JP2007283680A - 内張材の製造方法及び加熱圧縮成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基材と表皮材とをより確実に接着させて製品の剛性を確保することができるとともに表皮材表面への接着成分の染み出しを抑制して見栄えの低下を防ぐことができ、しかも、吸音性能の低下を抑制することができ、さらには、製造工程の複雑化を抑制することができる内張材の製造方法を提供する。
【解決手段】合成樹脂発泡体11、補強材12、中間材13、表皮材14及び裏面材15を、合成樹脂発泡体11にバインダを含浸させた状態で積層する。この積層材30を、加熱圧縮成形用金型31によって加熱圧縮成形する前に、積層材30において車両のフロントピラー部に対応する深絞り予定領域のバインダに対して熱を加え、この深絞り予定領域のバインダを予備反応させる。この結果、加熱圧縮成形時において、深絞り予定領域におけるバインダの反応時間が短縮され、表皮材14の表面へのバインダの染みだしが抑制される。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば車両の天井材として用いられる内張材の製造方法、及び、同製造方法の実施に適した加熱圧縮成形用金型に関するものである。
従来、この種の内張材としては、図7に示すように、合成樹脂発泡体50の裏面側に補強材51及び裏面材52を配置するとともに、同合成樹脂発泡体50の表側に補強材51及び表皮材53を配置し、これらからなる積層材を加熱圧縮成形したものが知られている。この内張材において、合成樹脂発泡体50と両補強材51とは液状のバインダを用いて接着され、表皮材53は、補強材51から浸透したバインダによって同補強材51に接着されている。また、裏面材52は、シート状のホットメルト接着剤54を介して裏面側の補強材51に接着されている。そして、この内張材においては、シート状のホットメルト接着剤54が合成樹脂発泡体50と表皮材53との間に設けられていないため、車両用の天井材として用いた場合に、車室内の音が表皮材53及び補強材51を透過して合成樹脂発泡体50に吸収されるようになっている。
ところで、上記のような内張材においては、合成樹脂発泡体50に塗布したバインダを同補強材51から表皮材53まで浸透させる。このとき、バインダの量が多すぎると、加熱成形圧縮によりバインダが表皮材53の表面側まで染み出され、内張材の見栄えを損なうことになる。逆に、バインダの量が少なすぎると、補強材51から表皮材53に浸透するバインダの量が不足気味となり、表皮材53の補強材51に対する接着強度が不足する。この結果、内張材の表面に凹凸ができたり、内張材の剛性が不足したりする。さらに、車両用の天井材は、車両の天井の形状となるように加熱圧縮成形される。すなわち、天井材は、絞り成形され、特にフロントピラーに対応する部分が他の部分よりも深く絞られる。このためこの部分が薄肉化されている。そして、このような部分においては、加熱圧縮成形によりバインダが表皮材の表面に染み出しやすくなる。
例えば特許文献1には、このような問題を解決しようとする内張材の製造方法が記載されている。この製造方法においては、補強材51の表面に塗布されたイソシアネート成分のバインダ層の表面に、ポリオール成分及び触媒がさらに付与される。次いで、このポリオール成分及び触媒が加熱反応されることにより、バインダ層の表層部にプレポリマー層が形成される。そして、この状態の補強材51が、プレポリマー層を表皮材53側にして合成樹脂発泡体50及び表皮材53と積層され、この積層材が加熱圧縮成形される。このとき、加熱圧縮によってプレポリマー層がバインダ層よりも速やかに熱硬化し、このプレポリマー層によって補強材51から表皮材53の表面側へのバインダの浸透が制限される。このため、十分な量のバインダによって補強材51と表皮材53とを接着することができるとともに、表皮材53の表面側へのバインダの染みだしを抑制できるとしている。
特開2004−142157号公報
しかしながら、上記特許文献1の製造方法においては、上記の一般的な内張材の製造方法に対して、補強材51の表面に塗布したイソシアネート成分の表面にポリオール成分及び触媒をさらに付与する工程と、このポリオール成分及び触媒を加熱反応させる工程とが余分に必要となり、この分だけ製造工程が複雑となる。
また、合成樹脂発泡体50と表皮材53との間に形成されるプレポリマー層によって、表皮材53から、つまり室内側から合成樹脂発泡体50への音の透過が妨げられるため、天井材の吸音性能が低下する問題がある。
