JP2007286076A - 流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】積算流量値の異常を検出して高精度計測を可能とした。
【解決手段】流路21の上流側から下流側へ、逆の下流側から上流側へ超音波の送受信を繰返し行った時の第1,2伝搬時間計測を1つの計測単位とする送受信繰返手段、およびその送受信繰返手段の計測を複数回繰り返す計測繰返手段40と、前記送受信繰返手段と計測繰返手段とで繰り返された時の総第1伝搬時間および総第2伝搬時間から流量を検出する流量検出手段41が計測した瞬時流量値を所定時間において積算する流量積算手段32と、前記送受信繰返手段と計測繰返手段の繰り返し回数を変更して高精度に流量を計測する高精度流量計測手段、および低精度に流量を計測して消費電力を低減する低消費電力計測手段と、所定時間内において計測された前記流量積算手段の積算値が所定流量値以上になった時に、高精度流量計測手段に切り替える計測切替手段29とを具備した。
【選択図】図7

Description

本発明は、超音波を利用して空気、ガス、水などの流体の流量を計測する超音波式の流量計に関するものである。
従来この種の超音波式流量計は、図9に示すように流路内1に備えた一対の音響トランスジューサ2、3を設けて実現する超音波式流速測定手段4と、前記超音波式流速測定手段4の測定間隔を変更する測定間隔変更手段5と、流路内の圧力を検知する圧力検知手段6と、圧力判定手段7と、判定値調整手段8と、脈波検出手段9とで構成される。
ここで、10はランダム時間発生手段、11は流量計測手段、12は流量積算手段、13は表示手段、14は遮断弁手段、15は弁制御手段である(例えば、特許文献1参照)。
上記構成において、流路中の流体の脈波を監視し、予め定めた判定値より大きい脈波を検出した時、測定間隔を短くするようにして計測精度をあげて流速を測定するようにしたものである。
また、図10に示すように、計測流量部16と、流量値積算部17と、第1のバッファ18と、第2のバッファ19と、流量積算値記憶部20とから構成されているものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
上記構成において、流体中の脈動の発生に起因して発生する流量計測誤差を、第1バッファ18と第2バッファ19を用いて解消するものである。
すなわち、第1バッファ18では、流量計測部16から送られてくる流量値を積算してカウンタ値をインクリメントしていき、その積算値が所定の積算桁上げしきい値以上に達すると、流量積算値を1単位量ずつカウントアップすると共に、そのとき積算桁上げしきい値を超えた剰余の値を切り捨ててカウンタ値をゼロリセットする。
そしてその切り捨てられた剰余の値は第2のバッファ19が積算可能に保持しておき、所定のタイミングで流量積算値のカウントアップに反映させ加算することとしていたものである。
よって、脈動による流量値が発生しても、第1バッファが吸収し、すぐに1単位量のカウントアップには至らないので、脈動時の流量計測誤差を吸収できる。
特開平11−258018号公報 特開2001−349752号公報
しかしながら前記従来の構成では、計測間隔を短くして計測すると計測に使用する消費電力が多くなり、電池で使用する場合には長時間の使用に耐えられないという課題があった。
また、バッファの方法では、積算流量のカウントアップが遅れるという課題と、剰余の値だけが残っていく第2バッファの値を最終的には加算しているので、脈動による誤差を
加算していくことになり、累積誤差は解消できなく精度も悪くなるという課題があった。
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、計測精度の向上と省電力化を高め、加えて、積算流量値の異常を検出して高精度計測を可能とした流量計を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、流路の上流側から下流側へ超音波の送受信を繰返し行った時の第1伝搬時間計測と流路の下流側から上流側へ超音波の送受信を繰返し行った時の第2伝搬時間計測とを1つの計測単位とする送受信繰返手段と、前記送受信繰返手段の計測を複数回繰り返す計測繰返手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段とで繰り返された時