JP2007281148A - 基体の洗浄方法、半導体装置の製造方法、及び洗浄装置 - Google Patents

基体の洗浄方法、半導体装置の製造方法、及び洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基体の変質が抑制されながらも、所定の洗浄が可能な、基体の洗浄方法を提供する。
【解決手段】基体を、pKaが−12以下の酸を含む液体または気体に接触させる酸処理工程と、この酸処理がなされた基体を、超臨界流体に接触させる超臨界処理工程とを有する洗浄方法によって洗浄する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば半導体性材料による基体の洗浄方法と、この基体を有する半導体装置の製造方法、及びこの洗浄方法に適した洗浄装置に関する。
パーソナルコンピュータや通信機器及び家電製品等の、所謂電子機器に対しては、高機能化やモバイル用途などのために、小型化が求められる傾向がある。このため、電子機器を構成する素子や装置に対しても、高集積化の要求が年々強まっている。
高集積化においては、素子や装置を構成する各部材の微小化が必要となる。しかし、個々の部材の微小化は、製造において新たな問題を生じることがある。すなわち、素子や装置の微細化に伴って、従来の製造においては最適とされてきた処理が必ずしも適切でなくなることがある。
部材の微小化に応じた改善が特に望まれる処理として、素子の製造工程で付着する微粒子状汚染、有機汚染、金属汚染などに対する洗浄処理が挙げられる。洗浄処理は、基体上に各部材を形成して得られた完成品に対してのみならず、例えば部材を形成する過程でのレジストの剥離除去など、様々な段階での清浄化を目的として行われる。
洗浄処理において、単純に洗浄力の向上を図る手法としては、洗浄液となる薬液や洗浄残渣を流すリンス液の量を増加すること、及び処理時間を長くすることなどが考えられる。しかし、洗浄対象に微小部材が含まれる場合、機械的強度が低く破損や変形が生じやすいために、安易に洗浄力を追求すると、歩留まりの低下という新たな問題が生じる。また、従来の洗浄処理においては、例えば洗浄力向上を目的として選定した薬液が、リンス後も一部残存していたり、洗浄に伴って基体の一部を変質させたりしても特に問題とはならなかったが、洗浄対象が微小化すると、この残存や変質による影響が相対的に強まるため、新たな問題が生じてしまう。
これらの問題は、今後更に深刻なものになると考えられる。
例えば、基体が半導体性シリコンによって構成される半導体装置(半導体デバイス)については、2008年以降のテクノロジーノードにおいて、1回の洗浄で許容されるエッチング量を、シリコン及びシリコン熱酸化膜の1原子層以下の厚さ(具体的には0.04nm)とすることが要求されている(例えば非特許文献1参照)。このような厚さの制限は、半導体デバイス構造の微細化に伴い僅かなエッチング量でもトランジスタの電気的特性が悪化すること、および製造工程の複雑化に伴う洗浄回数の増加によって規定されているものである。
しかし、従来の洗浄手法では、このような要求に充分応えることが難しい。これは、半導体装置の製造におけるレジストの剥離除去の中でも、高ドーズ(高エネルギー)のイオン注入によってパターン形成を行った後のフォトレジストの剥離除去などは特に強い洗浄力が必要とされるのに対し、そのような洗浄力を有するプロセスでは1回の洗浄におけるエッチング量が大きくなってしまうというトレードオフが存在することによる。
具体的には、例えば、イオン注入後のレジストには、その表面に強いイオン衝撃や熱によってレジスト分子が3次元的に架橋して更に注入イオン種も架橋に加わることで硬い膜(硬化層)が生じることがあり、このような膜の剥離除去は、穏やかな洗浄力を有する水系薬液や有機溶媒によるのみでは難しいことが挙げられる。このため、硬い膜を有するレジストの除去は、酸素プラズマによるドライアッシングプロセスで硬化膜を除去し、除去しきれない残渣を硫酸と過酸化水素の混合薬液によるウエットプロセスで完全に除去するプロセスが一般的に行われてきた。しかし、このような酸化種を含むプロセスは、基体表層部の酸化を引き起こして電気的特性を悪化させるおそれがあり、1回の洗浄で生じるエッチング量が原子層にして3層以上(1nm以上)にもなってしまうため、形状寸法の変質や電気的特性の劣化を生じ、前述の要求を満たすことができなくなる。
これに対し、基体の変質を抑制しながら高い洗浄力を得る手法として、超臨界流体の利用が提案されている。超臨界流体は、物質それぞれが有する固有の臨界温度(Tc)、臨界圧力(Pc)で規定される臨界点以上の温度圧力範囲で生成する、非凝縮性の高密度流体であり、それ自体が溶解し難い物でも、適切な溶剤を少量添加することによって溶解性の向上を図ることができるため、溶剤の添加に関する提案が、特に多くなされている。
例えば、超臨界流体の、前述したフォトレジストの剥離除去への応用として、分子量が比較的大きい有機物に対して溶解能を示すグリコール系エーテル及び有機アミン化合物を含有する超臨界流体による、レジストの剥離除去手法が提案されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
