JP2007282451A - 回転電機の電機子及びその製造方法 - Google Patents

回転電機の電機子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】巻線占積率を向上するとともに、巻線加工における整流子への結線回数を削減して該巻線加工のより迅速化を図り、且つ、ブラシの本数を削減することができる回転電機の電機子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】モータの電機子は、複数のティース112aを有するコア112と、4本のティースからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部41〜43、巻線部41,43から延びて所定の2個のセグメントに結線された渡り線44,45、並びに巻線部41,42間及び巻線部42,43間を、該当の各巻線部が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続する中間渡り線46,47を連続的に有する主巻線部114と、各渡り線の結線された所定のセグメント及び該当の各巻線部が結線されるべきセグメントを同電位に接続する短絡部材151とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、回転電機の電機子及びその製造方法に関するものである。
回転電機としてのモータの小型高出力化を図るためには、電機子における巻線占積率の向上、多極化が有効である。一方、例えばスロット数の多いモータでは、重ね巻き方式で巻線が巻回されることが一般的であり、巻線加工における巻線送りピッチは概ね1スロットである(例えば特許文献1など)。
特開2000−60050号公報
ところで、重ね巻き方式での巻線送りピッチが1スロットである場合、一のティース群に巻回された下層のコイル(巻線部)が、他のティース群に巻回される上層のコイルの収められるスロットの端面を塞ぐために当該コイルのスロットへの収まり(コイルの重なり)が悪くなってデッドスペースが大きくなり、占積率の低減を余儀なくされている。
又、整流子の全セグメントに亘るようにコイルを結線する必要があるため、モータの多極化に伴い、整流子への結線回数が増加し、渡り線の本数が多くなるとともに、その収まりも悪くなる。特に、ショートα結線方式を採用した場合には、渡り線が回転軸から離隔される分、デッドスペースが大きくなって占積率が低減され、一方、ロングα結線方式を採用した場合には、回転軸に巻き付けられる分、渡り線が長くなる。さらに、整流子への結線動作分だけ、巻線加工時間が増加することになり、ひいては生産コストの増大を余儀なくされる。さらに又、ブラシの本数も増加する。
尚、整流子の特定のセグメント間を短絡する回路を整流子内部に持つ「内部結線整流子」や、整流子の特定のセグメント間を巻線により短絡する「短絡巻線」などが知られている。これら「内部結線整流子」及び「短絡巻線」の目的は、多極モータにおいて複数あるブラシのうち、極性が一致する対のブラシの各摺接するセグメント及び当該セグメントに接続されたコイルへの通電タイミングを同期させて、これらの微妙通電タイミングのずれ等を防止するものである。そして、この通電タイミングの同期により、整流ばらつきによるブラシ寿命の低下を改善したり、励磁ずれによる回転ムラを改善したり、多極モータにおいてブラシの本数を削減したり、あるいは集中巻きの分布励磁化に利用したりすることが提案されている。
しかしながら、これらの従来構成は、前述した巻線占積率の低減や巻線加工における整流子への結線回数の削減などについて何ら検討されたものではない。
本発明の目的は、巻線占積率を向上するとともに、巻線加工における整流子への結線回数を削減して該巻線加工のより迅速化を図り、且つ、ブラシの本数を削減することができる回転電機の電機子及びその製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のティースを有する電機子コアと、陽極側給電ブラシ及び陰極側給電ブラシが摺接される複数のセグメントを有する整流子と、前記電機子コア及び前記整流子が装着された回転軸と、互いに同数の前記ティースからなる複数のティース群にそれぞれ所定回数巻回された複数の巻線部、該複数の巻線部のいずれか2つから延びて所定の2個の前記セグメントに結線された渡り線、及び前記複数の巻線部間を、該当の各巻線部が個別に前記セグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続する中間渡り線を連続的に有する主巻線部と、前記各渡り線の結線された所定の前記セグメント及び前記該当の各巻線部が結線されるべき前記セグメントを同電位に接続する同電位手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転電機の電機子において、前記同電位手段は、前記整流子の内部に収容され又は該整流子の軸方向の端面に当接して配置されていることを要旨とする。
上記各構成によれば、前記複数の巻線部間は、該当の各巻線部が個別に前記セグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線されることなく、中間渡り線を介して直に接続されている。そして、前記該当の各巻線部が結線されるべき前記セグメントは、前記同電位手段にて前記各渡り線の結線された所定の前記セグメントと同電位に接続される。つまり、前記該当の各巻線部は、前記同電位手段及び前記各渡り線を通じて給電される。従って、前記該当の各巻線部の前記セグメントへの結線を省略できる分、渡り線の本数が少なくなるとともに、その収まりもよくなり、巻線占積率を向上することができる。又、巻線加工において、前記該当の各巻線部の前記セグメントへの結線を省略できる分、前記整流子(セグメント)への結線回数を削減することができ、該巻線加工のより迅速化を図ることができる。さらに、回転電機の極数に関わらず、前記巻線部は、少なくとも各1本の陽極側給電ブラシ及び陰極側給電ブラシで給電することができるため、ブラシの本数を削減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転電機の電機子において、前記同電位手段は、互いに絶縁されて同一平面状に配置された複数の導電板を一体的に有する短絡部材構成群が複数積層されてなることを要旨とする。
同構成によれば、前記同電位手段は、互いに絶縁されて同一平面状に配置された複数の導電板を一体的に有する短絡部材構成群が複数積層された構造を有することで、平板状に形成される。従って、前記同電位手段を、例えば前記整流子の軸方向の端面に当接させて配置する場合であっても、前記同電位手段の軸方向への突出を抑制することができ、前記整流子を軸方向により小型化することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の回転電機の電機子において、前記同電位手段は、互いに絶縁された複数の導電線であることを要旨とする。
同構成によれば、前記同電位手段を、互いに絶縁された複数の導電線からなる極めて簡易な構造にできる。
請求項5に記載の発明は、複数のティースを有する電機子コアと、陽極側給電ブラシ及び陰極側給電ブラシが摺接される複数のセグメントを有する整流子と、前記電機子コア及び前記整流子が装着された回転軸と、互いに同数の前記ティースからなる複数のティース群にそれぞれ所定回数巻回された複数の巻線部、該複数の巻線部のいずれか2つから延びて所定の2個の前記セグメントに結線された渡り線、及び前記複数の巻線部間を、該当の各巻線部が個別に前記セグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続する中間渡り線を連続的に有する主巻線部と、前記各渡り線の結線された所定の前記セグメント及び前記該当の各巻線部が結線されるべき前記セグメントを同電位に接続する同電位手段とを備えた回転電機の電機子の製造方法において、前記所定の2個の前記セグメントのいずれか一方に巻線を結線するとともに、該セグメントから巻線を延ばして前記渡り線のいずれか一方を形成し、前記渡り線に連続して、順次、前記複数のティース群に巻線を所定回数巻回して前記複数の巻線部を形成しつつ、前記複数の巻線部間に前記中間渡り線を形成し、最後に形成された前記巻線部から巻線を延ばして前記渡り線のいずれか他方を形成するとともに、該渡り線において前記所定の2個の前記セグメントのいずれか他方に巻線を結線することを要旨とする。
同構成によれば、前記複数の巻線部間は、該当の各巻線部が個別に前記セグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線されることなく、中間渡り線を介して直に接続されている。そして、前記該当の各巻線部が結線されるべき前記セグメントは、前記同電位手段にて前記各渡り線の結線された所定の前記セグメントと同電位に接続される。つまり、前記該当の各巻線部は、前記同電位手段及び前記各渡り線を通じて給電される。従って、前記該当の各巻線部の前記セグメントへの結線を省略できる分、渡り線の本数が少なくなるとともに、その収まりもよくなり、巻線占積率を向上することができる。又、巻線加工において、前記該当の各巻線部の前記セグメントへの結線を省略できる分、前記整流子(セグメント)への結線回数を削減することができ、該巻線加工のより迅速化を図ることができる。さらに、回転電機の極数に関わらず、前記巻線部は、少なくとも各1本の陽極側給電ブラシ及び陰極側給電ブラシで給電することができるため、ブラシの本数を削減することができる。
以上詳述したように、請求項1乃至5に記載の発明では、巻線占積率を向上するとともに、巻線加工における整流子への結線回数を削減して該巻線加工のより迅速化を図り、且つ、ブラシの本数を削減することができる回転電機の電機子及びその製造方法を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の回転電機としてのモータ101は、固定子102と電機子(回転子)103とを備えている。固定子102を構成する有底円筒状のヨークハウジング104の開口部には、該開口部を塞ぐようにエンドフレーム105(図2参照)が固定されるとともに、該ヨークハウジング104の内周面には、N極、S極が交互に配置された6つの永久磁石106が等角度間隔で配置固着されている。尚、前記エンドフレーム105には、外部電源等に接続される陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108が保持されている(図2参照)。これら陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108は、互いに60度、180度及び300度のいずれかの角度をなして配置されている。つまり、陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108は、6極モータにおいて、60度の等角度間隔で6本のブラシが配置される場合、互いに極性の異なるブラシが配置される各一箇所の角度位置に合わせて配置されている。
又、前記ヨークハウジング104の底部中央には電機子保持部104aが形成されるとともに、該電機子保持部104a内部には軸受109が設けられている。一方、前記エンドフレーム105の中央には軸受110が設けられている。
ヨークハウジング104に収容される前記電機子103は、軸受109,110によって回転可能に支持される金属製の回転軸111を有するとともに、該回転軸111の先端部は、エンドフレーム105から外部に突出されている。又、電機子103は、回転軸111に固定された電機子コアとしてのコア112を有するとともに、該コア112は、永久磁石106と対向して周囲を囲まれるように配置されている(図1参照)。尚、コア112は、等角度間隔に配置されて放射状に延びる略T字形状の24本のティース112aを有するとともに、各隣り合うティース112a間の空間でスロット112bを形成する。
