JP2007284068A - 飲料容器用フィッティング改造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の飲料容器を有効に利用して、低コストで一体型フィッティングと同等のフィッティングに改造することができる飲料容器用フィッティング改造方法を提供する。
【解決手段】内周側に雌ねじが形成された口金91が取り付けられている飲料容器9のフィッティングを改造する方法であって、前記雌ねじに螺合する雄ねじが上部外周側に設けられた取付部材本体2aと、前記取付部材本体の下方に一体的に設けられた支持枠部2bとからなる取付部材から、前記支持枠部を切断して分離する手順と、前記支持枠部の上端部の直径を拡大する手順と、前記支持枠部の上端部を前記口金の内周下部に接合する手順と、前記口金に前記取付部材本体を螺合させて取り付け、前記取付部材本体と前記支持枠部とを再度一体に接合する手順とを有する。
【選択図】図5
【解決手段】内周側に雌ねじが形成された口金91が取り付けられている飲料容器9のフィッティングを改造する方法であって、前記雌ねじに螺合する雄ねじが上部外周側に設けられた取付部材本体2aと、前記取付部材本体の下方に一体的に設けられた支持枠部2bとからなる取付部材から、前記支持枠部を切断して分離する手順と、前記支持枠部の上端部の直径を拡大する手順と、前記支持枠部の上端部を前記口金の内周下部に接合する手順と、前記口金に前記取付部材本体を螺合させて取り付け、前記取付部材本体と前記支持枠部とを再度一体に接合する手順とを有する。
【選択図】図5
Description
この発明は、ビール樽等の飲料容器の口金として固定されて、ディスペンスヘッドと接続するための飲料容器用フィッティングの改造方法に関するものであり、さらに詳しくは、口金と取付部材との間隙をなくし異物や雨水等の侵入を完全に防止するとともにメインテナンス作業を軽減することのできる飲料容器用フィッティングにするための改造方法に関するものである。
従来のビール樽等の飲料容器では、飲料容器に口金が溶接等によって固定されており、その口金にフィッティングがねじ込まれて取り付けられている。そして、そのフィッティングにディスペンスヘッドが接続される。このディスペンスヘッドを介して飲料容器内に二酸化炭素等の圧力ガスを供給し、飲料容器内の飲料を容器外に注出する。従来のフィッティングと口金の取り付け状態を、図9および図10を参照して説明する。
図9は、従来のフィッティングを飲料容器に取り付けた状態を示す正面からの断面図である。図10は、フィッティングおよび口金の部分を示す拡大断面図である。図9は、飲料は生ビールであり、飲料容器はビール樽の場合である。ビール樽9の上部に設けられた口金91の内側には、フィッティングの取付部材2がねじ込まれて固定されている。また、取付部材2にはばねで上方に付勢されたダウンチューブ5が取り付けられている。
ダウンチューブ5の上端部にはガス弁3が固定されており、また、ダウンチューブ5の上端内部にはビール弁4が上方に付勢されて設けられている。ガス弁3およびビール弁4は、コイルばねによる付勢力によって閉状態となっている。口金91および取付部材2にはディスペンスヘッドが取り付け可能である。ディスペンスヘッドと取付部材2とは、係合突起22による接続機構によって容易に結合することができる。
ディスペンスヘッドは、ガス弁3およびビール弁4を操作し、二酸化炭素ガス等の圧力ガスをビール樽9内に供給し、ビール樽9の内圧を高めて生ビールを容器外に注出させるための装置である。生ビールはダウンチューブ5およびビール弁4を通して容器外に注出される。口金91と取付部材2との間からのガス漏れを封止するために、口金91の下部内面と取付部材2との間にはパッキン92が設けられている。
飛び出し防止部材8は、取付部材2を口金91から取り外す際に、ビール樽9内のガス圧により取付部材2が飛び出してくるのを防止するものである。ストッパ81が口金91下面に当接することにより、飛び出しを防止する。取り外し工具によりガス弁3を下に押し下げた状態にすると、ビール樽9内から圧力ガスが抜け出るとともにストッパ81が内側に引っ込み、取付部材2が口金91から取り外し可能となる。
