JP2007286753A - 紙幣繰出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】集積方向が紙幣Pを積み重ねる方向でも、繰り出す紙幣Pに対して異物を分離しやすくし、異物の噛み込みによる障害を防止できる紙幣繰出装置を提供する。
【解決手段】紙幣集積部31では、上下方向に対して傾斜する方向を集積方向として紙幣Pを集積状態で収容する。紙幣集積部31にセットする紙幣Pに混入している異物を、紙幣集積部31の傾斜で移動させて排除しやすくする。紙幣集積部31の上部でかつ傾斜の高い側から繰出手段33で紙幣集積部31内の紙幣Pを繰り出す。つまり紙幣集積部31の上下方向および傾斜方向のそれぞれに対して重力の反対方向へ紙幣Pを繰り出し、繰り出す紙幣Pに対して異物をその自重で分離しやすくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、集積状態の紙幣を1枚ずつ繰り出す紙幣繰出装置に関する。
従来、紙幣の入金取引をする機械として、入出金取引が可能なATMなどの紙幣入出金機や、主に小売店の経営者や従業員が操作して小売店の売上金を入金する大口用の入金機などがある。このような機械では、入金する紙幣を集積状態で受け入れ、この集積状態の紙幣を1枚ずつ機械内部へ繰り出す紙幣繰出装置が用いられている。
この紙幣繰出装置では、入金口から投入される紙幣を集積状態で収容する紙幣集積部を有し、この紙幣集積部に収容された集積紙幣の集積方向一方から紙幣を繰出方向に繰り出すとともに送りローラと逆転ローラとで構成されるゲート部を通じて1枚ずつに分離し、紙幣を1枚ずつ繰出通路に繰り出している。
ところで、集積状態で投入される紙幣には硬貨などの異物が混入していることがある。異物が混入している場合、紙幣と一緒に繰り出されようとするが、ゲート部を異物が通過できないため、ゲート部で異物が停止する。
また、集積方向を水平方向とし、集積方向一方で上部側から紙幣を上方へ向けて繰り出すことにより、異物が混入していても、その異物の自重によって紙幣と一緒に上方へ繰り出されるのを防止するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−78284号公報(第5頁、図4)
上述のように、水平方向の集積方向一方で上部側から紙幣を上方へ向けて繰り出すことにより、異物が混入していても、その異物の自重によって紙幣と一緒に上方へ繰り出されるのを防止するようにしているが、集積方向が水平方向であって、紙幣を立てた状態に装填するため、紙幣集積部の紙幣容量が大きいと紙幣が倒れたりずれやすいことから、紙幣収容量がある程度少量に限られ、小売店の売上金などの多量の紙幣を一度に投入する入金機などには適用できない。
この入金機などでは、集積方向を紙幣を積み重ねられる上下方向とすることにより、紙幣集積部の紙幣容量が大きくても紙幣を積み重ねることから紙幣が倒れたりずれたりすることがない。しかし、紙幣に異物が混入した場合、紙幣と一緒に異物が繰り出されやすく、異物の噛み込みによる障害が発生しやすい問題がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、集積方向が紙幣を積み重ねられる方向でも、繰り出す紙幣に対して異物を分離しやすくし、異物の噛み込みによる障害を防止できる紙幣繰出装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の紙幣繰出装置は、上下方向に対して傾斜する方向を集積方向とし、紙幣を集積状態で収容する紙幣集積部と、この紙幣集積部に対して紙幣を投入する紙幣取引口と、前記紙幣集積部の上部でかつ傾斜の高い側から紙幣集積部内の紙幣を繰り出す繰出手段と、前記紙幣集積部内に集積方向に沿って移動可能に設けられ、紙幣集積部内の紙幣を支持して前記繰出手段に押圧する紙幣押圧手段とを具備しているものである。
請求項2記載の紙幣繰出装置は、請求項1記載の紙幣繰出装置において、繰出手段は、紙幣集積部内の最上部の紙幣を繰出方向に繰り出す繰出部材と、この繰出部材で繰り出される紙幣の通過を1枚に規制するとともに、紙幣に混入して異物が繰り出される場合にその異物の規制に所定以上の負荷がかかると異物の通過を許容するゲート部と、このゲート部を通過した紙幣を受け入れて繰出方向に案内するとともに、ゲート部を通過した異物が移動し得る通路間隔に形成された繰出通路と、この繰出通路内のゲート部を過ぎた位置で異物を停止させる異物停止部と、前記繰出通路のゲート部を過ぎた位置に設けられ、繰出通路内の異物を繰出通路外に排出する異物排出部とを備えているものである。
請求項3記載の紙幣繰出装置は、請求項2記載の紙幣繰出装置において、異物停止部は、繰出通路の湾曲部で形成されているものである。
請求項4記載の紙幣繰出装置は、請求項2または3記載の紙幣繰出装置において、繰出通路は、開放可能で、開放により異物停止部で停止させた異物を落下させて異物排出部から排出させるものである。
請求項5記載の紙幣繰出装置は、請求項4記載の紙幣繰出装置において、繰出通路を開閉する開閉駆動手段と、異物停止部で停止した異物を検知する検知手段と、この検知手段で異物を検知したら繰出動作を停止して前記開閉駆動手段で繰出通路を開放させ、前記検知手段で異物を検知しなくなれば前記開閉駆動手段で繰出通路を閉じて繰出動作を再開させる制御部とを具備しているものである。
