JP2007282748A - ミシンの送り量調節装置 - Google Patents

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康之 鈴木
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Abstract

【課題】簡易に形成できるミシンの送り量調節装置を提供する。
【解決手段】送り量調節機構50は、傾斜角度を変えることで送り歯35による布送り量を変えるカム部55aを有する送り調節器55と、送り調節器55に当接する当接部102を先端に有すると共に外周のねじ部101により回転且つ軸線方向に進退移動可能な送り調節ねじ100と、ミシンフレーム4に回転可能且つ軸線方向に不動に支持された送り調節体104と、送り調節体104と連結されたダイヤル107と、ダイヤル107を軸線方向から付勢することで該ダイヤル107に回転抵抗を付与するばね106とを備えている。送り調節ねじ100のねじ部101は外周に設けられているため角ねじ又は台形ねじの加工が容易となる。また、送り調節ねじ100が嵌合されるねじ穴4aは、ミシンフレームを貫通して設けられているため、雌ねじの加工を容易に行うことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ミシンの送り量調節装置に関する。
従来から、布送り機構による布の送り量を調節するミシンの送り量調節装置が知られている。
この送り量調節装置は、例えば、傾斜角度を変えることで布送り量を調節するカム部と、該カム部に当接する当接部を先端に有しミシンフレームに回転自在に螺入されることで軸線方向に進退移動可能に支持された送り調節ねじと、この送り調節ねじを回転操作するためのダイヤルとを備えている。上記送り調節ねじは、図11(b)に示すような台形ねじ(一回転での軸方向の変位が通常のねじよりも大きなねじ)が使用されており、この送り調節ねじとダイヤルとは一体的に回転し一体的に進退移動を行うように相互に連結されている。このため、ダイヤルは、カム部からの押し戻しによって回転してしまわないように、ピンとばねとからなるストッパと係合され、振動等により調節値が容易に変動することを防止する構成が採られている。
ところで、布送り量は必要に応じて無段階に調節できることが望ましいが、上記ストッパでは布送り量の調節値が間欠的となり、無段階調節とすることは困難である。
このため、先端部に上記カム部に当接する当接部を有すると共に基端部の内周に雌ねじを有しミシンフレームに非回転且つ軸線方向に対して進退移動可能に支持された送り調節体と、前記雌ねじに螺合する雄ねじを外周に有しミシンフレームに回転可能且つ軸線方向に不動に支持された送り調節軸と、この送り調節軸を回転操作するためのダイヤルと、ダイヤルに軸線方向から押圧力を付与するばねとを有するミシンの送り量調節装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示されるミシンの送り量調節装置においては、ばねによる押圧力でダイヤルに回転抵抗が与えられ、布送り量の調節値が容易に変動することを防止する構成が採られている。また、このばねによる付勢力が変化することを防止するべく、ダイヤルと送り調節軸とは軸線方向には移動せずに軸周り方向の回動のみ可能となっている。そして、ミシンフレームの外側に設けられたダイヤルを回転操作することで送り調節体が軸線方向に移動され、送り量が無段階に調節される。
特開2001−212387号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されるミシンの送り量調節装置にあっては、送り調節体は、棒状で先端が先細りであり、その先端が上記カム部に当接する当接部として閉塞されている。このため、その内側に特殊形状の台形ねじの加工をすることが困難であり、部品が高価でコスト高になるという問題があった。また、送り調節体の他端には、当該送り調節体を非回転且つ軸線方向にのみ進退移動可能とするための四角形状のつばを形成しなければならず、その加工が困難であることもコスト高の要因となるという問題があった。