また、例えば、高分子に対して溶解能を示す、酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が4より小さい酸や、還元剤、或いは酸化膜を僅かにエッチングするフッ素化4級アミンなどを含有する超臨界流体による、レジストの剥離除去手法が提案されている(例えば特許文献3〜特許文献5参照)。
更に、超臨界状態または気体状態の除去剤で基体を前処理した後に、超臨界流体により洗浄を行う手法が提案されている(例えば特許文献6参照)。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載された手法では、特に表面の硬化が生じていないレジストの剥離除去性は向上が図られるものの、イオン注入などによって生じたレジスト表面の硬い膜に対する溶解,除去は難しい。
また、特許文献3に記載の手法では、レジスト表面の硬い膜の剥離除去性も向上するが、pKaが4より小さい強酸が、耐圧及び耐熱を優先して設計された超臨界流体用の洗浄装置の内壁に腐食を生じてしまう。
また、特許文献4に記載の手法では、酸化種を含む薬剤を用いる手法に比して極端に反応速度が低いために、実用に適したスループットが得ることが難しい。
また、特許文献5に記載の手法では、半導体性の基体を構成する酸化シリコン(SiOなど)までもがエッチングされてしまうため、最終的に得る半導体装置の電気的特性がエッチングロスによって悪影響が生じるおそれがある。
また、特許文献6に記載の手法では、無機系の汚染物の反応及び除去を目的として、前処理の除去剤には塩化水素(HCl;pKa=−8)やヨウ化水素(HI;pKa=−10)が用いられるが、架橋したレジストなどの有機材料の化学結合には水素イオン濃度が十分高くはなく、これらの酸を作用させて分解を図ることが難しい。
このように、部材の微小化に対応して、基板の変質を抑制しながら十分な洗浄力を得ることは、超臨界流体を用いても容易なことではない。
しかしながら、特に、45nm以下(例えば32nm)のテクノロジーノードに対応した半導体デバイスにおいては、従来の90nmのテクノロジーノードに対応した半導体デバイスに比して高集積化、微細化、複雑化が著しく進むことになるため、洗浄過程で基体に及ぼされる影響が、より深刻な問題となってくる。
特開平10−260537号公報 特許3265340号公報 米国特許第6838015 B2号公報 米国特許出願第 US2004/0198622 A1号公報 米国特許出願第 US2004/0087457 A1号公報 特開平10−135170号公報 国際半導体技術ロードマップ(ITRS2004update)
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、洗浄対象となる基体の変質抑制を図りながらも所定の清浄化を可能とする基体の洗浄方法と、この基体を有する半導体装置の製造方法、及びこの洗浄方法に適した洗浄装置を提供することにある。
本発明に係る基体の洗浄方法は、基体を、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が−12以下の酸を含む液体または気体に接触させる酸処理工程と、この酸処理がなされた基体を、超臨界流体に接触させる超臨界処理工程とを有することを特徴とする。
この基体の洗浄方法においては、pKaが−12以下の所謂超強酸によって、例えば有機高分子材料によるレジストの表面にイオン注入によって生じた硬い膜に対して、分解がなされ、その結果、硬化層の溶剤への可溶化、または硬化層とシリコン基板の密着力が低減して、超臨界流体処理工程における溶解あるいは剥離によるレジスト除去が促進される。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、基体上にレジストを形成する工程と、このレジストが形成された基体を、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が−12以下の酸を含む液体または気体に接触させる酸処理工程と、この酸処理がなされた基体を、超臨界流体に接触させる超臨界処理工程とを有することを特徴とする。
この半導体装置の製造方法においては、予め形成したレジストの表面に、イオン注入等によって硬い膜が生じていた場合にも、pKaが−12以下の所謂超強酸によって分解されることにより、超臨界流体処理工程における溶解あるいは剥離によるレジスト除去が促進される。
本発明に係る洗浄装置は、少なくとも、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が−12以下の酸を液体または気体として含む処理室を有する酸処理部と、超臨界流体による処理室を有する超臨界処理部とを含み、上記酸処理部と上記超臨界処理部とが、外気とは隔離された連結機構によって連結されていることを特徴とする。
この洗浄装置においては、酸処理部と超臨界処理部との間に連結機構が介在しているため、に、pKaが−12以下の所謂超強酸を含む液体または気体の大部分が、酸処理部内に偏在する。