請求項1記載の紙幣繰出装置によれば、紙幣集積部では上下方向に対して傾斜する方向を集積方向として紙幣を集積状態で収容し、この紙幣集積部の上部でかつ傾斜の高い側から繰出手段で紙幣集積部内の紙幣を繰り出し、つまり紙幣集積部の上下方向および傾斜方向のそれぞれに対して重力の反対方向へ紙幣を繰り出すため、繰り出す紙幣に対して異物をその自重で分離しやすく、異物の噛み込みによる障害を防止できる。
請求項2記載の紙幣繰出装置によれば、請求項1記載の紙幣繰出装置の効果に加えて、繰り出す紙幣の通過を1枚に規制するゲート部では紙幣に混入して異物が繰り出される場合にその異物の規制に所定以上の負荷がかかると異物を繰出通路に通過させ、異物の移動を許容する繰出通路内で異物停止部により異物を停止させるとともに、異物排出部により繰出通路内の異物を繰出通路外に排出するため、ゲート部で異物を噛み込むのを防止でき、繰出通路で異物を排出できる。
請求項3記載の紙幣繰出装置によれば、請求項2記載の紙幣繰出装置の効果に加えて、異物停止部を繰出通路の湾曲部とし、簡単な構造で異物を停止できる。
請求項4記載の紙幣繰出装置によれば、請求項2または3記載の紙幣繰出装置の効果に加えて、繰出通路の開放により、異物停止部で停止させた異物を落下させて異物排出部から排出させることができる。
請求項5記載の紙幣繰出装置によれば、請求項4記載の紙幣繰出装置の効果に加えて、検知手段で異物を検知したら繰出動作を停止して開閉駆動手段で繰出通路を開放させ、検知手段で異物を検知しなくなれば開閉駆動手段で繰出通路を閉じて繰出動作を再開させるため、紙幣の繰出動作中でも自動的に異物を排出して繰出動作を自動的に継続できる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図10に、紙幣繰出装置を適用した紙幣入出金装置11の構成図を示す。
この紙幣入出金装置11は、銀行などの金融店舗のロビーに設置されて小売店の経営者や従業員などの顧客自らの操作によって、多量の紙幣の入金取引や、両替のための出金取引を行うことができるもので、例えば、通常のATM(現金自動預入れ払い機)程度の大きさに形成され、そのATMと同様に設置可能としている。
紙幣入出金装置11は、機体12を有し、この機体12の上部側の前面操作面12aに紙幣を投入および取り出し可能な紙幣取引口13が形成されている。この紙幣取引口13は、上部側が後方へ向けて傾斜するように形成され、シャッタ14(図1参照)によって開閉される。
紙幣取引口13の後方には紙幣を集積状態で収容する紙幣取引口部15が配設され、この紙幣取引口部15の上部からは入金時に入金紙幣が繰り出され、出金時に出金紙幣が繰り込まれ、また、下部からは入金時の一時保留紙幣が繰り込まれる。
紙幣取引口部15の下方には入金取引時の入金リジェクト紙幣を収納するとともに1枚ずつ繰出可能とする入金リジェクト紙幣収納部16が配設されている。
機体12の後部側には金種別に紙幣を収納するとともに1枚ずつ繰出可能とする金種別の収納庫17が配設されている。
紙幣取引口部15の上部および下部、入金リジェクト紙幣収納部16、各収納庫17との間に紙幣を搬送する紙幣通路18が形成されている。この紙幣通路18には、紙幣取引口部15から繰り出された入金紙幣や各収納庫17から繰り出された紙幣を識別する紙幣識別部19が配設されている。さらに、紙幣通路18には、出金取引時の出金リジェクト紙幣を収納する出金リジェクト紙幣収納部20、出金取引時の紙幣取引口部15から取り出されない取り忘れ紙幣を回収収納する取り忘れ紙幣収納部21、計数リジェクト紙幣を収納する計数リジェクト紙幣収納部22が接続されている。そして、紙幣取引口部15の上部から紙幣識別部19を経て紙幣取引口部15の下部に至る紙幣通路の経路が紙幣識別搬送部23として構成され、また、紙幣取引口部15の上部から紙幣識別搬送部23を通じて収納庫17に至る入金収納経路と収納庫17から繰り出した紙幣を紙幣識別搬送部23を通じて紙幣取引口部15の上部に搬送する出金経路とが入出金搬送部24として構成されている。
また、機体12の前面に操作台25が突設され、この操作台25の上面にタッチパネルで構成される表示部および操作部としての表示パネル26が設置されている。
機体12内には、機体12の前面操作面12aに臨んで、顧客によって挿入されるカードを読み取り処理するカードリーダ27などが配設されている。
また、機体12内には、紙幣入出金装置11の各構成に電源を供給する電源部28、および紙幣入出金装置11を制御する制御部29が配設されている。
次に、図1に紙幣入出金装置11の紙幣取引口部15の側面図、図4に紙幣取引口部15の一部の斜視図を示す。
紙幣取引口部15は、紙幣取引口13、この紙幣取引口13の後方に配置されて紙幣Pを集積状態で収容する紙幣集積部31、紙幣集積部31内の集積紙幣Pを支持して繰出時に上方へ移動させる紙幣押圧手段32と、紙幣集積部31の上部から紙幣識別搬送部23に紙幣Pを1枚ずつ繰り出す繰出手段33、紙幣識別搬送部23で搬送されてくる紙幣Pを紙幣集積部31の下部に集積させる集積機構34、およびこの集積機構34で集積した紙幣Pを紙幣押圧手段32に受け渡すリフト手段35を備えている。
