JP2007286600A - 薄膜素子の転写方法、転写体、転写生成物、回路基板及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路基板として、ガラス基板だけではなく、高分子系材料で構成される基板(被転写体)上などへ、十分な密着性、低抵抗、高精細、高信頼性、絶縁性を有し、かつ低コスト、短納期、低環境負荷などの要求を満足させる配線を形成するための、金属薄膜素子の転写方法を提供する。
【解決手段】基材上に形成された金属薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、転写体は基材と薄膜素子の少なくとも一面に光熱変換層を備え、転写体と被転写体を接着層を介して対向し、光熱変換層にレーザ光を選択的に照射し、得られた熱により接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させ、選択的に接着された薄膜素子を転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成することを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】基材上に形成された金属薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、転写体は基材と薄膜素子の少なくとも一面に光熱変換層を備え、転写体と被転写体を接着層を介して対向し、光熱変換層にレーザ光を選択的に照射し、得られた熱により接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させ、選択的に接着された薄膜素子を転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、薄膜素子の転写方法、転写体、転写生成物、回路基板及び表示装置、より詳しくはフラットパネルディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、タッチパネルなどに使用する、電子回路基板の配線として使用する銅、ニッケル、クロム、銀などの金属薄膜の転写方法、転写体、転写生成物、回路基板及び表示装置に関する。
薄膜配線、薄膜抵抗体などを搭載した電子回路基板は、従来はフォトリソグラフ法による湿式プロセスによって製造されてきた。
フォトリソグラフ法では、写真製版で製造される高価なガラスマスクの製作が必須であり、回路基板の設計から製造までの時間短縮のために、ガラスマスクに代わって、レ−ザ照射により感光性ドライフィルムに回路を、直接描画する直描システムが導入されつつある。
フォトリソグラフ法では、写真製版で製造される高価なガラスマスクの製作が必須であり、回路基板の設計から製造までの時間短縮のために、ガラスマスクに代わって、レ−ザ照射により感光性ドライフィルムに回路を、直接描画する直描システムが導入されつつある。
しかしながら、上記方法によっても、湿式プロセスによる現像、エッチング、レジスト剥離の工程は不可欠であり、近年の需要増大と回路基板の高機能化に対応出来る低コスト、短納期、低環境負荷の要求に対応出来ない。
ところで、特許文献1には基材に保護層、金属層、接着層が形成された熱転写媒体を用い、サーマルヘッドやホットスタンプにより前記金属層を基板に熱転写することによりアンテナ回路を形成する製造方法が開示されている。本製造方法によれば湿式プロセスによる現像、エッチング、レジスト剥離が不要となり低環境負荷の要求に対応している。しかしながら本製造方法によると、熱供給源であるサーマルヘッドの問題から3000Åを越える膜厚を有する金属層を転写することが尚実現することができていない(特許文献1参照)。
一方、レーザにより、銅の不要な部分を除去(ドライエッチ)する、銅薄膜のレ−ザアブレーション直描システムも提案されているが、回路形成時間が長く、コスト高であり、なおかつ樹脂部分まで炭化し絶縁性に劣るなどの欠点があり、実用にいたっていない。
特開2005−182508号公報
回路基板を低コスト、短納期、高信頼性、高精細、低環境負荷で供給する必要性は緊急命題であり、環境問題の深刻化にともない、ドライプロセスによる、従来のフォトリソグラフ法に負けない画期的な製造技術の開発が期待されていた。
また、例えば携帯電話の回路配線の成膜を行う基板は、従来はガラス・エポキシ基板などの耐熱性に優れた材料が使用されており、高温成膜で低抵抗な膜形成が可能であった。
しかしながら、今後は、フレキシブル回路基板などに代表される高分子ポリマ−系材料への成膜が期待される。この場合は、基板の耐熱性が不十分であるので、低温での成膜を実施しなければならなくなり、必要な導電性を確保することが困難となる。
本発明は、回路基板として、ガラス基板だけでなく、高分子系材料で構成される基板上などへ、十分な密着性、低抵抗、高精細、高信頼性、絶縁性を有し、かつ低コスト、短納期、低環境負荷などの要求を満足させる配線を形成するための薄膜素子の転写方法を提供するものである。