本発明に係る基体の洗浄方法によれば、基体を、pKaが−12以下の酸を含む液体または気体に接触させる酸処理工程と、この酸処理がなされた基体を、超臨界流体に接触させる超臨界処理工程とを有することから、基体の変質が抑制されながらも、所定の洗浄が可能となる。
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、基体上にレジストを形成する工程と、このレジストが形成された基体をpKaが−12以下の酸を含む液体または気体に接触させる酸処理工程と、この酸処理がなされた基体を、超臨界流体に接触させる超臨界処理工程とを有することから、レジストの状態に依存した洗浄力低下を抑制することが可能となる。
本発明に係る洗浄装置によれば、少なくとも、pKaが−12以下の酸を液体または気体として含む処理室を有する酸処理部と、超臨界流体による処理室を有する超臨界処理部とを含み、酸処理部と超臨界処理部とが、外気とは隔離された連結機構によって連結されていることから、酸処理工程と超臨界処理工程とによる洗浄を行う場合にも、耐圧及び耐熱を優先して設計された超臨界処理部の耐薬品性の向上を要することなく、超臨界処理部における腐食の発生を抑制することが可能となる。
本発明に係る基体の洗浄方法、及び半導体装置の製造方法においては、基体表面の難分解性不純物(例えば高ドーズイオン注入後のレジスト表面硬化層)に対して、あらかじめシリコン基板を酸化する作用を持たない超強酸(pKaが−12以下)を、気相状態または液相状態で作用させることにより、例えば炭化したレジストの架橋構造に超強酸から容易に脱離する水素イオンを作用して硬化皮膜をイオン化して、架橋構造の化学結合(炭素−炭素結合や炭素−ドーパント結合)などの切断及び分解除去を図る。このようにして、レジスト表面の硬化層を超臨界流体に対して溶解する程度に分解することにより、続く超臨界処理工程における除去を可能とするものである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
<洗浄装置の実施形態>
まず、本発明に係る洗浄装置の実施の形態を説明する。
図1に、本実施形態に係る洗浄装置の概略構成図を示す。
本実施形態に係る洗浄装置1は、酸処理部10と、この酸処理部10に後述する連結機構を介して連結される超臨界処理部20と、この超臨界処理部20に超臨界流体(主たる成分及び所定の添加剤)を供給する供給部30と、酸処理部10及び超臨界処理部20の状態を管理及び/または制御する確認部40と、酸処理部10に超臨界処理部20とは異なる位置から連結される基体導入部50とを有する。
なお、ここで超臨界流体の主たる成分とは、超臨界流体の臨界圧力及び臨界温度について支配的な成分を指し、通常、超臨界流体中で最も多く含まれる成分がこれに該当する。
酸処理部10は、25℃における酸解離定数の逆数の対数値pKaが−12以下の酸(超強酸)を液体または気体として含む処理室11と、後述する基体導入部50からこの処理室へ洗浄対象物である基体(破線a図示)を搬入する導入機構12と、基体に対する伝熱手段及び回転手段を兼ねる基体保持機構13と、最終的に液体または気体として基体に接触する超強酸を含む薬液保持機構14と、薬液保持機構14に対する加熱手段となるヒータ15とを有する。
この酸処理部10においては、少なくとも処理室11が、内面をフッ素樹脂など耐薬品性の高い材質による構成とされている。また、基体保持機構13が可動機構とされることにより、液体または気体とされたpKa−12以下の酸が、基体全体に対して均一に接触することが可能となる。pKaが−12以下の所謂超強酸としては、酸化性のないものが特に好ましい。このような超強酸の例として、具体的にはトリフルオロメタンスルホン酸(pKa=−14)、フルオロスルホン酸(pKa=−16)、カルボラン酸(pKa=−18)などを挙げることができる。なお、酸化性については、基体の一例でもある水素終端シリコン基板の基板面を80℃で1分間浸漬した場合の接触角で規定することができ、本実施形態における超強酸については、基板面の接触角が45°以上に保たれることが好ましい。
超臨界処理部20は、超臨界流体による処理室21と、処理室21の密閉及び開閉を可能とする入口蓋22及び出口蓋23と、基体(破線b図示)に対する伝熱手段及び回転手段を兼ねる基体保持機構24と、処理室21内の雰囲気に対する加熱手段となるヒータ25とを有する。
入口蓋22及び出口蓋23は、それぞれ処理室21との間にOリングから成るシール部材を設けられ、処理圧力に十分耐えることができる締め付け具によって、処理室21に対して固定される。なお、本実施形態においては、入口蓋22が、酸処理部10と超臨界処理部20との間に介在する連結部を兼ねる構成とされている。
また、基体保持機構24が可動機構とされることにより、処理室21内の超臨界流体と基体との間に生じるせん断応力などの物理力を利用して、洗浄効率の向上が図られる。なお、実際に基体を洗浄する際には、酸処理部10で基体に付着した微量の酸が処理室21内に持ち込まれるため、処理室21の内面はフッ素樹脂やポリエチレン、ポリプロピレンなど耐薬品性の高い樹脂で保護された構成としても良いが、本実施形態に係る洗浄装置1においては、少なくとも従来に比して超臨界処理用のチャンバー(処理室21)内に常駐する酸の量が飛躍的に低減されるため、超臨界洗浄部20は高温高圧に耐えることのみを前提に、金属を露出させて構成することも可能である。
