JP2007285975A - 走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法 Download PDF

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洋孝 春田
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孝夫 岡田
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Abstract

【課題】 基板上の検査領域を容易に識別して走査可能な走査型プローブ顕微鏡を提供する。
【解決手段】 基板1上の光反応物質に検査光を照射する光源35、検査光により光反応物質で生じた光反応を検出するセンサー27、基板1上の光反応が検出される光反応部位に探針40を配置する配置機構145、及び探針40に光反応部位を走査させる走査機構45を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は基板の表面形状検査技術に係り、特に走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法に関する。
溶液に含まれるデオキシリボ核酸(DNA)や、リボ核酸(RNA)、及びタンパク質等の生体物質を特異的に捕捉し分析する技術として、バイオチップによる検査技術が注目されている。バイオチップはガラス等の透明な基板上に分析対象の生体物質と特異的に反応する生体分子プローブを固定することにより作製される。ここで、基板上に固定された生体分子プローブの表面状態を検査することは、バイオチップに捕捉される生体物質の濃度や、反応特異性を予測する上で重要となる(例えば特許文献1参照。)。さらに近年では、高い解像力を有することから、原子間力顕微鏡(AFM)や摩擦力顕微鏡(FFM)等の走査型プローブ顕微鏡を、バイオチップの検査に適用する試みもなされている。しかし、透明な基板上に固定される生体分子プローブは通常無色である。そのため、生体分子プローブが固定された基板上の部位を識別するのは困難であった。ひいては、生体分子プローブが固定された基板上の部位に、走査型プローブ顕微鏡の探針を配置するのも困難であった。
特開2003-130875号公報
本発明は、基板上の検査領域を容易に識別して走査可能な走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の特徴は、(イ)基板上の光反応物質に検査光を照射する光源と、(ロ)検査光により光反応物質で生ずる光反応を検出するセンサーと、(ハ)基板上の光反応が検出される光反応部位に探針を配置する配置機構と、(ニ)探針に光反応部位を走査させる走査機構とを備える走査型プローブ顕微鏡であることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、(イ)基板上の光反応物質に検査光を照射するステップと、(ロ)検査光により光反応物質で生ずる光反応を検出するステップと、(ハ)基板上の光反応が検出される光反応部位に探針を配置するステップと、(ニ)光反応部位を探針で走査するステップとを含む基板検査方法であることを要旨とする。
本発明によれば、基板上の検査領域を容易に識別して走査可能な走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法を提供可能である。
次に図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。なお以下の示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部品の配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
本発明の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡は、図1に示すように、情報処理装置100及び観察装置332を備える。観察装置332は、図2に示すように、光学顕微鏡3を備える。光学顕微鏡3は、底部34、底部34に一端に固定された鏡筒31、及び鏡筒31に接続され、底部34と平行になるよう底部34に対向して配置されたステージ22を備える。ステージ22上にはL字型の第1検体ホルダ20と、第1検体ホルダ20の図2に示すy方向の内辺に一辺が嵌合にされた長方形状の第2検体ホルダ24が配置される。第1検体ホルダ20はx方向駆動軸23aを介して第1ホルダ駆動部21aに接続され、第1ホルダ駆動部21aにより図2に示すx方向に移動可能である。また第1検体ホルダ20と共に、第2検体ホルダ24もx方向に移動される。また第2検体ホルダ24はy方向駆動軸23bを介して第2ホルダ駆動部21bに接続され、第2ホルダ駆動部21bによりy方向に移動可能である。第1ホルダ駆動部21a及び第2ホルダ駆動部21bとしては、リニアアクチュエータ等が使用可能である。
第2検体ホルダ24の中央部には、実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の検査対象となるバイオチップの基板1が配置される凹部26が設けられている。また、第2検体ホルダ24の凹部26に配置されるバイオチップは、図3の拡大平面図に示すように、ガラス等の透明材料による基板1、基板1上に配置された複数の反応スポット191a, 191b, 191c, 191d, 191e, 191f, 191g, 191h, 191i, 191j, 191k, 191l, 191m, 191n, 191o, 191p, 191q, 191r, 191s, 191t, 191u, 191v, 191w, 191xを備える。複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれは、基板1上にマトリックス状に規則的に配置されていてもよいし、不規則に配置されていてもよい。複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれにおいてはDNA、RNA、ペプチド核酸(PNA)、糖鎖及びタンパク質等の生体分子プローブが基板1に固定されている。また生体分子プローブは、蛍光物質、あるいは発光物質等の光反応物質で修飾されている。
