JP2005161493A - マイクロ構造体の製造方法とその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜がシリコン系材料で覆われており、そのシリコン系材料の開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造すると、シリコン窒化膜が変質膨張してシリコン系材料の破壊が生じる。
【解決手段】 (I)HF2 −を含むガスを用いてシリコン酸化膜をガスエッチングする段階と、(II)試料を加温する段階と、(III)試料を冷却する段階とを含むサイクルを1サイクル以上実行する。
【選択図】 図1
【解決手段】 (I)HF2 −を含むガスを用いてシリコン酸化膜をガスエッチングする段階と、(II)試料を加温する段階と、(III)試料を冷却する段階とを含むサイクルを1サイクル以上実行する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、マイクロ構造体の製造方法と製造装置に関する。本明細書でいうマイクロ構造体は、製造中あるいは製造後において、シリコン系材料が含まれている構造体をいう。シリコン系材料とは、単結晶シリコン、多結晶シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等をいう。マイクロ構造体には、シリコン系材料以外の材料が含まれていてもよい。
半導体製造技術の進展によって様々なシリコン系材料の加工技術が開発されている。このシリコン系材料の加工技術を用いることで、MOS(Metal Oxide Semiconductor)等の半導体素子のみならず、センサやアクチュエータ等の機能を有する様々なマイクロ構造体の製造も可能となっている。今日ではシリコン系材料のμmオーダ以下の微細加工が可能となっており、この微細加工技術(マイクロマシニング技術)によって、μmオーダの微小構造体の製造も可能となっている。
マイクロ構造体の一例として、図12に示すマイクロ構造体が知られている。図12に示すマイクロ構造体は、シリコンからなる基板202と、その基板202上に形成されたシリコン窒化膜からなる基板保護膜204と、その基板保護膜204との間に中空空間220を形成する多結晶シリコン膜212を備えている。
このマイクロ構造体は、例えば加速度センサとして用いられる。加速度センサとして用いられる場合、多結晶シリコン膜212の一部は、加速度が作用すると変位するビームあるいはマスとして用いられる。例えば基板202の基板面に垂直な方向(紙面上下方向)の加速度が作用するとマスAが基板面垂直方向に変位する。マスAの変位を図示しない電極対間の静電容量の変化として検出することで、作用した加速度を検出できる。あるいはシリコン基板202の基板面に垂直な方向の加速度が作用するとビームAがたわむ。ビームAのたわみを図示しないピエゾ抵抗の抵抗変化として検出することで、作用した加速度を検出できる。なお、シリコン基板202の基板面に平行な方向(紙面左右方向)の加速度を検出することも可能である。
このマイクロ構造体は、例えば加速度センサとして用いられる。加速度センサとして用いられる場合、多結晶シリコン膜212の一部は、加速度が作用すると変位するビームあるいはマスとして用いられる。例えば基板202の基板面に垂直な方向(紙面上下方向)の加速度が作用するとマスAが基板面垂直方向に変位する。マスAの変位を図示しない電極対間の静電容量の変化として検出することで、作用した加速度を検出できる。あるいはシリコン基板202の基板面に垂直な方向の加速度が作用するとビームAがたわむ。ビームAのたわみを図示しないピエゾ抵抗の抵抗変化として検出することで、作用した加速度を検出できる。なお、シリコン基板202の基板面に平行な方向(紙面左右方向)の加速度を検出することも可能である。
このマイクロ構造体の製造方法とその製造装置の一例が、本出願人によって特許文献1によって開示されている。特許文献1で開示される製造方法の一例は、基板保護膜204上に形成されたシリコン酸化膜からなる犠牲層と、その犠牲層上に形成された多結晶シリコン膜212を備えた試料を用い、フッ化水素ガスとメチルアルコールガスの混合ガスによって犠牲層をガスエッチングすることで中空空間を形成する。犠牲層をガスエッチングするに先立って、多結晶シリコン膜212に開口218を形成しておく。開口218から犠牲層(シリコン酸化膜)をガスエッチングすることによって中空空間220が形成される。
特願2002−062558号公報
本発明者らの研究の結果、特許文献1に例示されたマイクロマシニング技術には、改良の余地が残されていることが判明した。即ち、犠牲層をガスエッチングする際に基板保護膜が変質膨張する現象が生じることを発見し、変質膨張に対する対策が必要とされていることを発見した。この現象を、図13〜16を用いて説明する。
まず、図13に示すように、シリコンからなる基板202と、その基板202上に形成されたシリコン窒化膜からなる基板保護膜204と、その基板保護膜204上に形成されたシリコン酸化膜からなる犠牲層208と、その犠牲層上に形成された多結晶シリコン膜212を備えている試料を準備する。多結晶シリコン膜212には開口218が形成されており、その開口から犠牲層208が露出している。即ち、シリコン窒化膜204上にシリコン酸化膜208が形成されており、そのシリコン酸化膜208がシリコン系材料212で覆われており、そのシリコン系材料212に形成されている開口218からシリコン酸化膜208が露出している試料を用意する。
次に図14に示すように、開口218を介してフッ化水素ガスとメチルアルコールガスの混合ガスを犠牲層208へ供給する。フッ化水素ガスとメチルアルコールガスの混合ガスはHF2 −を含み、酸化シリコン208を等方性エッチングする一方、多結晶シリコン膜212とシリコン窒化膜204をほとんどエッチングしない。従って、開口218から犠牲層208のガスエッチング進行する。犠牲層208のガスエッチングが横方向へ進行するのに伴って基板保護膜204が露出する。露出した基板保護膜(シリコン窒化膜)204は、HF2 −を含むガスによってエッチングされることはない(シリコン酸化膜208をエッチングしてシリコン窒化膜204をエッチングしないガスが選択されている)。
本発明者らの研究によって、基板保護膜(シリコン窒化膜)204は、HF2 −を含むガスに曝されてもエッチングされることはないが、HF2 −を含むガスに対して反応しないというものではなく、HF2 −を含むガスに曝されると反応して変質膨張することを見出した(図14のB参照)。
