JP2007279634A - 横電界方式の液晶表示装置 - Google Patents

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照晃 鈴木
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隆之 今野
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Abstract

【課題】
フローティング電極を用いる逆回転ドメイン防止構造を採用した場合に、逆回転ドメインの発生を確実に防止することができる横電界方式の液晶表示装置を提供する。
【解決手段】
第1液晶駆動電極(画素電極)71と第2液晶駆動電極(共通電極)72は、それぞれ、液晶駆動電界を液晶に作用させて表示を行う領域において互いに略平行に延在し且つ相互に噛合した櫛歯状部71a、72aを持つ。画素電極71の櫛歯状部71aの先端部の近傍に、電気的に孤立したフローティング電極81が設けられ、そのフローティング電極81は絶縁膜を間に挟んで前記先端部に重畳した重畳部S1を持つ。フローティング電極81と画素電極71との間に介在する静電容量は、フローティング電極81と共通電極72との間に介在する静電容量よりも大きく設定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関し、さらに言えば、横電界(In-Plane Switching、IPS)方式のアクティブマトリックス型液晶表示装置に関する。
一般に、液晶表示装置(LCD)は薄型軽量・低消費電力といった特徴を有する。特に、縦横のマトリックス状に配列した個々の画素を能動素子によって駆動するアクティブマトリックス型液晶表示装置(AM−LCD)は、高画質のフラットパネル・ディスプレイとして認知されており、中でも個々の画素をスイッチングする能動素子として薄膜トランジスタ(Thin-Film Transistor、TFT)を用いたもの(TFT−LCD)が広く普及している。
多くのアクティブマトリックス型液晶表示装置では、ツイステッドネマチック(Twisted Nematic、TN)型液晶の電気光学効果を利用しており、2枚の基板間に挟持された液晶に当該基板面に概ね垂直な電界を印加して、当該液晶の分子を変位させることにより画像を表示する。これを「縦電界方式」という。一方、当該基板面に概ね平行な電界により、当該基板面に概ね平行な面内で液晶分子を変位させることによって画像を表示する「横電界方式」の液晶表示装置も、以前から知られている。この横電界方式の液晶表示装置についても、縦電界方式と同様に種々の改良がなされて来ており、そのいくつかを例示すると、以下のとおりである。
特許文献1(米国特許第3807831号明細書、1974年発行)には、横電界方式の液晶表示装置において、相互に噛合する櫛歯状電極を用いる構成が開示されている(クレーム1、FIG.1〜4、FIG.11を参照)。
特許文献2(特開昭56−091277号公報)には、TN型液晶の電気光学効果を利用したアクティブマトリックス型液晶表示装置において、特許文献1と同様の相互に噛合する櫛歯状電極を用いることにより、共通電極とドレインバスラインの間の寄生容量、あるいは共通電極とゲートバスラインとの間の寄生容量を低減する技術が開示されている(特許請求の範囲第2項、図7、図9〜13を参照)。
特許文献3(特開平7−036058号公報)には、TFTを用いたアクティブマトリックス型液晶表示装置において、櫛歯状電極を使用しないで横電界方式を実現する技術が開示されている。この技術では、共通電極と映像信号電極または共通電極と液晶駆動電極を、絶縁膜を介して互いに異なる層に形成すると共に、共通電極または液晶駆動電極の平面形状をリング型、十字型、T字型、Π字型、エ字型あるいは梯子型といった形に形成している(特許請求の範囲第1項、第5項、図1〜23を参照)。
特許文献4(特開平2002−323706号公報)には、液晶を駆動する横電界を発生させるための画素電極および共通電極(いずれも櫛歯状である)を、個々の画素を駆動するための能動素子に信号を供給するバスライン(データ線)よりも上位に(つまり液晶層により近い位置に)絶縁層を挟んで配置する構成が開示されている(請求項1、第1実施形態、図1〜2を参照)。この構成によれば、共通電極をバスラインを覆うように形成してバスラインからの電界を遮蔽することができるため、縦クロストークに起因する表示不良を防止することができ、また、共通電極を透明な導電性材料で形成することにより、開口率を向上させることができる、とされている。
図9及び図10は、従来の一般的な横電界方式のアクティブマトリックス型液晶表示装置の構成の一例を説明する図である。図9はその平面図であり、図10(a)は図9のXA−XA線に沿った断面図、図10(b)は図9のXB−XB線に沿った断面図である。また、図11(a)(b)及び図12(c)(d)は、この液晶表示装置の製造工程を示す要部平面図である。これらの図はいずれも、一つの画素領域についてのみ示している。
この液晶表示装置では、図9および図11(b)に示すように、図の横(左右)方向に延在する複数本のゲートバスライン155と、図の縦(上下)方向に延在する複数本のドレインバスライン156とに囲まれる矩形領域内に画素領域がそれぞれ形成されており、全体として複数の画素がマトリックス状に配列されている。複数本の共通バスライン153は、ゲートバスライン155と同様に、図の横方向に延在して形成されている。ゲートバスライン155とドレインバスライン156との各交点には、それぞれの画素に対応して薄膜トランジスタ(TFT)145が形成されている。薄膜トランジスタ145のドレイン電極141、ソース電極142および半導体膜143は、それぞれ、図11(b)に示されたパターン(形状)で形成されている。
液晶駆動電界を発生させる画素電極171及び共通電極172は、それぞれ、相互に噛合する櫛歯状部(各画素領域内に突出した細い帯状部分)171a及び172aを有している。ここでは、画素電極171の櫛歯状部171aは2本、共通電極172の櫛歯状部172aは1本としてある。図10(a)に示すように、画素電極171は、有機層間膜160と保護絶縁膜159を貫通するコンタクトホール161を通じて薄膜トランジスタ145のソース電極142に電気的に接続されており、共通電極172は、有機層間膜160と保護絶縁膜159と層間絶縁膜157とを貫通するコンタクトホール162を通じて共通バスライン153に電気的に接続されている。薄膜トランジスタ145のソース電極142の一部は、層間絶縁膜157を介して共通バスライン153と重畳しており、この重畳部分によって当該画素領域用の保持容量を形成している。
この従来の液晶表示装置の断面構造は、図10(a)及び(b)に示すとおりであり、アクティブマトリックス基板と対向基板とを液晶を間に挟んで接合・一体化して構成されている。
