JPH08264399A - 半導体基板の保管方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体基板の保管方法および半導体装置の製造方法

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JPH08264399A
JPH08264399A JP6833695A JP6833695A JPH08264399A JP H08264399 A JPH08264399 A JP H08264399A JP 6833695 A JP6833695 A JP 6833695A JP 6833695 A JP6833695 A JP 6833695A JP H08264399 A JPH08264399 A JP H08264399A
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JP
Japan
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semiconductor substrate
oxide film
substrate
hydrofluoric acid
natural oxide
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JP6833695A
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English (en)
Inventor
Koichiro Saga
幸一郎 嵯峨
Sakuo Koyata
作夫 小谷田
Takeshi Hattori
毅 服部
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロセス加工前の洗浄工程の短縮化と、半導
体基板のプロセス加工前に、吸着有機物などがない清浄
な半導体基板を得ることが可能な半導体基板の保管方法
および半導体装置の製造方法を提供すること。 【構成】 本発明に係る半導体基板の保管方法は、半導
体基板を容器に入れる前に、半導体基板の表面に、十分
に厚い自然酸化膜を形成しておくことを特徴とする。自
然酸化膜を半導体基板の表面に形成する工程は、半導体
基板をオゾン添加超純水で洗浄する工程であることが好
ましい。本発明に係る半導体装置の製造方法は、容器に
半導体基板を保管する保管工程と、容器に保管された半
導体基板を取り出す取出工程と、取り出された半導体基
板に対して、成膜、エッチング、フォトリソグラフィー
などの加工を行う加工工程とを有する半導体装置の製造
方法であって、前記容器に保管された半導体基板を取り
出した後、加工工程の直前に、半導体基板の表面に形成
された自然酸化膜を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板の保管方法
および半導体装置の製造方法に係り、さらに詳しくは、
半導体基板のプロセス加工前に、吸着有機物などがない
清浄な半導体基板を得ることが可能な半導体基板の保管
方法および半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば半導体デバイスの製造工程にお
いては、デバイスの動作特性に対して悪影響を与えるよ
うな各種の汚染が生じることが考えられる。そこで、従
来では、図5に示すように、シリコンウェーハ(半導体
基板)の製造メーカーでの最終処理として、第1洗浄工
程(ステップ2)を行い、その後、基板を容器に保管し
(ステップ3)、半導体基板のユーザに運搬される。ユ
ーザでは、成膜あるいはエッチングなどのプロセス加工
処理を行う(ステップ6)前に、半導体基板の第2洗浄
工程(ステップ4)を行い、洗浄された基板を容器に保
管する(ステップ5)。そして、容器に保管された半導
体基板を容器から取り出し、成膜あるいはエッチングな
どのプロセス加工処理を行う(ステップ6)。
【0003】また、ユーザにおいては、半導体基板に
は、単一のプロセス加工のみが行われるのではなく、複
数のプロセス加工が行われる。そこで、所定のプロセス
加工処理後には、再度、第1洗浄工程(ステップ2)が
行われ、その後、容器に保管され、後工程での成膜ある
いはエッチングなどのプロセス加工を待つ。そして、そ
のプロセス加工(ステップ6)の直前に、第2洗浄工程
(ステップ4)が行われ、容器に保管される(ステップ
5)。そして、容器から基板を取り出し、成膜あるいは
エッチングなどの次のプロセス加工が行われる。