この発明の目的は、基材と表皮材とをより確実に接着させて製品の剛性を確保することができるとともに表皮材表面への接着成分の染み出しを抑制して見栄えの低下を防ぐことができ、しかも、吸音性能の低下を抑制することができ、さらには、製造工程の複雑化を抑制することができる内張材の製造方法を提供することにある。
また、上記内張材の製造方法の実施に直接使用することに適した加熱圧縮成形用金型を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、基材と、通気性を有する表皮材とを、同基材にバインダを含浸させた状態で積層し、この積層材を加熱圧縮成形するようにした内張材の製造方法であって、前記積層材を加熱圧縮成形する前に、前記バインダに対して熱を加えることにより予備反応させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基材を、合成樹脂発泡体としたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記基材における一部の領域のバインダに対して熱を加えることにより、同領域のバインダを予備反応させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内張材は、車両の内装天井材であって、前記表皮材が室内側の面を形成することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、第1金型と、この第1金型に組み合わされる第2金型との間で、積層材を加熱圧縮成形する加熱圧縮成形用金型であって、第1金型及び第2金型の少なくともいずれか一方には、その金型に加えられる熱を、加熱圧縮成形前の前記積層材に加えるための加熱部を設けたことを特徴とする。
(作用)
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、基材と表皮材とが積層された積層材を加熱圧縮成形する前において、そのバインダに熱を加えることにより同バインダを予備反応させるため、加熱圧縮成形時におけるバインダの反応時間が短縮される。そして、基材から表皮材に浸透したバインダは、加熱圧縮成形時において表皮材の表面へほとんど移動することなく硬化する。このため、十分な量のバインダを基材に浸透させておくことによって基材と表皮材とを確実に接着させるとともに成形後の剛性を確保することができ、しかも、表皮材表面への接着成分の浸透を抑制して見栄えの低下を抑制することができる。従って、上記特許文献1に記載の製造方法とは異なり、予備加熱の工程が増えるだけであるため、製造工程が複雑化しない。また、バインダに熱を加えて予備反応させるための時間が、積層材を加熱圧縮成形するための時間よりも短いので、内張材の延べ製造時間の増大は防止される。また、特許文献1の製造方法とは異なり、プレポリマー層を基材と表皮材との間に形成しないため、表皮材から吸音性を有する合成樹脂発泡体である基材への音の透過が妨げられず、吸音性能は向上する。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、積層材において他の領域よりも深く絞られるとともに薄肉化されることによりバインダが表皮材の表面に染み出しやすい領域について、表皮材の表面へのバインダの染み出しをこの予備加熱により防ぐことができる。一方、バインダが表皮材の表面に染み出しにくい領域についてはバインダを予備反応させないことにより、基材と表皮材とをより確実に結合させることができる。従って、内張材の全体において、基材と表皮材とをより確実に接着させるとともに成形後の剛性を確保することができ、しかも、表皮材の表面へのバインダの染みだしを抑制して見栄えの低下を抑制することができる。
請求項4に記載の発明によれば、車両の内装内張材において、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明の作用が得られる。
請求項5に記載の発明によれば、加熱圧縮成形する前の積層材に対し、金型に加えられる熱の一部を用いて予備加熱することができるため、加熱圧縮成形用金型と別に予備加熱工程のためだけに用いられる設備が不要となる。
この発明によれば、基材と表皮材とをより確実に接着させて製品の剛性を確保することができるとともに表皮材表面への接着成分の染み出しを抑制して見栄えの低下を防ぐことができ、しかも、吸音性能の低下を抑制することができ、さらには、製造工程の複雑化を抑制することができる。
次に、この発明を車両用の天井材に具体化した一実施形態について図1〜図4を用いて説明する。
図1に示すように、この天井材10は、例えば軟質ウレタンフォームよりなる基材としての合成樹脂発泡体11を備え、この合成樹脂発泡体11の両面には、例えばガラスロービングからなり合成樹脂発泡体11に剛性を付与する補強材12が、液状のバインダを用いてそれぞれ接着されている。
