JP2007281183A - 気相成長装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気相成長装置のポートにおいて、ポートに装着される部材の固着を防止可能とする。
【解決手段】反応炉1と連通されたポート23内に挿入された部材26の周囲にスペーサ31を装着し、ポート23と部材26との間に反応炉内のガスの侵入を阻止する。これにより、副生成物により部材26がポート23に固着されることを防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】反応炉1と連通されたポート23内に挿入された部材26の周囲にスペーサ31を装着し、ポート23と部材26との間に反応炉内のガスの侵入を阻止する。これにより、副生成物により部材26がポート23に固着されることを防止する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置の製造に適用される例えば縦型の気相成長装置に係わり、特に、反応性生成物の堆積を防止した気相成長装置に関する。
この種の気相成長装置において、反応性生成物が炉内等に付着することを防止する技術が種々開発されている。例えばマニホールドのフランジに反応ガスが付着しないよう不活性ガスの導入部に遮熱リングを設ける技術が例えば特許文献1に記載されている。また、金属フランジを冷却して反応性生成物の付着を防止する技術が例えば特許文献2に開示されている。
縦型の減圧化学気相成長(LP−CVD)装置は、基板に各種の膜を形成するために種々のガスが反応炉内に導入される。反応炉内にガスを導入部分としてのマニホールドには、利用するガス等に応じて、複数のポートが設けられている。このポートの継ぎ手部のシール方式として、従来から金属製のガスケットを用いたメタルガスケットシール方式が使用されている。また、近年、プロセスの均一性を改善するため、反応炉内に石英製のノズルを設ける場合がある。この場合、O−リングによりシールするO−リング・シール方式が用いられている。
ところで、例えば石英ノズルの一端部をポート内に配置し、他端部を反応炉内に立てて配置した構成において、マニホールド内部に副生成物が堆積するプロセス、例えばTEOS系の膜や窒化シリコン膜を形成するプロセスは、反応炉内で形成した膜の累積膜厚とともに、ポートの内側面にも副生成物が付着していく。このため、規定累積膜厚において、メンテナンス作業を行う必要がある。この際、石英ノズルを金属製のポートから取り外す作業が行なわれる。しかし、石英ノズルと金属ポートとが副生成物により固着されている場合、石英ノズルを無理に外そうとすると、石英ノズルを破損してしまうことがある。その結果、反応炉内にパーティクルを発生させることがある。
一方、反応炉内の温度を常時モニターするため、ポートから反応炉内に複数の熱電対をセットした定置熱電対方式と称する装置構成がある。この場合、複数の熱電対はポート内から反応炉内に亘って配置されたパイプ状の収納部内に設けられている。この装置構成の場合も、規定累積膜厚において、メンテナンス作業を行う場合、熱電対を内蔵した収納部をポートから取り外す必要がある。しかし、収納部が副生成物により、ポートに固着されている場合、無理に収納部を外そうとした場合、高価な熱電対が破損してしまう。このため、メンテナンス時に毎回、熱電対を修理する必要が生じる。定置熱電対方式の装置構成は、In-Situで反応炉内の温度をモニターしているため、温度リカバリー制御特性に優れた点を有している。しかし、熱電対の修理コストが高価となるため、定置熱電対方式を採用しない場合もある。
また、上記石英ノズルは、破損した場合を考慮して代替品を準備しておくことも考えられる。しかし、この場合、高コストとなるため、得策ではない。したがって、このようなポートにおいて、ポートに装着される部材の固着防止対策が望まれている。
特開平11−251305号公報
特開2002−334868号公報
本発明は、ポートにおいて、ポートに装着される部材の固着を防止することが可能な気相成長装置を提供しようとするものである。
本発明の気相成長装置の態様は、反応炉と、前記反応炉に設けられ、反応炉と連通されたポートと、前記ポート内に挿入された部材と、前記部材の周囲に装着され、前記ポートと部材との間に前記反応炉内のガスの侵入を阻止するスペーサとを具備している。
本発明によれば、ポートにおいて、ポートに装着される部材の固着を防止することが可能な気相成長装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図2は、気相成長装置を概略的に示している。反応炉1は、例えば石英で構成されたインナーチューブ2とアウターチューブ3により形成されている。アウターチューブ2の周囲にはヒーター4が配置されている。反応炉1の下部にマニホールド5が設けられ、マニホールド5に炉口キャップ7が取着されている。キャップ7の中央部には回転機構8が設けられ、この回転機構にリンクされた保温筒9の上にボート10が設けられている。ボート10上には複数のウェーハ11が搭載される。反応炉1内は、ヒーター4により所定の温度に加熱される。
マニホールド5は、複数のガスを反応炉1内にそれぞれ導入するための複数のポート5−1、反応炉1内のガスを排気するための排気経路6、及び真空ゲージ16が設けられている。さらに、排気経路6にはトラップ15、圧力調整機構14、ゲートバルブ13、サブバルブ12、及び図示せぬ真空排気ポンプが設けられている。
上記構成において、反応炉1内へデポジション用のガスを導入し、真空ゲージ16をモニターしながら真空排気ポンプと圧力調整機構14を制御することにより、ウェーハ11に膜が堆積される。
図3は、副生成物の発生しないプロセス、例えばポリシリコン膜等の堆積を行なった場合におけるマニホールド5の断面を示している。図3において、17はOリング、18はアウターチューブ押さえリング、19はガスノズルポート、20はガスケット、21はメタルシール継ぎ手ナット、22はプロセスガスの導入配管、23はバックフィルポート、24はO−リング・シール継ぎ手ナット、25はバックフィルN2 ガス導入管、26は、例えば石英製のバックフィルノズルである。
