る鉛蓄電池再生液1を液槽内に注入し、6日間放置した。6日間放置後、鉛蓄電池の液槽から鉛蓄電池再生液1を抜き取り、新たな希硫酸を液槽内に注入することによって、鉛蓄電池の一回目の再生を行った。一回目の再生を行った後の鉛蓄電池を充電し、鉛蓄電池を備えた床洗浄機を動作させたところ、床洗浄機は25分間稼動した。鉛蓄電池用の比重計を用いて各バッテリセル中の希硫酸の比重を測定したところ、再生一回目の値として図4に示す如く、再生前に比べて希硫酸の比重の値がより大きくなっているバッテリセルが多い。
更に、同じ鉛蓄電池に対して、二回目の再生を行った。鉛蓄電池の液槽内の希硫酸を抜き取った後、発酵液を1000倍に希釈した本発明に係る鉛蓄電池再生液1を液槽内に注入し、8日間放置した。8日間放置後、鉛蓄電池の液槽から鉛蓄電池再生液1を抜き取り、新たな希硫酸を液槽内に注入することによって、鉛蓄電池の二回目の再生を行った。二回目の再生を行った後の鉛蓄電池を充電し、鉛蓄電池を備えた床洗浄機を動作させたところ、床洗浄機は40分間稼動した。鉛蓄電池用の比重計を用いて各バッテリセル中の希硫酸の比重を測定したところ、再生二回目の値として図4に示す如く、二回目の再生を行った後の希硫酸の比重の値は、標準の比重1.26前後の値に比べて遜色ない値にまで回復している。即ち、本発明によって鉛蓄電池の容量が回復し、鉛蓄電池が再生したことが明らかである。
以上詳述した如く、本発明においては、鉛蓄電池2の液槽23から電解液である希硫酸24を抜き取り、本発明の鉛蓄電池再生液の製造方法によって製造した鉛蓄電池再生液1を液槽23に注入して適宜の期間放置する。鉛蓄電池2の正極21及び負極22の表面を覆う硫酸鉛25は、鉛蓄電池再生液1に含まれる微生物及び抗酸化物質によって正極21及び負極22から除去される。適宜の期間放置後の鉛蓄電池2の液槽23から鉛蓄電池再生液1を抜き取り、液槽23に新たな希硫酸24を注入することにより、鉛蓄電池2が再生する。鉛蓄電池再生液1に含まれる微生物及び抗酸化物質が、鉛蓄電池2の容量低下の原因である硫酸鉛25を正極21及び負極22の表面から除去するので、本発明では、正極21及び負極22を損傷させることなく確実に鉛蓄電池2を再生させることができる。
また本発明では、乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物で多糖を発酵した発酵液を希釈することで製造した鉛蓄電池再生液1を用いて鉛蓄電池2を再生させるので、鉛蓄電池2に特定の電圧を印加することで鉛蓄電池2を再生する従来の方法に比べて、安価に鉛蓄電池2を再生することができる。更に本発明では、従来であれば廃棄すべき鉛蓄電池2を容易に再生することが可能であるので、鉛蓄電池2の廃棄量を削減し、環境汚染を抑制することができる。
本発明の鉛蓄電池再生液の製造方法を示す概念図である。 鉛蓄電池の構造を模式的に示す模式的断面図である。 容量が低下した鉛蓄電池を再生する鉛蓄電池再生方法を説明する説明図である。 再生前後の鉛蓄電池中の希硫酸の比重を示す図表である。
符号の説明
1 鉛蓄電池再生液
2 鉛蓄電池
21 正極(電極)
22 負極(電極)
23 液槽
24 希硫酸(電解液)
25 硫酸鉛

Claims (5)

  1. 乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と水と多糖とミネラルとを混合した混合液を生成し、
    生成した前記混合液を室温で発酵させ、
    発酵によって生成した発酵液を水で50〜4000倍に希釈することによって、前記発酵液の希釈液である鉛蓄電池再生液を製造すること
    を特徴とする鉛蓄電池再生液の製造方法。
  2. 乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と水と糖蜜とを実質的に1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成し、
    生成した前記混合液を室温で発酵させ、
    発酵によって生成した発酵液を実質的に1000倍に水で希釈することによって、前記発酵液の希釈液である鉛蓄電池再生液を製造すること
    を特徴とする鉛蓄電池再生液の製造方法。
  3. 乳酸菌、酵母菌、放線菌及び光合成菌を含む微生物の培養液と米のとぎ汁と糖蜜とを実質的に1:100:1の体積比率で混合した混合液を生成し、
    生成した前記混合液を室温で発酵させ、
    発酵によって生成した発酵液を実質的に1000倍に水で希釈することによって、前記発酵液の希釈液である鉛蓄電池再生液を製造すること
    を特徴とする鉛蓄電池再生液の製造方法。
  4. 前記混合液を発酵させる際には、前記混合液の温度を35℃〜38℃の範囲内に保ちながら4日間発酵させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の鉛蓄電池再生液の製造方法。
  5. 電解液を溜める液槽を備える鉛蓄電池の容量が回復するように鉛蓄電池を再生する鉛蓄電池再生方法において、
    鉛蓄電池が備える液槽から電解液を抜き取り、
    電解液を抜き取った後の液槽に、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の鉛蓄電池再生液の製造方法で製造される鉛蓄電池再生液を注入し、
    液槽に前記鉛蓄電池再生液を注入した状態の鉛蓄電池を適宜の期間放置し、
    前記期間放置後の前記鉛蓄電池の液槽から前記鉛蓄電池再生液を抜き取り、
    前記鉛蓄電池再生液を抜き取った後の液槽に新たな電解液を注入すること
    を特徴とする鉛蓄電池再生方法。
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