また、表側(室内側)の補強材12には、例えばスパンボンド不織布からなる通気性の中間材13が接着されている。さらに、この中間材13の表側には、織布、不織布又は編布からなり通気性を有する表皮材14が接着されている。この表皮材14は、前記補強材12と中間材13との間から中間材13を通って表皮材14に浸透した前記バインダによって中間材13に接着されている。
また、裏側(室内側)の補強材12には、例えば不織布からなる裏面材15が、シート状のホットメルト接着剤16を介して接着されている。このホットメルト接着剤16は、例えばポリプロピレンシートの両面に接着剤が積層されたものである。
次に、上記のように構成された天井材10の製造方法について図3を用いて説明する。
図3に示すように、この製造方法において、天井材10は、それぞれロール状の長尺シートからなる合成樹脂発泡体11、補強材12、中間材13、表皮材14及び裏面材15を用いて連続的に製造される。
まず、ロール20から繰り出された合成樹脂発泡体11をバインダ槽21内の液状のバインダに浸すことにより、合成樹脂発泡体11にバインダを染み込ませる。このバインダは、イソシアネート成分であり、例えばジフェニルメタンジイソシアネートである。なお、合成樹脂発泡体11は、1つの天井材10に使用する長さに、製品とならずに切り落とされる分の長さを加えた所定長さずつ、ロール20から間欠的に繰り出される。
このとき、ホットメルト接着剤16の上面に、ガラスロービングを供給部23から供給し、補強材12の層を形成する。従って、この補強材12は、合成樹脂発泡体11とホットメルト接着剤16との間に配置される。
また、合成樹脂発泡体11のシートの表面にも、ガラスロービングを供給部24から供給し、補強材12の層を形成する。この結果、合成樹脂発泡体11の下面に補強材12及びホットメルト接着剤16が積層され、合成樹脂発泡体11の上面に補強材12が積層された積層材25が形成される。次に、その積層材25の上面に対し、バインダを重合・樹脂化反応させるための少量の水及び触媒を噴霧装置26により噴霧する。
次に、水及び触媒が付与された積層材25の上面に、ロール27から繰り出された中間材13を積層する。次に、この積層材25の上面に、ロール28から繰り出された表皮材14を積層するとともに、積層材25の下面に、ロール29から繰り出された裏面材15を積層する。この結果、合成樹脂発泡体11の下面に補強材12、ホットメルト接着剤16及び裏面材15が順に積層され、合成樹脂発泡体11の上面に補強材12、中間材13及び表皮材14が順に積層された積層材30が形成される。
次に、この積層材30において、次の加熱圧縮成形工程により加熱圧縮成形される領域(以下、成形予定領域という)のうち、車両天井のフロントピラー部を覆うために深絞りされる領域(以下、深絞り予定領域という)を加熱し、この深絞り予定領域のバインダを予備反応させる。この深絞り予定領域は、図4に示すように、成形された天井材10において、その湾曲部における接線の、後述の加熱圧縮成形用金型31の抜き方向に対してなす傾斜角θが50度以下であるとともに、最大深さLが30mm以上である深絞り部分37に成形される成形予定領域の部分領域である。
上記深絞り予定領域の加熱は、図2(a),(b)に示す、加熱圧縮成形用金型31を用いて行う。加熱圧縮成形用金型31は、下型(第1金型)32及び上型(第2金型)33からなり、下型32には、加熱部34が一体形成されている。この加熱部34は、下型32と同じ材質によって形成されたブロック体からなり、この加熱部34には、下型32に加えられている熱の一部が伝導される。
そして、積層材30における成形予定領域の深絞り予定領域は、加熱圧縮成形用金型31によって成形予定領域が加熱圧縮成形される前に、加熱部34によって加熱される。すなわち、加熱圧縮成形用金型31により成形予定領域が加熱圧縮成形されているときには、その前工程にある成形予定領域が加熱圧縮成形用金型31の側に配置されている。このとき、前工程の成形予定領域の深絞り予定領域は、前記加熱部34に近接し、この深絞り予定領域が予備加熱されるようになっている。