さらに、電機子103は、コア112と軸方向に並ぶ態様で回転軸111に固定された円筒状の整流子113を有する。図3に示すように、整流子113は、整流子本体141と短絡部材151とからなる。整流子本体141を構成する本体絶縁材142は、略円筒形状をなすとともに、その外周面に略長方形の板状をなす24個のセグメント1〜24が等角度間隔で配設されている。尚、前記本体絶縁材142の軸方向一側の端面(図3の下側面であって、コア112側端面)には、その内周面に沿って軸方向に突出する周壁部144が形成されている。そして、上記本体絶縁材142には、前記周壁部144から外周面まで連続する円環状の短絡部材収容凹部145が形成されている。
前記セグメント1〜24は、前記本体絶縁材142の外周面の軸長と同等の長さを有しており、全体として略円筒状をなすように該本体絶縁材142の外周面に固着されている。各セグメント1〜24は、その軸方向一側の端面が前記短絡部材収容凹部145の底面に面一となるように配置されている。これらセグメント1〜24には、その径方向外側から前記陽極及び陰極側給電用ブラシ107,108が摺接(押圧接触)されることになる(図2参照)。尚、全セグメント1〜24のうちの8個のセグメント2,5,8,11,14,17,20,23の軸方向一側(コア112側)の端部には、径方向外側に突出する結線爪30が形成されている(図1参照)。つまり、結線爪30を有するセグメントは、2個おきに等角度間隔で配置されている。
図4に示すように、短絡部材151は、対称であることを除いて基本的に同一形状を有する2つの短絡構成部材群31a,31bと、両短絡構成部材群31a,31b間に介装された絶縁材32とを備える。各短絡構成部材群31a,31bは、周方向に複数配置された外周側端末33a,33bと、外周側端末33a,33bの内側で周方向に複数配置された内周側端末34a,34bと、外周側端末33a,33bと内周側端末34a,34bとを周方向に所定角度ずらして連結する複数の連結部35a,35bとがそれぞれ同一平面状に形成されてなる。本実施形態では、外周側端末33a,33b、内周側端末34a,34b及び連結部35a,35bは短絡構成部材群31a,31bごとにそれぞれ24個ずつ形成されている。外周側端末33a,33b、内周側端末34a,34b及び連結部35a,35bは、導電板を構成する。
各外周側端末33a,33bは、前記セグメント1〜24の外径と同等の外径及び該セグメント1〜24よりも小さい周方向の幅を有しており、セグメント1〜24及び外周側端末33a,33b(短絡構成部材群31a,31b)は、軸方向に重ね合わせた状態で、例えばスポット溶接することで一体に結合されている。つまり、セグメント1〜24及び短絡構成部材群31a,31bは、セグメント1〜24とともに外周側端末33a,33bが接合されることで、電気的に接続されている。
一方、各内周側端末34a,34bは、前記周壁部144の外径と同等の内径を有している。これら内周側端末34a,34bは、軸方向に重ね合わせた状態で、例えばスポット溶接することで一体に結合されている。つまり、前記短絡構成部材群31a,31bは、内周側端末34a,34bが接合されることで、電気的に接続されている。
前記各連結部35a,35bは、外周側端末33a,33bと内周側端末34a,34bとを周方向に所定角度(60度)ずらして(端末を4つ分ずらして)連結している。これにより、周方向に所定角度(120度)ずれた(端末を4つ分ずれた)外周側端末33a,33b同士が連結されている。各連結部35a,35bは、インボリュート曲線に沿って形成されている。これら連結部35a,35bは、軸方向から見て互いに逆向きにずれるように同方向に重ね合わされて(積層されて)いる。
前記絶縁材32は絶縁性樹脂材よりなり、前記連結部35a,35bの基端部及び先端部までの径方向の距離と同等の内径及び外径を有する円環状に形成されている。この絶縁材32は、前記連結部35a,35b同士を非接触として、前記短絡構成部材群31a,31bを一体に連結する。つまり、前記短絡構成部材群31a,31bは、連結部35a,35b同士が前記絶縁材32を介して非接触となるように軸方向に重ね合わされて(積層されて)いる。そして、周方向に複数分割された構造の短絡構成部材群31a,31bは、この絶縁材32が介装されることで一体化され、且つ、前記連結部35a,35bにおいて互いに絶縁されている。
このような構造を有する短絡部材151は、前記整流子本体141の周壁部144に内周側端末34a,34bを軸方向に挿入する態様で前記短絡部材収容凹部145に収容されている。前記短絡部材151は、前記短絡部材収容凹部145への収容状態で前記周壁部144よりも軸方向に突出しないようにその肉厚が設定されている。前記短絡部材151(短絡構成部材群31a,31b)は、前記セグメント1〜24と電気的に接続されて、整流子本体141に固定されている。尚、全外周側端末33aのうちの8個は、結線爪30を有するセグメント2,5,8,11,14,17,20,23と接続されることはいうまでもない。従って、結線爪30を有する各セグメント2,5,8,11,14,17,20,23は、短絡部材151を介して、周方向に所定角度(120度)ずれた(セグメントを8個分ずれた)他の2つのセグメントと同電位になるように短絡されている。例えば、セグメント8は、短絡部材151を介して、結線爪30のない2つのセグメント16,24と短絡されている。
図1に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部114(図1では、巻き始めとなる1層目の主巻線部114を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部114には、整流子113が電気的に接続されている。
ここで、図5を併せ参照して、前記主巻線部114等について更に説明する。尚、図5(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図5(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。本実施形態では、各隣接するセグメント1〜24間を通る径方向の直線は、ティース112aの周方向中心線に一致しており、各セグメント1〜24は、径方向でスロット112bに対向配置されている。図5では、セグメント1〜24に対向配置されるスロット112bに、それぞれスロット番号「1」〜「24」を付している。
図5に示すように、主巻線部114は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部41,42,43、そのうちの2つの巻線部41,43から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線44,45、並びに巻線部41,42間及び巻線部42,43間を接続する中間渡り線46,47を連続的に有している。そして、一のセグメントに結線された渡り線44は、当該セグメントの符号に相当する数字から「2」を減じた番号のスロット112bに納められる巻線部41に接続されるとともに、他のセグメントに結線された渡り線45は、当該セグメントの符号に相当する数字に「1」を加えた番号のスロット112bに納められる巻線部43に接続されている。又、巻線部41〜43は、各隣接する巻線部41〜43の間で4本のティース112aを跨ぐように配置されるとともに、それぞれの間が中間渡り線46,47で接続されている。
具体的には、例えば、結線爪30を有するセグメント8を起点とする主巻線部114は、該セグメント8に一端が結線された渡り線44の他端が番号「6」のスロット112bに導かれており、該渡り線44に連続する巻線部41は、番号「6」、「2」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。そして、番号「2」のスロット112bからの巻線部41に一端の連続する中間渡り線46は、その他端が番号「14」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線46に連続する巻線部42は、番号「14」、「10」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。又、番号「10」のスロット112bからの巻線部42に一端の連続する中間渡り線47は、その他端が番号「22」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線47に連続する巻線部43は、番号「22」、「18」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。そして、番号「18」のスロット112bからの巻線部43に一端の連続する渡り線45の他端は、セグメント17に結線されている。つまり、主巻線部114は、重ね巻きされた3つの巻線部41〜43の連なった3連コイルの構造を有している。
尚、中間渡り線46,47は、巻線部41,42間及び巻線部42,43間を、該当の各巻線部41〜43が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続している。換言すれば、セグメントに結線されていない巻線部41〜43への通電は、短絡部材151を介して短絡された、陽極側給電用ブラシ107又は陰極側給電用ブラシ108の摺接するセグメント及び渡り線44,45の結線されたセグメントを介して行われるようになっている。具体的には、例えば、短絡部材151を介して短絡されたセグメント8,16,24のいずれかに陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108の一方が摺接され、同じく短絡部材151を介して短絡されたセグメント1,9,17のいずれかに陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108の他方が摺接されることで、渡り線44,45及び中間渡り線46,47を介して全ての巻線部41〜43が通電される。
尚、結線爪30を有するその他のセグメント2,5,11,14,17,20,23を起点とする主巻線部114も、同様の構造を有している。
このような構造を有するモータ101において、陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108に対して外部から給電されると、整流子113を介して電機子103の主巻線部114(巻線部41〜43)が通電されて、該電機子103(回転軸111)が回転する。
次に、電機子103の製造方法について説明する。この電機子103は、回転軸111にコア112及び整流子113が装着された後、巻回工程及び接続工程が順次実行されて製造される。
ここで、巻回工程における前記コア112への主巻線部114の巻装は、図6に示すような公知の巻線巻回装置50により行われる。即ち、巻線巻回装置50は、回転軸111に装着されたコア112等を回転させながら巻線51を供給することで、巻線51の掛け渡し等をする。又、巻線巻回装置50は、フライヤ52を回転させながら巻線51を供給することで、4本のティース112aからなる所定のティース群に巻線51を巻回する。即ち、巻線巻回装置50のサイドフォーマ53は、コア112の周囲に配置されてその所定箇所を被覆するため、サイドフォーマ53に被覆されることで形成された隙間に前記巻線51が誘導されて巻線51が巻回される。このような構造を有する巻線巻回装置50を用いることで、巻線51は、所定のティース群に巻回されるとともに、結線爪30において整流子113に結線されて前記主巻線部114が形成される。
