JP2003079121A - 多極直列波巻回転電機 - Google Patents

多極直列波巻回転電機

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JP2003079121A
JP2003079121A JP2001264174A JP2001264174A JP2003079121A JP 2003079121 A JP2003079121 A JP 2003079121A JP 2001264174 A JP2001264174 A JP 2001264174A JP 2001264174 A JP2001264174 A JP 2001264174A JP 2003079121 A JP2003079121 A JP 2003079121A
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circuit ring
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Katsuji Hoshi
勝治 星
Kiyoshi Yamamuro
清 山室
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Star Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多極直流回転電機に於けるブラシ機構の部品
点数及び組み立て工数を減じ、小形軽量化を図りながら
高出力を達成する。 【解決手段】 磁極数2p(pは4以上の偶数)の複数
磁極N1、S1、N2、S2、N1’、S1’…を備え
た固定子を有する多極直列波巻回転電機に於いて、コイ
ル数が〔2p±p/2〕個の回転子であって、各磁極毎
に等しい電磁作用を受ける〔p/2〕個の回転子コイル
1、2、3;1’、2’、3’相互の巻き終わり端及び
巻き始め端を互いに直列接続したコイル組として形成
し、コイル組の巻き始め端及び巻き終わり端を磁気的対
称位置に配置された整流子片に各々接続し、更に整流子
片の全てを3番目毎(巻線数が〔p−1〕個の場合)又
は5番目毎(巻線数が〔p+1〕個の場合)に短絡する
ことで形成された多巻線直列波巻回転子と、整流子片に
接触する一対のブラシ機構B1、B2とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コア(鉄心)付き
回転子を用いた多極直列波巻回転電機に関し、特に磁極
数が2p(pは4以上の偶数)である多極直列電動機又
は多極直列発電機である多極直列波巻回転電機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】直流機の代表的回転子巻線方式には、重
ね巻と波巻とがある。図6は、磁極数2p=4、コイル
溝数16の重ね巻におけるブラシ、回転子磁極歯・コイ
ル及び整流子、固定子磁極の関係を示す典型的重ね巻き
の展開図である。ここでは、縦長の長方形で表わされた
回転子磁極歯1、2、3、…16の3個分を取り囲む亀
甲状に図示された16組の環状コイルC1、C2、C
3、…C16を部分的に重ね合わせるように巻回してい
る。各環状コイルC1、C2、C3、…C16は、太い
実線で表わした第1のコイルC1の巻き始めCSは第1
の整流子片1に接続され、巻き終わりCEは、細い実線
で表わした第2のコイルC2の巻き始めCSと共に隣接
する第2の整流子片2に接続される。第2のコイルの巻
き終わりCEは、以下破線で表わされた第3のコイルC
3の巻き始めCSと共に第3の整流子片3に接続され、
以下順次同様に接続されて従来技術による重ね巻きが形
成される。
【0003】このように接続される重ね巻きは並列巻で
あり、極対数(p)、即ち、図6ではN1、S1及びN
2、S2の極対数p=2に等しい並列回路数を有するこ
とから比較的低電圧に於いて大きな電流を許容するた
め、大きな出力が得られる特徴がある。しかし重ね巻き
の並列回路数は極対数(=p)に等しいことから、特性
向上のために磁極数を増加させると、極対数に等しいブ
ラシ機構、たとえば、図6の場合では、+B1、−B