【0004】第1洗浄工程(ステップ2)は、有機物を
除去するための強酸または強酸化剤処理工程と、微粒子
を除去するためのアルカリ性溶液処理と、水切り乾燥処
理とを有する。第2洗浄工程(ステップ4)は、微粒子
を除去するためのアルカリ性溶液処理と、重金属を除去
するための酸性溶液処理と、酸性溶液処理で形成された
自然酸化膜を除去するためのフッ酸またはバッファード
フッ酸処理と、純水リンス・乾燥処理とを有する。
【0005】このような半導体装置の製造プロセスで
は、所定のプロセス加工処理(ステップ6)前に、洗浄
工程(ステップ4)を有するので、プロセス加工処理で
は、微粒子や重金属などが付着しない清浄な半導体基板
に対して処理を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、半導体基板
の汚染の一つに、シリコン基板表面に吸着する微量の有
機物がある。これらの微量の有機物は、シリコンウェー
ハを塵埃のない大気中に放置またはプラスチックボック
ス内に保管しておくだけでも、その表面に吸着してしま
う。
【0007】従来の製造方法では、第2洗浄工程(ステ
ップ4)後、プロセス加工処理(ステップ6)前に、半
導体基板をプラスチック容器に保管する(ステップ5)
ため、きわめて短い時間であっても、基板の表面に微量
の有機物が吸着してしまうおそれがあった。
【0008】また、従来の製造方法では、プロセス加工
(ステップ6)前に、第2洗浄工程(ステップ4)を行
うが、この洗浄工程では、大量の薬液と、長い処理時間
が必要であり、多大な製造コストがかかると言う問題点
を有していた。本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、プロセス加工前の洗浄工程の短縮化と、半導体基板
のプロセス加工前に、吸着有機物などがない清浄な半導
体基板を得ることが可能な半導体基板の保管方法および
半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る半導体基板の保管方法は、半導体基板
を容器に入れる前に、半導体基板の表面に、十分に厚い
自然酸化膜を形成しておくことを特徴とする。
【0010】前記十分に厚い自然酸化膜の膜厚が、好ま
しくは0.8nm以上、さらに好ましくは約1nm程度
である。前記自然酸化膜を半導体基板の表面に形成する
工程は、半導体基板をオゾン添加超純水で洗浄する工程
であることが好ましい。
【0011】前記半導体基板を、オゾン添加超純水で洗
浄する前に、半導体基板の表面を、酸性溶液および/ま
たは酸化剤溶液および/またはアルカリ性溶液で洗浄す
ることが好ましい。本発明に係る半導体装置の製造方法
は、容器に半導体基板を保管する保管工程と、前記容器
に保管された半導体基板を取り出す取出工程と、取り出
された半導体基板に対して、成膜、エッチング、フォト
リソグラフィーなどの加工を行う加工工程とを有する半
導体装置の製造方法であって、前記容器に保管された半
導体基板を取り出した後、前記加工工程の直前に、半導
体基板の表面に形成された自然酸化膜を除去することを
特徴とする。
【0012】前記自然酸化膜を除去する工程が、フッ酸
を含む溶液中に半導体基板を浸漬する工程を含むことが
好ましい。前記フッ酸を含む溶液は、フッ酸とフッ化ア
ンモニウムとを含むバッファードフッ酸であっても良
い。
【0013】フッ酸を用いる場合には、フッ酸の濃度
は、0.1重量%以上程度が好ましい。また、その処理
時間は、たとえば30秒〜3分程度である。バッファー
ドフッ酸を用いる場合には、フッ酸の濃度は、0.05
〜10重量%程度であり、フッ酸(HF)に対するフッ
化アンモニウム(NH4 F)の重量比は、HF:NH4
=1:200〜600程度である。その処理時間は、た
とえば30秒〜3分分程度である。
【0014】前記自然酸化膜を除去する工程は、フッ酸
を含む蒸気中に半導体基板の表面を曝す工程であっても
良い。前記フッ酸を含む蒸気がバッファードフッ酸の蒸
気であっても良い。前記保管工程の前に、半導体基板の
表面に、十分に厚い自然酸化膜を形成しておくことが好
ましい。
【0015】本発明の方法に用いられる半導体基板とし
ては、特に限定されないが、たとえばシリコン基板が例
示される。また、半導体基板の表面には、ポリシリコン
膜、アモルファスシリコン膜などの膜が成膜してあって
も良い。また、本発明での加工工程とは、TiSi2
TaSiなどのようなシリサイド形成、ゲート酸化、エ
ピタキシャル成長などの成膜工程、ポリシリコン膜、シ
リコン酸化膜などのドライエッチングなどのエッチング