具体的には、巻線巻回装置50は、図5(b)に実線で示すように、結線爪30を有するセグメント8に巻線を結線して該セグメント8を起点(巻始め)にし、該セグメント8から番号「6」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線44を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線44に連続して、番号「6」、「2」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部41を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部41に連続して、番号「2」のスロット112bから番号「14」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線46を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線46に連続して、番号「14」、「10」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部42を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部42に連続して、番号「10」のスロット112bから番号「22」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線47を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線47に連続して、番号「22」、「18」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部43を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部43から結線爪30を有するセグメント17に巻線を延ばして前記渡り線45を形成するとともに、該セグメント17に巻線を結線する。以上により、巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部114を形成する。
続いて、巻線巻回装置50は、図5(b)に破線で示すように、上述の態様で巻線の結線されたセグメント17を起点にし、1層目となる主巻線部114と同じ要領で2層目となる主巻線部114を形成する。同図から明らかなように、2層目の巻線部41〜43が収容されるスロット112bのスロット番号は、1層目の巻線部41〜43が収容されるスロット112bのスロット番号に対して1ずつ進んでいる。つまり、本実施形態における重ね巻きは、いわゆる進み角重ねとなっている。
以下、巻線巻回装置50により、同様にして8層目に至るまで主巻線部114が順次形成されることで、巻回工程が完了する。従って、本実施形態の巻回工程は、1つの巻線巻回装置50を用いたいわゆるシングル巻きとなっている。
巻回工程が完了すると、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線44,45)が、ヒュージング等で接合される。これにより、前記整流子113と前記主巻線部114とが電気的に接続され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、巻線部41,42間及び巻線部42,43間は、各巻線部41〜43が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線されることなく、中間渡り線46,47を介して直に接続されている。そして、各巻線部41〜43が結線されるべきセグメントは、前記短絡部材151にて前記各渡り線44,45の結線された所定のセグメントと同電位に接続される。つまり、各巻線部41〜43は、短絡部材151及び各渡り線44,45を通じて給電される。従って、各巻線部41〜43のセグメントへの結線を部分的に省略できる分、渡り線の本数が少なくなるとともに、その収まりもよくなり、結線部もコンパクトに処理できて、巻線占積率を向上することができる。具体的には、24スロットの場合に本来必要な48本の渡り線を、各主巻線部114で2本ずつとなる合計16本の渡り線44,45で済ますことができる。
又、巻線加工(巻回工程)において、各巻線部41〜43のセグメントへの結線を省略できる分、前記整流子113(セグメント1〜24)への結線回数を削減することができ、該巻線加工のより迅速化を図ることができる。具体的には、24スロットの場合に本来必要な25(=24+1)回の結線を、9(=8+1)回の結線で済ますことができる。
さらに、モータ101の極数に関わらず、前記巻線部41〜43は、少なくとも各1本の陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108で給電することができるため、多極(6極)でありながらも、ブラシの本数を削減することができる。
(2)本実施形態では、前記短絡部材151は、互いに絶縁されて同一平面状に配置された複数の導電板(外周側端末33a,33b、内周側端末34a,34b及び連結部35a,35b)を一体的に有する短絡構成部材群31a,31bが積層された構造を有することで、平板状に形成される。従って、前記短絡部材151を、例えば前記整流子113の軸方向の端面に当接させて配置する場合であっても、その軸方向への突出を抑制することができ、前記整流子113を軸方向により小型化することができる。
(3)本実施形態では、巻線(巻線部41〜43)がスロット112bの奥側より効率よく収まるため、巻線のかぶりによるスロット112bの塞ぎとこれに伴うデッドスペースの発生を抑制することができ、高占積化を図ることができる。そして、巻線部41〜43の軸方向への盛り上がり(突出)を抑制した、低コイルエンド化を実現することができる。
(4)本実施形態では、渡り線の本数が少なくなる分、セグメント1〜24への結線部をコンパクトに処理することができ、ひいては巻線部41〜43の外径、コイルエンドの小型化を図ることができる。又、必要な巻線材の使用量も削減することができ、コストを削減することができる。
(5)本実施形態では、6極となるモータ101において、整流に係る全ての巻線部41〜43への通電を各1本の陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108で行うことができるため、これら巻線部41〜43への通電タイミングを同期させることができる。
(6)本実施形態では、巻線占積率の向上等により、モータ101の多極化に容易に対応することができる。
(7)本実施形態では、小型高出力のモータ101を、低コストで提供することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第2の実施形態を図7に従って説明する。尚、第2の実施形態では、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50を用いる、いわゆるダブル巻きが採用されており、これに対応して前記第1の実施形態に対し主巻線部の巻装態様が変更されている。従って、説明の便宜上、前記第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図7(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図7(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部214(図7(a)(b)では、2つの巻線巻回装置50のそれぞれにおいて、巻き始めとなる1層目の主巻線部214を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部214には、整流子113が電気的に接続されている。この主巻線部214は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部241,242,243、そのうちの2つの巻線部241,243から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線244,245、並びに巻線部241,242間及び巻線部242,243間を接続する中間渡り線246,247を連続的に有している。尚、主巻線部214の構造は、前記第1の実施形態の主巻線部114と同様であるため、その詳細な説明は割愛する。
次に、電機子103の製造方法について説明する。尚、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50が使用されることは既述のとおりである。
一方の巻線巻回装置50は、図7(b)に実線で示したように、結線爪30を有するセグメント8に巻線を結線して該セグメント8を起点(巻始め)にし、該セグメント8から番号「6」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線244を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線244に連続して、番号「6」、「2」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部241を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部241に連続して、番号「2」のスロット112bから番号「14」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線246を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線246に連続して、番号「14」、「10」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部242を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部242に連続して、番号「10」のスロット112bから番号「22」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線247を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線247に連続して、番号「22」、「18」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部243を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部243から結線爪30を有するセグメント17に巻線を延ばして前記渡り線245を形成するとともに、該セグメント17に巻線を結線する。以上により、当該巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部214を形成する。
又、他方の巻線巻回装置50は、図7(b)に破線で示したように、結線爪30を有するセグメント20に巻線を結線して該セグメント20を起点(巻始め)にし、一方の巻線巻回装置50と同様にして1層目となる主巻線部214を形成する。
以下、各巻線巻回装置50により、同様にして4層目に至るまで主巻線部214が順次形成されることで、巻回工程が完了する。全セグメント1〜24の半分の個数(12個)分だけ互いにずれた位置に主巻線部214を形成する両巻線巻回装置50は、電機子103に対して均等な割付(180度間隔)で配置されていることはいうまでもない。