底部34には、基板1上の複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれに固定された光反応物質に検査光を照射するための光源35が接続されている。例えば光反応物質が蛍光物質である場合は、検査光は蛍光物質に特有の励起波長を有する励起光である。光源35から照射された検査光は、底部34の内部に配置された図4に示すレンズ133を経て、底部34の内部に配置されたハーフミラー134に到達する。ハーフミラー134で検査光は、バイオチップの基板1が配置されるステージ22に向かって反射される。ハーフミラー134の上方には、図2に示すように、基板1の拡大像を光学的に観察するための複数の対物レンズ33a, 33b, 33c, 33d, 33eを有するレボルバ32が配置される。図4に示すハーフミラー134で反射された検査光は、図2に示す複数の対物レンズ33a〜33eのいずれかを経て基板1に到達する。基板1に固定された光反応物質では、検査光に照射されることにより光反応が生じる。例えば、光反応物質が蛍光物質である場合には、光反応により蛍光が生じ、光反応物質が発光物質である場合には、光反応により発光が生じる。
蛍光物質が発した蛍光、あるいは発光物質が発した発光シグナルは、複数の対物レンズ33a〜33eのいずれかを経て、図4に示すハーフミラー134に到達する。蛍光あるいは発光シグナルはハーフミラー134を透過し、レンズ135を経てセンサー27に到達する。センサー27は、蛍光あるいは発光シグナルを検出することにより、光反応物質で生じた光反応を検出する。センサー27には電荷結合素子(CCD)カメラ等が使用可能である。センサー27は、光電変換機能により基板1の光学像の明暗を電圧の大小に変換し、縦方向及び横方向にマトリックス状に配置された複数の画素から構成されるデジタル画像である光反応観察像を生成する。図5はセンサー27が生成した光反応観察像の一例であり、基板1上のそれぞれ蛍光物質が発した蛍光が検出される複数の光反応部位291a, 291b, 291c, 291d, 291e, 291f…が画像化されている。また、図2に示す鏡筒31には、複数の対物レンズ33a〜33eのいずれかにより観察される基板1の光学像をオペレータが肉眼で確認するための接眼レンズ30a, 30bのそれぞれが配置される。
第2検体ホルダ24に設けられた開口25a, 25b, 25cから表出するステージ22の複数の部分の上には、z方向駆動軸11a, 11b, 11cがそれぞれ配置されている。z方向駆動軸11a, 11b, 11cには、保護カバー10が接続されている。保護カバー10の中には、図4に示すプローブホルダ48が配置されている。プローブホルダ48には支持体42、支持体42に接続されたカンチレバー41、カンチレバー41の先端に配置された探針40を備える走査プローブ4が配置される。図2に示すz方向駆動軸11a, 11b, 11cのそれぞれは、ステージ22に対して垂直方向に伸縮可能であり、図4に示すプローブホルダ48のステージ22に対する高さ方向(z方向)の位置を設定する。プローブホルダ48には、図5に示す基板1上の複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれに走査プローブ4の探針40を配置するための配置機構145が接続されている。配置機構145には、モーター及び圧電ピエゾ等が使用可能である。配置機構145は、ステージ22に対してx, y, z方向にプローブホルダ48を移動可能である。またプローブホルダ48には、走査プローブ4の探針40に基板1上の複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれを走査させるための走査機構45が接続されている。走査機構45には圧電ピエゾ等が使用可能である。走査機構45は、ステージ22に対してx, y方向にプローブホルダ48を連続的に移動可能である。走査機構45はプローブホルダ48をx, y方向に連続的に移動させることにより、探針40に基板1表面の複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれを走査させる。さらに保護カバー10の中には、カンチレバー41に波長780nmの赤色レーザビーム等を照射するレーザー光源46と、カンチレバー41で反射されたレーザビームを検出するデテクター47が配置されている。探針40が基板1表面を走査している間、カンチレバー41は基板1上の複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれの表面状態に応じてz方向に撓む。デテクター47はカンチレバー41の撓みに応じて変位するレーザビームの反射角から基板1上の複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれの表面形状を検出する。