また、図4は、副生成物の発生が多いプロセス、例えばTEOS系膜やSiN膜等の堆積を行なった場合におけるマニホールド5の断面を示している。図4において、図3と同一部分には同一符号を付している。図3に示すプロセスの場合、炉内には副生成物が堆積していないが、図4に示すプロセスの場合、インナーチューブ2、アウターチューブ3の表面、及びポート23の内部で、ノズル26の表面に副生成物27が堆積している。このため、副生成物27により、ノズル26がポート23に固着されている。したがって、メンテナンス作業において、ノズル26をポート23から外すことが困難となっている。
さらに、図5は、定置熱電対、例えばレシオミックス熱電対等を装着した場合において、マニホールド5の断面を示している。図5において、複数の熱電対28は収納部26−1に収納されている。この収納部26−1の一端部は、レシオミックス熱電対用のポート30内に収容され、他端部は、アウターチューブ3に沿って立ち上がっている。図5は、副生成物が堆積されるプロセスの場合を示しており、インナーチューブ2、アウターチューブ3の表面、及びポート30の内部で、収納部26−1の表面に副生成物27が堆積している。このため、副生成物27により、収容部26−1がポート30に固着されている。したがって、メンテナンス作業において、収容部26−1をポート30から外すことが困難となっている。
図1は、本発明の実施形態を示すものであり、図4と同様に、ポート23にノズル26を装着した構成において、ノズル26のポート23内に位置する部分の周囲にスペーサ及びライナーとして機能するスペーサライナー31を装着した状態を示している。
図6(a)(b)は、スペーサライナー31を取り出して示すものである。スペーサライナー31は、例えばステンレススチールにより構成されている。スペーサライナー31はほぼ円筒形とされ、ノズル23の外周とほぼ等しい径を有している。スペーサライナー31は長手方向に沿ってスリット31−1を有し、スペーサライナー31をノズル26に装着する際、このスリット31−1からスペーサライナー31を展開することにより、ノズル26の側面からスペーサライナー31を装着することができる。このスペーサライナー31の長手方向一端部の例えば一部には、フランジ32が形成されている。このフランジ32は、図1に示すように、スペーサライナー31を装着した状態において、ポート23のアウターチューブ3の内面側開口部とノズル26の周囲との間隙を部分的に閉塞する。
上記第1の実施形態によれば、ノズル26のポート23内に位置する部分の周囲にスペーサライナー31を装着している。このため、スペーサライナー31により、ポート23内におけるポート23とノズル26との間隙を埋めることができるため、ポート23内に反応炉1内のガスが浸入することを抑制でき、副生成物が堆積されることを防止できる。したがって、副生成物によりノズル26がポート23に固着されることを防止でき、メンテナンス作業において、ノズル26をポート23から容易に取り外すことができる。よって、ノズル26の破損を防止でき、石英製の高価なノズルを交換用として容易しておく必要もないため、コストを削減することが可能である。
図1は、ノズル23にスペーサライナー31を装着した場合について説明したが、図5に示すレシオミックス熱電対用のポート30内に収容される収納部26−1に装着した場合においても同様の効果を得ることができる。したがって、熱電対の破損を防止でき、高価な熱電対の交換頻度を激減できる。
図7(a)(b)は、スペーサライナー31の第1の変形例を示しており、図6(a)(b)と同一部分には同一符号を付している。このスペーサライナー31は、長手方向に2つのスリット31−1,31−2を有し、二つに分離される構成とされている。このような構成によっても上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
図8(a)(b)は、スペーサライナー31の第2の変形例を示しており、図6(a)(b)と同一部分には同一符号を付している。このスペーサライナー31は、長手方向の一端部の周囲にフランジ32−1を有している。このような構成によれば、スペーサライナー31をノズル26又は収容部26−1に装着した状態において、ポート23又は30のアウターチューブ3の内面側開口部とノズル26又は収容部26−1の周囲との間隙をフランジ32−1により、ほぼ完全に閉塞することができる。このため、ポート23又は30とノズル26又は収容部26−1との間に副生成物が堆積することを一層防止することができる。したがって、ノズル26又は収容部26−1の取り外しを容易化することが可能である。
図9(a)(b)は、スペーサライナー31の第3の変形例を示しており、図7(a)(b)図8(a)(b)と同一部分には同一符号を付している。第3の変形例は、第1の変形例と第2の変形例を組み合わせたものである。すなわち、このスペーサライナー31は、長手方向に2つのスリット31−1,31−2を有し、二つに分離される構成とされ、さらに、長手方向の一端部の周囲にフランジ32−1をそれぞれ有している。このような構成によれば、スペーサライナー31をノズル26又は収容部26−1に装着した状態において、ポート23又は30のアウターチューブ3の内面側開口部とノズル26又は収容部26−1の周囲との間隙をフランジ32−1により、ほぼ完全に閉塞することができる。このため、ポート23又は30とノズル26又は収容部26−1との間に副生成物が堆積することを一層防止することができる。したがって、ノズル26又は収容部26−1の取り外しを容易化することが可能である。また、2つに分割されているため、第2の実施形態に比べて、ノズル26又は収容部26−1に対して装着が容易となる効果を有している。