巻回工程が完了すると、前記第1の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線244,245)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果と同様の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、2つの巻線巻回装置50を同時に作動させて巻回工程を行う場合、巻線加工のより迅速化を図ることができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第3の実施形態を図8に従って説明する。尚、第3の実施形態は、巻回工程における重ね巻きを、いわゆる戻り角重ねに変更したことが前記第1の実施形態と異なり、これに対応して主巻線部の巻装態様が変更されている。従って、説明の便宜上、前記第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図8(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図8(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部314(図8(a)では、巻き始めとなる1層目の主巻線部314を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部314には、整流子113が電気的に接続されている。この主巻線部314は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部341,342,343、そのうちの2つの巻線部341,343から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線344,345、並びに巻線部341,342間及び巻線部342,343間を接続する中間渡り線346,347を連続的に有している。そして、一のセグメントに結線された渡り線344は、当該セグメントの符号に相当する数字に「2」を加えた番号のスロット112bに納められる巻線部341に接続されるとともに、他のセグメントに結線された渡り線345は、当該セグメントの符号に相当する数字から「1」を減じた番号のスロット112bに納められる巻線部343に接続されている。又、巻線部341〜343は、各隣接する巻線部341〜343の間で4本のティース112aを跨ぐように配置されるとともに、それぞれの間が中間渡り線346,347で接続されている。
具体的には、例えば、結線爪30を有するセグメント5を起点とする主巻線部314は、該セグメント5に一端が結線された渡り線344の他端が番号「7」のスロット112bに導かれており、該渡り線344に連続する巻線部341は、番号「7」、「3」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。そして、番号「3」のスロット112bからの巻線部341に一端の連続する中間渡り線346は、その他端が番号「15」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線346に連続する巻線部342は、番号「15」、「11」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。又、番号「11」のスロット112bからの巻線部342に一端の連続する中間渡り線347は、その他端が番号「23」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線347に連続する巻線部343は、番号「23」、「19」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。そして、番号「19」のスロット112bからの巻線部343に一端の連続する渡り線345の他端は、セグメント20に結線されている。
従って、本実施形態においても、主巻線部314は、重ね巻きされた3つの巻線部341〜343の連なった3連コイルの構造を有している。中間渡り線346,347は、巻線部341,342間及び巻線部342,343間を、該当の各巻線部341〜343が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続していることは前記第1の実施形態と同様である。
尚、結線爪30を有するその他のセグメント2,8,11,14,17,20,23を起点とする主巻線部314も、同様の構造を有している。
次に、電機子103の製造方法について説明する。
巻線巻回装置50は、図8(b)に実線で示すように、結線爪30を有するセグメント5に巻線を結線して該セグメント5を起点(巻始め)にし、該セグメント5から番号「7」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線344を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線344に連続して、番号「7」、「3」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部341を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部341に連続して、番号「3」のスロット112bから番号「15」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線346を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線346に連続して、番号「15」、「11」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部342を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部342に連続して、番号「11」のスロット112bから番号「23」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線347を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線347に連続して、番号「23」、「19」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部343を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部343から結線爪30を有するセグメント20に巻線を延ばして前記渡り線345を形成するとともに、該セグメント20に巻線を結線する。以上により、巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部314を形成する。
続いて、巻線巻回装置50は、図8(b)に破線で示すように、上述の態様で巻線の結線されたセグメント20を起点にし、1層目となる主巻線部314と同じ要領で2層目となる主巻線部314を形成する。
以下、巻線巻回装置50により、同様にして8層目に至るまで主巻線部314が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、前記第1〜第2の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線344,345)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果と同様の効果が得られるようになる。
(第4の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第4の実施形態を図9に従って説明する。尚、第4の実施形態は、巻回工程における重ね巻きを、いわゆる戻り角重ねに変更したことが前記第2の実施形態と異なり、これに対応して主巻線部の巻装態様が変更されている。従って、説明の便宜上、前記第2の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図9(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図9(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部414(図9(a)(b)では、2つの巻線巻回装置50のそれぞれにおいて、巻き始めとなる1層目の主巻線部414を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部414には、整流子113が電気的に接続されている。この主巻線部414は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部441,442,443、そのうちの2つの巻線部441,443から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線444,445、並びに巻線部441,442間及び巻線部442,443間を接続する中間渡り線446,447を連続的に有している。尚、主巻線部414の構造は、前記第3の実施形態の主巻線部314と同様であるため、その詳細な説明は割愛する。
次に、電機子103の製造方法について説明する。尚、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50が使用されることは既述のとおりである。
一方の巻線巻回装置50は、図9(b)に実線で示したように、結線爪30を有するセグメント5に巻線を結線して該セグメント5を起点(巻始め)にし、該セグメント5から番号「7」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線444を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線444に連続して、番号「7」、「3」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部441を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部441に連続して、番号「3」のスロット112bから番号「15」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線446を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線446に連続して、番号「15」、「11」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部442を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部442に連続して、番号「11」のスロット112bから番号「23」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線447を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線447に連続して、番号「23」、「19」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部443を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部443から結線爪30を有するセグメント20に巻線を延ばして前記渡り線445を形成するとともに、該セグメント20に巻線を結線する。以上により、当該巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部414を形成する。
又、他方の巻線巻回装置50は、図9(b)に破線で示したように、結線爪30を有するセグメント17に巻線を結線して該セグメント17を起点(巻始め)にし、一方の巻線巻回装置50と同様にして1層目となる主巻線部414を形成する。
