JP2007284547A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーとオキサゾリジン環を有する化合物とを含有する硬化性組成物において、硬化物に発泡を生じることなく、優れた貯蔵安定性と高い硬化速度を両立させた硬化性組成物を提供することである。
【解決手段】イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、オキサゾリジン環を有する化合物と、硬化促進剤とを含有する硬化性組成物に、炭酸エステル化合物を配合することによって、上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本願発明は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する硬化性組成物に関するものである。
従来から建築物の外壁目地の防水シーリング材、塩化ビニルシート等の樹脂製シート、タイルや木質板等の建築用部材の接着剤あるいは塗り床材として、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを硬化成分として含有する硬化性組成物が作業のしやすさ、硬化後の接着性の高さや、低モジュラスから高モジュラス(高伸びから低伸び)まで硬化後のゴム弾性物性を広範囲に調節できるなどの優れた点から広く用いられている。
また、このイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する硬化性組成物には、主剤と硬化剤を施工時に混合して硬化させる2液硬化型もしくは多液硬化型の硬化性組成物と、硬化性組成物を施工後、大気中の水分(湿気)に暴露し接触させることにより、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーのイソシアネート基が湿気と反応し硬化進行するのを利用する1液湿気硬化型の硬化性組成物があり、施工作業時に主剤と硬化剤を混合する手間がなく、主剤と硬化剤の計量間違いや混合不良による硬化不良などがなく作業性に優れている点で、1液湿気硬化型の硬化性組成物の使用量が年々増加している。
しかし、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する1液湿気硬化型の硬化性組成物においては、イソシアネート基濃度が高かったり、硬化速度を速めたりした場合、イソシアネート基が大気中の水分(湿気)と反応し硬化する際、炭酸ガスの発生量が多くなる、あるいは急激に炭酸ガスが発生するなどして、硬化物内部に炭酸ガスの気泡が生じ、外観の悪化、伸びなどのゴム引張物性の低下、接着強さの低下などの不具合を生じる問題がある。
この炭酸ガスによる発泡を防止する方法として、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、予めオキサゾリジン環を有する化合物を配合して組成物としておき、施工時にイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを湿気と接触させたとき、イソシアネート基が水分と反応して炭酸ガスを発生する前に、オキサゾリジン化合物が水分と反応して生じる主に2級アミンの活性水素基がイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーのイソシアネート基と反応して尿素結合を形成して、炭酸ガスによる発泡を起こすことなく硬化させる、オキサゾリジン環を有する化合物をいわゆる潜在性硬化剤として利用する方法がある。このオキサゾリジン環を有する化合物を利用する方法として、例えば、ウレタンプレポリマーに、オキサゾリジン環を有する化合物と、オキサゾリジン環の開環促進化合物とを配合した発泡を抑制して所望の硬化速度を得た室温硬化型ポリウレタン組成物や、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、オキサゾリジン環を有する化合物と、特定の酸解離指数pKaの酸性物質とを必須成分とする発泡を伴わず、硬化性が良好であり、かつ熱劣化性に優れた湿気硬化型ウレタン組成物などが提案されている(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
しかし、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーにオキサゾリジン環を有する化合物を配合して組成物としたものは、硬化速度を上げるために硬化促進剤を添加すると、貯蔵中の安定性が低下し、硬化促進剤を添加しない場合は、貯蔵安定性は向上するものの、硬化速度が低下してしまうという不具合が生じ、高い硬化速度と優れた貯蔵安定性を両立させることは極めて困難であり、前記特許文献の方法でも依然として不十分である。
特開平9−169829 特開平9−278857
本願発明の日的は、上述の従来の問題にかんがみて、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーとオキサゾリジン環を有する化合物とを含有する硬化性組成物において、硬化物に発泡を生じることなく、優れた貯蔵安定性と高い硬化速度を両立させた硬化性組成物を提供しようとするものである。
本発明者らは、上述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーと、オキサゾリジン環を有する化合物と、硬化促進剤とを含有する硬化性組成物に、炭酸エステル化合物を配合することにより、優れた貯蔵安定性と高い硬化速度を両立させることができることを見出し、本願発明を完成したものである。
すなわち、本願発明は、(1)イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、オキサゾリジン環を有する化合物(B)と、硬化促進剤(C)と、炭酸エステル化合物(D)とを含有する硬化性組成物に関するものであり、また(2)前記オキサゾリジン環を有する化合物(B)としては、ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物が好ましく、また(3)硬化促進剤(C)としては、金属系触媒、リン酸エステル系化合物、有機カルボン酸系化合物、p−トルエンスルホニルイソシアネートおよびp−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物からなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、また(4)前記炭酸エステル化合物(D)としては、ジメチルカーボナートが好ましく、またさらに本発明は、(5)前記(1)〜(4)のいずれかの硬化性組成物に、さらに添加剤(E)を配合したものであり、(6)前記添加剤(E)としては、高分子希釈用樹脂が好ましいものである。
なお、本願発明においては、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、オキサゾリジン環を有する化合物(B)と、硬化促進剤(C)と、炭酸エステル化合物(D)とからなる硬化性組成物が、さらに好ましい。
本願発明の硬化性組成物で使用する各成分については以下で詳しく説明する。
まず、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)成分について説明する。
イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)は、有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物とを活性水素(基)に対してイソシアネート基過剰条件で反応させて得られるものであり、本願発明の硬化性組成物において、硬化成分として使用するものである。
有機イソシアネート化合物としては、有機ポリイソシアネートと、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの変性用として場合により用いる有機モノイソシアネートが挙げられ、さらに有機ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基が芳香族炭化水素に結合している芳香族系有機ポリイソシアネートや、イソシアネート基が脂肪族炭化水素に結合している広義の脂肪族系有機ポリイソシアネート(これには芳香脂肪族系有機ポリイソシアネートと狭義の脂肪族系有機ポリイソシアネートが含まれる)などが挙げられる。