なお光源35は、白色光等の照明光も照射可能である。光源35から照射された照明光は、図4に示すレンズ133、ハーフミラー134、及び対物レンズ33cを経て基板1上の走査プローブ4に到達する。走査プローブ4で反射された反射光は、対物レンズ33c、ハーフミラー134、及びレンズ135を経てセンサー27に到達する。図6は、光源35から照明光を照射した場合に、センサー27が生成した明視野観察像の一例であり、透明な基板1上の探針40、カンチレバー41、及び支持体42を有する走査プローブ4が画像化されている。
図1に示す情報処理装置100は、画像受信モジュール300、座標系定義モジュール301、検出座標取得モジュール309、初期座標取得モジュール310、ベクトル算出モジュール311、配置機構制御モジュール323、及び走査機構制御モジュール324を備える。画像受信モジュール300は、図2に示す観察装置332のセンサー27から図5に示す基板1の光反応観察像を受信する。また画像受信モジュール300は、図2に示す観察装置332のセンサー27から図6に示す明視野観察像を受信する。図1に示す座標系定義モジュール301は、図5に示す光反応観察像に含まれる基板1上にx-y座標系を定義する。例えば、図1に示す座標系定義モジュール301は、図5に示す光反応観察像の中心を原点にして、x-y座標系を定義する。
また図1に示す座標系定義モジュール301は、図6に示す明視野観察像に、図5に示す光反応観察像に定義したx-y座標系と同じx-y座標系を定義する。例えば、光反応観察像に定義されたx-y座標系の原点が、光反応観察像の中心と一致する場合、図1に示す座標系定義モジュール301は、図6に示す明視野観察像の中心を原点にして、x-y座標系を定義する。
図1に示す検出座標取得モジュール309は、図5に示す複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれが検出されるx-y座標系における座標を、光反応観察像から検出座標として取得する。例えば図1に示す検出座標取得モジュール309は、蛍光物質に特有の蛍光スペクトルに対応する色を有する複数の部分を、光反応観察像から抽出する。さらに検出座標取得モジュール309は、抽出した複数の部分の中心位置のそれぞれを、検出座標として取得する。
初期座標取得モジュール310は、図4に示す配置機構145が動作する前に図6に示す探針40が存在するx-y座標系における座標を、明視野観察像から初期座標として取得する。例えば図1に示す初期座標取得モジュール310は、パターン認識等により、短冊状の形状を図6に示す明視野観察像から抽出する。さらに初期座標取得モジュール310は、抽出した短冊状の形状をカンチレバー41と認識し、カンチレバー41の先端の位置を探針40が存在する初期座標として取得する。
図1に示すベクトル算出モジュール311は、検出座標と初期座標との差をとり、初期座標から検出座標に向かう移動ベクトルを算出する。配置機構制御モジュール323は、初期座標に位置する図4に示す探針40を有する走査プローブ4を保持するプローブホルダ48に接続された配置機構145を制御し、プローブホルダ48を移動ベクトルに従って移動させる。プローブホルダ48を移動ベクトルに従って移動させることにより、探針40は検出座標に移動させられる。図1に示す走査機構制御モジュール324は、検出座標に移動させられた探針40に、設定された走査範囲内で、図5に示す複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれの表面を走査させるよう、図4に示す走査機構45を制御する。図1に示す走査画像生成モジュール325は、図4に示すデテクター47が検出するカンチレバー41のz方向の変位から、基板1上の複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれの表面形状の走査画像を生成する。
情報処理装置100には、データ記憶装置331が接続されている。データ記憶装置331は、光反応観察像記憶部349、明視野観察像記憶部350、検出座標記憶部351、初期座標記憶部352、ベクトル記憶部353、及び走査画像記憶部354を備える。光反応観察像記憶部349は、画像受信モジュール300が図2に示すセンサー27から受信した光反応観察像を保存する。図1に示す明視野観察像記憶部350は、画像受信モジュール300が図2に示すセンサー27から受信した明視野観察像を保存する。図1に示す検出座標記憶部351は、検出座標取得モジュール309が取得した検出座標を保存する。初期座標記憶部352は、初期座標取得モジュール310が取得した初期座標を保存する。ベクトル記憶部353は、ベクトル算出モジュール311が算出した移動ベクトルを保存する。走査画像記憶部354は、走査画像生成モジュール325が生成した複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれの表面形状の走査画像を保存する。
さらに情報処理装置100には、画像表示装置342、入力装置312、出力装置341、一時記憶装置329、及びプログラム記憶装置330が接続されている。画像表示装置342は、走査画像生成モジュール325が生成した走査画像を表示する。画像表示装置342には、液晶ディスプレイ(LCD)やCRTディスプレイ等が使用可能である。入力装置312としては、キーボード、マウス等が使用可能である。出力装置341としてはプリンタ等が使用可能である。一時記憶装置329は、情報処理装置100の演算過程でのデータを一時的に保存する。プログラム記憶装置330は、情報処理装置100に接続された装置間のデータ送受信等を情報処理装置100に実行させるためのプログラムを保存している。一時記憶装置329及びプログラム記憶装置330としては、例えば半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクや磁気テープなどのプログラムを記録する記録媒体等が使用可能である。
