JP2007282791A - 内視鏡用可撓管及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易な内視鏡用可撓管の製造方法を提供する。
【解決手段】この内視鏡用可撓管の製造方法は、複数の層の内の外皮を形成するための外皮用板状部材48を準備する工程と、複数の層の内の外皮よりも内側の少なくとも1つの層を形成するための少なくとも1つの内側層用板状部材50を準備する工程と、外皮用板状部材48に全ての内側層用板状部材50を重ねて接合し積層板状部材48,50を形成する工程と、積層板状部材48,50を外皮用板状部材48が外側となるように巻いて積層筒状部材48,50を形成する工程と、積層筒状部材48,50の長手軸方向に並設されている外皮用板状部材48の両側端部を互いに固定する工程と、を有する。
【選択図】図2F
【解決手段】この内視鏡用可撓管の製造方法は、複数の層の内の外皮を形成するための外皮用板状部材48を準備する工程と、複数の層の内の外皮よりも内側の少なくとも1つの層を形成するための少なくとも1つの内側層用板状部材50を準備する工程と、外皮用板状部材48に全ての内側層用板状部材50を重ねて接合し積層板状部材48,50を形成する工程と、積層板状部材48,50を外皮用板状部材48が外側となるように巻いて積層筒状部材48,50を形成する工程と、積層筒状部材48,50の長手軸方向に並設されている外皮用板状部材48の両側端部を互いに固定する工程と、を有する。
【選択図】図2F
Description
本発明は、内視鏡可撓管部を形成する内視鏡用可撓管及びその製造方法に関する。
従来の内視鏡では、体腔内に挿入される挿入部に、可撓性を有する長尺の可撓管部を配設している。この可撓管部は、可撓管内に内蔵物を挿通することにより形成されている。特許文献1及び2の可撓管は、帯状部材を螺旋状に巻回したフレックスに、金属細線を編組した円筒状ブレードを被覆し、さらに樹脂等の外皮を被覆することによって形成されている。
特開平7−194518号公報
特開平6−269397号公報
特許文献1及び2の可撓管を製造する際には、フレックスに円筒状ブレード及び外皮を位置合わせ、被覆している。ここで、可撓管は径に対して全長が充分に長いため、位置合わせや被覆の作業性が悪く、可撓管の製造が面倒なものとなっている。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、容易に製造することが可能な内視鏡用可撓管、及び、容易な内視鏡用可撓管の製造方法を提供することである。
本発明の第1実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、互いに積層されている複数の層を有する内視鏡用可撓管の製造方法であって、前記複数の層の内の外皮を形成するための外皮用板状部材を準備する工程と、前記複数の層の内の前記外皮よりも内側の少なくとも1つの層を形成するための少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程と、前記外皮用板状部材と前記内側層用板状部材とを重ねて接合し積層板状部材を形成する工程と、前記積層板状部材を前記外皮用板状部材が外側となるように巻いて積層筒状部材を形成する工程と、前記積層筒状部材の長手軸方向に並設されている前記外皮用板状部材の両側端部を互いに固定する工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の第2実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記積層板状部材を形成する工程と前記積層筒状部材を形成する工程との間に、前記積層板状部材を所定の寸法に切断する工程をさらに具備することを特徴とする。
本発明の第3実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程は、前記外皮よりも内側のブレード層を形成するための平面状ブレードを準備する工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第4実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記固定する工程は、前記外皮用板状部材の両側端部を互いに接合する工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第5実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記外皮用板状部材を準備する工程は、熱可塑性を有する前記外皮用板状部材の一側端部の一面側と他側端部の他面側とに側端へと傾斜するテーパ部を夫々形成する工程を含み、前記積層筒状部材を形成する工程は、前記外皮用板状部材の一側端部のテーパ部と他側端部のテーパ部とを互いに当接させる工程を含み、前記固定する工程は、前記外皮用板状部材の両側端部を互いに溶着させる工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第6実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記固定する工程は、前記積層筒状部材の外周面に固定用チューブを被嵌する工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第7実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記積層板状部材を形成する工程は、前記可撓管の硬度を増大させる補強部材を前記積層板状部材に組み込む工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第8実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