の総第1伝搬時間および総第2伝搬時間から流量を検出する流量検出手段と、前記流量検出手段が計測した瞬時流量値を所定時間において積算する流量積算手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段の繰り返し回数を変更して高精度に流量を計測する高精度流量計測手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段の繰り返し回数を変更して低精度に流量を計測して消費電力を低減する低消費電力計測手段と、所定時間内において計測された前記流量積算手段の積算値が所定流量値以上になった時に、高精度流量計測手段に切り替える計測切替手段とを具備し、前記高精度流量計測手段および低消費電力流量計測手段は、前記送受信繰返手段による送受信繰返し回数と計測繰返手段の計測回数とを以下(1)、(2)のように設定したものである。
(1)高精度流量計測手段:送受信繰返手段による送受信繰返し回数を少なくし、計測繰返手段による計測回数を多くする。
(2)低消費電力流量計測手段:送受信繰返手段による送受信繰返し回数を多くし、計測繰返手段による計測回数を少なくする。
本発明の流量計によれば、流動変動があっても計測精度を大いに高めることができるものである。
本発明は、流路の上流側から下流側へ超音波の送受信を繰返し行った時の第1伝搬時間計測と流路の下流側から上流側へ超音波の送受信を繰返し行った時の第2伝搬時間計測とを1つの計測単位とする送受信繰返手段と、前記送受信繰返手段の計測を複数回繰り返す計測繰返手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段とで繰り返された時の総第1伝搬時間および総第2伝搬時間から流量を検出する流量検出手段と、前記流量検出手段が計測した瞬時流量値を所定時間において積算する流量積算手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段の繰り返し回数を変更して高精度に流量を計測する高精度流量計測手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段の繰り返し回数を変更して低精度に流量を計測して消費電力を低減する低消費電力計測手段と、所定時間内において計測された前記流量積算手段の積算値が所定流量値以上になった時に、高精度流量計測手段に切り替える計測切替手段とを具備し、前記高精度流量計測手段および低消費電力流量計測手段は、前記送受信繰返手段による送受信繰返し回数と計測繰返手段の計測回数とを以下(1)、(2)のように設定したものである。
(1)高精度流量計測手段:送受信繰返手段による送受信繰返し回数を少なくし、計測繰返手段による計測回数を多くする。
(2)低消費電力流量計測手段:送受信繰返手段による送受信繰返し回数を多くし、計
測繰返手段による計測回数を少なくする。
このように、所定時間内で流量積算手段の積算値が所定流量値以上になった時に、高精度流量計測手段に切り替えることで、誤差を少なく計測することができる。
すなわち、所定時間内で1L/hのような微小流量が計測された時、誤差の累積が発生していると判断し、高精度計測手段で瞬時流量を計測してみる。そうすることで、1L/hが計測されれば、カウントアップすればよいし、計測されなければ、1L/hは誤差としてクリアすることができる。このような判断を行いながら計測することで精度の高い計測が実現できるのである。
そして、高精度流量計測手段で計測した流量値によって流量積算値が正常か否かを判定する流量異常判定手段、所定時間を越えても積算流量値が所定流量を越えない時、積算流量値をクリアする流量積算手段、或いは、流量異常判定手段が正常ではないと判断した時、積算流量値をクリアする流量積算手段を設けることも考えられ、特に、前記流量異常判定手段が正常ではないと判断した時、積算流量値をクリアする流量積算手段と、クリアする前の積算流量値を記憶しておく流量記憶手段を付加しておくのが望ましい。
また、積算流量を表示する流量表示手段を備え、前記流量表示手段の最下位の桁の単位を所定流量とすることも考えられる。