供給部30は、所謂混合槽31を中心として構成され、この混合槽31に対する加熱手段となるヒータ32と、超臨界流体の主たる成分(例えば二酸化炭素)の供給源となるボンベ33と、添加剤の供給源となるボンベ34と、ボンベ33及び混合槽31を連結するポンプ35ならびにバルブ36と、ボンベ34及び混合槽31を連結するポンプ37ならびにバルブ38とを有する。
本実施形態において、この供給部30では、超臨界処理部20の処理室21に供給される超臨界流体が、以下のように調製される。すなわち、まず、液体二酸化炭素が、ボンベ33から、昇圧ポンプ35を介して臨界圧力(二酸化炭素では7.4MPa)以上に昇圧されて混合槽31に導入され、更にヒータ32で臨界温度(二酸化炭素では31℃)以上に加熱されて、超臨界二酸化炭素となる。一方、最終的に添加剤となる薬液は、タンク34から供給され、昇圧ポンプ37を介して所定の圧力まで昇圧され、混合槽30に導入される。混合槽31では、例えば羽根状のミキサーにより、超臨界流体と薬液とが十分に混合されて、所定の超臨界流体として調製される。なお、薬液を2種類以上用いる場合は、薬液タンク及び混合弁を必要なだけ増設すればよい。
この添加剤に用いるものとしては、超臨界流体の主たる成分(本例では超臨界二酸化炭素)に含有させる材料として、超臨界二酸化炭素に対する溶解度が高く(1重量%以上、好ましくは5重量%以上)、レジストに対する溶解性が高く、人体に対する毒性が低く、基板に付着した微量の超強酸を容易に洗い流すことができる溶媒であれば、どのような材料も使用できる。具体的には、例えば、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、酢酸、シュウ酸などの酸類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエンなどの芳香族炭化水素、トリエチルアミンなどの3級アミン類、その他、グリコールエーテル類、パーフルオロアルキル系溶媒(例えばフロリナート:デュポン社製)、など、汎用の有機溶剤を用いることができる。
なお、特に超強酸を確実に除去する必要がある場合には、少なくとも二酸化炭素に比して極性の高い溶媒(上記有機溶剤のほか例えば水やエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシドなど)を添加することが好ましい。
また、本実施形態において、確認部40は、少なくとも、酸処理部10の処理室11及び超臨界処理部20の処理室21内に対して、管理のための検知手段(センサーや視認用窓など)と、制御するための操作手段(導入機構12や入口蓋22及び出口蓋23の開閉指示機構など)とを有する。この確認部40が設けられることにより、超強酸や超臨界流体による処理が過剰になされることを回避することが可能になるとともに、必要十分の処理を施して連続的に多数の基体を洗浄する際にも、その洗浄を制御することが可能となるため、装置の安全性及び動作効率の向上が図られる。
また、本実施形態において、基体導入部50は、少なくとも、導入室51と、導入蓋52とを有し、酸処理部10の処理室11と、導入機構12によって連結されている。この基体導入部50が設けられることにより、酸処理部10の処理室11内に、加熱や自然気化によって気体状態の超強酸が発生している場合にも、導入機構12の開放時に外部へ拡散することが抑制される。これは、例えば導入室51に所定の空調手段が取着されることにより、処理室11内への基体の導入を、外気とは遮断された系の内部で行うことが可能とされた構成によることができる。したがって、この基体導入部50により、連続的な基体搬入が可能となるとともに装置の安全性向上が図られる。
このような構成を有する、本実施形態に係る洗浄装置1によれば、酸処理部10と超臨界処理部20とが、外気とは隔離された連結機構(入口蓋)22によって連結されていることから、この介在する連結機構22によって、pKaが−12以下の超強酸を含む液体または気体の大部分が、酸処理部内に偏在する。
したがって、本発明に係る洗浄装置によれば、各処理部10及び20において、後述するような酸処理工程と超臨界処理工程とによる洗浄を行う場合にも、耐圧及び耐熱を優先して設計された超臨界処理部20の耐薬品性の向上を要することなく、超臨界処理部20の例えば処理室21における腐食の発生を抑制することが可能となる。
<基体の洗浄方法の実施形態、及び半導体装置の製造方法の実施形態>
次に、本発明に係る基体の洗浄方法の実施形態を説明する。
本実施形態では、本発明に係る基体の洗浄方法の一例として、半導体装置の製造において、半導体性基体(ウェハ基板)に形成されたレジストの、分解、溶解、剥離及び除去を行う場合について、前述した洗浄装置1を用いる場合を例として説明する。