程は、前記外皮よりも内側のフレックス層として機能するフレックス代用層を形成するための少なくとも1つの貫通孔を備える薄板部材を準備する工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第9実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記薄板部材を準備する工程は、前記薄板部材において前記少なくとも1つの貫通孔の形態を、前記可撓管の硬度を前記可撓管における位置に応じて変化させるように形成する工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第10実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、前記少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程は、前記外皮と前記フレックス代用層との間のブレード層を形成するための平面状ブレードを準備する工程を含み、前記積層板状部材を形成する工程は、前記外皮用板状部材と前記薄板部材との間に平面状ブレードを配置する工程を含む、ことを特徴とする。
本発明の第11実施態様の内視鏡可撓管部の製造方法は、請求項1から10のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管の製造方法を具備する内視鏡可撓管部の製造方法であって、前記積層筒状部材を形成する工程は、前記積層板状部材を前記外皮用板状部材が外側となり前記可撓管部の内蔵物を巻き込むように巻いて前記内蔵物がその内腔に配置されている積層筒状部材を形成する工程である、ことを特徴とする。
本発明の第12実施態様の内視鏡用可撓管は、互いに積層されている複数の層を具備し、前記複数の層は、最内層ではない外皮を有し、前記外皮よりも内側の少なくとも1つの層は、内側層筒状部材によって形成されており、前記内側層筒状部材は、前記内側層筒状部材の長手軸方向に延びている不連続部を有する、ことを特徴とする。
本発明の第13実施態様の内視鏡用可撓管は、前記内側層筒状部材は、ブレード層を有し、前記内側層筒状部材のブレード層は、前記ブレード層を形成するように筒状に巻かれる平面状ブレードにて形成される、ことを特徴とする。
本発明の第14実施態様の内視鏡用可撓管は、前記外皮は、前記外皮の長手軸方向に延びている不連続部を有し、前記複数の層は、前記外皮よりも外側の層を有し、前記外皮よりも外側の層は、前記外皮の前記不連続部の両側部分を互いに固定する固定用チューブによって形成されている、ことを特徴とする。
本発明の第15実施態様の内視鏡用可撓管は、前記複数の層は、前記複数の層に組み込まれ前記可撓管の硬度を増大させる補強部材を有する、ことを特徴とする。
本発明の第16実施態様の内視鏡用可撓管は、前記内側層筒状部材は、フレックス層として機能するフレックス代用層を有し、前記内側層筒状部材のフレックス代用層は、前記フレックス代用層を形成するように筒状に巻かれる少なくとも1つの貫通孔を備える薄板部材にて形成される、ことを特徴とする。
本発明の第17実施態様の内視鏡用可撓管は、前記複数の層は、前記外皮と、前記フレックス代用層と、前記外皮と前記フレックス代用層との間のブレード層と、を有し、前記内側層筒状部材のブレード層は、前記ブレード層を形成するように筒状に巻かれる平面状ブレードにて形成される、ことを特徴とする。
本発明の第18実施態様の内視鏡用可撓管は、前記少なくとも1つの貫通孔は、前記薄板部材において、前記可撓管の硬度を前記可撓管の軸方向における位置に応じて変化させるような形態に形成されている、ことを特徴とする。
本発明の第19実施態様の内視鏡可撓管部は、前記内視鏡用可撓管と、前記可撓管内に挿通されている内蔵物と、を具備することを特徴とする。
本発明の第1実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、外皮用板状部材と内側層用板状部材とを重ねて接合した積層板状部材を巻いて積層筒状部材を形成することにより内視鏡用可撓管を製造しており、筒状の部材同士を組み合わせる従来の可撓管に比べて、重ね合わせや接合の作業性がよく、内視鏡用可撓管を容易に製造することが可能となっている。
本発明の第2実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、積層板状部材を所定の寸法に切断しており、外皮用板状部材と内側層用板状部材とを重ねて接合する際には、比較的大きな外皮用板状部材と内側層用板状部材とを用いることとなり、重ね合わせ、接合を容易かつ効率よく行うことが可能となっている。
本発明の第3実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、互いに重ねられ接合された外皮用板状部材と平面状ブレードとを巻いて外皮とブレード層とを形成しており、ブレード層に外皮を位置合わせ、被覆する面倒な工程を省略することが可能となっている。
本発明の第4実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、外皮用板状部材の両側端部を互いに接合しており、外皮に不連続部が形成されず、耐性の向上された内視鏡用可撓管を製造することが可能となっている。
本発明の第5実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、外皮用板状部材の一側端部のテーパ部と他側端部のテーパ部とを互いに当接させた状態で、外皮用板状部材の両側端部を互いに溶着させるため、接合部分における外皮の内外径の増大が防止されている。