以下、各巻線巻回装置50により、同様にして4層目に至るまで主巻線部414が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、前記第1〜第3の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線444,445)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第2の実施形態の効果と同様の効果が得られるようになる。
(第5の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第5の実施形態を図10に従って説明する。尚、第5の実施形態は、巻回工程における重ね巻きを、3連コイルの構造をなす3つの巻線部が順次、正巻き、逆巻き、正巻きになるように変更したことが前記第1の実施形態と異なり、これに対応して主巻線部の巻装態様が変更されている。従って、説明の便宜上、前記第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図10(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図10(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部514(図10(a)では、巻き始めとなる1層目の主巻線部514を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部514には、整流子113が電気的に接続されている。この主巻線部514は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部541,542,543、そのうちの2つの巻線部541,543から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線544,545、並びに巻線部541,542間及び巻線部542,543間を接続する中間渡り線546,547を連続的に有している。そして、一のセグメントに結線された渡り線544は、当該セグメントの符号に相当する数字に「3」を加えた番号のスロット112bに納められる巻線部541に接続されるとともに、他のセグメントに結線された渡り線545は、当該セグメントの符号に相当する数字から「2」を減じた番号のスロット112bに納められる巻線部543に接続されている。又、巻線部541〜543は、ティース112aを跨ぐことなく隣接配置されるとともに、それぞれの間が中間渡り線546,547で接続されている。
具体的には、例えば、結線爪30を有するセグメント2を起点とする主巻線部514は、該セグメント2に一端が結線された渡り線544の他端が番号「5」のスロット112bに導かれており、該渡り線544に連続する巻線部541は、番号「5」、「1」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。そして、番号「1」のスロット112bからの巻線部541に一端の連続する中間渡り線546は、その他端が番号「5」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線546に連続する巻線部542は、番号「5」、「9」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に逆巻きにて所定回数巻回されている。尚、中間渡り線546は、隣り合う両巻線部541,542の納められる番号「5」のスロット112bに導かれて、最短の長さになるように設定されている。又、番号「9」のスロット112bからの巻線部542に一端の連続する中間渡り線547は、その他端が番号「13」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線547に連続する巻線部543は、番号「13」、「9」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。尚、中間渡り線547は、隣り合う両巻線部542,543の納められる番号「9」のスロット112bから導かれて、最短の長さになるように設定されている。そして、番号「9」のスロット112bからの巻線部543に一端の連続する渡り線545の他端は、セグメント11に結線されている。
本実施形態においても、中間渡り線546,547は、巻線部541,542間及び巻線部542,543間を、該当の各巻線部541〜543が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続していることは前記第1の実施形態と同様である。
尚、結線爪30を有するその他のセグメント5,8,11,14,17,20,23を起点とする主巻線部514も、同様の構造を有している。
次に、電機子103の製造方法について説明する。
巻線巻回装置50は、図10(b)に実線で示すように、結線爪30を有するセグメント2に巻線を結線して該セグメント2を起点(巻始め)にし、該セグメント2から番号「5」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線544を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線544に連続して、番号「5」、「1」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部541を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部541に連続して、番号「1」のスロット112bから番号「5」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線546を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線546に連続して、番号「5」、「9」のスロット112b間のティース群に逆巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部542を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部542に連続して、番号「9」のスロット112bから番号「13」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線547を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線547に連続して、番号「13」、「9」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部543を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部543から結線爪30を有するセグメント11に巻線を延ばして前記渡り線545を形成するとともに、該セグメント11に巻線を結線する。以上により、巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部514を形成する。
続いて、巻線巻回装置50は、図10(b)に破線で示すように、上述の態様で巻線の結線されたセグメント11を起点にし、1層目となる主巻線部514と同じ要領で2層目となる主巻線部514を形成する。尚、同図から明らかなように、本実施形態における重ね巻きは、いわゆる進み角重ねとなっている。
以下、巻線巻回装置50により、同様にして8層目に至るまで主巻線部514が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、前記第1〜第4の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線344,345)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果と同様の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、正巻きの巻線部541,543間に逆巻きの巻線部542を加えた巻線パターンを採用したことで(即ち、巻線部541〜543の巻回方向を、正巻き、逆巻き、正巻きと交互に切り替えたことで)、中間渡り線546,547を最短の長さになるように設定することができる。そして、巻線加工(巻回工程)の更なる迅速化を図ることができる。又、必要な巻線材の使用量も更に削減することができ、コストを削減することができる。
(第6の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第6の実施形態を図11に従って説明する。尚、第6の実施形態では、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50を用いる、いわゆるダブル巻きが採用されており、これに対応して前記第5の実施形態に対し主巻線部の巻装態様が変更されている。従って、説明の便宜上、前記第5の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図11(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図11(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部614(図11(a)(b)では、2つの巻線巻回装置50のそれぞれにおいて、巻き始めとなる1層目の主巻線部614を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部614には、整流子113が電気的に接続されている。この主巻線部614は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部641,642,643、そのうちの2つの巻線部641,643から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線644,645、並びに巻線部641,642間及び巻線部642,643間を接続する中間渡り線646,647を連続的に有している。尚、主巻線部614の構造は、前記第5の実施形態の主巻線部514と同様であるため、その詳細な説明は割愛する。
次に、電機子103の製造方法について説明する。尚、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50が使用されることは既述のとおりである。
一方の巻線巻回装置50は、図11(b)に実線で示したように、結線爪30を有するセグメント2に巻線を結線して該セグメント2を起点(巻始め)にし、該セグメント2から番号「5」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線644を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線644に連続して、番号「5」、「1」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部641を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部641に連続して、番号「1」のスロット112bから番号「5」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線646を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線646に連続して、番号「5」、「9」のスロット112b間のティース群に逆巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部642を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部642に連続して、番号「9」のスロット112bから番号「13」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線647を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線647に連続して、番号「13」、「9」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部643を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部643から結線爪30を有するセグメント11に巻線を延ばして前記渡り線645を形成するとともに、該セグメント11に巻線を結線する。以上により、当該巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部614を形成する。