1、+B2、−B2のように2対のブラシ機構を設け、
これらを並列にして電流の授受を行う必要がある。
【0004】図7は、図6に示した重ね巻きにおけるブ
ラシ、整流子片、コイルの相対関係を示したもので、亀
甲形で示されるコイルC1、C2、C3…、方形で囲ま
れた数字1、2、3…で示される整流子片、斜線入りの
方形で示した2組のブラシ+B1、+B2及び−B1、
−B2から構成される。このようなブラシ機構を極対数
に応じた組数必要とすることから、極対数が多いほどブ
ラシ部分の構造が複雑となって小形化の障害となり、資
材・組立て工数の増大からコスト低減の阻害要因となっ
ていた。
【0005】これに対して波巻では、ある整流子片に一
端の接続されたN1、S1極下のコイルが中間の整流子
を経てN2、S2極下のコイルに直列に接続されて回転
子を周回し、その他端が最初の整流子片を通りすぎた隣
接整流子片まで戻るようなコイル構成となる。波巻は直
列巻であるため、比較的高電圧での使用に適する直流機
が得易い特徴があり、更に磁極数の如何にかかわらず並
列回路数aが常に2であるため、電流の授受を行うブラ
シ機構が1組で足りることになり、構造及び保守が簡単
になる特徴がある。
【0006】なお、比較的大きな容量で価格低減の要求
もさほど厳しくない車両用直流機にあっては、扁平コア
レス直流機も使用されるが、波形接続の採用が容易であ
るため、少ないブラシ装置で対応することが出来る。
【0007】しかし、各種車両に用いられる各種手動操
作アシスト用小形直流電動機、たとえば、自動車の電動
窓ガラス、電動ドアミラー等の駆動用として搭載される
小型直流電動機にあっては、通常は12V又は24Vの
バッテリのような低電圧電源で駆動されるものが多いこ
とから、多磁極で重ね巻接続の回転子を使用することに
より出力特性を改善し、特に高トルクを得つつ小形化、
コスト低減の要求に応え得るコア付き直流機が多く採用
される傾向にある。しかしこの種の重ね巻を採用した多
磁極直流波巻回転電機では、前述のようにブラシ対数が
多くなることから、機械的に複雑となり小形化や、コス
ト低減の要請に対応できない大きな欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術の問題点を勘案し、多極直流回転電機に於け
るブラシ機構の部品点数及び組み立て工数を減じ、小形
軽量化を図りながら高出力を達成し得る多極直列波巻回
転電機を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の1(請求項1)
は、磁極数2p(極対数pは4以上の偶数)である複数
磁極を備えた固定子を有する多極直列波巻回転電機に於
いて、コイル溝数が〔2p±(p/2)〕個であるコイ
ル溝にそれぞれ巻回されたコイルを有する回転子であっ
て、前記各磁極毎に等しい電磁作用を受ける〔p/2〕
個の回転子コイル相互の巻き終わり端及び巻き始め端を
互いに直列接続したコイル組として形成し、これらの直
列接続されたコイル組の巻き始め端及び巻き終わり端を
磁気的対称位置に配置された整流子片にそれぞれ接続
し、更に前記整流子片の全てを相互に3番目毎(コイル
数が〔p−1〕個の場合)又は相互に5番目毎(コイル
数が〔p+1〕個の場合)に短絡することによって形成
された多巻線直列波巻回転子と、前記整流子片に接触す
る一対のブラシ機構とを備えた多極直列波巻回転電機で
ある。
【0010】本発明の2(請求項2)は、本発明の1の
多極直列波巻回転電機に於いて、円周を等分する位置に
形成されたp本の接続舌片を有する導体製短絡リングを
〔p−1〕枚重ね合わせ、それらの隣接する導体製短絡
リング相互間に絶縁ワッシャを介在させて短絡リング組
立体を構成し、かつ該短絡リング組立体を回転子コイル
と整流子片との間の軸上に配設し、前記整流子片の全て
を相互に3番目毎(コイル数が〔p−1〕個の場合)に
短絡する接続を、それぞれ該導体製短絡リング組立体の
各導体製短絡リングを介して行うこととしたものであ
る。より具体的に云うと、各組の3番目毎の整流子片と
の接続は各組に対応する導体製短絡リングの接続舌片に
対して行うものである。