さらに、所定時間と積算流量値と計測手法の変更回数から異常を判別する計測異常判別手段と、前記計測異常判別手段が異常を判別したとき異常警告を表示する警告表示手段を備付けてもよい。勿論、電源は電池を使用する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1において、21は流体を流す流路、22は超音波を送受信するために流路の上流側に設置された音波送受信手段、23は超音波を送受信するために流路の下流側に設置された音波送受信手段、24は音波の送受信を繰り返して行う繰返手段、25は前記繰返手段24で繰返し行われる音波の伝搬時間を計測する計時手段、26は前記計時手段25で計測された時間情報を基に流量を検出する流量検出手段である。
また、27は音波の送受信の繰返し回数を変更する繰返し回数変更手段、28は所定条件によって繰返し回数を都度変更する超音波式流量計測手段である。
そして、超音波式流量計測手段28は、繰返し回数変更手段27によって繰返し回数を増加して高精度流量計測手段を実現し、逆に繰返し回数を減少して低消費電力流量計測手段を実現するものであり、この計測手段の計測切替えを行う手段が計測切替手段29である。
ここで、30は変動検出手段、31は流量判別手段、32は流量積算手段、33は流量異常判定手段、34は警告表示手段、35は電池、36は流量記憶手段、37は流量表示手段、38は計測異常判別手段である。
以上のような構成の流量計の計測原理について説明する。
図1に示す流路の上流側の音波送受信手段22から下流側の音波送受信手段23に向かって音波が伝搬する伝搬時間T1を計測すると、伝搬時間T1は、式(1)のようになる
T1=L/(C+Vcosθ) (1)
また、下流側の音波送受信手段23から上流側の音波送受信手段22に向かって伝搬する伝搬時間T2を計測すると、伝搬時間T2は、式(2)のようになる。
T2=L/(C−Vcosθ) (2)
ここで、Vは流路内の流速、Lは音波送受信手段間の距離、θは流路に対する音波送受信手段の対向する角度、Cは音速である。
そして、T1とT2の逆数の差をとり、式を変形するとT1、T2から流速Vは、式(3)のように求めることができる。
V=(L/2cosθ)・(1/T1−1/T2) (3)
そして、この流速Vに流路の断面積などを考慮して流量Qを算出することができるのである。以上は、1回の送受信の計測で説明しているが、繰返手段24で伝搬時間を繰り返して計測する方法で積算伝搬時間を求めることによって、より精度よく流速Vを求めることができることは明白であろう。
しかしながら、この計測は上流側からの送信時の流速V1と、下流側からの送信時流速V2が同じであることが条件である。実際には脈動のように流量変動を発生している場合がある。もし、図2のように流速に変動があった場合、計測している時間が短いと、上流側からの伝搬時間を測定している時の平均流速V1は、下流側からの伝搬時間を測定しているときの平均流速V2とは同じにはならず、計測誤差を生じることになる。
そのため図3のように、繰り返し回数を多くして変動の1周期以上を計測範囲とすることによって、流速を平均化して伝播時間を計測することで、流速V1とV2が同じような状態になり、精度を向上、維持することができる。この原理を利用した方法が繰返し回数を増加して実現する高精度流量計測手段である。
また、繰返し回数が少ないと動作時間が短いので処理に使用される消費電力が少なくなるのは明白である。このように繰返し回数を少なくして消費電力を低減する計測方法が低消費電力流量計測手段である。
次に、図4と図5に示すフローチャートを用いて動作の流れを説明する。図4に示すように流量計測は、通常、低消費電力流量計測手段による低消費電力モードで計測が行われる(STEP10)。
そして、計測された瞬時流量値から変動検出手段30により流量変動が判定される(STEP11)。流量変動がない場合は、流量積算処理(STEP12)を経て低消費電力モード(STEP10)で継続して流量計測が行われる。
ここで、変動検出手段30(STEP11)について説明する。例えば、変動検出手段30は、流量検出手段26により検出された瞬時流量値から、所定時間内の最大流量値Qmaxと、所定時間内の最小流量値Qminの差(Qmax−Qmin)を求めて流量変動を検出する。
そして、その流量変動(Qmax−Qmin)が、所定流量としての10リッター/時間以上の時は、変動があると検出し、10リッター/時間未満の時は、変動がないと変動検出手段30が検出するのである。
次に、このような変動検出手段30により変動が検出された場合、流量判別手段31により流量判別が行われる(STEP13)。