工程に限らず、コンタント部形成工程、拡散処理工程、
フォトリソグラフィー工程など、全ての半導体装置のプ
ロセス工程を含む。
【0016】
【作用】本発明に係る半導体基板の保管方法では、半導
体基板を容器に入れる前に、半導体基板の表面に、十分
に厚い自然酸化膜を形成しておくので、その自然酸化膜
が、保護膜として機能する。十分に厚い自然酸化膜は、
たとえば半導体基板の製造メーカーでの洗浄工程におい
て、その洗浄工程の最後にオゾン添加超純水で洗浄する
ことにより形成することができる。または、半導体基板
のユーザにおいて、半導体装置の製造に必要な何らかの
加工の後に行う洗浄工程の最後に、オゾン添加超純水で
洗浄することにより形成することができる。
【0017】その状態で、半導体基板をプラスチック容
器などに保管することにより、プラスチック容器などか
ら、微量の有機物が半導体基板の表面に付着するが、有
機物が付着する面は、自然酸化膜の表面である。そのた
め、半導体装置を製造するための何らかの加工工程の直
前に、容器から半導体基板を取り出し、自然酸化膜の除
去を行い、容器に保管することなく、そのまま加工工程
に移すことで、比較的厚い自然酸化膜の表面に付着した
微量有機物を、自然酸化膜と共にほとんど完全に除去す
ることができる。しかも、微量有機物がない状態で、半
導体基板の加工工程を行うことができるので、きわめて
高品質の半導体装置を、歩留まり良く製造することがで
きる。
【0018】しかも、本発明の方法では、半導体基板の
加工工程の前処理としては、自然酸化膜を除去するため
のフッ酸あるいはバッファードフッ酸の溶液に浸漬また
は蒸気に曝すことなどのみ(付加的に水切り・乾燥処理
が入ることもある)で良い。したがって、前処理のため
の処理時間および薬液量の削減を図ることができ、製造
コストの低減にも寄与する。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る半導体基板の保管方法お
よび半導体装置の製造方法を、図面に示す実施例に基づ
き、詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る半
導体装置の製造方法を示すフローチャート図、図2は図
1に示す各工程での半導体基板の表面状態を模式的に示
す概略断面図、図3はプラスチック容器に対する半導体
基板の保管時間と吸着有機物量との関係を示すグラフ、
図4はフッ酸処理またはバッファードフッ酸処理により
吸着有機物を除去できることを示す実験結果のグラフで
ある。
【0020】第1実施例 本実施例では、半導体基板として、シリコン基板を用い
る。シリコン基板のメーカーでは、シリコン基板を製造
した後に、図1に示すように、保管前洗浄工程(ステッ
プ20)を行う。シリコン基板の表面には各種の汚染が
存在しているが、その汚染の吸着形態は、たとえば図2
(a)に示すように、シリコン基板11の表面に、金属
不純物12が吸着してある状態である。
【0021】そこで、本実施例では、保管前洗浄工程
(ステップ20)で、まず、強酸または強酸化剤(硫酸
+過酸化水素、発煙硝酸など)を用いて洗浄を行う。次
に、微粒子を除去する目的で、アルカリ性溶液(アンモ
ニア+過酸化水素+純水)の洗浄液を用いて洗浄する。
最後に、オゾン添加超純水により仕上げ洗浄を行い、乾
燥処理する。ここで、図2(b)に示すように、シリコ
ン基板11の表面には、約1nm程度に十分に厚い清浄
な自然酸化膜13が形成される。このようにして清浄化
された半導体基板11を、たとえばポリプロピレン製の
容器に収容保管する(図1のステップ22)。
【0022】保管中、きわめて短い時間で、プラスチッ
ク製容器からのアウトガスにより、図2(c)に示すよ
うに、シリコン基板11の自然酸化膜13の表面に有機
物14が吸着する。シリコン基板の表面に吸着した有機
物の量を分析し、保管時間による違いを調べた。結果を
図3に示す。図3中、横軸が、洗浄後のシリコン基板の
保管時間であり、縦軸が、その保管時間での吸着有機物
量である。図中、BHTは、ジ第三ブチルパラクレゾー
ルであり、プラスチックの酸化防止剤である。DBP
は、フタル酸ジブチルであり、プラスチックの可塑剤で
ある。
【0023】吸着有機物量の分析は、シリコン基板を4
00°C以上に加熱し、脱離してきた気体を濃縮し、吸
着有機物の含有量を、キュリーポイント・ヘッドスペー
ス・ガスクロマトグラフィー・赤外分光装置・質量分光
装置(GC/MS)で分析することにより行った。
【0024】図3に示すように、プラスチック容器に、
わずか1時間保管しただけでも、有機物がシリコン基板