本発明の第6実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、積層筒状部材の外周面に固定用チューブを被嵌することで、外皮用板状部材の両側端部を互いに固定しているため、外皮用板状部材の両側端部を互いに接合する場合と比較してさらに容易に内視鏡用可撓管を製造することが可能となっている。
本発明の第7実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、補強部材によって可撓管の硬度を増大させることで、可撓管の硬度を可撓管における位置に応じて変化させて、体腔内への挿入に最適なものとすることが可能となっている。
本発明の第8実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、互いに重ねられ接合された外皮用板状部材と薄板部材とを巻いて、外皮とフレックス代用層とを形成しており、フレックス層に外皮を位置合わせ、被覆する面倒な工程を省略することが可能となっている。
本発明の第9実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法では、薄板部材における貫通孔の形態を変化させることで、可撓管の硬度を可撓管における位置に応じて変化させて、体腔内への挿入に最適なものとすることが可能となっている。
本発明の第10実施態様の内視鏡用可撓管の製造方法は、互いに重ねられ接合された外皮用板状部材、平面状ブレード、薄板部材を巻いて、可撓管の全ての層である外皮、ブレード層、フレックス代用層を形成しており、内視鏡用可撓管を非常に容易に製造することが可能となっている。
本発明の第11実施態様の内視鏡可撓管部の製造方法では、積層板状部材によって内蔵物を巻き込むことにより内視鏡可撓管部を製造しており、筒状で長尺の可撓管に内蔵物を後工程で挿通する必要がなく、内視鏡可撓管部を容易に製造することが可能となっている。
本発明の第12から第18の実施態様の内視鏡用可撓管によれば、製造が容易な可撓管を提供可能となっている。
本発明の第19実施態様の内視鏡可撓管部によれば、製造が容易な可撓管部を提供可能となっている。
以下、本発明の第1実施形態を図1から図2Gを参照して説明する。
図1を参照し、本実施形態の内視鏡20は、体腔内に挿入される細長い挿入部22を有する。この挿入部22は、先端硬性部23、湾曲作動される湾曲部24、可撓性を有する長尺の可撓管部26を、先端側から順に連結することにより形成されている。挿入部22の基端部には、操作者により保持操作される操作部28が連結されている。この操作部28には、湾曲部24を湾曲操作するための湾曲ノブ30、内視鏡像を観察するための接眼部32、内視鏡20の先端硬性部23の先端部から送気送水を行うための送気送水ボタン34が配設されている。そして、操作部28からユニバーサルコード36が延出されており、このユニバーサルコード36の延出端部には光源装置に接続される光源コネクタ38が配設されている。
ここで、可撓管部26は、可撓管内に各種内蔵物を挿通することにより形成されている。内蔵物としては、湾曲操作用の操作ワイヤ及び操作ワイヤに外挿されているワイヤシース、観察画像あるいは照明光を伝達するためのイメージガイドあるいはライトガイド、送気送水のためのチャンネル等がある。
図2Aから図2Gを参照して、本実施形態の可撓管40について説明する。
図2Aに示されるように、本実施形態の可撓管40は三層構造を有する。外層は、樹脂、ゴム等によって形成されている外皮42である。本実施形態では、熱可塑性ゴムによって外皮42を形成している。中間層は、金属細線を編組した円筒状ブレード50によって形成されているブレード層44である。本実施形態では、金属細線としてステンレス細線を用いている。また、円筒状ブレード50には、後述する不連続部45が円筒状ブレード50の長手軸方向の全長にわたって形成されている。即ち、本実施形態では、ブレード層44は外皮42よりも内側の層であり、円筒状ブレード50によって、外皮42よりも内側の層を形成する内側層筒状部材が形成されている。内層は、金属、樹脂等の帯状部材を螺旋状に巻回したフレックスによって形成されているフレックス層46である。本実施形態では、帯状部材としてステンレス製の帯状部材を用いている。
図2Bから図2Gを参照して、本実施形態の可撓管40の製造方法を各工程に分けて詳説する。
工程1(図2B参照)
外皮42を形成するための外皮用板状部材を準備する。本実施形態では、外皮用板状部材として、熱可塑性ゴムによって形成されている長方形状のゴム板48を準備する。
外皮42を形成するための外皮用板状部材を準備する。本実施形態では、外皮用板状部材として、熱可塑性ゴムによって形成されている長方形状のゴム板48を準備する。
工程2(図2C参照)
外皮42よりも内側の層を形成するための内側層用板状部材を準備する。本実施形態では、外皮42の内側のブレード層44を形成するために、内側層用板状部材として、ステンレス細線を編組した長方形状の平面状ブレード50を準備する。
外皮42よりも内側の層を形成するための内側層用板状部材を準備する。本実施形態では、外皮42の内側のブレード層44を形成するために、内側層用板状部材として、ステンレス細線を編組した長方形状の平面状ブレード50を準備する。
工程3(図2D参照)
外皮用板状部材に内側層用板状部材を重ねて接合し、積層板状部材を形成する。本実施形態では、ゴム板48に平面状ブレード50を重ね、ゴム板48を加熱して平面状ブレード50に溶着して接合させる。この溶着の際には、ゴム板48の表面に対し、平面状ブレード50の細線の一部が埋設された状態となり、ゴム板48の表面上での平面状ブレード50の細線の移動が阻止されている。
外皮用板状部材に内側層用板状部材を重ねて接合し、積層板状部材を形成する。本実施形態では、ゴム板48に平面状ブレード50を重ね、ゴム板48を加熱して平面状ブレード50に溶着して接合させる。この溶着の際には、ゴム板48の表面に対し、平面状ブレード50の細線の一部が埋設された状態となり、ゴム板48の表面上での平面状ブレード50の細線の移動が阻止されている。