本発明は、簡易に形成できるミシンの送り量調節装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、傾斜角度を変えることで送り歯による布送り量を変えるカム部を有する送り調節器と、前記カム部に当接する当接部を先端に有すると共に外周のねじ部により回転且つ軸線方向に進退移動可能な送り調節ねじと、ミシンフレームに回転可能且つ軸線方向に不動に支持された送り調節体と、を備え、前記送り調節ねじと送り調節体の何れか一方に、前記送り調節体の回転を前記送り調節ねじに伝達しつつ互いが前記軸線方向に離接可能に嵌合される係合部と被係合部のうち係合部を設け、他方には被係合部を設けたことを特徴とするミシンの送り量調節装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のミシンの送り量調節装置において、前記送り調節体と連結されたダイヤルと、前記ダイヤルを軸線方向から付勢することで該ダイヤルに回転抵抗を付与する弾性体とを有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のミシンの送り量調節装置において、前記係合部と被係合部は、その何れか一方が前記軸線方向に沿って窪んだ凹部であり、他方が前記軸線方向に沿って突出すると共に前記凹部に嵌合する凸部であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のミシンの送り量調節装置において、前記係合部と被係合部は、その何れか一方が溝部であり、他方が前記溝部に嵌合する突起部であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか一項記載のミシンの送り量調節装置において、前記ねじ部は、ミシンフレームを貫通して形成されたねじ穴に螺合可能となっていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか一項記載のミシンの送り量調節装置において、前記ねじ部は、ねじ山を矩形とする角ねじ又は台形とする台形ねじであることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、送り調節ねじと送り調節体の何れか一方に設けられた係合部と他方に設けられた被係合部とが回転を伝達しつつ軸線方向に離接可能に嵌合される。これにより、送り調節体自体は軸線方向に移動することなく回転のみ可能であるにもかかわらず、送り調節ねじには回転を伝達することで軸線方向の進退移動を付与することが出来る。つまり、送り調節体を回転させることで、その回転が係合部及び被係合部を介して送り調節ねじに伝達されて送り調節体が回転する結果、該送り調節体が外周のねじ部に案内されて軸線方向に進退移動を行う。そして、カム部に当接された当接部が該カム部の傾斜角度を変えることで送り歯による布送り量を変更することができる。
また、ねじ部は、送り調節体の外周に形成されるためその加工を容易に行うことができる。また、送り調節ねじは、回転により軸線方向に進退移動可能であるため、例えば、従来必要とされていた内周部にねじ部を有し非回転且つ軸心方向にのみ移動可能な部材を必要としない。従って、ねじ部の形成に要する時間や手間及びコストを低減することができる。また、ねじ部が送り調節ねじの外周に設けられていることで、ミシンフレームとして既存のミシンフレームを用いることも出来、さらにコストの低減を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、送り調節体と連結されたダイヤルを軸線方向から付勢することでダイヤルに回転抵抗を付与することができる。これにより、ダイヤルが容易に回転することを防止することができるため、送り調節ねじの軸線方向の変動、延いては布送り量の変動を防止することができる。また、ダイヤルは、軸線方向に不動に支持された送り調節体と連結されているため、軸線方向に移動することがない。従って、このダイヤルと該ダイヤルを軸線方向から付勢する弾性体との距離が変動されることがない。すなわち、弾性体からダイヤルに与えられる回転抵抗を一定に維持することができる。
請求項3記載の発明によれば、軸線方向に沿って窪んだ凹部と該凹部に嵌合する軸線方向に沿って突出する凸部のうち、何れか一方からなる係合部と他方からなる被係合部とにより、請求項1又は請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、溝部と該溝部に嵌合する突起部のうち、何れか一方からなる係合部と他方からなる被係合部とにより、請求項1又は請求項2記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1乃至請求項4の何れか一項記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、ねじ部と螺合するねじ穴は、ミシンフレームを貫通して形成されるためその加工が容易となる。つまり、送り調節ねじの外周に形成されるねじ部と適合するねじ穴を容易に形成することができ、コストの低減を図ることができる。また、ミシンフレームとして既存のフレームを使用することも可能となる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1乃至請求項5の何れか一項記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、ねじ部として角ねじ又は台形ねじを採用することで、送り調節体の単位量あたりの回転において軸線方向に進退移動する送り調節ねじの当該軸線方向における変位(移動量)を大きく確保することができる。つまり、少ない送り調節体の回転量でカム部の傾斜角度を必要量だけ変更して布送り量を容易に調節することができる。
