JP2007282185A - 車載受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
移動環境において地上デジタル放送受信時に、電界強度の変動によって再生するセグメントが切替える際に視聴者が感じるコンテンツの途切れを低減させることを目的とする。
【解決手段】
受信端末中に、復調器あるいはチューナーから取得することが可能である電界強度値,ビットエラーレート,C/N比,MER値の少なくとも1つを引数とする関数関係から映像と音声の切替えタイミングを算出する判定装置と、判定装置からの信号に従って再生するデータを切替える再生装置を設け、電波状態が悪化した際には、予め音声を再生するセグメントを切替えた後、映像を再生するセグメントを切替え、電波状態が改善した際には、映像を再生するセグメントを切替えた後、音声を再生するセグメントを切替える操作を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動体向けのデジタル放送受信機、並びにナビゲーション装置に関する。
近年、テレビジョン放送のデジタル化が進んでいる。CS,BS,地上波のデジタル放送では、固定受信向け放送が既に開始されているが、今後、地上波デジタル放送では、移動体向けの放送サービスが大きく普及する予定である。
移動体での放送受信では、移動中に生じる電波のシャドウイング,フェージング,周波数のドップラーシフト等の要因により、固定受信に比べて、受信状態の変動が大きくなる。このため、移動体で固定受信と同じ高品質な映像や音声を受信しようとしても、電界強度が劣化する場所を通過中には、受信しきれない場合がある。このため移動体受信では、移動中に変動する電波の受信状態に対応し、いかにして放送サービスが途切れないようにするかということが、重要な課題である。
デジタル放送では、映像情報はデジタル化され、ビットストリーム化して送出される。更に、その他の情報(例えば音声や、チャンネル情報,番組情報など)のビットストリームとともに多重化され、RF(Radio Frequency) 変調を施して、アンテナから放送電波として放送される。これらのビットストリームを以下では単にストリームと呼ぶ。また必要に応じて、映像をビットストリーム化したものを映像ストリーム,音声をビットストリーム化したものを音声ストリームと呼ぶことにする。
デジタル放送では、一般的に、MPEG2システムを用いて放送データが作成される。
MPEG2システムでは、複数のストリームを多重化して一つのストリームとして取り扱うことができる。これはトランスポートストリーム(TS)と呼ばれる。このために、個別のストリームは、ID番号(PID)が付加された188バイト若しくは204バイトのTSパケットに分割される。このTSパケットを単位として、複数のストリームのTSパケットを多重化した一つのストリームを生成する。
デジタル放送では、一般に映像を圧縮した後、ストリーム化して伝送する方式を取る。これは、放送電波の限られた帯域を有効活用するために採られる手法である。圧縮には、本来映像の持つ情報量を完全に元に戻すことのできる可逆圧縮と、完全には再生することのできない非可逆圧縮がある。デジタル放送では非可逆圧縮方式により、高い圧縮率を実現し、圧縮率を変えることで、伝送ビットレートをコントロールすることができる。
デジタル放送の場合、放送局では、映像ストリームや音声ストリーム,データストリーム,制御情報ストリームなどの複数のストリームを多重化したストリームを生成し、これらのストリームを自局の放送チャンネルにおける周波数帯の放送電波に変調し、送信設備から空中に電波によって放射する。例えば日本の地上デジタル放送では、1チャンネル当たり6MHzの帯域が割り当てられ、そのうちの14に分割された帯域中13の帯域を利用して(分割された単位はセグメントと呼ばれる)ストリームを放送している。更にセグメント毎に、伝送速度,変調方式,誤り訂正符号の付加率などの伝送方式を変えることが可能である。
デジタル放送では、このセグメント分割を利用して、階層化伝送という形を取ることができる。階層化伝送とは、複数の階層に分け、階層毎に伝送方式を変えて伝送する形態を意味する。例えば、13個のセグメントのうち12セグメントをハイビジョンセグメントとして一つの階層に割り当て、この帯域では、移動受信には弱いが、広帯域を使用して高いビットレートで高品質の映像を送信することができる。一方、残りの1セグメントを簡易動画セグメントとして用い、これをもう一つの階層として割り当てて、狭い帯域の中に低いビットレートで低品質の映像となるが、移動受信に強い伝送方式で送ることができる。この様にして一つの放送チャンネルの中で、ある階層は他の階層に比べて、正常受信に必要なC/N比(Carrier vs. Noise Ratio) が小さくて済むように制御することが可能である。
例えば日本の地上デジタル放送の場合、A階層に1セグメント・QPSK・FEC1/2、B階層に12セグメント・64QAM・FEC3/4を用いた場合、A階層受信に必要なC/N比は、B階層受信に必要なC/N比に比べて15dB程度小さくて済む。一方、この場合A階層では、音声・映像・データ放送・制御信号などを含めて約312kbps程度の伝送容量となり、同様にB階層は、約17Mbps程度の伝送容量となる。この様に、階層化伝送では、一つのチャンネルの中で、異なる伝送品質を持つストリームを伝送することが可能となる。
携帯端末の2〜3インチ程度の画面サイズであれば、A階層で送信できる品質の映像でも、画面が小さいために視聴者は気にならないと考えられる。しかし、車載端末に搭載される、例えば7インチ以上の画面サイズでは、従来のアナログテレビ品質であるSDTV(Standard Definition)品質の映像若しくはそれ以上のHDTV(High Definition)品質の映像で見たいというユーザーからの要求がある。
例えば日本のデジタル放送の場合、ハイビジョンセグメントであるB階層では、MPEG2映像圧縮方式により、高品質なハイビジョン放送を行い、既に放送を開始している。一方、簡易動画セグメントであるA階層では、ARIB規格に定められたH.264映像圧縮方式により、低ビットレートながら移動受信に強い映像を放送する予定となっている。このため、同じ受信強度であれば、高品質映像にノイズが発生したり、ブラックアウトしてしまうような状況であっても、低品質映像は正常に受信できている確率が高い。