このような構成のフィッティングは、口金91に取付部材2がねじ込み固定されているとはいえ、口金91と取付部材2との間に微少な隙間が存在する。その隙間から雨水や生ビールが侵入する。隙間から侵入したそれらの汚水は、パッキン92によりビール樽9内への侵入は阻止されるが、口金91と取付部材2との間に長くとどまり、衛生上好ましいものではない。ビール樽を洗浄し高温殺菌する際に、この隙間内の汚水が沸騰して噴出することから、この隙間内に汚水が溜まっていることを確認することができる。この隙間内の汚水は、ビール樽を炎天下に放置した場合などには、熱膨張して隙間からしみ出てくるおそれがあり、さらには口金内に侵入して生ビールを汚染するおそれもある。
図9、図10に示すような従来のフィッティングでは、口金91と取付部材2との間に異物や汚水等が侵入して溜まってしまい衛生上好ましくない。さらに、パッキン92は、ゴム等の柔軟性材料であるため摩耗や腐食等による劣化が避けられず、定期的な交換が必要である。このように、従来はフィッティングのメインテナンスとして、殺菌・洗浄作業やパッキン92の交換作業を定期的に行う必要があった。
そこで、本発明の発明者により、下記の特許文献1に記載されたフィッティングが提案されている。特許文献1のフィッティングは、口金の下部内面と取付部材との間の間隙を封止する第1封止部材に加えて、フィッティングの最上部にも第2封止部材を設け、口金と取付部材との間隙に異物や雨水等が侵入しにくくしたものである。
しかし、特許文献1のようなフィッティングでも異物や汚水等の侵入を完全に防止することは困難である。また、第1封止部材と第2封止部材もゴム等の柔軟性材料であるため摩耗や腐食等による劣化が避けられず、定期的な交換が必要である。したがって、特許文献1のフィッティングでも、メインテナンス作業の頻度を減少させることはできるが、殺菌・洗浄作業や第1封止部材と第2封止部材の交換作業を定期的に行う必要があった。
そこで、本発明の発明者により、口金と取付部材との間隙をなくし、異物や汚水等の侵入を完全に防止するとともにメインテナンス作業を軽減することのできる飲料容器用フィッティングが提案されている。それは、特願2005−239334や特願2006−077632の飲料容器用フィッティングである。これらは、口金と取付部材を一体として、口金と取付部材との間の間隙をなくしたものである。この飲料容器用フィッティングの断面図を図11に示す。
図9、図10に示すフィッティングは、口金91の内周にフィッティングの取付部材2をねじ込んで固定したものであったが、図11のフィッティングでは口金と取付部材が一体となっている。その取付部材を一体とした口金93が、ビール樽9に溶接によって接続固定されて密封容器となっている。口金93には一体的に取付部94が形成されており、口金93の内周側には弁座部95が形成されている。
取付部94にはばねで上方に付勢されたダウンチューブ5が支持されている。ダウンチューブ5の上端部にはガス弁3が固定されており、また、ダウンチューブ5の上端内部にはビール弁4が上方に付勢されて設けられている。ガス弁3はダウンチューブ5とともにコイルばね6によって上方に付勢されており、口金93内周側の弁座部95に押し付けられている。ビール弁4は、コイルばね7による付勢力によってガス弁3下部の弁座部分に押し付けられている。ガス弁3およびビール弁4は通常状態が閉状態である。
口金93にはディスペンスヘッドが取り付け可能である。口金93の上部内周側には内方に突出する係合突起22が設けられており、ディスペンスヘッドと口金93とは、係合突起22による接続機構によって容易に結合することができる。ディスペンスヘッドにより、ガス弁3およびビール弁4を操作し、二酸化炭素ガス等の圧力ガスをビール樽9内に供給し、ビール樽9の内圧を高めて生ビールをダウンチューブ5およびビール弁4を通して容器外に排出させることができる。
ガス弁3は全体形状が環状に形成されており、使用状態では中心軸が垂直方向に向くように配置されている。このガス弁3は、ゴム等の柔軟性部材からなる弁部材32がステンレス材等からなる芯金31と一体に成形されたものである。従来のガス弁では、この芯金の外周縁が円形であったが、図11のようなフィッティングでは、ガス弁3を弁座部95の中央孔を通して交換する必要があるため、芯金31の形状を従来とは異なるものとしている。
図12は、ガス弁3を上方から見た平面図である。芯金31の外周縁には、中心に対して対称な2位置に互いに平行な平坦部が設けられている。このため平坦部が設けられた位置での芯金31の直径(短径=平坦部間の距離)は、これと直交する方向の直径(長径)に比較して小さくなっている。この平坦部が設けられた部分は、弁座部95の中央孔を通過可能な寸法となっている。すなわち、芯金31の短径寸法は弁座部95中央孔の直径よりも小さく、芯金31の長径寸法は弁座部95中央孔の直径よりも大きくなっている。