以下、図1乃至図5を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳しく説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、本実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてミシン1の各部の方向を定めるものとする。ミシン1を水平面に設置した状態において、Z軸方向は鉛直方向となる方向を示し、Y軸方向はミシンアーム部10の長手方向と一致する方向を示し、X軸方向は水平且つY軸方向に直交する方向を示す。
(全体構成)
図1は本実施形態たるミシン1の外観構成を示す正面図、図2はミシン1の内部構造を示す概略斜視図、図3はミシン1に設けられた送り量調節機構50の要部構成を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態におけるミシン1は、ミシンテーブル3の上面に配置されたミシンフレーム4と、送り歯35によりミシンベッド部11上に載置された被縫製物たる布を送る布送り機構30と、この布送り機構30の送り量を調節する送り量調節装置たる送り量調節機構50とを備えている。なお、ミシン1は、上記各構成の他、例えば、ミシン針17を上下に駆動する図示しない針上下動機構や縫製後に縫い糸を切断する糸切り機構等、縫製を行うための種々の機構を備えているが、これらは従来周知の機構と同様であるため本実施形態では詳述しない。
(ミシンフレーム)
図2に示すように、ミシンフレーム4は、当該ミシンフレーム4の上部をなしミシンテーブルの長手方向(Y軸方向)に沿って延在されるミシンアーム部10と、ミシンフレーム4の下部をなしミシンテーブルと対向するミシンベッド部11と、ミシンアーム部10とミシンベッド部11とを連結し、ミシンアーム部10及びミシンベッド部11の長手方向と直交する方向(Z軸方向)に延在される縦胴部12とから構成されており、その外形が正面視にて略コ字状に成形されている。
縦胴部12の上部後端側には、図1に示すように縫製作業の動力源となるミシンモータ13が設けられており、このミシンモータ13には、ミシンアーム部10の内部においてY軸方向に沿って延在される上軸14(主軸)の一端が接続されている。一方、上軸14の他端には、カムやロッド等からなる図示しない針上下動機構を介して針棒16が連結されており、この針棒16の下部には交換可能なミシン針17が具備されている(図1参照)。
また、ミシンベッド部11における針棒16及びミシン針17の下方には、被縫製物をX軸方向に搬送する布送り機構30が設けられている。
さらに、本実施形態におけるミシンフレーム4には、後述する送り量調節機構50の送り調節ねじ100を回転可能に支持するねじ穴4aが設けられている(図2及び図3参照)。
ねじ穴4aは、ミシンフレーム4の前面をなす側壁を略X軸方向に貫通して設けられており、そのねじ山の断面を矩形とする角ねじ(図11(a)参照)の雌ねじとなっている。かかるねじ穴4aは、後述する送り量調節機構50に設けられた送り調節ねじ100の外周のねじ部101(角ねじの雄ねじ)と嵌合するようになっている。
(布送り機構)
布送り機構30は、図2及び図3に示すように、ミシンベッド部11の内部においてY軸方向に沿って延在する水平送り軸31と、この水平送り軸31の一端に設けられ、水平送り軸31に固定された水平送り台腕32と、水平送り台腕32にピン33を介して回動自在に支持された略湾曲形状の水平送り台34と、水平送り台34の上部に設けられた送り歯35と、Y軸方向に沿って延在される図示しない上下送り軸と、この上下送り軸の一端に設けられ、上下送り軸に固定された図示しない上下送り腕とを備えている。
上記構成からなる布送り機構30は、水平送り軸31及び上下送り軸に連動して、送り歯35が長円運動を行うようになっており、その長円運動の上死点近傍の移動軌跡が略X軸方向に沿うようになっている。かかる送り歯35の長円運動により被縫製物が水平方向に搬送される。一方、水平送り軸31の他端は、ミシンフレーム4に回動自在に支持されており、その支持箇所の近傍には、後述する送り量調節機構50の一部をなす水平送り腕52が固定して設けられている。