流量判別手段31は、流量範囲を大流量範囲(例えば、3000リッター/時間以上)と判別すると、繰返し回数を最適な最小回数(例えば8回から128回、最適は64回)に減少して低消費電力モードで計測する。
また、流量判別手段31が流量範囲を小流量範囲(例えば、3000リッター/未満)と判別すると、繰返し回数を最適な回数(例えば64から512回、最適は252回)に増加して高精度流量計測手段として高精度計測モードで継続して計測を行うことができる(STEP14)。
この高精度計測モード時においても、変動検出(STEP11)が繰返し行われ、変動がなくなったときは、流量積算処理(STEP12)を経て低消費電力計測モード(STEP10)に戻ることにしている。
また、大流量範囲と判別した場合において、最初から低消費電力モードで計測している場合は、繰返し回数は変更しない。
そして、それぞれの計測モードにおいて計測した流量値は、流量積算手段32によって積算処理が行われる。
図5にその積算処理のフローチャートを示す。積算処理は、所定時間内の流量増加が所定時間内(例えば、所定時間12分内)で所定流量値以上(例えば、所定流量1リッター以上)になったか否かを判別して(STEP20)、高精度計測モードで計測を行う(STEP21)ものである。
所定流量値未満の場合は、その所定時間内の積算値をクリア(STEP22)して、計測に異常かないか否かを判断して(STEP23)計測モードに戻る(STEP24)。
これにより、脈動のような流量変動時の計測誤差値や計測分解能以下の微小流量値の積算誤差による積算流量値のカウントアップを防止することができるのである。
また、蓄積してきた積算値と、新たに高精度計測モードで計測した瞬時流量値とを、同じ所定時間当たりに換算して比較し、その積算値が正しいか否かを流量異常判定手段33が判定する(STEP25)。
異常なしと判定された時、積算値は加算され(STEP26)、計測モードへ戻る(STEP24)。
しかし、異常があると判定されたときは、現在の流量値は記憶手段に記憶され(STEP27)、その流量値と積算値はクリアされる(STEP28)。
流量計の警告表示手段34には異常の警告表示が行われ(STEP29)、高精度計測モードへ戻る(STEP30)。
すなわち、クリアする前の所定時間当たりの積算値を流量記憶手段36に記憶しておくことによって、異常が判定されるごとにその記憶手段に流量値を加算しつつ記憶していくことができ、異常時の積算流量を知ることができる。
例えば、この記憶手段の積算値がゼロに収束していくようであれば、異常の現象はランダムに発生していると考えられ、処理上短時間で判定している故の誤差と考えられるので、将来的な問題は少ないと学習することができる。
また、例えば2秒に1回の測定であれば、1回の計測で1リッターを超える流量は1800リッター/時間になる。
通常、こんなに大流量が一度に流れることはないので、1リッターの積算流量を超えるまでに、2回、3回の計測を繰り返すことになる。脈動流のようにランダムな流れの場合は、おおよそプラス側、マイナス側の流量が繰り返されることになり、平均するとゼロに収束することになる。
また、計測タイミングも2秒に1回ではあるが、僅かにタイミングをランダム化して計測しているので、おおよそプラス側、マイナス側の流量が繰り返されることになる。よって、積算を続けていけば、通常はゼロに収束していくはずである。
しかし、この流量記憶手段36の積算値がゼロに収束しない場合、何らかの改善が必要であることがわかり、記憶手段に積算される積算値から学習していくこと(STEP31)で、流量計の設置された環境に対処することができる。
例えば、記憶手段の積算値がゼロに収束していくような時期であれば、所定時間の12分を長くすることでカウントアップは防止できるし、ゼロに収束しない時期であれば、1リッターの量を増やして短時間でカウントアップしないように修正することでカウントアップは防止できる。このように学習しながら所定時間や所定流量を修正することで、誤計測を防止することができる。
そして、変動なしの時の異常か、変動ありの時の異常かまで表示することによって、流路の異常状態をつかむことができ、異常が確認された後、早期に対応をとり異常を改善することが可能である。
異常が確認されると、さらに精度よく計測するために高精度計測モードへ戻るので、消費電力が多くなり電池35の寿命を短くすることがあるので、警告表示により早期に流路の改善が必要であることを促すわけである。