前記加熱圧縮成形用金型31により積層材30の成形予定領域に加えられる加熱温度は、125〜135℃の範囲であり、加熱部34により深絞り予定領域に加えられる予備加熱温度は、50〜80℃の範囲である。また、加熱圧縮成形用金型31による成形予定領域の加熱圧縮時間、すなわち、加熱部34による深絞り予定領域の加熱時間は、40〜50秒間の範囲である。これにより、加熱圧縮成形される前の成形予定領域における深絞り予定領域を予備加熱し、この深絞り予定領域のバインダを予備反応させる。すなわち、深絞り予定領域中のバインダを、半硬化状態となる手前まで重合・樹脂化反応させる。なお、加熱部34により深絞り予定領域に加えられる温度が50℃を下回ると、バインダの予備反応が十分に進行しない。逆に、同温度が80℃を超えると、バインダの予備反応が進みすぎ、バインダが半硬化状態となる。
成形予定領域に対する加熱圧縮成形が終了した後、積層材を所定長さだけ移動させ、前工程の成形予定領域を加熱圧縮成形用金型31にセットするとともに所定時間だけ加熱圧縮成形する。これにより、この成形予定領域全体のバインダを重合・樹脂化反応させ、熱硬化させることにより、合成樹脂発泡体11及び両補強材12を結合させるとともに表側の補強材12を浸透して表皮材14の裏面側に染みこんだバインダにより表皮材14を補強材12に結合させる。同時に、ホットメルト接着剤16を溶融させ、補強材12と裏面材15とを結合させる。これにより、成形予定領域が天井材10として成形される。このとき、深絞り予定領域において予備反応済みのバインダは、成形予定領域における他の領域のバインダよりも速やかに重合・樹脂化する。このため、深絞り予定領域が深絞りされるとともに薄肉化されても、深絞り予定領域においてバインダが表皮材14の表面に染みだしにくい。
次に、加熱圧縮成形された天井材10を加熱圧縮成形用金型31から脱型させた後、積層材30を移動させることによって加熱圧縮成形用金型31の後工程にその天井材10を送る。そして、1つ前に加熱成形された天井材10を、カッター35を用いて積層材30から切り離す。最後に、積層材30から切り離された天井材10の周縁を、ウォータジェット装置36を用いてトリミングする。
以上の工程により、天井材10が連続的に製造される。
上記のように構成された天井材10において、表皮材14を透過した音は、中間材13及び合成樹脂発泡体11によって吸収される。
以上詳述した本実施形態は、以下の各効果を有する。
(1) 合成樹脂発泡体11、補強材12、中間材13、表皮材14及び裏面材15を、合成樹脂発泡体11にバインダを含浸させた状態で積層し、この積層材30を加熱圧縮成形する前にバインダに対して熱を加えることにより予備反応させるようにした。このため、加熱圧縮成形時におけるバインダの反応時間が短縮され、補強材12から表皮材14に浸透したバインダは、表皮材14の表面側へほとんど浸透することなく硬化する。この結果、十分な量のバインダを合成樹脂発泡体11に含浸させることによって合成樹脂発泡体11、補強材12及び表皮材14を確実に接着させるとともに成形後の剛性を確保することができ、しかも、表皮材14表面側へのバインダの浸透を抑制することができて、見栄えの低下を抑制することができる。
従って、上記特許文献1に記載の製造方法とは異なり、予備加熱工程が増えるだけであるため、製造工程が複雑にならない。また、この予備加熱工程は、加熱圧縮成形工程と同時に行うことができるので、天井材10の延べ製造時間は増加しない。また、合成樹脂発泡体11と表皮材14との間にプレポリマー層を形成しないため、表皮材14から合成樹脂発泡体11への音の透過が妨げられず、吸音性能が向上する。
(2) 合成樹脂発泡体11及び表皮材14を含む積層材における深絞り予定領域のみに熱を加えることにより、同領域のバインダのみを予備反応させるようにした。このため、積層材において他の領域よりも深く絞られるとともに薄肉化されることによりバインダが表皮材14の表面に染み出しやすい深絞り領域については、表皮材14の表面側へのバインダの染み出しをこの予備加熱により防ぐことができる。一方、バインダが表皮材14の表面に染みだしにくい深絞り領域以外の領域についてはバインダを予備反応させないことにより、補強材12と表皮材14とをより確実に結合させることができる。従って、天井材10の全体において、補強材12と表皮材14とをより確実に接着させるとともに成形後の剛性を確保することができ、しかも、表皮材14の表面へのバインダの染みだしを抑制して見栄えの低下を抑制することができる。
(3) 積層材30を加熱圧縮成形する加熱圧縮成形用金型31の下型32には、その下型32に一体形成されるとともに、同下型32に加えられる熱の一部を、加熱圧縮成形前の積層材30に加えるための加熱部34を設けた。このため、加熱圧縮成形する前の積層材30に対し、下型32に加えられる熱の一部を用いて予備加熱することができるため、加熱圧縮成形用金型31とは別に予備加熱工程のためだけに用いる設備を不要とすることができる。
