JP2007284695A - オリゴマーアミノ安息香酸誘導体のポリアルジミンおよび水分硬化性で、貯蔵安定性のワンパートポリウレアの調製のためのその使用 - Google Patents

オリゴマーアミノ安息香酸誘導体のポリアルジミンおよび水分硬化性で、貯蔵安定性のワンパートポリウレアの調製のためのその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】水分硬化性でかつ貯蔵安定性の組成物を調製するための芳香族ポリイソシアネートを含む、新規のポリアルジミンの方法に関する。ポリウレアポリ
マーの調製のための新規のプロセスを提供すること。
【解決手段】以下からなるワンパート組成物であって、該組成物は:(i)以下の式[1]
Figure 2007284695

の化合物または化合物の混合物であって:ここで、jは、3〜30の整数であり、そしてR2は、置換されていないアリール基もしくは複素環式アリール基また
はアルキル、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンで置換されたアリール基または複素環式アリール基である、化合物;(ii)末端に芳香族イソシアネート基を有する、芳香族ポリイソシアネートおよび/またはポリウレタン/ウレアプレポリマー;ならびに(iii)プロトン性の酸またはその塩、からなる、組成物。
【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、新規なポリアルジミンおよびそれを調製するためのプロセスに関す
る。
(発明の背景)
オリゴマーアミノ安息香酸エステルまたはアミドとポリイソシアネートとの混
合により、優れた物理化学的特性を示すポリマー(米国特許第4,328,32
2号)を得る。これらの2成分組成物において、硬化速度が制御され得るが、以
下の操作:その場で各成分を正確に測定すること、均一な混合物がその適用直前
に簡単に得られるまで、2つの成分を混合すること、および通常、1時間未満の
可使時間内で混合物を使用することが必要とされる。従って、このプロセスの不
利な点は、しばしば、構造部位での異なる条件下において、全て迅速な操作をし
なければならず、そして任意の長期にわたってこの混合物を貯蔵することが不可
能な、複雑でかつ高価な混合物ユニットを用いて作業をしなければならないこと
である。
従って、保護オリゴマーアミノ安息香酸エステルまたはアミドと有機ポリイソ
シアネートとからなり、そして適用後に大気中の水分によって迅速に硬化して、
ポリマーを生成し得る、貯蔵安定性の1成分のポリマー組成物を開発することが
強く所望される。このポリマーは、オリゴマーアミノ安息香酸エステルまたはア
ミドと有機ポリイソシアネートとの混合により調製されるポリマーと類似の生理
化学特性を有する。
本発明によって以下が提供される:
(1)以下からなるワンパート組成物であって、該組成物は:
(i)以下の式[1]
Figure 2007284695

の化合物または化合物の混合物であって:ここで、jは、3〜30の整数であり
、そしてR2は、置換されていないアリール基もしくは複素環式アリール基また
はアルキル、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンで置換されたアリール基
または複素環式アリール基である、化合物;
(ii)末端に芳香族イソシアネート基を有する、芳香族ポリイソシアネートお
よび/またはポリウレタン/ウレアプレポリマー;ならびに
(iii)プロトン性の酸またはその塩、
からなる、組成物。
(2)項目1に記載の組成物であって、該組成物が、吸湿硬化性
および貯蔵安定性である、組成物。
(3)前記貯蔵安定性が、密閉シールされたパッケージ中において
室温で6ヶ月を超える、項目2に記載の組成物。
(4)項目1に記載の組成物であって、前記芳香族ポリイソシア
ネートは、カルボジイミド改変ポリイソシアネート、ビウレット改変ポリイソシ
アネート、イソシアネート改変ポリイソシアネート、またはウレトン改変ポリイ
ソシアネートである、項目1に記載の組成物。
(5)前記プロトン性の酸が、カルボン酸、スルホン酸またはリン
酸からなる群から選択される、項目1に記載の組成物。
(6)前記カルボン酸が、芳香族カルボン酸である、項目5に記
載の組成物。
(7)前記スルホン酸が、脂肪族スルホン酸または芳香族スルホン
酸である、項目5に記載の組成物。
(8)以下の式[1]:
Figure 2007284695