アクティブマトリックス基板は、透明なガラス基板111と、そのガラス基板111の内表面上に形成された共通バスライン153、ゲートバスライン155、ドレインバスライン156、薄膜トランジスタ145、画素電極171及び共通電極172を有している。共通バスライン153およびゲートバスライン155は、ガラス基板111の内表面上に直接形成されており、それらは層間絶縁膜157によって覆われている。薄膜トランジスタ145のドレイン電極141、ソース電極142、半導体膜143およびドレインバスライン156は、層間絶縁膜157上に形成されている。したがって、共通バスライン153およびゲートバスライン155は、層間絶縁膜157によって、ドレイン電極141、ソース電極142、半導体膜143およびドレインバスライン156から電気的に絶縁されている。ガラス基板111上に形成されたこれらの構造は、コンタクトホール161および162の部位を除いて、保護絶縁膜159により被覆されている。コンタクトホール161および162に起因する段差は、保護絶縁膜159上に形成された有機層間膜160によって平坦化されている。画素電極171及び共通電極172は、有機層間膜160上に形成されている。上述したように、画素電極171は、コンタクトホール161を通じてソース電極142に電気的に接続され、共通電極172は、コンタクトホール162を通じて共通バスライン153に電気的に接続されている。なお、図10(a)および(b)の断面図は模式的な図であり、実際の段差構造を忠実に再現したものではない。
以上の構成を持つアクティブマトリックス基板の表面(画素電極171と共通電極172が形成されている面)は、有機高分子膜からなる配向膜131で覆われている。この配向膜131の表面には、液晶分子121の初期方向を所望の方向(図9の矢印を参照)に向けるための配向処理が施されている。
一方、対向基板(カラーフィルタ基板)は、透明なガラス基板112と、このガラス基板112の内表面上に各画素領域に対応して形成された、赤(R)・緑(G)・青(B)の3原色からなるカラーフィルタ(図示せず)と、各画素領域に対応する領域以外に形成された遮光用のブラックマトリックス(図示せず)とを備えている。このカラーフィルターとブラックマトリックスは、アクリル系のオーバーコート膜(図示せず)で覆われている。このオーバーコート膜の内表面上には、アクティブマトリックス基板と対向基板の間隔を制御するための柱状スペーサ(図示せず)が形成されている。そして、このオーバーコート膜の内表面は、有機高分子膜からなる配向膜132で覆われている。配向膜132の表面には、液晶分子121の初期方向を所望の方向(図9の矢印を参照)に向けるための配向処理が施されている。
上述した構成を持つアクティブマトリックス基板と対向基板は、配向膜131と配向膜132が形成された面をそれぞれ内側にして対向させ、所定間隔で重ね合わされている。両基板間の隙間には液晶120が導入されており、その液晶120を閉じ込めるために、両基板の周縁はシール材(図示せず)で封止されている。両基板の外側面には、一対の偏光板(図示せず)がそれぞれ配置されている。
配向膜131及び配向膜132の表面は、上述したとおり、無電界時に液晶分子121が所定の方向に沿って平行に配向するように一様に配向処理されているが、その配向処理の方向は、画素電極171および共通電極172の櫛歯状部171aおよび172aが延在する方向(図9の上下方向)に対して、時計回りに15度傾いた方向とされている。
前記一対の偏光板の透過軸の方向は、互いに直交させてあり、それら一対の偏光板のうちの一方の透過軸は、一様に配向処理した液晶の初期配向方位(無電界時の配向方向)と一致せしめられている。
次に、図9及び図10に示した従来の液晶表示装置の製造工程を、図11及び図12を参照しながら説明する。
アクティブマトリックス基板は、次のようにして製造される。まず、ガラス基板111の一面上にクロム(Cr)膜を形成してからこれをパターン化することにより、図11(a)に示すような形状を持つ共通バスライン153とゲートバスライン155が形成される。その後、共通バスライン153及びゲートバスライン155を覆うように、窒化シリコン(SiNx)からなる層間絶縁膜157が、ガラス基板111の全面にわたって形成される。続いて、層間絶縁膜157上に、薄膜トランジスタの半導体膜143(通常はアモルファスシリコン(a−Si)膜とされる)が、層間絶縁膜157を介して対応するゲートバスライン155と重なるように、島状のパターンで形成される。さらに、層間絶縁膜157上に、Cr膜を形成してからこれをパターン化することにより、ドレインバスライン156、ドレイン電極141およびソース電極142が形成される(図11(b)参照)。その後、層間絶縁膜157上に、これらの構造を覆うように、SiNxからなる保護絶縁膜159と、感光性アクリル樹脂からなる有機層間膜160とがこの順に重ねて形成される。続いて、保護絶縁膜159と有機層間膜160を貫通する矩形のコンタクトホール161と、層間絶縁膜157と保護絶縁膜159と有機層間膜160を貫通する矩形のコンタクトホール162とが形成される(図12(c)参照)。そして、有機層間膜160上に、透明電極材料であるITO(Indium Tin Oxide)膜を形成してからこれをパターン化することにより、有機層間膜160上に画素電極171と共通電極172が形成される。画素電極171は、コンタクトホール161を介してソース電極142に接触する。共通電極172は、コンタクトホール162を介して共通バスライン153に接触する(図12(d)及び図10(a)参照)。こうしてアクティブマトリックス基板が製造される。
対向基板(カラーフィルタ基板)は、次のようにして製造される。まず、ガラス基板112の一面上に、カラーフィルターと遮光用のブラックマトリックス(いずれも図示せず)が形成され、その後、ガラス基板112の全面にわたって、前記カラーフィルターとブラックマトリックスを覆うようにオーバーコート膜(図示せず)が形成される。そして、このオーバーコート膜上に柱状スペーサ(図示せず)が形成される。こうして対向基板が製造される。
上記のようにして製造されたアクティブマトリックス基板と対向基板の表面には、それぞれ、ポリイミドからなる配向膜131と132が形成される。その後、配向膜131と132の表面は、一様に配向処理される。続いて、両基板が一定の間隔(例えば4.5μm程度)となるように重ね合わせられてから、液晶注入用の孔を除いて両基板の周縁がシール材で封止される。そして、真空チャンバー内で、液晶注入用の孔から両基板間の隙間内に所定のネマチック液晶(例えば屈折率異方性が0.067のネマチック液晶)が注入された後、液晶注入用の孔が閉鎖される。こうして両基板が接合・一体化されてから、両基板の外表面にそれぞれ偏光板(図示せず)が貼り合わせられると、図9及び図10に示す構成を持つ従来の液晶表示装置が完成する。
以上述べたような従来の横電界方式の液晶表示装置では、画素電極171および共通電極172の櫛歯状部171a及び172aの先端部の近傍において、液晶駆動電界の印加時に通常の液晶分子の回転方向とは逆の方向に液晶分子が回転してしまう領域(この領域は「逆回転ドメイン」と呼ばれる)が発生することが知られている。逆回転ドメインが発生した場合には、液晶表示装置全体の表示均一性が低下したり、長時間の動作によって表示の焼きつきが発生したりするなど、画質および信頼性の観点から問題を生じる恐れがあるため、その発生を防止することが必要である。
このような逆回転ドメイン防止構造については、上記特許文献4にも記載があるが、それ以外に、例えば特許文献5(特開平10−26767号公報)や特許文献6(特開2000−330123号公報)にも記載されている。
上記特許文献4に記載された逆回転ドメイン防止構造は、その段落0247〜0256と図19に記載されているように、画素補助電極と共通補助電極の形状をその内側に斜めのエッジ(縁)が形成されるようにパターン化する、というものである。すなわち、各画素領域の中央側にある画素補助電極と共通補助電極のエッジをそれぞれ鋸歯状に張り出すことにより、画素補助電極と共通補助電極のそれぞれにドレインバスラインに対して傾斜したエッジを持たせるのである。