図10(a)(b)は、スペーサライナー31の第4の変形例を示している。このスペーサライナー31は、例えばリボン状の金属33をスパイラル状に形成し、円筒形状を形成したものである。金属としては、例えば形状記憶合金を使用することが望ましい。このスペーサライナー31は、ノズル26又は収容部26−1に装着される。このような構成のスペーサライナー31によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
図11(a)(b)は、スペーサライナー31の第5の変形例を示している。第5の変形例は第4の変形例をさらに変形したものであり、スペーサライナー31の取り外しを容易化している。すなわち、リボン状の金属33はその一端部に引き出し用のフランジ32−3を有している。このような構成において、スペーサライナー31をノズル26又は収容部26−1に装着した状態において、フランジ32−3を持って図示矢印A方向に引き出すことにより、容易にスペーサライナー31を取り外すことができる。
図12は、スペーサライナー31の第6の変形例を示している。上記各スペーサライナーは、ポート23、又は30の内のノズル26又は収納部26−1の周囲に装着されていた。このため、アウターチューブ3内のノズル26又は収納部26−1の周囲に副生成物が堆積した場合、ノズル26又は収納部26−1が副生成物によりアウターチューブ3の表面に固着される可能性がある。
これに対して、第6の変形例のスペーサライナー31は、ポート23、又は30の外部で、アウターチューブ3内のノズル26又は収納部26−1の周囲にも装着される。すなわち、図12において、スペーサライナー31は、例えばステンレススチールにより製造され、例えばL形状の筒体に形成されている。このスペーサライナー31の一部にはスリット31−3が形成され、このスリット31−3の部分から展開可能とされている。さらに、このスペーサライナー31のポート23、又は30に挿入される部分と外部に位置する部分の境界部、且つ周囲には、フランジ31−4が形成されている。このスペーサライナー31は、スリット31−3の部分から展開した状態において、ノズル26又は収納部26−1の角部に装着され、この状態において、スペーサライナー31がポート23、又は30内に挿入される。この挿入状態において、フランジ31−4がアウターチューブ3の内壁に当接される。このため、ノズル26又は収納部26−1とポート23、又は30との間隙がフランジ31−4により閉塞される。
上記構成によれば、スペーサライナー31は、ポート23、又は30の内部のノズル26又は収納部26−1の周囲、及びポート23、又は30の外部で、アウターチューブ3内のノズル26又は収納部26−1の周囲にも装着され、さらに、ポート23、又は30内に挿入される部分と外部との境界部にはフランジ31−4を有している。このため、アウターチューブ3内のノズル26又は収納部26−1の周囲に副生成物が堆積することを防止でき、ノズル26又は収納部26−1が副生成物によりアウターチューブ3の表面に固着されることを防止できる。したがって、メンテナンス作業時に、ノズル26又は収納部26−1をポート23又は30から容易に取り外すことができる。
尚、本発明は上記実施形態及び各変形例に限定されるものではなく、発明の要旨を変えない範囲において、種々変形実施可能なことは勿論である。
1…反応炉、2…インナーチューブ、3…アウターチューブ、5…マニホールド、23、30…ポート、26…ノズル、26−1…収納部、31…スペーサライナー、31−1、31−2、31−3…スリット、32、32−1,31−4…フランジ、33…リボン状の形状記憶合金。
Claims (5)
- 反応炉と、
前記反応炉に設けられ、反応炉と連通されたポートと、
前記ポート内に挿入された部材と、
前記部材の周囲に装着され、前記ポートと部材との間に前記反応炉内のガスの侵入を阻止するスペーサと
を具備することを特徴とする気相成長装置。 - 前記スペーサは、長手方向一端部に前記ポートが接続された前記反応炉の内壁に接するフランジを有することを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
- 前記スペーサは、長手方向に沿ってスリットを有することを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
- 前記スペーサは、スパイラル状に形成された金属リボンにより構成されることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
- 前記スペーサは、前記部材の前記反応炉内に位置する部分の周囲にも形成されることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006105475A JP2007281183A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 気相成長装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2007281183A true JP2007281183A (ja) | 2007-10-25 |
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JP2006105475A Pending JP2007281183A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 気相成長装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009224440A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 基板処理装置および半導体装置の製造方法 |
-
2006
- 2006-04-06 JP JP2006105475A patent/JP2007281183A/ja active Pending
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