工程4(図2E参照)
所望の寸法の可撓管40を製造するために、積層板状部材を所定の寸法に切断する。本実施形態では、互いに重ねられ接合されたゴム板48と平面状ブレード50とを、一方向に充分に長い長方形状に切断する。即ち、長方形状の長手軸方向長さが可撓管40の全長に対応し、幅方向長さが可撓管40の周長に対応する。
所望の寸法の可撓管40を製造するために、積層板状部材を所定の寸法に切断する。本実施形態では、互いに重ねられ接合されたゴム板48と平面状ブレード50とを、一方向に充分に長い長方形状に切断する。即ち、長方形状の長手軸方向長さが可撓管40の全長に対応し、幅方向長さが可撓管40の周長に対応する。
工程5(図2F参照)
積層板状部材を、外皮用板状部材が外側となるように巻いて、積層筒状部材を形成する。本実施形態では、互いに重ねられ接合されたゴム板48と平面状ブレード50とを、ゴム板48が外側になるようにフレックス52に巻き付けて円筒状とする。
なお、巻き付ける際には、フレックス32の形状の変形を防ぐために、中実又は中空の樹脂製、ゴム製、又は、金属製の丸棒をフレックス52内に挿通しておいてもよい。この丸棒は、巻き付け完了後、又は、工程6の完了後に引き抜かれる。
積層板状部材を、外皮用板状部材が外側となるように巻いて、積層筒状部材を形成する。本実施形態では、互いに重ねられ接合されたゴム板48と平面状ブレード50とを、ゴム板48が外側になるようにフレックス52に巻き付けて円筒状とする。
なお、巻き付ける際には、フレックス32の形状の変形を防ぐために、中実又は中空の樹脂製、ゴム製、又は、金属製の丸棒をフレックス52内に挿通しておいてもよい。この丸棒は、巻き付け完了後、又は、工程6の完了後に引き抜かれる。
工程6(図2G参照)
積層筒状部材の長手軸方向に並設されている、外皮用板状部材の両側端部を互いに固定する。本実施形態では、ゴム板48の両側端部の突き合わせ面を突き合わせ、加熱により互いに溶着させて外皮42を形成する。
この結果、内側層用板状部材の両側端部は互いに分離されていることとなり、内側層用板状部材を巻いた内側層筒状部材には、内側層筒状部材の長手軸方向に不連続部が延設されていることとなる。本実施形態では、平面状ブレード50の両側端部が互いに分離されており、平面状ブレード50を巻いた円筒状ブレード50には、円筒状ブレード50の長手軸方向に不連続部45が延設されている。
積層筒状部材の長手軸方向に並設されている、外皮用板状部材の両側端部を互いに固定する。本実施形態では、ゴム板48の両側端部の突き合わせ面を突き合わせ、加熱により互いに溶着させて外皮42を形成する。
この結果、内側層用板状部材の両側端部は互いに分離されていることとなり、内側層用板状部材を巻いた内側層筒状部材には、内側層筒状部材の長手軸方向に不連続部が延設されていることとなる。本実施形態では、平面状ブレード50の両側端部が互いに分離されており、平面状ブレード50を巻いた円筒状ブレード50には、円筒状ブレード50の長手軸方向に不連続部45が延設されている。
従って、本実施形態の可撓管40の製造方法は次の効果を奏する。
本実施形態の可撓管40の製造方法では、互いに重ねられ溶着されたゴム板48と平面状ブレード50とを巻いて外皮42とブレード層44とを形成しており、ブレード層44に外皮42を位置合わせ、被覆する面倒な工程を省略することができる。このため、可撓管40を容易に製造することが可能となっている。
また、互いに重ねられ溶着されたゴム板48と平面状ブレード50とを所定の寸法に切断している。このため、ゴム板48と平面状ブレード50とを重ねて溶着する際には、比較的大きなゴム板48と平面状ブレード50とを用いることとなり、重ね合わせ、溶着を容易かつ効率よく行うことが可能となっている。
さらに、ゴム板48の両側端部を互いに接合しており、外皮42には円筒状ブレード50と異なり不連続部が形成されていない。このため、外皮42の耐性が向上されている。
以下、本発明の第1実施形態の第1変形例について説明する。本変形例では、ゴム板48の両側端部の互いに突き合わされる面間に、ゴム板48と同じ材料によって形成されている薄い板材を介挿し、この薄い板材と共にゴム板48の両側端部を加熱して互いに融着させることにより、外皮42を形成している。
以下、本発明の第1実施形態の第2変形例について説明する。本変形例では、ゴム板48の両側端部を互いに突き合わせ、突き合わせ面間に供給した接着剤による接着によって互いに固定する。本変形例では、外皮42を熱硬化性ゴム等によって形成することが可能となる。
図3は、本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、外皮用板状部材を準備する工程と、外皮用板状部材に内側層用板状部材を重ねて接合する工程とを同時に行う。即ち、ゴム板48の成形機の金型内に平面状ブレード50を配置しておき、溶融された熱可塑性ゴムを金型内に充填して冷却固化し(図3中矢印B参照)、互いに重ねられて接合されたゴム板48と平面状ブレード50とを一体的にして積層板状部材を形成する。この形成の際には、ゴム板48の表面に対し、平面状ブレード50の細線の大部分が埋設されて細線の一部が見える状態となり、ゴム板48の表面上で平面状ブレード50の細線の移動が阻止されている。この後、第1実施形態の工程4に移る。
このように、本実施形態では、ゴム板48を準備する工程と、ゴム板48に平面状ブレード50を重ねて接合する工程とを別々に行う場合と比較して、製造工程が削減されている。
図4Aから図4Cは、本発明の第3実施形態を示す。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