また、送出側では、一つのコンテンツから高品質の映像ストリームと低品質の映像ストリームを生成し、それぞれB階層及びA階層に多重して送出する放送形態(サイマル放送と呼ばれる)が主な放送形態として実施される予定となっている。
そのため、受信側では、電波の受信状態が良い時には弱階層の高品質映像ストリームを表示し、電波の受信状態が悪くなった時には強階層の低品質映像ストリームに切替えることで、電波状態の変動により電波が弱くなった場合でも、映像がフリーズしないように表示する技術が提案されている。
特開2003−143503号公報
本発明の課題は、移動環境においてデジタル放送受信時に、電界強度の変動によってハイビジョンセグメントに多重されている映像,音声の再生が困難になった場合に、ハイビジョンセグメントから簡易動画セグメントに多重されている映像,音声の再生に切替える際、一度に映像と音声が切替わると、放送されているコンテンツの途切れが大きく感じられる。この現象に対して、映像と音声の切替えタイミングをずらすことにより視聴に感じる途切れの現象を緩和することを目的とする。また、切替えが発生する電界強度の閾値付近では高品質から低品質、あるいは低品質から高品質へのセグメント切替えが頻繁に発生する現象が観測される。この際、放送局側では必ずしも高品質音声と低品質音声の同期が取られていないため、セグメント切替えが頻繁に発生するとかえって途切れが大きく感じられる。本発明の課題は、この現象を低減させることを目的とする。
受信した放送電波を復調,TS処理して作成されるデジタルデータをデコードして表示並びに再生を行うデジタル放送受信装置において、受信した放送電波の信号から復調器あるいはチューナーで取得することが可能な電界強度値,ビットエラーレート(BER),C/N比,変調誤差比(MER)の少なくとも1つを引数とする関数関係から映像と音声の切替えタイミングをそれぞれ独立に算出する切替判定装置と、切替判定装置からの信号に従って再生するデータを切替える再生装置を設ける。この切替判定装置では、電波状態が悪化した際には、予め音声を再生するセグメントを切替えた後、映像を再生するセグメントを切替え、電波状態が改善した際には、映像を再生するセグメントを切替えた後、音声を再生するセグメントを切替える操作を行う。
また、複数種類の放送電波を受信することが可能なチューナーを有し、受信した放送電波をそれぞれ復調,TS処理して作成されるデジタルデータをデコードして表示並びに再生を行うデジタル放送受信装置において、受信した放送電波の信号から復調器あるいはチューナーで取得することが可能な電界強度値,ビットエラーレート(BER),C/N比,変調誤差比(MER)の少なくとも1つを引数とする関数関係から映像と音声の切替えタイミングをそれぞれ独立に算出する切替判定装置と、切替判定装置からの信号に従って再生するデータを切替える再生装置を設ける。この切替判定装置では、電波状態が悪化した際には、現在受信している放送電波から本装置内に具備している他の放送電波を受信するチューナーに切替えるかどうかを判定し放送電波を決定した後に、決定した放送電波を用いて予め音声を再生するセグメントを切替えた後、映像を再生するセグメントを切替え、電波状態が改善した際には、映像を再生するセグメントを切替えた後、音声を再生するセグメントを切替える操作を行う。
例えば、A,B二つの異なる放送電波を受信するチューナーを具備していて、初期状態としてチューナーAの12セグメントとチューナーAの1セグメントを受信していた場合、切替え時にチューナーBの12セグメントとチューナーBの1セグメントに変更する。
セグメント切替えの際に、音声と映像の切替えタイミングをずらすことによって、視聴者からはセグメント切替え時のショックを低減することが可能となり、違和感が少ないデジタルテレビを視聴することが可能となる。
以下、図面を用いて本発明を用いた実施例を説明する。
以下、本発明を用いた第一の実施例について、図1を用いて説明する。図1は、車載受信端末の全体構成を示している。車載受信装置は、放送を受信するアンテナ101,チューナー(RF)102,チューナーからの信号を復調してMPEG−2のTSまでに変換する復調器103,復調器からの信号に多重化されているデジタルデータを分離する
DEMUX104,DEMUX104で分離された各デジタルデータをデコードするデコーダ群であるデコーダ1(105−1),デコーダ2(105−2),デコーダN(105−3)、各デコーダでデコードされたデータを一定周期で更新する再生制御装置107,電波品質の状態によって再生制御装置107で表示するデータを切替える切替選択装置
106並びに再生制御装置107からの信号を再生する再生装置108を備えている。
次に、図1中の各装置について説明する。復調器103は、受信アンテナで受信しチューナー102で選択されたチャンネルのRF信号をトランスポートストリーム(TS)に変換する装置である。また、DEMUX104は復調部からのトランスポートストリーム中に含まれているデジタルデータを区分し、それぞれのデータ属性に対応した後段にあるデコーダ群(105−1〜105−3)にデータを渡す役割を持つ。各デコーダにてデコードされたデータは、まず再生制御装置107にてその表示,再生を管理される。一方、切替選択装置106は、復調器103から受信したチャンネルの電波品質を示す指標、例えばビットエラーレート,C/N値,電界強度,MERに代表される物理量の少なくとも1つを受け取り、切替選択装置106はこの指標に基づいて表示該当時間における最適な表示データを選択する。この結果を基に、再生制御装置107では再生装置108における表示内容を制御する。
次に、上記の切替選択装置106の処理について、図8を用いて説明する。切替選択装置106では図1中のデコーダ群の各デコーダ(105−1〜105−3)より、DEMUX104での処理後に取得するTSパケットからPESパケットを構築する。その時各デコーダ(105−1〜105−3)は、PESパケットヘッダ中に格納されている、データを表示,再生すべき時刻に関する情報(PTS=Presentation Time Stamp) を取得し、それぞれのデコーダ毎のPTSを逐次的に切替選択装置106に転送する。切替選択装置
106では転送されてくる各デコーダからのPTS情報を逐次取得する(1501)。また再生制御装置107は、現在再生しているストリームのPTS情報を切替選択装置106に送出しており、切替選択装置106ではこの再生ストリームのPTS情報を再生制御装置107から取得する(1502)。