さらに、計測異常判別手段38の計測異常判別処理(STEP23)は、流量のカウントアップを判別する所定時間(例えば、12分)とその所定時間内の積算流量値(例えば、1リッター)と計測手法の変更回数から異常を判別する。
例えば、所定時間になる前に頻繁に所定積算流量の1リッターを超える場合や、計測手法が低消費電力モードと高精度計測モードの計測手法変更が頻繁(例えば、1日に100回以上)に行われる場合、明らかに正常ではないので、計測異常判別手段38が異常と判定して、警告表示手段34に異常警告を表示する。
これによって、早期に計測モードの切替異常を検出でき、安定した流量計測を実現して計測精度を向上することができる。
なお、計測処理を整理すると図6に示すような階層構造に示すこともできる。また、超音波式流量計測手段で説明したが、フローセンサやフルイディク流量計、または膜式メータのような機械式流量計などの流量計を用いて複数の流量計測手法を用いた場合も、機械
式流量計を低消費電力流量計測手段とし、フローセンサを高精度流量計測手段として、低消費電力化と高精度化の両立を実現できることは容易に類推できる。
以上は大流量と小流量の2分類で説明したが、大流量、中流量、小流量の3分類以上に細かく分けて行えば、より一層精度を向上できる。さらに、積算流量が所定流量以上として説明したが、所定流量になる前に検出することでも同様である。
そして、変動として説明したが、ガス配管に発生する脈動流の計測に対して効果があることは明白である。
また、ガス流を計測するガスメーターの場合、ガス漏洩やガス器具の使用状態を把握して安全管理する保安機能が付加されているが、それらの保安機能からの要求により高精度流量計測手段が処理される場合もあり得る。
異常を判別した場合は、警告表示のみならずガス遮断を行うようにガス遮断手段を装備しておくことも容易である。
さらに、電池を駆動電源としているため、電池の消耗状況に応じて低消費電力流量計測手段に切り替えることによって、長寿命化を実現することも十分考えられ、電池交換までの間は保安機能優先で安全メーターとして利用できる。
(実施の形態2)
実施の形態2について、図7を用いて説明する。実施の形態1と異なる点は、超音波の送受信を繰返し行う送受信繰返手段39と、前記送受信繰返手段39の計測をさらに繰返し行う計測繰返手段40を備えたことにある。
すなわち、流路21の上流側から下流側への送受信を繰返し行った時の第1伝搬時間計測T1と、下流側から上流側への送受信を繰返し行った時の第2伝搬時間計測T2を1つの計測単位とする送受信繰返手段39と、前記送受信繰返手段39の計測を少なくとも1回以上繰り返す計測繰返手段40と、前記送受信繰返手段39と前記計測繰返手段40で繰り返された時の総第1伝搬時間ΣT1と総第2伝搬時間ΣT2から流量を検出する流量検出手段41と、繰返し回数変更手段27によって前記送受信繰返手段39の送受信繰返し回数Nと前記計測繰返手段40の計測繰返し回数Mとを変更して高精度流量計測手段と低消費電力流量計測手段を実現する超音波式流量計測手段42を備えたしたものである。
具体的には、高精度流量計測手段は、繰返し回数変更手段27によって送受信繰返し回数Nは少なく(例えば、1回から16回で、最適には2回)し、逆に計測繰返し回数Mを多く(例えば、16回から1024回で、最適には126回)してトータルの積N*Mが多くなるように設定する。
このような設定とすることで、時間変化の激しい脈動流速の変化を細かく計測し、かつ長時間計測することで高精度化を実現するものである。
また、低消費電力流量計測手段は、繰返し回数変更手段27によって送受信繰返し回数Nを多く(例えば、8回から512回、最適には64回)して、計測繰返し回数Mを少なく(例えば、1回から8回、最適には1回)して短時間で計測が完了するようにして実現するものである。この計測手段の計測切替えを行う手段が計測切替手段29である。
本実施の形態の構成によれば、図8に示すように、送受信繰返し回数を少なくして計測することで、上流からの伝搬時間と下流からの伝搬時間を計測するタイミングが近接でき
、時間変化が激しく起こる脈動においても、計測精度を上げることができる。
そして、送受信の計測単位を計測繰返手段40によって繰返し行うことできるとともに、長時間の計測が行えるので、変動する伝搬時間を平均化することができ、さらに精度を向上することができる。