まず、所定のレジストが形成された基体を、基体導入部50を経て、導入機構12から酸処理部10に搬入し、処理室11内で、基体保持機構13によって所定の位置に設置する。設置された基体(破線a図示)に対して、薬液保持機構14内でヒータ15によって所定の温度とされた薬液の液面以下の高さまで基体をおろし、薬液に含まれる超強酸に接触させる。なお、このかわりに、薬液保持機構14内で、ヒータ15による加熱によって少なくとも超強酸を蒸発させ、気体状態の超強酸を基体に接触させる手法をとることもでき、いずれの場合も接触は1分以上行うものとする。
基体を、pKaが−12以下の酸に所定の時間接触させた後、薬液の液面よりも高い位置まで基体を戻し、回転または揺動させて、遠心力などにより、残存付着している酸を吹き飛ばす。なお、気体状態の酸を基体に接触させた場合には、処理室11内の温度を下げることや処理室11を減圧するなどして、余分な酸の残存付着を低減する。
このようにして、例えばこの半導体性の基体の表面に存在していたレジストのイオン注入によって表面に生じた硬い膜を、pKaが−12以下の酸によって分解させる酸処理工程を行い、次に行う超臨界処理工程で超臨界流体による溶解ないし剥離による除去を可能とする。
この酸処理工程において、基体に対し、液体状態の超強酸を接触させる手法による場合には、薬液中にプロピレンカーボネートやアセトニトリルのような有機電解質を添加することができるため、水素イオンの解離促進による洗浄力の向上を図ることが可能となる。一方、基体に対し、気体状態の超強酸を接触させる手法による場合には、基体に付着する酸の厚さをより薄くできるため、基体の過剰な消耗を回避することが可能となる。
酸処理工程を経た基体を、続いて、超臨界処理部20へと、連結部を兼ねる入口蓋22を開くことによって搬送し、超臨界処理工程を行う。搬送にかかるスループットを上げるために、前処理部10と超臨界洗浄部20の間、および超臨界洗浄部20と出口蓋23の外に設けられるウエハ取り出し部(図示せず)の間に、昇圧および減圧を目的としたロードロック室を設けても良い。
次に、混合槽30で前述したように調製された超臨界流体(本実施形態では二酸化炭素COを主たる成分とする)を、供給弁26を介して、超臨界処理部20の処理室21に導入する。そして、基体に対して所定の時間、超臨界流体の接触を1分間以上行い、レジストやその表面の硬い膜、及び酸処理工程後に付着残存していた酸を溶かし出すなどして除去する。
このようにして、超臨界処理工程を行う。
超臨界流体は、液体に比べて拡散係数が大きいために溶解した有機物を短時間で輸送でき、気体に比べて他の液体や固体を溶解する力が極めて大きく、適当な洗浄助剤を添加することも可能である。また、図2A及び図2Bに示すように、臨界圧力近傍では、僅かに圧力を変えるだけでも流体(本実施形態では二酸化炭素)の密度を変えることができ、本実施形態に係る洗浄方法においては、超臨界流体の物性を充分に活かすことも可能となる。
なお、使用後の超臨界流体は排圧弁27を介して排出し、この排圧弁27に接続された排出液分離装置28において流体の圧力を大気圧に戻すことにより、液体状態の添加剤、酸及び除去された汚染物質(本例ではレジスト等)と、気体状態の二酸化炭素とを分離回収することができる。回収された二酸化炭素や添加剤及び酸(薬液)は、フィルタリングや蒸留等の手段により汚染物質と分離することにより、再利用も可能となる。
本実施形態に係る基体の洗浄方法によれば、例えば、予め形成したレジストの表面に、イオン注入等によって硬い膜が生じていた場合にも、pKaが−12以下の所謂超強酸によって硬化膜の分解がなされることにより、超臨界流体処理工程における溶解または剥離による除去が促進される。すなわち、有機高分子材料によるレジストの表面にイオン注入によって生じた硬い膜に対して、分解がなされ、超臨界流体処理工程におけるレジストの溶解または剥離によって、基体の変質が抑制されながらも、所定の洗浄が可能となる。
<実施例>
本発明の実施例について説明する。
<第1実施例>
本発明に係る洗浄方法の、第1の実施例を説明する。
基体(被洗浄試料)として、シリコンの下地に幅32nm、高さ200nm、間隔200nm幅のポリシリコン製のゲートパターンが形成されている200mmシリコンウエハに、幅100nm、高さ350nm、間隔200nmのレジストがゲートパターンを埋めるように並んだパターンを有する基体を評価に用いた。レジスト表面には、あらかじめヒ素イオンが20KeVの加速電圧にて、2×1015atoms/cmの量だけドーズされている。ゲート構造以外の表面は水素終端シリコンで構成されて、シリコン原子が露出している。このレジスト表面層のレジスト分子は3次元的な架橋構造となっているために、例えばアセトンやメタノール、あるいは分子量が比較的大きい有機物に対して溶解能を示すグリコール系エーテル及び有機アミン化合物などの有機溶媒に対しては全く不溶である。
この基体を、酸処理部10に搬送して、液体状態のフルオロスルホン酸(純度:99%)に5秒間浸漬した後に、基体保持機構13のスピン回転により表面に付着した過剰な(余分な)フルオロスルホン酸の除去を行った。表面に薄い(必要十分の)フルオロスルホン酸の付着しているウエハを、80℃で30秒間保持して、硬化層に対するフルオロスルホン酸による反応を進行させた後に、超臨界洗浄部20の処理室21に搬送して、メタノールを10重量%含む70℃、16MPaの超臨界二酸化炭素を導入し、3分間洗浄した。洗浄後は70℃、16MPaのメタノールを含まない超臨界二酸化炭素で置換してメタノール濃度を1重量%以下まで下げた後に、排圧弁27を開放して介してメタノールを含む超臨界二酸化炭素を排出した。
