JP2007285319A - クリップ、及びクリップとカバー体の取付構造 - Google Patents
クリップ、及びクリップとカバー体の取付構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007285319A JP2007285319A JP2006109956A JP2006109956A JP2007285319A JP 2007285319 A JP2007285319 A JP 2007285319A JP 2006109956 A JP2006109956 A JP 2006109956A JP 2006109956 A JP2006109956 A JP 2006109956A JP 2007285319 A JP2007285319 A JP 2007285319A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clip
- cover body
- main body
- cover
- insertion hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】
簡単に装着ができると共に、振動等によっても外れにくいクリップを提供することである。
【解決手段】
樹脂材より成り、スタッドボルトBを挿通させて把持するための各把持部材4,5が形成された略円筒状の本体部1の上端部に、一対の抜止め片6を前記本体部1の半径方向に突出させて設けると共に、前記本体部1の下端部に、該本体部1と同軸にして固着させた大径の当板部2に、弾性変形可能な薄板片より成る一対の回止め片7を、前記本体部1の軸方向に対して斜めに設けてクリップA1を構成し、カバー体Cに設けられた挿通孔9に、前記本体部1を挿通させると共に、前記挿通孔9に連続して設けられた組付許容孔9aに前記一対の抜止め片6を挿通させ、該一対の抜止め片6をカバー体Cの上面から突出させた状態で、クリップA1の本体部1を、その軸心を中心に回動させて、一対の回止め片7を、対応する組付許容孔9aに入り込ませる。
【選択図】 図2
簡単に装着ができると共に、振動等によっても外れにくいクリップを提供することである。
【解決手段】
樹脂材より成り、スタッドボルトBを挿通させて把持するための各把持部材4,5が形成された略円筒状の本体部1の上端部に、一対の抜止め片6を前記本体部1の半径方向に突出させて設けると共に、前記本体部1の下端部に、該本体部1と同軸にして固着させた大径の当板部2に、弾性変形可能な薄板片より成る一対の回止め片7を、前記本体部1の軸方向に対して斜めに設けてクリップA1を構成し、カバー体Cに設けられた挿通孔9に、前記本体部1を挿通させると共に、前記挿通孔9に連続して設けられた組付許容孔9aに前記一対の抜止め片6を挿通させ、該一対の抜止め片6をカバー体Cの上面から突出させた状態で、クリップA1の本体部1を、その軸心を中心に回動させて、一対の回止め片7を、対応する組付許容孔9aに入り込ませる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、自動車の車体から突出されたねじ類にカバー体を取付けるために、前記カバー体に装着されるクリップ、及びクリップとカバー体の取付構造に関するものである。
図8に示されるように、自動車の底面部にカバー体C(例えば、アンダカバー)が取付けられるとき、予め該カバー体CにクリップA1が装着され、該クリップA1に、車体から突出されたねじ類(例えば、スタッドボルトB)が挿通される。この種のクリップとして、下記の文献に開示されたものがある(特許文献1,2参照)。
従来のクリップは2つの部品より成り、一方のクリップをカバー体に仮止めさせた状態で、他方のクリップを前記一方のクリップに押し込んで両者を結合させている。このため、作業が面倒であると共に、各クリップを押し込むときに大きな力を必要としている。また、カバー体Cには、取付時の誤差を吸収するために、大きな挿通孔が設けられている箇所もある。上記した箇所に装着されたクリップは、走行中の振動等により緩んでカバー体から分離されてしまい、その結果、カバー体が外れてしまうおそれがある。
実公平7−29350号公報
実公平7−46023号公報
本発明は、上記した不具合に鑑み、カバー体に対して簡単に装着できると共に、振動等があっても外れにくいクリップを提供することである。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、自動車の車体から突出されたねじ類にカバー体を取付けるために、前記カバー体に装着されるクリップであって、樹脂材より成り、前記ねじ類を挿通させるための筒状の本体部と、前記本体部の軸方向の端部に同軸に固着され、前記本体部よりも大きな当板部とを備え、クリップの本体部には、カバー体に設けられた挿通孔に挿通され、該本体部の軸心を中心に所定角度だけ回動されることによってカバー体に対して抜止め状態に保持するための抜止め部材が設けられていて、クリップの当板部には、回動されたクリップの本体部をカバー体に対して回止め状態に保持するための回止め部材が設けられていることを特徴としている。