犠牲層(シリコン酸化膜)208のガスエッチングが進行すると、図15に示すように、基板保護膜204が大きく変質膨張し、ついには多結晶シリコン膜212と接触し、多結晶シリコン膜212を湾曲させる。さらにガスエッチングが進行すると、図16に示すように、変質膨張した基板保護膜204の力に抗することができず、多結晶シリコン膜212の一部が破壊される(図16の212a参照)。この結果、マイクロ構造体を歩留まりよく製造することができない。
なお、変質膨張した基板保護膜204の量が少ないときは、多結晶シリコン膜212が破壊されないことがある。しかしながら、この場合でも変質膨張した基板保護膜204によってマイクロ構造体が所望の特性を実現できないために、結局は歩留まりの低下を招くことになる。
次に図14に示すように、開口218を介してフッ化水素ガスとメチルアルコールガスの混合ガスを犠牲層208へ供給する。フッ化水素ガスとメチルアルコールガスの混合ガスはHF2 −を含み、酸化シリコン208を等方性エッチングする一方、多結晶シリコン膜212とシリコン窒化膜204をほとんどエッチングしない。従って、開口218から犠牲層208のガスエッチング進行する。犠牲層208のガスエッチングが横方向へ進行するのに伴って基板保護膜204が露出する。露出した基板保護膜(シリコン窒化膜)204は、HF2 −を含むガスによってエッチングされることはない(シリコン酸化膜208をエッチングしてシリコン窒化膜204をエッチングしないガスが選択されている)。
本発明者らの研究によって、基板保護膜(シリコン窒化膜)204は、HF2 −を含むガスに曝されてもエッチングされることはないが、HF2 −を含むガスに対して反応しないというものではなく、HF2 −を含むガスに曝されると反応して変質膨張することを見出した(図14のB参照)。
犠牲層(シリコン酸化膜)208のガスエッチングが進行すると、図15に示すように、基板保護膜204が大きく変質膨張し、ついには多結晶シリコン膜212と接触し、多結晶シリコン膜212を湾曲させる。さらにガスエッチングが進行すると、図16に示すように、変質膨張した基板保護膜204の力に抗することができず、多結晶シリコン膜212の一部が破壊される(図16の212a参照)。この結果、マイクロ構造体を歩留まりよく製造することができない。
なお、変質膨張した基板保護膜204の量が少ないときは、多結晶シリコン膜212が破壊されないことがある。しかしながら、この場合でも変質膨張した基板保護膜204によってマイクロ構造体が所望の特性を実現できないために、結局は歩留まりの低下を招くことになる。
センサやアクチュエータ等の高感度化、高精度化の要求が高まっている近年では、マイクロ構造体の構造寸法はより小さくする必要がある。マイクロ構造体の構造寸法がより小さくなると、上記の問題はより生じ易くなる。
本発明の目的は、基板保護膜にシリコン窒化膜を用い、犠牲層にシリコン酸化膜を用い、その犠牲層をHF2 −を含むガスによってガスエッチングして中空空間を形成するマイクロ構造体を製造する際に、歩留まりよく製造できる製造方法を実現することである。
本発明の他の目的は、上記の製造方法を実現するのに最適なマイクロ構造体の製造装置を提供することである。
本発明の目的は、基板保護膜にシリコン窒化膜を用い、犠牲層にシリコン酸化膜を用い、その犠牲層をHF2 −を含むガスによってガスエッチングして中空空間を形成するマイクロ構造体を製造する際に、歩留まりよく製造できる製造方法を実現することである。
本発明の他の目的は、上記の製造方法を実現するのに最適なマイクロ構造体の製造装置を提供することである。
本発明者らの研究の結果、HF2 −を含むガスとシリコン窒化膜が接触すると、両者が反応してヘキサフルオロ珪酸アンモニウム((NH4)2SiF6)とフッ化水素アンモニウム(NH4HF2)等を生成し、これらがシリコン窒化膜を変質膨張させることが見出された。さらに研究を進めたところ、これらの生成物質は、所定の温度まで加温することによって熱分解され、飛散することが判明した。
本発明では、変質膨張したシリコン窒化膜を加熱して生成物質を熱分解、飛散することによって変質膨張したシリコン窒化膜がマイクロ構造体を破壊するのを抑制する。
本発明では、変質膨張したシリコン窒化膜を加熱して生成物質を熱分解、飛散することによって変質膨張したシリコン窒化膜がマイクロ構造体を破壊するのを抑制する。
本発明のマイクロ構造体の製造方法では、シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜がシリコン系材料で覆われており、そのシリコン系材料に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する。この方法では、(1) HF2 −を含むガスを用いて前記開口からシリコン酸化膜をガスエッチングする段階と、(2) 試料を加温する段階と、(3) 試料を冷却する段階によって1サイクルを構成し、そのサイクルを1回以上実行する。
シリコン系材料は、HF2 −を含むガスでほとんどエッチングされないシリコン系材料をいい、例えば多結晶シリコン、単結晶シリコン、シリコン窒化膜などが挙げられる。シリコン窒化膜は、HF2 −を含むガスと反応して変質膨張するために、多結晶シリコンを用いるのが好ましい。
試料を加温する手段は特に限定されない。シリコン窒化膜を所定温度にまで加温可能な手段であればよい。ここでいう所定温度とは、試料が加温により破壊されない範囲内の温度で、且つシリコン窒化膜の変質物を熱分解する温度であり、好ましくは200〜300℃の範囲内である。
シリコン系材料は、HF2 −を含むガスでほとんどエッチングされないシリコン系材料をいい、例えば多結晶シリコン、単結晶シリコン、シリコン窒化膜などが挙げられる。シリコン窒化膜は、HF2 −を含むガスと反応して変質膨張するために、多結晶シリコンを用いるのが好ましい。
試料を加温する手段は特に限定されない。シリコン窒化膜を所定温度にまで加温可能な手段であればよい。ここでいう所定温度とは、試料が加温により破壊されない範囲内の温度で、且つシリコン窒化膜の変質物を熱分解する温度であり、好ましくは200〜300℃の範囲内である。
上記の製造方法によると、シリコン系材料の開口を介して、HF2 −を含むガスがシリコン酸化膜に向けて供給される。シリコン酸化膜は、HF2 −を含むガスによって、等方的にガスエッチングされる。シリコン酸化膜のガスエッチングが進行すると、中空空間が拡大されていくとともにシリコン窒化膜が露出していく。この結果、シリコン窒化膜の露出面は、HF2 −を含むガスに曝されることになり、この露出面からシリコン窒化膜が変質膨張する。シリコン窒化膜の変質膨張を伴うシリコン酸化膜のエッチング工程では、変質膨張したシリコン窒化膜がシリコン系材料を破壊する前にエッチングを停止させる。この場合、変質膨張したシリコン窒化膜がシリコン系材料と接する前に、HF2 −を含むガスの供給を停止するのが好ましい。