の表面に付着することが分かる。従来の方法では、洗浄
後のシリコン基板がプラスチック容器に保管されて、成
膜処理などの処理室へ搬送されるまでの時間が管理され
ていないため、大量の有機物がシリコン基板の表面に付
着してしまう。
【0025】本実施例では、プラスチック製容器に保管
されたシリコン基板は、図1に示すように、半導体基板
のユーザーまで搬送される。ユーザでは、成膜またはエ
ッチングなどの加工工程(ステップ26)の直前で、前
処理洗浄が行われる(ステップ24)。前処理洗浄後
は、シリコン基板は、プラスチック製容器に収容される
ことなく、速やかに成膜処理室またはエッチング処理室
などの加工室に搬送し、処理を行う。
【0026】本実施例では、前処理洗浄(ステップ2
4)において、容器から取り出したシリコン基板を、フ
ッ酸の水溶液中に浸漬する。フッ酸の水溶液は、本実施
例では、フッ酸(HF)の濃度が0.5重量%(0.2
5M/リットル)である。浸漬時間は、約1分である。
【0027】このようなフッ酸処理の結果、図2(d)
に示すように、吸着有機物14を、自然酸化膜13と共
に除去できる。フッ酸処理の結果、シリコン基板の表面
に付着していた吸着不純物が、ほぼ完全に除去できたこ
とを示す実験を次に示す。
【0028】フッ酸処理した後のシリコン基板を400
°C以上に加熱し、脱離してきた気体を濃縮し、吸着有
機物の含有量を、キュリーポイント・ヘッドスペース・
ガスクロマトグラフィー・赤外分光装置・質量分光装置
(GC/MS)で分析した。結果を図4中の実施例に示
す。図4中、縦軸が、ジアセチルベンゼンおよびDBP
の含有量であり、横軸が、実施例および比較例の洗浄方
法を示す。図4に示すように、本実施例によれば、洗浄
前の基板では、ジアセチルベンゼンの含有量が約210
ng、DBPの含有量が約20ngであったのを、ほと
んど完全に除去できることが確認された。
【0029】これに対し、O2 Asher 、アンモニア+過
酸化水素水洗浄(APM)、硫酸+過酸化水素水洗浄
(SPM)、発煙硝酸洗浄(HNO3 )の各比較例で
は、これらの有機物を十分に除去できなかった。本実施
例では、フッ酸処理を行った後、図1に示すステップ2
4において、水切り乾燥処理を行い、その後直ちに、シ
リコン基板を、プラスチック製容器に収容させることな
く、成膜処理室またはエッチング処理室などの加工室に
搬送し、処理を行う(ステップ26)。
【0030】本実施例に係る半導体基板の保管方法で
は、半導体基板11を容器に入れる前に、オゾン添加超
純水洗浄により、半導体基板の表面に、十分に厚い自然
酸化膜13を形成しておくので、その自然酸化膜13
が、保護膜として機能する。その状態で、半導体基板1
1をプラスチック容器などに保管することにより、プラ
スチック容器などから、微量の有機物が半導体基板11
の表面に付着するが、有機物が付着する面は、自然酸化
膜13の表面である。
【0031】そのため、半導体装置を製造するための何
らかの加工工程(ステップ26)の直前に、容器から半
導体基板11を取り出し、フッ酸処理により、自然酸化
膜13の除去を行い、容器に保管することなく、そのま
ま加工工程(ステップ26)に移すことで、比較的厚い
自然酸化膜13の表面に付着した微量有機物14を、自
然酸化膜13と共にほとんど完全に除去することができ
る。しかも、微量有機物14がない状態で、半導体基板
11の加工工程を行うことができるので、きわめて高品
質の半導体装置を、歩留まり良く製造することができ
る。
【0032】しかも、本実施例の方法では、半導体基板
11の加工工程の前処理洗浄(ステップ24)として
は、自然酸化膜13を除去するためのフッ酸の溶液に浸
漬または蒸気に曝すことなどのみ(付加的に水切り・乾
燥処理が入ることもある)で良い。したがって、前洗浄
処理のための処理時間および薬液量の削減を図ることが
でき、製造コストの低減にも寄与する。
【0033】第2実施例 本実施例は、保管前洗浄工程(ステップ20)が、半導
体基板のユーザにおいて、半導体装置の製造に必要な何
らかの加工の後に行う洗浄工程である以外は、前記第1
実施例と同様である。本実施例では、保管前洗浄工程
(ステップ20)を行う前の半導体基板11の表面に
は、図2に示すように、金属不純物12以外にレジスト
残査も残存している。このレジスト残査は、保管前洗浄
の強酸または強酸化剤による洗浄処理またはアルカリ性
溶液洗浄処理により除去される。
【0034】本実施例では、保管前洗浄工程が、半導体
基板のユーザー(すなわち半導体装置のメーカー)で行
われること以外は、前記第1実施例と同様な作用を有す