紙幣取引口13は、上部側が後方へ向けて傾斜するように形成され、シャッタ14によって開閉される。シャッタ14は、シャッタ用モータ38の駆動によって上下方向に移動し、下降によって紙幣取引口13を開放し、上昇によって紙幣取引口13を閉鎖する。
また、紙幣集積部31は、紙幣Pの長手方向を機体幅方向に向けるとともに紙幣Pの面を上下方向に向けて集積状態で収容するもので、その紙幣Pの集積方向は上下方向であるが上部側が後方に向けて傾斜する上下方向に対して傾斜する方向である。なお、この紙幣集積部31の集積方向と紙幣取引口13の面およびシャッタ14の開閉方向とは平行である。
紙幣集積部31は、集積状態の紙幣Pの縁部をガイドする集積枠部41を有している。この集積枠部41は、背面ガイド42と両側の側面ガイド43とで構成され、前面が紙幣取引口13に臨んで開口されている。背面ガイド42の中央域には開口部44が形成されている。
背面ガイド42の上部近傍には紙幣押圧手段32が紙幣集積部31内から後方に退避する退避口45が形成され、下部近傍には紙幣押圧手段32が紙幣集積部31内に進入する進入口46が形成されている。退避口45には開閉ガイド47が配置され、この開閉ガイド47は上端側の支軸48を支点として後方へ開放可能とするとともに、退避口45を閉鎖する方向にばね付勢されている。進入口46には開閉ガイド49が配置され、この開閉ガイド49は下端側の支軸50を支点として前方へ開放可能とするとともに、進入口46を閉鎖する方向にばね付勢されている。
また、紙幣押圧手段32は、紙幣Pを載せて紙幣集積部31内を上下方向に移動可能とするとともに機体幅方向の両側部が退避口45および進入口46を通過可能とするステージ53を有し、このステージ53がステージ進退機構54によって支持されている。ステージ進退機構54は、本体部55、この本体部55に対してステージ進退用モータ56の駆動で集積枠部41の背面ガイド42の開口部44を通じて進退するステージ支持部57を有し、ステージ支持部57によってステージ53が紙幣集積部31の内外に進退可能に支持されている。本体部55は、ガイドレール58に沿って上下方向であって紙幣集積部31における紙幣Pの集積方向と平行に移動可能としている。ガイドレール58と平行にベルト59が張設され、このベルト59に本体部55が連結され、ステージ上下用モータ60の駆動によってベルト59が回動することにより、本体部55とともにステージ53が上下方向に移動する。
ステージ53には、集積枠部41の開口部44内における機体幅方向の複数位置に対応して、可撓性を有する帯状のシートなどの複数の紙幣ガイド61の一端が連結され、これら紙幣ガイド61の他端が集積枠部41の上部側に配設される図示しないリールによって巻き取られる。そして、ステージ53の下降時にはリールから紙幣ガイド61が引き出され、上昇時にはリールに紙幣ガイド61が巻き取られる。これら紙幣ガイド61は、開口部44を完全に覆うものではなく、紙幣ガイド61の両側には開口部44が開口されている。
そして、紙幣集積部31内に配置されたステージ53より上側には紙幣Pを集積状態で収容する集積空間62が形成され、ステージ53より下側には入金処理時に紙幣Pを一時保留する一時保留部63が形成されている。
また、図1ないし図3に示すように、繰出手段33は、紙幣集積部31の上部でかつ傾斜の高い側である前側の繰出口66から繰出通路67へ紙幣集積部31内の紙幣Pを1枚ずつ繰り出すものである。繰出通路67には、繰出口66から下側の湾曲部70を通じて略鉛直方向である上方へ向けて鉛直通路部71が形成されているとともに、鉛直通路部71の上端から上側の湾曲部72を通じて後方へ向けて下流側通路部73が形成され、この下流側通路部73が紙幣識別搬送部23に接続されている。
繰出通路67は、紙幣集積部31の前側から繰出通路67の上側の湾曲部72にわたって配設された前側の通路部材74、紙幣集積部31の上側から繰出通路67の鉛直通路部71にわたって配設された後側の通路部材75、下流側通路部73の上側に配設された上側の通路部材76、下流側通路部73の下側に配設された下側の通路部材77によって形成されている。前側の通路部材74は、繰出通路67の上部側を開放するように通路部材74の上部側が前方へ開閉移動可能に構成され、ソレノイドやモータなどの開閉駆動手段131(図11参照)で開閉駆動される。
前後の通路部材74,75間に形成される繰出通路67の下側の湾曲部70および鉛直通路部71の通路間隔は、紙幣Pに混入する異物Cが繰出通路67内に繰り出された場合に、異物Cが例えば硬貨であれば、その硬貨の厚みよりも広く、その硬貨が移動し得る寸法に形成されている。繰出通路67の下側の湾曲部70は硬貨が移動し得る曲率半径に形成されているが、上側の湾曲部72は硬貨が通過し得ない例えばR15程度の曲率半径に形成され、この上側の湾曲部72で紙幣Pを通過させ異物Cを停止させる異物停止部78が形成されている。