特許文献5(特開平10−26767号公報)に記載された逆回転ドメイン防止構造は、その請求項1〜8、図1〜6に記載されているように、各画素内の平行電極対に挟まれた一つあるいは複数のサブ画素領域の各々において、前記平行電極対の延在する方向に垂直な方向を基準として、液晶の初期配向方位と液晶駆動電界の方位とが、前記サブ画素の全領域にわたって所定の範囲内に保持される、というものである。
特許文献6(特開2000−330123号公報)に記載された逆回転ドメイン防止構造は、その請求項1〜3、図1〜5、実施形態1〜2に記載されているように、画素電極及び対向電極の少なくとも一方の先端部に、映像信号線に対する液晶の配向方向と反対の方向に屈曲した屈曲部を設ける、というものである。そして、前記屈曲部は、櫛状の画素電極あるいは櫛状の対向電極またはそれらの双方の先端に設けるのが好ましい、とされている。
図13は、図9〜12に示された従来の液晶表示装置において逆回転ドメインが発生する原理を模式的に説明する図である。説明をしやすくするため、図13には、画素電極171及び共通電極172と液晶分子121のみが示してあり、これらの電極171及び172の櫛歯状部171aと172aによって画素領域内に発生せしめられる液晶駆動電界(電気力線)が模式的に描かれている。
この液晶駆動電界によって生じる液晶分子121の回転(この回転はアクティブマトリックス基板及び対向基板に対してほぼ平行な面内で起こる)の方向は、液晶分子121の初期配向方向と液晶駆動電界の方向との関係によって規定されるため、当該画素領域内のほとんどの部分で「時計回り」となる。しかしながら、画素電極171の櫛歯状部171aの先端部の近傍では、図13に示すように液晶駆動電界が放射状になるため、図中に影付きで示した領域では液晶分子が「反時計回り」に回転する。つまり、図中に影付きで示した領域が、液晶分子が「反時計回り」に回転する領域(すなわち逆回転ドメイン)DMとなるのである。
図14は、上記特許文献6に記載された逆回転ドメイン防止構造を採用した場合に、逆回転ドメインDMの発生が抑制される原理を模式的に示す図である。図14の逆回転ドメイン防止構造は、画素電極171の櫛歯状部171aの先端部に、それぞれ、櫛歯状部171aの延在する方向に対して液晶分子の初期配向方向(配向処理方向)とは逆方向に屈曲した屈曲部171bを設けたものである。この屈曲部171bによって、櫛歯状部171aの先端部の近傍における液晶駆動電界の方向が、図14中に破線で示したようになり、放射状の液晶駆動電界が生じる範囲が縮小する。その結果、逆回転ドメインDMの発生が抑制される。
上記特許文献6には、図14に示した櫛歯状部171aの先端部に屈曲部171bを設ける構成の他に、図15に示すように、櫛歯状部171aの先端部に、絶縁膜(図示せず)を間に挟んで、櫛歯状部171aの延在する方向に対して液晶の初期配向方向とは逆方向に傾斜した辺を有する細い帯状の導体180を設けた構成も開示されている(請求項8〜10、図6〜9、実施形態3〜5を参照)。この導体180は、前記絶縁膜によって画素電極171及び共通電極172だけでなくその他の電極からも電気的に孤立せしめられているので、「フローティング電極」とも呼ばれる。
さらに、特許文献7(特開平10−307295号公報)には、横電界を発生させる電極を屈曲させ、その屈曲部をもって電界作用時の液晶の駆動(回転)方向を領域ごとに意図的に異ならせ、斜め視野での表示の着色を軽減する技術が開示されている(請求項1、3、5、図1〜2、4、6を参照)。
例えば、第1のサブ領域における液晶分子の初期配向方位と第2のサブ領域における液晶分子の初期配向方位とが同一であり、電圧印加時には、各々のサブ領域の液晶分子が、配向方位を互いに対称な関係に保ちながら逆の回転方向に回転する構成とされる(請求項3を参照)。そして、この構成では、好ましくは、液晶分子を駆動する横電界は平行電極対により発生され、該平行電極対を構成する電極はV形に屈曲している構成とされる(請求項5を参照)。
米国特許第3807831号明細書 特開昭56−091277号公報 特開平7−036058号公報 特開平2002−323706号公報 特開平10−26767号公報 特開2000−330123号公報 特開平10−307295号公報
本発明の発明者らによる検討結果によると、図15に示したフローティング電極180を用いる逆回転ドメイン防止構造では、逆回転ドメインの発生を十分に抑制することができない、ということが判明した。その理由は次のとおりである。
図15の逆回転ドメイン防止構造では、画素電極171の櫛歯状部171aの先端部に、それぞれ、絶縁膜(図示せず)を介して電気的に孤立した導体からなるフローティング電極180が設けられている。したがって、画素電極171と共通電極172との間に電圧を印加して液晶駆動電界を発生させると、各フローティング電極180の電位は、画素電極171とフローティング電極180とそれらの間の絶縁膜によって形成される一つの静電容量と、共通電極172とフローティング電極180とそれらの間の絶縁膜によって形成される他の一つの静電容量とによって、所定値に定まる。図16には、その結果として発生する液晶駆動電界(電気力線)の定性的な様子を、破線で示している。
図16に示した電気力線の方向と液晶分子の初期配向方向との関係から分かるように、図16中に影付きで示した領域では、液晶分子には通常とは逆(反時計回り)に回転させるトルクが作用する。すなわち、図15の逆回転ドメイン防止構造を採用した場合でも、画素電極171の櫛歯状部171aの先端部の近傍領域では逆回転ドメインDMの発生を抑制することができないのである。
本発明はこの点を考慮してなされたものであって、その目的とするところは、フローティング電極を用いる逆回転ドメイン防止構造を採用した場合において、逆回転ドメインの発生を確実に防止することができる横電界方式の液晶表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、従来よりも画質・信頼性が優れた横電界方式の液晶表示装置を提供することにある。
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかであろう。
(1) 本発明の液晶表示装置は、
略一定の間隔をもって対向して配置される第1基板及び第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶と、
前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方に形成された第1液晶駆動電極及び第2液晶駆動電極とを備え、
前記第1液晶駆動電極及び前記第2液晶駆動電極を用いて、前記第1基板及び前記第2基板に略平行な液晶駆動電界を前記液晶に印加することにより、前記液晶の分子の配向方位を前記第1基板及び前記第2基板に略平行な面内で回転させて表示を行う横電界方式の液晶表示装置であって、
前記第1液晶駆動電極及び前記第2液晶駆動電極は、それぞれ、前記液晶駆動電界を前記液晶に作用させて表示を行う領域において互いに略平行に延在し且つ相互に噛合した櫛歯状部を有しており、
前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部の先端部の近傍には、電気的に孤立した第1フローティング電極が設けられていると共に、前記第1フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記先端部に重畳した重畳部を有しており、