図4Aを参照し、本実施形態のゴム板48では、可撓管の周長に対応する幅方向長さを有する一側端部の一面側と他側端部の他面側とに側端へと傾斜するテーパ部53が夫々形成されている。そして、図4Bを参照し、ゴム板48と平面状ブレード50とを円筒状とする際には、ゴム板48の一側端部のテーパ部53と他側端部のテーパ部53とを互いに当接させる。この状態で、ゴム板48の両側端部を加熱により互いに溶着させる。この後、図4Cを参照し、外皮42の外周面が滑らかな円周面となるように、溶着部分において、テーパ部53の側端によって生成される突出形状等の不要部分を除去する。
このように、本実施形態では、ゴム板48の一側端部のテーパ部53と他側端部のテーパ部53とを互いに当接させた状態で、ゴム板48の両側端部を互いに溶着させるため、溶着部分における外皮42の内外径の増大が防止されている。
以下、本発明の第4実施形態を説明する。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態での工程5(図2F参照)で形成した積層筒状部材の外周面に固定用チューブを被嵌して、外皮用板状部材の両側端部を互いに固定する。即ち、互いに重ねられ溶着されたゴム板48と平面状ブレード50とをフレックス52に巻きつけて円筒状にした後、ゴム板48の外周面に熱収縮チューブを被覆し、加熱により熱収縮チューブを収縮させる。この結果、ゴム板48の両側端面が互いに強く当接された状態で保持され、ゴム板48の両側端部が互いに固定されることとなる。
このように、本実施形態では、固定用チューブを被嵌することでゴム板48の両側端部を互いに固定しているため、ゴム板48の両側端部を互いに溶着して接合する場合と比較して、さらに容易に可撓管40を製造することが可能となっている。
図5Aから図5Cは、本発明の第5実施形態を示す。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態の工程3(図2D参照)での積層板状部材を形成する際に、可撓管40の基端部側の硬度を増大させる補強部材を積層板状部材に組み込む。即ち、図5A及び図5Bを参照し、可撓管40の基端部に対応するゴム板48の部分に、円筒状ブレード50のステンレス細線よりも線径が大きいステンレス細線を網状に高密度で編組して長尺の平板状にしたブレード(以下、薄板という)54をその長手軸方向がゴム板48の長手軸方向に略直交するように配置する。そして、ゴム板48及び薄板54に平面状ブレード50を重ねて、ゴム板48を加熱して薄板54及び平面状ブレード50に溶着させる。この際、ゴム板48の一部は、薄板54の網目(貫通孔)を介して平面状ブレード50の網目に流れて夫々を接合する。以下、第1実施形態と同様に工程4に移って可撓管40を製造する。この際、薄板54は円筒状に巻かれることとなる。図5Cを参照し、本実施形態の可撓管40では、基端部に円筒状に巻かれた薄板54が配置され、硬度が増大されている。
このように、本実施形態の可撓管40では、可撓管40の硬度が基端部において大きくなっており、体腔内への挿入に最適なものとなっている。
図6から図7Bは、本発明の第5実施形態の第1及び第2変形例を示す。第5実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
積層板状部材に組み込む補強部材の材質、寸法、形状、個数、配置等の形態(性状)を変化させることで、可撓管40の硬度を様々に変化させることが可能である。
例えば、図6を参照し、第1変形例の補強部材は、第5実施形態の薄板54に代えて、中実な薄板54を用いる。この薄板54は、薄板54の幅方向に長尺に延設されている貫通溝を薄板54の長手軸方向に複数(図6で3個)並設したものである。以下、第5実施形態と同様に可撓管40を製造する。本実施形態の可撓管40では、基端部に円筒状に巻かれた薄板54が配置され、複数の長尺の貫通溝は可撓管40の周方向に互いに並設されることとなる。
図7Aを参照し、第2変形例の補強部材は長尺の長板状の中実な薄板54である。そして、薄板54には、薄板54の幅方向に長尺に延設されている貫通溝が薄板54の長手軸方向の全長にわたって所定の間隔で多数並設されている。また、各2つの貫通溝間に、薄板54の両側端部から中央へと一対の切欠部が薄板54の中心軸に対称に形成されている。ゴム板48の基端側に薄板54を配置する際には、ゴム板48の長手軸方向が薄板54の長手軸方向に略一致するようにする。以下、第5実施形態と同様に可撓管40を製造する。
図7Bを参照し、本実施形態の可撓管40では、基端側に円筒状に巻かれた薄板54が配置されている。この円筒状に巻かれた薄板54では、一対の切欠部で形成される貫通溝が円筒状の薄板54の周方向に延びており、このような一対の切欠部で形成される貫通溝と薄板54の幅方向に延びて形成されていた貫通溝とが、中心軸方向に所定の間隔をおいて中心軸の軸周り方向に順次略90°だけずらされて配置されている。
図8Aから図8Eは、本発明の第6実施形態を示す。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
図8Aを参照し、本実施形態の可撓管40は二層構造を有する。外層は、第1実施形態の外層と同様な外皮42である。内層は、フレックス層として機能するフレックス代用層56であり、複数の貫通孔58を有する円筒状に巻かれた薄板部材60によって形成されている。薄板部材60は金属、樹脂等によって形成されており、本実施形態の薄板部材60はステンレスによって形成されている。また、複数の貫通孔58は、後述するように、可撓管40の硬度が先端側よりも基端側で大きくなるように、可撓管40の先端側と基端側とで貫通孔の大きさ、形状、個数、配置等が異なるような、又は、貫通孔を形成する薄板部材60の板厚さが異なるような、あるいは、これらを組み合わせたような形態(性状)を有する。
図8Bから図8Eを参照して、本実施形態の可撓管40の製造方法を詳説する。
工程1
第1実施形態と同様に、外皮用板状部材として、熱可塑性ゴムによって形成されているゴム板48を準備する。