一方、同時に復調器103より電波品質に代表されるセグメント切替えのためのパラメータを取得し、セグメント切替えが発生するか否かの予測を行う(1503)。セグメント切替えが発生すると予測されない場合は処理1501に戻って再び処理を繰り返す。またセグメント切替えが発生すると判定された場合は、現時点で再生しているストリームにおいて、切替え時間のPTSの予測計算を行う(1504)。次に12セグメントストリームと1セグメントストリームのコンテンツの再生時刻のずれを考慮して切替え先のストリームにおけるPTSを予測計算する(1505)。切替え時間のPTSの予測計算は、後に出てくる音声と映像の切替えタイミングの差分情報を元に算出する。この差分情報は、後述する固定的な電波品質指標から算出される数値、あるいは、ニューラルネットワークに代表される履歴データを用いた動的な切替えタイミングを算出した数値である。
ここで算出した切替え先となるPTSを持つPESパケットが端末中のバッファ内にあるかどうかを判定し(1506)、もし無い場合は、ストリーム切替時のコンテンツの差を出来るだけ少なくするために、一番近い値のPTSをもつPESパケットのPTSを切替えタイミングにする(1508)。また切替え先のPTSを持つPESパケットが端末中のバッファ内に存在する場合は、該当するPTSを切替えタイミングとして設定する
(1507)。そして、処理1503にて予測された切替え時間になったら、切替えタイミングとなるPTSを持つPESパケットから再生するように再生制御装置107に信号を出し、該当するストリームを再生装置108にて再生する。
次に、図2を用いてデジタル放送における電波品質と、セグメント切替えの概念について説明する。図2は横軸が伝送品質、縦軸が電波品質を表す。この電波品質は、例えば、図2の例では抽象的に表示される映像の画質を現すものとする。この場合、図2(A)の点では12セグメントの映像(HDTV)でも十分に表示するための伝送品質が保たれている。しかし、図2(A)と(B)の間は、HDTVを表示することは可能であるものの、更に伝送品質が低下するとHDTVを表示することができなくなる領域である。(B)と(C)の間はHDTVを十分な映像品質で表示することが出来ない領域である。ただし、ファイル伝送で行われるデータ放送の内容に関しては、HDTVの領域のデータを表示することは可能な領域である。(C)と(D)の間では、1セグメントの映像,音声が表示,再生される領域である。(D)と(E)の間は映像音声系のストリームデータの表示は不可能な領域である。ただし、この領域でも1セグメント放送に含まれるデータ放送の内容を表示することは可能である。
この様な映像品質と伝送品質の関係があるため、映像表示の時点でどのパターンにより表示を行うかを切替選択装置106で決定する。切替選択装置106は、切替判定装置
301と関数関係テーブル302を備えている。この関数関係テーブル302の作成について説明する。関数関係テーブル302を作成する際には、予めある程度の量(例えば
100サンプル程度)の履歴データを収集しておく。この履歴データは映像を表示しようとしている時刻から数単位時間の間における図2に示した伝送品質と映像品質の座標位置を記録したものである。すなわち、映像品質と伝送品質の遷移状態を記録したデータである。この様なデータを用いて、例えば図4に示すように、ニューラルネットワークに前記履歴データを入力して学習させることにより、ある時点nにおける伝送品質と映像品質の座標位置を、その時点より過去k時点までのデータを用いて算出し、その算出結果が図2における(A)から(E)の領域のどの領域に入るかどうかを判定することにより、セグメントを切替えるか否かの判定を行う。この時の学習に入力するデータは、n+1からn+kまでのデータをニューラルネットワークの入力側のノードに入力し、出力側においてはnにおける伝送品質と映像品質に近い座標位置を入力する。これを前記した100サンプル以上のデータを用いて一般的なラメルハート型の階層型ニューラルネットワークを用いて繰り返し計算を行いながら各ノードを接続しているブランチに対する重み係数を決定する。すなわち前記関数関係テーブル302はこの重み係数を格納したものである。そして、関数関係テーブルに格納された重み係数を用いたニューラルネットを用いて切替判定装置301では復調器103から得られた受信状態の指標を入力として、表示に用いるパターンを求め、再生制御装置107に再生するストリームデータの切替えを指示する。
ここでは切替判定装置301の例として、ニューラルネットワークを用いたものを説明したが、その他の手法として例えば、伝送品質と映像品質をファジィのメンバーシップ関数で表現し、前記したニューラルネットワークを用いた代わりに、関数関係をファジィ推論を用いて算出する方法を用いてもよい。また、伝送品質と映像品質間の関数関係を定義して、遺伝的アルゴリズム、あるいはタブーサーチ法を用いて関数関係を算出する、あるいは線形計画法,二次計画法を用いた最適化手法による算出、並びにルールベースのエキスパートシステムに代表されるヒューリスティックな算出法、又は確率的手法による関数関係の算出法等の手法を用いても良い。
また、この様に履歴データを用いるだけでは、一般的に言われているヒステリシスカーブの付近での冗長な切替りが発生するが、その場合は、履歴データをフィルタリングすることによって、冗長な切替りが発生しない関数関係を計算することが可能である。本実施例では、この履歴データのフィルタリングとして正規分布曲線に基づく信頼度検定法を用いる方法を用いる。これは前記した少なくとも100以上のサンプルデータがある場合に、n+1からn+kにおける電波品質の変移と、nにおける伝送品質と映像品質との座標の位置との関係から平均的な傾向を算出し、その平均的傾向と各データの標準偏差を比較して、2σ以上の領域にあるデータを棄却データとして、学習の対象とする履歴データから除外し、残ったデータを関数関係の計算に用いる。
また、前記した方法では予め関数関係を事前に収集した履歴データのみから導出したものの、電波を受信しながら関数関係を逐次更新してゆくことも可能である。この更新を可能とするために、図3に示すように関数関係更新装置303を設ける構成も可能である。関数関係更新装置303では、前記した関数関係テーブル302に対して、入力されたn+1からn+kにおけるデータをニューラルネットに入力して収束計算を実施し、ニューラルネットの各ノード間のブランチに対応する重み係数を更新することで関数関係を最新の電波状態に合わせた形で関数関係テーブル302に保持することが可能となる。
次に図5と図6を用いて時間差を持って映像と音声の切替えを行う際の概念について説明する。まず、図5と図6ではデジタル放送で放送されるコンテンツについて、その内容は同じであるが、映像や音声のエンコード方式、あるいはビットレートは異なるストリームによるサイマル放送が行われているものとする。従来の方法では、電波状態が悪化した際に、映像と音声が同時に切替えられているため、映像と音声の途切れが視聴者から認識されやすかった。これに対し、本発明では図5に示した切替時点801に示すように映像と音声を異なるタイミングで切替わるために、音声用の切替閾値と映像用の切替閾値を設ける。図の701,702はそれぞれ12セグメントの映像,12セグメントの音声のストリームを示し、703,704はそれぞれ1セグメントの映像,1セグメントの音声ストリームを示している。また、横軸は時間の推移を示し、切替時点705はセグメント切替えが発生する時点である。また、図中のハッチングを施した部分は、実際に音声,映像が再生される領域を示し、破線で囲まれた白抜きの部分はストリームが再生されないことを示している。
切替時点705で再生ストリームを12セグメントから1セグメントに切替える際、映像と音声を同時に切替えてしまうと映像,音声のショック(切替え時に発生するずれ)が顕著となる。この違和感を与える要因の多くは、放送局設備で発生する12セグメントと1セグメントのストリームのずれに起因する。この様な状況を回避するため、本発明では図5に示すようにセグメントを切替える際の映像と音声のタイミングをずらすことによりショックの緩和を図る。これはまず、途切れが比較的気になる音声データについて、例えば電界強度の値あるいはC/N比,BER,MERにより決定される切替時点705よりも前の切替時点801で1セグメントの音声に切替え、その後、切替時点705にて12セグメントのストリームの映像から1セグメントのストリームの映像に切替える。
この際に先に述べたように放送局の設備における遅延により、単に切替時点801にて音声を切替えたとしても音声のショックは発生してしまう。これを防ぐために、12セグメントのストリームから音声をエンコードしてPES化する際に多重されるPTS
(Presentation Time Stamp) と、1セグメントのストリームから音声をエンコードする際に多重化されるPTSの同期を取ることにより、切替え時の音声の同期を取る。エンコードする際には、12セグメントのストリームも1セグメントのストリームもサイマル放送であるため、放送局側では、ストリーム送信開始時にはPTSの値をリセットし、端末側で再生同期を取ることが可能であるように設定をしておく。また、端末側での12セグメントのストリームと1セグメントのストリームの再生同期をPTSにより取るために、少なくとも映像を再生するストリームの切替えからこれに先立ち音声を再生するストリームの切替えまでの時間をカバーできるように、領域802に示した再生時間に相当する量の12セグメントストリームと1セグメントストリームを蓄積できるバッファを受信端末に設定する。
切替え時の同期は、図8に示したフローと同様に、切替えが発生することをバッファ中で検知した際に、12セグメントストリームにおいて、切替え時間のPTSの予測計算を行い、次に12セグメントストリームと1セグメントストリームのコンテンツの再生時刻のずれと音声切替え用の所定時間を考慮して切替え先の1セグメントストリームにおける音声のPTSを算出する。そして算出した切替え先となる音声のPTSを持つ1セグメントストリームのPESパケットがバッファ内にあるかどうかを調べ、無い場合はこの音声のPTSに一番近い値の音声のPTSをもつPESパケットの音声のPTSを切替えタイミングにする。また切替え先の音声のPTSを持つ1セグメントストリームのPESパケットがバッファ内に存在する場合は、該当するPTSを音声の切替えタイミングする。この様に、12セグメントのストリームの音声のPTSと1セグメントのストリームの音声のPTSとを比較し、切替え元のPTSと近い値を持つ切替え先のPTSをもつストリームのパケットを連続する形で再生装置108に送信する。
映像の場合も音声の場合の説明と同様に、放送局側で番組をエンコードする際に、ストリーム701とストリーム703のPTSは予め同期を取っておく。そして映像のストリームについては図8の処理と同様にしてセグメント切替えを行う。これにより、音声の同期の場合と同様に途切れ無く音声と映像を時間をずらしながら12セグメント放送と1セグメント放送の切替えを行うことが出来る。この様にして、音声と映像をそれぞれスムーズに切替え、更に音声と映像のタイミングをずらすことにより、いっそう違和感無くセグメント切替えを実施することが可能となる。
ここで、例えば電波品質の基準にBER値を用いると、だいたいBER値が1×10-4程度で12セグメントの受信の可否が分かれることが一般的に知られている。そこで、映像の切替時点705と音声の切替時点801の設定は、例えば切替時点801は1×10-5に設定することにより、予め12セグメントが1×10-5付近になったときにまず音声が切替り、更に1×10-4になったところで映像が切替わるという形で映像,音声を再生するセグメントが推移する。
また、先に述べた方法では切替時点705,802を、電波品質を表す静的な指標を用いて判断したが、先に述べたように、ニューラルネットワークで切替時点を予測を行う場合には、ニューラルネットワークで学習する際に用いる履歴データにおいて、図2に示した領域の区分を出力データとするのではなく、現時点からどれくらいの時間後に音声と映像のセグメント切替えをすべきかというデータを教師データとして学習させておくことにより、切替時点705と801を算出することが可能となる。この2つの情報を用いて、先に述べたように、切替時点をダイナミックに設定し、12セグメント,1セグメント中の音声,映像ストリーム中にそれぞれ含まれる各切替時点に対応するPTSを基準として、途切れの無い、かつ音声映像ショックが低減されたスムーズな再生が可能となる。
更に、簡便な方法として、所定時間の間における受信状態の指標の平均値が所定の閾値を下回った場合、セグメント切替えが必要であると判断して、再生する音声ストリームを12セグメントから1セグメントに切替え、所定の時間経過後に映像ストリームについても12セグメントから1セグメントにセグメント切替えを行う方法が考えられる。この場合、12セグメントの音声ストリームの次に再生するPESパケットのPTSと同じPTSを持つ1セグメントの音声ストリームのPESパケットをバッファの中から探し、最も近いPTSを持つPESパケットで音声ストリームについてセグメント切替えを行い、映像ストリームについては12セグメントのPESパケットの内、音声ストリームを切替えた際のPTSから所定の切替え遅延時間だけ経過したPTSを求め、このPTSの最も近い1セグメントの映像ストリームのPESパケットをバッファの中から探し、映像ストリームについてセグメント切替えを行う。
また、悪条件の受信環境から受信条件が良くなった場合には、図2に従うと、例えば受信状態の座標位置が(B)よりも(A)側になった際に、予め映像を1セグメント用の映像から12セグメント用の映像に切替え、受信状態の座標位置が(B)より右になった際に、音声を1セグメント用の音声から12セグメント用の音声に切替える。この場合も、映像音声を12セグメントから1セグメントに切替える際には映像と音声が同時に切替えるため、映像,音声のショック(切替え時に発生するずれ)が顕著となることから、図5に示した切替えと逆の手順で、セグメントを切替える際の映像と音声のタイミングをずらす方法が図6に示した方法である。
図6の横軸は時間の推移を示し、切替時点901はセグメント切替えが発生する時点である。この場合は、最初に1セグメントの映像音声が再生されていて、電波状態が良くなったため、12セグメントの映像音声を再生に切替える場合を表している。例えば電界強度の値、あるいはC/N比,BER,MERにより決定される切替時点901で、まず、途切れが比較的気にならない映像のストリームを12セグメントの映像に切替え、その後、切替時点1001にて音声ストリームを1セグメントから12セグメントに切替える。この際に先に述べたように放送局の設備における遅延により、単に切替時点1001にて音声を切替えたとしても、音声ショックは発生する。
これを防ぐために、12セグメントの音声をエンコードしてPES化する際に多重されるPTSと1セグメントの音声をエンコードする際に多重化されるPTSの同期を取ることにより切替え時の音声の同期を取る。放送局側では、コンテンツをエンコードする際には、12セグメントのストリームも1セグメントのストリームもサイマル放送であるため、開始時にはPTSの値をリセットして各ストリームの映像,音声共に同期再生が可能であるように設定をしておくものとする。また、端末側では、12セグメントのストリームと1セグメントのストリームの再生同期をPTSで取るために、領域1002に示す時間分の各ストリームを蓄積できる量のバッファを受信端末に設定する。
切替え時の同期は、セグメント切替えが発生することをバッファ中で検知した際に、図8の処理と同様にして切替時点901で映像ストリームのセグメント切替えを行う。そして、上述の手順と同様に12セグメント音声のPTSと1セグメント音声のPTSを比較し、切替え元のPTSと近い値を持つ切替え先のPTSをもつストリームのパケットを連続する形で再生装置108にデータ送信する。この様に、音声の同期の場合と同様に途切れなく音声と映像を時間をずらしながら12セグメント放送と1セグメント放送の切替えを行うことで、音声を途切れなくスムーズに、また映像も乱れを抑えてスムーズに切替え、これらの切替えタイミングをずらすことにより、いっそう違和感なくセグメント切替えを実施することが可能となる。
ここで、切替時点901と切替時点1001の設定は、図5に示した切替時点705と切替時点801と同様に、電波品質の基準をBER値とすると、切替時点901は1×
10-5に設定することにより、予め12セグメントが1×10-5付近になった時にまず映像が切替り、更に1×10-4になったところで音声が切替わるという形で映像と音声のセグメント切替えが推移する。
またこの様に電波品質を表す静的な指標を用いる代わりに、先述と同様に、ニューラルネットワークで切替時点901,1001を予測を行う場合には、ニューラルネットワークを学習させる履歴データにおいて、図2に示した各領域を出力データとするのではなく、現時点からどれくらいの時間後に切替えをすべきとのデータを教師データとして学習させておくことにより、切替時点901と1001を算出することが可能となる。
更に、1セグメントから12セグメントへ再生ストリームのセグメント切替えを行う場合も、前述の受信状態悪化の際のセグメント切替えと同様に簡便な方法として、所定時間の間における受信状態の指標の平均値が所定の閾値を上回った場合、セグメント切替えが可能であると判断して、先に再生する映像ストリームを1セグメントから12セグメントに切替え、所定の時間経過後に音声ストリームについても1セグメントから12セグメントにセグメント切替えを行う方法が考えられる。この時のセグメント切替えを行うPESパケットのPTSは、やはり12セグメントから1セグメントへのセグメント切替えの時と同様に定める。なお、セグメント切替えが可能であるか否かを判断する閾値は、受信状態が悪化したか否かを判断する閾値よりも高く設定して、セグメント切替え動作にヒステリシスを持たせるものとする。
本発明を用いた第一の実施例においては、12セグメントと1セグメントの映像・音声ストリームの切替えを、冗長なセグメント切替えが発生することを防ぐために、データをフィルタリングした教師データを用いて履歴データから関数関係を作成し、この関数関係を用いたセグメント切替えを行うため、冗長なセグメント切替えが発生しないスムーズな画面表示を行う車載端末の実現が可能となる。また、セグメント切替えの際に、音声と映像の切替えタイミングをずらすことによって、視聴者からはセグメント切替え時のショックを低減することが可能となり、違和感が少ないデジタルテレビを視聴することが可能となる。
本発明を用いた第二の実施例では、第一の実施例における音声と映像の切替えに代わり、画面上に表示される映像とデータ放送の切替えについて説明する。図7では一般的にデータ放送を視聴している画面上の表示の代表例であり、表示画面の中心部を占める主表示領域701には12セグメントの映像ストリームが、表示画面の周辺部分を占める副表示領域702には12セグメントのデータ放送が表示されている。この状態は、12セグメントの映像ストリームのみが全画面上に表示されている場合に、例えばリモコンのDボタン(データ放送ボタン)を押してデータや放送の表示を選択することにより、表示領域が分かれて12セグメントの映像ストリームと12セグメントのデータ放送の画面が同時に表示される。
この状態で図2に示した(B)から(C)の領域になると、まず、データ放送の画面はモジュールアップデート、あるいは新たなイベントメッセージが発生しない限り、端末中に保持されている12セグメントのデータ放送によるデータを表示し続ける。一方、映像音声についてはそのままの状態であると出力が途切れてしまうため、実施例1の場合と同様にして1セグメントの映像音声に切替える。この時、同じタイミングでデータ放送も1セグメントのデータ放送に変更してしまうと、再度カルーセル伝送が行われている1セグメントのデータ放送でデータを取得する必要があるために、改めてデータを取得するまでの間、1セグメント側のデータ放送を表示することが出来ない。そこでデータ放送画面を連続した表示状態にするため、切替選択装置106では1セグメントのデータ放送でデータを取得するまでの間、この更新周期が終わるまでは12セグメントの情報を副表示領域702に表示したままにするよう再生制御装置107に指示する。この(B)から(C)への領域に遷移する認識方法は、第一の実施例に示した方法で履歴データから予測を行うか、予め決められた電波品質の指標によって切替える方法のいずれかを用いればよい。
図2の(B)から(C)の領域へ遷移する間、主表示領域に1セグメントの映像ストリームを表示し、副表示領域に12セグメントのデータ放送を表示している状態から更に電波状態が悪くなり、ARIB規格で規定されている時間以上経過して、新たな12セグメント向けのデータ放送が更新されない場合は、データ放送も1セグメント放送を受信しなければならない状態になる。この時、12セグメントのデータ放送が表示されていた副表示領域702には1セグメントのデータ放送で流れている情報を表示するように、切替選択装置106は再生制御装置107に指示する。この状態の判定は図2中の(D)より左に伝送品質がある場合となる。この状態の判定も先に述べたように履歴データを用いて予測を行うことにより算出してもよいし、特定の伝送品質指標を用いて静的に判定してもかまわない。
更に電波品質が低下して図2中の(E)の領域になった時点では、もはや1セグメントの映像音声の再生は不可能であるため、この様な場合にはモジュールアップデート、あるいは新たなイベントメッセージが発生しない限りは、1セグメントのデータ放送に関する情報を全画面に表示する。ここでの図2の(E)の領域に入ったか否かの判定も、第一の実施例で前述したように履歴データを用いて予測を行うことにより算出してもよいし、特定の伝送品質指標を用いて静的に判定してもかまわない。あるいは、1セグメントの映像ストリームが表示されていた主表示領域701に予め受信端末中に保存されているカラーバー、あるいは静止画像に変更して表示してもよい。この様にして12セグメントあるいは1セグメントのデータ放送を映像音声ストリームとは別に弱電界領域においてできるだけ長く表示することにより、災害等の情報がデータ放送で放送されている場合でも、情報の取りこぼしを低減できるようになる。
本発明の第二の実施例を用いて、電波品質が低下した場合でもデータ放送画面を極力長く画面上に表示することが可能となるため、必要な情報、特に緊急情報のように重要な情報を長い間視聴者に提供することが可能となる。
本発明を用いた車載受信装置の他の実施例を、図9を用いて説明する。前述の実施例では、1つのチューナーで受信された放送電波に多重化された1セグメントのストリームと12セグメントのストリームを受信状態の変動に応じて切替えていたが、この実施例では異なるメディアを受信する複数のチューナーを備え、再生中のメディアの受信状態が変動した時には、他のチューナーで受信しているメディアのストリームに切替えて再生を行うものである。例えば、1セグメントのストリームの音声と映像を再生している時に受信状態が更に悪化することが予想された場合、あるいは1セグメントと12セグメントのストリームがサイマル放送ではない場合、更には、ユーザーがリモコンによりチャンネル切替えを指示した場合などに、滑らかに他のメディアへ再生するストリームを切替えることが出来る。
図9は車載受信装置の構成の一例であり、デジタル放送受信を異なるメディアの組合せ、例えば地上デジタル放送と衛星デジタル放送、あるいはデジタル放送と例えばマルチキャストで配信される放送番組という組合せに代表される2種類のアンテナと、2種類のチューナーで行う場合の実施例である。もちろん、アンテナ数、チューナー数を増加させても差し支えないし、受信する放送,通信のメディアにさまざまな組合せを想定することも可能である。2種類のチューナー102−a,102−bに接続された2種類のアンテナ101−a,101−bにより放送を受信し、各チューナーから出力されるアナログ信号を復調器103−a,103−bによりデジタル信号に変換する。制御装置1004は、復調器103−a,103−bからのBER、あるいはC/N比を取得し、チューナー
102−a,102−bに制御をかける機能,リモコンからの選局信号を制御装置に伝える機能を有するバックエンド装置1005からの信号を元にチューナー102−a,102−bの制御、あるいは復調器103−a,103−bの制御を行う機能、あるいはデジタル信号のデータを処理して、所望のフォーマットにてバックエンド装置1005へ出力を行う機能を備えている。
信号線111−a,111−bでは、受信したRF信号を場合によってはチューナーで中間周波数(IF)信号に変換した信号がチューナー102−a,102−bから送信され、信号線112−a,112−bでは復調器103−a,103−bでデジタルデータに復号された信号が送信される。通信線113−a,113−bでは、制御装置1004により必要に応じて信号線112−a,112−bから入力されたデータをフィルタリングしたトランスポートストリーム形式のデジタルデータ、並びに制御装置1004からの制御信号の授受が行われる。
通信線114−a,114−bは、復調器103−a,103−bにおけるBER(ビットエラー率)、あるいはC/N比の情報を制御装置1004に送信する機能と、制御装置1004から復調器103−a,103−bへの制御信号を送信する機能に用いられる。通信線115−a,115−bでは、制御装置1004からチューナー102−a,
102−bに対して受信すべきチャンネルの情報が送信される。この時、どのチャンネルを選択すべきかを車載受信機のリモコンにて設定した場合は、通信線116を介してバックエンド装置1005から送信される。