請求項1に記載の薄膜素子の転写方法は、 基材に形成された薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、前記基材上の少なくとも一方の面、及び/又は前記薄膜素子の少なくとも一方の面には光熱変換層が形成されており、前記転写体の前記被転写体との対向面、前記被転写体の前記転写体との対向面の少なくとも一面に接着層が形成されており、前記転写体と被転写体とを接着層を介して対向させる工程、前記光熱変換層にレーザ光を選択的に照射し、光熱変換層によりレーザ光を熱に変換し、前記接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させる工程、前記選択的に接着された薄膜素子を前記転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成する工程とを有し、前記薄膜素子が金属薄膜により構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の薄膜素子の転写方法は、 前記光熱変換層は、基材の少なくとも一方の面に形成されたダイヤモンドライクカーボン(以下、DLC)からなる薄膜、あるいは前記薄膜において、さらに水素、窒素や、フッ素を含むグループから選択された少なくとも1種の気体物質を1〜60原子%の含有率で含む薄膜からなることを特徴とする。
請求項3に記載の薄膜素子の転写方法は、 前記光熱変換層は、前記薄膜素子の少なくとも一方の面を黒化処理することにより形成されてなることを特徴とする。
請求項4に記載の薄膜素子の転写方法は、 さらに、前記基材と前記薄膜素子との間にシリコーン系離型剤からなる剥離層が介挿されていることを特徴とする。
請求項5に記載の転写体は、 薄膜素子の転写方法に用いられる転写体であって、
(a)レーザ透過性であるポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリイミド(以下、PID)を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなる高分子系ポリマーフィルム、又はガラス材からなる基材と、
(b)前記基材の少なくとも一方の面に備えた、膜厚50nm〜500nmのDLC膜からなる光熱変換層と、
(c)前記基材又は前記光熱変換層上に50nm〜3000nmの膜厚で形成した金属薄膜からなる薄膜素子と、を含むことを特徴とする。
(a)レーザ透過性であるポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリイミド(以下、PID)を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなる高分子系ポリマーフィルム、又はガラス材からなる基材と、
(b)前記基材の少なくとも一方の面に備えた、膜厚50nm〜500nmのDLC膜からなる光熱変換層と、
(c)前記基材又は前記光熱変換層上に50nm〜3000nmの膜厚で形成した金属薄膜からなる薄膜素子と、を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の転写体は、 薄膜素子の転写方法に用いられる転写体であって、
(a)レーザ透過性であるポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリイミド(以下、PID)を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなる高分子系ポリマーフィルム、又はガラス材からなる基材と、
(b)少なくとも一方の面に黒化処理が施されてなる、50nm〜3000nmの膜厚で形成した金属薄膜からなる薄膜素子と、を含むことを特徴とする。
(a)レーザ透過性であるポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリイミド(以下、PID)を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなる高分子系ポリマーフィルム、又はガラス材からなる基材と、
(b)少なくとも一方の面に黒化処理が施されてなる、50nm〜3000nmの膜厚で形成した金属薄膜からなる薄膜素子と、を含むことを特徴とする。
請求項7に記載の転写体は、 前記金属薄膜の表面又は他の層を介してアクリル系、エポキシ系、アミド系、ポリエステル系を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなるホットメルト系接着剤を塗布乾燥してBステージ状態にしてなる接着層を有することを特徴とする。
請求項8に記載の転写生成物、回路基板、及び表示装置は、 請求項1に記載の薄膜素子の転写方法により形成されることを特徴とする。
請求項9に記載の転写生成物、回路基板、及び表示装置は、 転写体として請求項5又は6記載の転写体が用いられていることを特徴とする。
請求項10に記載の薄膜素子の転写方法及び請求項11に記載の転写体はいずれも、 前記接着層がエポキシ樹脂を必須成分とし溶解性パラメータ(SP)が9〜14の範囲のポリマー若しくはオリゴマーで変性又は混合されていることを特徴とする。
本発明によれば、PETフィルム、ガラス基板などに対してレ−ザ熱転写による高精細な回路形成を実現することができる。従来のフォトリソグラフ法に比較して、高価なガラスマスクが不要となり、紫外線照射による露光、薬品処理による現像、エッチング、レジスト剥離工程が不要となる。製造プロセス上、処理薬品が不要となり、排液が出ない、環境に優しい完全なドライプロセスである。
転写物は回路形状のムラが無く均一であり、電気伝導性にすぐれ、密着強度も実用に供せられる範囲であり、信頼性テストにも耐えうる高信頼性の回路基板として、実用に供せられる範囲である。回路の寸法精度から見ても、線幅20μm以下での形成が可能であり、今後予想される、液晶ディスプレイの高精細化にも対応可能である。また、回路配線材料として主に使用されている銅だけではなく、その他の金属などの転写にも利用可能であり、電子業界向けに応用可能な基本技術となるものである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明による薄膜素子の転写方法は、基材に形成された薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、前記基材上の少なくとも一方の面、及び/又は前記薄膜素子の少なくとも一方の面には光熱変換層が形成されており、前記転写体の前記被転写体との対向面、前記被転写体の前記転写体との対向面の少なくとも一面に接着層が形成されており、前記転写体と被転写体とを接着層を介して対向させる工程、前記光熱変換層にレーザ光を選択的に照射し、光熱変換層によりレーザ光を熱に変換し、前記接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させる工程、前記選択的に接着された薄膜素子を転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成する工程とを有し、前記薄膜素子が金属薄膜により構成されている。
図1は、本発明による薄膜素子の転写方法に用いられる転写体10の一例を示す、厚さ方向の模式断面図である。
[基材]
[基材]
基材1はレーザ転写やサーマルヘッドによる熱転写等に用いられている基材であれば特に限定はされないが、その中でも薄膜素子の高温での形成に有利な基材であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリイミド(PID)フィルムなどが好適に用いられる。また、上記のようなレーザ転写やサーマルヘッドによる熱転写等で一般的に用いられている基材の他にも、ソーダガラス等のガラス材も好適に用いることができる。
基材の厚さは特に限定はされないが、好ましくは4.5μm〜200μm、より好ましくは20μm〜188μm、更に好ましくは50μm〜100μmである。
[光熱変換層]
基材の厚さは特に限定はされないが、好ましくは4.5μm〜200μm、より好ましくは20μm〜188μm、更に好ましくは50μm〜100μmである。
[光熱変換層]
光熱変換層2は特開平10−31304号公報、特開平10−86512号公報に開示されている公知の光熱変換層であってもよく、アモルファスカーボン等からなる光熱変換層であってもよい。光熱変換層の厚みは特に限定はされないが、使用するレーザ波長の吸収率が、25%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上となる厚みである。
光熱変換層2は、図1では、基材1と薄膜素子3の間にのみ設けられているが、これに限定されるものではない。
図4(A)〜(C)に光熱変換層2の設けられる位置に関する各種の態様を示す。
光熱変換層2は、図1では、基材1と薄膜素子3の間にのみ設けられているが、これに限定されるものではない。
図4(A)〜(C)に光熱変換層2の設けられる位置に関する各種の態様を示す。
本発明に用いられる光熱変換層としては、特に以下に示すダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜からなる光熱変換層、もしくは、金属薄膜3を黒化処理することにより形成される光熱変換層がより好ましい。
[ダイヤモンドライクカーボン]
[ダイヤモンドライクカーボン]
ダイヤモンドライクカーボンは、ダイヤモンドに類似した炭素(カーボン)薄膜材料のことである。炭素材料は原子間の結合形態によって様々な結晶構造をとるが,このうちダイヤモンドライクカーボン(DLC)は,ダイヤモンドとグラファイトの中間的な結晶構造を持つつまり,炭素を主成分としながらも若干の水素を含み,ダイヤモンド結合(SP3結合)とグラファイト結合(SP2結合)の両方の結合が混在しているアモルファス構造をとっている。