本発明に係るクリップの本体部をカバー体の挿通孔に挿通させて、該本体部の軸心を中心に所定角度だけ回動させると、前記本体部に設けられた抜止め部材と当板部とにより、カバー体が挟み込まれる。作業者は、クリップの本体部をカバー体の挿通孔に挿通させ、前記本体部を回動させるだけで済むため、装着が容易である。これにより、クリップの本体部は、カバー体に対して抜止め状態に保持されると共に、前記当板部に設けられた回止め部材により、クリップの本体部は、カバー体に対して回止め状態に保持される。続いて、クリップを装着させたカバー体が、車体から突出されたねじ類に取付けられる。上記した結果、クリップをカバー体に簡単に装着することができると共に、クリップの本体部の回止めが図られるため、走行中の振動に対してもクリップが緩むことがなくなり、カバー体が外れるおそれが少なくなる。
請求項2の発明は、請求項1の発明を前提として、前記回止め部材は可撓性を有する薄板片であり、前記本体部の軸方向に対して斜めに設けられていることを特徴としている。
請求項2の発明では、回止め部材が可撓性を有するため、該回止め部材を弾性変形させながらクリップの本体部を回動させることができる。また、回止め部材が、本体部の軸方向に対して斜めに設けられているため、各種形態の回止めが可能である。この結果、回止め部材の設計の自由度が高められる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明を前提として、前記回止め部材の側部は、前記本体部の半径方向に対して斜めに設けられていることを特徴としている。
請求項3の発明により、特にクリップを取り外す際に、回止め部材を弾性変形させるために必要な力(クリップの本体部を回動させるための力)が小さくて済む。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明を前提として、前記当板部には、クリップが回動された状態で、該当板部と前記抜止め部材とで挟み込まれるカバー体を押圧するための押圧部材が設けられていることを特徴としている。
請求項4の発明により、当板部とクリップの抜止め部材とで挟み込まれたカバー体は、更に押圧部材によって押圧されるため、クリップがより確実に保持され、更に外れにくくなる。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明を前提として、前記当板部における本体部と反対の側には、クリップを回動させる工具を引っ掛けるための工具引掛部が設けられていることを特徴としている。
請求項5の発明により、カバー体に装着されたクリップの本体部を、工具引掛部に引っ掛けられた工具によって回動させることができる。このため、クリップの着脱に要する力が小さくて済む。
請求項6の発明は、自動車の車体から突出されたねじ類にカバー体を取付けるために、前記カバー体に装着されるクリップであって、樹脂材より成り、前記ねじ類を挿通させるための筒状の本体部と、前記本体部の軸方向の一端部に同軸に固着され、前記本体部よりも大きな当板部とを備え、クリップの本体部における軸方向の他端部には、カバー体に設けられた挿通孔と連続して設けられた組付許容孔に挿通され、該本体部の軸心を中心に所定角度だけ回動することによってカバー体に対して抜止め状態に保持するための抜止め部材が、前記本体部の半径方向に突出して設けられていて、クリップの当板部には、可撓性を有する薄板片より成り、回動されたクリップの本体部をカバー体に対して回止め状態に保持するための回止め部材が、前記抜止め部材に対して、平面視における位相を所定角度だけずらして設けられていて、クリップの本体部がカバー体の挿通孔に挿通されると共に、抜止め部材が組付許容孔に挿通され、カバー体を挟み込んだ状態で前記抜止め部材を前記挿通孔から突出させ、前記本体部が所定角度だけ回動される際に、回止め部材が弾性変形しながらカバー体の組付許容孔に係止されて、前記クリップの本体部が回止め状態に保持されることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1の発明をより具体的に表現したものであり、請求項1とほぼ同一の作用効果が奏される。
請求項7の発明は、自動車の車体から突出されたねじ類にカバー体を取付けるために、前記カバー体に装着されるクリップとカバー体の取付構造であって、前記クリップは樹脂材より成り、前記ねじ類を挿通させるための筒状の本体部と、前記本体部の軸方向の端部に同軸に固着され、前記本体部よりも大きな当板部とを備えていて、前記カバー体には、前記クリップの本体部を挿通させるための挿通孔が設けられていて、カバー体の挿通孔に挿通され、本体部の軸心を中心に所定角度だけ回動されたクリップが、カバー体に対して回止め状態で保持されることを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項1の発明を取付構造の観点から見たものであり、請求項1の発明と同様な効果が奏される。