【0011】本発明の3(請求項3)は、本発明の1の
多極直列波巻回転電機に於いて、円周を等分する位置に
形成されたp本の接続舌片を有する導体製短絡リングを
〔p+1〕枚重ね合わせ、それらの導体製短絡リング相
互間に絶縁ワッシャを介在させて短絡リング組立体を構
成し、かつ該短絡リング組立体を回転子コイルと整流子
片との間の軸上に配設し、前記整流子片の全てを相互に
5番目毎(コイル線数が〔p+1〕個の場合)に短絡す
る接続を、それぞれ該導体製短絡リング組立体の各導体
製短絡リングを介して行うこととしたものである。より
具体的に云うと、各組の5番目毎の整流子片との接続は
それぞれ各組に対応する導体製短絡リングの接続舌片に
対して行うものである。
【0012】本発明の対象である多極直列波巻回転電機
は、磁極数2p(極対数pは4以上の偶数)を備えた直
流発電機又は直流電動機をいう。殊に、界磁極として継
鉄を兼ねたケーシング内面に所望形状及び所要数の永久
磁石を固着させ、円筒ケーシング底面及び/又はエンド
ブラケットに配設された軸受によって回転子を支承する
ような小形多極直列波巻回転電機である場合に特に有利
に適用可能である。しかし、界磁極がコイル及び鉄心か
らなる電磁石によって形成される直流機であっても適用
可能である。
【0013】本発明の多極直列波巻回転電機の回転子に
あっては、磁極数2p(極対数pは4以上の偶数)に於
ける回転子コイル数が〔2p±(p/2)〕個となるよ
うに選定される。このような磁極数と回転子コイル数
(=コイル溝数)との関係下に於いては、磁極ピッチを
回転子溝ピッチとの比が常に下記のような単純な関係と
なり、電磁作用の不平衡が生じ難い。したがって、円滑
なトルク発生が可能となり、コギングリップルを低減す
ることができる。この関係はp=4、6、8…に於いて
全て成立する。 (1) コイル数〔2p−(p/2)〕個とした際の巻
線ピッチに対する磁極ピッチの比 2p/〔2p−(p/2)〕=2p/(3p/2)=4
/3=1.333 (2) コイル数〔2p+(p/2)〕個とした際の巻
線ピッチに対する磁極ピッチの比 2p/〔2p+(p/2)〕=2p/(5p/2)=4
/5=0.8
【0014】上述のような関係にある回転子コイルは、
磁気的対称位置にある各回転子コイル相互が直列に接続
されたコイル組となっており、これらの直列接続された
回転子コイル組の巻き始め端及び巻き終わり端は、磁気
的対称位置にある整流子片にそれぞれ接続される。更に
3番目又は5番目毎の整流子が短絡されることから、全
体としては2個又は3個直列の回転子コイル組を単位と
する波巻コイルとして形成される。したがって、本発明
の多極直列波巻回転電機によれば、直列接続されたコイ
ル組を単位として実質上の波巻を形成して電磁作用を発
揮する。他方、磁気的対称位置にある整流子片相互は、
それぞれ短絡されている。したがって、1対のブラシ機
構によるブラシと各整流子片との接触によって良好な電
流の授受が行なわれる。
【0015】本発明の多極直列波巻回転電機では、回転
子コイルは複数のコイルが直列接続されたコイル組とし
て電磁作用を発揮する。この間、ブラシを介しての電流
の授受は、「第1ブラシ→第1整流子片→複数磁極のそ
れぞれとの間で等しい電磁作用を受ける回転子コイル組
(直列コイル)の巻き始めから巻き終わり→短絡リング
→第2整流子片→第2ブラシ」のように、又はこの逆方
向によって直接行なわれる。したがって、全体としては
回転子コイル組を単位とする波巻を形成し、常に第1ブ
ラシ及び第2ブラシからなる1対のブラシ機構によって
電流の授受が行なわれ、多極直列波巻回転電機の小形
化、コスト低減等が可能となる。なお磁極対数pは原理
的には8以上の偶数であれば成立するが、ブラシ電流密
度が大きくなり、更に構造も複雑になるため、p=4、
6、8程度が実用的である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を実施例
に基づき図面を参照しながら説明する。 <実施例1>まず図1及び図2を参照しつつ本発明の実
施例1を開示する。図1(a)は、磁極数2p=8、コイ
ル数6(=〔2p−2〕)、ブラシ対数1の多極直列波
