JP2007286186A - 顕微鏡用遮光装置、顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡用遮光装置、顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】顕微鏡における必要最低限の部分のみを遮光することで、試料への光ダメージ、蛍光色素の退色、観察像の画質の低下等を良好に抑えることができる顕微鏡用遮光装置、及び顕微鏡を提供する。
【解決手段】顕微鏡1における結像光学系中の最もステージ側に位置する光学部材9、又は照明光学系中の最もステージ側に位置する光学部材の先端の外周全体に当接する開口部が形成された第1遮光部16を有し、外部からの光が試料3へ入射することを防ぐことを特徴とする顕微鏡用遮光装置7。
【選択図】図2

Description

本発明は、顕微鏡用遮光装置、顕微鏡に関する。
通常、蛍光顕微鏡による生体試料の蛍光観察時には、蛍光色素の退色を防ぐため、また生物試料に光毒反応が生じることを防ぐために、生体試料に対して無駄な光を入射させないことが求められる。また、生体試料から発せられる蛍光は微弱であるために、観察時に生体試料に対して無駄な光が入射してしまうことは観察像の画質(コントラストや解像度)の劣化を直接招くことにもなってしまう。そしてこのことは、蛍光観察に限らず発光観察や弱い透過照明光を用いた観察等のいわゆる微弱光観察においても同様である。
このため、従来、微弱光観察を行う際には、顕微鏡とその周辺機器を黒布で包み込むことによって小暗室にする、又は顕微鏡を使用する部屋全体の照明を暗くして完全暗室にする等の必要があった。そしてこのような場合には、観察中に照明を明るくすることができないため、作業に支障をきたすことが多く、特に完全暗室の場合には、他の作業者の作業を止めてしまうことになったり、観察中であることを他の作業者が気付かずに部屋の照明を明るくしてしまうことがあったため、非常に使い勝手が悪かった。
そこで、顕微鏡の外部から不要な光が試料に入射しないように、顕微鏡の全体又はその一部を覆う箱状の遮光部材を設け、さらに顕微鏡に対して試料の出し入れを行うための蓋部を当該遮光部材に形成する方法も提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2002-207177号公報
しかしながら、上述のような蛍光顕微鏡の全体又はその一部を覆う箱状の遮光部材に蓋部を形成する方法では、当該遮光部材が大型化し、ステージの下側に配置された対物レンズ等の結像光学系の切換えやその確認が非常に煩雑になり、特に対物レンズに備えられた補正環や開口絞り、励起光シャッタ等の顕微鏡の内部装置を操作することが非常に煩雑であった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、顕微鏡における必要最低限の部分のみを遮光することで、試料への光ダメージ、蛍光色素の退色、観察像の画質の低下等を良好に抑えることができる顕微鏡用遮光装置、及び顕微鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
顕微鏡における結像光学系中の最もステージ側に位置する光学部材、又は照明光学系中の最も前記ステージ側に位置する光学部材の先端の外周全体に当接する開口部が形成された第1遮光部を有し、外部からの光が試料へ入射することを防ぐことを特徴とする顕微鏡用遮光装置を提供する。
また、本発明は、
対物レンズの先端の外周全体に当接可能な開口部を形成する絞り部を備えた遮光部を有し、外部からの光が試料へ入射することを防ぐ顕微鏡用遮光装置と、
前記対物レンズの切換えに際して、前記絞り部を開いて前記遮光部を退避させる第1のステップと、前記対物レンズを切換える第2のステップと、切換えた対物レンズに合わせて前記遮光部の高さを調整して前記絞り部を閉じる第3のステップとを実行する制御部と、を備えていることを特徴とする顕微鏡を提供する。
本発明によれば、顕微鏡における必要最低限の部分のみを遮光することで、試料への光ダメージ、蛍光色素の退色、観察像の画質の低下等を良好に抑えることができる顕微鏡用遮光装置、及び顕微鏡を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る遮光装置を備えた顕微鏡を添付図面に基づいて説明する。
はじめに、本実施形態に係る顕微鏡の全体的な構成を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る遮光装置を備えた顕微鏡の構成を示す図である。
図1に示すように本実施形態に係る顕微鏡1は、顕微鏡本体2と、試料3を透過照明するために顕微鏡本体2の上方に設けられた透過照明部4と、照明された試料3を接眼観察するための接眼観察部5とからなる。