芳香族系有機ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、あるいはこれらの混合物等のジフェニルメタンジイソシアネート類(MDI類)、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートあるいはこれらの混合物等のトルエンジイソシアネート類(TDI類)、ジフェニルエーテルジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族系有機ポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネートなどが挙げられ、狭義の脂肪族系有機ポリイソシアネートとしては脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートが挙げられ、脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネートなどが挙げられ、脂環族ポリイソシアネートとしては、シクロヘキサンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
また、これらジイソシアネートのカルボジイミド変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、二量体、三量体、または、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、ポリメリックMDI)なども挙げられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、発泡防止性と耐候性に優れている点で、広義の脂肪族系有機ポリイソシアネートが好ましく、よりさらにキシリレンジイソシアネート、へキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましく、特にイソホロンジイソシアネートが好ましい。
また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの変性用として、場合により用いる有機モノイソシアネートとしては、n−ブチルモノイソシアネート、n−ヘキシルモノイソシアネート、n−オクタデシルモノイソシアネートなどの脂肪族系モノイソシアネートが挙げられる。
前記活性水素含有化合物としては、高分子ポリオールや高分子ポリアミンの他、場合により使用する鎖延長剤としての、低分子ポリオール、低分子アミノアルコール、低分子ポリアミン、或いはイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの変性用として用いる高分子や低分子のモノオールなどが挙げられる。
高分子ポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオキシアルキレン系ポリオール、炭化水素系ポリオール、動植物系ポリオール、これらのコポリオール、またはこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
高分子ポリオールのゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の数平均分子量は、500以上、さらに1,000〜100,000、よりさらに1、000〜30,000、特に1,000〜20,000が好ましい。数平均分子量が500未満では、得られる硬化性組成物の硬化後の伸びなどのゴム弾性物性が悪化し、100,000を超えると、得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの粘度が高くなり過ぎ、作業性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、へキサヒドロオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸等のポリカルボン酸、酸エステル、または酸無水物等の1種以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロへキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン等の低分子ポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類の1種以上との脱水縮合反応で得られる、ポリエステルポリオールまたはポリエステルアミドポリオールが挙げられる。
また、例えば、低分子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分子アミノアルコール類を開始剤として、ε-カプロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノマーの開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、前述のポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子ポリオール類とホスゲンとの脱塩酸反応、あるいは前記低分子ポリオール類とジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールとしては、例えば、前述のポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分子アミノアルコール類、ポリカルボン酸の他、ソルビトール、マンニトール、ショ糖(スクロース)、グルコース等の糖類系低分子多価アルコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の低分子多価フェノール類の一種以上を開始剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等の環状エーテル化合物の1種以上を開環付加重合あるいは共重合(以下、「重合あるいは共重合」を(共)重合という。)させた、ポリオキシエチレン系ポリオール、ポリオキシプロピレン系ポリオール、ポリオキシブチレン系ポリオール、ポリオキシテトラメチレン系ポリオール、ポリ−(オキシエチレン)−(オキシプロピレン)−ランダムあるいはブロック共重合系ポリオール、さらに、前述のポリエステルポリオールやポリカーボネートポリオールを開始剤としたポリエステルエーテルポリオール、ポリカーボネートエーテルポリオールなどが挙げられる。また、これらの各種ポリオールと有機イソシアネートとを、イソシアネート基に対し水酸基過剰で反応させて、分子末端を水酸基としたポリオールも挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールの1分子当たり平均してアルコール性水酸基の数は2個以上、さらに2〜4個、特に2〜3個が好ましい。
さらに、ポリオキシアルキレン系ポリオールは、その製造時に、水素化セシウム、セシウムメトキシド、セシウムエトキシド等のセシウムアルコキシド、水酸化セシウムなどのセシウム系化合物、ジエチル亜鉛、塩化鉄、金属ポルフィリン、ホスファゼニウム化合物、複合金属シアン化錯体など、なかでも亜鉛ヘキサシアノコバルテートのグライム錯体やジグライム錯体等の複合金属シアン化錯体を触媒として使用して得られる、総不飽和度が0.1meq/g以下、さらに0.07meq/g以下、特に0.04meq/g以下のものが好ましく、分子量分布〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比=Mw/Mn〕が1.6以下、特に1.0〜1.3の狭いものが、得られるイソシアネネート基含有ウレタンプレポリマーの粘度を低下でき、かつ得られる硬化組成物の硬化後のゴム弾性物性が良好となる点で好ましい。
また、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの変性用として、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低分子モノアルコール類を開始剤として、前記プロピレンオキシド等の環状エーテル化合物を開環付加重合させたポリオキシプロピレン系モノオール等のポリオキシアルキレン系モノオールなどを場合により使用することもできる。