紙幣集積部31の上部には、後側の通路部材75より紙幣集積部31内に突出して紙幣集積部31内の最上部の紙幣Pを繰出口66へ向けて1枚ずつ繰り出す繰出部材としてのキックローラ79が配設されている。キックローラ79の周面の一部は、紙幣Pを繰出通路67内に引き込むために周方向に複数の凹凸状で摩擦係数の大きいゴムなどの材料で形成されている。
繰出通路67の下側の湾曲部70には、後側の通路部材75より通路内に突出してフィードローラ80が軸方向に複数配設されているとともに、前側の通路部材74より通路内に突出してフィードローラ80との間に紙幣Pを挟持して紙幣Pを紙幣集積部31から通路内に引き抜く引抜ローラ82が軸方向に複数配設されている。引抜ローラ82は、図示しないばねによってフィードローラ80へ向けて付勢され、フィードローラ80との間に異物Cが進入したときにはばね付勢に抗して退避して異物Cの通過を許容する。フィードローラ80は、周面の一部が周方向に複数の凹凸状で摩擦係数の大きいゴムなど材料で形成されていて紙幣Pを繰出通路67内に引き込む複数の引込ローラ部80a、引抜ローラ82との間で紙幣Pを挟持して繰出通路67内に引き込む複数の挟持ローラ部80bを有している。フィードローラ80とキックローラ79とは連動ベルト81によって連動して回転駆動される。
繰出口66には、前側の通路部材74から通路内に突出してフィードローラ80に対して逆方向に回転する逆転ローラ83が軸方向に複数配設されている。この逆転ローラ83は、フィードローラ80の複数の引込ローラ部80a間に対応する複数位置に分けられており、支軸84を支点として揺動可能とする揺動部材85に揺動可能に軸支され、この揺動部材85に連結されたばね86によってフィードローラ80へ向けて付勢されていて、フィードローラ80との間に異物Cが進入したときにはばね付勢に抗して退避して異物Cの通過を許容するように構成されている。そして、フィードローラ80と逆転ローラ83とによって、キックローラ79で繰り出される紙幣Pの通過を1枚に規制するとともに、紙幣Pに混入して異物Cが繰り出された場合にその異物Cの規制に所定以上の負荷がかかると異物Cの通過を許容するゲート部87が構成されている。
繰出通路67の下流側通路部73には、プーリ88によって張設された複数の搬送ベルト89と、これら搬送ベルト89との間に紙幣Pを挟持して搬送する複数のローラ90が配設されている。プーリ88は下側の通路部材77側に配設され、このプーリ88に張設されている搬送ベルト89の周面が上側の湾曲部72の内径側に配置されている。
フィードローラ80と引抜ローラ82との間から搬送ベルト89とローラ90との間までの繰出通路67の鉛直通路部71は、紙幣Pや異物Cに対して搬送力を付与しない非搬送力付与領域91である。この非搬送力付与領域91の下部側で、前側の通路部材74には、繰出通路67内の異物Cを繰出通路67外の前方へ排出する異物排出部92が開口形成されている。この異物排出部92の下部側であってフィードローラ80の位置を除く機体幅方向の複数位置には、略三角形状の排出爪93が支軸94を支点として揺動可能に配設され、図示しないばねによって通路内に進入する方向に付勢されている。これら排出爪93は、ばね付勢に抗して紙幣Pや異物Cの通路下流方向への通過を許容するとともに、非搬送力付与領域91を落下する異物Cを異物排出部78から排出させる。非搬送力付与領域91に紙幣Pとともに送り込まれた異物Cは、異物停止部92で停止しても、紙幣Pが繰り出されれば、搬送力が付与されないため、異物Cの自重で自然に落下し、排出爪93を通じて異物排出部92から排出されやすい。
異物停止部78の位置であって機体幅方向の複数位置には、この異物停止部78で停止している異物Cを検知する複数の検知手段95が配設されている。これら検知手段95は、光投受光式の光センサで構成され、紙幣Pまたは異物Cによって遮光され、紙幣Pが通過または異物Cが落下すれば投光状態となり、所定時間以上継続して遮光状態が続けば、異物停止部78で異物Cが停止していることを検知する。
また、図1および図5に示すように、集積機構34は、紙幣集積部31の底部に、機体幅方向を軸方向とするとともに前後方向に位置してそれぞれ回転自在に配設された3本の下側シャフト101a,101b,101cを有し、これら下側シャフト101a,101b,101cに取り付けられたプーリ102a,102b,102cによって機体幅方向に3本の集積ベルト103,104,103が張設されている。両側の集積ベルト103,103は、紙幣通路18側に延設されていて図示しないプーリに掛け回されている。中央の集積ベルト104は、前側のプーリ102aが用いられず、中間のプーリ102bと後側のプーリ102cとの間に掛け回されている。
後側の下側シャフト101cの上側および後側には、機体幅方向を軸方向とする2本の上側シャフト105a,105bが前後方向に位置してそれぞれ回転自在に配設され、これら上側シャフト105a,105bに支持されたプーリ106a,106bによって機体幅方向に3本の引込ベルト107,107,107が張設されている。