なお、計測単位の繰返しは待ち時間を介して連続的に行うものであるが、この待ち時間を調整して総計測時間を調整することで計測精度を向上することもできる。
待ち時間を短くすることで計測がより精密になり高精度計測が行えることは明白である。そして、送受信繰返し回数Nと計測繰返し回数Mを組み合わせることによって、低消費電力モードと高精度計測モードの中間計測モードを作り出すこともできる。
例えば、脈動が大きく、流量範囲が小流量の範囲の場合、少し精度の高い計測でかつ消費電力も抑えた計測モードとして中間計測モードをいくつも実現することができる。
さらに、繰返し回数を変えて脈動の周期に合わせることで、脈動の影響を極力低減することができ、流量計測精度を向上することも可能である。
以上のように本発明にかかる流量計は、流動変動があっても計測精度を大いに高め得るもので、ガスなどの気体流体から水などの液体流体まで幅広く活用できるものである。
本発明の実施の形態1の流量計のブロック図 同流量計の原理説明図 同流量計の原理説明図 同流量計のフローチャート 同流量計のフローチャート 同流量計のフローチャート 本発明の実施の形態2を示すブロック図 同流量計の原理説明図 従来の流量計のブロック図 従来の他の流量計のブロック図
符号の説明
21 流路
22、23 音波送受信手段
24 繰返手段
25 計時手段
26 流量検出手段
27 回数変更手段
28 超音波式流量計測手段
29 計測切替手段
30 変動検出手段
31 流量判別手段
32 流量積算手段
33 流量異常判定手段
34 警告表示手段
35 電池
36 流量記憶手段
37 流量表示手段
38 計測異常判別手段

Claims (8)

  1. 流路の上流側から下流側へ超音波の送受信を繰返し行った時の第1伝搬時間計測と流路の下流側から上流側へ超音波の送受信を繰返し行った時の第2伝搬時間計測とを1つの計測単位とする送受信繰返手段と、前記送受信繰返手段の計測を複数回繰り返す計測繰返手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段とで繰り返された時の総第1伝搬時間および総第2伝搬時間から流量を検出する流量検出手段と、前記流量検出手段が計測した瞬時流量値を所定時間において積算する流量積算手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段の繰り返し回数を変更して高精度に流量を計測する高精度流量計測手段と、前記送受信繰返手段と前記計測繰返手段の繰り返し回数を変更して低精度に流量を計測して消費電力を低減する低消費電力計測手段と、所定時間内において計測された前記流量積算手段の積算値が所定流量値以上になった時に、高精度流量計測手段に切り替える計測切替手段とを具備し、前記高精度流量計測手段および低消費電力流量計測手段は、前記送受信繰返手段による送受信繰返し回数と計測繰返手段の計測回数とが以下(1)、(2)のように設定されていることを特徴とする流量計。
    (1)高精度流量計測手段:送受信繰返手段による送受信繰返し回数を少なくし、計測繰返手段による計測回数を多くする。
    (2)低消費電力流量計測手段:送受信繰返手段による送受信繰返し回数を多くし、計測繰返手段による計測回数を少なくする。
  2. 高精度流量計測手段で計測した流量値によって流量積算値が正常か否かを判定する流量異常判定手段を備えた請求項1記載の流量計。
  3. 所定時間を越えても積算流量値が所定流量を越えない時、積算流量値をクリアする流量積算手段を備えた請求項1記載の流量計。
  4. 流量異常判定手段が正常ではないと判断した時、積算流量値をクリアする流量積算手段を備えた請求項3記載の流量計。
  5. 流量異常判定手段が正常ではないと判断した時、積算流量値をクリアする流量積算手段と、クリアする前の積算流量値を記憶しておく流量記憶手段を備えた請求項3記載の流量計。
  6. 積算流量を表示する流量表示手段を備え、前記流量表示手段の最下位の桁の単位を所定流量とした請求項1記載の流量計。
  7. 所定時間と積算流量値と計測手法の変更回数から異常を判別する計測異常判別手段と、前記計測異常判別手段が異常を判別したとき異常警告を表示する警告表示手段を備えた請求項3記載の流量計。
  8. 電池を電源とした請求項1記載の流量計。
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