このような構成のガス弁3は長径方向に傾斜させて弁座部95中央孔を上下に通過させることができる。芯金31の上面には長径方向を表示するための刻印が設けられている。ガス弁3を長径方向に傾斜させて弁座部95の中央孔を通過させることにより、ガス弁3をダウンチューブ5の上端部に容易に取り付けることができる。
特開2000−79991号公報
図11に示したようなフィッティングは、口金と取付部材との間隙をなくし、異物や汚水等の侵入を完全に防止するとともにメインテナンス作業を軽減することのできる非常に有用なフィッティングであるが、図9、図10に示す従来のフィッティングとは、口金の構成が異なるため、口金を新しく製造して飲料容器に取り付ける必要がある。図9に示す従来の飲料容器に、図11のような一体型フィッティングを取り付けるには、改造のための加工コストとともに、新しい口金の製造コストが加算され、改造に必要なコストがかなり大きくなるという問題点があった。
そこで、本発明は、従来の飲料容器を有効に利用して、低コストで一体型フィッティングと同等のフィッティングに改造することができる飲料容器用フィッティング改造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の飲料容器用フィッティング改造方法は、内周側に雌ねじが形成された口金が取り付けられている飲料容器のフィッティングを改造する方法であって、前記雌ねじに螺合する雄ねじが上部外周側に設けられた取付部材本体と、前記取付部材本体の下方に一体的に設けられた支持枠部とからなる取付部材から、前記支持枠部を切断して分離する手順と、前記支持枠部の上端部の直径を拡大する手順と、前記支持枠部の上端部を前記口金の内周下部に接合する手順と、前記口金に前記取付部材本体を螺合させて取り付け、前記取付部材本体と前記支持枠部とを再度一体に接合する手順とを有するものである。
また、上記の飲料容器用フィッティング改造方法において、前記支持枠部を前記口金に接合する前に、前記支持枠部にリング状の支持金具を接合する手順を有することが好ましい。
また、本発明の飲料容器用フィッティング改造方法は、内周側に雌ねじが形成された口金が取り付けられている飲料容器のフィッティングを改造する方法であって、前記雌ねじに螺合する雄ねじが上部外周側に設けられた取付部材本体と、前記取付部材本体の下方に一体的に設けられた支持枠部とからなる取付部材から、前記支持枠部を切断する手順と、前記支持枠部とは異なる第2支持枠部の上端部を前記口金の内周下部に接合する手順と、前記口金に前記取付部材本体を螺合させて取り付け、前記取付部材本体と前記第2支持枠部とを一体に接合する手順とを有するものである。
また、上記の飲料容器用フィッティング改造方法において、前記第2支持枠部は、上部よりも下部が小径に形成されたものであることが好ましい。
また、上記の飲料容器用フィッティング改造方法において、前記口金と前記取付部材本体の上面の接続部を封止する手順を含むことが好ましい。
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
従来のフィッティングが取り付けられていた飲料容器を有効に利用して一体型のフィッティングに改造することができるので、一体型フィッティング導入のコストを大幅に低減できるとともに、資源の有効利用が可能となる。すなわち、従来のフィッティングの取付部材を加工するだけで、一体型フィッティング用の口金を新しく製造することなく、一体型フィッティングに改造することができる。また、フィッティングの形状が従来品と同等となり、従来品との互換性も十分となる。従来の飲料容器に使用していた飲料充填機、容器洗浄機、飲料注出用器具(ディスペンスヘッド等)なども、一体型フィッティングに改造した飲料容器にそのまま使用することができる。
支持枠部にリング状の支持金具を接合するようにしたので、支持金具の位置がずれたり外れたりする可能性がなくなり安全性が向上する。
支持枠部とは異なる第2支持枠部を使用して改造を行う場合も、従来のフィッティングが取り付けられていた飲料容器を有効利用して一体型のフィッティングに改造することができるので、一体型フィッティング導入のコストを大幅に低減できるとともに、資源の有効利用が可能となる。すなわち、従来の飲料容器の取付部材を加工して第2支持枠部を使用するだけで、一体型フィッティング用の口金を新しく製造することなく、一体型フィッティングに改造することができる。また、フィッティングの形状が従来品と同等となり、従来品との互換性も十分となる。