なお、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 天井材10の製造時において、合成樹脂発泡体11にバインダを含浸させる代わりに、各補強材12にバインダを塗布する。
・ 図2(a)に二点鎖線で示すように、加熱圧縮成形用金型31の上型33に、下型32の加熱部34と同様に構成された加熱部40を設け、両加熱部34,40により深絞り予定領域を挟んだ状態で加熱する構成とする。この場合には、深絞り予定領域に対する加熱をより確実に行い、バインダをより確実に予備反応させることにより、深絞り予定領域におけるバインダの染みだしをより確実に抑制することができる。また、下型32に加熱部34を設けず、上型33に設けた加熱部40のみによって深絞り予定領域を加熱する構成とすることもできる。
・ 天井材10の製造時において、加熱圧縮成形用金型31とは別に、積層材30の深絞り予定領域を予備加熱するだけのために設けた予備加熱装置により、成形予定領域における複数の深絞り予定領域、例えば、フロントピラー部、センタピラー部及びリヤピラー部をそれぞれ予備加熱する。この予備加熱装置は、待機状態において加熱圧縮成形用金型31から離れた位置に配置されるセンタピラー部及びリヤピラー部をそれぞれ予備加熱するために、加熱圧縮成形用金型31とは別に設置される。
・ 天井材10の製造時において、表皮材14及び裏面材15を積層する前の積層材25における深絞り予定領域に対して熱を加え、同深絞り予定領域のバインダに熱を加えて予備反応させる。
・ 天井材10の製造時に、前記積層材30を起立状態で搬送するとともに、加熱圧縮成形用金型において横に開閉するように配置された第1金型及び第2金型を横方向に移動させることにより積層材30を加熱圧縮成形する構成とする。そして、第1金型及び第2金型の少なくとも一方に設けられた加熱部34により積層材30の深絞り予定領域を加熱する。
・ 積層材30における加熱圧縮成形前の成形予定領域全体に対し、例えば成形予定領域全体を加熱可能なオーブンによって熱を加える。これにより、成形予定領域全体のバインダを加熱して予備反応させる。この場合には、成形予定領域全体のバインダが加熱圧縮成形前に予備加熱されるため、加熱圧縮成形工程においてバインダを加熱反応させるために必要な加熱圧縮成形時間が短縮される。このため、加熱圧縮成形工程に必要な時間を短縮し、天井材10の延べ製造時間を短縮することができる。
・ この発明を、図5に示すように、合成樹脂発泡体11と表皮材14との間に補強材12及び中間材13を設けない構成の天井材10の製造方法に具体化する。
・ この発明を、図6に示すように、裏面材15及び補強材12を設けない構成の天井材10の製造方法に具体化する。
・ この発明を、車両におけるドアトリムの内張材の製造方法に具体化する。
一実施形態の天井材を示す縦断面図。 (a)は、加熱圧縮成形型を示す縦断面図、(b)は、同じく下型を示す平面図。 天井材の製造工程を示す模式図。 天井材における深絞り部を示す縦断面図。 他の実施形態の天井材を示す縦断面図。 同じく天井材を示す縦断面図。 従来の天井材を示す縦断面図。
符号の説明
10…内張材としての天井材、11…基材としての合成樹脂発泡体、14…表皮材、30…積層材、31…加熱圧縮成形用金型、32…第1金型としての下型、33…第2金型としての上型、34,40…加熱部。

Claims (5)

  1. 基材と、通気性を有する表皮材とを、同基材にバインダを含浸させた状態で積層し、この積層材を加熱圧縮成形するようにした内張材の製造方法であって、
    前記積層材を加熱圧縮成形する前に、前記バインダに対して熱を加えることにより予備反応させることを特徴とする内張材の製造方法。
  2. 前記基材を、合成樹脂発泡体としたことを特徴とする請求項1に記載の内張材の製造方法。
  3. 前記基材における一部の領域のバインダに対して熱を加えることにより、同領域のバインダを予備反応させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内張材の製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内張材は、車両の内装天井材であって、前記表皮材が室内側の面を形成することを特徴とする内張材の製造方法。
  5. 第1金型と、この第1金型に組み合わされる第2金型との間で、積層材を加熱圧縮成形する加熱圧縮成形用金型であって、
    第1金型及び第2金型の少なくともいずれか一方には、その金型に加えられる熱を、加熱圧縮成形前の前記積層材に加えるための加熱部を設けたことを特徴とする加熱圧縮成形用金型。
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