HF2 −を含むガスの供給を停止したら、試料を所定の温度で加温する。試料を所定の温度で加温すると、シリコン窒化膜の変質物が熱分解され飛散する。これにより、シリコン窒化膜の母材が削られた状態となる。
シリコン窒化膜の変質物を熱分解したら、試料を冷却する。この冷却段階では、試料が自然に冷却されるのを待ってもよく、あるいは試料を積極的に冷却してもよい。試料が高温であると、HF2 −を含むガスにシリコン酸化膜を曝してもシリコン酸化膜がガスエッチングされない。このため、エッチングが可能となる温度まで試料を冷却する。
本発明では、上記の第1〜第3段階を少なくとも1回実行する。これによりシリコン系材料を破壊することなく、中空空間を有するマイクロ構造体を歩留まりよく製造することができる。
本発明では、上記の第1〜第3段階を少なくとも1回実行する。これによりシリコン系材料を破壊することなく、中空空間を有するマイクロ構造体を歩留まりよく製造することができる。
なお、上記の第1〜第3段階を1回実行しただけでは、所定量のシリコン酸化膜を除去しきれない場合がある。この場合は、上記の第1〜第3段階を1サイクルとする工程を2回以上実行するのが好ましい。この場合、試料の冷却が終了した後にサイクルの初期段階に戻し、シリコン系材料の開口を介してHF2 −を含むガスがシリコン酸化膜に向けて供給する。この段階では、シリコン酸化膜のガスエッチングが進行するとともに、シリコン窒化膜の露出面が再度変質膨張する。前記の加熱段階によって、シリコン窒化膜の変質物が熱分解されているために、新たに変質膨張したシリコン窒化膜が、シリコン系材料を破壊するまでの時間の余裕ができている。この間に、シリコン酸化膜のガスエッチングが進行する。この場合も、変質膨張したシリコン窒化膜がシリコン系材料を破壊する前に、HF2 −を含むガスの供給を停止する。
このように、第1〜第3の段階を1サイクルとする工程を少なくとも2回以上実行することにより、シリコン系材料を破壊しないでシリコン酸化膜をガスエッチングすることができる。中空空間を有するマイクロ構造体を歩留まりよく製造することができる。
このように、第1〜第3の段階を1サイクルとする工程を少なくとも2回以上実行することにより、シリコン系材料を破壊しないでシリコン酸化膜をガスエッチングすることができる。中空空間を有するマイクロ構造体を歩留まりよく製造することができる。
本発明によれば、上記のマイクロ構造体の製造方法を実施するのに適したマイクロ構造体の製造装置を提供することができる。
即ち、本発明のマイクロ構造体の製造装置は、シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜がシリコン系材料で覆われており、そのシリコン系材料に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する装置である。
本発明のマイクロ構造体の製造装置の一つの特徴は、エッチングガス供給部とエッチング反応室とガス排出手段と加温手段とを備えている。
エッチングガス供給部は、HF2 −を含むガスをエッチング反応室へ供給する。ガス排出手段は、エッチング反応室内のガスを排出する。加温手段は、エッチング反応室に設けられているとともに、試料を加温可能であることを特徴としている。
即ち、本発明のマイクロ構造体の製造装置は、シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜がシリコン系材料で覆われており、そのシリコン系材料に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する装置である。
本発明のマイクロ構造体の製造装置の一つの特徴は、エッチングガス供給部とエッチング反応室とガス排出手段と加温手段とを備えている。
エッチングガス供給部は、HF2 −を含むガスをエッチング反応室へ供給する。ガス排出手段は、エッチング反応室内のガスを排出する。加温手段は、エッチング反応室に設けられているとともに、試料を加温可能であることを特徴としている。
上記の製造装置によれば、エッチングガス供給部からHF2 −を含むガスがエッチング反応室へ供給される。エッチング反応室内に試料が収容されており、供給されたガスによって試料のシリコン酸化膜はガスエッチングされる。ガスエッチングを実施した後に、ガスエッチングを停止し、加温手段を用いて試料を加温する。これによりシリコン窒化膜の変質物を熱分解することができる。試料を冷却した後に、ガスを再度供給してシリコン酸化膜のガスエッチングを実施する。この工程を繰返し実施すると、シリコン系材料を破壊することなく、シリコン酸化膜をガスエッチングすることができる。
上記の製造装置を用いることで、中空のマイクロ構造体を歩留まり良く製造することができる。
上記の製造装置を用いることで、中空のマイクロ構造体を歩留まり良く製造することができる。
本発明のマイクロ構造体の製造装置の他の一つの特徴は、エッチングガス供給部とエッチング反応室とガス排出手段と予備室と連結部と加温手段とを備えている。
エッチングガス供給部は、HF2 −を含むガスをエッチング反応室へ供給する。ガス排出手段は、エッチング反応室内のガスを排出する。連結部は、エッチング反応室と予備室を連結するとともに外気からは遮断されている。加温手段は、予備室に設けられるとともに、試料を加温可能であることを特徴としている。
エッチングガス供給部は、HF2 −を含むガスをエッチング反応室へ供給する。ガス排出手段は、エッチング反応室内のガスを排出する。連結部は、エッチング反応室と予備室を連結するとともに外気からは遮断されている。加温手段は、予備室に設けられるとともに、試料を加温可能であることを特徴としている。
上記のマイクロ構造体の製造装置では、エッチング反応室とは別に予備室を備えており、その予備室内で試料の加温を実施可能となっている。これにより、試料を加温、冷却するのに要する時間を短縮することができる。
なお、上記の連結部を備えることで、試料を外気に曝すことなくエッチング反応室と予備室との間の搬送が可能となっている。これにより、試料の自然酸化等を防止することができる。
なお、上記の連結部を備えることで、試料を外気に曝すことなくエッチング反応室と予備室との間の搬送が可能となっている。これにより、試料の自然酸化等を防止することができる。