の化合物であって、ここで、jは、3〜30の整数であり、そしてR2は、置換
されていない単素環式もしくは複素環式アリール基またはアルキル、アルコキシ
、アルキルチオまたはハロゲンで置換された単素環式もしくは複素環式アリール
基である、化合物。
(9)項目8に記載の化合物[1]であって、R2は、フェニル
、メトキシフェニル、エトキシフェニル、ブトキシフェニル、ヘキシルオキシフ
ェニル、オクチルフェニル、デシルオキシフェニル、ドデシルオキシフェニル、
ヘキサデシルオキシフェニル、エチルフェニル、イソプロピルフェニル、ジメチ
ルフェニル、フリル、およびピリジルからなる群から選択される、化合物。
(10)jが13〜14の整数である、項目8および9に記載の
化合物[1]。
(発明の要旨)
ポリウレアポリマーの調製のための新規のプロセスを提供することが、本発明
の目的である。このプロセスは、適用の時間および部位において、成分を測定す
る工程および混合する工程を必要としない。この新規なプロセスによって得られ
るポリマーの特性は、ポリイソシアネートとオリゴマーアミノ安息香酸エステル
またはアミドとを混合することによって調製されるポリマーの特性と同じである
べきである。
上記のプロセスの新規な組成物および中間体を提供することが、本発明のさら
なる目的である。
上記の目的は、本発明によって達成され、第1の局面により、合成ポリマーを
調製するための新規のプロセスを提供する。このプロセスは、以下の工程:
(i)以下の式[2]:
Figure 2007284695

を有する、オリゴマーアミノ安息香酸エステルまたはアミドと以下の式[3]:
2CH=O
[3]
によって表される、実質的に等量のアルデヒドとを反応させて、以下の式[1]

Figure 2007284695

によって表されるポリアルジミンを得る工程であって:
ここで、kは、1または2であり;mは、1または2であり;nは、2〜4の整
数であり;各Zは、−O−または−NR3−であり;
Gは、n価の基であり、この基は、約250〜約6,000の分子量を有するn
価のポリオールまたはポリアミンから、ヒドロキシ基またはアミノ基を取り除く
ことによって得られ;
1は、水素原子であるか、またはハロゲン原子、アルキル基、またはアルコ
キシ基から選択され;
3は、水素であるか、アルキル、アリールメチル基から選択され、これは、
必要に応じて、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アシルオキシ
、N−アシル−N−アルキルアミノ、N−アシル−N−(アラルキル)アミノ、
N−アシル−N−アリールアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、N−アリール−
N−アルキルアミノ、N−アルキル−N−アルキルアミノ、N−アラルキル−N
−アリールアミノ置換アリールメチルによって置換され;
2は、非置換の単素環式または複素環式のアリール基またはアルキル、アル
コキシ、アルキルチオ、アシルオキシ、N−アシル−N−アルキルアミノ、N−
アシル−N−(アラルキル)アミノ、N−アシル−N−アリールアミノ、N,N
−ジアルキルアミノ、N−アリール−N−アルキルアミノ、N−アラルキル−N
−アルキルアミノ、N−アラルキル−N−アリールアミノ置換単素環式または複
素環式アリール基;アルキル、アラルキル、ヘテロアリール、アルキルカルボニ
ル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニルまたはアリールオキシカルボニ
ルN,N−ジアルキルアミノカルボニル、N−アリール−N−アルキルアミノカ
ルボニル、N−アラルキル−N−アルキルアミノカルボニル、N−アラルキル−
N−アリールアミノカルボニル基であり;
Z、G、R1、R2、k、m、およびnは、上記のものと同じである、工程;
(ii)ポリアルジミン[1]を、芳香族ポリイソシアネートと触媒量のプロト
ン性の酸またはその塩とを混合する工程、ならびに必要に応じて、混合補助剤お
よび/または添加剤に添加する工程;
(iii)適用の時間に、得られた混合物を、硬化を生じる部位で水または空気
湿度に曝す工程、
を包含する。
段階(ii)において調製される、新規の水分調節された貯蔵安定性の単一成
分のポリウレア組成物、および本発明のプロセスの第1段階において中間体とし
て得られる、新規のポリアルジミン[1]は、本発明のさらなる局面を示す。
(発明の詳細な説明)
本発明は、新規な保護アミン[1]を提供する。このアミンは、それ自体また
は有機ポリイソシアネートを含む混合物中で安定であり、そして加水分解して、
オリゴマーアミノ安息香酸エステルまたはアミンを容易に生成する。
化合物[1]中のR1は、好ましくは、水素原子またはハロゲン原子であるが
、Gは、3個のヒドロキシル基またはアミノ基を、約250〜約6,000の分
子量を有する3価のポリオールまたはポリアミンから取り除くことによって得ら
れる、3価の基である。より好ましくは、化合物[1]中のGは、2個のヒドロ
キシル基またはアミノ基を、約250〜約6,000の分子量を有する2価のポ
リオールまたはポリアミンから取り除くことによって得られる。
好ましくは、化合物[1]中のZは、−O−であり、そしてGは、2個のヒド
ロキシル基をポリアルキレンエーテルグリコール(ここで、このアルキレン部分
は、10個までの炭素原子を有する)から取り除くことにより得られる2価の基
である。好ましくは、上記のポリアルキレンエーテルグリコールのアルキレン部
分は、2〜4個の炭素原子を有する。より好ましくは、上記ポリアルキレンエー
テルグリコールは、ポリテトラメチレンエーテルグリコールである。
本発明はまた、化合物[1]の調製のためのプロセスを提供し、このプロセス
は、オリゴマーアミノ安息香酸エステルまたはアミド[2]とアルデヒド[3]
とを、以下のスキーム1:
Figure 2007284695