巻回転電機の回転子コイル部に於ける構成例を示す展開
図である。
【0017】この図に於ける配置は、大別すれば、上か
ら固定子磁極群M、コイル及びコア(図示していない)
の回転子主要部R、整流子群Cであり、最下部には短絡
導体の接続部を図示している。固定子磁極群Mは、N
1、S1;N2、S2;N1’、S1’;N2’、S
2’となっている。
【0018】回転子のコイル及びコア部Rでは、亀甲状
コイル1、2、3;1’、2’、3’として表わされる
6個の回転子コイル群がある。コイル群のうち左側の
1、2、3は左側の巻線端(巻き始め端とする)がそれ
ぞれ整流子片1、3、5に接続されている。右側のコイ
ル群1’、2’、3’はそれぞれ巻終わり端が整流子片
8、10、12にそれぞれ接続されている。そして各コ
イルの巻線端は、磁気的対称位置にある1、1’;2、
2’;3、3’の巻終わり端と巻き始め端がそれぞれ接
続されている。その結果、磁気的対称位置にあるコイル
1、1’;2、2’;3、3’がそれぞれ直列接続され
たコイル組として形成される。
【0019】最下方の破線は各整流子片を3番目毎に短
絡する状態を示しており、1、4、7、10;2、5、
8、11;3、6、9、12の各4整流子片がそれぞれ
短絡されている。このような整流子片間短絡を行うこと
により、先の巻線端接続に於いて無接続であった整流子
片2、4、6、7、9、11も、いずれかのコイル巻線
端と電気的に接続される。その結果、「整流子片1→コ
イル1→コイル1’→整流子片8→短絡導体S2→整流
子片5→コイル3→コイル3’→…」のように直列接続
されたコイル1及びコイル1’のコイル組を巻線要素と
する実質上波巻回転子に構成される。その他4つのコイ
ルについても同様である。
【0020】図1(b)は、図1(a)を書き改めたもので、
短絡された4つの整流子片の番号が方形で、そして直列
接続されるコイルが丸印で示されている。
【0021】上述の整流子片短絡を行うために、各整流
子片間に短絡導線をはんだ付けやカシメ等で取り付ける
ことも可能であるが、微妙なバランス調整が必要とな
る。そこで、図2に示すように、短絡リング組立体10
を整流子組立体Cに付随させて利用すると都合が良い。
短絡リング組立体10は、図2に示すように、円周上を
4等分する位置に接続舌片14を備えた短絡リング12
を3枚用意し、それぞれの間に絶縁ワッシャ16を介在
させた状態で重ね合わせ、合計12枚(=4×3)の接
続舌片14を等角度間隔で有する短絡リング組立体10
として構成し、前述のように短絡が必要となる整流子片
相互を短絡するように構成する。
【0022】即ち、相互に3番目毎の一組の整流子片
1、4、7、10を一つの短絡リング12の4個の接続
舌片14の各々に接続し、相互に3番目毎の他の一組の
整流子片2、5、8、11を他の一つの短絡リング12
の4個の接続舌片14の各々に接続し、相互に3番目毎
の更に他の一組の整流子片3、6、9、12を残りの一
つの短絡リング12の4個の接続舌片14の各々に接続
するものとする。短絡リング組立体10の各短絡リング
12を短絡導体Sとして利用してこのように接続するこ
とにより、不平衡の生じ難い接続を実現することができ
る。
【0023】<実施例2>次に図3を参照しつつ本発明
の実施例2を開示する。図3(a)は、磁極数(2p)8
に於いて、コイル数10(=8+2)とした場合の直流
波巻回転電機の回転子コイル部における構成例を示す、
実施例1の図1と同様に示す展開図である。
【0024】図3に於ける配置では、固定子磁極群M
は、N1、S1;N2、S2;N1’、S1’;N
2’、S2’で図1と同様であるが、コイル数は10と
なっており、整流子片Cは20となっている。そして短
絡導体Sは、S1、S2、S3、S4、S5のようにな
る。
【0025】この場合にも、「整流子片1→コイル1→
コイル1’→整流子片12→短絡導体S2→(整流子片
2、7)→コイル4→コイル4’→整流子片18→短絡
導体S3→整流子片3→コイル2→コイル2’→整流子
片14→短絡導体S4→(整流子片4、9)→コイル5
→コイル5’→整流子片20→短絡導体S5→整流子片
5→コイル3…」のように直列接続されたコイル1→コ
イル1’、コイル4→コイル4’、コイル2→コイル
2’、コイル5→コイル5’、コイル3→コイル3’の
ような各コイル組を巻線要素とする実質上波巻回転子に
構成される。
【0026】図3(b)は、図3(a)の構成を書き換えたも
のであり、相互に短絡された整流子片を方形で、そして
磁気的対称位置にあって相互に直列接続されるコイルを
丸印でそれぞれ示すものである。なお、この場合の整流
子片の短絡リング組立体は、実施例1で説明し、図2に
示した4つの接続舌片14を有する短絡リング12を隣
接する相互の間に絶縁ワッシャ16を介在させつつ5枚
組み合わせて、整流子片数に等しい合計20の接続舌片
14を定角度間隔で有する短絡リング組立体として構成
し、前述のように短絡が必要となる整流子片相互を短絡
するように構成する。
【0027】即ち、相互に5番目毎の一組の整流子片
1、6、11、16を一つの短絡リング12の4個の接
続舌片14の各々に接続し、相互に5番目毎の他の一組
の整流子片2、7、12、17を他の一つの短絡リング
12の4個の接続舌片14の各々に接続し、更に他の相
互に5番目毎の3組の整流子片3、8、13、18;
4、9、14、19;5、10、15、20について
も、同様に、各組の整流子片毎に、それぞれ他の一つの
短絡リングの4個の接続舌片14の各々に接続するもの
とする。短絡リング組立体10の各短絡リング12を短
絡導体Sとして利用してこのように接続することによ
り、不平衡の生じ難い接続を実現することができる。
【0028】<実施例3>更に図4を参照しつつ本発明
の実施例3を開示する。図4は、磁極数2pが12の場
合に於いて、コイル数9(=12−3)とした場合の直
流波巻回転電機の回転子コイル部における構成例を実施
例1、2の図1、図3と同様に示す展開図である。
【0029】このような磁極数及び回転子コイル群の組
合せでも、巻線ピッチに対する磁極ピッチの比は1.3
33である。この組み合わせに於いては、コイル1、
2、3と磁気的に対称位置にあるコイルには、1’、
2’、3’及び1”、2”、3”があり、これらの3組
のコイルがそれぞれ直列接続となる。たとえば、整流子
片1に巻き始め端が接続されたコイル1→コイル1’→
コイル1”から整流子片14→短絡導体S2→整流子片
2、5→コイル3→コイル3’→コイル3”→整流子片
18→短絡導体S3→整流子片3→コイル2のように実
質上の波巻を構成する。
【0030】このような構成に於いて3組の短絡導体S
1、S2、S3は、磁極対数p(=6)に等しい6本の
接続舌片を定角度間隔で備えた3枚の短絡リングからな
る短絡リング組立体によって構成することができる。該
短絡リング組立体は実施例1及び2と同様に組み立てる
ものであり、したがって、合計18本(=3×6)の定
角度間隔に配置された接続舌片が構成される。
【0031】整流子片との接続関係も云うまでもなく実
施例1、2と同様であり、相互に3番目毎の3組の整流
子片1、4、7、10、13、16;2、5、8、1
1、14、17;3、6、9、12、15、18を、同
様に、各組の整流子片毎に、それぞれ異なる一つの短絡
リングの6個の接続舌片の各々に接続するものとする。
【0032】<実施例4>最後に図5を参照しつつ本発
明の実施例4を開示する。図5は、磁極数2pが12の
場合に於いて、コイル数15(=12+3)とした場合
の直流波巻回転電機の回転子コイル部に於ける構成例
を、実施例1、2の図1、図3と同様に示す展開図であ
る。
【0033】このような磁極数及び回転子コイル群の組
合せでも、巻線ピッチに対する磁極ピッチの比は0.8
である。この組み合わせでは、コイル1、2、3、4、
5、これらのコイルに対して磁気的に対称位置にあるコ
イル1’、2’、3’、4’、5’、並びに1”、
2”、3”、4”、5”の合計15個のコイルがある。
展開図を辿れば明らかなように、磁気的に対称位置にあ
る各コイル「1、1’、1”」は互いに直列に接続さ
れ、整流子片1から整流子片22に至る電気回路が形成
される。整流子片22は短絡導体S2を経て整流子片
2、整流子片7によりコイル4、4’、4”に至る。
【0034】この場合の短絡導体は、S1、S2、S
3、S4、S5のように5個必要で、短絡リングの周囲
に定角度間隔で突出させる接続舌片をpに等しく6本と
し、かつ5枚のその短絡リングを隣接するそれらの間に
絶縁ワッシャを介在させて組立てることにより、短絡リ
ング組立体を構成する。こうして該短絡リング組立体に
於ける等角度間隔で配される接続舌片は整流子片数に等
しい合計30本(=5×6)となる。
【0035】整流子片との接続関係は云うまでもなく既
述の実施例と同様であり、相互に5番目毎の5組の整流
子片1、6、11、16、21、26;2、7、12、
17、22、27;3、8、13、18、23、28;
4、9、14、19、24、29;5、10、15、2
0、25、30を、同様に、各組の整流子片毎に、それ
ぞれ異なる一つの短絡リングの6個の接続舌片の各々に
接続するものとする。
【0036】以上の実施例1、2、3、4のように構成
される多極直列波巻回転電機によれば、複数の磁極対の
磁気的に対称的な位置にある回転子コイルを直列接続
し、対応する整流子片を短絡する結果、並列巻でありな
がら波巻と同様に作用する。したがって、多極化及び小
スロットとなる。また、集中巻として1ターンの長さを
小さくしながら、所期の出力特性を得ることができる。
1ターンの長さを低減することから、回転子重量を低減
することができ、小形軽量高出力の直流電動機が得られ
る。
【0037】またこのような実施例1、2、3、4の回
転子の製造にあたって、回転子コア、整流子、コイルの
構造等は従来の回転子と同じものが使用でき、単に製造
過程に於いて結線を変更すれば良い。したがって、コア
の抜き型やコイルの巻き線装置等は従来の設備をそのま
ま利用することができる。特に、コイル端の接続は、コ
イル2個を直列に接続してコイル組としてその巻き始め
端及び巻き終わり単を整流子片に接続するものであり、
工数的にも殆ど変わらない。なお、整流子片相互の短絡
には、短絡リング組立体を整流子組立体に隣接して設け
ることにより容易に実現できる。また、回転子の不平衡
を招く要因もないことから、格別の工数増加を招くこと
もない。
【0038】なお、以上の実施例1、2、3、4に於い
ては、界磁極として永久磁石を使用しているが、固定子
鉄心に界磁コイルを巻き回した電磁石式界磁であっても
同様に適用することができる。また、詳述した構成は自
動車類の各部に搭載された機器類を駆動するアシスト用
直流電動機を念頭に於いているが、OA機器類、産業用
機械等の分野に於いても適用可能である。更に、一般に
モータへの適用を考慮しているが、特殊な用途にあって
は、発電機としての利用も差し支えない。
【0039】
【発明の効果】本発明の1の多極直列波巻回転電機によ
れば、回転子コイルの接続を変更して、直列コイル組を
形成し、更に対応する整流子片相互を短絡して実質上の
波巻を実現しているため、ブラシ対数が1組で足りるこ
とになる。その結果、直流機の宿命とも言えるブラシ‐
整流子部分の構造が簡潔となり、これに伴ってブラシ
材、ばね類、ブラシ保持筒、ブラシ間接続導体等の資材
費が節減でき、組立て工数も低減できる。
【0040】また、直流機に於ける主な故障原因は、ブ
ラシ‐整流子間の異常接触、火花発生、整流不良等のよ
うにブラシ‐整流子間で発生するものが多く、多極巻線
でありながらブラシ数を1対のみに低減することによっ
てかかる故障原因を減らすことができ、整流子寿命を伸
長させることになる。したがって、多極直列波巻回転電
機の信頼性向上も期待できる。
【0041】本発明の2又は3の多極直列波巻回転電機
によれば、整流子片相互の短絡が短絡リング組立体を整
流子組立体に隣接して設けることにより容易に実現でき
るものであり、更にこのような構成によれば、回転子の
不平衡を招く要因もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施例1の多極直列波巻回転電機に於け
る8極6コイル回転子のコイル及び整流子の接続状態を
示す展開図。(b)は(a)の多極直列波巻回転電機に於ける
8極6コイル回転子のコイル及び整流子のそれぞれの相
対関係を簡潔に示したダイヤグラム。