第1実施形態と同様に、外皮用板状部材として、熱可塑性ゴムによって形成されているゴム板48を準備する。
工程2(図8B参照)
外皮42よりも内側の層を形成するために、内側層用板状部材を準備する。本実施形態では、外皮42の内側のフレックス代用層56を形成するために、内側層用板状部材として、複数の貫通孔58を有するステンレス製の薄板部材60を準備する。薄板部材60では、薄板部材60の長手方向に延びている貫通孔58列が薄板部材60の幅方向に複数並設されている。各貫通孔58列では、貫通方向にみて三角形の貫通孔58が薄板部材60の長手方向に互い違いに並設されている。また、貫通孔58列の一端側の貫通孔58は、他端側の貫通孔58よりも大きくなっている。
外皮42よりも内側の層を形成するために、内側層用板状部材を準備する。本実施形態では、外皮42の内側のフレックス代用層56を形成するために、内側層用板状部材として、複数の貫通孔58を有するステンレス製の薄板部材60を準備する。薄板部材60では、薄板部材60の長手方向に延びている貫通孔58列が薄板部材60の幅方向に複数並設されている。各貫通孔58列では、貫通方向にみて三角形の貫通孔58が薄板部材60の長手方向に互い違いに並設されている。また、貫通孔58列の一端側の貫通孔58は、他端側の貫通孔58よりも大きくなっている。
工程3(図8C参照)
ゴム板48に薄板部材60を重ね、ゴム板48を加熱して薄板部材60に溶着させる。
ゴム板48に薄板部材60を重ね、ゴム板48を加熱して薄板部材60に溶着させる。
工程4(図8D参照)
互いに重ねられて接合されたゴム板48と薄板部材60とを、1つの貫通孔58列を含むように長板状に切断する。
互いに重ねられて接合されたゴム板48と薄板部材60とを、1つの貫通孔58列を含むように長板状に切断する。
工程5(図8E参照)
互いに重ねられて接合されたゴム板48と薄板部材60とを、ゴム板48が外側になるように巻いて円筒状とする。
互いに重ねられて接合されたゴム板48と薄板部材60とを、ゴム板48が外側になるように巻いて円筒状とする。
工程6
ゴム板48の両側端部を突き合わせ、加熱により互いに溶着させ接合させて外皮42を形成する。本実施形態では、薄板部材60の両側端部が互いに分離されており、円筒状に巻かれた薄板部材60には長手軸方向に不連続部45が延設されている。また、円筒状に巻かれた薄板部材60には長手軸方向に多数の貫通孔58が並設されており、一端側の貫通孔58は他端側の貫通孔58よりも大きくなっている。そして、大きな貫通孔58が配置されている側が可撓管40の先端側となり、小さな貫通孔58が配置されている側が可撓管40の基端側となる。このため、可撓管40の硬度は先端側よりも基端側で大きくなっている。
ゴム板48の両側端部を突き合わせ、加熱により互いに溶着させ接合させて外皮42を形成する。本実施形態では、薄板部材60の両側端部が互いに分離されており、円筒状に巻かれた薄板部材60には長手軸方向に不連続部45が延設されている。また、円筒状に巻かれた薄板部材60には長手軸方向に多数の貫通孔58が並設されており、一端側の貫通孔58は他端側の貫通孔58よりも大きくなっている。そして、大きな貫通孔58が配置されている側が可撓管40の先端側となり、小さな貫通孔58が配置されている側が可撓管40の基端側となる。このため、可撓管40の硬度は先端側よりも基端側で大きくなっている。
従って、本実施形態の可撓管40の製造方法は次の効果を奏する。
本実施形態の可撓管40の製造方法では、互いに重ねられて接合されたゴム板48と薄板部材60とを巻いて、外皮42とフレックス代用層56とを形成しており、フレックス層46に外皮42を位置合わせして被覆する面倒な工程を省略することが可能となっている。
また、円筒状に巻かれた薄板部材60において長手軸方向に並設されている多数の貫通孔58は、可撓管40の先端側で大きく、基端側で小さくなっている。このため、可撓管40の硬度は先端側よりも基端側で大きくなっており、体腔内への挿入に最適なものとなっている。
上述した実施形態においても、ゴム板48の成形機の金型内に薄板部材60を配置しておき、互いに重ねられて溶着されたゴム板48と薄板部材60とを一体的に形成することが可能である。
図9から図13は、本発明の第6実施形態の第1から5変形例を示す。第5実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
第1乃至第5変形例では、互いに重ねられて接合されたゴム板48と薄板部材60とを切断せずにそのまま用いる。即ち、薄板部材60の長手軸方向長さが可撓管40の全長に対応し、幅方向長さが可撓管40の周長に対応する。
薄板部材60に形成されている複数の貫通孔58の寸法、形状、個数、配置等の形態(性状)を変化させることで、可撓管40の硬度を様々に変化させることが可能である。
例えば、図9を参照し、第1変形例の薄板部材60には、薄板部材60の側端辺に対して斜めに延びている長溝状の貫通孔58が複数並設されている。この長溝状の貫通孔58の幅は、一端側が太く、他端側が細くなっている。そして、円筒状に巻かれる薄板部材60では、先端側において幅の広い長溝状の貫通孔58が螺旋状に形成され、基端側において幅の狭い長溝状の貫通孔58が螺旋状に形成されることとなる。このため、可撓管40の硬度は先端側よりも基端側で大きくなっている。
図10A及び図10Bを参照し、第2変形例の薄板部材60について説明する。図10Aを参照し、薄板部材60の一端側には、薄板部材60の幅方向に延びる切り込みが薄板部材60の幅方向に複数並設されて切り込み列を形成している。このような切り込み列が、薄板部材60の長手軸方向に多数並設されている。そして、隣接する両切り込み列は、切り込み列内の2つの切り込みの中心間の間隔の半分の長さだけ、薄板部材60の幅方向に互いにずらされて配置されている。なお、薄板部材60の他端側には、切り込みは形成されていない。図10Bを参照し、薄板部材60の一端側を薄板部材60の長手軸方向に引き伸ばすことにより、メッシュ状の貫通孔58が形成される。