なお、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールあるいはポリオキシアルキレン系モノオールなどの「系」とは、分子1モル中の水酸基を除いた部分の50質量%以上、さらに80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上がポリオキシアルキレンで構成されていれば、残りの部分がエステル、ウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリオレフィンなどで変性されていてもよいことを意味するが、水酸基を除いた分子の95質量%以上がポリオキシアルキレンから成るものが最も好ましい。
炭化水素系ポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、水添ポリイソプレンポリオール等のポリアルキレンポリオール、塩素化ポリプロピレンポリオール、塩素化ポリエチレンポリオール等のハロゲン化ポリアルキレンポリオールなどが挙げられる。
ポリ(メタ)アクリレート系ポリオールとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を含有する(メタ)アクリレート単量体類と他の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体とを、ラジカル重合開始剤の存在下あるいは不存在下に共重合したものなどが挙げられる。
動植物系ポリオールとしては、例えば、ヒマシ油系ジオールなどが挙げられる。
鎖延長剤としては、前記のポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子のポリオール類、ポリアミン類、アミノアルコール類の他、前述のポリオキシアルキレンポリオールで、数平均分子量が500未満の低分子量のもの、またはこれらの2種以上の混合物が例示される。
前記の活性水素含有化合物として挙げた化合物は1種または2種以上を組み合わせて使用することができるが、これらのうち、得られる硬化性組成物のゴム弾性物性や接着性が良好な点で、高分子ポリオールが好ましく、さらにポリオキシアルキレン系ポリオールが好ましく、ポリオキシプロピレン系ポリオールが最も好ましい。
本願発明におけるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、一括仕込み反応法、多段階仕込み反応法のいずれでも合成できるが、プレポリマーの分子中にイソシアネート基を残す必要がある。有機イソシアネート化合物のイソシアネート基と高分子ポリオール、場合により更に鎖延長剤の活性水素(基)とのイソシアネート基/活性水素(基)の当量比は、1.1〜5.0/1.0が好ましく、更に1.3〜2.5/1.0が好ましい。このようにして得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有量は0.1〜15.0質量%が好ましく、特に0.3〜10.0質量%が好ましく、最も好ましくは0.4〜5.0質量%である。イソシアネート基含有量が0.1質量%未満の場合は、分子量が大きくなりすぎて粘度が増大し作業性が低下する。また、プレポリマー中の架橋点が少ないため、十分な接着性が得られない。イソシアネート基含有量が15.0質量%を超える場合は、炭酸ガスによる発泡を防止することが困難になるため好ましくない。
つぎに、オキサゾリジン環を有する化合物(B)について説明する。
オキサゾリジン環を有する化合物(B)は、酸素原子と窒素原子を含む飽和5員環の複素環であるオキサゾリジン環を分子内に1個以上、好ましくは2〜6個有する化合物であり、大気中の水分(湿気)と反応し加水分解を受け、オキサゾリジン環が2級アミノ基とアルコール性水酸基を生成(再生)することにより、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の潜在性硬化剤として機能するものである。イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基が大気中の水分(湿気)と反応すると、尿素結合を生成して硬化するが、この際炭酸ガスも発生し、硬化物の中に炭酸ガスによる気泡が生じ外観の悪化、硬化物の破断、接着性の低下などの不具合を生じるが、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)とオキサゾリジン環を有する化合物(B)とを混合したものを湿気に暴露した場合は、湿気とイソシアネート基が反応する前に、オキサゾリジン環を有する化合物(B)のオキサゾリジン環が湿気により加水分解を受け、2級アミノ基とアルコール性水酸基を再生し、これらの活性水素がイソシアネート基と反応して炭酸ガスを発生することなく硬化することにより、これらを含む1液湿気硬化型の硬化性組成物の炭酸ガスによる発泡を防止できるものである。
また、前述したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の有機イソシアネート原料として好ましいものとして挙げた広義の脂肪族系有機ポリイソシアネートを用いた場合、水分だけの反応だと硬化速度が極端に遅延してしまうが、オキサゾリジン環を有する化合物(B)を用いることにより、これと水分との反応により再生する2級アミノ基と脂肪族系有機ポリイソシアネート由来のイソシアネート基との反応は、水分との反応より反応速度が大きなため硬化速度を速められ、後述する硬化促進剤(C)の使用量を低減することができるという効果をも有する。
オキサゾリジン環を有する化合物(B)としては、具体的に、例えば、水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の水酸基と、有機イソシアネート化合物のイソシアネート基や有機カルボン酸化合物のカルボキシル基とを反応させて得られる、ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物やエステル基含有オキサゾリジン化合物あるいはまた、オキサゾリジンシリルエーテル、カーボネート基含有オキサゾリジンなどが挙げられ、製造し易く粘度の低い点でウレタン結合およびオキサゾリジン環を有する化合物が好ましい。
ウレタン結合およびオキサゾリジン環を有する化合物としては、例えば、水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の水酸基と、有機イソシアネート化合物のイソシアネート基とを、イソシアネート基/水酸基の当量比が0.9〜1.2の範囲、好ましくは0.95〜1.05の範囲となるように使用し、有機溶剤の存在下または不存在下に50〜100℃の温度で反応して得られるものが挙げられる。
ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物の合成に用いられる有機イソシアネート化合物は、前述のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成に用いられるのと同様のものが挙げられ、このうちウレタン結合含有オキサゾリジン化合物の結晶化度を低下させ、得られる硬化性組成物の作業性を良好にできる点で、広義の脂肪族系有機ポリイソシアネートが好ましく、特にヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
前記水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物としては、具体的に、例えば、アルカノールアミンの2級アミノ基と、ケトン化合物またはアルデヒド化合物のカルボニル基との脱水縮合反応により得られるN−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンが挙げられる。
この水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の合成方法としては、例えば、アルカノールアミンの2級アミノ基1.0当量に対し、アルデヒドまたはケトンのカルボニル基が1.0当量以上、好ましくは1.0〜1.5倍当量、更に好ましくは1.0〜1.2倍当量使用し、トルエン、キシレン等の溶媒中で、加熱、還流し、副生する水を除去しながら脱水縮合反応を行う方法が挙げられる。
アルカノールアミンとしてはジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−ヒドロキシプロピル)アミンなどが挙げられる。ケトン化合物としては、アセトン、ジエチルケトン、イソプロピルケトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、イソブチルケトン、メチル−t−ブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、n−へキシルアルデヒド、2−メチルペンチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、3,5,5−トリメチルへキシルアルデヒド等の脂肪族アルデヒド化合物、ベンズアルデヒド、メチルベンズアルデヒド、トリメチルベンズアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、イソプロピルベンズアルデヒ、イソブチルベンズアルデヒド、メトキシベンズアルデヒド、ジメトキシベンズアルデヒド、トリメトキシベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物などが挙げられる。
これらのうち、水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物の製造の容易さと、得られる1液湿気硬化型の硬化性組成物が硬化するときの発泡防止性に優れている点で、アルカノールアミンとしてはジエタノールアミンが好ましく、ケトン化合物またはアルデヒド化合物のうちアルデヒド化合物が好ましく、さらにイソブチルアルデヒド、2−メチルペンチルアルデヒド、ベンズアルデヒドが好ましい。これらの具体的な例として、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、2−(1−メチルブチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、2−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジンなどが挙げられる。
オキサゾリジンシリルエーテルは、例えば、前述した水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物と、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシランとの脱アルコール反応により得られる。
カーボネートオキサゾリジンは、例えば、前述した水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物とジアリルカーボネート等のカーボネートとを、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを用いて反応させることによって得ることができる。
エステルオキサゾリジンは、例えば、前述した水酸基およびオキサゾリジン環を有する化合物とジカルボン酸もしくはポリカルボン酸の低級アルキルエステルとの反応によって得ることができる。
なお、オキサゾリジン環を有する化合物(B)は、分子内に、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基と5〜35℃の常温で反応する官能基を実質的に有していない。この実質的に有していないとは、例えば前述のウレタン基およびオキサゾリジン環を有する化合物の合成において当量比の選択により少量の活性水素が分子内に残存する場合があるが、本発明の目的を達成する上で、有していないとしても差し支えないことを意味する。
前記オキサゾリジン環を有する化合物(B)の使用量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)中のイソシアネート基含有量1.0当量に対して、オキサゾリジン環を有する化合物(B)が加水分解して再生する2級アミノ基の活性水素の当量が0.3当量以上、さらに0.5〜1.0当量となるように使用するのが好ましい。0.3当量未満では発泡防止が不十分となり好ましくない。
次に、本発明において用いられる硬化促進剤(C)について説明する。硬化促進剤(C)は、前記のオキサゾリジン環を有する化合物(B)が湿気と反応して加水分解をして活性水素を再生するのを促進させ、または、再生した活性水素と、前記のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基との反応を促進させて、本発明の硬化性組成物の硬化速度を向上させるために添加するものであり、例えば、金属系触媒、アミン系触媒、有機カルボン酸系化合物、燐酸エステル系化合物、p−トルエンスルホニルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物などが挙げられる。
金属系触媒としては、例えば、テトラ−n−ブチルチタネート等の金属アルコキシド、オクチル酸第一錫、オクテン酸錫等の、亜鉛、錫、鉛、ジルコニウム、ビスマス、コバルト、マンガン、鉄等の金属とオクチル酸、オクテン酸等の後記の有機カルボン酸系化合物と同様の有機カルボン酸系化合物との塩、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)等の金属キレート化合物、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属と後記の有機カルボン酸系化合物と同様の有機カルボン酸系化合物との塩などが挙げられる。
アミン系触媒としては、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等の第3級アミン類、これらアミン類と有機カルボン酸との塩類などが挙げられる。
有機カルボン酸系化合物としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、2−エチルヘキサン酸(オクチル酸)、オクテン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、マレイン酸、アクリル酸等のα、β−不飽和カルボン酸、フタル酸、安息香酸、サリチル酸等の芳香族カルボン酸、これらの酸無水物などが挙げられる。
燐酸エステル系化合物としては、正燐酸エステル化合物、亜燐酸エステル化合物などが挙げられ、正燐酸エステル化合物としては、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート等の酸性燐酸エステル化合物などが挙げられ、亜燐酸エステル化合物としては、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト等の亜燐酸トリエステル化合物、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドロゲンホスファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイト等の亜燐酸ジエステル化合物などが挙げられる。
p−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物は、硬化性組成物に配合する前に、p−トルエンスルホニルイソシアネートと水分とを予め反応して得られたものであっても良いし、p−トルエンスルホニルイソシアネートを硬化性組成物に配合している間に水分を添加して反応させたもの、あるいは硬化性組成物中に存在する水分と反応したものであっても良いし、あるいはまた、硬化性組成物に配合した後、貯蔵中に、後述する添加剤中などに含まれる水分と反応して生成したものであってもよい。
これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらのうち硬化促進効果が優れている点で、金属系触媒、リン酸エステル系化合物、有機カルボン酸系化合物、p−トルエンスルホニルイソシアネートおよびp−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物などからなる群から選択される1種または2種以上が好ましい。
前記硬化促進剤(C)の配合量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、さらに0.1〜5質量部が好ましい。0.001質量部未満だと硬化促進の効果が少なく、10質量部を超えると硬化性組成物の貯蔵安定性や硬化物の耐水性、耐熱性を悪化させるため好ましくない。
つぎに、炭酸エステル化合物(D)について説明する。