に従って反応させる工程を包含し、ここで、Z、G、R1、R2、k、m、および
nは、上記と同じである。
(スキーム1)
好ましくは、オリゴマーアミノ安息香酸エステルは、ジ−O−(4−アミノベ
ンゾイル)ポリテトラメチレングリコール、ジ−O−(4−アミノベンゾイル)
ポリエチレングリコール、およびジ−O−(4−アミノベンゾイル)ポリプロピ
レングリコールから選択される。
好ましくは、アルデヒドは、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、フルフラ
ール、エトキシベンズアルデヒド、ブトキシベンズアルデヒド、ヘキシルオキシ
ベンズアルデヒド、オクチルオキシベンズアルデヒド、デシルオキシベンズアル
デヒド、ドデシルオキシベンズアルデヒド、ヘキサデシルオキシベンズアルデヒ
ド、エチルベンズアルデヒド、イソプロピルベンズアルデヒド、ジメチルベンズ
アルデヒド、ピリジンカルボキシアルデヒド、エチルグリオキシレート、ジメチ
ルベンズアルデヒド、ピリジンカルボキシアルデヒド、エチルグリオキシレート
、ブチルグリオキシレート、グリオキシル酸ジメチルアミドからなる群から選択
される。
本発明のポリアルジミン[1]、以下の手順によって調製され得る:
ポリアルジミン[2]を、kモル以上のアルデヒド[3]と共に加熱して、脱
水反応を起こす。この反応中に生成した水を、共沸蒸留するか、またはモレキュ
ラーシーブにより吸収するか、あるいはウオータースポンジと共に反応させる。
これらの反応は、溶媒有りまたは無しで行なわれ得る。反応が完了した後、溶媒
を反応混合物から蒸留して、所望のアルジミン[1]を得る。
ウオータースポンジは、有機モノ−またはポリイソシアネートであり得る。好
ましくは、溶媒は、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、またはヘプタンであ
る。
本発明の水分硬化性で、貯蔵安定性の一成分ポリウレア組成物は、減圧下また
は不活性雰囲気下で以下の成分を混合することによって調製され得る:
(i)式[1]の化合物、またはその混合物;
(ii)芳香族ポリイソシアネート、および/または末端芳香族イソシアネート
基を有するポリウレタン/ウレアプレポリマー;ならびに
(iii)プロトン性の酸またはそれらの塩。
好ましくは、芳香族ポリイソシアネートは、芳香族ジイソシアネート、カルボ
ジイミド修飾ポリイソシアネート、ビウレット修飾ポリイソシアネート、イソシ
アヌレート修飾ポリイソシアネート、またはウレタン修飾ポリイソシアネートで
ある。好ましくは、この芳香族ジイソシアネートは、それらの異性体の様々な混
合物を含む、トルエンジイソシアネート、またはジフェニルメタンジイソシアネ
ートである。
末端芳香族イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーは、過剰の芳
香族ポリイソシアネートをポリオールまたはポリアミンと反応させることにより
調製され得、その結果、2つ以上の遊離イソシアナト基が、得られるプレポリマ
ー中に残る。
ポリイソシアネート、および/または末端芳香族イソシアネート基を有するポ
リウレタン/ウレアプレポリマー中に含まれるイソシアネート基の数に対する、
ポリアルジミンの加水分解により形成されるポリアミン中のアミノ基の数の比は
、0.5〜2.0、好ましくは、0.7〜1.5である。
好ましくは、プロトン性の酸は、カルボン酸、スルホン酸、またはリン酸から
なる群から選択される。カルボン酸の例は、芳香族カルボン酸であり、一方、ス
ルホン酸の例は、芳香族または脂肪族スルホン酸である。プロトン性の酸の量は
、好ましくは、この組成物の0.05〜5重量%の範囲である。
密閉パッケージ中の組成物の貯蔵安定性は、室温で、6ヶ月を越え得る。
水分硬化性の船用付着防止塗料および防食コーティングは、本発明のポリウレ
ア組成物を基に開発された。塗料およびコーティングは、酸および塩水の腐食作
用から金属および非金属表面を保護し、そして海水に浸される構造体上に、海洋
生物が付くのを阻止する。船体に塗布される塗料のコートは、トップコート塗り
の間、船の修理効率を少なくとも維持し得、そしていくつかの場合において、修
理中の効率の点における改良点を生じる。
本発明の水分硬化性ポリウレア組成物は、例えば、壁および屋根の被服材料、
防水もしくはフローリング材料、コーキング材、シール、塗料、コーティングお
よび接着剤に使用される。粘性を制御するために、用途に依存する樹脂の特性、
および耐用年数、補助剤および/または添加剤が、本発明の水分硬化性ポリウレ
ア組成物に組み込まれ得る。
好ましくは、補助剤および/または添加剤は、充填剤、チキソトロープ剤、可
塑剤、接着改良材、金属粉末、無機または有機着色剤、安定化剤、殺虫剤および
溶媒である。