第2支持枠部の下部が上部よりも小径に形成されているので、コイルばねが正規の位置に垂直状態に支持され、フィッティング各部品の組み付け作業をより容易かつ正確に行うことができる。
口金本体と取付部材本体の上面の接続部を封止しているので、口金と取付部材本体の上面に間隙がなく、その間隙への異物や汚水等の侵入は発生しない。これによって、口金部の殺菌処理や異物の除去作業等を軽減することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。飲料は生ビールであり、飲料容器はビール樽の場合である。図1から図5は、本発明により従来のフィッティングを備えたビール樽を一体型フィッティングに改造する第1の改造方法の各手順を示す図である。
まず、図10に示すような従来のビール樽9の口金91から、取付部材2、ダウンチューブ5、ガス弁3、ビール弁4およびコイルばね6,7を取り外し、パッキン92も除去する。図1は、フィッティングの各部材を取り外した状態の口金91を示す断面図である。口金91の内周面の上部には雌ねじ911が形成されている。また、口金91の下端部近傍にはシール面912が設けられている。シール面912はパッキン92と密着してビール樽9を密封するものである。
図2は、口金91から取り外した状態の取付部材2を示す断面図である。取付部材2の外周側上部には口金91の雌ねじ911に螺合する雄ねじ21が形成されている。取付部材2の内周側には、係合突起22が形成されており、さらに、ガス弁3と当接する弁座部23が形成されている。取付部材2の外周には、口金91のシール面912と対向してパッキン92と密着するシール面24が形成されている。これらの雄ねじ21、係合突起22、弁座部23、シール面24は、取付部材2上部の取付部材本体2aに設けられている。
取付部材2の下部は、ダウンチューブ5、ガス弁3、ビール弁4およびコイルばね6,7を支持するための円筒状の支持枠部2bとなっている。取付部材2は取付部材本体2aと支持枠部2bとが一体に形成されたものである。次に、この取付部材2を、図3に示すように取付部材本体2aと支持枠部2bとに上下に切断する。切断位置は、シール面24よりもパッキン92の厚さだけ下方の位置、すなわち、口金91に組み付けられていたときのシール面912の位置とする。
そして、支持枠部2bの底部にリング状の支持金具26を溶接して固定する。支持金具26は、コイルばね6を支持するための部材である。支持金具26により、ダウンチューブ5、ガス弁3、ビール弁4などを支持枠部2bに支持している。従来のフィッティングでは支持金具26が着脱可能とされていたが、一体型のフィッティングでは取り外す必要がないため、このように固定してしまうのである。
そして、切断した支持枠部2bの上端部分の直径を所定量拡大する。これは、従来のフィッティングの支持枠部2bの外径が、口金91と間隙を有する程度に形成されているため、その間隙をなくすように支持枠部2bの上端部分の直径を拡大する。直径を拡大する加工はロール加工等によって可能である。拡大量は直径寸法で約1mm程度である。
次に、図4に示すように、支持枠部2b上端部を口金91のシール面912位置に配置し、支持枠部2bと口金91とを溶接等により密封接合する。次に、図5に示すように、切断してあった取付部材本体2aを口金91内にねじ込んで、取付部材本体2aと支持枠部2bとの切断面が再び当接するようにする。そして、取付部材本体2aと支持枠部2bとの当接部を内面から溶接等により密封接合する。
口金91と取付部材本体2aのねじ結合部の上面にも封止処理がなされる。封止処理は溶接や封止材料の接着などにより行われ、接続部から異物や汚水等が侵入しないようにされる。図5では溶接による封止処理がなされている。
このように改造されたフィッティングは、図11に示す一体型のフィッティングと同等の機能を有する。支持枠部2bにフィッティングの各部品(ダウンチューブ5、ガス弁3、ビール弁4等)を組み付ければよい。ガス弁としては、図12に示すようなガス弁3を長径方向に傾斜させて組み付けることができる。なお、ガス弁は、図12に示すような構造のもの以外でも、一体型のフィッティングに組み付けることができるものであればよい。