本願発明において、炭酸エステル化合物(D)は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)とオキサゾリジン環を有する化合物(B)と硬化促進剤(C)とを含有する硬化性組成物に配合することにより、硬化速度を高めても、貯蔵安定性を良好なものにする効果を有するものである。また、炭酸エステル化合物(D)は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の溶解性が良好で粘度を低下させるため、硬化性組成物の作業性を良好なものにする効果も有する。炭酸エステル化合物(D)としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピレンカーボネートなどが挙げられ、組成物の貯蔵安定性と低粘度化が良好な点で、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートが好ましい。これらは単独で、あるいは任意の2種以上を組み合わせて使用することができる。
炭酸エステル化合物(D)の配合量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.1〜50質量部が好ましく、さらに1〜20質量部が好ましい。0.1質量部未満では貯蔵安定性を良好なものにする効果がなく、50質量部を超えると硬化性組成物の硬化後の収縮が大きくなり好ましくない。
次に、本願発明の硬化性組成物において、さらに配合することができる添加剤(E)について説明する。
添加剤(E)としては、低分子量の可塑剤、高分子量の希釈用樹脂、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性改良剤(脱水剤)、着色剤などが挙げられる。
低分子量の可塑剤や高分子量の希釈用樹脂は、得られる硬化性組成物の粘度を下げて作業性を向上させるとともに、硬化後のモジュラス、伸び等のゴム弾性物性を調節するために使用するものである。
低分子量の可塑剤としては、具体的には、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル類、ペンタエリスリトールエステルなどのアルコールエステル類、リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなどのリン酸エステル類、塩素化パラフィンなどの分子量が500未満の低分子量のものが挙げられ、高分子量の希釈用樹脂としては、数平均分子量が500以上の高分子量で、分子内に極性基を有する、あるいは有しない低粘度の樹脂化合物を好適に挙げることができる。極性基としてはエステル基、エーテル基(オキシアルキレン基)、ウレタン基などが挙げられ、これらの基の種類と個数は、それぞれ分子中に単独で有していてもよいし、複数有していてもよい。さらには、希釈用樹脂は分子中に水酸基又はイソシアネート基を実質的に有しない化合物であることが好ましい。なお、高分子量の希釈用樹脂の方が、硬化後、硬化物の表面に移行(ブリード)し難いため、硬化物表面を粘着させず、塵埃等の付着による汚染を発生させないため好ましい。
高分子量希釈用樹脂としては、具体的に例えば、極性基を有する樹脂としては、ジカルボン酸類とグルコール類とからのポリエステル系樹脂、ポリオキシエチレングリコールやポリオキシプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコールのアルキルエーテル化誘導体やアルキルエステル化誘導体、糖類系多価アルコールのポリエーテル化樹脂、液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂等のポリオキシアルキレン系樹脂、低粘度の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体樹脂などが挙げられる。極性基を有しない樹脂としては、ポリブタジエンやポリイソプレン等のポリオレフィン樹脂、水添ポリブタジエンや水添ポリイソプレン等のポリアルキレン樹脂などの炭化水素系樹脂が挙げられる。
これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、粘度が低く、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と相溶性が良好で、得られる硬化性組成物の作業性が良好な点で、液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂、低粘度の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体樹脂が好ましい。
前記高分子量の希釈用樹脂の数平均分子量は、500〜50,000、さらに1,000〜30,000、特に1,000〜20,000が好ましく、1,000〜10,000が最も好ましい。数平均分子量が500未満では、硬化物表面に移行(ブリード)し易くなり、硬化物表面を粘着させ、塵埃等の付着による汚染を発生させるため好ましくない。数平均分子量が50,000を超えると、希釈用樹脂の粘度が高くなり、得られる硬化性組成物の作業性を悪化させるため好ましくない。
前記糖類系多価アルコールのポリエーテル化(ポリオキシアルキレン化)樹脂としては、スクロース(ショ糖)、グルコース、マンニトール、ソルビトール等の糖類系多価アルコールの水酸基に対して、エチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加(共)重合し、更にアルキルエーテル化或いはアルキルエステル化して末端をアルキル基で封鎖した、分子中に実質的に水酸基を有しない樹脂などが挙げられ、ショ糖系多価アルコールのポリエーテル化樹脂の一般市販品として、三洋化成工業社製のSPX−80などが挙げられる。
前記液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂としては、ポリオキシアルキレン系アルコールと有機イソシアネートとを反応させて得られる、分子中にポリオキシアルキレン基とウレタン基を含有し、実質的に水酸基又はイソシアネート基を有しない高分子量の樹脂が好適である。きらに液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂の分子最分布[ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比=Mw/Mn]を1.6以下、特に好ましくは1.0〜1.3と狭いものにすることにより、波状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂が高分子量であっても粘度を低く抑えることができ、得られる硬化性組成物の作業性を良好なものとすることができる。
具体的には、ポリオキシアルキレン系アルコールと有機イソシアネート(好ましくは、ポリオキシアルキレン系モノオールと有機イソシアネート、または、ポリオキシアルキレン系ポリオールと有機モノイソシアネート)とを、イソシアネート基/水酸基の当量比が0.9〜1.1/1.0となる範囲で、最も好ましくは1/1で反応させて好適に製造することができる。当量比が0.9/1.0を下回ると水酸基の含有最が多くなるため、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基と反応し増粘し作業性を悪化させ、また1.1/1.0を上回るとイソシアネート基の含有量が多くなり、硬化物のゴム弾性物性に対する影響が無視できなくなる点で好ましくない。
なお、前記の「分子中に実質的に水酸基またはイソシアネート基を含有しない」とは、糖類系多価アルコールのポリエーテル化樹脂や液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂を合成する際、原料のモル比により、分子中に水酸基或いはイソシアネート基が少量残存する場合があるが、本発明の日的を達成する上で、水酸基又はイソシアネート基を含有しないとみなしても不都合を生じないことを意味する。
前記ポリオキシアルキレン系アルコールとしては、具体的には、ポリオキシアルキレン系モノオール、ポリオキシアルキレン系ポリオール、これらの混合物が挙げられる。
ポリオキシアルキレン系モノオールとしては、開始剤に環状エーテル化合物を開環付加(共)重合させたものが挙げられる。