請求項8の発明は、請求項7の発明を前提として、前記カバー体には、カバー体の挿通孔に挿通されたクリップの本体部が回動された際に、クリップの当板部に設けられた回止め部材を係止するための回止め手段が設けられていることを特徴としている。
請求項8の発明では、カバー体に回止め手段が設けられているため、回止めがされた状態を目視で確認することができる。
以下、本発明の実施例をあげて、本発明を詳細に説明する。
最初に、第1実施例のクリップA1について説明する。図1の(a),(b)に示されるように、第1実施例のクリップA1は可撓性を有する樹脂材より成り、下から円筒状の本体部1と、該本体部1よりも大径の円板状の当板部2と、六角筒状の工具引掛部3との3つの部材が、この順で同軸に配置され、それらが一体に取付けられた構成である。前記本体部1の内側部には、自動車の車体Dから突出されたスタッドボルトB(図8参照)を挿通させて把持するための第1及び第2の各把持部材4,5が設けられている。各把持部材4,5は、周方向に一定の角度をおいて分割(本実施例の場合、それぞれ3分割)されていて、両者が交互に配設されている。各第1把持部材4は、その基端部(下端部)のみが本体部1と連結されていて、その上端部(自由端部)は拡開可能である。また、各第1把持部材4の内周面部には、スタッドボルトBに噛み込まれる溝部4aが多段に設けられている。クリップA1の本体部1に挿通されたスタッドボルトBは、各第1把持部材4の自由端部を拡開させながらそれらの溝部4aに嵌り込む。これにより、スタッドボルトBとクリップA1とが相互に係止される。これに対して、各第2把持部材5は、本体部1の軸心に向かって張り出した突条片であり、クリップA1の本体部1の軸心とスタッドボルトBの軸心とを合致させるという機能を有している。
クリップA1の本体部1の下端部には、半径方向に沿って一対の抜止め片6が突出されている。各抜止め片6の平面形状は、後述するカバー体Cの組付許容孔9aよりも少し小さい。このため、各抜止め片6を、対応する組付許容孔9aに入り込ませることができる。
クリップA1の当板部2は円板状であり、カバー体Cの挿通孔9(図2参照)の内径よりも少し大きい。このため、クリップA1の本体部1がカバー体Cの挿通孔9に挿通されたとき、前記当板部2はカバー体Cにほぼ密着される。また、前記クリップA1の本体部1において、一対の抜止め片6の上端面から当板部2の下端面までの高さは、カバー体Cの厚みよりも少し大きい。このため、クリップA1の当板部2とカバー体Cとがほぼ密着されたとき、前記一対の抜止め片6は、カバー体Cから突出される。
クリップA1の当板部2において、前記一対の抜止め片6に対して平面視における位相をほぼ90度ずらした位置の部分が切除されていて、一対の切除部2aが形成されている。そして、各切除部2aに、薄板より成る各回止め片7が設けられている。各回止め片7は、前記切除部2aから、本体部1の軸方向に対して斜め下方に延設されている。また、各回止め片7の両側部7aは、本体部1の半径方向に対して僅かに先端部が細くなった斜めの状態で設けられていて、カバー体Cの組付許容孔9aに係止された各回止め片7が、対応する組付許容孔9aから離脱され易くなっている(後述)。
また、クリップA1の当板部2の外周部分で、平面視における一対の抜止め片6とほぼ同一の位相位置(即ち、一対の抜止め片6のほぼ直上の位置)には、一対の押圧片8が設けられている。各押圧片8は、当板部2の外周面から斜め下方に延設されている。クリップA1の本体部1及び一対の抜止め片6が、カバー体Cの挿通孔9及び各組付許容孔9aに挿通され、その軸心を中心に回動されたとき、前記当板部2は、カバー体Cにほぼ密着される。一対の押圧片8の先端部は、当板部2よりも少し下方に配置されているため、一対の押圧片8が弾性変形してカバー体Cを押圧する。これにより、クリップA1がカバー体Cに対して、一層強固に保持される。
前記当板部2の下方には、六角筒状の工具引掛部3が設けられている。作業者は、前記工具引掛部3に工具(図示せず)を引っ掛けて、クリップA1の本体部1を回動させることができる。これにより、作業者は小さな力でクリップA1をカバー体Cに着脱することができる。
次に、カバー体Cについて説明する。図2に示されるように、カバー体Cは樹脂材より成り、その厚みは数mmである。そして、カバー体CにおいてクリップA1が装着される部分には、略円形状の挿通孔9と、一対の組付許容孔9aが設けられている。一対の組付許容孔9aは、平面視において方形状であり、挿通孔9と連続して、かつ挿通孔9の半径方向に相対向して設けられている。なお、図2において、カバー体Cは、クリップA1が装着される部分のみを図示してある。
第1実施例のクリップA1の作用について説明する。図2及び図3の(a)に示されるように、カバー体Cの挿通孔9に、クリップA1の本体部1を挿通させる。このとき、前記本体部1に設けられた一対の抜止め片6は、カバー体Cの挿通孔9に連続して設けられた各組付許容孔9aに挿通される。クリップA1の本体部1が挿通されるのに伴い、一対の回止め片7の先端部がカバー体Cの下面に当接して徐々に撓む。また、一対の押圧片8の先端部も、カバー体Cに当接して徐々に撓む。なお、図2においては、カバー体Cの下方からクリップA1の本体部1を挿通させている。このため、図2におけるクリップA1は、その本体部1を上側にして図示されている。しかし、カバー体CをクリップA1の下方に配置して、該カバー体の上方からクリップA1の本体部1を挿通させてもよい。