(送り量調節機構)
送り量調節機構50は、送り歯35による布送り量を調節するためのものであり、図2及び図3に示すように、縦胴部12の内部であって上述した上軸14及び水平送り軸31の間に架設されている。
かかる送り量調節機構50は、図3に示すように、上軸14に設けられた平面カム36と係合され該平面カム36によって上端部が振動を行うロッド部材としての二又ロッド53と、水平送り軸31に固定され水平送り軸31を中心に揺動されるとともに、その揺動端部が二又ロッド53の下端部と連結された水平送り腕52と、Y軸方向の一側がミシンフレーム4に回転可能に支持され、傾斜角度を変えることで送り歯35による布送り量を可変調整するカム部55aを有する送り調節器55と、上端が二又ロッド53に、下端が送り調節器55に回転自在に支承され、これら二又ロッド53及び送り調節器55を連結するリンク56とを備えている。
二又ロッド53は、長板状に成形され、その一端には二又に分岐した形状に成形された分岐部54が設けられている。また、二又ロッド53の他端には、図示しない連結孔が穿設されている。この二又ロッド53は、分岐部54と上述した平面カム36とが係合することにより、一端側が上軸14と連結されている。また、二又ロッド53は、ピン57を介して水平送り腕52に回動自在に支持されることにより、下端側が水平送り軸31と連結されている。また、二又ロッド53における分岐部54の近傍には、回動軸58が軸通されており、この回動軸58を介して、二又ロッド53と、板状に成形されたリンク部材としてのリンク56の一端とが回動可能に連結されている。一方、リンク56の他端には、回転軸59が軸通されており、この回転軸59を介して、リンク56と、送り調節器55とが回転可能に連結されている。
そして、ミシンモータ13の回転駆動と連動して上軸14が回転すると、この上軸14の中途部に設けられた平面カム36を介して二又ロッド53の上端が揺動され、水平送り腕52が回動する。さらに、水平送り腕52の回動運動により、水平送り軸31が揺動する。また、この水平送り軸31の揺動運動により、送り歯35が水平方向に往復運動することで、被縫製物が水平方向に間欠的に搬送される。
かかる送り量調節機構50は、水平送り軸31の回動量が変更され、水平送り台腕32の揺動量が変更されることで、水平送り台34及び送り歯35の水平移動量が変更される。すなわち、送り調節器55の傾斜角度が変更されることで、送り歯35による布送り量を可変調節することができるようになっている。
さらに、本実施形態における送り量調節機構50は、送り調節器55のカム部55aに当接する当接部102を先端に有すると共に外周のねじ部101により回転且つ軸線方向に進退移動可能な送り調節ねじ100と、ミシンフレーム4に回転可能且つ軸線方向に不動に支持された送り調節体104と、送り調節体104と連結されたダイヤル107と、ダイヤル107を軸線方向から付勢することで該ダイヤル107に回転抵抗を付与する弾性体としてのばね106とを備えている。
送り調節ねじ100は、その軸線方向がX軸方向に沿うように配設された略円筒状の部材であって、図4に示すように、その一端の中央部が送り調節器55のカム部55aに対向するように突設された当接部102となっており、該当接部102の基端部から該送り調節ねじ100の略中央部までの外周がねじ部101となっている。
このねじ部101は、ねじ山の断面形状を矩形とするいわゆる角ねじ(図11(a)参照)の雄ねじであり、ミシンフレーム4を貫通して形成された角ねじの雌ねじである上述したねじ穴4aに螺合可能となっている(図3及び図4参照)。
また、送り調節ねじ100の他端には、その端面の直径部分を含むようにして軸線方向すなわちX軸方向に沿って窪んだ凹部103が設けられている。
本実施形態における凹部103は、係合部としての後述する送り調節体104の凸部105から軸周り方向の回転を伝達されつつ、該凸部105と互いに離接移動可能に遊びをもって嵌合される本実施形態における被係合部として設けられている。また、本実施形態における凹部103は、軸線方向に沿って窪んだ切れ込み或いは溝部であるともいえ、後述する係合部としての凸部105と係合することで送り調節ねじ100に回転(トルク)が伝達されることを可能とする回転(トルク)被伝達部材として機能する。