前記第1フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第1フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大であることを特徴とするものである。
本発明の液晶表示装置では、上述したように、前記第1液晶駆動電極(例えば画素電極)の前記櫛歯状部の先端部の近傍に、電気的に孤立した第1フローティング電極が設けられていると共に、その第1フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記先端部に重畳した重畳部を有している。そして、前記第1フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第1フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とされている。このため、前記第1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極との間に電圧を印加して前記液晶駆動電界を生成して前記液晶に作用させた時、前記第1フローティング電極の電位は、前記第2液晶駆動電極の電位よりも前記第1液晶駆動電極の電位に近くなる。つまり、前記第1フローティング電極の近傍の電気力線は、図14に示した従来の逆回転ドメイン防止構造を採用した場合の電気力線に近似したものとなる。よって、前記第1液晶駆動電極の前記先端部の近傍においても、前記液晶駆動電界の作用による前記液晶分子の回転方向を通常方向(正常方向)と同一になるように制御することができる。その結果、前記第1フローティング電極を用いる逆回転ドメイン防止構造を採用した横電界方式の液晶表示装置において、前記第1液晶駆動電極の前記先端部の近傍での逆回転ドメインの発生を確実に防止することができる。
また、以上のようにして逆回転ドメインの発生を確実に防止することができるので、従来よりも画質・信頼性が優れた液晶表示装置が得られる。
(2) 本発明の液晶表示装置の好ましい例では、前記第1フローティング電極とそれと部分的に重畳した前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部とを一体とみなした場合に、略L字型の屈曲形状をなしており、その略L字型の屈曲形状を前記第1フローティング電極の先端から前記重畳部を経由して前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部まで辿るときの回転方向が、前記液晶の分子の正常回転方向と一致するように構成される。この場合、本発明の効果がより確実に得られる、という利点がある。
本発明の液晶表示装置の他の好ましい例では、前記第2液晶駆動電極(例えば共通電極)の前記櫛歯状部の基端部の近傍に、電気的に孤立した第2フローティング電極が設けられていると共に、前記第2フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記基端部に重畳した重畳部を有しており、前記第2フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第2フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とされる。この例では、前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部の近傍に前記第2フローティング電極が追加されているため、前記第1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極との間に電圧を印加して前記液晶駆動電界を生成して前記液晶に作用させた時に、前記第2フローティング電極の電位は、前記第1液晶駆動電極の電位よりも前記第2液晶駆動電極の電位に近くなる。つまり、前記第2フローティング電極の前記基端部の近傍においても、前記液晶駆動電界の作用による前記液晶分子の回転方向を通常方向(正常方向)と同一になるように制御することができる。その結果、画質・信頼性がいっそう改善される、という利点がある。
また、この例では、前記第2フローティング電極が、前記第1フローティング電極とは異なる層上に配置されるのが好ましい。この場合、絶縁層の有無により、前記第1フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量を、前記第1フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とすることが容易に実現できる、という利点がある。
本発明の液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記第2液晶駆動電極(例えば共通電極)の前記櫛歯状部の先端部の近傍に、電気的に孤立した第3フローティング電極が設けられていると共に、前記第3フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記先端部に重畳した重畳部を有しており、前記第3フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第3フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とされる。この例では、前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の先端部の近傍に前記第3フローティング電極が追加されているため、前記第2液晶駆動電極の前記先端部の近傍においても、前記液晶駆動電界の作用による前記液晶分子の回転方向を通常方向(正常方向)と同一になるように制御することができる。このため、前記第2液晶駆動電極の前記先端部の近傍においても逆回転ドメインの発生を確実に防止することができ、それだけ画質・信頼性がいっそう改善される、という利点がある。
本発明の液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記第1液晶駆動電極(例えば画素電極)の前記櫛歯状部の基端部の近傍に、電気的に孤立した第4フローティング電極が設けられていると共に、前記第4フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記基端部に重畳した重畳部を有しており、前記第4フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第4フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とされる。この例では、前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部の近傍に前記第4フローティング電極が追加されているため、前記第1液晶駆動電極の前記基端部の近傍においても、前記液晶駆動電界の作用による前記液晶分子の回転方向を通常方向(正常方向)と同一になるように制御することができる。その結果、画質・信頼性がいっそう改善される、という利点がある。
本発明の液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記第2液晶駆動電極(例えば共通電極)の前記櫛歯状部の基端部の近傍に、当該櫛歯状部を前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部に向かって張り出して形成された張出部が設けられる。この例では、前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部の近傍に他のフローティング電極を追加しなくても、当該他のフローティング電極を追加した場合に近似した効果が得られる、という利点がある。