有用な充填剤には、例えば、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、硫酸アルミ
ニウム、ゼオライト、珪藻土、ポリビニルクロリドペースト樹脂、ガラスバルー
ン、およびポリビニリデンクロリド樹脂バルーンが挙げられる。
使用され得る代表的なチキソトロープ剤には、コロイド状シリカ、脂肪酸アミ
ドワックス、ステアリン酸アルミニウム、硫酸処理ベントナイト、ポリエチレン
短繊維、およびフェノール樹脂短繊維が挙げられる。
有用な可塑剤には、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ
ラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジオクチルアジペート、ジイ
ソデシルアジペート、ジイソデシルフタレート、およびトリオクチルホスフェー
トが挙げられる。
本発明において好ましく使用され得る代表的な接着改良材には、公知のシラン
カップリング剤が挙げられる。
金属粉末の例には、アルミニウムフレーク、ニッケルフレーク、ステンレス鋼
フレーク、チタンフレークおよび青銅フレークのような金属フレークが挙げられ
る。1つのタイプの金属粉末が個別に使用され得るか、または2つ以上のタイプ
の組み合わせが使用され得る。金属粉末は、好ましくは、組成物の0.1〜20
重量%の範囲でブレンドされ得る。
無機着色剤の例には、カーボンブラック、グラファイト、二硫化モリブデン、
酸化チタン、酸化クロム、酸化鉄ベースの着色顔料(例えば、酸化鉄レッド)、
および複合体無機酸化物イエローおよび焼付け顔料のような複合金属酸化物ベー
スの着色顔料が挙げられる。
有機着色剤の例には、フタロシアニンベースの着色顔料(例えば、フタロシア
ニングリーンおよびフタロシアニンブルー);ペリレンベースの着色顔料(例え
ば、ペリレンレッドおよびペリレンマロン);インダントロンベースの着色顔料
(例えば、インダントロンブルー);アゾメチンベースの着色顔料(例えば、ア
ゾメチンイエロー);ベンズイミダゾロンベースの着色顔料(例えば、ベンズイ
ミダゾロンイエローおよびベンズイミダゾロンオレンジ);キナクリドンベース
の着色顔料(例えば、キナクリドンオレンジ、レッド、バイオレット、およびキ
ナクリドンマゼンタ);アントラキノンベースの着色顔料(例えば、アントラキ
ノンイエロー、レッド);ジケトピロロピロールベースの着色顔料(例えば、ジ
ケトピロロピロールオレンジ、レッド);イソインドリノンベースの着色顔料(
例えば、イソインドリノンイエローおよびオレンジ);フタルイミドベースの着
色顔料(例えば、フタルイミドイエロー);ならびにジオキサジンベースの着色
顔料(例えば、ジオキサジンバイオレット)が挙げられる。
着色剤は、好ましくは、組成物の0.1〜5重量%の範囲でブレンドされ得る
。1つのタイプの着色剤が個別に使用され得るか、または2つ以上のタイプの組
み合わせが使用され得る。
立体障害フェノール化合物、トリアゾール化合物、および他の安定化剤が、組
成物の0.1〜2重量%の範囲で添加され得る。
添加剤が高含水量を有する場合、これらの添加剤は事前に脱水されなければな
らない。
このように得られる水分硬化性ポリウレア組成物は、すぐに使用され得るか、
または不活性雰囲気下で密閉容器に貯蔵され得る。このような条件下で、この組
成物は、高温で貯蔵された場合でさえ、非常に優れた貯蔵安定性、物理的特性の
高い保持性、および粘性の優れた安定性を有する。言い換えると、密閉が破壊さ
れた場合、大気の水分がこの組成物を硬化する。アルジミン加水分解の所望の反
応と並行して、副反応、すなわちイソシアネート基の加水分解が、二酸化炭素の
放出を伴って起こり得る。このように形成したアミノ基は、有効なイソシアネー
ト基とさらに反応して、ウレア結合を形成する。優れた物理化学的特性を有する
固体ポリウレア生成物は、このように得られ得、この特性は従来の水分硬化性ポ
リウレタンと全く異なる。
本発明の水分硬化性ポリウレタン/ウレア組成物は、長期間の硬化安定性およ
び貯蔵安定性において優れている。この組成物は、用途の目的に依存して、密閉
材料、壁コーティング材料、および防水材料、フローリング材料、塗料および接
着剤を提供する。これらの材料はまた、優れた貯蔵安定性およびワーカビリティ
ーを有し、そして部位における適用について、大気の水分によって迅速に硬化さ
れ得る。さらに、硬化した生成物は、高い加水分解安定性および弾性力および優
れた強度を有する。
本発明は以下の非限定的な実施例において、添付の図面を参照してより詳細に
記載される。
(実施例1)
(ジ−O−4−[(4−アニシルメチレン)アミノ]ベンゾイル]ポリテトラ
メチレングリコール[4a])
Figure 2007284695