次に、本発明により従来のフィッティングを備えたビール樽を一体型フィッティングに改造する第2の改造方法を説明する。図1から図3のまでの手順は第1の改造方法とほぼ同様である。
まず、図10に示すような従来のビール樽9の口金91から、取付部材2、ダウンチューブ5、ガス弁3、ビール弁4およびコイルばね6,7を取り外し、パッキン92も除去する。フィッティングの各部材を取り外した状態の口金91は図1に示されている。そして、図2のように取り外した取付部材2を、図3のように取付部材本体2aと支持枠部2bとに上下に切断する。切断位置は第1の改造方法と同様である。
ただし、第2の改造方法では、切断した支持枠部2bは使用しない。したがって、支持枠部2bと支持金具26とを溶接して固定する必要もない。支持枠部2bの代わりに、別途製作された第2支持枠部20を使用する。図6が第2支持枠部20の構成を示す断面図である。第2支持枠部20はこの第2の改造方法を行うために製造した改造専用の部材である。
第2支持枠部20は図示のようにほぼカップ状の枠体である。上端部の直径(外径)は口金91のシール面912の最内周の直径とほぼ一致する。第2支持枠部20の下部の直径は上端部の直径より小さくなるように形成されている。第2支持枠部20の下部の直径は、コイルばね6が底面上に支持可能で、かつ、コイルばね6の外周と第2支持枠部20内周面との間隙が小さく(1〜2mm程度に)なるようにされている。
第2支持枠部20の底面には貫通孔28が形成されている。貫通孔28の内径はダウンチューブ5の上部大径部が貫通できる大きさであればよい。一体型のフィッティングでは、フィッティングの各部品を第2支持枠部20の上方から組み付けることができるので、支持金具26のような部材は不要である。第2支持枠部20の側面には、ガス弁3の開放時に流入した圧力ガスをビール樽9内部に通過させるための開口27が設けられている。なお、開口27は側面上に複数設けられている。
次に、図7に示すように、第2支持枠部20の上端部を口金91のシール面912の位置に配置し、第2支持枠部20と口金91とを溶接等により密封接合する。次に、図8に示すように、切断してあった取付部材本体2aを口金91内にねじ込んで、取付部材本体2aの下端部が第2支持枠部20の上端部に当接するようにする。そして、取付部材本体2aと第2支持枠部20との当接部を内面から溶接等により密封接合する。
口金91と取付部材本体2aのねじ結合部の上面にも封止処理がなされる。封止処理は溶接や封止材料の接着などにより行われ、接続部から異物や汚水等が侵入しないようにされる。図8では溶接による封止処理がなされている。
このように第2の改造方法によって改造されたフィッティングも、図11に示す一体型のフィッティングと同等の機能を有する。第2支持枠部20にフィッティングの各部品(ダウンチューブ5、ガス弁3、ビール弁4等)を組み付ければよい。ガス弁としては、図12に示すようなガス弁3を長径方向に傾斜させて組み付けることができる。なお、ガス弁は、図12に示すような構造のもの以外でも、一体型のフィッティングに組み付けることができるものであればよい。
さらに、第2の改造方法によって改造されたフィッティングでは、第2支持枠部20の下部の直径がコイルばね6の外径に適合するように、上部の直径よりも小径に形成されているので、コイルばね6が正規の位置に垂直状態に支持され、フィッティング各部品の組み付け作業をより容易かつ正確に行うことができる。
以上ように、従来のフィッティングが取り付けられていたビール樽を有効に利用して一体型のフィッティングに改造することができるので、一体型フィッティング導入のコストを大幅に低減できるとともに、資源の有効利用が可能となる。すなわち、従来のフィッティングの取付部材を加工するだけで、一体型フィッティング用の口金を新しく製造することなく、一体型フィッティングに改造することができる。また、従来品との互換性も十分であり、従来のビール樽に使用していたビール充填機、樽洗浄機、ビール注出用器具(ディスペンスヘッド等)なども、一体型フィッティングに改造したビール樽にそのまま使用することができる。
なお、以上の実施の形態では、飲料として生ビール、飲料容器としてビール樽を例に挙げて説明したが、それ以外の任意の飲料と飲料容器にも適用することができる。