本発明の液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記第2液晶駆動電極(例えば共通電極)に電気的に接続された共通バスラインをさらに備えており、前記共通バスラインは、前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の先端部に向かって張り出して形成された張出部を有している。この例では、前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の先端部の近傍に他のフローティング電極を追加しなくても、当該他のフローティング電極を追加した場合に近似した効果が得られる、という利点がある。
本発明の液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記第1液晶駆動電極(例えば画素電極)に電気的に接続された、薄膜トランジスタのソース電極をさらに備えており、前記ソース電極は、前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部に向かって張り出して形成された張出部を有している。この例では、前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部の近傍に他のフローティング電極を追加しなくても、当該他のフローティング電極を追加した場合に近似した効果が得られる、という利点がある。
本発明の液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記液晶駆動電界を前記液晶に作用させて表示を行う前記領域が、境界線によって薄膜トランジスタを含まない第1サブ領域と薄膜トランジスタを含む第2サブ領域に分けられていると共に、前記第1サブ領域と前記第2サブ領域は略V字形に屈曲せしめられている。この例では、前記第1サブ領域及び前記第2サブ領域において前記液晶の分子の回転方向が互いに異なるように設定できるため、視角変化に伴う表示の色付きを抑制することができる、という利点がある。
本発明の液晶表示装置によれば、(a)フローティング電極を用いる逆回転ドメイン防止構造を採用した横電界方式の液晶表示装置において、逆回転ドメインの発生を確実に防止することができる、(b)従来よりも画質・信頼性が優れた液晶表示装置が得られる、という効果が得られる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(本発明の基本概念)
まず最初に、図1及び図2を参照しながら、本発明の基本概念について説明する。図1は本発明に係る横電界方式の液晶表示装置の画素電極及び共通電極の概略構成を例示した要部拡大平面図であり、図2は同液晶表示装置の画素電極・共通電極間に生じる液晶駆動電界(電気力線)を説明するための要部拡大平面図である。両図とも一つの画素領域についてのみ示している。
図1に示す構成は、従来技術として図15に示した構成と同様に、2本の櫛歯状部71aを有する画素電極71と、1本の櫛歯状部72aを有する共通電極72を持つ。櫛歯状部71aと櫛歯状部72aは、相互に噛合している。画素電極71と共通電極72は、いずれも液晶駆動電極として機能する。
また、逆回転ドメイン防止構造として、画素電極71の各櫛歯状部71aの先端部に、電気的に孤立した導体からなるフローティング電極81が設けられている。各フローティング電極81は、細い帯を屈曲して2本の腕からなる略V字形とされており、その一方の腕は、対応する櫛歯状部71aの先端から所定長さにわたって当該櫛歯状部71aと重なり合って重畳部S1を形成している。重畳部S1の幅は、ここでは、当該櫛歯状部71aの幅とほぼ同じとしてある。各フローティング電極81の他方の腕に相当する各フローティング電極81の非重畳部は、対応する櫛歯状部71aの延在する方向(図1では上下方向)に対して液晶の初期配向方向(図1中の矢印を参照)とは逆方向(図1では左側)に傾斜している。各フローティング電極81は、絶縁膜(図示せず。この絶縁膜は、後述する第1実施形態では、図3の保護絶縁膜59及び有機層間膜60に対応する)を間に挟んで櫛歯状部71aとは電気的に絶縁されている。また、各フローティング電極81は、共通電極72(及び図示しない他の電極)とも電気的に絶縁されている。つまり、各フローティング電極81は電気的に孤立している。
以上のような構成を持つフローティング電極81は、それぞれ、対応する画素電極71の櫛歯状部71aとの間に前記絶縁膜を通じて介在する静電容量(フローティング電極−画素電極間の静電容量)C1が、共通電極72との間に介在する静電容量(フローティング電極−共通電極間の静電容量)C2よりも大となるように形成・配置されている。具体的に言えば、本発明の効果を考慮すると、フローティング電極−画素電極間の静電容量C1はフローティング電極−共通電極間の静電容量C2の2倍以上とされるのが好ましいが、5倍以上とするのがより好ましく、10倍以上とするのがさらに好ましい。
このような静電容量C1及びC2の大小関係は、フローティング電極81とそれに対応する画素電極71との重畳部S1の面積を適切に設定すると同時に、フローティング電極81と共通電極72とが重畳部を持たないようにするか、あるいはフローティング電極81と共通電極72の重畳部の面積を最小限とすることにより、容易に実現される。図1の構成では、フローティング電極81と共通電極72とが重畳部を持たないようにしている。また、重畳部S1においてフローティング電極81とそれに対応する画素電極71の櫛歯状部71aの間に介在する前記絶縁膜の膜厚ならびに誘電率も、静電容量C1及びC2を決定する要素であるから、これらについてもあわせて考慮するのが好ましい。所望の静電容量C1とC2の関係をいっそう容易に実現できるからである。
図2は、図1に示した構成の画素電極71と共通電極72との間に電圧を印加し、液晶駆動電界を発生させた様子を示す。図2では、液晶駆動電界の電気力線の様子を破線で示してある。
図1の電極構成によると、画素電極71と共通電極72との間に電圧を印加した際のフローティング電極81の電位は、フローティング電極−画素電極間の静電容量C1の大きさと、フローティング電極−共通電極間の静電容量C2の大きさとの比によって定まる。たとえば、静電容量C1が静電容量C2の10倍の大きさであったとすると、フローティング電極81の電位は、画素電極71の電位と共通電極72の電位とを1:(10+1)=1:11に内分して得られる電位となる。つまり、フローティング電極81の電位は、画素電極71の電位に極めて近くなる。なお、この時に、映像信号に伴って液晶駆動電界によって液晶分子の配向状態が変化することにより、静電容量C1及びC2の値が変化したとしても、フローティング電極−画素電極間の静電容量C1が、フローティング電極−共通電極間の静電容量C2の値よりも十分に大きな値を保っているようにするのが好ましい。
上記の通り、図1の構成によると、静電容量C1及びC2の大きさの比の設定如何によって変化するが、フローティング電極81の電位は画素電極71の電位に近くなる。したがって、画素電極71の各櫛歯状部71aの先端部近傍に発生する液晶駆動電界の様子は、図14に示した従来の電極構成(画素電極171の各櫛歯状部171aの先端部を屈曲させた構成)の場合のそれに近似したものとなる。よって、図14に示した電極構成の場合と同じ理由により、逆回転ドメインの発生を抑制して最小限にすることが可能となる。