洗浄後の基体を光学顕微鏡および電子顕微鏡で観察すると、高ドーズイオン注入後のレジストは完全に除去され、残渣も全く存在しなかった。表面検査機でポリシリコン製のゲートパターンの破損を検査した結果、ウエハ内全面に全く欠損は観測されなかった。レジストが無い部分のウエハ表面の膜減りは断面電子顕微鏡では観測されず、洗浄前後のウエハ表面のXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)で測定した表面酸素量の比較から、洗浄工程で生成したシリコンの酸化は0.03nm以下であることが確認できた。
また、図3に示すように、本実施例において得られた基体表面は滑らかでレジスト残渣が殆ど無く、洗浄前の状態(図7)に比べて大幅に清浄化されたことが確認できた。
<第2実施例>
本発明に係る洗浄方法の、第2の実施例を説明する。
基体(被洗浄試料)として、実施例1と同様のポリシリコン製のゲートパターン、およびヒ素イオンがドーズされたレジストを有する200mmシリコンウエハを評価に用いた。
まず、この基体を、酸処理部10に搬送して、80℃に保持しながら、50℃の加熱により気化したトリフルオロメタンスルホン酸(純度99%)の蒸気に30秒間晒した。その後、超臨界洗浄部20の洗浄室21に搬送して、メタノールを10重量%含む70℃、16MPaの超臨界二酸化炭素を導入し、3分間洗浄した。洗浄後は70℃、16MPaのメタノールを含まない超臨界二酸化炭素で置換してメタノール濃度を1重量%以下まで下げた後に、排圧弁27を開放して介してメタノールを含む超臨界二酸化炭素を排出した。
洗浄後のウエハを光学顕微鏡および電子顕微鏡で観察すると、高ドーズイオン注入後のレジストは完全に除去され、残渣も全く存在しなかった。表面検査機でポリシリコン製のゲートパターンの破損を検査した結果、ウエハ内全面に全く欠損は観測されなかった。レジストが無い部分のウエハ表面の膜減りは断面電子顕微鏡では観測されず、洗浄前後のウエハ表面のXPSで測定した表面酸素量の比較から、洗浄工程で生成したシリコンの酸化は0.02nm以下であることが確認できた。
また、図4に示すように、本実施例において得られた基体表面は、前述の第1実施例の結果と比較しても十分に滑らかで、レジスト残渣が殆ど無く、洗浄前の状態(図7)に比べて大幅に清浄化されたことが確認できた。
<第1比較例>
第1の比較例について説明する。
基体(被洗浄試料)として、実施例1と同様のポリシリコン製のゲートパターン、およびヒ素イオンがドーズされたレジストを有する200mmシリコンウエハを評価に用いた。
従来技術として、酸素プラズマ処理(300W、2分)を行った後に、100℃に加熱した(過酸化水素:硫酸)=(1:4)溶液で10分間処理し、純水リンスおよび乾燥を行った。
洗浄後のウエハを光学顕微鏡および電子顕微鏡で観察すると、高ドーズイオン注入後のレジストは完全に除去され、残渣も全く存在しなかった。しかし表面検査機でポリシリコン製のゲートパターン破損が平均80箇所検出された。洗浄前後のウエハ表面のXPSで測定した表面酸素量の比較から、洗浄工程で生成したシリコンの酸化は1.3nmの深さまで及んでいることが確認できた。
<第2比較例>
第2の比較例について説明する。
基体(被洗浄試料)として、実施例1と同様のポリシリコン製のゲートパターン、およびヒ素イオンがドーズされたレジストを有する200mmシリコンウエハを評価に用いた。
この基体を、酸処理部10に搬送して、液体状態の塩酸(35%水溶液)に5秒間浸漬した後に、スピン回転により表面に付着した過剰の塩酸の除去を行った。表面に薄い塩酸の膜が付着しているウエハを、80℃で30秒間保持して、硬化層に対する塩酸の反応を進行させたが、塩酸は酸としては極めて強くはないために、メタノールを10重量%含む70℃、160MPaの超臨界二酸化炭素による3分間の洗浄を行った後でも、レジスト表面の高ドーズイオン注入部(硬化層)は完全に除去されず、残渣も観察された。
また、図5に示すように、本比較例において得られた基体表面は、前述の第1実施例及び第2実施例の結果に比べてレジストの表面硬化層だけが残ってしまい、洗浄前の状態(図7)に比べて殆ど清浄化されていないことも確認できた。
<第3比較例>
第3の比較例について説明する。
基体(被洗浄試料)として、実施例1と同様のポリシリコン製のゲートパターン、およびヒ素イオンがドーズされたレジストを有する200mmシリコンウエハを評価に用いた。
この基体を本発明の酸処理部10に搬送して、液体状態の硫酸(純度99.8%、pKa1=−3)に5秒間浸漬した後に、スピン回転により表面に付着した過剰の硫酸を除去し、ウエハを80℃で30秒間保持して、硬化層に対する硫酸の反応を進行させた。その後、超臨界処理部20の処理室21に搬送して、メタノールを10重量%含む70℃、16[MPa]の超臨界二酸化炭素を導入し、3分間洗浄した結果、高ドーズイオン注入後のレジストは殆ど除去されたが、基板の一部に残渣が観察された。