加温手段が、試料のシリコン系材料側から加温可能であることが好ましい。
一般的に、シリコン窒化膜のシリコン系材料が形成されている面の反対側には基板が形成されている。したがって、この基板側から試料を加温しようとすると、シリコン窒化膜を所定の温度まで上昇させるのに要する時間が長くなってしまう。シリコン系材料側から加温すると、シリコン窒化膜を所定の温度まで加温するのに要する時間を短くすることができる。
一般的に、シリコン窒化膜のシリコン系材料が形成されている面の反対側には基板が形成されている。したがって、この基板側から試料を加温しようとすると、シリコン窒化膜を所定の温度まで上昇させるのに要する時間が長くなってしまう。シリコン系材料側から加温すると、シリコン窒化膜を所定の温度まで加温するのに要する時間を短くすることができる。
エッチングガス供給部は、フッ化水素ガスとメチルアルコールガスを反応させてHF2 −を含むガスを発生させることが好ましい。
フッ化水素ガスと反応してHF2 −を生成するガスとして水蒸気等が挙げられるが、メチルアルコールは水蒸気等と比較して飽和蒸気圧が高い。したがって、メチルアルコールを用いた場合、エッチング反応室内の圧力を高くすることができるので、シリコン酸化膜のガスエッチングの速度を速くすることができる。
フッ化水素ガスと反応してHF2 −を生成するガスとして水蒸気等が挙げられるが、メチルアルコールは水蒸気等と比較して飽和蒸気圧が高い。したがって、メチルアルコールを用いた場合、エッチング反応室内の圧力を高くすることができるので、シリコン酸化膜のガスエッチングの速度を速くすることができる。
本発明によれば、基板保護膜にシリコン窒化膜を用い、犠牲層にシリコン酸化膜を用い、その犠牲層をHF2 −を含むガスによってガスエッチングして中空空間を有するマイクロ構造体の製造過程において、マイクロ構造体が破壊されるのを抑制し、歩留まりよくマイクロ構造体を製造することができる。
最初に実施例の主要な特徴を列記する。
(第1実施形態) シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜が多結晶シリコン構造体層で覆われており、その多結晶シリコン構造体層に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する製造方法であり、HF2 −を含むガスを用いてシリコン酸化膜をガスエッチングする時間は、変質膨張したシリコン窒化膜が、多結晶シリコン構造体層に接しない時間範囲内に設定されている。
(第2実施形態) シリコン酸化膜のガスエッチングを実施した時間からシリコン窒化膜の変質物の変質膨張量を推測する。その推測された変質膨張量を熱分解するのに要する加温時間を推測する。その推測された加熱時間によって、加温段階の持続時間を決定する。
(第1実施形態) シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜が多結晶シリコン構造体層で覆われており、その多結晶シリコン構造体層に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する製造方法であり、HF2 −を含むガスを用いてシリコン酸化膜をガスエッチングする時間は、変質膨張したシリコン窒化膜が、多結晶シリコン構造体層に接しない時間範囲内に設定されている。
(第2実施形態) シリコン酸化膜のガスエッチングを実施した時間からシリコン窒化膜の変質物の変質膨張量を推測する。その推測された変質膨張量を熱分解するのに要する加温時間を推測する。その推測された加熱時間によって、加温段階の持続時間を決定する。
加熱手段を備えたマイクロ構造体の製造装置の構成を、図1を参照して詳細に説明する。なお、加熱手段を備えていないマイクロ構造体の製造装置としては、本出願人が既に出願している特願2002−062558号公報の技術を参考にすることができる。
図1に示すマイクロ構造体の製造装置は、フッ化水素容器20と、メチルアルコール容器30と、ガス供給プレート13と、ガスエッチングを行うエッチング反応室10と、ターボ分子ポンプ40と、ロータリーポンプ50と、ドライポンプ60とを備えている。エッチング反応室10内には、試料100を載置する試料テーブル11が備えられており、この試料テーブル11自体が所定の温度に昇温する機能を有し、試料100を加温することができる。具体的には、試料テーブル11に加温用ヒーター、冷却用配管等が組み込まれている。
エッチング反応室10とフッ化水素容器20の間の配管には、第1質量流量計22と第1バルブ21が設けられており、このフッ化水素容器20と、第1バルブ21と、第1質量流量計22とを合わしてフッ化水素ガス供給部と称する。一方、エッチング反応室10とメチルアルコール容器30の間の配管には、第2質量流量計31と第2バルブ32が設けられており、このメチルアルコール容器30と、第2バルブ31と、第2質量流量計32とを合わしてメチルアルコールガス供給部と称する。
エッチング反応室10とフッ化水素容器20の間の配管には、第1質量流量計22と第1バルブ21が設けられており、このフッ化水素容器20と、第1バルブ21と、第1質量流量計22とを合わしてフッ化水素ガス供給部と称する。一方、エッチング反応室10とメチルアルコール容器30の間の配管には、第2質量流量計31と第2バルブ32が設けられており、このメチルアルコール容器30と、第2バルブ31と、第2質量流量計32とを合わしてメチルアルコールガス供給部と称する。
フッ化水素容器20には、フッ化水素酸(HF)の溶液が収容されている。メチルアルコール容器30には、メチルアルコール(CH3OH)の溶液が収容されている。ドライポンプ60は、エッチング中のエッチング反応室10や、容器20、30を減圧する。ターボ分子ポンプ40とロータリーポンプ41は、エッチング前後のエッチング反応室10、フッ化ガス供給部及び率メチルアルコールガス供給部の配管を高真空にする。ドライポンプ60とエッチング反応室10の間の配管には、第4バルブ61と、圧力調整バルブ62が設けられている。ターボ分子40とエッチング反応室10の間の配管には、第3バルブ41が設けられている。
なお、メチルアルコール容器30には、阻止板が設けられて迷路構造となっているのが好ましい。この阻止板が設けられていると、メチルアルコール容器30をドライポンプ60等で減圧したときに、メチルアルコールが突沸したとしても、そのメチルアルコール溶液が配管に直接進入することを防止できる。
エッチング反応室10には、圧力計12が接続されている。