各集積ベルト103,104,103と各引込ベルト107,107,107とは、機体幅方向の同一位置にあり、紙幣通路18を通じて搬送されてくる紙幣Pを挟み込んで、紙幣集積部31の下方側から紙幣集積部31内つまり一時保留部63内に引き込む。両側の集積ベルト103,103は、前側のプーリ102aと中間のプーリ102bとの間のベルト上面に対して、中間のプーリ102bから後側のプーリ102cとの間のベルト上面が低くなるように傾斜しており、つまり、後側のプーリ102cから中間のプーリ102bに向けてベルト上面が上昇するように傾斜しており、紙幣Pを紙幣集積部31の斜め下方側から紙幣集積部31内に挿入するように構成されている。
前側の下側シャフト101aには、軸方向の複数位置に、紙幣集積部31内に挿入された紙幣Pの挿入方向先端を持ち上げる複数の先端持上ローラ108が取り付けられている。紙幣集積部31の前側には、先端持上ローラ108で持ち上げられた紙幣Pの挿入方向先端が当接して紙幣集積部31の所定の集積位置に位置決めする位置決めガイド109が集積方向に平行に配設されている。
後側の上側シャフト105aには、軸方向の複数位置に、周面に複数の突起110を有し、それら突起110により紙幣集積部31に挿入された紙幣Pの挿入方向後端を持ち上げる集積ローラ111が取り付けられている。
集積枠部41の背面ガイド42には、機体幅方向の複数位置に、集積ローラ111で持ち上げられた紙幣Pの挿入方向後端が係合し、紙幣集積部31内の集積済み紙幣Pの荷重を受ける紙幣受部112が突設されている。
これら集積ローラ111および紙幣受部112の作用により、紙幣集積部31内に集積された紙幣Pの挿入方向後端が集積ベルト103,104,103の上方に配置されて、それら集積済み紙幣Pの挿入方向後端と集積ベルト103,104,103との間に紙幣挿入空間が形成され、この紙幣挿入空間に後続の紙幣Pが挿入されて集積済み紙幣Pの下側に確実に集積させることができる。
各集積ベルト103,104,103の上方には、紙幣集積部31内に進出して紙幣Pを上方から押さえる機体幅方向に3つの集積レバー113,114,113が配設されている。両側に位置する後側の集積レバー113は、集積枠部41の背面ガイド42に対して上下方向に揺動可能に軸支され、先端側は紙幣Pを押さえるように上方に折曲されている。中央に位置する前側の集積レバー114は、集積枠部41の前側の部位に軸支部材115によって上下方向に揺動可能に軸支され、先端側は下側に紙幣Pが挿入されるように上方へ折曲されている。
これら集積レバー113,114,113は、ばねによって紙幣Pを押さえる方向に付勢されており、図6(a)に示すように、集積紙幣量が少ない間は紙幣集積部31内に進出して紙幣Pを上方から押さえて、紙幣Pの集積を安定させ、図6(b)(c)に示すように、集積紙幣量の増加により集積紙幣Pに押されることでばね付勢に抗して上方へ回動して紙幣集積部31内から退避する。このとき、図6(d)に集積レバー113,114,113がない場合の図を示すように、紙幣Pの挿入方向前端または後端がずり上がるなどの集積不良が発生するのを防ぐ作用効果がある。
また、図1、図5および図7に示すように、リフト手段35は、集積ベルト113,114,113よりも機体幅方向の両側位置に配設されており、図示しない昇降機構により集積方向に連動して移動可能とする左右両側の昇降部118を有し、これら各昇降部118に紙幣集積部31内を集積方向に移動するリフトアーム119が取り付けられている。リフトアーム119は、軸方向を前後方向とする支軸120を支点として、リフトアーム119上に紙幣Pを載せる水平姿勢の定位置から上方に回動可能に軸支されるとともに、図示しないばねで水平姿勢に向けて付勢されている。左右両側のリフトアーム119の回動は連動して回動するように連結されている。
左右両側のリフトアーム119は、集積ベルト113,114,113よりも低い位置を待機位置とし、この待機位置からの上昇により、図7(a)に示すように、集積機構34で集積された紙幣Pを持ち上げて集積紙幣Pの下方に紙幣押圧手段32のステージ53の挿入空間を形成し、その挿入空間に挿入されたステージ53に対して下降することにより、図7(b)(c)に示すように、左右両側のリフトアーム119がステージ53と当接して上方へ揺動し、左右両側のリフトアーム119が紙幣集積部31内から退避しながら集積紙幣Pを紙幣押圧手段32のステージ53に受け渡し、図7(d)に示すように、左右両側のリフトアーム119がステージ53を乗り越えて水平姿勢に戻るとともに下方の待機位置に戻るように構成されている。
そして、制御部29は、入金取引時において、紙幣取引口13から紙幣集積部31に投入された紙幣Pを繰出手段33で紙幣識別搬送部23に繰り出して識別させ、紙幣識別搬送部23で入金可能な紙幣Pを紙幣集積部31の下部へ戻して一時保留させるとともに、入金承認指令により再度、紙幣Pを繰出手段33で繰り出して収納庫17に収納させ、入金返却指令により紙幣集積部31に一時保留した紙幣Pを紙幣取引口13から返却させる機能を有している。
次に、図11に異物排除動作の制御に関するブロック図を示す。
制御部29は、検知手段95による検知に基づき、繰出通路67を開閉するためのソレノイドやモータなどの開閉駆動手段131や、キックローラ79、フィードローラ80および逆転ローラ83などを駆動するモータなどの繰出駆動手段132を制御する。