バックエンド装置1005において、制御装置1004から出力されるトランスポートストリーム形式のデジタルデータの中から所望のデータを振り分けるDEMUX404と、DEMUX404にて振り分けられた音声,映像,データ放送向けのデータ,システム情報データをそれぞれデコードするデコーダ群(デコーダ1(405−1),デコーダ2(405−2),デコーダN(405−3))、並びにデコーダ1(405−1),デコーダ2(405−2),デコーダN(405−3)にてデコードされたデータを出力する再生制御装置407、並びにリモコンに代表される図示されない外部入力装置からのデータを検出し、そのデータを所望のデータ形式に変換してバックエンド装置の外部に送信する外部入力受信装置408を有する。
次に、図9中の各装置について説明する。復調器103−aは、受信アンテナ101−aで放送を受信し、チューナー102−aで選択されたチャンネルのRF信号をトランスポートストリーム(TS)に変換する装置である。復調器103−bも同様である。バックエンド装置(B/E)1005では、制御装置1004から出力されるデジタルデータ、並びに制御信号を信号線113−a及び信号線113−bを介して取得し、取得したデジタルデータをDEMUX404に渡す。DEMUX404は、制御装置1004で選択された復調器103−a又は復調器103−bからのトランスポートストリーム中に含まれているデジタルデータを区分し、DEMUX404の後段にあるデコーダ群(デコーダ1(405−1),デコーダ2(405−2),デコーダN(405−3))の内、それぞれのデータ属性に対応したデコーダにデータを渡す役割を持つ。まず再生制御装置407では、各デコーダにてデコードされたデータの表示,再生を管理する。
制御装置1004は、復調器103−a,103−bから、受信したチャンネルの電波品質を示す指標、例えばビットエラーレート,C/N値,電界強度,MERに代表される物理量の少なくとも1つを、信号線112−a,112−bを介して受け取る。制御装置1004ではこの指標に基づいて、まず装置に接続しているチューナーから前記の指標に基づいて最も適切な放送電波を選択し、その後、表示該当時刻における最適な表示データ(セグメント)を選択する。この結果を基に、再生制御装置407では再生装置408における表示内容を制御する。
次に、制御装置1004とバックエンド装置1005の処理について、図8に沿って説明する。ステップ1501において、バックエンド装置1005では図11中のデコーダ群の各デコーダ(405−1,405−2,405−3)より、DEMUX404での処理後に取得するTSパケットからPESパケットを構築する。この時、各デコーダ(405−1,405−2,405−3)は、PESパケットヘッダ中に格納されている、データを表示,再生すべき時刻に関する情報PTSを取得し、それぞれのデコーダ毎のPTSを逐次的に通信線116を介して制御装置1004に転送する。そこで制御装置1004の切替判定装置304では、転送されてくる各デコーダからのPTS情報を逐次取得する。またステップ1502では、再生制御装置407が、現在再生しているストリームのPTS情報を制御装置1004に信号線116を介して送出しており、切替判定装置304ではこの再生ストリームのPTS情報を再生制御装置407から取得する。
一方ステップ1503では、同時に復調器103−a,103−bより電波品質に代表されるセグメント切替えのためのパラメータを通信線114−a,114−bから取得し、現在再生しているストリームで他の放送電波への切替えが発生するか否かの予測を行う。他の放送電波への切替えが発生すると予測されない場合はステップ1501に戻って再び処理を繰り返す。また他の放送電波への切替えが発生すると判定された場合は、現時点で再生しているストリームにおいて、切替え時間のPTSの予測計算を行う(ステップ
1504)。次に2つのチューナー(102−a,102−b)で受信しているコンテンツの再生時刻のずれを考慮して切替え先のメディアのストリームにおけるPTSを予測計算する(ステップ1505)。切替え時間のPTSの予測計算は、後に出てくる音声と映像の切替えタイミングの差分情報を元に算出する。この差分情報は、前述した固定的な電波品質指標から算出される数値、あるいは、ニューラルネットワークに代表される履歴データを用いた動的な切替えタイミングを算出した数値である。
ここで算出した切替え先となるPTSを持つPESパケットが端末中のバッファ内にあるかどうかを判定し(ステップ1506)、もし無い場合は、ストリーム切替え時のコンテンツの差を出来るだけ少なくするために、一番近い値のPTSをもつPESパケットのPTSを切替えタイミングにする(ステップ1508)。また切替え先のPTSを持つ
PESパケットが端末中のバッファ内に存在する場合は、該当するPTSを切替えタイミングとして設定する(ステップ1507)。そして、処理1503にて予測された切替え時間になったら、切替えタイミングとなるPTSを持つPESパケットから再生するように再生制御装置407に信号を出し、該当するストリームを再生装置108にて再生する。
図10に示す制御装置では、前記した関数関係テーブル302により、切替判定装置
304において、信号線112−a,112−bにより入力される復調器(103−a,103−b)からの電波品質に関するパラメータにより、それぞれの受信状態の推移に基づき切替えの発生を予測している(ステップ1503)。そして、現在再生されているストリームからの切替発生を予測すると、このステップ1503における切替予測が受信状態の悪化によるものであった場合、予測された切替タイミングから所定時間前に音声ストリームの切替えをDEMUX404に指示し、予測された切替タイミングには映像ストリームの切替えを指示する(ステップ1509)。逆に、ステップ1503における切替予測が受信状態の改善によるものであった場合、予測された切替タイミングに映像ストリームの切替えをDEMUX404に指示し、予測された切替タイミングから所定時間後に音声ストリームの切替えを指示する。
なお、ユーザーからの切替え指示に基づき受信するチューナーを切替える場合には、切替判定装置304では、ステップ1506と同様に、現在再生しているストリームのPTSと同じPTSを持つ切替え先のPESパケットがバッファ内にあるか調べ、バッファ内にある場合にはそのPESパケットを、無い場合には一番近い値のPTSを持つPESパケットを用い、最初に音声ストリームを切替え、所定時間後に映像ストリームを切替える指示を、DEMUX404に送ることになる。