なお、メチルアルコール容器30には、阻止板が設けられて迷路構造となっているのが好ましい。この阻止板が設けられていると、メチルアルコール容器30をドライポンプ60等で減圧したときに、メチルアルコールが突沸したとしても、そのメチルアルコール溶液が配管に直接進入することを防止できる。
エッチング反応室10には、圧力計12が接続されている。
次に、中空空間を有するマイクロ構造体を、図1に示す製造装置を用いて製造する方法を、図2〜図8を参照して詳細に説明する。この製造方法は、発明が解決しようとする課題の項目において、図13〜図16を用いて説明した従来の製造方法と対比することで、その違いが明瞭に理解される。
まず、図2に示す試料を準備する。図2に示す試料は、シリコン基板102上に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によってシリコン窒化膜104を形成する。次に、シリコン窒化膜104上の所定の領域に、例えばCVD法等によってシリコン酸化膜108を形成する。その後に、そのシリコン酸化膜108を覆うように、例えばCVD法等によって多結晶シリコン構造体層112を形成する。次に、多結晶シリコン構造体層112の一部を、例えば二フッ化キセノンガスを用いて局所的にドライエッチングすることで、開口118を形成する。開口118からはシリコン酸化膜108が露出している。これらの工程によって図2に示す試料が準備される。
なお、これらの工程を図1に示す製造装置とは別の製造装置を用いて製造してもよい。あるいはシリコン構造体層112の一部をドライエッチングする工程は、図1に示すエッチング反応室10内で実施してもよい。この場合、二フッ化キセノンガスをエッチング反応室10へ供給するための供給部を別に設ければよい。
なお、これらの工程を図1に示す製造装置とは別の製造装置を用いて製造してもよい。あるいはシリコン構造体層112の一部をドライエッチングする工程は、図1に示すエッチング反応室10内で実施してもよい。この場合、二フッ化キセノンガスをエッチング反応室10へ供給するための供給部を別に設ければよい。
上記の工程によって準備された試料を、図1に示す製造装置のエッチング反応室10内の試料テーブル11に載置して、エッチング反応室10を密閉する。このとき、全てのバルブは閉じられた状態である。
以下の工程では、図1に示す製造装置の操作手順に沿って、中空空間を有するマイクロ構造体の製造方法を説明する。なお、製造装置の操作は、各構成要素に電気的に接続されている制御部(図示しない)によって制御プログラムに従って制御されていてもよく、またはその一部を手動によって操作してもよい。
まず、第3バルブ41を開き、ターボ分子ポンプ40とロータリーポンプ50を駆動してエッチング反応室10内の真空引きをする。このとき、エッチング反応室10内の圧力は、圧力計12によって監視されている。エッチング反応室10内が所定の圧力に到達したことを合図に、第3バルブ41を閉じるとともに、第4バルブ61と圧力調整バルブ62を開き、ドライポンプ60を駆動して、エッチング反応室10内の真空引きをする。
以下の工程では、図1に示す製造装置の操作手順に沿って、中空空間を有するマイクロ構造体の製造方法を説明する。なお、製造装置の操作は、各構成要素に電気的に接続されている制御部(図示しない)によって制御プログラムに従って制御されていてもよく、またはその一部を手動によって操作してもよい。
まず、第3バルブ41を開き、ターボ分子ポンプ40とロータリーポンプ50を駆動してエッチング反応室10内の真空引きをする。このとき、エッチング反応室10内の圧力は、圧力計12によって監視されている。エッチング反応室10内が所定の圧力に到達したことを合図に、第3バルブ41を閉じるとともに、第4バルブ61と圧力調整バルブ62を開き、ドライポンプ60を駆動して、エッチング反応室10内の真空引きをする。
次に、第1バルブ21と第2バルブ31を開くと、フッ化水素容器20内とメチルアルコール容器30内が減圧され、フッ化水素とメチルアルコールが気化するとともに、ガス供給プレート10を介してフッ化水素ガスとメチルアルコールガスの混合ガスがエッチング反応室10へ供給される。この混合ガスには、HF2 −が含まれている。このとき、フッ化水素ガスとメチルアルコールガスの供給量は、第1質量流量計22と第2質量流量計32によって監視され、必要に応じて調整される。また、エッチング反応室10内の圧力は、圧力計12によって監視するとともに、圧力調整バルブ62によって所定の圧力に調整されている。
ガス供給プレート13からエッチング反応室10内にHF2 −を含むガスが供給されると、試料のシリコン酸化膜108のガスエッチングが開始される。この場合、以下の式(1)と式(2)で表される反応が生じる。式(1)と(2)中の「M」は、メチルアルコールを表す。
M+2HF→HF2 −+MH+ (1)
SiO2+2HF2 −+2MH+→SiF4+2H2O+2M (2)
ガス供給プレート13からエッチング反応室10内にHF2 −を含むガスが供給されると、試料のシリコン酸化膜108のガスエッチングが開始される。この場合、以下の式(1)と式(2)で表される反応が生じる。式(1)と(2)中の「M」は、メチルアルコールを表す。
M+2HF→HF2 −+MH+ (1)
SiO2+2HF2 −+2MH+→SiF4+2H2O+2M (2)
メチルアルコールとフッ化水素の混合ガスは、シリコン酸化膜(SiO2)を選択的にエッチングして、シリコン(Si:多結晶シリコンと単結晶シリコンの両方を含む))とシリコン窒化膜(SiN)をほとんどエッチングしない。具体的には、メチルアルコールとフッ化水素の混合ガスによるシリコン酸化膜のエッチング速度は約1000Å/minであり、シリコンのエッチング速度は約0Å/minであり、シリコン窒化膜のエッチング速度は約10Å/minである。但し、これらの値は種々の条件によって変動し得るものである。
したがって、図3に示すように、多結晶シリコン構造体層112とシリコン窒化膜104はほとんどエッチングされずに、シリコン酸化膜108が選択的にガスエッチングされる。このときのガスエッチングは等方的に進行する。シリコン酸化膜108のガスエッチングが進行すると、シリコン窒化膜104が露出する。したがって、このシリコン窒化膜104の露出面は、HF2 −を含む混合ガスに曝されることになる。このため、この露出面からシリコン窒化膜104が変質膨張する(図3参照)。
したがって、図3に示すように、多結晶シリコン構造体層112とシリコン窒化膜104はほとんどエッチングされずに、シリコン酸化膜108が選択的にガスエッチングされる。このときのガスエッチングは等方的に進行する。シリコン酸化膜108のガスエッチングが進行すると、シリコン窒化膜104が露出する。したがって、このシリコン窒化膜104の露出面は、HF2 −を含む混合ガスに曝されることになる。このため、この露出面からシリコン窒化膜104が変質膨張する(図3参照)。