図3の(b)に示されるように、一対の回止め片7及び一対の押圧片8を撓ませた状態(弾性変形させた状態)で、当板部2がカバー体Cの下面にほぼ密着すると、一対の抜止め片6が、カバー体Cの上面から突出する。作業者は、一対の回止め片7及び一対の押圧片8を弾性変形させたまま、クリップA1の本体部1をその軸心を中心に回動させる。クリップA1の本体部1が回動されると、図4の(a),(b)に示されるように、一対の抜止め片6は、対応する組付許容孔9aを離脱してカバー体Cの上面に配置される。これにより、クリップA1の本体部1とカバー体Cが、相互に抜止め状態で挟み込まれる。ここで、第1実施例のクリップA1の場合、一対の抜止め片6と一対の回止め片7は、平面視において位相を90度ずらして設けられている。このため、クリップA1の本体部1を90度回動させると、一対の回止め片7が、各組付許容孔9aの直下に配置される。各回止め片7は、カバー体Cの下面に押圧された状態(弾性変形状態)から、初期状態(本体部1と当板部2との接合部分から斜めに延設された状態)に復元されて、対応する組付許容孔9aに入り込む。この結果、図5に示されるように、走行中の車両の振動によってクリップA1の本体部1が回動しようとしても、前記一対の回止め片7が対応する組付許容孔9aに入り込んでいるために、その回動が抑止される。即ち、クリップA1の回止めが図られる。
次に、カバー体Cに装着されたクリップA1を取り外す場合の作用について説明する。クリップA1の工具引掛部3に工具を引っ掛けて、クリップA1の本体部1を回動させる。このとき、クリップA1の本体部1をいずれの方向に回動させても構わない。図6の(a)に示されるように、クリップA1の本体部1の回動に伴い、対応する組付許容孔9aに入り込んでいた各回止め片7の側部7aが、前記組付許容孔9aの内側面部9bに当接する。そして、各回止め片7の側部7aが弾性変形しながら、徐々に前記組付許容孔9aから離脱してカバー体Cの下面に配置される。ここで、一対の回止め片7は薄板片より成る。そして、各回止め片7が、クリップA1の本体部1の軸方向に対して斜めに設けられていて、かつ各回止め片7の側部7aが、クリップA1の本体部1の半径方向に対して斜めに設けられていることにより、各回止め片7の側部7aと組付許容孔9aの内側面部9bとの間にくさび効果が奏される。これにより、各回止め片7が弾性変形し易くなり、クリップA1の着脱時に一対の回止め片7が損傷しにくくなる。また、クリップA1の本体部1を回動させるために要する作業者の力も、小さくて済む。なお、図6の(a)において、組付許容孔9aの内側面部9bに当接した回止め片7の側部7aが弾性変形する状態を、二点鎖線で示す。
そして、対応する組付許容孔9aから離脱した各回止め片7は、カバー体Cの下面に押圧されたまま回動される。クリップA1の本体部1が、最初の組付位置から所定角度(本実施例の場合、90度)だけ回動され、一対の抜止め片6が各組付許容孔9aの直上に配置される。クリップA1の本体部1は、一対の回止め片7及び一対の押圧片8の弾性復元力により、カバー体Cの挿通孔9からそのまま抜き取られる。これにより、クリップA1を再利用することができる。
上記した図6の(a)に示される実施例は、各回止め片7の側部7aのみが、半径方向に対して斜めに設けられた場合である。しかし、図6の(b)に示されるように、各回止め片7の側部7aだけでなく、各組付許容孔9aの内側面部9bも斜めにしてもよい。この場合、前述したくさび効果が更に効果的に奏されるため、クリップA1の本体部1の回動に要する作業者の力が一層小さくなる。
上記した実施例の場合、カバー体Cの挿通孔9には、該挿通孔9と連続して一対の組付許容孔9aが設けられている。しかし、一対の組付許容孔9aは、クリップA1の一対の回止め片7を回り止め状態で保持できるものであれば、貫通していなくても(例えば組付許容凹部)であってもよい。
次に、第2実施例のクリップA2について、第1実施例のクリップA1と異なる部分についてのみ説明する。第2実施例のクリップA2は、当板部11の外周部分に一対の抜止め片12が半径方向に延設されている。即ち、図7の(a),(b)に示されるように、カバー体Cの下面には、対応する回止め片12を挟み込んでクリップA2の本体部1を回動不能に保持するための一対の突起部13が、前記回止め片12を挟んで相対向して設けられている。各突起部13は、クリップA2における各回止め片12の回動軌跡と対応する位置に設けられていて、回動される回止め片12が比較的容易に乗り上げることができるよう、その下面13a(回止め片12が乗り上げる面)は緩やかな傾斜面となっている。また、一対の突起部13どうしの対向面13bは、一対の突起部13の間に入り込んだ回止め片12の回動を抑止するために、前記下面13aよりも急な傾斜面となっている。