切替え先のストリームにおいて音声と映像をそれぞれどのセグメントのものに切替えるかについては、切替え先のストリームの状態にも依存するが、基本的には、切替え前と同じセグメントに切替える。例えば初期状態としてチューナー102−aにより12セグメントの映像ストリームと1セグメントの音声ストリームを受信していた場合、切替時にチューナー102−bの12セグメントの映像ストリームと1セグメント音声ストリームに変更する。
なお、関数関係テーブル302に格納された重み係数を用いたニューラルネットを用いて切替判定装置304では復調器103−a,103−bから得られた受信状態の指標である電波品質指標を入力として、表示に用いるパターンを求め、再生制御装置407に再生するストリームデータの切替えを指示する。
デジタル放送を車上で受信中に、受信端末側で走行に適切な情報をナビゲーション画面に表示し、安全に走行することが可能であるデジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法を実現可能となる。
本発明を用いた実施例における受信端末の構成図である。 セグメント切替えの概念を説明する図である。 切替選択装置のブロック図である。 ニューラルネットワークの学習を説明する図である。 電波状態悪化時のセグメント切替えを説明する図である。 電波状態改善時のセグメント切替えを説明する図である。 再生装置の画面表示領域を説明する図である。 切替選択装置における処理のフローチャートである。 本発明を用いた第三の実施例における受信端末の構成図である。 本発明を用いた第三の実施例における切替選択装置のブロック図である。 バックエンド装置のブロック図である。
符号の説明
103 復調器
105−1 デコーダ1
105−2 デコーダ2
106 切替選択装置
107 再生制御装置
108 再生装置
301 切替判定装置
302 関数関係テーブル

Claims (7)

  1. 1つのチャンネルに同じコンテンツから生成された複数の異なる品質の映像データと音声データを多重化して含む複数の種類の放送電波を受信する受信処理手段と、
    受信したチャンネルのデジタルデータから品質毎に映像データと音声データを取り出す分離処理手段と、
    品質毎に映像データと音声データを再生する複数の復号化手段と、
    前記複数の復号化手段による再生データを切替えて表示部で再生する切替手段とを備えた車載放送受信装置において、
    複数の種類の放送電波から、電波品質に応じて受信する放送電波を決定した後に、該受信チャンネルの電波品質に応じて、品質毎の映像データと音声データのいずれを再生するかを判定する切替判定手段を備え、
    前記切替判定手段は、前記電波品質の変化に応じて、異なる品質の映像データ及び音声データへの切替タイミングと、映像データ及び音声データの切替タイミングの遅延量を求め、
    前記切替手段は、該切替判定手段の判定に基づき受信する放送電波を切替える際に、前記切替判定手段にて算出された前記切替タイミングと前記遅延量とに応じて、映像データと音声データの切替タイミングを遅延させて切替え、再生することを特徴とする車載放送受信装置。
  2. 請求項1に記載の車載受信装置において、
    前記切替判定手段は、前記電波品質の低下により再生データを受信する放送電波を切替える場合、音声データへ切替えた後に、前記遅延量の時間差を持って映像データの切替えを指示することを特徴とする車載受信装置。
  3. 請求項1に記載の車載受信装置において、
    前記切替判定手段は、前記電波品質の上昇により再生データを受信する放送電波を切替える場合、映像データを切替えた後に、前記遅延量の時間差を持って音声データの切替えを指示することを特徴とする車載受信装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の車載受信装置において、
    前記電波品質は、電界強度,ビットエラーレート,C/N比,MER値の少なくともいずれか1つに基づく指標であり、
    前記切替判定手段は、該指標に応じて前記遅延量を算出することを特徴とする車載受信装置。
  5. 1つのチャンネルに複数の異なる品質の映像及び音声とデータ放送とを多重化して含む複数の種類の放送電波を受信する受信処理手段と、
    受信したチャンネルのデジタルデータから品質毎に映像及び音声とデータ放送のデジタルデータを取り出す分離処理手段と、
    品質毎の映像及び音声とデータ放送のデジタルデータを再生する複数の復号化手段と、
    前記複数の復号化手段による再生データを切替えて表示部で再生する切替手段とを備えた車載放送受信装置において、
    複数の種類の放送電波から、電波品質に応じて受信する放送電波を決定した後に、該受信チャンネルの電波品質に応じて、品質毎の映像とデータ放送のいずれを再生するかを判定する切替判定手段を備え、
    前記切替手段は、該切替判定手段の判定に基づき、高品質の映像とデータ放送の再生から低品質の映像とデータ放送の再生へまたは、低品質の映像とデータ放送の再生から高品質の映像とデータ放送の再生へ再生データを切替え、
    更に前記切替判定手段は、前記電波品質の変化に応じて、異なる品質の映像のデジタルデータへの切替タイミングと、データ放送の切替えタイミングの遅延量を求め、
    前記切替手段では、前記切替え判定手段にて算出された前記切替タイミングと前記遅延量とに応じて、映像とデータ放送の切替えタイミングを遅延させて切替え再生することを特徴とする車載放送受信装置。
  6. 前記請求項5の車載受信装置において、
    前記切替手段は、前記低品質の映像と前記高品質のデータ放送の再生画面を1つの画面上に混在して表示することを特徴とする車載受信装置。
  7. 前記請求項5の車載受信装置において、
    前記電波品質が低下した際には、当該時点での電波品質をもとに前記判定装置の演算結果により低品質の映像と、高品質のデータ放送の内容を同時に表示部に表示し、更に電波品質が低下した際には、低品質の映像とデータ放送の内容を表示することを特徴とする、車載受信装置。
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