送り調節体104は、上記送り調節ねじ100と同径の胴部を有する略円筒状の回転(トルク)伝達部材であって、その軸線方向がX軸方向に沿うように配設されている。この送り調節体104は、ねじ108を介して後述するダイヤル107と連結されており、ミシンフレーム4に対して回転可能であって、且つ、軸心方向には不動すなわち移動しないよう、当該送り調節体104の凸部110がミシンフレーム104の凹部111と送り調節台109とによって挟まれている。
送り調節体104における前記凹部103に対向する一端側には、その端面の直径部分を含むようにして軸線方向すなわちX軸方向に沿って突設されると共に前記凹部103に嵌合する凸部105が設けられている。
本実施形態における凸部105は、送り調節体104の回転を送り調節ねじ100の凹部103に伝達すると共に、被係合部としての凹部103と互いに軸線方向に離接移動可能に嵌合される係合部として設けられている。
つまり、本実施形態では、送り調節ねじ100と送り調節体104のうちの一方である送り調節体104に、当該送り調節体104の回転を送り調節ねじ100に伝達しつつ互いが軸線方向に離接可能に嵌合される係合部と被係合部のうち係合部としての凸部105が設けられており、他方の送り調節ねじ100には上記凸部105と嵌合する被係合部としての凹部103が設けられているものである。
ダイヤル107は、止めねじ108により後述する送り調節体104と締結されている。
このダイヤル107の端面には、設定された布送り量に対応する目盛りが付されており、ダイヤル107は、この目盛りの範囲を超えては回動せずに、該目盛りの範囲内において回動可能に支持されている。つまり、布送り量の調節範囲は、ダイヤル107の一回転以内の回動量で行われるようになっている。
さらに、ダイヤル107には、該ダイヤル107とミシンフレーム4との間に介在するばね106により、後述する送り調節ねじ100の進退移動方向すなわちX軸方向から押圧力が付与されている。すなわち、ばね106は、その一端がミシンフレーム4に固定される送り調節台109に当接され、他端がダイヤル107の内部に当接されてX軸方向に圧縮された状態で設けられているため、ダイヤル107にはその軸周りにおける回転抵抗が付与されるものである。
(実施形態の動作説明)
次に、図5に基づき、上記構成を備えるミシン1の動作説明を行う。
図5(a)に示すように、ミシン1に組み込まれた状態において、送り量調節体104の凸部105と送り調節ねじ100の凹部103とが所定の隙間d1を隔てて嵌合される。その際、送り調節ねじ100の当接部102は、送り調節器55のカム部55aの所定の位置に当接されることとなり、送り調節器55の傾斜角度が所定の角度に設定される。その結果、布送り量が予め設定された所定の布送り量(例えば、0mm)に設定される。
次に、ダイヤル107を回転操作すると、このダイヤル107と該ダイヤル107に連結された送り調節体104とが、軸線方向(X軸方向)には進退移動することなく、軸周り方向に回転される。これにより、係合部である送り調節体104の凸部105と嵌合された被係合部である送り調節ねじ100の凹部103に回転(トルク)のみが伝達される。
係合部及び被係合部を介して回転が伝達された送り調節ねじ100は、軸周り方向に回転し、ねじ部101に案内されて当該回転量に対応する距離だけ軸心方向に移動することとなる(図5(b)参照)。そして、送り調節ねじ100の移動により、当接部102、カム部55aを介して送り調節器55の傾斜角度が変更され、送り歯35による布送り量が対応する所定の値(例えば、1mm、3mm等)に変更される。
ここで、上記ダイヤル107の回転操作によって、送り調節体104の軸線方向(X軸方向)における位置は変更されず、送り調節ねじ100のみがX軸方向に移動するため、両者間の距離がd2に変更される。なお、送り調節ねじ100と送り調節体104との距離d1或いはd2は、ダイヤル107の回転操作によって所望の布送り量を得ることを可能とする範囲で種々の値とすることができる。
(実施形態の効果)
以上のように、本実施形態たるミシン1によれば、係合部としての凸部105と被係合部としての凹部103とを設けたことにより、ダイヤル107及び送り調節体104自体は軸線方向に移動することなく軸周り方向にのみ回転可能であるにもかかわらず、送り調節ねじ100に回転を伝達して当接部102を軸心方向に進退移動させることができる。すなわち、ばね106からダイヤル107に与えられる付勢力を一定に維持することができるため、ダイヤル107の回転抵抗を一定に維持することができ、カム部55aからの押し戻しによる布送り量の設定値の変動を防止しながら布送り量を可変調節することができる。