カバー体Cの組付許容孔9aに挿通され、一対の抜止め片6をカバー体Cの上面に突出させた状態で、クリップA2の本体部3を回動させると、カバー体Cの下面にほぼ密着された当板部11と一対の回止め片12も回動される。いずれかの突起部13に接近した各回止め片12は、前記突起部13の傾斜面(下面13a)に乗り上げ、一対の突起部13の間の部分に入り込む。これにより、各回止め片12が一対の突起部13の間の部分に配置されて当該間の部分から抜け出にくくなり、クリップA2の本体部3の回動が抑止される。
第2実施例のクリップA2の場合、一対の回止め片12が弾性変形する量は、第1実施例のクリップA1と比較して少なくて済むため、それらを薄肉にしたり、斜めにしたりする必要はない。その結果、回止め片12の製作が簡単になると共に、作業者が回止め状態を目視できるため、確実であるという利点がある。
上記した各実施例のクリップA1,A2において、抜止め片6及び各回止め片9,12はそれぞれ2個ずつ設けられている。ここで、各クリップA1,A2の各本体部1の回止めが確実に図られるために、前記抜止め片6は2個以上であることが望ましい。しかし、前記各回止め片9,12は、その機能が図られるものであれば1個であっても構わない。
A1,A2:クリップ
B:スタッドボルト(ねじ類)
C:カバー体
1:本体部
2,11:当板部
3:工具引掛部
6:抜止め片(抜止め部材)
7,12:回止め片(回止め部材)
8:押圧片(押圧部材)
9:挿通孔
9a:組付許容孔
13:突起部(回止め手段)
B:スタッドボルト(ねじ類)
C:カバー体
1:本体部
2,11:当板部
3:工具引掛部
6:抜止め片(抜止め部材)
7,12:回止め片(回止め部材)
8:押圧片(押圧部材)
9:挿通孔
9a:組付許容孔
13:突起部(回止め手段)
Claims (8)
- 自動車の車体から突出されたねじ類にカバー体を取付けるために、前記カバー体に装着されるクリップであって、
樹脂材より成り、前記ねじ類を挿通させるための筒状の本体部と、前記本体部の軸方向の端部に同軸に固着され、前記本体部よりも大きな当板部とを備え、
クリップの本体部には、カバー体に設けられた挿通孔に挿通され、該本体部の軸心を中心に所定角度だけ回動されることによってカバー体に対して抜止め状態に保持するための抜止め部材が設けられていて、
クリップの当板部には、回動されたクリップの本体部をカバー体に対して回止め状態に保持するための回止め部材が設けられていることを特徴とするクリップ。 - 前記回止め部材は可撓性を有する薄板片であり、前記本体部の軸方向に対して斜めに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
- 前記回止め部材の側部は、前記本体部の半径方向に対して斜めに設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリップ。
- 前記当板部には、クリップが回動された状態で該当板部と前記抜止め部材とで挟み込まれるカバー体を押圧するための押圧部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のクリップ。
- 前記当板部における本体部と反対の側には、クリップを回動させる工具を引っ掛けるための工具引掛部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のクリップ。
- 自動車の車体から突出されたねじ類にカバー体を取付けるために、前記カバー体に装着されるクリップであって、
樹脂材より成り、前記ねじ類を挿通させるための筒状の本体部と、前記本体部の軸方向の一端部に同軸に固着され、前記本体部よりも大きな当板部とを備え、
クリップの本体部における軸心方向の他端部には、カバー体に設けられた挿通孔と連続して設けられた組付許容孔に挿通され、該本体部の軸心を中心に所定角度だけ回動することによってカバー体に対して抜止め状態に保持するための抜止め部材が、前記本体部の半径方向に突出して設けられていて、
クリップの当板部には、可撓性を有する薄板片より成り、回動されたクリップの本体部をカバー体に対して回止め状態に保持するための回止め部材が、前記抜止め部材に対して、平面視における位相を所定角度だけずらして設けられていて、
クリップの本体部がカバー体の挿通孔に挿通されると共に、抜止め部材が組付許容孔に挿通され、
カバー体を挟み込んだ状態で前記抜止め部材を前記挿通孔から突出させ、前記本体部が所定角度だけ回動される際に、回止め部材が弾性変形しながらカバー体の組付許容孔に係止されて、前記クリップの本体部が回止め状態に保持されることを特徴とするクリップ。 - 自動車の車体から突出されたねじ類にカバー体を取付けるために、前記カバー体に装着されるクリップとカバー体の取付構造であって、
前記クリップは樹脂材より成り、前記ねじ類を挿通させるための筒状の本体部と、前記本体部の軸方向の端部に同軸に固着され、前記本体部よりも大きな当板部とを備えていて、
前記カバー体には、前記クリップの本体部を挿通させるための挿通孔が設けられていて、