この開始剤としては、具体的に例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノール等の低分子アルキルモノアルコール類、フエノール、クレゾール等のフェノール類、これらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち、メタノール、エタノール等の、炭素数5以下の低分子アルキルモノアルコール類が好ましい。
環状エーテル化合物としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、これらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうちプロピレンオキシドが好ましい。
さらに、ポリオキシアルキレン系モノオールは、前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成に使用されるポリオキシアルキレン系ポリオールの製造時に使用する触媒として挙げたものと同様の触媒を使用して製造される、総不飽和度が0.1meq/g以下、さらに0.07meq/g以下、特に0.04meq/g以下のものが好ましく、分子量分布(Mw/Mn)が1.6以下、特に1.0〜1.3の狭いものが、得られる液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂の粘度を低下でき、得られる硬化性組成物の作業性が良好となる点で好ましい。
なお、前記ポリオキシアルキレン系モノオールの「系」とは、前述したイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成に使用されるポリオキシアルキレン系ポリオールの「系」の意味と同様の意味である。
また、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールとしては、前記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成の際に使用されるものと同様の化合物が挙げられる。
これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち得られる液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂の粘度を低下でき、得られる硬化性組成物の作業性が良好となる点で、ポリオキシアルキレン系モノオールが好ましく、特にポリオキシプロピレン系モノオールが好ましい。
前記有機イソシアネート化合物としては、前述のイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)の合成に使用されるものと同様の化合物が挙げられ、これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち比較的安価で得られる液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂の粘度を低下でき、得られる硬化性組成物の作業性が良好となる点で、広義の脂肪族ポリイソシアネート、脂肪族モノイソシアネートが好ましく、さらにヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、n−オクタデシルモノイソシアネートが好ましい。
液状ポリオキシアルキレン系ウレタン樹脂の合成の際にも、後述の効果促進触媒と同様の化合物を反応触媒として用いることができる。さらに公知の有機溶媒を用いることもできる。
前記低粘度の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体樹脂としては、具体的に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体と、必要に応じてこれ以外のエチレン性不飽和化合物とを、重合開始剤の存在下または不存在下に、そして有機溶剤の存在下または不存在下において、50〜350℃で、バッチ式または連続重合等の公知のラジカル重合反応により得られる(共)重合体樹脂、好ましくは100〜300℃の高温連続重合反応して得られる、Tgが0℃以下、さらに好ましくは−100〜−20℃、25℃における粘度が50,000mPa・s以下、さらに好ましくは100〜10,000mPa・s、特に好ましくは200〜5,000mPa・sの分子量分布が狭く低粘度の(共)重合体樹脂で、実質的に水酸基またはイソシアネート基を有しないものが挙げられる。Tgが0℃を、粘度が50,000mPa・sをそれぞれ超えると硬化性組成物の作業性を悪化させるため好ましくない。
(メタ)、アクリル酸アルキルエステル系(共)重合体樹脂は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体を単独で重合したものであってもよく、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体の2種以上を共重合したものであってもよく、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とこれ以外のエチレン性不飽和化合物とを共重合したものであってもよい。これらのうち、得られる樹脂の結晶化度が低く、低粘度であるため(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体樹脂が好ましい。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、エトキシ化フェノール(メタ)アクリレート、エトキシ化パラクミルフェノール(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー卜等のポリ(メタ)アクリル酸エステル系単量体などが挙げられ、これらは単独で或いは2種以上を組み合わせて使用できるが、これらのうち低粘度の希釈用樹脂が得られる点で分子量500未満、さらに分子量300未満の低分子量のモノ(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が好ましく、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが更に好ましい。
前記必要に応じて使用することができる、(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、クロルスチレン、2−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリルアミド、N−ビニル−ピロリドンなどが挙げられ、これらは単独で或いは2種以上を組み合わせて使用できるが、これらのうち前記と同様の点でスチレンが好ましい。
高分子量の希釈用樹脂は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、1〜200質量部、特に5〜50質量部配合するのが好ましい。1質量部未満では、硬化組成物に対する粘度低減効果がなくなり、200質量部を超えると、硬化物の耐熱性や耐水性等の耐久性が低下するため好ましくない。
前記耐候性安定剤は、硬化物の酸化や光劣化、熱劣化などを防止して、耐候性だけではなく耐熱性をさらに向上させるために使用するものであり、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
酸化防止剤としては、ヒンダードアミン系やヒンダードフェノール系の酸化防止剤が挙げられ、ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、デカンニ酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t e r t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t ert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3、5−トリアジン縮合物が挙げられる。また、旭電化工業社製、商品名アデカフタブLA−63P、LA−68LDなどの高分子量のヒンダードアミン系酸化防止剤も挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t e r t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t e r t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t e r t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオアミド]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノールなどのトリアジン系紫外線吸収剤、オクタベンゾンなどのべンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−t e r t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。