また、ウエハ表面の酸素量をXPSで測定したところ、洗浄処理によるシリコン表面の酸化物は1.0nm(2酸化シリコン換算で3原子層分)だけ増えていた。なお、フッ酸処理直後のシリコンウエハを上記の硫酸に1分間浸漬すると、化学酸化膜の生成が起こった結果、ウエハの純水に対する接触角が72°から11°まで低下した。すなわち、硫酸の酸性度は超強酸よりは弱く、強い酸化作用でレジストをある程度除去できるものの、酸化作用に大きく依存しているため、基体も酸化してしまうことが判明した。
また、図6に示すように、本比較例において得られた基体表面は、前述の第1実施例及び第2実施例の結果に比べて表面にレジストが残ってしまい、洗浄前の状態(図7)に比べて殆ど清浄化されていないことも確認できた。
以上説明したように、本実施形態に係る基体の洗浄方法、半導体装置の製造方法、ならびに洗浄装置によれば、例えば表面にレジスト分子が3次元的に架橋した硬化層が生じているレジスト(例えば高イオンドープレジスト)に対しても、まず、酸化力の弱い超強酸による酸処理工程を予め行うことにより、被洗浄物である基体の硬化層に水素イオンを作用させて架橋結合を切断し、レジストの硬化層を分解させる、またはレジストとシリコン基板の密着力を低減することが可能となる。そして、続く超臨界流体処理工程によって、超臨界流体が有する、有機物(レジストなど)への溶解力と、流体として加わる物理力の相乗効果により、レジストの溶解除去またはレジストの剥離除去を行うことが可能となる。
すなわち、基体にレジストが形成され、更にこのレジストに脱水素化された炭化膜にイオン種やスパッタされたSiやSiOが埋め込まれた構成を有する硬化層が形成されている場合にも、この膜の分解剥離ないし溶解除去が可能となる。なお、他の工程、例えばフッ化物をエッチングンガスとして用いたドライプロセスの際に、硬化層とエッチングンガスが反応して有機フッ素化合物へと変質し、やはり除去の難しい残渣を生成してしまうが、本発明に係る洗浄方法によれば、超強酸による酸処理工程を経ることにより、このような残渣を超臨界処理工程で溶解ないし除去することが可能となる。
また、本実施形態に係る方法においては、酸化作用の無い(極めて少ない)超強酸及び超臨界流体を用いるため、洗浄プロセスにおいて基板のエッチングロスは殆ど生じることが無い。また、表面張力がゼロである超臨界流体で洗浄するために、基板上に形成された微小部材(構造体)が、表面張力で破壊されることも無いため、超臨界流体を用いる本発明方法は、従来のウエットプロセスに対して明確な優位性を有する。
超臨界処理工程においては、超臨界流体の表面張力が極めて低く(ほぼ0)、粘度も著しく小さくために、レジストと基板の間の僅かな隙間に容易に入り込むこともでき、レジストと基板の密着力を弱めることが可能となるとともに細かい有機物まで除去することが可能となり、毛管圧力による微細パターン(微小部材)の変形や倒壊を避けることができる。
更に、本実施形態において、超臨界流体として二酸化炭素を用いる場合は、超臨界処理工程における処理温度は100℃以下であるために基体の熱変質を回避することができ、多孔質低誘電率膜など、高温処理や水処理が難しい基板に対しても、洗浄を行うことができる。二酸化炭素は、高温過ぎない臨界温度(Tc=31〔℃〕)と、適当な臨界圧力(Pc=7.4MPa)を有し、また毒性,腐食性,引火性がなく安全であり、コストも低く経済的であることに加え、回収して再利用することが容易であり、薬液を用いる洗浄プロセスと比較すると環境に対する負荷が少ない洗浄プロセスになることが期待できる。
本実施形態に係る方法によれば、半導体ウエハ表面に付着する低分子量の有機物を溶解して抽出することのみならず、特にイオン打ち込み工程に伴い3次元的に架橋したレジストなど、高度に架橋した高分子量の有機物を溶解除去することも可能となる。
したがって、本発明方法は、微細化・複雑化した半導体装置の製造に特に有効であると考えられ、乾燥し難い(例えば中空構造や高アスペクト比構造)構造や、水や熱に脆い材質による半導体装置の製造においても、従来の手法に比べて優れた特徴を多く有する。
例えば、前述した特許文献3に記載の手法では、超強酸が金属製の超臨界流体洗浄装置の内壁と反応して金属汚染を引き起こし、また、超臨界流体洗浄装置内の有機高分子材料で形成された部材の寿命を著しく低下させ、さらには超強酸が超臨界二酸化炭素に対して溶解度が低いことが課題として残るが、本実施形態に係る方法によれば、それを回避することも可能となる。また、本発明方法は、例えば前述した特許文献6に記載の手法に比して、十分な強酸を用い、有機材料の化学結合に水素イオンを作用して分解を促進することも可能となる。
なお、以上の実施の形態の説明で挙げた使用材料及びその量、処理時間及び寸法などの数値的条件は好適例に過ぎず、説明に用いた各図における寸法形状及び配置関係も概略的なものである。すなわち、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