円筒状に巻かれた薄板部材60では、先端側にのみ貫通孔58が形成されていることとなる。このため、可撓管40の硬度は先端側よりも基端側で大きくなっている。これは、以下の第3乃至第5変形例についても同様である。
図11を参照し、第3変形例の薄板部材60の一端側には、薄板部材60の長手軸方向に延びている貫通孔58列が薄板部材60の幅方向に複数並設されている。貫通孔58は長方形状であり、各貫通孔58列において、薄板部材60の長手軸方向に長い長方形状の貫通孔58と、長手軸方向に短い長方形状の貫通孔58が交互に配置されている。
図12を参照し、第4変形例の薄板部材60の一端側には、貫通方向にみて蝶ネクタイ形状であって薄板部材60の幅方向に延びる貫通孔58が幅方向に複数並設されて貫通孔58列を形成している。このような貫通孔58列が、薄板部材60の長手軸方向に多数並設されている。そして、隣接する両貫通孔58列は、貫通孔58列内の2つの貫通孔58の中心間の間隔の半分の長さだけ、薄板部材60の幅方向に互いにずらされて配置されている。
図13を参照し、第5変形例の薄板部材60の一端側には、薄板部材60の幅方向に延びている細長い溝状の貫通孔58が幅方向に複数並設されて貫通孔58列を形成している。このような貫通孔58列が、薄板部材60の長手軸方向に所定の間隔だけ離間して多数並設されている。
図14は、本発明の第7実施形態を示す。第6実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態の可撓管40は三層構造を有し、外層は、第1実施形態の外層と同様な外皮42であり、中間層は、第1実施形態の中間層と同様なブレード層44である。内層は、第6実施形態の内層と同様なフレックス代用層56である。
本実施形態の可撓管40の製造方法では、積層板状部材を形成する際には、外皮用板状部材48と薄板部材60との間に平面状ブレード50を配置する。即ち、内側層用板状部材として、薄板部材60に加えて平面状ブレード50を準備する。そして、ゴム板48に平面状ブレード50、薄板部材60を順に重ね、ゴム板48を加熱して平面状ブレード50及び薄板部材60に溶着する。即ち、ゴム板48を加熱して平板状ブレード50と共に薄板部材60を一体に接合する。以下、第6実施形態と同様に可撓管40を製造する。
このように、本実施形態の可撓管40の製造方法では、互いに重ねられて接合されたゴム板48、平面状ブレード50、薄板部材60を巻いて、可撓管40の全ての層である外皮42、ブレード層44、フレックス代用層56を形成しており、可撓管40を非常に容易に製造することが可能となっている。
図15A及び図15Bは、本発明の第8実施形態を示す。第6実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態の内視鏡可撓管部26の製造方法では、図15Aを参照し、ゴム板48と薄板部材60とを互いに重ねて接合した後に、薄板部材60に可撓管40の内蔵物62を配置する。具体的には、操作ワイヤ、操作ワイヤを挿通したワイヤシース、イメージガイド、ライトガイド、チャンネル等を束にして、この内蔵物62の束を薄板部材60の中央付近に薄板部材60の長手軸方向に延びるように配置する。この後、図15Bを参照し、ゴム板48と薄板部材60とを内蔵物62の束に巻き付けて、内蔵物62が円筒状のゴム板48と薄板部材60との内腔に配置されるようにする。以下、第6実施形態と同様に、外皮42の両側端部を互いに溶着する。
このように、本実施形態の内視鏡可撓管部26の製造方法では、互いに重ねて接合したゴム板48と薄板部材60とによって内蔵物62を巻き込むことにより、内視鏡可撓管部26を製造している。このため、円筒状で長尺の可撓管40に内蔵物62を後工程で挿通する必要がなく、内視鏡可撓管部26を容易に製造することが可能となっている。
なお、上記各実施形態における熱可塑性ゴムとしては、ポリウレタン系、α−オレフィン系、スチレン系、あるいは、ニトリル系の熱可塑性ゴムを用いることができる。
また、上記各実施形態においては、熱可塑性ゴムからなるゴム板48に平面状ブレード50を重ね、ゴム板48を加熱して平面状ブレード50に溶着して接合したが、接合はこれに限らず、ゴム板48表面に接着剤を塗布して平面状ブレード50を施着により接合してもよい。
また、上記各実施形態においては、熱可塑性ゴムからなるゴム板48に貫通孔50を有する薄板部材60又は網目を有する平面状ブレード50を重ね、ゴム板48を加熱して薄板部材60を溶着して接合したが、接合はこれに限らず、ゴム板48表面に接着剤を塗布して薄板部材60、又は平面状ブレード50と共に薄板部材60を接着により接合してもよい。
20…内視鏡、40…内視鏡用可撓管、42…外皮、45…不連続部、48…外皮用板状部材、50;60;50,60…内側層用板状部材、48,50;48,60;48,50,60…積層板状部材、48,50;48,60;48,50,60…積層筒状部材、50;60;50,60…内側層筒状部材。
Claims (19)
- 互いに積層されている複数の層を有する内視鏡用可撓管の製造方法であって、
前記複数の層の内の外皮を形成するための外皮用板状部材を準備する工程と、
前記複数の層の内の前記外皮よりも内側の少なくとも1つの層を形成するための少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程と、
前記外皮用板状部材と前記内側層用板状部材とを重ねて接合し積層板状部材を形成する工程と、
前記積層板状部材を前記外皮用板状部材が外側となるように巻いて積層筒状部材を形成する工程と、
前記積層筒状部材の長手軸方向に並設されている前記外皮用板状部材の両側端部を互いに固定する工程と、