カバー体の挿通孔に挿通され、本体部の軸心を中心に所定角度だけ回動されたクリップが、カバー体に対して回止め状態で保持されることを特徴とするクリップとカバー体の取付構造。 - 前記カバー体には、カバー体の挿通孔に挿通されたクリップの本体部が回動された際に、クリップの当板部に設けられた回止め部材を係止するための回止め手段が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のクリップとカバー体の取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006109956A JP2007285319A (ja) | 2006-04-12 | 2006-04-12 | クリップ、及びクリップとカバー体の取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006109956A JP2007285319A (ja) | 2006-04-12 | 2006-04-12 | クリップ、及びクリップとカバー体の取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007285319A true JP2007285319A (ja) | 2007-11-01 |
Family
ID=38757306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006109956A Pending JP2007285319A (ja) | 2006-04-12 | 2006-04-12 | クリップ、及びクリップとカバー体の取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007285319A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009186468A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Mettler-Toledo Ag | 通風遮蔽構造を備えた秤 |
JP2009287589A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Daiwa Kasei Ind Co Ltd | スタッドボルト用固定クリップ |
EP2184499A2 (en) | 2008-11-05 | 2010-05-12 | Newfrey LLC | Clip for attaching a cover or other component |
US8984187B2 (en) | 2005-08-31 | 2015-03-17 | Blackberry Limited | Handheld electronic device with text disambiguation allowing dynamic expansion of input key associations |
CN104696321A (zh) * | 2015-03-12 | 2015-06-10 | 安徽江淮汽车股份有限公司 | 一种用于固定汽车的防火墙和隔音垫的卡扣 |
KR101694069B1 (ko) * | 2015-10-23 | 2017-01-06 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 필러트림 체결용 클립 장치 |
US10197089B2 (en) | 2016-09-01 | 2019-02-05 | Nifco America Corp. | Clip and clip attaching structure |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5020079U (ja) * | 1973-06-20 | 1975-03-06 | ||
JPH0763210A (ja) * | 1993-08-24 | 1995-03-07 | Yazaki Corp | ボルト用クリップ |
JPH09112512A (ja) * | 1995-10-18 | 1997-05-02 | Yazaki Corp | クリップの取付構造 |
JP2000009262A (ja) * | 1998-06-22 | 2000-01-11 | Kitagawa Ind Co Ltd | 固定具 |
-
2006
- 2006-04-12 JP JP2006109956A patent/JP2007285319A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5020079U (ja) * | 1973-06-20 | 1975-03-06 | ||
JPH0763210A (ja) * | 1993-08-24 | 1995-03-07 | Yazaki Corp | ボルト用クリップ |
JPH09112512A (ja) * | 1995-10-18 | 1997-05-02 | Yazaki Corp | クリップの取付構造 |