例えば、前述の実施形態では、本発明に係る洗浄装置の一例として、基体を1枚ずつ洗浄/乾燥処理する、所謂枚葉式の洗浄装置について説明を行ったが、本発明に係る洗浄装置はこれに限られず、数十枚のウエハを一括して洗浄するバッチ式の処理装置構成とすることもできる。
また、前述の実施形態において、洗浄装置の一例を構成する酸処理部及び超臨界処理部における各保持機構の形状も、例えば余分な酸の残留を抑制するために、特に基体との接触面積の小さい形状(両端のみを支持する形状や表面張力によって薬液が留まらない程度の網目形状など)とすることもできる。
また、前述の実施形態では、酸処理工程において用いる酸(超強酸)として単独の酸を用いる例について説明を行ったが、例えば超強酸に5フッ化アンチモンを添加して酸の強さを所望のものとすることもできる。このように酸を単独で用いる以外の手法においては特に、洗浄過程における洗浄装置の腐食や、金属汚染の発生などを抑制することが必要となる。
また、前述の実施形態では、本発明に係る基体の洗浄方法及び半導体装置の製造方法の一例として、超臨界流体の臨界温度及び臨界圧力を規定する(支配的な)成分として、二酸化炭素を用いる例を説明したが、二酸化炭素に替えて、例えば、超臨界流体としては、アンモニア、水、アルコール類、低分子量の脂肪族飽和炭化水素類、ベンゼン、ジエチルエーテルなどを用いることもできるなど、本発明は、種々の変形及び変更をなされうる。
本発明に係る基体の洗浄方法及び半導体装置の製造方法に用いて好適な洗浄装置の一例の構成を示す概略構成図である。 A,B それぞれ、超臨界流体の説明に供する、圧力に対する温度の変化を示す模式図と、圧力に対する二酸化炭素の密度の変化を示す模式図である。 本発明に係る基体の洗浄方法の一例の説明に供するSEM写真である。 本発明に係る基体の洗浄方法の他の例の説明に供するSEM写真である。 比較例の説明に供するSEM写真である。 比較例の説明に供するSEM写真である。 従来の課題の説明に供するSEM写真である。
符号の説明
1・・・洗浄装置、10・・・酸処理部、11・・・処理室、12・・・導入機構、13・・・基体保持機構、14・・・薬液保持機構、15・・・ヒータ、20・・・超臨界処理部、21・・・処理室、22・・・入口蓋、23・・・出口蓋、24・・・保持機構、25・・・ヒータ、26・・・供給弁、27・・・排圧弁、28・・・ポンプ、30・・・供給部、31・・・混合槽、32・・・ヒータ、33・・・ボンベ、34・・・ボンベ、35・・・ポンプ、36・・・バルブ、37・・・ポンプ、38・・・バルブ、40・・・確認部、50・・・基体導入部、51・・・導入室、52・・・導入蓋

Claims (8)

  1. 基体を、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が−12以下の酸を含む液体または気体に接触させる酸処理工程と、
    上記基体を、超臨界流体に接触させる超臨界処理工程とを有する
    ことを特徴とする基体の洗浄方法。
  2. 上記超臨界流体が、臨界温度及び臨界圧力を規定する主たる成分と、該主たる成分に比して高い極性を有する極性溶媒とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の基体の洗浄方法。
  3. 上記超臨界流体が、臨界温度及び臨界圧力を規定する主たる成分として、二酸化炭素を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の基体の洗浄方法。
  4. 上記酸が、トリフルオロメタンスルホン酸、フルオロスルホン酸、カルボラン酸のうち少なくとも1種類を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の基体の洗浄方法。
  5. 上記酸処理工程に先立って、上記基体をフッ酸に接触させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の基体の洗浄方法。
  6. 上記酸処理工程における上記接触と、上記超臨界処理工程における上記接触とのうち、少なくとも一方を、1分間以上、継続的に行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の基体の洗浄方法。
  7. 基体上にレジストを形成する工程と、
    上記基体を、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が−12以下の酸を含む液体または気体に接触させる酸処理工程と、
    上記基体を、超臨界流体に接触させる超臨界処理工程とを有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 少なくとも、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が−12以下の酸を液体または気体として含む処理室を有する酸処理部と、超臨界流体による処理室を有する超臨界処理部とを含み、
    上記酸処理部と上記超臨界処理部とが、外気とは隔離された連結機構によって連結されている
    ことを特徴とする洗浄装置。
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