る。半導体装置の製造に際しては、半導体基板に対し
て、成膜あるいはエッチングあるいはフォトリソグラフ
ィーなどの種々の加工処理を繰り返し行う必要があり、
各工程毎の前洗浄処理として、ステップ24のフッ酸処
理を行うのみで、微量有機物を除去することができる。
しかも、清浄な状態で、半導体基板の加工工程を行うこ
とができるので、きわめて高品質の半導体装置を、歩留
まり良く製造することができる。
【0035】第3実施例 図1に示すステップ24の工程で、フッ酸の代わりに、
バッファードフッ酸を用いた以外は、前記第1実施例ま
たは第2実施例と同様にして、シリコン基板の保管およ
び半導体装置の製造を行った。用いたバッファードフッ
酸は、HFが0.1重量%、NH4 Fが60重量%の水
溶液であった。浸漬時間は、約1分であった。
【0036】第1実施例の場合と同様に、バッファード
フッ酸処理後のシリコン基板表面に残存している有機物
の含有量を調べたところ、図4に示すように、ほとんど
0であった。本実施例に係る方法では、前記第1実施例
および第2実施例の作用に加えて、バッファードフッ酸
により、基板の表面に形成された自然酸化膜を除去する
ので、その自然酸化膜に付着していた微量の吸着有機物
を効率的に良好に除去することができる。
【0037】第4実施例 図1に示すステップ24の工程の代わりに、ステップ2
8の前処理洗浄工程を行い、フッ酸の代わりに、フッ酸
蒸気を用いた以外は、前記第1実施例または第2実施例
と同様にして、シリコン基板の保管および半導体装置の
製造を行った。用いたフッ酸の蒸気は、HFの濃度が
0.5重量%(0.25M/リットル)の水溶液を加熱
して蒸気としたものであった。蒸気の温度は、常温であ
り、その圧力は、常圧であった。また、シリコン基板を
蒸気に曝した時間は、0.5〜1分であった。
【0038】ステップ28の前処理洗浄工程では、水切
り・乾燥処理は行わなかった。第1実施例の場合と同様
に、フッ酸蒸気処理後のシリコン基板表面に残存してい
る有機物の含有量を調べたところ、図4に示すように、
ほとんど0であった。本実施例に係る方法では、前記第
1実施例および第2実施例の作用に加えて、フッ酸蒸気
により、基板の表面に形成された自然酸化膜を除去する
ので、その自然酸化膜に付着していた微量の吸着有機物
を効率的に良好に除去することができる。
【0039】第5実施例 図1に示すステップ24の工程の代わりに、ステップ2
8の前処理洗浄工程を行い、フッ酸の代わりに、バッフ
ァードフッ酸蒸気を用いた以外は、前記第1実施例また
は第2実施例と同様にして、シリコン基板の保管および
半導体装置の製造を行った。用いたバッファードフッ酸
の蒸気は、HFが0.1重量%、NH4Fが60重量%
の水溶液を加熱して蒸気としたものであった。蒸気の温
度は常温であり、圧力は、常圧であった。また、シリコ
ン基板を蒸気に曝した時間は、0.5〜1分であった。
ステップ28の前処理洗浄工程では、水切り・乾燥処
理は行わなかった。
【0040】第1実施例の場合と同様に、バッファード
フッ酸蒸気処理後のシリコン基板表面に残存している有
機物の含有量を調べたところ、図4に示すように、ほと
んど0であった。本実施例に係る方法では、前記第1実
施例および第2実施例の作用に加えて、バッファードフ
ッ酸蒸気により、基板の表面に形成された自然酸化膜を
除去するので、その自然酸化膜に付着していた微量の吸
着有機物を効率的に良好に除去することができる。
【0041】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、図1に示すステップ24または
28の工程で行う処理は、フッ酸を含む溶液に基板を浸
漬する処理、またはフッ酸を含む蒸気中に前記基板を曝
す処理に限定されず、シリコン基板の表面に形成された
自然酸化膜を、その表面の有機物と共に除去できる処理
であれば、その他の処理でも良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、半導体基板の加工工程の直前に、半導体基板の表面
に微量有機物がない状態をきわめて容易につくり出すこ
とができる。そして、微量有機物がない状態で、半導体
基板の加工工程を行うことができるので、きわめて高品
質の半導体装置を、歩留まり良く製造することができ
る。
【0043】しかも、本発明の方法では、半導体基板の
加工工程の前処理としては、自然酸化膜を除去するため
のフッ酸あるいはバッファードフッ酸の溶液に浸漬また
は蒸気に曝すことなどのみ(付加的に水切り・乾燥処理