次に図7に示すフローチャートを用いて実施の形態に係る基板検査方法について説明する。
(a) ステップS101で、555mgの抗体を10m mol / lのエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)を含むリン酸塩緩衝液(PBS : Phosphate buffered saline)で希釈し、1mlに調整する。次に、ピアス社の蛍光物質であるNHS(N-hydroxysuccinimide)-フルオレセインを準備し、調整した溶液に6m mol / lのNHS-フルオレセインを50ml加え、4℃で一晩反応させる。その後、未反応のNHS-フルオレセインを除去するために、排除分子量が12,000から14,000の透析膜で溶液を透析する。
(b) ステップS102で、表面にスクシンイミド基を有する基板1を準備する。次に、基板1の表面に透析された溶液をスポッター等を用いて滴下し、基板1表面に図3に示す複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれを有するバイオチップを形成する。複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれにおいて、滴下された溶液中の抗体に含まれるアミノ基と基板1表面のスクシンイミド基が反応し、共有結合により抗体が生体分子プローブとして基板1表面に固定される。
(c) ステップS103で、図2に示す観察装置332の第2検体ホルダ24の凹部26に、バイオチップを配置する。ステップS104で、図4に示す光源35から検査光を発する。検査光は、レンズ133、ハーフミラー134、及び対物レンズ33cを経て、バイオチップの基板1を照射する。検査光で照射されることにより、図3に示す基板1上の複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれに固定された抗体に結合しているNHS-フルオレセインが蛍光を発する。
(d) ステップS105で、複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれから発せされた蛍光は、図4に示す対物レンズ33c、ハーフミラー134、及びレンズ135を経てセンサー27に到達する。センサー27は、図5に示すように、NHS-フルオレセインが発した蛍光が検出された複数の光反応部位291a, 291b, 291c, 291d, 291e, 291f…を画像化し、光反応観察像を生成する。図1に示す画像受信モジュール300は、センサー27が生成した光反応観察像を受信し、光反応観察像記憶部349に保存する。
(e) ステップS106で、図4に示す光源35から照明光を発する。検査光は、レンズ133、ハーフミラー134、及び対物レンズ33cを経て、バイオチップの基板1を照射する。ステップS107で基板1上の走査プローブ4で反射された反射光は、対物レンズ33c、ハーフミラー134、及びレンズ135を経てセンサー27に到達する。センサー27は、図6に示すように、透明な基板1上の探針40、カンチレバー41、及び支持体42を画像化し、明視野観察像を生成する。図1に示す画像受信モジュール300は、センサー27が生成した明視野観察像を受信し、明視野観察像記憶部350に保存する。
(f) ステップS108で座標系定義モジュール301は、光反応観察像記憶部349から光反応観察像を読み出す。次に座標系定義モジュール301は、図5に示す光反応観察像に含まれる基板1上にx-y座標系を定義する。ステップS109で図1に示す座標系定義モジュール301は、明視野観察像記憶部350から明視野観察像を読み出す。次に座標系定義モジュール301は、図6に示す明視野観察像に光反応観察像と同じx-y座標系を定義する。
(g) ステップS110で図1に示す検出座標取得モジュール309は、座標系定義モジュール301からx-y座標系を定義された光反応観察像を受信する。次に検出座標取得モジュール309は、図5に示す複数の光反応部位291a〜291fのそれぞれの検出座標を、光反応観察像から取得する。図1に示す検出座標取得モジュール309は、取得した検出座標を検出座標記憶部351に保存する。
(h) ステップS111で初期座標取得モジュール310は、座標系定義モジュール301からx-y座標系を定義された明視野観察像を受信する。次に初期座標取得モジュール310は、図6に示す探針40が存在する初期座標を明視野観察像から取得する。図1に示す初期座標取得モジュール310は、取得した初期座標を初期座標記憶部352に保存する。
(i) ステップS112でベクトル算出モジュール311は、検出座標記憶部351から検出座標を読み出す。次にベクトル算出モジュール311は、初期座標記憶部352から初期座標を読み出す。その後ベクトル算出モジュール311は、複数の検出座標の一つと初期座標との差をとり、移動ベクトルを算出する。ベクトル算出モジュール311は算出した移動ベクトルをベクトル記憶部353に保存する。
(j) ステップS113で配置機構制御モジュール323は、ベクトル記憶部353から移動ベクトルを読み出す。次に配置機構制御モジュール323は、図4に示す配置機構145を制御し、プローブホルダ48を移動ベクトルに従って移動させる。プローブホルダ48を移動ベクトルに従って移動させることにより、プローブホルダ48に保持された走査プローブ4の探針40が初期座標から複数の検出座標の一つに移動する。