ダイヤモンドライクカーボンの成膜方法としては,プラズマCVD(化学気相成長法)やPVD(物理気相成長法)等があり、特に限定されない。一般的な製法の一つは,PVDの一種であるイオンプレーティング法である。真空チャンバー中にベンゼンなどの炭化水素ガスを導入し,直流アーク放電プラズマ中で炭化水素イオンを生成させる。この炭化水素イオンは負電圧をもった被コーティング材にその電圧に応じたエネルギーで衝突し固体化、成膜するという仕組みで形成することができる。
このようなダイヤモンドライクカーボンからなる光熱変換層では、レーザ光照射により、光吸収し、急激な発熱反応により、大気中の酸素と光熱変換層の炭素とが反応しCO2としてガス化することにより、その後の金属薄膜の剥離が効率よく進行する。前記光熱変換層を構成するダイヤモンドライクカーボンとしては、水素、窒素や、フッ素を含むグループから選択された少なくとも1種の気体物質を1〜60原子%の含有率で含むことが好ましい。
このような構成をとることで、レーザ光照射により、前記の効果に加え、フッ素や窒素等が放出されることにより金属薄膜の剥離がより促進される。前記気体物質が1原子%以下の時には水素やフッ素等の気体放出による剥離促進の効果はない。前記気体物質が60原子%以上においては、ダイヤモンドライクカーボンからなる光熱変換層が膜として存在することが困難である。水素ガス等の気体物質を含有させるためのDLC膜形成技術としてはCVD法や例えば水素含有ガス雰囲気でのスパッタ法などのPVD法による成膜が可能である。
このようなダイヤモンドライクカーボンからなる光熱変換層の厚みは、好ましくは10nm〜1000nm、より好ましくは50nm〜300nmである。上記範囲未満であるとレーザ光照射などによる光吸収が少なく、発熱体としての機能が不十分となる。また、上記範囲を超えるとDLC膜内での剥離が発生する確率が高くなる。DLC膜内で剥離が発生した場合、被転写体表面にDLC膜の一部が異常転写されることになるので、DLC膜を除去する工程が必要となる恐れがある。
[黒化処理]
[黒化処理]
本発明においては光熱変換層として、金属薄膜3の少なくとも一方の面を黒化処理により形成した光熱変換層であることが好ましい。
黒化処理とは銅の表面を参加させて酸化銅(Cu2O、CuO)の皮膜を形成することである。黒化処理による反応は例えば次式で示される。
4Cu+NaClO2→2Cu2O+NaCl
2Cu+NaClO2→2CuO+NaCl
黒化処理とは銅の表面を参加させて酸化銅(Cu2O、CuO)の皮膜を形成することである。黒化処理による反応は例えば次式で示される。
4Cu+NaClO2→2Cu2O+NaCl
2Cu+NaClO2→2CuO+NaCl
反応条件は例えばNaClO2濃度50〜80g/L、NaOH濃度50g/L、温度80℃以上で15分の処理により1μm程度の厚さの皮膜を形成することができる。
このような黒化処理により形成される光熱変換層の厚みは特に限定はされないが、0.3μm以上、好ましくは1.0μm以上である。
このような黒化処理が施された銅箔が高分子フィルム等の基材に形成されている転写体としては、例えば福田金属箔粉工業株式会社の極薄銅箔(CKPFシリーズ)が好適に用いられる。
[接着層]
このような黒化処理により形成される光熱変換層の厚みは特に限定はされないが、0.3μm以上、好ましくは1.0μm以上である。
このような黒化処理が施された銅箔が高分子フィルム等の基材に形成されている転写体としては、例えば福田金属箔粉工業株式会社の極薄銅箔(CKPFシリーズ)が好適に用いられる。
[接着層]
本発明における接着層4の接着剤としては特に限定はなく、例えば特開2005−182508号公報に記載されている接着剤等を用いることができる。しかしながら転写性、金属とガラス材や高分子フィルムとの接着性の観点から、アクリル系、エポキシ系、アミド系、ポリエステル系を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなるホットメルト系接着剤を塗布乾燥してBステージ状態にしてなる接着層であることが好ましい。
さらにより接着性を考慮に入れると、エポキシ樹脂を必須成分とし、溶解性パラメータ(SP)が9〜14の範囲のポリマー若しくはオリゴマーで変性又は混合されている接着剤からなる接着層であることがより好ましい。
この場合、溶解性パラメータが9未満又は14以上であると、転写性が劣化するという点で問題がある。
このような好ましい接着剤としては、後述の表2に掲げるサンプル1〜6等を挙げることができる。
この場合、溶解性パラメータが9未満又は14以上であると、転写性が劣化するという点で問題がある。
このような好ましい接着剤としては、後述の表2に掲げるサンプル1〜6等を挙げることができる。
図1においては、接着層4は転写体10側に形成してあるが、転写体側に形成されていることが必須ではなく、被転写体5側に形成されていてもよく、要はレーザ転写時に薄膜素子と被転写体を当接させる際の少なくともいずれかの当接面に形成されておればよい。
[被転写体]
[被転写体]
本発明においては、被転写体としては回路が形成される基板や電磁遮蔽フィルム等で一般的に用いられている公知の被転写体を用いることができる。例えばソーダガラス、石英ガラス等のガラス材からなる被転写体、ガラス・エポキシ基板のような被転写体、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の高分子フィルム等を挙げることができるがこれらに限定されない。
図2は、本発明による薄膜素子の転写方法を説明するための図である。
上述のように、薄膜素子3が高温でも形成可能な基材1、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ダイヤモンドライクカーボン等からなる光熱変換層2を設け、その光熱変換層上に例えば銅からなる金属薄膜からなる薄膜素子3が形成されている転写体10を用意する。一方被転写体5として例えばガラス材等を用意する。本図の例では接着層4は転写体10側に形成されている。
上述のように、薄膜素子3が高温でも形成可能な基材1、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ダイヤモンドライクカーボン等からなる光熱変換層2を設け、その光熱変換層上に例えば銅からなる金属薄膜からなる薄膜素子3が形成されている転写体10を用意する。一方被転写体5として例えばガラス材等を用意する。本図の例では接着層4は転写体10側に形成されている。
図2(A)に示すように、図示しないXYステージ上に被転写体5を静置し、その上から接着層4が下面となるように転写体10を静置する。XYステージには空気を吸引するための吸引部が設けられており、この吸引部から空気を吸引することにより、転写体にシワ等が発生することを防止し、又、転写体と被転写体を当接した場合の密着性を向上させる。
次に図2(B)に示すように図示しないレーザ光源から対物レンズにて焦点を合わせて光熱変換層にレーザ光L(実線矢印)を照射する。光熱変換層2、薄膜素子3、接着層4のうち、レーザ光が照射された部分を各々、2a、3a、4aとすると、これにより光熱変換層2aが発熱し、その熱により、その直下の接着層4aが溶融・軟化し接着性を発現することで、被転写体5と薄膜素子3aとが接着されることとなる。
その際XYステージを所望形状の転写層が得られるように操作しながら、即ちレーザ光を選択的に照射することで、所望のパターンの薄膜素子3aを被転写体5に接着させることができる。尚、前記した対物レンズによる焦点合わせは基材、薄膜素子の、光熱変換層の物性や厚さ等によりどこに焦点を合わせるか相違するため、それらの物性等にあわせて、予め焦点合わせの位置決めをしておくことが好ましい。
ついで、必要により所望条件にて乾燥、放置等を行った後、図2(C)に示すように、転写体10と被転写体5とを離間することにより、被転写体5に所望形状の薄膜素子3aからなる転写層が転写され、例えば金属薄膜3aによる配線を施した回路基板等を得ることができる。このようにして、どのような被転写体にでも、導電性が良く、高信頼性の金属薄膜を転写することができる。
本発明による薄膜素子の転写方法では、前記光熱変換層での発熱現象を生ぜしめるために、可視光領域を含む300nm〜1200nmの波長を持ち、転写体又は転写体を透過し、光熱変換層に30%以上透過光が到達するレーザ光を用いることが好ましい。
ここで、レーザ光はコヒーレント光であり、光熱変換層内で発熱現象を生じさせるのに適している。
レーザ光の波長としては紫外光から赤外光まで幅広い波長が原理的には使用することが可能であるが、紫外光のレーザ光源は高価であり、また、多くの材料が紫外光に対しては光吸収が大きく、使用することが難しい。赤外光では、光熱変換層以外で発熱する可能性が大きい。
このため、工業的にも安価にレーザが入手できることを含め、本転写技術においては可視光領域、或いは可視光に近い波長領域のレーザ光を使用することが適当である。
レーザ光の波長としては紫外光から赤外光まで幅広い波長が原理的には使用することが可能であるが、紫外光のレーザ光源は高価であり、また、多くの材料が紫外光に対しては光吸収が大きく、使用することが難しい。赤外光では、光熱変換層以外で発熱する可能性が大きい。
このため、工業的にも安価にレーザが入手できることを含め、本転写技術においては可視光領域、或いは可視光に近い波長領域のレーザ光を使用することが適当である。
従ってレーザ光の波長としては、300nm〜1200nmが使用可能であり、好ましくは350nm〜830nmの可視光領域を使用することが好ましい。可視光領域の中でどの波長領域を使用するかは、基材、光熱変換層、薄膜素子、被転写体の組み合わせにより最適な波長を選択する事が必要となる。
レーザ熱転写を効率良く進行するため、転写体と被転写体とを重ね、外側をガラスで挟み、真空にし、レーザ照射を行う、こうすることによって、転写体の薄膜素子と被転写体とが接着層を介してよりよく密着し、光熱変換素子としてDLCを用いている場合は特に、レーザ照射によって発生したCO2などのガスの噴出方向を、レーザ光の照射方向と平行な方向に指向させることができ、効率よく回路形成ができる。
レーザ光Lの照射方向は、転写体側10からであっても(図2(B)、実線矢印)、被転写体側からでもあっても(図2(B)、破線矢印)、場合によっては両側からであってもよいが、各部材の透明度を考慮して、レーザ光が効率よく転写体の光熱変換層に照射される方向を選択するのが好ましい。
前記基材1及び/又は被転写体5は使用するレーザ光の波長において、30%以上透過する材料から構成されることにより、より転写効率を上げることができる。
例えば、石英ガラス等のガラス材、ポリエチレンテレフタレート等の透明フィルムなどの透明材料を用いれば、転写体又は被転写体の裏面からレーザ光を光熱変換層に効率よく照射することが可能となり、転写効率が向上する。
特にプラスチックフィルムなどのフレキシブルな材料からなる被転写体に薄膜素子を転写することにより転写層からなる回路を形成することで、ガラス製の被転写材とは異なり、しなやかで、軽い、モバイル用ディスプレイや電子ペーパーなどの表示装置を実現することができる。
また、例えば、ソーダガラス基板等の安価な材料を被転写体として利用することが可能となり、低価格な回路基板の提供も可能となる。
本発明においては薄膜素子の構成材料としてはCu、Ag、Ni、Cr、Au、Al等を含むグループから選択された少なくとも一種を含有する金属、又は合金等を好適に用いることができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)フィルム上の1層目にDLC膜、2層目にCu及びNi、Cr、Au、Alからなる金属薄膜を成膜し、接着層4を介して被転写体と密着させた後、コンピュ−タ制御によってレーザ光を照射することによって、DLC膜と金属薄膜の界面に発生するガスによる離型効果も利用して、金属薄膜を、被転写体上に熱転写し、金属薄膜を被転写体に転写することで、オンデマンドでの回路形成が可能になる。
レーザ光照射による熱転写を効率良く進行するためには、転写体と被転写体とを重ね合わせ、両側からガラス板で挟み込み、レーザ照射を行う。
また、転写体と被転写体との密着力を高めるために略真空状態にすると一層、効果的である。
また、転写体と被転写体との密着力を高めるために略真空状態にすると一層、効果的である。
上記図2(B)において、レーザ光を照射しながら走査した後、20℃〜80℃で0〜2時間乾燥し、しかるのち常温にて放置時間0〜24時間経過後、転写体10を被転写体5から離脱させる。
[光熱変換層としてDLC膜を用いる場合]
本実施例では、基材1としては、PETフィルム(膜厚100μm)を用い、光熱変換層2としてDLC膜をPBII(Plasma Based Ion Implantation)法にて、アセチレン(C2H2)ガス添加雰囲気で室温成膜した。
ガス流量・ガス圧・成膜時間は、膜厚100nmの場合、各々、60ccm、1.0Pa、30分であった
DLC膜の膜厚としては、50、100、300、500nmのサンプルを作成し、その上に、薄膜素子3としてCu(銅)薄膜をメッキ法にて1.5μm成膜した。
別途被転写体5としてPETフィルム(膜厚100μm)を用意し、この被転写体5に接着層4としてエポキシ系のホットメルト接着剤を塗布したものを作成し、実験に供した。
即ち、転写体10の成膜積層順序は、接着層4が最初被転写層5に塗布されていることを除いて、上記図1と同じである。
本実施例では、基材1としては、PETフィルム(膜厚100μm)を用い、光熱変換層2としてDLC膜をPBII(Plasma Based Ion Implantation)法にて、アセチレン(C2H2)ガス添加雰囲気で室温成膜した。
ガス流量・ガス圧・成膜時間は、膜厚100nmの場合、各々、60ccm、1.0Pa、30分であった
DLC膜の膜厚としては、50、100、300、500nmのサンプルを作成し、その上に、薄膜素子3としてCu(銅)薄膜をメッキ法にて1.5μm成膜した。
別途被転写体5としてPETフィルム(膜厚100μm)を用意し、この被転写体5に接着層4としてエポキシ系のホットメルト接着剤を塗布したものを作成し、実験に供した。
即ち、転写体10の成膜積層順序は、接着層4が最初被転写層5に塗布されていることを除いて、上記図1と同じである。
レーザ光源は、Spectra Physics社のEvolution Xを使用し、波長532nm、パルス幅200ns、繰返し周波数1kHz、実験範囲はワット数0.5〜0.005W、スキャニングスピ−ド1〜10mm/sである。
上記レーザ光源を、対物レンズ(ニコン社製CFプラン、20*、NA0.46)を使用して、対物レンズで、焦点を合わせて使用した。実施結果を表1に示す。
即ち、実験の結果、DLC膜厚が50〜500nmで、エッジの良好な転写サンプルが得られた。
[光熱変換層として金属(銅)薄膜の黒化処理面を用い、別途剥離層を介挿する場合]