又、他方の巻線巻回装置50は、図11(b)に破線で示したように、結線爪30を有するセグメント14に巻線を結線して該セグメント14を起点(巻始め)にし、一方の巻線巻回装置50と同様にして1層目となる主巻線部614を形成する。
以下、各巻線巻回装置50により、同様にして4層目に至るまで主巻線部614が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、前記第1〜第5の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線644,645)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
図12(a)(b)(c)(d)は、本実施形態において、1層目〜4層目に形成される主巻線部614の巻線部641〜643の外観(コイル束)を段階的に示す模式図である。図12(a)では、1層目の巻線部641〜643がスロットの端面を塞ぐことで生じるデッドスペースの範囲をハッチングにて併せて図示している。尚、図12(d)では、電機子に必要な全巻線部が描画されて巻回工程の完了状態が示されていることはいうまでもない。一方、図13(a)(b)は、本実施形態との比較のため、同一のコア112に対し、正巻き・進み角重ねの重ね巻きにおいて、巻線加工における巻線送りピッチを1スロットとした従来の態様で巻線部を形成した場合に、1層目〜3層目に形成される巻線部91〜93及び4層目〜6層目に形成される巻線部94〜96の外観をそれぞれ示す模式図である。図13(a)では、1層目〜3層目に形成される巻線部91〜93がスロットの端面を塞ぐことで生じるデッドスペースの範囲をハッチングにて併せて図示している。尚、図13(b)では、電機子に必要な全巻線部の半分までが描画されているのみであることはいうまでもない。又、図12及び図13では、一方及び他方の巻線巻回装置50により形成された巻線部641〜643,91〜96を、それぞれ実線及び破線で図示している。
図12(a)及び図13(a)の比較から明らかなように、各巻線巻回装置50によりコア112に3つの巻線部641〜643、91〜93を設けた段階で生じる上述のデッドスペースは、図13(a)で示した従来形態に比べ、図12(a)で示した本実施形態において著しく低減されていることが確認される。そして、同様にして、上層の巻線部が順次形成される場合、これに伴い、本実施形態では、更なるデッドスペースの低減を図れることが容易に推測される(図12(b)〜(d)参照)。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第5の実施形態の効果と同様の効果に加えて、前記第2の実施形態の効果と同様の効果が得られるようになる。
(第7の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第7の実施形態を図14に従って説明する。尚、第7の実施形態は、巻回工程における重ね巻きを、いわゆる戻り角重ねに変更したことが前記第5の実施形態と異なり、これに対応して主巻線部の巻装態様が変更されている。従って、説明の便宜上、前記第5の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図14(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図14(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部714(図14(a)では、巻き始めとなる1層目の主巻線部714を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部714には、整流子113が電気的に接続されている。この主巻線部714は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部741,742,743、そのうちの2つの巻線部741,743から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線744,745、並びに巻線部741,742間及び巻線部742,743間を接続する中間渡り線746,747を連続的に有している。そして、一のセグメントに結線された渡り線744は、当該セグメントの符号に相当する数字に「6」を加えた番号のスロット112bに納められる巻線部741に接続されるとともに、他のセグメントに結線された渡り線745は、当該セグメントの符号に相当する数字から「1」を減じた番号のスロット112bに納められる巻線部543に接続されている。又、巻線部741〜743は、ティース112aを跨ぐことなく隣接配置されるとともに、それぞれの間が中間渡り線746,747で接続されている。
具体的には、例えば、結線爪30を有するセグメント2を起点とする主巻線部714は、該セグメント2に一端が結線された渡り線744の他端が番号「8」のスロット112bに導かれており、該渡り線744に連続する巻線部741は、番号「8」、「4」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。そして、番号「4」のスロット112bからの巻線部741に一端の連続する中間渡り線746は、その他端が番号「8」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線746に連続する巻線部742は、番号「8」、「12」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に逆巻きにて所定回数巻回されている。尚、中間渡り線746は、隣り合う両巻線部741,742の納められる番号「8」のスロット112bに導かれて、最短の長さになるように設定されている。又、番号「12」のスロット112bからの巻線部742に一端の連続する中間渡り線747は、その他端が番号「16」のスロット112bに導かれており、該中間渡り線747に連続する巻線部743は、番号「16」、「12」のスロット112bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。尚、中間渡り線747は、隣り合う両巻線部742,743の納められる番号「12」のスロット112bから導かれて、最短の長さになるように設定されている。そして、番号「12」のスロット112bからの巻線部743に一端の連続する渡り線745の他端は、セグメント17に結線されている。
本実施形態においても、中間渡り線746,747は、巻線部741,742間及び巻線部742,743間を、該当の各巻線部741〜743が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続していることは前記第5の実施形態と同様である。
尚、結線爪30を有するその他のセグメント5,8,11,14,17,20,23を起点とする主巻線部714も、同様の構造を有している。
次に、電機子103の製造方法について説明する。
巻線巻回装置50は、図14(b)に実線で示すように、結線爪30を有するセグメント2に巻線を結線して該セグメント2を起点(巻始め)にし、該セグメント2から番号「8」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線744を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線744に連続して、番号「8」、「4」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部741を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部741に連続して、番号「4」のスロット112bから番号「8」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線746を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線746に連続して、番号「8」、「12」のスロット112b間のティース群に逆巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部742を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部742に連続して、番号「12」のスロット112bから番号「16」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線747を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線747に連続して、番号「16」、「12」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部743を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部743から結線爪30を有するセグメント17に巻線を延ばして前記渡り線745を形成するとともに、該セグメント17に巻線を結線する。以上により、巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部714を形成する。
続いて、巻線巻回装置50は、図14(b)に破線で示すように、上述の態様で巻線の結線されたセグメント17を起点にし、1層目となる主巻線部714と同じ要領で2層目となる主巻線部714を形成する。
以下、巻線巻回装置50により、同様にして8層目に至るまで主巻線部714が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、前記第1〜第6の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線744,745)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第5の実施形態の効果と同様の効果が得られるようになる。
(第8の実施形態)
以下、本発明を6極24スロット24セグメントのブラシ付き直流モータに具体化した第8の実施形態を図15に従って説明する。尚、第8の実施形態では、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50を用いる、いわゆるダブル巻きが採用されており、これに対応して前記第7の実施形態に対し主巻線部の巻装態様が変更されている。従って、説明の便宜上、前記第7の実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を一部省略する。