そして、制御部29は、紙幣Pの繰出動作中に、異物停止部78で異物Cを停止していることを検知手段95で検知したら、繰出駆動手段132による繰出動作を停止させ、開閉駆動手段131で前側の通路部材74の上部側を前方へ移動させて繰出通路67を開放させることにより、異物停止部78で停止している異物Cを異物排出部92から排出させ、検知手段95で異物Cを検知しなくなれば開閉駆動手段131で繰出通路67を閉じ、繰出駆動手段132で繰出動作を再開させる機能を有している。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
まず、紙幣入出金装置11の入金処理について説明する。
図8(a)に示すように、待機状態では、紙幣取引口13のシャッタ14が閉じられ、ステージ53は集積枠部41の進入口46から紙幣集積部31内に進入した高さ位置にある。
図8(b)に示すように、小売店の経営者や従業員などの顧客の操作による入金取引指令により、シャッタ14を開いて紙幣取引口13を開放する。顧客は、開いた紙幣取引口13を通じて多量の紙幣Pをステージ53上に載置してセットする。
図8(c)に示すように、紙幣Pのセット完了後、シャッタ14を閉じて紙幣取引口13を閉鎖する。
図8(d)に示すように、ステージ53を上昇させ、ステージ53上の集積紙幣Pのうちの最上部の紙幣Pを繰出手段33のキックローラ79に押圧する。ステージ53が上昇することにより、ステージ53で押されて開放していた開閉ガイド49が進入口46を閉じる。
図8(e)に示すように、繰出手段33で繰出動作を開始し、ステージ53上の紙幣Pを1枚ずつ繰出通路67を通じて紙幣通路18に繰り出し、紙幣通路18の紙幣識別部19で識別し、正規の紙幣Pは紙幣通路18で紙幣集積部31の下部の集積機構34に搬送し、この集積機構34で紙幣Pを紙幣集積部31内のステージ53より下側の一時保留部63に下方側から順次挿入させて集積させる。集積紙幣量が少ない間は、集積レバー113,114,113が紙幣集積部31内に進出して紙幣Pを上方から押さえて、紙幣Pの集積を安定させる。また、入金リジェクト紙幣Pは紙幣通路18で入金リジェクト紙幣収納部16に搬送して収納する。
図8(f)に示すように、ステージ53が上昇していくと、ステージ53より上方の集積空間62が減少し、ステージ53より下方の一時保留部63の空間が増大していき、一時保留部63での集積紙幣量の増加を許容する。この集積紙幣量の増加により、集積レバー113,114,113が集積紙幣Pに押されることでばね付勢に抗して上方に回動して紙幣集積部31内から退避する。集積レバー113,114,113が退避しても、集積紙幣Pの荷重が加わることで、集積紙幣Pの下部側から順次集積される紙幣Pの集積状態は安定する。
図9(a)に示すように、ステージ53上の全ての紙幣Pを繰り出しを完了したら、図9(b)に示すように、ステージ53を集積枠部41の退避口45の位置まで下降させ、ステージ53を集積枠部41の退避口45から紙幣集積部31の後方に退避させる。
図9(c)に示すように、リフト手段35の左右両側のリフトアーム119を上昇させ、これら左右両側のリフトアーム119で集積ベルト103,104,103上の集積紙幣Pを受け取って上昇させ、集積紙幣Pの下方にステージ53の挿入空間を形成する。ステージ53は集積枠部41の進入口46の位置まで下降させる。
図9(d)に示すように、ステージ53を集積枠部41の進入口46を通じて紙幣集積部31内に進入させ、つまりステージ53を左右両側のリフトアーム119で上昇している集積紙幣Pの下側に進入させる。
図9(e)に示すように、リフト手段35の左右両側のリフトアーム119を下降させ、左右両側のリフトアーム119がステージ53に当接して上方に回動することで、集積紙幣Pをステージ53上に受け渡す。
そして、識別結果を表示パネル26で表示し、識別結果を確認した顧客の操作による入金承認指令により、再度、ステージ53を上昇させ、繰出手段33でステージ53上の紙幣Pを1枚ずつ紙幣通路18に繰り出し、紙幣通路18の紙幣識別部19で識別し、紙幣通路18で対応する金種の収納庫17に搬送して収納させる。また、入金リジェクト紙幣を入金リジェクト紙幣収納部16に収納している場合には、ステージ53上の全ての紙幣Pが繰り出されて収納庫17に収納された後に、入金リジェクト紙幣を、入金リジェクト紙幣収納部16から紙幣通路18に繰り出し、紙幣通路18で紙幣集積部31の上部に搬送し、繰出手段33で逆方向に搬送して紙幣集積部31の上部に繰り込む。全ての入金リジェクト紙幣の繰り込みを完了したら、シャッタ14を開いて入金リジェクト紙幣を返却する。
また、識別結果を確認した顧客の操作による入金返却指令により、シャッタ14を開いて紙幣取引口13を開放する。顧客は紙幣取引口13からステージ53上の紙幣Pを取り出す。紙幣Pが取り出されたら、シャッタ14を閉じて紙幣取引口13を閉鎖する。また、入金リジェクト紙幣を入金リジェクト紙幣収納部16に収納している場合には、シャッタ14を開く前に、入金リジェクト紙幣を、入金リジェクト紙幣収納部16内から紙幣通路18に繰り出し、紙幣通路18で紙幣集積部31の上部に搬送し、繰出手段33で逆方向に搬送して紙幣集積部31の上部に繰り込む。全ての入金リジェクト紙幣の繰り込みを完了したら、ステージ53を紙幣取引口13の下側に下降させ、シャッタ14を開いて紙幣取引口13から入金リジェクト紙幣を返却紙幣Pと一緒に返却する。