JP2000009262A (ja) * | 1998-06-22 | 2000-01-11 | Kitagawa Ind Co Ltd | 固定具 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8984187B2 (en) | 2005-08-31 | 2015-03-17 | Blackberry Limited | Handheld electronic device with text disambiguation allowing dynamic expansion of input key associations |
JP2009186468A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Mettler-Toledo Ag | 通風遮蔽構造を備えた秤 |
JP2009287589A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Daiwa Kasei Ind Co Ltd | スタッドボルト用固定クリップ |
EP2184499A2 (en) | 2008-11-05 | 2010-05-12 | Newfrey LLC | Clip for attaching a cover or other component |
CN104696321A (zh) * | 2015-03-12 | 2015-06-10 | 安徽江淮汽车股份有限公司 | 一种用于固定汽车的防火墙和隔音垫的卡扣 |
KR101694069B1 (ko) * | 2015-10-23 | 2017-01-06 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 필러트림 체결용 클립 장치 |
US10197089B2 (en) | 2016-09-01 | 2019-02-05 | Nifco America Corp. | Clip and clip attaching structure |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007285319A (ja) | クリップ、及びクリップとカバー体の取付構造 | |
EP2207981B1 (en) | Connecting device for connection between a brake disc and a hub and method for mounting | |
JP4166985B2 (ja) | ラジエータ締結装置及びその締結方法 | |
KR20120127501A (ko) | 클램프 보조 부재 및 그 클램프 보조 부재를 구비한 절삭 공구 | |
RU2660032C2 (ru) | Крепежный элемент и крепежный узел | |
EP2167280A1 (en) | Attachment mechanism | |
JP2010230148A (ja) | 締結構造 | |
JP3188881B2 (ja) | ガスケット | |
JP2006242206A (ja) | 締結部材 | |
JP4408687B2 (ja) | ファイル用綴じ具の取付構造 | |
JP4945507B2 (ja) | クリップナット | |
JP4938619B2 (ja) | 誤組付け防止具 | |
JP4509009B2 (ja) | オイルフィルタの取付構造及びこれに使用するクリップ | |
JP7316991B2 (ja) | 固定構造 | |
JP2020008089A (ja) | 部材取付構造 | |
US11098760B2 (en) | Self-positioning screw joint | |
JP2012215279A (ja) | ディスクブレーキ用パッド組立体 | |
JP7002747B2 (ja) | スパッタ付着防止具 | |
JP2000108885A (ja) | 車両用ブレーキホース保持構造 | |
JP7280813B2 (ja) | 留め具 | |
JPH0636961Y2 (ja) | 車両用ホイールカバー | |
JP2008241021A (ja) | クランプの係止構造及びその製造方法 | |
JP2607094Y2 (ja) | Tスタッドに対するクリップ取付け構造 | |
JPH0565914A (ja) | 留め具 | |
JPH0638722Y2 (ja) | ホイ−ルカバ−の取付構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090410 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20100527 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100531 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20101102 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |