JP2007280746A - 有機発光表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期にわたり安定した発光を得る有機発光表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも第1の電極が露出していない基体の一部に接するように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属少なくとも一つを有する脱水・脱酸材料を形成し、同脱水・脱酸材料に隔壁内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも基体の一部に第1の電極を露出して形成し、該第1の電極の露出面の上に、有機化合物層と第2の電極を積層する有機発光表示装置及びその製造方法の技術分野に属する。
現在、開発が進められている有機発光素子の構成は、第1の電極/有機化合物/第2の電極の積層構成を基本としている。代表的な構成の一つは、ガラス板などを用いた基板上に透明な第1の電極を複数本の帯状に形成し、直交する方向に複数の隔壁を形成した後、隔壁の間に有機化合物と第2の電極を短冊状に開口した金属マスクを用いて形成する構成である。この構成の駆動方式は印加する電極を、第1の電極と第2の電極とで時間をずらせて選択するパッシブマトリックス方式である。この場合、発生する光は基板側から取り出すボトムエミッション型が一般的である(特許文献1参照)。
また近年、基板上の発光素子ごとに駆動用トランジスタを設け、平坦化膜と個別電極を形成したアクティブマトリックス方式の検討も進んでいる。この方式では基板側より光を取り出す場合、駆動回路および駆動回路用の配線部が光を遮るため、画素の開口率(素子内で実際に発光する部分の面積比)が小さくなるという問題がある。そのため、第2の電極側から光を取り出すいわゆるトップエミッション型の素子構成が試みられている(特許文献2参照)。
上記のボトムエミッション型およびトップエミッション型の素子構成ともに、発光素子を独立に駆動するために隔壁を形成する構成が一般的である。しかし、必ずしも隔壁が必須ではない。特にアクティブマトリクス駆動方式を採用する場合には画素に対応した電極を設ければよい。
これらの有機発光表示装置の一つの大きな課題は、発光効率の向上であり、有機発光材料そのものの開発や積層構造に様々な提案がある(特許文献3参照)。
また、別の大きな課題は長期にわたり変化のない安定した発光特性を如何にして得るかであり、これも有機発光材料そのものの開発が行われていると同時に、有機発光層を外部環境から保護する封止技術の開発も盛んである(特許文献4参照)。
なお本発明では一般的な基板に対し、有機化合物を堆積する対象を「第1の電極が露出した基体」と呼称する。基体は一般的な基板でも良いし、アクティブマトリクス駆動回路を形成し平坦化膜を設けたものでも良い。また、基板上に第1電極を形成し、その一部を何らかの手段により覆ったものでも良い。この場合には、露出した第1電極以外が基体となる。
特開平10−134964号公報 特開2004−265776号公報 特開平10−125474号公報 特開2005−135706号公報
このような有機化合物を用いた有機発光素子の基本的な特長として、酸素や水の存在が有機発光素子の寿命を低下させるという問題がある。その影響は極めて敏感であり、第1の電極および基体の表面に吸着した微少な酸素や水でも問題となる。特に、平坦化膜および第1の電極および隔壁の形成にフォトリソグラフィ技術を用いる場合には、水処理を伴うため、その影響を低減することは容易ではない。さらに、平坦化膜や隔壁には窒化珪素などの無機材料以外に、アクリルやポリイミドなどの有機樹脂を用いる場合もあり、この場合には無機材料よりも内部に酸素や水を含むため、その影響を低減する必要がある。
対策として、有機発光素子を覆うアルカリ金属酸化物のバリア層の形成(前出、特許文献4参照)や、真空中での加熱処理や、減圧酸素雰囲気中で紫外線照射によるオゾン処理等が知られているが、必ずしも十分な対策ではない。
本発明の目的は、基体に接するように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料を形成し、同脱水・脱酸素材料に基体内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させることで、有機発光素子を長寿命化することができる、有機発光表示装置及びその製造方法を提供することである。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る有機発光表示装置の製造方法は、
少なくとも基体の一部に第1の電極を露出して形成し、該第1の電極の露出面の上に、有機化合物層と第2の電極を積層する有機発光表示装置の製造方法において、
少なくとも第1の電極が露出していない基体の一部に接するように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料を形成する工程と、
前記脱水・脱酸素材料に基体内及び表面に付着する酸素や水を捕獲させる工程と、
有機化合物層と第2の電極を積層する工程と、
からなることを特徴とする。
本発明に係る有機発光表示装置及びその製造方法は、少なくとも第1の電極が露出していない基体の一部に接するように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料を形成し、同脱水・脱酸素材料に基体内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させた。そのため、有機化合物層の変質を防止でき、長期にわたり安定した表示が可能となる。特に、高温環境時においても基体から酸素や水の発生が少なくできるため、信頼性が向上できる。
<実施形態1>
本発明に係る有機発光表示装置及びその製造方法の実施形態を説明する。
図1に前記有機発光装置の構成を模式図で示す。(a)が平面図であり、(b)が対応する側面図である。なお、図1では発光表示画素を4点で示しているが、目的に応じてその大きさおよび個数を選択できる。
ガラス等の基材101の上面に、透明導電体からなる陰極(第1の電極)102を複数本の帯状に形成する。次に、第1の電極102の上面(図1では周辺領域も含む。)に、発光領域を開口103aした絶縁性の隔壁103を形成する。ちなみに、隔壁103はフォトリソグラフィ技術を用いて形成しても良く、また、印刷やマスキングにより形成しても良い。
隔壁103及び同隔壁103の開口103aから露出する第1の電極102の上面に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料104を周囲の端子部を除いて面状に形成する。脱水・脱酸素材料104は非常に活性であり、真空中で蒸着やスパッタリングにより形成するのが良い。脱水・脱酸素材料104の厚みは1nmから100nmが適当であり、より好ましくは5nmから50nm程度が良い。
脱水・脱酸素材料104まで形成した基材101を例えば真空中で加熱し、脱水・脱酸素材料104に隔壁103内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させて、同脱水・脱酸素材料104の組成を変化させる。本出願人が、2次イオン質量分析装置(SIMS)などを利用して脱水・脱酸素材料104を組成分析した。その結果、第1の電極102上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104bに比べて、隔壁103上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104aの酸素濃度が高くなっていることが確認できた。つまり、第1の電極102上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104bに比べて、隔壁103上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104aは隔壁103と直接接するため、酸素や水を活発に捕獲するのである。このように、隔壁103の上面に形成された脱水・脱酸素材料104aに隔壁103内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させることが、本発明の特徴である。なお、隔壁103上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104aは、隣接する画素領域間で絶縁性であることが望ましい。
第1の電極102の上面に形成された脱水・脱酸素材料104bは組成が変化しても良いし、解析上変化が認められなくとも本発明の目的は達成できる。また、上記した真空中での加熱は一つの方法であり、大気圧でも酸素分圧や水蒸気分圧を低く保った状態で加熱しても良い。紫外線や赤外線などを照射しても同様の効果を得ることも可能である。
酸素や水を捕獲させた脱水・脱酸素材料104a、104bの上面に、有機化合物層105、第2の電極106を、短冊状に開口した金属マスクを用いて第1の電極102と直交する方向に帯状に形成する。その結果、脱水・脱酸素材料104aは隔壁103と有機化合物層105の層間に形成される。有機化合物層105も活性であり、酸素や水と反応しやすいため、上記したように脱水・脱酸素材料104aを隔壁103と有機化合物層105の層間に形成した構造とすると良好である。有機化合物層105は酸素や水と反応すると、点状の非発光部(ダークスポット)や画素周囲の発光輝度が低下する現象が発生することがあり、その頻度によっては画像の表示に品質上の問題を引き起こすからである。
有機化合物層105は不図示の電子輸送層、発光層、ホール輸送層から構成されている。但し、有機化合物層105の構成はこれに限られるものではない。発光層を兼ねた輸送層を用いることで有機化合物層105を2層構成にし、あるいはホール注入層や電子注入層を設けることで、有機化合物層105の構成を4層、5層構成にするなど目的に応じて層構成を決める。
外部からの酸素や水を遮断するために吸湿材(不図示)を付けた封止缶108で封止すると、有機発光表示装置が完成する。この有機発光表示装置は、通例の有機発光表示装置と同様に、電力供給点107と電力供給点109から電力を供給することにより、電極102と106で挟まれた発光領域(開口103a内)の画素が発光し、画像が表示される。
上記した製造方法で作成された有機発光表示装置は、隔壁103に接するように、脱水・脱酸素材料104を形成し、同脱水・脱酸素材料104に隔壁103内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させた構成となる。そのため、有機化合物層105の変質を防止でき、長期にわたり安定した表示が可能となる。特に、高温環境時においても隔壁103から酸素や水の発生が少なくできるため、信頼性が向上できる。
<実施形態2>
本発明に係る有機発光表示装置及びその製造方法の異なる実施形態を説明する。なお、本実施形態も、上記した実施形態1と同一の技術的思想に基づくものであるため、特徴部分のみを説明する。
図2に前記有機発光表示装置の構成を模式図で示す。(a)が平面図であり、(b)が対応する側面図である。図2において、202aは第1の絶縁層、202bは半導体層、202cはゲート電極、202dは第2の絶縁層、202eはソース電極、202fはドレイン電極、202gはアクリル樹脂からなる平坦化膜、202hは金属クロムの第1の電極である。ソース電極202eは第1の電極202hを通じて有機化合物層205と電気的に接続している。ドレイン電極202fは第2の電極206と接続している。ソース電極、ゲート電極、ドレイン電極は不図示の駆動回路を通じて駆動用の端子部207から制御される。
本実施形態の有機発光表示装置及びその製造方法は、駆動用の薄膜トランジスタ回路202を形成したガラス基材201の上面に、発光領域を開口203aした絶縁性の隔壁203を形成している。この隔壁203の上面のみにアルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料204を面状に形成している。この場合、有機化合物層205が直接、隔壁203と接する部分が生じるが、脱水・脱酸素材料204は隔壁203と直接接するため、同脱水・脱酸素材料204に隔壁203内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させることができる。なお、酸素や水を捕獲させた脱水・脱酸素材料204は必ずしも絶縁性である必要はない。
上記した実施形態1、2の脱水・脱酸素材料は、第1の電極及び隔壁の上面、又は隔壁の上面のみに形成しているが、少なくとも隔壁内及び表面に付着した酸素や水を捕獲できる程度の接触面積を隔壁と有していれば良い。そのため、脱水・脱酸素材料は面状に形成しなくても良く、形態は特に限定されない。
上記した実施形態1、2は隔壁が形成された有機発光表示装置を対象としているが隔壁が形成されていない有機発光表示装置でも略同様に実施できる。この場合、脱水・脱酸素材料は少なくとも第1の電極が露出していない基体の一部に接するように形成される。
<実施例1>
本発明に係る有機発光表示装置及びその製造方法の実施例を説明する。
ガラス基材101の上面に、酸化インジウムスズからなる透明電極層を酸素ガス雰囲気中での反応性真空蒸着法により成膜する。透明電極層の膜厚は150nmである。次に、フォトリソグラフィー技術により、透明電極層を複数の帯状にパターニングして第1の電極102を形成する。今回はウェットエッチングにより加工したが、第1の電極102のパターニングにはドライエッチングを用いても良い。
第1の電極102の上面(図1では周辺領域も含む。)を、0.5μmの厚みの感光性ポリイミド樹脂でコートし、やはりフォトリソグラフィー技術により第1の電極102の一部を発光領域として露出させる開口103aをパターニングして隔壁103を形成する。隔壁103の材料はアクリル等の樹脂でも良いし、窒化珪素や酸化珪素などの無機材料を利用しても良い。この隔壁103は発光する領域を制限する機能と、光領域以外での第1の電極102と第2の電極106の短絡を防止する機能がある。
隔壁103の上面及び同隔壁103の開口103aから露出する第1の電極102の上面に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料104として、金属ストロンチウム膜をDCスパッタリングにより10nmの厚みに形成する。このとき、第1の電極102の端部に電力供給点107を確保するべく、当該領域は金属マスクを用いて遮蔽した。脱水・脱酸素材料104はカルシウムやリチウムなどその他のアルカリ金属又はアルカリ土類金属でも良いし、合金でも良い。また金属以外にも酸化物でも良い。酸化物の場合は化学量論的に安定な酸化物ではなく、酸素が欠乏した反応性の高い酸化物であることが必要である。脱水・脱酸素材料104の形成方法はDCスパッタリングに限るものではなく、高周波スパッタリングや真空蒸着法も利用できる。さらに真空装置内に反応ガスを導入した反応性の形成方法も利用できる。
脱水・脱酸素材料104まで作成したガラス基材101を露点−90℃の窒素雰囲気の装置内で赤外線ランプにより220℃に10分間加熱して、脱水・脱酸素材料104に隔壁103内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させて、同脱水・脱酸素材料104の組成を変化させる。第2の電極106を形成した後、2次イオン質量分析法により深さ方向にエッチングしながら脱水・脱酸素材料104の組成分析をした結果、隔壁103上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104aと、第1の電極102上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104bとで酸素濃度のシグナルが約2倍異なる。つまり、隔壁103上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104aは、第1の電極102上で組成変化させた脱水・脱酸素材料104bに比べて、隔壁103との十分な接触面積を有するので、酸素や水を捕獲していることが確認できた。また、脱水・脱酸素材料104aで隣接する画素領域間が電気的に絶縁されていることも確認できた。
組成変化させた脱水・脱酸素材料104a、104bの上面に、有機化合物層105の電子輸送層としてトリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下Alq3)を、さらにホール輸送層としてN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−(1,1’−ビフェニル)−4−4’−ジアミン(以下TPD)を、順次蒸着マスクを介して第1の電極102に直交する方向に帯状に形成する。このとき、脱水・脱酸素材料104の領域から外周にはみ出すことのないようにパターニングした。有機化合物層105の形成方法は真空蒸着法を用い、蒸着時の真空度は2×10-8Paであり、成膜速度は0.2〜0.3nm/sとした。Alq3、TPDの膜厚はそれぞれ50nmである。
有機化合物層105の上面に、第2の電極106として金属クロムを真空蒸着法により蒸着マスクを介して第1の電極102に直交する方向に帯状に形成する。このとき、封止缶108の外まで達するパターンとし、電力供給点109を確保した。金属クロムの膜厚は100nmである。
この後、市販のゲッター材をつけた封止缶108で、電力供給点107、109を露出するように封止すると、有機発光表示装置が完成する。
本発明に係る製造方法で作成された有機発光表示装置は、80℃、240時間の高温環境放置試験の前後で発光特性に変化はみられず、安定した発光表示状態であった。
<比較例1>
比較例1では、上記実施例1で形成した脱水・脱酸素材料を形成することなく、また、その後の真空中での加熱工程を経ることなく、それ以外は実施例1と全く同じ工程で、有機発光表示装置を作成した。
80℃、72時間の高温環境放置試験後に発光状態を観察したところ、脱水・脱酸素材料を形成しなかった有機発光表示装置は、脱水・脱酸素材料を形成した有機発光表示装置に比べて、発光画素の周辺で発光強度が著しく低下していることが確認された。
<実施例2>
本発明に係る有機発光表示装置及びその製造方法の異なる実施例を説明する。
駆動用の薄膜トランジスタ回路202を形成したガラス基材201に感光性アクリル樹脂をコートし、フォトリソグラフィー技術を用いて発光領域に開口203aを設けたパターンの隔壁203を形成する。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料204として、金属カルシウム膜を真空蒸着により、帯状に開口した金属マスクを用いて帯状のパターンを形成する。さらに、金属マスクを90度回転させ、先の帯状のパターンに直交する帯状のパターンを形成し、この2回の蒸着により隔壁203の上面にのみ脱水・脱酸素材料204を形成する。他の材料や他の作成方法が利用できる点は実施例1と同様である。
脱水・脱酸素材料204まで作成したガラス基材201を10-3Paの圧力の真空装置内で赤外線ランプにより180℃に30分間加熱して、脱水・脱酸素材料204に隔壁203内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させて、同脱水・脱酸素材料204の組成を変化させる。このとき、脱水・脱酸素材料204の表面の反射率を顕微鏡観察したところ反射率が徐々に低下し、酸素や水を捕獲していることが確認できた。
有機化合物層205のホール輸送層としてTPDを、電子輸送層としてAlq3を、形成する。作成方法は真空蒸着法を用い、蒸着時の真空度は2×10-8Paであり、成膜速度は0.2〜0.3nm/sとした。Alq3、TPDの膜厚はそれぞれ50nmである。
第2の電極206として酸化インジウム亜鉛をDCスパッタリングにより形成する。このとき、ドレイン電極202fと接続できるパターンとした。なお、酸化インジウム亜鉛の膜厚は70nmである。
この後、薄膜トランジスタ回路202及び第2の電極206の上面に、窒化珪素からなる保護膜208をプラズマCVDで6μmの厚みに形成する。さらに保護ガラス210を接着剤209で貼り付けると、有機発光表示装置が完成する。
上記した製造方法で作成された有機発光表示装置も、80℃、240時間の高温環境放置試験の前後で発光特性に変化はみられず、安定した発光表示状態であった。
<比較例2>
比較例2では、上記実施例2で形成した脱水・脱酸素材料を形成することなく、また、その後の真空中での加熱工程を経ることなく、それ以外は実施例2と全く同じ工程で、有機発光表示装置を作成した。
80℃、24時間の高温環境放置試験後に発光状態を観察したところ、脱水・脱酸素材料を形成しなかった有機発光表示装置は、脱水・脱酸素材料を形成した有機発光表示装置に比べて、発光画素の周辺で発光強度が著しく低下していることが確認された。
<実施例3>
第1の電極をメタルマスクを用いた真空蒸着でパターニングして形成し、隔壁を形成することなく、有機化合物層を形成した以外は実施例2と同様に作製した。
上記した製造方法で作成された有機発光表示装置も、80℃、240時間の高温環境放置試験の前後で発光特性に変化はみられず、安定した発光表示状態であった。
(a)は本発明に係る有機発光表示装置の一例を示す平面図である。(b)は本発明に係る有機発光表示装置の一例を示す側面図である。 (a)は本発明に係る有機発光表示装置の別の一例を示す平面図である。(b)は本発明に係る有機発光表示装置の別の一例を示す側面図である。
符号の説明
101 基材
102 第1の電極
103 隔壁
103a 隔壁の開口
104 アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料
105 有機化合物層
106 第2の電極
107 第1の電極の電力供給点
108 封止缶
109 第2の電極の電力供給点
201 基材
202 薄膜トランジスタ回路及び第1の電極
203 隔壁
203a 隔壁の開口
204 アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料
205 有機化合物層
206 第2の電極
207 駆動用の端子部
208 保護膜
209 接着剤
210 保護ガラス

Claims (6)

  1. 少なくとも基体の一部に第1の電極を露出して形成し、該第1の電極の露出面の上に、有機化合物層と第2の電極を積層する有機発光表示装置の製造方法において、
    少なくとも第1の電極が露出していない基体の一部に接するように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料を形成する工程と、
    前記脱水・脱酸素材料に基体内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させる工程と、
    有機化合物層と第2の電極を積層する工程と、
    からなることを特徴とする、有機発光表示装置の製造方法。
  2. 脱水・脱酸素材料は、基体及び第1の電極の上面に形成することを特徴とする、請求項1に記載した有機発光表示装置の製造方法。
  3. 有機化合物層と第2の電極は、酸素や水を捕獲させた脱水・脱酸素材料の上に積層することを特徴とする、請求項1に記載した有機発光表示装置の製造方法。
  4. 少なくとも基体の一部に第1の電極を露出して形成し、該第1の電極の露出面の上に、有機化合物層と第2の電極を積層する有機発光表示装置において、
    少なくとも第1の電極が露出していない基体の一部に接するように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の少なくとも一つを有する脱水・脱酸素材料を形成し、同脱水・脱酸素材料に基体内及び表面に付着した酸素や水を捕獲させた構成であることを特徴とする、有機発光表示装置。
  5. 脱水・脱酸素材料は基体と有機化合物層の層間に形成した構成であることを特徴とする、請求項4に記載した有機発光表示装置。
  6. 脱水・脱酸素材料は第1の電極と有機化合物層の層間に形成した構成であることを特徴とする、請求項4又は5に記載した発明に有機発光表示装置。
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