顕微鏡本体2の上部には、試料3を載置するためのステージ6が設けられており、該ステージ6の下面には、後述する遮光装置7が備えられている。また、このステージ6の下方には、対物レンズ用レボルバ8によって支持された対物レンズ9が備えられている。なお、この対物レンズ用レボルバ8は、対物レンズ9の他に種類の異なる複数の対物レンズ(不図示)を回転切換え可能に支持しており、さらに不図示のレボルバ駆動部によって電動で回転させることも可能に構成されている。
また、顕微鏡本体2の内部には、試料3の観察像を撮像するための撮像装置10と、本顕微鏡1における各駆動部を介して対物レンズ用レボルバ8及び遮光装置7を制御するための制御装置11と、後述するメモリ12とが備えられている。なお、顕微鏡本体2の内部には、リレーレンズ、反射ミラー、蛍光観察用の励起・吸収フィルタやダイクロイックミラー等の光学系要素(不図示)も備えられている。
さらに、顕微鏡本体2の外部には、制御部11によって対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を制御しながら対物レンズ9を自動的に切換えるための不図示の対物レンズ切換えボタンが設けられている。なお、この制御については後述する。
斯かる構成の下、透過照明部4から発せられた照明光は、コンデンサレンズ13を介してステージ6上の試料(例えば、蛍光染色された細胞等)3に照射される。そして、試料3を透過した光(又は蛍光)は、対物レンズ9と、顕微鏡本体2内の不図示の光学系要素を経て、接眼部5へ導かれる。これにより観察者は、試料3の接眼観察を行うことができる。
そしてさらに、透過照明部4を消して、試料3の上に黒布やアルミ箔等を被せて試料3の上面側を遮光すれば、励起された試料3から発せられた蛍光は、対物レンズ9と、顕微鏡本体2内の不図示の光学系要素を経て、撮像装置10へ導かれる。これにより、試料3の蛍光像を撮像することができ、観察者は試料3の蛍光観察を行うことができる。
次に、本実施形態に係る顕微鏡1において、ステージ6の下面に備えられた遮光装置7について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る顕微鏡1における遮光装置7の構成を示す図である。
本遮光装置7は、ステージ6に載置された試料3に対してステージ6の下方から不要な光が入射すること、及び試料3からの光が外部へもれることを防ぐために、ステージ6の下面と対物レンズ9の先端との間に観察光路を確保しながら遮光空間を形成するものであって、図2(b)に示すように、円形状の開口を形成する絞り部15を備えた板状遮光部16と、該板状遮光部16を支持する支持部17とからなる。
板状遮光部16は、図2(b)に示すように、ステージ6の大きさと略同じ大きさをした長方形の板状部材であって、対物レンズ9の先端と対向する位置に前記絞り部15を備えている。
また、絞り部15は、カメラ等において一般的に用いられている公知の虹彩絞りと同様の機構からなる絞りであって、この絞り部15を開閉することによって円形状の開口の大きさを自由に変更することができる。このため、開口の大きさを変更することで、対物レンズ9の先端の外周に絞り部15の内周部分15aを密着させることができ、これらの間から光が侵入すること及びもれることを防ぐことができる(図2(b),(c)を参照。)。
また、支持部17は、板状遮光部16の側面全周に当接しかつ対物レンズ9の先端からステージ6までの観察光軸方向の光路を覆う枠状の遮光部材であって、不図示のスライド機構を介して板状遮光部16を対物レンズ9の光軸方向に上下動可能に支持している。また、この支持部17の外側には、顕微鏡本体2から上方へ向かって延在するステージ支持柱2aとステージ6の下面とに挟持されて本遮光装置7を顕微鏡本体2に固定するためのマウント部17aが形成されている。なお、斯かる構成によって支持部17と板状遮光部16の側面とは密着されているため、この部分から光が侵入すること及びもれることはない。また、このことは支持部17とステージ6の下面とについても同様である。
以上の構成により、ステージ6の下面と対物レンズ9の先端との間に、対物レンズ9の観察光路を確保しながら遮光空間を形成することができる。これにより、ステージ6に載置された試料3に対してステージ6の下方から不要な光が入射すること、及び試料3から発せられた光が外部へもれることを防ぐことができる。
また、本遮光装置7において、前述のように絞り部15はその開口の大きさを自由に変更することができるため、対物レンズの種類を問わず様々な外径の先端を有する対物レンズに対応することができる。