を具備することを特徴とする内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記積層板状部材を形成する工程と前記積層筒状部材を形成する工程との間に、前記積層板状部材を所定の寸法に切断する工程をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
- 前記少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程は、前記外皮よりも内側のブレード層を形成するための平面状ブレードを準備する工程を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記固定する工程は、前記外皮用板状部材の両側端部を互いに接合する工程を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記外皮用板状部材を準備する工程は、熱可塑性を有する前記外皮用板状部材の一側端部の一面側と他側端部の他面側とに側端へと傾斜するテーパ部を夫々形成する工程を含み、
前記積層筒状部材を形成する工程は、前記外皮用板状部材の一側端部のテーパ部と他側端部のテーパ部とを互いに当接させる工程を含み、
前記固定する工程は、前記外皮用板状部材の両側端部を互いに溶着させる工程を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記固定する工程は、前記積層筒状部材の外周面に固定用チューブを被嵌する工程を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記積層板状部材を形成する工程は、前記可撓管の硬度を増大させる補強部材を前記積層板状部材に組み込む工程を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程は、前記外皮よりも内側のフレックス層として機能するフレックス代用層を形成するための少なくとも1つの貫通孔を備える薄板部材を準備する工程を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記薄板部材を準備する工程は、前記薄板部材において前記少なくとも1つの貫通孔の形態を、前記可撓管の硬度を前記可撓管における位置に応じて変化させるように形成する工程を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記少なくとも1つの内側層用板状部材を準備する工程は、前記外皮と前記フレックス代用層との間のブレード層を形成するための平面状ブレードを準備する工程を含み、
前記積層板状部材を形成する工程は、前記外皮用板状部材と前記薄板部材との間に平面状ブレードを配置する工程を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管の製造方法を具備する内視鏡可撓管部の製造方法であって、
前記積層筒状部材を形成する工程は、前記積層板状部材を前記外皮用板状部材が外側となり前記可撓管部の内蔵物を巻き込むように巻いて前記内蔵物がその内腔に配置されている積層筒状部材を形成する工程である、
ことを特徴とする内視鏡可撓管部の製造方法。 - 互いに積層されている複数の層を具備し、
前記複数の層は、最内層ではない外皮を有し、
前記外皮よりも内側の少なくとも1つの層は、内側層筒状部材によって形成されており、
前記内側層筒状部材は、前記内側層筒状部材の長手軸方向に延びている不連続部を有する、
ことを特徴とする内視鏡用可撓管。 - 前記内側層筒状部材は、ブレード層を有し、
前記内側層筒状部材のブレード層は、前記ブレード層を形成するように筒状に巻かれる平面状ブレードにて形成される、
ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡用可撓管。 - 前記外皮は、前記外皮の長手軸方向に延びている不連続部を有し、
前記複数の層は、前記外皮よりも外側の層を有し、
前記外皮よりも外側の層は、前記外皮の前記不連続部の両側部分を互いに固定する固定用チューブによって形成されている、
ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡用可撓管。 - 前記複数の層は、前記複数の層に組み込まれ前記可撓管の硬度を増大させる補強部材を有する、
ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡用可撓管。 - 前記内側層筒状部材は、フレックス層として機能するフレックス代用層を有し、
前記内側層筒状部材のフレックス代用層は、前記フレックス代用層を形成するように筒状に巻かれる少なくとも1つの貫通孔を備える薄板部材にて形成される、
ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡用可撓管。 - 前記複数の層は、前記外皮と、前記フレックス代用層と、前記外皮と前記フレックス代用層との間のブレード層と、を有し、
前記内側層筒状部材のブレード層は、前記ブレード層を形成するように筒状に巻かれる平面状ブレードにて形成される、
ことを特徴とする請求項16に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記少なくとも1つの貫通孔は、前記薄板部材において、前記可撓管の硬度を前記可撓管の軸方向における位置に応じて変化させるような形態に形成されている、
ことを特徴とする請求項16に記載の内視鏡用可撓管。 - 請求項12から18のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管と、前記可撓管内に挿通されている内蔵物と、を具備することを特徴とする内視鏡可撓管部。
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