また、図14に示した従来の電極構成では、画素電極71と共通電極72とが同一層の同じ透明電極材料により形成されているため、画素電極71と共通電極72との間隙において電極間ショートが発生しないように、画素電極71と共通電極72の間にある程度の距離を確保する必要がある。これに対し、本発明に係る図1の電極構成では、フローティング電極81が前記絶縁膜を挟んで画素電極71に隣接して配置されるため、画素電極71及び共通電極72とフローティング電極81とを異なる層の電極材料により形成することができ、したがって、電極間ショートによる不良発生確率を上昇させることなく、画素電極71に近い電位を与えるフローティング電極81を共通電極72のごく近傍にまで延ばして配置することができる。その結果、逆回転ドメインが発生する領域を図14の電極構成の場合よりもさらに小さくすることができる。つまり、均一で安定した表示を行うことができる。
このように、図1に示した本発明の電極構成によれば、従来よりも優れた画質が得られるだけでなく、信頼性の面でも改善された液晶表示装置を実現することができる。
以上で本発明の基本概念について説明したから、次に本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図3は、本発明の第1実施形態に係る横電界方式のアクティブマトリックス型液晶表示装置の構成を説明する図であり、図3(a)はその平面図、図3(b)は図3(a)のIIIB−IIIB線に沿った断面図である。また、図4(a)(b)及び図5(c)(d)は、この液晶表示装置の製造工程を示す要部平面図である。これらの図はいずれも、一つの画素領域についてのみ示している。
この液晶表示装置では、図3(a)及び図4(b)に示すように、図の横(左右)方向に延在する複数本のゲートバスライン55と、両図の縦(上下)方向に延在する複数本のドレインバスライン56とに囲まれる矩形領域内に画素領域がそれぞれ形成されており、全体として複数の画素がマトリックス状に配列されている。複数本の共通バスライン53は、ゲートバスライン55と同様に、両図の横方向に延在して形成されている。ゲートバスライン55とドレインバスライン56との各交点には、それぞれの画素に対応するように、薄膜トランジスタ(TFT)45が形成されている。薄膜トランジスタ45のドレイン電極41、ソース電極42および半導体膜43は、それぞれ、図4(b)に示されたパターン(形状)で形成されている。
液晶駆動電界を発生させる画素電極71及び共通電極72は、それぞれ、図3(a)に示すような形状を有している。すなわち、共通電極72は、当該画素領域を囲むように形成された枠状の主要部と、その主要部の内部空間においてその上辺部の中央から下辺部に向かって延在する1本の櫛歯状部(当該画素領域内に下向きに突出した細い帯状部分)72aとを有している。この共通電極72の主要部は、他の画素領域用の共通電極(図示せず)の主要部と一体的に形成されている。この共通電極72の櫛歯状部72aの下端は、その下辺部には接していない。他方、画素電極71は、共通電極72の矩形の内部空間に配置されており、ソース電極42に重ねて配置された矩形板状の主要部と、その主要部の上辺の両端から共通電極72の上辺部に向かってそれぞれ延在する2本の櫛歯状部(当該画素領域内に上向きに突出した細い帯状部分)71aとを有している。これらの櫛歯状部71aは、共通電極72の櫛歯状部72aの両側にそれぞれ配置されており、したがって当該画素領域内で相互に噛合した形でレイアウトされている。櫛歯状部72aとその両側の櫛歯状部71aとの間隔と、各櫛歯状部71aと共通電極72の主要部との間隔は、ほぼ等しい。
画素電極71(の主要部)は、有機層間膜60と層間絶縁膜59を貫通するコンタクトホール61を通じて薄膜トランジスタ45のソース電極42に電気的に接続されており、共通電極72(の主要部)は、有機層間膜60と層間絶縁膜59及び57とを貫通するコンタクトホール62を通じて共通バスライン53に電気的に接続されている。その接続態様は、図10(a)に示した従来の液晶表示装置の場合と同じであるから、その部分の図は省略している。薄膜トランジスタ45のソース電極42の一部は、層間絶縁膜57を介して共通バスライン53と重畳しており、この重畳部分によって当該画素領域用の保持容量を形成している。
画素電極71の各櫛歯状部71aの先端部及び基端部には、それぞれ、電気的に孤立した導体からなるフローティング電極81が配置されている。これらのフローティング電極81は、図3(b)に明瞭に示すように、画素電極71よりも下層に配置されており、それらの間には有機層間膜60と保護絶縁膜59が介在せしめられている。各フローティング電極81の形状は、図4(b)に示した通りであり、同図の横方向に延在する部分と縦方向に延在する部分からなる略L字形である。
各櫛歯状部71aの先端部の近傍にあるフローティング電極81の縦方向に延在する部分は、大部分が当該櫛歯状部71aと重ね合わされていて、重畳部S1を形成している。当該フローティング電極81の横方向に延在する部分は、当該櫛歯状部71aと重ね合わされておらず、この部分(当該フローティング電極81の非重畳部)は、当該櫛歯状部71aの先端部から左横方向に突出している。当該フローティング電極81は、櫛歯状部71aとの重畳部S1を起点として、当該櫛歯状部71aの延在方向(図3(a)の上下方向)から左側に突出しており、その結果、当該フローティング電極81と対応する櫛歯状部71aとを一体とみなした場合には、略L字型の屈曲形状をなしている。そして、このL字型の屈曲形状を、当該フローティング電極81の先端から重畳部S1を経由して対応する画素電極71の櫛歯状部71aの基端部まで辿るときの回転方向は、時計回りとなっており、液晶分子21の通常の回転方向(ここでは時計回り。図3(a)中の太い矢印を参照)と一致している。
画素電極71の各櫛歯状部71aの基端部の近傍にあるフローティング電極81についても、これとほぼ同様である。すなわち、各櫛歯状部71aの基端部の近傍にあるフローティング電極81の上下方向に延在する部分は、当該櫛歯状部71aと重ね合わされていて、重畳部S1’を形成している。当該フローティング電極81の左右方向に延在する部分は、当該櫛歯状部71aと重ね合わされておらず、この部分(当該フローティング電極81の非重畳部)は、当該櫛歯状部71aの先端部から右横方向に突出している。当該フローティング電極81は、櫛歯状部71aとの重畳部S1’を起点として、当該櫛歯状部71aの延在方向(上下方向)から右側に突出しており、その結果、当該フローティング電極81と対応する櫛歯状部71aとを一体とみなした場合には、略L字型の屈曲形状をなしている。そして、このL字型屈曲形状を、当該フローティング電極81の先端から重畳部S1’を経由して対応する画素電極71の櫛歯状部71aの先端部まで辿るときの回転方向は、やはり時計回りとなっており、液晶分子21の通常の回転方向と一致している。
共通電極72の櫛歯状部72aの先端部及び基端部には、それぞれ、電気的に孤立した導体からなるフローティング電極82が配置されている。これらのフローティング電極82は、図3(b)に明瞭に示すように、共通電極72よりも下層に配置されており、それらの間には有機層間膜60と保護絶縁膜59と層間絶縁膜57が介在せしめられている。各フローティング電極82の形状は、図4(a)に示した通りであり、横方向に延在する部分と縦方向に延在する部分からなる略L字形である。各フローティング電極82の形状は、ここでは、上述したフローティング電極81と同じとしてある。
共通電極72の櫛歯状部72aの先端部の近傍にあるフローティング電極82の上下方向に延在する部分は、当該櫛歯状部72aと重ね合わされていて、重畳部S2を形成している。当該フローティング電極82の左右方向に延在する部分は、当該櫛歯状部72aと重ね合わされておらず、この部分(当該フローティング電極82の非重畳部)は、当該櫛歯状部72aの先端部から右横方向に突出している。当該フローティング電極82は、櫛歯状部72aとの重畳部S2を起点として、当該櫛歯状部72aの延在方向から右側に突出しており、その結果、当該フローティング電極82と櫛歯状部72aとを一体とみなした場合には、略L字型の屈曲形状をなしている。そして、このL字型屈曲形状を、当該フローティング電極82の先端から重畳部S2を経由して櫛歯状部72aの基端部まで辿るときの回転方向は、時計回りとなっており、液晶分子21の通常の回転方向と一致している。
共通電極72の櫛歯状部72aの基端部の近傍にあるフローティング電極82についても、これとほぼ同様である。すなわち、櫛歯状部72aの基端部の近傍にあるフローティング電極82の上下方向に延在する部分は、当該櫛歯状部72aと重ね合わされていて、重畳部S2’を形成している。当該フローティング電極82の左右方向に延在する部分は、当該櫛歯状部72aと重ね合わされておらず、この部分(当該フローティング電極82の非重畳部)は、当該櫛歯状部72aの先端部から左横方向に突出している。当該フローティング電極82は、櫛歯状部72aとの重畳部S2’を起点として、当該櫛歯状部72aの延在方向から左側に突出しており、その結果、当該フローティング電極82と櫛歯状部72aとを一体とみなした場合には、略L字型の屈曲形状をなしている。そして、このL字型屈曲形状を、当該フローティング電極82の先端から重畳部S2’を経由して櫛歯状部72aまで辿るときの回転方向は、やはり時計回りとなっており、液晶分子21の通常の回転方向と一致している。
共通電極72の主要部の右上角部の内側と左下角部の内側にも、それぞれ、電気的に孤立した導体からなるフローティング電極82が配置されている。これらのフローティング電極82も、共通電極72よりも下層に配置されており、それらの間には有機層間膜60と保護絶縁膜59と層間絶縁膜57が介在せしめられている。各フローティング電極82の形状は、図4(a)に示した通りであり、左右方向に延在する部分と上下方向に延在する部分からなる略L字形である。各フローティング電極82の形状は、ここでは、上述したフローティング電極82と同じとしてある。
共通電極72の主要部の右上角部の内側にあるフローティング電極82の上下方向に延在する部分は、当該主要部と重ね合わされていて、重畳部S2’’を形成している。当該フローティング電極82の左右方向に延在する部分は、当該主要部と重ね合わされておらず、この部分(当該フローティング電極82の非重畳部)は、当該主要部から左横方向に突出している。当該フローティング電極82は、当該主要部との重畳部S2’’を起点として、当該主要部の延在方向(上下方向)から左側に突出しており、その結果、当該フローティング電極82と当該主要部の右側の帯状部分とを一体とみなした場合には、略L字型の屈曲形状をなしている。そして、このL字型屈曲形状を、当該フローティング電極82の先端から重畳部S2’’を経由して当該主要部の下端部まで辿るときの回転方向は、時計回りとなっており、液晶分子21の通常の回転方向と一致している。
共通電極72の主要部の左下角部の内側にあるフローティング電極82の上下方向に延在する部分も、その右上角部の内側にあるフローティング電極82の場合と同様に、当該主要部と重ね合わされていて、重畳部S2’’を形成している。当該フローティング電極82の左右方向に延在する部分は、当該主要部と重ね合わされておらず、この部分(当該フローティング電極82の非重畳部)は、当該主要部から右横方向に突出している。当該フローティング電極82は、当該主要部との重畳部S2’’を起点として、当該主要部の延在方向(上下方向)から右側に突出しており、その結果、当該フローティング電極82と当該主要部の左側の帯状部分とを一体とみなした場合には、略L字型の屈曲形状をなしている。そして、このL字型屈曲形状を、当該フローティング電極82の先端から重畳部S2’’を経由して当該主要部の上端部まで辿るときの回転方向は、時計回りとなっており、液晶分子21の通常の回転方向と一致している。
本実施形態に係る液晶表示装置の断面構造は、図3(b)に示すとおりであり、アクティブマトリックス基板と対向基板とを液晶を間に挟んで接合・一体化したものである。
アクティブマトリックス基板は、透明なガラス基板11と、そのガラス基板11の内表面上に形成された共通バスライン53、ゲートバスライン55、ドレインバスライン56、薄膜トランジスタ45、画素電極71及び共通電極72、そしてフローティング電極81及び82を有している。共通バスライン53とゲートバスライン55とフローティング電極82は、ガラス基板11の内表面上に直接形成されており、それらは層間絶縁膜57によって覆われている。薄膜トランジスタ45のドレイン電極41、ソース電極42、半導体膜43、ドレインバスライン56及びフローティング電極81は、層間絶縁膜57上に形成されている。したがって、共通バスライン53とゲートバスライン55とフローティング電極82は、層間絶縁膜57によって、ドレイン電極41、ソース電極42、半導体膜43、ドレインバスライン56及びフローティング電極81から電気的に絶縁されている。ガラス基板11上に形成されたこれらの構造は、コンタクトホール61および62の部位を除いて、保護絶縁膜59により被覆されている。コンタクトホール61および62に起因する段差は、保護絶縁膜59上に形成された有機層間膜60によって平坦化されている。画素電極71及び共通電極72は、有機層間膜60上に形成されている。上述したように、画素電極71は、コンタクトホール61を通じてソース電極42に電気的に接続され、共通電極72は、コンタクトホール62を通じて共通バスライン53に電気的に接続されている。なお、図3(b)の断面図は模式的な図であり、実際の段差構造を忠実に再現したものではない。
以上の構成を持つアクティブマトリックス基板の表面(画素電極71と共通電極72が形成されている面)は、有機高分子膜からなる配向膜31で覆われている。この配向膜31の表面には、液晶分子21の初期方向を所望の方向(図3(a)の矢印を参照)に向けるための配向処理が施されている。
一方、対向基板は、透明なガラス基板12と、このガラス基板12の内表面上に各画素領域に対応して形成された、R・G・Bの3原色からなるカラーフィルター(図示せず)と、各画素領域に対応する領域以外に形成された遮光用のブラックマトリックス(図示せず)とを備えている。このカラーフィルターとブラックマトリックスは、アクリル系のオーバーコート膜(図示せず)で覆われている。このオーバーコート膜の内表面上には、アクティブマトリックス基板と対向基板の間隔を制御するための柱状スペーサ(図示せず)が形成されている。そして、このオーバーコート膜の内表面は、有機高分子膜からなる配向膜32で覆われている。配向膜32の表面には、液晶分子21の初期方向を所望の方向(図3(a)の矢印を参照)に向けるための配向処理が施されている。
上述した構成を持つアクティブマトリックス基板と対向基板は、配向膜31と配向膜32が形成された面をそれぞれ内側にして、所定間隔で重ね合わされている。両基板間の隙間には液晶20が導入されており、その液晶20を閉じ込めるために、両基板の周縁はシール材(図示せず)で封止されている。両基板の外側面には、一対の偏光板(図示せず)がそれぞれ配置されている。