シリコン酸化膜108のガスエッチングを所定の時間で実施した後に、第1バルブ21と第2バルブ31を閉じて、エッチング反応室10内への混合ガスの供給を停止する。この状態で、試料テーブル11を所定の温度まで昇温して、試料テーブル11に載置されている試料100を所定の時間で加温する。すると、図4に示すように、シリコン窒化膜104の変質物が熱分解し、飛散する。
上記のシリコン酸化膜108のガスエッチングの持続時間や、試料100の加温温度や加温に要する持続時間等は、次の知見に基づいて制御するのが好ましい。
(a)シリコン窒化膜104が、HF2 −を含む混合ガスに曝されて形成される変質物の組成は、ヘキサフルオロ珪酸アンモニウム((NH4)2SiF6)とフッ化水素アンモニウム(NH4HF2)を主成分としている。
(b)ヘキサフルオロ珪酸アンモニウム((NH4)2SiF6)とフッ化水素アンモニウム(NH4HF2)は、その変質量にも拠るが、およそ200℃、1分間の加温によって熱分解される。
(c)減圧CVD法によって形成されたシリコン窒化膜108は、フッ化水素ガスの流量が200sccm、メチルアルコールの流量が120sccm、エッチング反応室10内の圧力が30Torr、試料テーブル10の温度が30℃の場合、中空空間側へおよそ1分間に30nmの割合で変質膨張する。
(d)上記(c)の処理条件の場合、シリコン窒化膜104の母材側へは、およそ1分間で3nmで変質する。
(a)シリコン窒化膜104が、HF2 −を含む混合ガスに曝されて形成される変質物の組成は、ヘキサフルオロ珪酸アンモニウム((NH4)2SiF6)とフッ化水素アンモニウム(NH4HF2)を主成分としている。
(b)ヘキサフルオロ珪酸アンモニウム((NH4)2SiF6)とフッ化水素アンモニウム(NH4HF2)は、その変質量にも拠るが、およそ200℃、1分間の加温によって熱分解される。
(c)減圧CVD法によって形成されたシリコン窒化膜108は、フッ化水素ガスの流量が200sccm、メチルアルコールの流量が120sccm、エッチング反応室10内の圧力が30Torr、試料テーブル10の温度が30℃の場合、中空空間側へおよそ1分間に30nmの割合で変質膨張する。
(d)上記(c)の処理条件の場合、シリコン窒化膜104の母材側へは、およそ1分間で3nmで変質する。
例えば、シリコン酸化膜108のガスエッチングの持続時間を設定する場合であれば、(c)の知見に基づいて、変質膨張したシリコン窒化膜104が、多結晶シリコン構造体層112に接しない時間範囲内でガスエッチングの持続時間を設定すればよい。時間によって制御すればよいので、製造工程あるいは製造装置が簡単化できる。
試料を加温する持続時間を設定する場合であれば、シリコン酸化膜108のガスエッチングに要した時間から形成された変質物の変質膨張量を推測し、その推測された変質物の変質膨張量を分解するのに要する加温温度と加温時間を設定すればよい。加温後に変質物が残存するのを抑制できる。
なお、シリコン窒化膜102の変質物は、シリコン窒化膜104の母材側へも所定の速度で形成される(上記の(d)を参照)。したがって、すべてのシリコン酸化膜108をガスエッチングするのに要する時間から、シリコン窒化膜104の母材側へ侵入する変質物量を推測することで、シリコン窒化膜104の膜厚を設定することができる。
試料を加温する持続時間を設定する場合であれば、シリコン酸化膜108のガスエッチングに要した時間から形成された変質物の変質膨張量を推測し、その推測された変質物の変質膨張量を分解するのに要する加温温度と加温時間を設定すればよい。加温後に変質物が残存するのを抑制できる。
なお、シリコン窒化膜102の変質物は、シリコン窒化膜104の母材側へも所定の速度で形成される(上記の(d)を参照)。したがって、すべてのシリコン酸化膜108をガスエッチングするのに要する時間から、シリコン窒化膜104の母材側へ侵入する変質物量を推測することで、シリコン窒化膜104の膜厚を設定することができる。
試料テーブル11に載置されている試料100のシリコン窒化膜104の変質物を分解した後に、試料テーブル11の昇温を停止し、試料100を冷却する。冷却は試料100のシリコン酸化膜108をガスエッチングするのに適切な温度にまで冷却する。
試料100が冷却されると、第1バルブ21と第2バルブ31を再度開けて、混合ガスをエッチング反応室10内に供給し、シリコン酸化膜108のガスエッチングを開始する。図5に示すように、シリコン酸化膜108の横方向へのガスエッチングはさらに進行するとともに、シリコン窒化膜104の露出面からは再度変質膨張が生じる。
しかしながら、1回目のガスエッチングで生じたシリコン窒化膜104の変質物が熱分解されているために、新たに変質膨張したシリコン窒化膜104の変質物が、多結晶シリコン構造体層112と接するまでの時間に余裕ができている。したがって、その間にシリコン酸化膜108のガスエッチングは横方向へと進行させることができる。この場合でも、上記の(a)〜(d)等の知見に基づいて、変質膨張したシリコン窒化膜104の変質物が多結晶シリコン構造体層112と接する前に、ガスエッチングを停止する。そして、変質膨張したシリコン窒化膜104の変質物を、上記と同様の操作により試料100を加温して分解する。これにより、図6に示す状態となる。
なお、図6に示す状態では、シリコン窒化膜104の母材側へ切り欠かれている。これは、シリコン窒化膜104の変質物が母材側へも進行しているために(上記の知見(d)参照)、変質膨張した変質物を加温により除去する操作と同時に、母材側へ進行した変質物も分解されるためである。
試料100が冷却されると、第1バルブ21と第2バルブ31を再度開けて、混合ガスをエッチング反応室10内に供給し、シリコン酸化膜108のガスエッチングを開始する。図5に示すように、シリコン酸化膜108の横方向へのガスエッチングはさらに進行するとともに、シリコン窒化膜104の露出面からは再度変質膨張が生じる。
しかしながら、1回目のガスエッチングで生じたシリコン窒化膜104の変質物が熱分解されているために、新たに変質膨張したシリコン窒化膜104の変質物が、多結晶シリコン構造体層112と接するまでの時間に余裕ができている。したがって、その間にシリコン酸化膜108のガスエッチングは横方向へと進行させることができる。この場合でも、上記の(a)〜(d)等の知見に基づいて、変質膨張したシリコン窒化膜104の変質物が多結晶シリコン構造体層112と接する前に、ガスエッチングを停止する。そして、変質膨張したシリコン窒化膜104の変質物を、上記と同様の操作により試料100を加温して分解する。これにより、図6に示す状態となる。