また、送り調節ねじ100は、外周のねじ部101により軸線方向に進退移動可能であるため、例えば、従来必要とされていた内周部にねじ部を有し非回転且つ軸心方向にのみ移動可能な高価且つ加工が困難な部材を必要としない。また、ねじ部101は、送り調節体104の外周に形成されるためその加工を容易に行うことができることは言うまでもなく、該ねじ部101と螺合するねじ穴4aは、ミシンフレーム4を貫通して形成されるためその内周部の加工が容易となる。従って、ねじ部101及びねじ穴4aの形成に要する時間や手間及びコストを低減することができる。また、ねじ部101が送り調節ねじ100の外周に設けられていることで、ミシンフレーム4として既存のミシンフレームを用いることも出来、さらにコストの低減を図ることができる。
また、ねじ穴4aの加工が容易となるため、該ねじ穴4aの内周面に形成される角ねじの雌ねじの加工を容易に行うことができる。
また、ねじ部101及びねじ穴4aとして角ねじを採用することで、送り調節体104の回転量に応じて軸線方向に進退移動する送り調節ねじ100の当該軸線方向における変位(移動量)を大きく確保することができる。つまり、少ない送り調節体104の回転量でカム部55aの傾斜角度を必要量だけ変更して布送り量を容易に調節することができる。
すなわち、本実施形態たるミシン1によれば、上述の作用効果を奏する送り量調節機構50を簡易且つ低コストで実現することが可能となるものである。
(その他)
なお、係合部と被係合部は、その何れか一方を溝部とし、他方を前記溝部に嵌合する突起部としてもよい。すなわち、これら係合部と被係合部とは、送り調節体104の回転を送り調節ねじ100に伝達しつつ互いが軸線方向に離接可能に嵌合されるものであればよく、種々の形態を採ることが可能である。
例えば、図6(a)、図6(b)及び図6(c)に示すように、上記実施形態とは逆のパターンとして、送り調節体104aの一端に、その端面の直径部分を含むようにして軸線方向(X軸方向)に窪んだ係合部(被係合部)としての凹部105aを設け、この凹部105aと対向する送り調節ねじ100aの端部には、その端面の直径部分を含むようにして軸線方向に突設されると共に前記凹部105aと嵌合する凸部103aを設ける構成としてもよい。
また、図7(a)、図7(b)及び図7(c)に示すように、送り調節体104bと送り調節軸100bの互いに対向する端部のそれぞれに、係合部(被係合部)として、半円筒上の凸部(或いは凹部)105b及び103bを設ける構成としてもよい。
また、図8(a)、図8(b)及び図8(c)に示すように、一方の送り調節体104cの一端には、係合部(被係合部)として、軸線方向に沿って突設された凸部105cを設けると共に、その先端に当該先端部を前記軸線方向と直交する方向に貫通するピン等の突起部A1を設け、他方の送り調節ねじ100cにおける前記凸部105cと対向する端部側には、該凸部105aと嵌合する軸線方向に沿って窪んだ凹部103cを設けると共に、突起部A1が軸線方向に沿って移動可能に嵌合される溝部A2を設ける構成としてもよい。
また、これとは逆に、図9(a)、図9(b)及び図9(c)に示すように、送り調節体104dに係合部(被係合部)として凹部105a及び溝部B1を設け、送り調節ねじ100dには被係合部(係合部)凸部103d及び突起部B2を設ける構成としてもよい。
また、図10(a)、図10(b)及び図10(c)に示すように、送り調節体104e及び送り調節ねじ100eの互いに対向する端部のそれぞれに、各端面の直線部分を含むようにして軸線方向(X軸方向)に窪んだ係合部(被係合部)としての凹部105e及び103eを設け、これらの凹部105e,103e内にその両端が嵌合される板材Cを設ける構成としてもよい。この場合、板材Cにおいて各凹部105e,103eに嵌合される端部のうち、少なくとも一方の端部は前記軸線方向にスライド移動自在とし、他方の端部は、例えば、ピン等で固定する構成としてもよい。また、各凹部105e,103e及び板材Cの軸線方向における長さを十分に確保した場合には、板材Cを固定せずともよい。
また、送り調節ねじ100の外周のねじ部101は、軸周り方向の回転量に対する軸心方向への移動距離(変位)すなわちピッチを、ダイヤル107操作の少なくとも一回転以内において布送り量の最小値から最大値までの範囲で調節可能とする程度に十分に大きく確保するために、そのねじ山の断面形状が正方形或いは長方形等の方形(矩形)とする角ねじを採用することが望ましいが、ねじ山を台形とする台形ねじ(図10(b)参照)であってもよい。上記実施形態におけるねじ部101は、ダイヤル107の回転操作によって布送り量の最小値から最大値まで十分に調節可能となるようにそのピッチが設定されている。