これらは単独あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。
耐候安定剤は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜30質量部、特に0.1〜10質量部配合するのが好ましい。
充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤(脱水剤)、着色剤は、それぞれ物性補強や増量、タレ(スランプ)の防止、接着性の向上、貯蔵安定性の向上、着色などのために、本願発明の硬化性組成物に配合して使用することができる。
充填剤としては、マイカ、カオリン、ゼオライト、グラファイト、珪藻土、白土、クレー、タルク、スレート粉、無水ケイ酸、石英微粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、沈降性シリカなどの合成シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどの無機粉末状充填剤、ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状充填剤、ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、セラミックバルーンなどの無機系バルーン状充填剤などの無機系充填剤、あるいはこれらの表面を脂肪酸などの有機物で処理した充填剤、木粉、クルミ穀粉、もみ殻粉、パルプ粉、木綿チップ、ゴム粉末、熱可塑性あるいは熱硬化性樹脂の微粉末、ポリエチレンなどの粉末や中空体、サランマイクロバルーンなどの有機系バルーン状充填剤などの有機系充填剤などの他、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの難燃性付与充填剤なども挙げられ、粒径0.01〜1,000μmのものが好ましい。
揺変性付与剤としては、たとえば、コロイダルシリカ、石綿粉、脂肪酸処理炭酸カルシウムなどの無機揺変性付与剤、有機ベントナイト、脂肪酸アマイドなどの有機揺変性付与剤が挙げられ、これらのものの中から適宜選択して添加することができる。
接着性向上剤としては、例えばカップリング剤が挙げられる。またカップリング剤の他に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、有機ポリイソシアネートなどが挙げられる。
前記カップリング剤としては、シラン系、アルミニウム系、ジルコアルミネート系などの各種カップリング剤またはその部分加水分解縮合物を挙げることができ、このうちシラン系カップリング剤またはその部分加水分解縮合物が接着性に優れているため好ましい。
このシラン系カップリング剤としては、具体的には、メチルシリケート、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどのアルコキシシリル基を含有する分子量500以下、好ましくは400以下の低分子化合物またはこれらシラン系カップリング剤の1種または2種以上の部分加水分解縮合物で分子量200〜3,000の化合物を挙げることができる。これらは単独であるいは2種以上を組合せて使用できる。
貯蔵安定性改良剤としては、組成物中に存在する水分と反応するビニルトリメトキシシラン、酸化カルシウムなどが挙げられる。
着色剤としては、酸化チタンや酸化鉄などの無機系顔料、銅フタロシアニンなどの有機系顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
これらは単独あるいは2種以上を混合して使用できる。
充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性改良剤、および着色剤の合計の配合量は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)100質量部に対して0〜500質量部、特に5〜300質量部であることが好ましい。
本願発明の硬化性組成物において、前記各添加剤成分はそれぞれ1種類または2種以上を組み合せて使用することができる。
また、本願発明の硬化性組成物は、夏場の季節を想定した高温、多湿の厳しい条件下でも硬化物が発泡せず、硬化後のゴム弾性物性を低硬度で高伸びから高硬度で低伸びのものまで広範囲に調節することができ、さらに接着性、耐水性や耐候性等の耐久性などにも優れているため、建築用、土木用の塗料、塗膜防水剤、接着剤、シーリング材などの各種の用途に使用できるが、特に建築用あるいは土木用のシーリング材として好適に用いられる。
また、本願発明の硬化性組成物が施工の対象とする材料としては、モルタルやコンクリ−ト等の無機系材料、大理石等の天然石材料、サイディングやタイル等の窯業系材料、ポリプロピレンや塩化ビニル等の各種合成樹脂製のシート状や板状の材料、木材や合板等の木質系材料などが、接着性などが良好なため好適に挙げられる。
また、本願発明の硬化性組成物の製造方法としては特に限定されないが、例えば、ステンレス製や鉄製の反応装置を用いて、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)成分とオキサゾリン環を有する化合物(B)成分を別々に反応合成しておく。これらの反応は、添加剤成分の存在下において行ってもよいし、不存在下において行ってもよい。次いで攪拌、混合装置に(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を仕込み、さらに必要に応じて添加剤成分を加え混練り後、減圧脱泡して製造する方法が挙げられる。(A)成分や(B)成分は湿気に触れると反応して、増粘や加水分解を起こすため、反応合成や攪拌、混合は、湿気に触れないように密封状態、窒素ガス雰囲気下などの湿気を遮断した状態において行うのが好ましい。攪拌、混合装置としては、ステンレス製や鉄製のプラネタリーミキサー、ニーダー、アジター、ナウタミキサー、ラインミキサーなど各種挙げられる。製造した硬化性組成物もまた湿気に触れると反応して、増粘、硬化するものであるため、貯蔵に際しては、湿気を遮断できる容器に詰め、密封して貯蔵するのが好ましい。前記容器としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス製、鉄製等の金属製ドラム缶、金属製や合成樹脂製のペール缶や袋状容器、ラミネート処理した紙製や合成樹脂製のカートリッジ状容器など各種挙げられる。
以下に本願発明の実施例を示すが、これに限定されないことはいうまでもない。
[合成例1]イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1の合成
攪拌機、温度計、窒素シール管および加熱・冷却装置付き反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製、商品名:エクセノール−510、数平均分子量:4,000、分子量分布:1.0〜1.2)を421.5gとポリオキシプロピレントリオール(旭硝子社製、商品名:エクセノール−5030、数平均分子量:5,100、分子量分布:1.0〜1.2)421.5gを仕込み、攪拌しながらイソホロンジイソシアネート(デグサジャパン社製、商品名:IPDI Mw=222.3)を156.7g加える。さらに反応触媒としてオクチル酸錫0.1gを加えた後、攪拌しながら、加温(70℃〜80℃)反応を4時間行い、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1を合成した。反応は、NCO濃度が理論値(3.97%)以下になった時点の滴定による実測NCO濃度3.9%を終点とした。反応生成物は、常温で透明の粘度4,200mPa・s/25℃の液体であった。
[合成例2]オキサゾリジン環を有する化合物O−1の合成