なお、入金リジェクト紙幣を紙幣集積部31の上部に繰り込む際には、ステージ53を上昇させてこのステージ53上またはステージ53上の返却紙幣P上に入金リジェクト紙幣を受け取るとともに、図示しない集積レバーで押さえることにより、正常に集積させることができる。
次に、紙幣入出金装置11の紙幣出金処理について説明する。
顧客の操作による出金取引指令により、指定された出金紙幣Pに対応する金種の各収納庫17から紙幣通路18に1金種ずつ順番に紙幣Pを必要枚数繰り出し、紙幣通路18の紙幣識別部19で識別し、正規の紙幣Pを紙幣通路18で紙幣集積部31の上部に搬送し、繰出手段33で逆方向に搬送して紙幣集積部31の上部に繰り込む。このとき、ステージ53を上昇させてこのステージ53上またはステージ53上の出金紙幣P上に入金リジェクト紙幣を受け取るとともに、図示しない集積レバーで押さえることにより、正常に集積させることができる。
また、紙幣通路18の紙幣識別部19での識別の結果、リジェクト紙幣は出金リジェクト紙幣収納部20に搬送して収納し、不足する分として該当する金種の収納庫17から紙幣Pを再度繰り出す。
そして、指定された全ての出金紙幣Pを紙幣集積部31に送り込んだ後、ステージ53を紙幣取引口13の下側に下降させ、シャッタ14を開いて紙幣取引口13から出金紙幣Pを取り出し可能とする。
このように、紙幣入出金装置11では、1つの紙幣集積部31の紙幣収容スペース並びに機構を、紙幣Pの入金部、一時保留部63および出金部として共用できるため、コンパクトに構成でき、コストダウンも図れ、さらに、紙幣集積部31内に入金、一時保留および出金の紙幣Pを収容するため、紙幣取引口13を紙幣入金口、紙幣返却口および紙幣出金口として共用でき、紙幣Pの入出金の取扱いを容易にできる。
次に、入金取引時の紙幣Pに異物Cが混入していた場合の異物排除について説明する。
紙幣集積部31では上下方向に対して傾斜する方向を集積方向として紙幣Pを集積状態で収容するため、この紙幣集積部31にセットした紙幣Pに混入している異物Cは後方に移動して、集積枠部41の開口部44から紙幣集積部31外に排除されやすい。
しかも、紙幣集積部31の上部でかつ傾斜の高い側から繰出手段33で紙幣集積部31内の紙幣Pを繰り出すため、つまり紙幣集積部31の上下方向および傾斜方向のそれぞれに対して重力の反対方向へ紙幣Pを繰り出すため、繰り出す紙幣Pに対して異物Cをその自重で分離しやすく、異物Cが繰出通路に入り込むのを少なくできる。
次に、異物Cが繰出通路67に入り込んだ場合における異物排除動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。
入金取引の際に、紙幣取引口13を通じて多量の紙幣Pをステージ53上に載置してセットする(ステップ1)。
紙幣集積部31のステージ53の上昇と繰出手段33の動作とによって紙幣Pを紙幣通路18に1枚ずつ繰り出して識別、計数する計数動作を開始する(ステップ2)。
繰出手段33による紙幣Pの繰出動作中は、検知手段95の遮光時間を監視し(ステップ3)、紙幣1枚分の遮光時間であれば(ステップ4のYES)、紙幣Pの計数動作を継続する(ステップ5)。
また、図2(a)に示すように、異物Cが紙幣Pに混入していた場合に、紙幣Pと一緒に異物Cが繰出口66に繰り出されると、ゲート部87において異物Cの規制に所定以上の負荷がかかるために、逆転ローラ83が付勢に抗して退避して異物Cを繰出通路67内に通過させる。
ゲート部87を通過した異物Cは、排出爪93を付勢に抗して開きながら、引抜ローラ82との間を通過して、鉛直通路部71つまり非搬送力付与領域91に入る。非搬送力付与領域91では異物Cに対して搬送力が付与されなくなるため、異物Cの自重で落下し、引抜ローラ82やばね付勢によって閉じる排出爪93を通じて異物排出部92から排出される。
図2(b)(c)に示すように、異物Cが紙幣Pと一緒に鉛直通路部71の上部側へ移動した場合、繰出通路67の湾曲部72で構成される異物停止部78で通過できずに停止され、紙幣Pのみが通過していく。このとき、異物Cは噛み込み状態とはならないとともに、紙幣Pが通過することで異物Cに対して搬送力が付与されなくなるため、異物Cが自重で落下し、引抜ローラ82や排出爪93を通じて異物排出部92から排出される。
異物Cが落下せずに異物停止部78で停止している場合、検知手段95が遮光状態を継続し、紙幣1枚分の遮光時間以上であると(ステップ4のNO)、検知手段95が遮光状態を確認し(ステップ6)、異物残留による遮光なのかを判断する。
検知手段95の遮光が紙幣の滞留や連鎖であると判断すれば(ステップ6のNO)、紙幣Pの計数動作を継続する(ステップ7)。
検知手段95の遮光が異物滞留であると判断すれば(ステップ6のYES)、繰出手段33による繰出動作を停止し(ステップ8)、図2(d)に示すように、開閉駆動手段131によって前側の通路部材74の上部側を前方へ移動させて繰出通路67を開放させることにより(ステップ9)、異物停止部78で停止している異物Cが落下して異物排出部92から排出される。このとき、繰出通路67の部材にソレノイドやモータなどの駆動で振動を付与し、異物停止部78で停止している異物Cが落下しやすくなるようにしてもよい。