本実施形態たるミシンの外観構成を示す正面図である。 本実施形態たるミシンの内部構造を示す概略斜視図である。 本実施形態たるミシンにおける送り量調節機構の要部構成を示す斜視図である。 本実施形態における送り量調節装置の要部構成を示す斜視図である。 本実施形態たるミシンの動作を説明する動作説明図である。 本発明を適用した他の例を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は斜視図である。 本発明を適用した他の例を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は斜視図である。 本発明を適用した他の例を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は斜視図である。 本発明を適用した他の例を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は斜視図である。 本発明を適用した他の例を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は斜視図である。 角ねじ及び台形ねじのねじ山の断面形状を示す模式図である。
符号の説明
1 ミシン
4 ミシンフレーム
4a ねじ穴(雌ねじ)
10 ミシンアーム部
11 ミシンベッド部
12 縦胴部
13 ミシンモータ
14 上軸(主軸)
16 針棒
17 ミシン針
30 布送り機構
31 水平送り軸
32 水平送り台腕
33 ピン
34 水平送り台
35 送り歯
36 平面カム
50 送り量調節機構(送り量調節装置)
52 水平送り腕
53 二又ロッド
54 分岐部
55 送り調節器
55a カム部
56 リンク
57 ピン
58 回動軸
59 回転軸
100 送り調節ねじ
101 ねじ部(雄ねじ)
102 当接部
103 凹部(係合部/被係合部)
104 送り調節体
105 凸部(係合部/被係合部)
106 ばね(弾性体)
107 ダイヤル
108 止めねじ
109 送り調節台

Claims (6)

  1. 傾斜角度を変えることで送り歯による布送り量を変えるカム部を有する送り調節器と、
    前記カム部に当接する当接部を先端に有すると共に外周のねじ部により回転且つ軸線方向に進退移動可能な送り調節ねじと、
    ミシンフレームに回転可能且つ軸線方向に不動に支持された送り調節体と、を備え、
    前記送り調節ねじと送り調節体の何れか一方に、前記送り調節体の回転を前記送り調節ねじに伝達しつつ互いが前記軸線方向に離接可能に嵌合される係合部と被係合部のうち係合部を設け、他方には被係合部を設けたことを特徴とするミシンの送り量調節装置。
  2. 前記送り調節体と連結されたダイヤルと、
    前記ダイヤルを軸線方向から付勢することで該ダイヤルに回転抵抗を付与する弾性体とを有することを特徴とする請求項1記載のミシンの送り量調節装置。
  3. 前記係合部と被係合部は、その何れか一方が前記軸線方向に沿って窪んだ凹部であり、他方が前記軸線方向に沿って突出すると共に前記凹部に嵌合する凸部であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のミシンの送り量調節装置。
  4. 前記係合部と被係合部は、その何れか一方が溝部であり、他方が前記溝部に嵌合する突起部であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のミシンの送り量調節装置。
  5. 前記ねじ部は、ミシンフレームを貫通して形成されたねじ穴に螺合可能となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項記載のミシンの送り量調節装置。
  6. 前記ねじ部は、ねじ山を矩形とする角ねじ又は台形とする台形ねじであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項記載のミシンの送り量調節装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102828350A (zh) * 2012-08-27 2012-12-19 吴江市中盛机械有限公司 一种用于工业缝纫机的送料调节器
CN107780060A (zh) * 2016-08-25 2018-03-09 浙江美机缝纫机有限公司 平缝机的针距表盘锁扣装置

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CN107780060B (zh) * 2016-08-25 2022-12-23 浙江美机缝纫机有限公司 平缝机的针距表盘锁扣装置

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