(スキーム2)
加熱マントル、マグネチックスターラー、Dean−Starkトラップ凝縮
器、およびバブラーを備え付けた500mLのガラス反応器に、ジ−O−(4−
アミノベンゾイル)ポリテトラメチレングリコール[5a](Versalin
TM P−1000、Air Products Corp.)(50.0g)
、p−アニスアルデヒド[3a](14.3g)、安息香酸(0.5g)、およ
びトルエン(200mL)を窒素下で充填した。この混合物を5時間還流し、こ
の時間の間に水が形成された。この反応混合物を、減圧(1〜2mbar)下、
一定の重量になるまで、85℃でエバポレートして、所望のジ−O−[4−[(
4−アニシルメチレン)アミノ]ベンゾイル]ポリテトラメチレングリコール[
4a]を黄色がかった液体として得た。この反応生成物のIRスペクトルは、図
1に示されるように、1715cm-1に、−N=C−の特徴的な吸収を有する。
(実施例2〜10)
(ジ−O−[4−[(R2−メチレン)アミノ]ベンゾイル]ポリテトラメチ
レングリコール[4b−k])
一般手順
Figure 2007284695

(スキーム3)
ジ−O−(4−アミノベンゾイル)ポリテトラメチレングリコールVersa
linkTM P−1000[5a]またはP−650[5b](1.0mol、
両方ともAir Products Corp.製)、およびアルデヒド[3a
−h](2.0〜2.5mol)を、安息香酸またはp−トルエンスルホン酸(
0.5〜2重量%)の存在下で、予想される量の水が水回収デバイス中で分離さ
れるまで、不活性溶媒(トルエン、ヘプタンまたはシクロヘキサン)中で縮合し
た。この後、この混合物を減圧下でエバポレートした。IRスペクトルにより、
残渣中の−N=C−の形成を確認した。
使用した最初の物質および得られたアルジミンを以下の表1にまとめる。
Figure 2007284695

(実施例11)
(水分硬化性ポリウレア組成物の調製)
一般手順
実施例1〜10に従って調製したアルジミン、またはアルジミンの混合物を、
アミジノ基に対する−NCO基の比が1.0〜1.5であるような量の、カルボ
ジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネート IsonateTM 2143
L(Dow Chemical Company製)と混合した。この混合物を
、減圧下、50℃で0.5時間撹拌した。
得られた混合物を、ガラスプレートに塗布して、0.5〜1mm厚の層を得、
そして25℃、60%の相対湿度下、24時間静置し、この時間の後、この被覆
フィルムは1H以上の鉛筆硬度を示した。IsonateTM 2143Lのみが
上記と同じ手順で処理された場合、24時間後に表面硬化は観測されなかった。
密閉条件下、50℃で14日貯蔵した後、組成物の特性はわずかな変化が見ら
れた。
本発明は、例示の目的のために、上記に詳細に記載されてきたが、このような
詳述は単にその目的のためであり、特許請求の範囲によって限定され得る場合以
外、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者により変更がなされ
ることが理解されるべきである。
図1は、化合物[4a]のIRスペクトルである。

Claims (1)

  1. 本願明細書等に記載されるような、オリゴマーアミノ安息香酸誘導体のポリアルジミン。
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