さらに、本遮光装置7において、前述のように板状遮光部16は上下動可能であるため、絞り部15の開口を広げて板状遮光部16を上方へ退避させることで、対物レンズ用レボルバ8を回転させて対物レンズ9を切換える際にも妨げになることがない。また、対物レンズ9を試料3から光軸方向へ離した位置に配置して観察を行う際にも、対物レンズ9の先端の位置に対して、板状遮光部16の上下方向位置を適切に合わせることができる(図2(b)を参照。)。
また、本遮光装置7には、観察者が板状遮光部16を手動で上下動させるための上下動ハンドル(不図示)と、板状遮光部16を電動で上下動させるための駆動部(不図示)が備えられている(又は、どちらか一方でもよい)。そしてさらに本遮光装置7には、観察者が開口の大きさを変更するために絞り部15を手動で操作するための開閉レバー(不図示)と、絞り部15を電動で操作するための絞り部用駆動部(不図示)が備えられている(又は、どちらか一方でもよい)。
これらの構成により本遮光装置7では、板状遮光部16の上下動、及び絞り部15の開閉(開口の大きさの変更)は、手動及び電動のいずれによっても操作することができる。
ここで、本実施形態において板状遮光部16、絞り部15、及び支持部17は、全て金属で作製されている。しかしながら、これらを作製するための素材は金属に限られず、光を遮断する素材、例えば木材、遮光処理を施したプラスチック、ガラス、及びプラスチックとガラスの複合物等であればよい。
なお、板状遮光部16の構成は、上述した絞り部15を備えた構成に限られるものではなく、対物レンズ9の切換えを妨げず当該対物レンズ9の先端の外周に密着可能な予め決められた形状の開口部を有するものであればよい。例えば、対物レンズ9の先端の外径と同径の開口部が形成された板状遮光部を構成することや、さらにはこの板状遮光部を対物レンズの種類に応じて複数枚用意し交換可能な構成とすることもできる。またさらには、この対物レンズ9の先端の外径と同径の開口部が形成された板状遮光部を、当該開口部の直径方向に2分割して支持部17に嵌め込む構成としてもよい。
また、本実施形態では、顕微鏡1の結像光学系において最も試料3側に位置する対物レンズ9の先端に絞り部15の開口を合わせる構成であるが、結像光学系において例えば光ファイバやGRINレンズ等が最も試料側に位置する場合には、これらに絞り部を密着させる構成の遮光装置を構成することも可能である。さらに、結像光学系に限られず、照明光学系において最も試料側に位置する部材、例えば、コンデンサレンズ等に絞り部を密着させる構成の遮光装置を構成することもできる。
また、本実施形態では、上述のように遮光装置7とステージ6は別体で構成されているが、ステージ6の下側部分に遮光装置7を組み込んで一体的に構成することもできる。この場合、顕微鏡1の大型化を防ぎ、ステージ6下方のスペースを十分に確保することが可能になる。
また、本実施形態では、本発明の遮光装置を倒立顕微鏡に適用した例を示しているが、適用可能な顕微鏡の種類はこれに限られるものでなく、例えば正立顕微鏡等にも勿論適用することができる。
次に、斯かる構成の顕微鏡1によって、遮光装置7を用いながら試料3の接眼観察と蛍光観察を行う際の手順を、観察者が対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を手動で操作して対物レンズ9を切換える場合と、制御部11によって対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を制御して対物レンズ9を自動的に切換える場合に分けて説明する。
はじめに、観察者が対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を手動で操作して対物レンズ9を切換える場合の手順を説明する。
図3は、遮光装置7を用いながら試料3の接眼観察と蛍光観察を行う際の手順、つまり観察者が対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を手動で操作して対物レンズ9を切換える場合を示す図である。
手順1(S1):観察者がステージ6上に試料3を配置する。
手順2(S2):観察者が対物レンズ用レボルバ8を回転させて対物レンズA(対物レンズ9)を観察光路上に配置する。なお、このとき観察者は予め不図示の上下動ハンドルを操作して対物レンズAと板状遮光板16との干渉を防止するために板状遮光板16を上方へ退避させ、不図示の開閉レバーを操作して絞り部15を開いておく。
手順3(S3):観察者が不図示の上下動ハンドルを操作して板状遮光板16の高さを対物レンズAの先端位置に合うように調節する。
手順4(S4):観察者が不図示の開閉レバーを操作して絞り部15を閉じて、対物レンズAの先端の外周に絞り部15の内周部分15aを密着させる。これにより、観察光路を確保しながらステージ6の下面と対物レンズAの先端との間の遮光がなされる。
手順5(S5):観察者が透過照明部4を点灯する。
手順6(S6):観察者がステージ6を上下動させて試料3への焦点合わせを行う(板状遮光板16は上下動しない)。
手順7(S7):観察者が接眼部5を介して試料3の透過像を接眼観察する。
手順8(S8):観察者が透過照明部4を消灯する。
手順9(S9):必要に応じて観察者が黒布によって試料3を上側から覆うことで、試料3の上面側の遮光を行う。
手順10(S10):必要に応じて観察者が撮像装置10を介して試料3の蛍光像を撮影する。
手順11(S11):観察者が不図示の開閉レバーを操作して絞り部15を開き、さらに不図示の上下動ハンドルを操作して板状遮光板16を上方へ退避させる。
手順12(S12):観察者が対物レンズ用レボルバ8を回転させて対物レンズB(対物レンズ9と異なる対物レンズ)を観察光路上に配置する。
手順13(S13):観察者が不図示の上下動ハンドルを操作して板状遮光板16の高さを対物レンズBの先端位置に合うように調節する。
手順14(S14):観察者が不図示の開閉レバーを操作して絞り部15を閉じて、対物レンズBの先端の外周に絞り部15の内周部分15aを密着させる。これにより、観察光路を確保しながらステージ6の下面と対物レンズBの先端との間の遮光がなされる。
手順15(S15):必要に応じて観察者が撮像装置10を介して試料3の蛍光像を撮影する。なお、手順11(S11)〜本手順15(S15)は、対物レンズを切換える度に繰り返し行う。
以上の手順によって観察者は、遮光装置7を用いてステージ6と対物レンズ9の先端との間に観察光路を確保しながら適切に遮光空間を形成した上で、試料3の接眼観察と蛍光観察を行うことができる。したがって、ステージ6に載置された試料3に対してステージ6の下方から不要な光が入射すること、及び試料3からの光が外部へもれることを防ぐことができる。
次に、制御部11によって対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を制御して対物レンズ9を自動的に切換える場合の手順を説明する。
図4は、遮光装置7を用いながら試料3の接眼観察と撮影を行う際の手順、つまり制御部11によって対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を制御して対物レンズ9を自動的に切換える場合を示す図である。
手順1(S1):観察者がステージ6上に試料3を配置する。
手順2(S2):観察者が不図示の対物レンズ切換えボタンを押す。これにより制御部11は、不図示の絞り部用駆動部を介して絞り部15を開き、さらに不図示の駆動部を介して板状遮光板16を上方へ退避させる。この後制御部11は、不図示のレボルバ駆動部を介して対物レンズ用レボルバ8を回転させて対物レンズAを観察光路上に配置する。
ここで、顕微鏡本体2の内部に備えられているメモリ12には、対物レンズ用レボルバ8に支持されている全ての対物レンズのデータ、詳細には各対物レンズの種類、各対物レンズの先端の外周径、各対物レンズに最適な板状遮光部16の高さ(上下方向位置)等が予め格納されている。
したがって制御部11は、観察光路上に配置された対物レンズAのデータ、例えば対物レンズAに最適な板状遮光部16の高さをメモリ12から読み出し、不図示の駆動部を介して板状遮光板16の高さを対物レンズAの先端位置に合うように調節する。
そしてその後制御部11は、対物レンズAのデータ、例えば対物レンズAの先端の外周径をメモリ12から読み出し、不図示の絞り部用駆動部を介して絞り部15を閉じて対物レンズAの先端の外周に絞り部15の内周部分15aを密着させる。これにより、観察光路を確保しながらステージ6の下面と対物レンズAの先端との間の遮光がなされ、対物レンズの切換えが完了する。
手順3(S3):観察者が透過照明部4を点灯する。
手順4(S4):観察者がステージ6を上下動させて試料3への焦点合わせを行う。
手順5(S5):観察者が接眼部5を介して試料3の透過像を接眼観察する。
手順6(S6):観察者が透過照明部4を消灯する。
手順7(S7):必要に応じて観察者が黒布によって試料3を上側から覆うことで、試料3の上面側の遮光を行う。
手順8(S8):必要に応じて観察者が撮像装置10を介して試料3の蛍光像を撮影する。
手順9(S9):観察者が対物レンズ切換えボタンを押す。これにより、制御部11は上記手順2(S2)と同様の手順で対物レンズAを対物レンズBに切換えて、観察光路を確保しながらステージ6の下面と対物レンズBの先端との間の遮光がなされる。
手順10(S10):観察者が撮像装置10を介して試料3の蛍光像を撮影する。なお、手順9(S9)及び本手順10(S10)は、対物レンズを切換える度に繰り返し行う。
以上の手順によって観察者は、不図示の対物レンズ切換えスイッチを押すことのみで、対物レンズを自動的に切換え、遮光装置7を用いてステージ6と対物レンズ9の先端との間に観察光路を確保しながら適切に遮光空間を自動的に形成した上で、試料3の接眼観察と蛍光観察を行うことができる。したがって、ステージ6に載置された試料3に対してステージ6の下方から不要な光が入射すること、及び試料3からの光が外部へもれることを防ぐことができる。
ここで、上述のメモリ12には、観察者が対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を手動で操作して対物レンズを切換えた際のデータ、例えば当該対物レンズの種類、先端の外周径、最適な板状遮光部16の高さ等を保存することもできる。これにより、メモリ12にデータが記憶されていない対物レンズを用いる場合でも、一度遮光装置7を手動で操作してセッティングを行いそのデータを保存しておけば、再びこの対物レンズを用いる際に対物レンズ切換えスイッチを押すだけで前記セッティングを再現することができる。
以上、本実施形態によれば、上述の遮光装置7によって、顕微鏡1における必要最低限の部分のみを適切に遮光することができ、これにより試料への光ダメージ、蛍光色素の退色、観察像の画質の低下等を良好に抑えることができる。
特に、蛍光観察等の微弱光観察の際には、黒布、アルミホイル、箱等によって試料3を上側から簡易的に覆うことで、試料3の上面側も下面側も適切に遮光することができるため、顕微鏡1を使用する部屋全体の照明を明るくしておくことができる。したがって、観察者は明るい室内で顕微鏡操作を行うことできるようになり、顕微鏡全体を黒布で包んだり、簡易暗室を別途購入したり、顕微鏡を使用する部屋全体の照明を暗くして完全暗室にしたりする必要もない。このため、同じ室内にいる他の作業者の作業を止めてしまうことや、観察中であることを他の作業者が気付かずに部屋の照明を明るくしてしまうことによる観察への悪影響等の従来の問題点を解消することができる
そして、本実施形態は、遮光装置7によって顕微鏡1における必要最低限の部分のみを適切に遮光する構成であるため、顕微鏡1自体が大型化することなく、ステージ6の下側に配置された対物レンズ9等の結像光学系の切換えやその確認が容易になり、特に対物レンズ9に備えられた補正環や、開口絞り、励起光シャッタ等の顕微鏡の内部装置を操作することが容易になり、非常に使い勝手の良い顕微鏡を実現することができる。
また、従来の顕微鏡では結像光学系における対物レンズと試料との間から高いエネルギーを有するレーザー光等の励起光や刺激光がもれる危険性があったが、本実施形態に係る遮光装置7はこのもれ光を遮光空間内に閉じ込めることができるため、簡単な構成で安全性を確保できるという観点からも有用である。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係る遮光装置を備えた顕微鏡を添付図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る遮光装置を備えた顕微鏡の基本的な構成は、上記第1実施形態に係る遮光装置を備えた顕微鏡の構成と同様であるため説明を省略し、本実施形態において特徴的な構成を有する遮光装置について詳細に説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る顕微鏡における遮光装置の構成を示す図である。なお、図5において上記第1実施形態と同様の部材については同じ符号を付している。
本実施形態における遮光装置20は、上記第1実施形態と同様、ステージ6に載置された試料3に対してステージ6の下方から不要な光が入射すること、及び試料3からの光が外部へもれることを防ぐために、ステージ6の下面と対物レンズ9の先端との間に観察光路を確保しながら遮光空間を形成するものであって、図5(b)に示すように、円形状の開口を形成する円錐形絞り部21を備えた板状遮光部22と、該板状遮光部22を支持する支持部17とからなる。
板状遮光部22は、図5(b)に示すように、ステージ6の大きさと略同じ大きさをした長方形の板状部材であって、対物レンズ9の先端と対向する位置に、前記円錐形絞り部21を備えている。
円錐形絞り部21は、上記第1実施形態における絞り部15を下方(対物レンズ9側)へ向かって延びる円錐形状に構成したものであって、この円錐形絞り部21を閉めれば下方へ繰り出しながら円形状の開口が小さくなり、開けば上方へ戻りながら円形状の開口が大きくなり、これによって開口の大きさを自由に変更することができる。この構成により、上記第1実施形態と同様に、対物レンズ9の先端の外周に円錐形絞り部21の内周部分21aを密着させることができ、これらの間から光が侵入すること及びもれることを防ぐことができる(図5(b),(c)を参照。)。
なお、本遮光装置20における他の部分の構成については上記第1実施形態と同様である。
以上、斯かる構成の遮光装置20を備えた本顕微鏡は、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本顕微鏡における遮光装置20は、上述のように円錐形絞り部21が、下方へ繰り出しながら開口が小さくなり、上方へ戻りながら開口が大きくなる構成であるため、観察光路中に配置されている対物レンズに隣接して対物レンズ用レボルバ8に備えられている他の対物レンズが、板状遮光部22と衝突してしまうことを防ぐことができる。このことは、観察光路中に配置されている対物レンズ9よりも隣接する対物レンズが大きく、上方へ突き出ている場合に特に有効であり、より使い勝手の良い遮光装置20を実現することができる。
なお、本実施形態では、円錐形状の絞り部を示しているが、板状遮光部における絞り部の形状はこれに限られるものでなく、対物レンズの先端外周に絞り部の内周部分を密着させることが可能で、隣接する対物レンズと板状遮光部が衝突しないような形状、例えば、多角錐形状、半円状等であればよい。
上記各実施形態によれば、顕微鏡における必要最低限の部分のみを遮光することで、試料への光ダメージ、蛍光色素の退色、観察像の画質の低下等を良好に抑え、かつ顕微鏡の操作を容易にする遮光装置、及び顕微鏡を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る遮光装置7を備えた顕微鏡1の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る顕微鏡1における遮光装置7の構成を示す図であって、(a)は絞り部15を広げた様子を示す図であり、(b)は対物レンズ9に合わせて遮光空間を形成した様子を示す図であり、(c)は対物レンズ9と異なる種類で、試料3から離して配置された対物レンズに合わせて遮光空間を形成した様子を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る顕微鏡1において、遮光装置7を用いながら試料3の接眼観察と蛍光観察を行う際の手順(観察者が対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を手動で操作して対物レンズを切換える場合)を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る顕微鏡1において、遮光装置7を用いながら試料3の接眼観察と蛍光観察を行う際の手順(制御部11によって対物レンズ用レボルバ8と遮光装置7を制御して対物レンズを自動的に切換える場合)を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る顕微鏡における遮光装置20の構成を示す図である。
符号の説明
1 顕微鏡
2 顕微鏡本体
3 試料
4 透過照明部
5 接眼部
6 ステージ
9 対物レンズ
7,20 遮光装置
16,22 板状遮光部
15 絞り部
17 支持部
21 円錐形絞り部

Claims (6)

  1. 顕微鏡における結像光学系中の最もステージ側に位置する光学部材、又は照明光学系中の最も前記ステージ側に位置する光学部材の先端の外周全体に当接する開口部が形成された第1遮光部を有し、外部からの光が試料へ入射することを防ぐことを特徴とする顕微鏡用遮光装置。
  2. 前記第1遮光部を支持し、かつ前記光学部材の先端から前記ステージまでの観察光軸方向の光路を覆う第2遮光部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡用遮光装置。
  3. 前記第1遮光部の前記開口部は、開口径が可変となるように開閉可能な絞り部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の顕微鏡用遮光装置。
  4. 前記第1遮光部は、前記第2遮光部によって上下動可能に支持されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の顕微鏡用遮光装置。
  5. 前記第1遮光部における前記絞り部は、前記光学部材側へ突出した形状であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の顕微鏡用遮光装置。
  6. 対物レンズの先端の外周全体に当接可能な開口部を形成する絞り部を備えた遮光部を有し、外部からの光が試料へ入射することを防ぐ顕微鏡用遮光装置と、
    前記対物レンズの切換えに際して、前記絞り部を開いて前記遮光部を退避させる第1のステップと、前記対物レンズを切換える第2のステップと、切換えた対物レンズに合わせて前記遮光部の高さを調整して前記絞り部を閉じる第3のステップとを実行する制御部と、を備えていることを特徴とする顕微鏡。
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