なお、図6に示す状態では、シリコン窒化膜104の母材側へ切り欠かれている。これは、シリコン窒化膜104の変質物が母材側へも進行しているために(上記の知見(d)参照)、変質膨張した変質物を加温により除去する操作と同時に、母材側へ進行した変質物も分解されるためである。
上記の操作を繰返して、図7に示すように、シリコン酸化膜108を完全にガスエッチングして除去し、中空空間120を形成する。
なお、エッチング反応室10には、図示しないエッチング終了検出部が設けられているのが好ましい。このエッチング終了検出部は、試料のエッチングが終了したのを何らかの手段によって検出するものや、または何らかの条件によって判別するものであればよい。エッチング終了検出手段を設けることで、シリコン酸化膜108のガスエッチングが不充分であるなどの事態が生じるのを抑制することができる。なお、本出願人によって既に出願している特開2001−185530号公報の技術を参考にすることができる。
なお、エッチング反応室10には、図示しないエッチング終了検出部が設けられているのが好ましい。このエッチング終了検出部は、試料のエッチングが終了したのを何らかの手段によって検出するものや、または何らかの条件によって判別するものであればよい。エッチング終了検出手段を設けることで、シリコン酸化膜108のガスエッチングが不充分であるなどの事態が生じるのを抑制することができる。なお、本出願人によって既に出願している特開2001−185530号公報の技術を参考にすることができる。
図9に、実施例2の製造装置を示す。実施例1との違いは、エッチング反応室10内に加熱ランプ200が設けられている。なお、実施例1と同一の構成に関しては説明を省略する。
この製造装置では、試料テーブル11に載置されている試料100の多結晶シリコン構造体層112側から、加熱ランプ200によって加温することができる。試料100は多結晶シリコン構造体層112をガス供給プレート13に向けて載置されている。したがって、加熱ランプ200は、ガス供給プレート13の側方であるとともに、試料テーブル11に向けて加温可能な位置関係で配置されている。複数個の加熱ランプが配置されているのが好ましい。この場合、試料100の多結晶シリコン構造体層112側から均等に加温することができる。
この製造装置では、試料テーブル11に載置されている試料100の多結晶シリコン構造体層112側から、加熱ランプ200によって加温することができる。試料100は多結晶シリコン構造体層112をガス供給プレート13に向けて載置されている。したがって、加熱ランプ200は、ガス供給プレート13の側方であるとともに、試料テーブル11に向けて加温可能な位置関係で配置されている。複数個の加熱ランプが配置されているのが好ましい。この場合、試料100の多結晶シリコン構造体層112側から均等に加温することができる。
実施例1のように、試料テーブル11を昇温し、その熱伝導により試料100を加温する場合、試料100の裏面側に形成されているシリコン基板102の膜厚等によって試料100を加温するのに要する時間が長くなる。また、シリコン基板102の熱伝導度と膜厚によっては、シリコン窒化膜104を所定の温度に加温するために、試料テーブル11をかなり高温にする必要が生じることがある。
一方、実施例2の加熱ランプ200によって、試料100の表面側から加温する場合、シリコン窒化膜104が素早く加温されるため、シリコン窒化膜104の変質物を分解する工程に要する時間を短くすることができる。
一方、実施例2の加熱ランプ200によって、試料100の表面側から加温する場合、シリコン窒化膜104が素早く加温されるため、シリコン窒化膜104の変質物を分解する工程に要する時間を短くすることができる。
図10に実施例3の製造装置を示す。この製造装置は、実施例1の製造装置に加えて、連結部80と予備室70が設けられている。なお、実施例1と同一の構成に関しては説明を省略する。
連結部80は、エッチング反応室10と予備室70とを連結するとともに、外気からは遮断された構造となっている。
予備室70内の圧力は、第2圧力計72によって監視されている。予備室70内には、第2試料テーブル71が設けられており、この試料テーブル71自体が昇温する機能を有している。なお、この場合、エッチング反応室10内の試料テーブル11が昇温機能を有していても、また有していなくてもよい。
ターボ分子ポンプ40とエッチング反応室10との間の配管は、予備室70に分岐しており、そのターボ分子ポンプ40と予備室70との間の配管には、第5バルブ42が設けられている。
連結部80は、エッチング反応室10と予備室70とを連結するとともに、外気からは遮断された構造となっている。
予備室70内の圧力は、第2圧力計72によって監視されている。予備室70内には、第2試料テーブル71が設けられており、この試料テーブル71自体が昇温する機能を有している。なお、この場合、エッチング反応室10内の試料テーブル11が昇温機能を有していても、また有していなくてもよい。
ターボ分子ポンプ40とエッチング反応室10との間の配管は、予備室70に分岐しており、そのターボ分子ポンプ40と予備室70との間の配管には、第5バルブ42が設けられている。
実施例3の製造装置は、シリコン窒化膜104の変質物を加温して分解する工程を、予備室70で実施することができる。
実施例1のように、エッチング反応室10内で、試料100のガスエッチング工程と試料100の加温の工程を実施した場合、試料テーブル11自体の温度が高くなる。そのため、試料100の加温工程から試料のガスエッチング工程に移行するのに、試料テーブル11が冷却される必要があり、工程間の移行に要する時間が長くなる。また、試料100の加温の工程を実施した場合に、エッチング反応室10内の雰囲気温度も上昇する。したがって、そのエッチング反応室10内の雰囲気温度が冷却される必要があり、工程間の移行に要する時間が長くなる。その他に、試料100の加温工程時に、エッチング反応室10内に混合ガスが残存していると、所定の時間で変質物の熱分解が精度よく行えない場合が起こり得る。
実施例1のように、エッチング反応室10内で、試料100のガスエッチング工程と試料100の加温の工程を実施した場合、試料テーブル11自体の温度が高くなる。そのため、試料100の加温工程から試料のガスエッチング工程に移行するのに、試料テーブル11が冷却される必要があり、工程間の移行に要する時間が長くなる。また、試料100の加温の工程を実施した場合に、エッチング反応室10内の雰囲気温度も上昇する。したがって、そのエッチング反応室10内の雰囲気温度が冷却される必要があり、工程間の移行に要する時間が長くなる。その他に、試料100の加温工程時に、エッチング反応室10内に混合ガスが残存していると、所定の時間で変質物の熱分解が精度よく行えない場合が起こり得る。
実施例3の製造装置では、試料100のガスエッチングする工程と、試料100を加温する工程とを分けて実施するために、実施例1のような問題を解決することができる。したがって、中空空間120を有するマイクロ構造体の製造を、精度良く短時間で製造できる。
なお、エッチング反応室10と予備室70の間を開状態と閉状態に切換可能な開閉手段を備えているのが好ましい。この場合、エッチング反応室10の混合ガスが予備室70へ進入するのを防ぐことができる。
エッチング反応室10と予備室70の間で試料100を搬送可能な搬送手段が設けられているのが好ましい。この場合、試料100を外気に曝すことなく、エッチング反応室10と予備室70の間で試料100の搬送が可能となる。
なお、図11に示すように、予備室70に加熱ランプ200が設けられていてもよい。この場合、試料100の多結晶シリコン構造体層112側から加温することが可能となるため、さらに中空空間を有するマイクロ構造体を短時間で製造することが可能である。
なお、エッチング反応室10と予備室70の間を開状態と閉状態に切換可能な開閉手段を備えているのが好ましい。この場合、エッチング反応室10の混合ガスが予備室70へ進入するのを防ぐことができる。
エッチング反応室10と予備室70の間で試料100を搬送可能な搬送手段が設けられているのが好ましい。この場合、試料100を外気に曝すことなく、エッチング反応室10と予備室70の間で試料100の搬送が可能となる。
なお、図11に示すように、予備室70に加熱ランプ200が設けられていてもよい。この場合、試料100の多結晶シリコン構造体層112側から加温することが可能となるため、さらに中空空間を有するマイクロ構造体を短時間で製造することが可能である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上記の各実施例の製造装置の構成に加えて、コーティング室と、有機ケイ素化合物を収容する容器と、水を収容する容器と、これらをガスに変換してコーティング室へ供給する供給部を備えていてもよい。この構成が設けられていると、コーティング室内で、試料の多結晶シリコン構造体層の表面に、撥水性の膜をコーティングすることができる。これにより多結晶シリコン構造体のスティッキング現象の発生を抑制できる。
本発明に係るマイクロ構造体は、加速度センサーの他に、例えば角速度センサ、圧力センサ等に好適に用いることができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
例えば、上記の各実施例の製造装置の構成に加えて、コーティング室と、有機ケイ素化合物を収容する容器と、水を収容する容器と、これらをガスに変換してコーティング室へ供給する供給部を備えていてもよい。この構成が設けられていると、コーティング室内で、試料の多結晶シリコン構造体層の表面に、撥水性の膜をコーティングすることができる。これにより多結晶シリコン構造体のスティッキング現象の発生を抑制できる。
本発明に係るマイクロ構造体は、加速度センサーの他に、例えば角速度センサ、圧力センサ等に好適に用いることができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:エッチング反応室
13:ガス供給プレート
20:フッ化水素容器
30:メチルアルコール容器
40:ターボ分子ポンプ
50:ロータリーポンプ
60:ドライポンプ
21、31:バルブ
22、32:質量流量計
13:ガス供給プレート
20:フッ化水素容器
30:メチルアルコール容器
40:ターボ分子ポンプ
50:ロータリーポンプ
60:ドライポンプ
21、31:バルブ
22、32:質量流量計
Claims (5)
- シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜がシリコン系材料で覆われており、そのシリコン系材料に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する方法であり、
(1) HF2 −を含むガスを用いて前記開口からシリコン酸化膜をガスエッチングする段階と、
(2) 試料を加温する段階と、
(3) 試料を冷却する段階と、
を含むサイクルを1サイクル以上実行することを特徴とするマイクロ構造体の製造方法。 - シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜がシリコン系材料で覆われており、そのシリコン系材料に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する装置であり、
エッチングガス供給部とエッチング反応室とガス排出手段と加温手段を備え、
エッチングガス供給部は、HF2 −を含むガスをエッチング反応室へ供給し、
ガス排出手段は、エッチング反応室内のガスを排出し、
加温手段は、エッチング反応室内に設けられるとともに、試料を加温可能であることを特徴とするマイクロ構造体の製造装置。 - シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜が形成されており、そのシリコン酸化膜がシリコン系材料で覆われており、そのシリコン系材料に形成されている開口からシリコン酸化膜が露出している試料を加工して中空空間を有するマイクロ構造体を製造する装置であり、
エッチングガス供給部とエッチング反応室とガス排出手段と予備室と連結部と加温手段を備え、
エッチングガス供給部は、HF2 −を含むガスをエッチング反応室へ供給し、
ガス排出手段は、エッチング反応室内のガスを排出し、
連結部は、エッチング反応室と予備室を連結するとともに外気からは遮断されており、
加温手段は、予備室内に設けられるとともに、試料を加温可能であることを特徴とするマイクロ構造体の製造装置。 - 加温手段が、試料のシリコン系材料側から加温可能であることを特徴とする請求項2または3のマイクロ構造体の製造装置。
- エッチングガス供給部は、フッ化水素ガスとメチルアルコールガスを反応させてHF2 −を含むガスを発生させることを特徴とする請求項2〜4のいずれかのマイクロ構造体の製造装置。
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