図15(a)は、電機子103におけるコア112のティース112a及びスロット112bと整流子113のセグメント1〜24との位置関係を示す概略図であり、図15(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア112には、複数(8つ)の主巻線部814(図15(a)(b)では、2つの巻線巻回装置50のそれぞれにおいて、巻き始めとなる1層目の主巻線部814を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部814には、整流子113が電気的に接続されている。この主巻線部814は、隣り合う4本のティース112aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部841,842,843、そのうちの2つの巻線部841,843から延びて前記結線爪30を有する所定の2個のセグメントに結線された渡り線844,845、並びに巻線部841,842間及び巻線部842,843間を接続する中間渡り線846,847を連続的に有している。尚、主巻線部814の構造は、前記第7の実施形態の主巻線部714と同様であるため、その詳細な説明は割愛する。
次に、電機子103の製造方法について説明する。尚、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50が使用されることは既述のとおりである。
一方の巻線巻回装置50は、図15(b)に実線で示したように、結線爪30を有するセグメント2に巻線を結線して該セグメント2を起点(巻始め)にし、該セグメント2から番号「8」のスロット112bに巻線を延ばして前記渡り線844を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線844に連続して、番号「8」、「4」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部841を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部841に連続して、番号「4」のスロット112bから番号「8」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線846を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線846に連続して、番号「8」、「12」のスロット112b間のティース群に逆巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部842を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部842に連続して、番号「12」のスロット112bから番号「16」のスロット112bに巻線を延ばして前記中間渡り線847を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線847に連続して、番号「16」、「12」のスロット112b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部843を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部843から結線爪30を有するセグメント17に巻線を延ばして前記渡り線845を形成するとともに、該セグメント17に巻線を結線する。以上により、当該巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部814を形成する。
又、他方の巻線巻回装置50は、図15(b)に破線で示したように、結線爪30を有するセグメント14に巻線を結線して該セグメント14を起点(巻始め)にし、一方の巻線巻回装置50と同様にして1層目となる主巻線部814を形成する。
以下、各巻線巻回装置50により、同様にして4層目に至るまで主巻線部814が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、前記第1〜第7の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,8,11,14,17,20,23に結線された巻線(渡り線644,645)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第7の実施形態の効果と同様の効果に加えて、前記第2の実施形態の効果と同様の効果が得られるようになる。
(第9の実施形態)
以下、本発明を具体化した第9の実施形態を図16に従って説明する。尚、第9の実施形態では、6極18スロット18セグメントのブラシ付き直流モータが採用されており、これに対応して前記各実施形態に対し主巻線部の巻装態様、短絡部材によるセグメント同士の結線態様等が変更されている。
図16(a)は、電機子103におけるコア912のティース912a及びスロット912bと整流子の18セグメントとの位置関係を示す概略図であり、図16(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示されるように、コア912は、等角度間隔に配置されて放射状に延びる略T字形状の18本のティース912aを有するとともに、各隣り合うティース912a間の空間でスロット912bを形成する。尚、図16では、整流子本体の外周面に等角度間隔で配設される18個のセグメントに対し、便宜的に前記各実施形態と重複する符号(1〜18)を付している。本実施形態では、各隣接するセグメント1〜18間を通る径方向の直線は、ティース912aの周方向中心線に一致しており、各セグメント1〜18は、径方向でスロット912bに対向配置されている。図16では、セグメント1〜18に対向配置されるスロット912bに、それぞれスロット番号「1」〜「18」を付している。
図16(b)では、主巻線部の結線されるセグメント2,5,7,9,11,14,16,18を実線で、それ以外のセグメントを破線で図示している。つまり、本実施形態において、前記結線爪30(図1参照)は、少なくともこれらセグメント2,5,7,9,11,14,16,18に設ければよい。又、図16(b)では、本実施形態の短絡部材951によるセグメント同士の結線態様を併せて図示している。同図に示すように、各セグメント1〜18は、短絡部材951を介して、周方向に所定角度(120度)ずれた(セグメントを6個分ずれた)他の2つのセグメントと同電位になるように短絡されている。例えば、セグメント2は、短絡部材951を介して、他の2つのセグメント8,14と短絡されている。
前記コア912には、複数(6つ)の主巻線部914(図16(a)では、巻き始めとなる1層目の主巻線部914を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部914には、整流子(セグメント1〜18)が電気的に接続されている。この主巻線部914は、隣り合う3本のティース912aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部941,942,943、そのうちの2つの巻線部941,943から延びて所定の2個のセグメントに結線された渡り線944,945、並びに巻線部941,942間及び巻線部942,943間を接続する中間渡り線946,947を連続的に有している。そして、一のセグメントに結線された渡り線944は、当該セグメントの符号に相当する数字から「2」を加えた番号のスロット912bに納められる巻線部941に接続されるとともに、他のセグメントに結線された渡り線945は、当該セグメントの符号に相当する数字から「1」を加えた番号のスロット912bに納められる巻線部943に接続されている。又、巻線部941〜943は、ティース912aを跨ぐことなく隣接配置されるとともに、それぞれの間が中間渡り線946,947で接続されている。
具体的には、例えば、セグメント2を起点とする主巻線部914は、該セグメント2に一端が結線された渡り線944の他端が番号「4」のスロット912bに導かれており、該渡り線944に連続する巻線部941は、番号「4」、「1」のスロット912bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。そして、番号「1」のスロット912bからの巻線部941に一端の連続する中間渡り線946は、その他端が番号「4」のスロット912bに導かれており、該中間渡り線946に連続する巻線部942は、番号「4」、「7」のスロット912bに納められる態様でこれらの間のティース群に逆巻きにて所定回数巻回されている。尚、中間渡り線946は、隣り合う両巻線部941,942の納められる番号「4」のスロット912bに導かれて、最短の長さになるように設定されている。又、番号「7」のスロット912bからの巻線部942に一端の連続する中間渡り線947は、その他端が番号「10」のスロット912bに導かれており、該中間渡り線947に連続する巻線部943は、番号「10」、「7」のスロット912bに納められる態様でこれらの間のティース群に正巻きにて所定回数巻回されている。尚、中間渡り線947は、隣り合う両巻線部942,943の納められる番号「7」のスロット912bから導かれて、最短の長さになるように設定されている。そして、番号「7」のスロット912bからの巻線部943に一端の連続する渡り線945の他端は、セグメント9に結線されている。
従って、本実施形態においても、主巻線部914は、重ね巻きされた3つの巻線部941〜943の連なった3連コイルの構造を有している。中間渡り線946,947は、巻線部941,942間及び巻線部942,943間を、該当の各巻線部941〜943が個別にセグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続していることは前記各実施形態と同様である。
尚、結線に係るその他のセグメント5,7,9,11,14,16,18を起点とする主巻線部914も、同様の構造を有している。
次に、電機子103の製造方法について説明する。
巻線巻回装置50は、図16(b)に実線で示すように、セグメント2に巻線を結線して該セグメント2を起点(巻始め)にし、該セグメント2から番号「4」のスロット912bに巻線を延ばして前記渡り線944を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線944に連続して、番号「4」、「1」のスロット912b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部941を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部941に連続して、番号「1」のスロット912bから番号「4」のスロット912bに巻線を延ばして前記中間渡り線946を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線946に連続して、番号「4」、「7」のスロット912b間のティース群に逆巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部942を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部942に連続して、番号「7」のスロット912bから番号「10」のスロット912bに巻線を延ばして前記中間渡り線947を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線947に連続して、番号「10」、「7」のスロット912b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部943を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部943からセグメント9に巻線を延ばして前記渡り線945を形成するとともに、該セグメント9に巻線を結線する。以上により、巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部914を形成する。