【図2】実施例1の多極直列波巻回転電機の整流子片短
絡に適用する短絡リング組立体及び整流子組立体の構成
を示す説明図。
【図3】(a)は実施例2の多極直列波巻回転電機に於け
る8極10コイル回転子のコイル及び整流子の接続状態
を示す展開図。(b)は(a)の多極直列波巻回転電機に於け
る8極10コイル回転子のコイル及び整流子のそれぞれ
の相対関係を簡潔に示したダイヤグラム。
【図4】実施例3の多極直列波巻回転電機に於ける12
極9コイル回転子のコイル及び整流子の接続状態を示す
展開図。
【図5】実施例4の多極直列波巻回転電機に於ける12
極15コイル回転子のコイル及び整流子の接続状態を示
す展開図。
【図6】従来技術の多極並列巻直流回転電機の回転子コ
イル及び整流子の接続状態を示す展開図。
【図7】図6に示した従来技術の多極並列巻直流回転電
機の回転子コイル及び整流子のそれぞれの相対関係を図
示したダイヤグラム。
【符号の説明】
1 整流子組立体 10 短絡リング組立体 12 短絡リング 14 接続舌片 16 絶縁ワッシャ C 整流子 B1、B2 ブラシ N、S 磁極 S1、S2、S3、S4、S5 短絡導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H603 BB01 BB02 BB04 BB12 CA05 CB01 CB11 CC03 CC17 CD06 5H613 AA03 BB04 GA11 GB01 KK04 5H623 BB01 BB07 HH03 HH04 JJ03 LL01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁極数2p(極対数pは4以上の偶数)
    である複数磁極を備えた固定子を有する多極直列波巻回
    転電機に於いて、コイル数が〔2p±p/2〕個である
    回転子であって、前記各磁極毎に等しい電磁作用を受け
    る〔p/2〕個の回転子コイル相互の巻き終わり端及び
    巻き始め端を互いに直列接続したコイル組として形成
    し、これらの直列接続されたコイル組の巻き始め端及び
    巻き終わり端を磁気的対称位置に配置された整流子片に
    それぞれ接続し、更に巻線数が〔p−1〕個の場合は、
    前記整流子片の全てを相互に3番目毎に、巻線数が〔p
    +1〕個の場合は、前記整流子片の全てを相互に5番目
    毎に、それぞれ短絡することによって形成された多巻線
    直列波巻回転子と、前記整流子片に接触する一対のブラ
    シ機構と、を備えた多極直列波巻回転電機。
  2. 【請求項2】 円周を等分する位置に形成されたp本の
    接続舌片を有する導体製短絡リングを該接続舌片が円周
    上に等角度間隔で配位されるように〔p−1〕枚重ね合
    わせ、かつそれらの隣接する導体製短絡リング相互間に
    絶縁ワッシャを介在させて短絡リング組立体を構成し、
    かつ該短絡リング組立体を回転子コイルと整流子片との
    間の軸上に配設し、 前記コイル数が〔p−1〕個の場合の整流子片の全てを
    相互に3番目毎に短絡する接続を、上記短絡リング組立
    体を構成する各導体製短絡リング毎にその接続舌片に対
    して行うことで構成した請求項1の多極直列波巻回転電
    機。
  3. 【請求項3】 円周を等分する位置に形成されたp本の
    接続舌片を有する導体製短絡リングを該接続舌片が円周
    上に等角度間隔で配位されるように〔p+1〕枚重ね合
    わせ、かつそれらの隣接する導体製短絡リング相互間に
    絶縁ワッシャを介在させて短絡リング組立体を構成し、
    かつ該短絡リング組立体を回転子コイルと整流子片との
    間の軸上に配設し、 前記コイル数が〔p+1〕個の場合の整流子片の全てを
    相互に5番目毎に短絡する接続を、上記短絡リング組立
    体を構成する各導体製短絡リング毎にその接続舌片に対
    して行うことで構成した請求項1の多極直列波巻回転電
    機。
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