攪拌機、温度計、窒素シール管、還流冷却器および加熱・冷却装置付き反応容器に、ジエタノールアミン(分子量105)を435.0gとトルエンを183.3g仕込み、攪拌しながらイソブチルアルデヒド(分子量72.1)を328.3g添加し、窒素ガス雰囲気下で還流脱水反応をおこなった。脱水反応に伴い生じる水(74.5g)を系外に取り出した。反応終了後、更に減圧下(50〜70hPa)で加熱し、トルエンと未反応のイソブチルアルデヒドを除去し、中間の反応生成物である2−イソプロピル−3−(ヒドロキシエチル)オキサゾリジンを得た。
次いで、得られた2−イソプロピル−3−(ヒドロキシエチル)オキサソリジン658.9gに、さらにヘキサメチレンジイソシアネート(分子量168)を348.0g加え80℃8時間加熱した。滴定による実測NCO含有量が0.0%になった時点を反応終点とし、分子内にウレタン結合によりオキサゾリジン環を2個有する化合物O−1を得た。この得られた反応生成物は、常温で液体であった。
[合成例3]ウレタン系高分子希釈用樹脂U−1の合成
合成例1と同様の反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製PML−4010、数平均分子量9,930、分子量分布(Mw/Mn)1.0〜1.1)800g(OH当量:0.161)を仕込み、攪拌しながらn−オクタデシルモノイソシアネート(保土ヶ谷化学工業社製ミリオネートO、分子量295)49.9g(NCO当量:0.169)(R値(NCO当量/OH当量)=1.05)とジブチル錫ジラウレート0.1gを加えた後、加温して70〜80℃で4時間攪拌して、イソシアネート基含有量が理論値(0.04質量%)以下となった時点で反応を終了し、液状のウレタン系高分子希釈用樹脂U−1を製造した。
この液状ウレタン系高分子希釈用樹脂U−1は、滴定による実測イソシアネート基含有量0.03質量%、粘度6,800mPa・s/25℃、分子量分布(Mw/Mn)1.0〜1.1、常温で半透明の液体であった。
[実施例1]
加熱・冷却装置および窒素シール管付混練容器に、窒素ガスを流しながら合成例1で得たイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーP−1を100gと、合成例2で得たオキサゾリジン環を有する化合物O−1を19gと、合成例3で得たウレタン系高分子希釈用樹脂U−1を30g仕込み、攪拌しながら予めそれぞれ100〜110℃の乾燥機中で乾燥し水分含有量を0.1質量%以下にした有機脂肪酸表面処理炭酸カルシウム(白石工業社製、白艶華CCR)50gと、重質炭酸カルシウム70gを仕込み、内容物が均一になるまで1時間混合した。次いでジメチルカーボネート5gと、ジブチル錫ジラウレート0.5gと、ヒンダードアミン系光安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、TINUVIN765)0.3gと、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGANOX1010)1gを順次仕込み、さらに1時間内容物が均一になるまで混合した。次いで50〜70hPaで30分間減圧脱泡した後、容器に充填、密封して、ペースト状の一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
[実施例2]
実施例1において、ジメチルカーボネートを2g使用し、ジブチル錫ジラウレートを使用しない代わりに、p−トルエンスルホニルイソシアネート0.5gを使用し、ヒンダードアミン系光安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、TINUVIN765)を1.0g使用し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を使用しない以外は同様にして、ペースト状の一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
[実施例3]
実施例1において、ジメチルカーボネートを3g使用し、ジブチル錫ジラウレートを使用しない代わりに、予めp−トルエンスルホニルイソシアネート2gに水0.9gを加えて反応して得たp−トルエンスルホニルイソシアネートと水との反応物を1.0g使用した以外は同様にして、ペースト状の一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
[実施例4]
実施例1において、ジメチルカーボネートを10g使用し、ジブチル錫ジラウレートを使用しない代わりに、安息香酸無水物0.5gと、ブチルアシッドホスフェート1.0gを使用し、ヒンダードアミン系光安定剤を使用しないで、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を2.0g使用した以外は同様にして、ペースト状の一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
[比較例1]
実施例1において、合成例2で得たオキサゾリジン環を有する化合物O−1とジメチルカーボネートを使用しないで、代わりにトルエン5gを使用した以外は同様にして、ペースト状の一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
[比較例2]
実施例1において、ジメチルカーボネートを使用しないで、代わりにトルエン5gを使用した以外は同様にして、ペースト状の一液型湿気硬化性シーリング材組成物を調製した。
実施例1〜4および比較例1、2で得られた一液型湿気硬化性シーリング材組成物を用い、下記の試験方法で試験した結果を表1に示す。
試験方法
(1)貯蔵安定性
JIS K 6833(1994)「接着剤の一般試験方法」、6.3粘度により、B型回転粘度形を用い製造直後の粘度を測定した。このときの粘度値をV0(mPa・s/23℃)とする。これとは別に接着剤組成物を容器に充填密封した状態で、50℃の促進条件雰囲気中に10日間放置して貯蔵したものを23℃、50%の相対湿度に1日間放置した後、前記同様に粘度を測定した。このときの粘度値をV1(mPa・s/23℃)とする。V0に対するV1の比(V1/V0)を粘度上昇比とし、粘度上昇比が2以下のものを貯蔵安定性が○、2を超えるものを×と評価した。
(2)タックフリー
JIS A1439(1997、改正2002)「建築用シーリング材の試験方法」の「4.19タックフリー試験」に準拠して測定(測定温度23℃)した。タックフリーが10時間以内のものを○、10時間を越えるものを×と評価した。
(3)発泡防止性
厚さ3mmのラワン合板の表面に、一液型湿気硬化性シーリング材組成物をおよそ幅20mm×高さ10mm×長さ100mmのビード状に塗布し、23℃、50%相対湿度で14日間養生し硬化させた。硬化後カッターを使用して硬化物の幅の中心付近を長さ方向に縦に切り、硬化物内部の発泡の有無を目視により観察した。発泡が認められないか、または極めて少ないものを○と評価し、発泡が多数認められるものを×と評価した。
Figure 2007284547

Claims (6)

  1. イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A)と、オキサゾリジン環を有する化合物(B)と、硬化促進剤(C)と、炭酸エステル化合物(D)とを含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記オキサゾリジン環を有する化合物(B)が、ウレタン結合含有オキサゾリジン化合物である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記硬化促進剤(C)が、金属系触媒、リン酸エステル系化合物、有機カルボン酸系化合物、p−トルエンスルホニルイソシアネートおよびp−トルエンスルホニルイソシアネートと水分との反応物からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  4. 前記炭酸エステル化合物(D)が、ジメチルカーボネートである、請求項1に記載の硬化性組成物。
  5. さらに、添加剤(E)を配合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. 前記添加剤(E)が、高分子量の希釈用樹脂である、請求項5に記載の硬化性組成物。
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