(k) ステップS114で図1に示す入力装置312から走査範囲を走査機構制御モジュール324に入力する。次に走査機構制御モジュール324は、図4に示す走査機構45を制御し、走査範囲内で探針40を図5に示す複数の光反応部位291a〜291fのいずれか一つの上でx-y方向に走査させる。探針40が複数の光反応部位291a〜291fのいずれか一つの上を走査している間、レーザー光源46からレーザービームがカンチレバー41に照射される。カンチレバー41で反射されたレーザービームはデテクター47で検出される。
(l) ステップS115で図1に示す走査画像生成モジュール325は、図4に示すデテクター47に入射したレーザービームの入射角から、カンチレバー41のz方向の変位を算出する。次に図1に示す走査画像生成モジュール325は、カンチレバー41のx-y方向における位置とz方向における位置から、走査された複数の光反応部位291a〜291fのいずれか一つの走査画像を生成する。走査画像生成モジュール325は、生成した走査画像を画像表示装置342に表示させると共に、走査画像記憶部354に保存し、実施の形態に係る基板検査方法を終了する。
従来、図3に示すバイオチップの基板1上の複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれをAFM等で検査する際には、複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれの上部に探針を的確に配置するのが困難であった。そのため、基板1表面の複数の反応スポット191a〜191xが形成されていない部分を誤って観察することもあった。これに対し、実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法によれば、基板1上の複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれの上部に図4に示す探針40を的確に配置することが可能となる。また手製のバイオチップの場合は、基板1上において、複数の反応スポット191a〜191xが不規則に配置されている場合もある。これに対し、実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法によれば、複数の反応スポット191a〜191xの配置が規則的であっても、不規則であっても、複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれの上部に探針40を的確に配置することが可能となる。したがって、実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡及び基板検査方法によれば、バイオチップの複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれの表面状態を高速且つ的確に検査することが可能となる。
(実施の形態の変形例)
実施の形態の変形例に係る走査型プローブ顕微鏡は、図8に示すように、ステージ22の上方に配置された、検査光として波長200nmから400nmの紫外線(UV)を発する光源235を有する。光源235には、水銀ランプやUVレーザー発振器等が使用可能である。光源235から発せられた検査光は、レンズ232を経てバイオチップの基板1を照射する。ここで生体分子プローブは、分子内の電子遷移により、UVを吸収する性質を有する。したがって、実施の形態の変形例においては、図3に示す複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれに固定された生体分子プローブ自体が、光反応物質としてUVを光反応により吸収する。図8に示す基板1の材料に石英ガラス等の紫外線透過ガラスを用いた場合、基板1上の複数の反応スポット191a〜191xが設けられていない部分を照射したUVは、基板1を透過する。基板1を透過したUVは、レンズ233及びUVのみを選択的に透過させるフィルター234を経て、センサー127に到達する。センサー127には、UVを検出可能なCCDカメラ等が使用可能である。図3に示す複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれにおいては、UVが生体分子プローブで吸収されるため、センサー127はそれぞれUVが吸収され周囲より暗い複数の光反応部位を画像化する。その他の構成要素は、図1、図2、及び図4に示した実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡と同様であるので、説明は省略する。なお生体分子プローブにDNAを用いる場合は、UVの波長を260nmに設定すると、複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれにおけるUVの吸収が高まる。また生体分子プローブにタンパク質を用いる場合は、UVの波長を280nmに設定すると、複数の反応スポット191a〜191xのそれぞれにおけるUVの吸収が高まる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。例えば、図2に示す第1ホルダ駆動部21a及び第2ホルダ駆動部21bによって、バイオチップの基板1を検出座標から初期座標に向かう移動ベクトルに従って移動させ、図5に示す複数の光反応部位291a〜291fのいずれか一つを探針40の下方に配置してもよい。以上示したように、この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明からは妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の観察装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るバイオチップの拡大平面図である。 本発明の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の観察装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係るバイオチップの蛍光観察像である。 本発明の実施の形態に係るバイオチップの明視野観察像である。 本発明の実施の形態に係るバイオチップ検査方法を示すフローチャート図である。 本発明の実施の形態の変形例に係る走査型プローブ顕微鏡の観察装置の模式図である。
符号の説明
1…基板
3…光学顕微鏡
4…走査プローブ
10…保護カバー
11a, 11b, 11c…z方向駆動軸
20…第1検体ホルダ
21a…第1ホルダ駆動部
21b…第2ホルダ駆動部
22…ステージ
23a…x方向駆動軸
23b…y方向駆動軸
24…第2検体ホルダ
25a, 25b, 25c…開口
26…凹部
27…センサー
30a, 30b…接眼レンズ
31…鏡筒
32…レボルバ
33a, 33b, 33c, 33d, 33e…対物レンズ
34…底部
35…光源
40…探針
41…カンチレバー
42…支持体
45…走査機構
46…レーザー光源
47…デテクター
48…プローブホルダ
100…情報処理装置
133, 135…レンズ
134…ハーフミラー
145…配置機構
191a, 191b, 191c, 191d, 191e, 191f, 191g, 191h, 191i, 191j, 191k, 191l, 191m, 191n, 191o, 191p, 191 q, 191r, 191s, 191t, 191u, 191v, 191w, 191x…反応スポット
291a, 291b, 291c, 291d, 291e, 291f…光反応部位
300…画像受信モジュール
301…座標系定義モジュール
309…検出座標取得モジュール
310…初期座標取得モジュール
311…ベクトル算出モジュール
312…入力装置
323…配置機構制御モジュール
324…走査機構制御モジュール
325…走査画像生成モジュール
329…一時記憶装置
330…プログラム記憶装置
331…データ記憶装置
332…観察装置
341…出力装置
342…画像表示装置
349…光反応観察像記憶部
350…明視野観察像記憶部
351…検出座標記憶部
352…初期座標記憶部
353…ベクトル記憶部
354…走査画像記憶部

Claims (12)

  1. 基板上の光反応物質に検査光を照射する光源と、
    前記検査光により前記光反応物質で生ずる光反応を検出するセンサーと、
    前記基板上の前記光反応が検出される光反応部位に探針を配置する配置機構と、
    前記探針に前記光反応部位を走査させる走査機構
    とを備えることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 前記基板上に座標系を定義する座標系定義モジュールを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 前記座標系における前記光反応部位の検出座標を取得する検出座標取得モジュールを更に備えることを特徴とする請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 前記座標系における前記探針の初期座標を取得する初期座標取得モジュールを更に備えることを特徴とする請求項3に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  5. 前記初期座標から前記検出座標に向かう移動ベクトルを算出するベクトル算出モジュールを更に備えることを特徴とする請求項4に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  6. 前記配置機構は、前記移動ベクトルに従って、前記探針を移動させることを特徴とする請求項5に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  7. 基板上の光反応物質に検査光を照射するステップと、
    前記検査光により前記光反応物質で生ずる光反応を検出するステップと、
    前記基板上の前記光反応が検出される光反応部位に探針を配置するステップと、
    前記光反応部位を前記探針で走査するステップ
    とを含むことを特徴とする基板検査方法。
  8. 前記基板上に座標系を定義するステップを更に含むことを特徴とする請求項7に記載の基板検査方法。
  9. 前記座標系における前記光反応部位の検出座標を取得するステップを更に含むことを特徴とする請求項8に記載の基板検査方法。
  10. 前記光反応部位に前記探針を配置するステップの前に、前記座標系における前記探針の初期座標を取得するステップを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の基板検査方法。
  11. 前記初期座標から前記検出座標に向かう移動ベクトルを算出するステップを更に含むことを特徴とする請求項10に記載の基板検査方法。
  12. 前記光反応部位に前記探針を配置するステップは、前記移動ベクトルに従って、前記探針を移動させるステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の基板検査方法。
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