本実施例では図3に示すように、基材1としては、PETフィルム(膜厚100μm)を用い、剥離層6としてシリコーン系離型剤を2〜5μmの厚みに塗布したサンプルを作成し、その上に、薄膜素子3として、表面に黒化処理を施したCu(銅)薄膜を蒸着法で0.6μm着膜して得た転写体11(福田金属箔粉工業製、CKPFシリーズ)を用いる。ここで、銅薄膜3の黒化処理面7は、光熱変換層として機能する。
別途被転写体5としてPETフィルム(膜厚100μm)を用意し、この被転写体に接着剤4としてエポキシ系のホットメルト接着剤である上記表2のサンプル1を塗布したものを作成し、実験に供した。
本実施例では図3に示すように、基材1としては、PETフィルム(膜厚100μm)を用い、剥離層6としてシリコーン系離型剤を2〜5μmの厚みに塗布したサンプルを作成し、その上に、薄膜素子3として、表面に黒化処理を施したCu(銅)薄膜を蒸着法で0.6μm着膜して得た転写体11(福田金属箔粉工業製、CKPFシリーズ)を用いる。ここで、銅薄膜3の黒化処理面7は、光熱変換層として機能する。
別途被転写体5としてPETフィルム(膜厚100μm)を用意し、この被転写体に接着剤4としてエポキシ系のホットメルト接着剤である上記表2のサンプル1を塗布したものを作成し、実験に供した。
この被転写体5を、上記実施例1と同様に、空気吸引部を有するXYステージ上に接着層4を上面にして静置し、その上から転写層を形成すべき面が接着層と当接するように転写体11を静置した。ついで、XYステージを所望の形状の転写層が得られるように操作しながら、被転写体の背面側から実施例1と同様の条件にてレーザ光を照射した。ついで30℃で10分間乾燥後、常温にて1時間放置した後転写体と被転写体を離間し、被転写体に所望の回路となるように転写層が形成された回路基板を得た。得られた膜厚0.6μmの銅箔からなる回路部分を光学顕微鏡にて100倍に拡大して観察したところ、エッジ部分のカケや余分な転写もなく良好なエッジを有する回路が形成されていることが確認できた。
レーザ光源は、Spectra Physics社のEvolution Xを使用し、波長532nm、パルス幅200ns、繰返し周波数1kHz、実験範囲はワット数0.5〜0.005W、スキャニングスピ−ド1〜10mm/sである。
その際、接着層4として、エポキシ樹脂について次のように成分を変えて転写性の実験を行った。結果を表2に示す。尚、本実施例では、接着層4を転写体の薄膜素子面にバーコータにより乾燥時塗布厚1.0μmにて塗布形成した。
この表から、接着層4の接着剤の成分としては、エポキシ樹脂を必須成分とし溶融性パラメータ(SP値)が9〜14の範囲のポリマーもしくはオリゴマーで変性又は混合されていることが望ましいことがわかる。
[光熱変換層としてカーボンブラック含有架橋体薄膜を用いる場合]
本実施例では、カーボンブラックにエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレートなどの光硬化樹脂やエポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化樹脂などを配合し架橋体構造を形成して光熱変換層とし、レーザー光の吸収率を変えて転写性の実験を行った。なお、接着層は上記実施例3[表2]におけるサンプル1を用いた。その他の手順・工程は、上記実施例2の場合と同様である。
結果を表3に示す。
本実施例では、カーボンブラックにエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレートなどの光硬化樹脂やエポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化樹脂などを配合し架橋体構造を形成して光熱変換層とし、レーザー光の吸収率を変えて転写性の実験を行った。なお、接着層は上記実施例3[表2]におけるサンプル1を用いた。その他の手順・工程は、上記実施例2の場合と同様である。
結果を表3に示す。
この表から、光熱変換層としてカーボンブラック含有架橋体薄膜を用いる場合、レーザー光の吸収率が25%以上、好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上の架橋体薄膜を形成するのが良い。
以上の各実施例に係る金属薄膜素子の転写方法により得られた被転写体は、所望のパターンを形成するように金属薄膜が選択的に接着されている転写生成物である。このような転写生成物は、回路基板として即座に利用可能であり、表示装置にも適用可能であり、低コスト供給可能である。
即ち、本発明に係る金属薄膜素子の転写方法により得られた被転写体は、所望のパターンを形成するように金属薄膜が選択的に接着されている転写生成物であるので、フラットパネルディスプレイおよびタッチパネルなどの携帯電話等の電子回路基板として即座に利用可能であり、低コスト供給可能である。
従って、表示装置としてはもとより、価格的にディスプレイが搭載されていない電子機器などにも、搭載される可能性があり、電子機器分野での応用は計り知れない。又樹脂フィルムにも回路配線形成が転写可能であり、フレキシブル回路基板、電子ペ−パ−などへの展開も期待される。応用例として銅の他、銀箔などの金属箔も転写可能であり、電子回路基板、インタ−ポ−ザ−などの用途展開が可能である。