本発明によれば、口金と取付部材との間隙が存在しない一体型の飲料容器用フィッティングを低コストで提供することができる。また、従来のフィッティングが取り付けられている飲料容器を資源として有効に利用することができる。
2 取付部材
2a 取付部材本体
2b 支持枠部
3 ガス弁
4 ビール弁
5 ダウンチューブ
6,7 コイルばね
8 飛び出し防止部材
9 ビール樽
20 第2支持枠部
21 雄ねじ
22 係合突起
23 弁座部
24 シール面
26 支持金具
27 開口
28 貫通孔
31 芯金
32 弁部材
81 ストッパ
91 口金
911 雌ねじ
912 シール面
92 パッキン
93 口金
94 取付部
95 弁座部
2a 取付部材本体
2b 支持枠部
3 ガス弁
4 ビール弁
5 ダウンチューブ
6,7 コイルばね
8 飛び出し防止部材
9 ビール樽
20 第2支持枠部
21 雄ねじ
22 係合突起
23 弁座部
24 シール面
26 支持金具
27 開口
28 貫通孔
31 芯金
32 弁部材
81 ストッパ
91 口金
911 雌ねじ
912 シール面
92 パッキン
93 口金
94 取付部
95 弁座部
Claims (5)
- 内周側に雌ねじ(911)が形成された口金(91)が取り付けられている飲料容器(9)のフィッティングを改造する方法であって、
前記雌ねじ(911)に螺合する雄ねじ(21)が上部外周側に設けられた取付部材本体(2a)と、前記取付部材本体(2a)の下方に一体的に設けられた支持枠部(2b)とからなる取付部材(2)から、前記支持枠部(2b)を切断して分離する手順と、
前記支持枠部(2b)の上端部の直径を拡大する手順と、
前記支持枠部(2b)の上端部を前記口金(91)の内周下部に接合する手順と、
前記口金(91)に前記取付部材本体(2a)を螺合させて取り付け、前記取付部材本体(2a)と前記支持枠部(2b)とを再度一体に接合する手順とを有する飲料容器用フィッティング改造方法。 - 請求項1に記載した飲料容器用フィッティング改造方法であって、
前記支持枠部(2b)を前記口金(91)に接合する前に、前記支持枠部(2b)にリング状の支持金具(26)を接合する手順を有する飲料容器用フィッティング改造方法。 - 内周側に雌ねじ(911)が形成された口金(91)が取り付けられている飲料容器(9)のフィッティングを改造する方法であって、
前記雌ねじ(911)に螺合する雄ねじ(21)が上部外周側に設けられた取付部材本体(2a)と、前記取付部材本体(2a)の下方に一体的に設けられた支持枠部(2b)とからなる取付部材(2)から、前記支持枠部(2b)を切断する手順と、
前記支持枠部(2b)とは異なる第2支持枠部(20)の上端部を前記口金(91)の内周下部に接合する手順と、
前記口金(91)に前記取付部材本体(2a)を螺合させて取り付け、前記取付部材本体(2a)と前記第2支持枠部(20)とを一体に接合する手順とを有する飲料容器用フィッティング改造方法。 - 請求項3に記載した飲料容器用フィッティング改造方法であって、
前記第2支持枠部(20)は、上部よりも下部が小径に形成されたものである飲料容器用フィッティング改造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載した飲料容器用フィッティング改造方法であって、
前記口金(91)と前記取付部材本体(2a)の上面の接続部を封止する手順を含む飲料容器用フィッティング改造方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010222044A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Asahi Breweries Ltd | 飲料容器用フィッティング改造方法 |
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2006
- 2006-04-12 JP JP2006109994A patent/JP2007284068A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010222044A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Asahi Breweries Ltd | 飲料容器用フィッティング改造方法 |
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