続いて、巻線巻回装置50は、図16(b)に破線で示すように、上述の態様で巻線の結線されたセグメント9を起点にし、1層目となる主巻線部914と同じ要領で2層目となる主巻線部914を形成する。尚、同図から明らかなように、本実施形態における重ね巻きは、いわゆる進み角重ねとなっている。
以下、巻線巻回装置50により、同様にして6層目に至るまで主巻線部914が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、その後の接続工程において、セグメント2,5,7,9,11,14,16,18に結線された巻線(渡り線944,945)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第5の実施形態の効果と同様の効果が得られるようになる。
(第10の実施形態)
以下、本発明を具体化した第10の実施形態を図17に従って説明する。尚、第10の実施形態では、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50を用いる、いわゆるダブル巻きが採用されており、これに対応して前記第9の実施形態に対し主巻線部の巻装態様が変更されている。
図17(a)は、電機子103におけるコア912のティース912a及びスロット912bと整流子のセグメント1〜18との位置関係を示す概略図であり、図17(b)は、電機子103を平面状に展開して示す説明図である。同図に示すように、前記コア912には、複数(6つ)の主巻線部014(図17(a)(b)では、2つの巻線巻回装置50のそれぞれにおいて、巻き始めとなる1層目の主巻線部014を代表して簡略的に図示)が巻装されるとともに、該主巻線部014には、整流子113(セグメント1〜18)が電気的に接続されている。この主巻線部014は、隣り合う3本のティース912aからなる3つのティース群にそれぞれ所定回数巻回された3つの巻線部041,042,043、そのうちの2つの巻線部041,043から延びて所定の2個のセグメントに結線された渡り線044,045、並びに巻線部041,042間及び巻線部042,043間を接続する中間渡り線046,047を連続的に有している。尚、主巻線部014の構造は、前記第9の実施形態の主巻線部914と同様であるため、その詳細な説明は割愛する。
次に、電機子103の製造方法について説明する。尚、巻回工程において、2つの巻線巻回装置50が使用されることは既述のとおりである。
一方の巻線巻回装置50は、図17(b)に実線で示したように、セグメント2に巻線を結線して該セグメント2を起点(巻始め)にし、該セグメント2から番号「4」のスロット912bに巻線を延ばして前記渡り線044を形成する。又、巻線巻回装置50は、渡り線044に連続して、番号「4」、「1」のスロット912b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部041を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部041に連続して、番号「1」のスロット912bから番号「4」のスロット912bに巻線を延ばして前記中間渡り線046を形成する。又、巻線巻回装置50は、中間渡り線046に連続して、番号「4」、「7」のスロット912b間のティース群に逆巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部042を形成する。さらに、巻線巻回装置50は、巻線部042に連続して、番号「7」のスロット912bから番号「10」のスロット912bに巻線を延ばして前記中間渡り線047を形成する。さらに又、巻線巻回装置50は、中間渡り線047に連続して、番号「10」、「7」のスロット912b間のティース群に正巻きにて巻線を所定回数巻回して前記巻線部043を形成する。そして、巻線巻回装置50は、最後に形成された巻線部043からセグメント9に巻線を延ばして前記渡り線045を形成するとともに、該セグメント9に巻線を結線する。以上により、巻線巻回装置50は、1層目となる主巻線部014を形成する。
又、他方の巻線巻回装置50は、図17(b)に破線で示したように、セグメント11に巻線を結線して該セグメント11を起点(巻始め)にし、一方の巻線巻回装置50と同様にして1層目となる主巻線部014を形成する。
以下、各巻線巻回装置50により、同様にして3層目に至るまで主巻線部014が順次形成されることで、巻回工程が完了する。
巻回工程が完了すると、前記第9の実施形態と同様、その後の接続工程において、セグメント2,5,7,9,11,14,16,18に結線された巻線(渡り線044,045)が、ヒュージング等で接合され、電機子103の製造が完了する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第6の実施形態の効果と同様の効果が得られるようになる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記第2、第4、第6、第8、第10の実施形態において、ダブル巻きにおける両巻線巻回装置50の作動は、同時及び順次のいずれであってもよい。
・前記第9、第10の実施形態において、戻り角重ねの重ね巻きを採用してもよい。
・前記各実施形態において、セグメント同士の結線、即ち同電位接続を、短絡部材151,951に代えて、互いに絶縁された複数の導電線で行ってもよい。この場合、セグメント同士の同電位接続を、極めて簡易な構造で行うことができる。特に、巻線加工において、これら導電線の配索に連続して主巻線部を形成するようにすれば、作業工程の切り替えが不要になる分、製造工数を削減することができる。
・前記各実施形態において、陽極側給電用ブラシ107及び陰極側給電用ブラシ108の少なくとも一方を、2本又は3本設けてもよい。
・極数は「6」に限定されるものではない。又、スロット数は「24」、「18」に限定されるものではない。さらに、セグメントの個数は、「24」、「18」に限定されるものではない。
・主巻線部の巻装に3つ以上の巻線巻回装置50を利用してもよい。
第1の実施形態におけるモータの概略構成図。 同実施形態におけるモータの断面図。 同実施形態における整流子の断面図。 同実施形態における短絡部材の平面図。 同実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 巻回工程を示す模式図。 第2の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 第3の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 第4の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 第5の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 第6の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 (a)(b)(c)(d)は、同実施形態において、コアに巻装される主巻線部を段階的に示す模式図。 (a)(b)は、従来形態において、コアに巻装される主巻線部を段階的に示す模式図。 第7の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 第8の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 第9の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。 第10の実施形態において、(a)はコアとセグメントとの位置関係を示す概略図であり、(b)は電機子を平面状に展開して示す説明図。
符号の説明
1〜24,1〜18…セグメント、31a,31b…短絡構成部材群、32…絶縁材、33a,33b…導電板を構成する外周側端末、34a,34b…導電板を構成する内周側端末、35a,35b…導電板を構成する連結部、50…巻線巻回装置、51…巻線、101…回転電機としてのモータ、102…固定子、103…電機子、106…永久磁石、107…陽極側給電用ブラシ、108…陰極側給電用ブラシ、111…回転軸、112,912…電機子コアとしてのコア、112a,912a…ティース、112b,912b…スロット、113…整流子、41〜43,241〜243,…,041〜043…巻線部、44,45,244,245,…,044,045…渡り線、46,47,246,247,…,046,047…中間渡り線、114,…,014…主巻線部、141…整流子本体、151…同電位手段としての短絡部材。

Claims (5)

  1. 複数のティースを有する電機子コアと、
    陽極側給電ブラシ及び陰極側給電ブラシが摺接される複数のセグメントを有する整流子と、
    前記電機子コア及び前記整流子が装着された回転軸と、
    互いに同数の前記ティースからなる複数のティース群にそれぞれ所定回数巻回された複数の巻線部、該複数の巻線部のいずれか2つから延びて所定の2個の前記セグメントに結線された渡り線、及び前記複数の巻線部間を、該当の各巻線部が個別に前記セグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続する中間渡り線を連続的に有する主巻線部と、
    前記各渡り線の結線された所定の前記セグメント及び前記該当の各巻線部が結線されるべき前記セグメントを同電位に接続する同電位手段とを備えたことを特徴とする回転電機の電機子。
  2. 請求項1に記載の回転電機の電機子において、
    前記同電位手段は、前記整流子の内部に収容され又は該整流子の軸方向の端面に当接して配置されていることを特徴とする回転電機の電機子。
  3. 請求項2に記載の回転電機の電機子において、
    前記同電位手段は、互いに絶縁されて同一平面状に配置された複数の導電板を一体的に有する短絡部材構成群が複数積層されてなることを特徴とする回転電機の電機子。
  4. 請求項2に記載の回転電機の電機子において、
    前記同電位手段は、互いに絶縁された複数の導電線であることを特徴とする回転電機の電機子。
  5. 複数のティースを有する電機子コアと、
    陽極側給電ブラシ及び陰極側給電ブラシが摺接される複数のセグメントを有する整流子と、
    前記電機子コア及び前記整流子が装着された回転軸と、
    互いに同数の前記ティースからなる複数のティース群にそれぞれ所定回数巻回された複数の巻線部、該複数の巻線部のいずれか2つから延びて所定の2個の前記セグメントに結線された渡り線、及び前記複数の巻線部間を、該当の各巻線部が個別に前記セグメントに結線される場合に結線されるべき該セグメントに結線することなく接続する中間渡り線を連続的に有する主巻線部と、
    前記各渡り線の結線された所定の前記セグメント及び前記該当の各巻線部が結線されるべき前記セグメントを同電位に接続する同電位手段とを備えた回転電機の電機子の製造方法において、
    前記所定の2個の前記セグメントのいずれか一方に巻線を結線するとともに、該セグメントから巻線を延ばして前記渡り線のいずれか一方を形成し、
    前記渡り線に連続して、順次、前記複数のティース群に巻線を所定回数巻回して前記複数の巻線部を形成しつつ、前記複数の巻線部間に前記中間渡り線を形成し、
    最後に形成された前記巻線部から巻線を延ばして前記渡り線のいずれか他方を形成するとともに、該渡り線において前記所定の2個の前記セグメントのいずれか他方に巻線を結線することを特徴とする回転電機の電機子の製造方法。
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