従って、表示装置としてはもとより、価格的にディスプレイが搭載されていない電子機器などにも、搭載される可能性があり、電子機器分野での応用は計り知れない。又樹脂フィルムにも回路配線形成が転写可能であり、フレキシブル回路基板、電子ペ−パ−などへの展開も期待される。応用例として銅の他、銀箔などの金属箔も転写可能であり、電子回路基板、インタ−ポ−ザ−などの用途展開が可能である。
1 基材
2、2a 光熱変換層
3、3a 金属薄膜(薄膜素子)
4、4a 接着層
5 被転写体
6 剥離層
7 黒化処理面
10、11 転写体
2、2a 光熱変換層
3、3a 金属薄膜(薄膜素子)
4、4a 接着層
5 被転写体
6 剥離層
7 黒化処理面
10、11 転写体
Claims (11)
- 基材に形成された薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、前記基材上の少なくとも一方の面、及び/又は前記薄膜素子の少なくとも一方の面には光熱変換層が形成されており、前記転写体の前記被転写体との対向面、前記被転写体の前記転写体との対向面の少なくとも一面に接着層が形成されており、前記転写体と被転写体とを接着層を介して対向させる工程、前記光熱変換層にレーザ光を選択的に照射し、光熱変換層によりレーザ光を熱に変換し、前記接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させる工程、前記選択的に接着された薄膜素子を転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成する工程とを有し、前記薄膜素子が金属薄膜により構成されていることを特徴とする薄膜素子の転写方法。
- 前記光熱変換層は、基材の少なくとも一方の面に形成されたダイヤモンドライクカーボン(以下、DLC)からなる薄膜、あるいは前記薄膜において、さらに水素、窒素や、フッ素を含むグループから選択された少なくとも1種の気体物質を1〜60原子%の含有率で含む薄膜からなることを特徴とする請求項1に記載の薄膜素子の転写方法。
- 前記光熱変換層は、前記薄膜素子の少なくとも一方の面を黒化処理することにより形成されてなることを特徴とする請求項1記載の薄膜素子の転写方法。
- さらに、前記基材と前記薄膜素子との間にシリコーン系離型剤からなる剥離層が介挿されていることを特徴とする請求項3記載の薄膜素子の転写方法。
- 薄膜素子の転写方法に用いられる転写体であって、
(a)レーザ透過性であるポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリイミド(以下、PID)を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなる高分子系ポリマーフィルム、又はガラス材からなる基材と、
(b)前記基材の少なくとも一方の面に備えた、膜厚50nm〜500nmのDLC膜からなる光熱変換層と、
(c)前記基材又は前記光熱変換層上に50nm〜3000nmの膜厚で形成した金属薄膜からなる薄膜素子と、を含むことを特徴とする転写体。 - 薄膜素子の転写方法に用いられる転写体であって、
(a)レーザ透過性であるポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリイミド(以下、PID)を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなる高分子系ポリマーフィルム、又はガラス材からなる基材と、
(b)少なくとも一方の面に黒化処理が施されてなる、50nm〜3000nmの膜厚で形成した金属薄膜からなる薄膜素子と、を含むことを特徴とする転写体。 - 前記金属薄膜の表面又は他の層を介してアクリル系、エポキシ系、アミド系、ポリエステル系を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなるホットメルト系接着剤を塗布乾燥してBステージ状態にしてなる接着層を有することを特徴とする請求項5又は6記載の転写体。
- 請求項1に記載の薄膜素子の転写方法により形成されることを特徴とする転写生成物、回路基板、及び表示装置。
- 転写体として請求項5又は6記載の転写体が用いられていることを特徴とする請求項8記載の転写生成物、回路基板、及び表示装置。
- 前記接着層がエポキシ樹脂を必須成分とし溶解性パラメータ(SP)が9〜14の範囲のポリマー若しくはオリゴマーで変性又は混合されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜素子の転写方法。
- 前記接着層がエポキシ樹脂を必須成分とし溶解性パラメータが9〜14の範囲のポリマー若しくはオリゴマーで変性又は混合されていることを特徴とする請求項7記載の転写体。
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