異物Cが排出されて検知手段95が透光状態になれば(ステップ10のYES)、開閉駆動手段131で繰出通路67を閉じ(ステップ11)、繰出手段33による繰出動作を再開する(ステップ12)。
また、検知手段95の遮光状態のままであれば(ステップ10のNO)、開閉駆動手段131で繰出通路67を閉じ(ステップ13)、開閉駆動手段131で繰出通路67を再度開き、これの繰出通路67の開閉を所定のN回目まで繰り返す(ステップ14のYES)。
検知手段95の遮光状態のまま、所定のN回目まで繰り返してた場合には、自動復旧不可と判断して装置を停止させる(ステップ15)。
このように、検知手段95で異物Cを検知したら繰出動作を停止して開閉駆動手段131で繰出通路67を開放させ、検知手段95で異物Cを検知しなくなれば開閉駆動手段131で繰出通路67を閉じて繰出動作を再開させるため、紙幣Pの繰出動作中でも自動的に異物Cを排出して繰出動作を自動的に継続できる。
特に、繰り出す紙幣Pの通過を1枚に規制するゲート部87では紙幣Pに混入して異物Cが繰り出される場合にその異物Cの規制に所定以上の負荷がかかると異物Cを繰出通路67に通過させ、異物Cの移動を許容する繰出通路67内で異物停止部78により異物Cを停止させるとともに、異物排出部92により繰出通路67内の異物Cを繰出通路67外に排出するため、ゲート部87で異物Cを噛み込むのを防止でき、繰出通路67で異物Cを排出できる。
また、異物停止部78を繰出通路67の湾曲部72とし、簡単な構造で異物Cを停止できる。
本発明の一実施の形態を示す紙幣繰出装置を適用した紙幣入出金装置の紙幣取引口部の側面図である。 同上紙幣取引口部の上部の繰出手段の異物排除動作を(a)〜(d)に示す側面図である。 同上繰出手段の正面図である。 同上紙幣取引口部の一部の斜視図である。 同上紙幣取引口部の下部の集積機構の斜視図である。 同上集積機構の紙幣集積動作を(a)〜(c)に示す側面図、(d)は集積機構に集積レバーがない場合の比較例を示す側面図である。 同上紙幣取引口部での集積紙幣のリフト手段から紙幣押圧手段への受渡動作を(a)〜(d)に示す正面図である。 同上紙幣入出金装置の入金動作を(a)〜(f)に示す側面図である。 同上紙幣入出金装置の図8に続く入金動作を(a)〜(e)に示す側面図である。 同上紙幣入出金装置の構成図である。 同上紙幣入出金装置の異物排除動作の制御に関するブロック図である。 同上紙幣入出金装置の異物排除動作のフローチャートである。
符号の説明
13 紙幣取引口
29 制御部
31 紙幣集積部
32 紙幣押圧手段
33 繰出手段
67 繰出通路
72 湾曲部
78 異物停止部
79 繰出部材としてのキックローラ
87 ゲート部
92 異物排出部
95 検知手段
131 開閉駆動手段
P 紙幣
C 異物

Claims (5)

  1. 上下方向に対して傾斜する方向を集積方向とし、紙幣を集積状態で収容する紙幣集積部と、
    この紙幣集積部に対して紙幣を投入する紙幣取引口と、
    前記紙幣集積部の上部でかつ傾斜の高い側から紙幣集積部内の紙幣を繰り出す繰出手段と、
    前記紙幣集積部内に集積方向に沿って移動可能に設けられ、紙幣集積部内の紙幣を支持して前記繰出手段に押圧する紙幣押圧手段と
    を具備していることを特徴とする紙幣繰出装置。
  2. 繰出手段は、
    紙幣集積部内の最上部の紙幣を繰出方向に繰り出す繰出部材と、
    この繰出部材で繰り出される紙幣の通過を1枚に規制するとともに、紙幣に混入して異物が繰り出される場合にその異物の規制に所定以上の負荷がかかると異物の通過を許容するゲート部と、
    このゲート部を通過した紙幣を受け入れて繰出方向に案内するとともに、ゲート部を通過した異物が移動し得る通路間隔に形成された繰出通路と、
    この繰出通路内のゲート部を過ぎた位置で異物を停止させる異物停止部と、
    前記繰出通路のゲート部を過ぎた位置に設けられ、繰出通路内の異物を繰出通路外に排出する異物排出部とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の紙幣繰出装置。
  3. 異物停止部は、繰出通路の湾曲部で形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の紙幣繰出装置。
  4. 繰出通路は、開放可能で、開放により異物停止部で停止させた異物を落下させて異物排出部から排出させる
    ことを特徴とする請求項2または3記載の紙幣繰出装置。
  5. 繰出通路を開閉する開閉駆動手段と、
    異物停止部で停止した異物を検知する検知手段と、
    この検知手段で異物を検知したら繰出動作を停止して前記開閉駆動手段で繰出通路を開放させ、前記検知手段で異物を検知しなくなれば前記開閉駆動手段で繰出通路を閉じて繰出動作を再開させる制御部とを具備している
    ことを特徴とする請求項4記載の紙幣繰出装置。
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