が入ることもある)で良い。したがって、前処理のため
の処理時間および薬液量の削減を図ることができ、製造
コストの低減にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る半導体装置の製
造方法を示すフローチャート図である。
【図2】図2は図1に示す各工程での半導体基板の表面
状態を模式的に示す概略断面図である。
【図3】図3はプラスチック容器に対する半導体基板の
保管時間と吸着有機物量との関係を示すグラフである。
【図4】図4はフッ酸処理またはバッファードフッ酸処
理により吸着有機物を除去できることを示す実験結果の
グラフである。
【図5】図5は従来例に係る半導体装置の製造方法を示
すフローチャート図である。
【符号の説明】
11… シリコン基板 12… 金属不純物 13… 自然酸化膜 14… 吸着有機物

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を容器に入れて保管する方法
    において、 半導体基板を容器に入れる前に、半導体基板の表面に、
    十分に厚い自然酸化膜を形成しておくことを特徴とする
    半導体基板の保管方法。
  2. 【請求項2】 前記十分に厚い自然酸化膜の膜厚が、
    0.8nm以上である請求項1に記載の半導体基板の保
    管方法。
  3. 【請求項3】 前記自然酸化膜を半導体基板の表面に形
    成する工程が、半導体基板をオゾン添加超純水で洗浄す
    る工程である請求項1または2に記載の半導体基板の保
    管方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体基板を、オゾン添加超純水で
    洗浄する前に、半導体基板の表面を、酸性溶液および/
    または酸化剤溶液および/またはアルカリ性溶液で洗浄
    することを特徴とする請求項3に記載の半導体基板の保
    管方法。
  5. 【請求項5】 容器に半導体基板を保管する保管工程
    と、 前記容器に保管された半導体基板を取り出す取出工程
    と、 取り出された半導体基板に対して、成膜、エッチング、
    フォトリソグラフィーなどの加工を行う加工工程とを有
    する半導体装置の製造方法であって、 前記容器に保管された半導体基板を取り出した後、前記
    加工工程の直前に、半導体基板の表面に形成された自然
    酸化膜を除去することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記自然酸化膜を除去する工程が、フッ
    酸を含む溶液中に半導体基板を浸漬する工程を含む請求
    項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記フッ酸を含む溶液がバッファードフ
    ッ酸を含む請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記自然酸化膜を除去する工程が、フッ
    酸を含む蒸気中に半導体基板の表面を曝す工程を含む請
    求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記フッ酸を含む蒸気がバッファードフ
    ッ酸の蒸気を含む請求項8に記載の半導体装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記保管工程の前に、半導体基板の表
    面に、十分に厚い自然酸化膜を形成しておくことを特徴
    とする請求項5〜9のいずれかに記載の半導体装置の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 前記十分に厚い自然酸化膜の膜厚が、
    0.8nm以上である請求項10に記載の半導体装置の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記自然酸化膜を半導体基板の表面に
    形成する工程が、半導体基板をオゾン添加超純水で洗浄
    する工程である請求項10または11に記載の半導体基
    板の保管方法。
  13. 【請求項13】 前記半導体基板を、オゾン添加超純水
    で洗浄する前に、半導体基板の表面を、酸性溶液および
    /または酸化剤溶液および/またはアルカリ性溶液で洗
    浄することを特徴とする請求項12に記載の半導体装置
    の製造方法。
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