配向膜31及び配向膜32の表面は、上述したとおり、無電界時に液晶分子21が所定の方向に沿って平行に配向するように一様に配向処理されているが、その配向処理の方向は、画素電極71および共通電極72の櫛歯状部71aおよび72aが延在する方向(図3(a)の上下方向)に対して、時計回りに15度傾いた方向とされている。
前記一対の偏光板の透過軸の方向は、互いに直交させてあり、それら一対の偏光板のうちの一方の透過軸は、一様に配向処理した液晶の初期配向方位(無電界時の配向方向)と一致せしめられている。
画素電極71用に設けられた上記フローティング電極81は、いずれも、保護絶縁膜59及び有機層間膜60を間に介在させて、対応する画素電極71の櫛歯状部71aと対向しているから、画素電極71との間に静電容量(フローティング電極−画素電極間の静電容量)C1を持つ。また、保護絶縁膜59及び有機層間膜60を間に介在させて、共通電極72(の主要部または櫛歯状部72a)とも対向しているから、共通電極72との間に静電容量(フローティング電極−共通電極間の静電容量)C2を持つ。図3(b)から分かるように、フローティング電極81と画素電極71との距離は、フローティング電極82と共通電極72との距離よりも小さく設定されているから、これら二つの静電容量C1及びC2の関係はC1>C2であることが明らかであるが、フローティング電極81の重畳部S1及びS1’の面積との関係を調整すること、そして、フローティング電極81と画素電極71との間に介在する保護絶縁膜59及び有機層間膜60の膜厚ならびに誘電率を調整することによって、本発明の基本概念の項で既述したように、C1がC2の2倍以上とし、できれば5倍以上または10倍以上とするのが好ましい。
静電容量C1及びC2の大きさの比をC1>C2となるようにすることにより、図3のフローティング電極81の電位を画素電極71の電位に近つけることができるため、画素電極71の各櫛歯状部71aの先端部近傍に発生する液晶駆動電界の様子は、図14に示した電極構成(画素電極171の各櫛歯状部171aの先端部を屈曲させた構成)の場合のそれに近似したものとなる。よって、図14に示した電極構成の場合と同じ理由により、各櫛歯状部71aの先端部近傍における逆回転ドメインの発生を効果的に抑制することができる。そして、C1がC2の2倍以上、できれば5倍または10倍以上とすることにより、逆回転ドメインの発生を最小限に抑えることが可能となる。
共通電極72用に設けられた上記フローティング電極82についても、上記フローティング電極81と同様のことが言える。すなわち、フローティング電極82は、いずれも、層間絶縁膜57、保護絶縁膜59及び有機層間膜60を間に介在させて、共通電極72の櫛歯状部72aまたは主要部と対向しているから、共通電極72との間に静電容量(フローティング電極−共通電極間の静電容量)C3を持つ。また、層間絶縁膜57、保護絶縁膜59及び有機層間膜60を間に介在させて、対応する画素電極71(の主要部または櫛歯状部71a)とも対向しているから、画素電極71との間に静電容量(フローティング電極−画素電極間の静電容量)C4を持つ。これら二つの静電容量C3及びC4の関係は、C3>C4となるように設定されている。この大小関係は、本発明の基本概念の項で既述したように、C3がC4の2倍以上であるのが好ましく、5倍以上であるのがより好ましく、10倍以上であるのがさらに好ましい。
C3とC4のこのような大小関係は、重畳部S2及びS2’の面積を適切に設定すると同時に、フローティング電極82と画素電極71とが重畳部を持たないようにすることにより、実現されている。その際に、重畳部S2及びS2’においてフローティング電極82と対応する画素電極71の櫛歯状部71aの間に介在する層間絶縁膜57、保護絶縁膜59及び有機層間膜60の膜厚ならびに誘電率も、併せて考慮する。
静電容量C3及びC4の大きさの比をC3>C4となるようにすることにより、図3のフローティング電極82の電位を共通電極72の電位に近づけることができるため、共通電極72の各櫛歯状部72aの先端部近傍に発生する液晶駆動電界の様子は、図14に示した電極構成(画素電極171の各櫛歯状部171aの先端部を屈曲させた構成)の場合のそれに近似したものとなる。よって、図14に示した電極構成の場合と同じ理由により、櫛歯状部72aの先端部近傍における逆回転ドメインの発生を効果的に抑制することができる。
なお、液晶分子21の初期配向方向(配向処理方向)は、画素電極71の櫛歯状部71aと共通電極72の櫛歯状部72aが延在する方向(図3(a)の上下方向)に対して時計回りに15度傾いた方向としている(同図中の傾斜した太字矢印を参照)。このため、液晶分子21に液晶駆動電界を作用させた場合、液晶分子21が時計回り(同図中の湾曲した太字矢印を参照)に回転するように設定されている。
次に、図3に示した本実施形態の液晶表示装置の製造工程を、図4及び図5を参照しながら説明する。
アクティブマトリックス基板は、次のようにして製造される。まず、ガラス基板11の一面上にCr膜を形成してからこれをパターン化することにより、図4(a)に示すような形状を持つ共通バスライン53とゲートバスライン55と共通電極72用のフローティング電極82が同時に形成される。その後、共通バスライン53、ゲートバスライン55及びフローティング電極82を覆うように、SiNxからなる層間絶縁膜57が、ガラス基板11の全面にわたって形成される。続いて、層間絶縁膜57上に、薄膜トランジスタの半導体膜43(通常はa−Si膜とされる)が、層間絶縁膜57を介して対応するゲートバスライン55と重なるように、島状のパターンで形成される。さらに、層間絶縁膜57上に、Cr膜を形成してからこれをパターン化することにより、ドレインバスライン56、ドレイン電極41、ソース電極42及び画素電極71用のフローティング電極81が同時に形成される(図4(b)参照)。その後、層間絶縁膜57上に、これらの構造を覆うように、SiNxからなる保護絶縁膜59と、感光性アクリル樹脂からなる有機層間膜60とがこの順に重ねて形成される。続いて、保護絶縁膜59と有機層間膜60を貫通する矩形のコンタクトホール61と、層間絶縁膜57と保護絶縁膜59と有機層間膜60を貫通する矩形のコンタクトホール62とが形成される(図5(c)参照)。そして、有機層間膜60上に、透明電極材料であるITO膜を形成してからこれをパターン化することにより、有機層間膜60上に画素電極71と共通電極72が形成される。画素電極71は、コンタクトホール61を介してソース電極42に接触する。共通電極72は、コンタクトホール62を介して共通バスライン53に接触する。こうしてアクティブマトリックス基板が製造される。
対向基板(カラーフィルタ基板)は、次のようにして製造される。まず、ガラス基板12の一面上に、カラーフィルタと遮光用のブラックマトリックス(いずれも図示せず)が形成され、その後、ガラス基板12の全面にわたって、前記カラーフィルターとブラックマトリックスを覆うようにオーバーコート膜(図示せず)が形成される。そして、このオーバーコート膜上に柱状スペーサ(図示せず)が形成される。こうして対向基板が製造される。
上記のようにして製造されたアクティブマトリックス基板と対向基板の表面には、それぞれ、ポリイミドからなる配向膜31と32が形成される。その後、配向膜31と32の表面は、一様に配向処理される。続いて、両基板が一定の間隔(例えば4.5μm程度)となるように重ね合わせられてから、液晶注入用の孔を除いて両基板の周縁がシール材で封止される。そして、真空チャンバー内で、液晶注入用の孔から両基板間の隙間内に所定のネマチック液晶(例えば屈折率異方性が0.067のp型ネマチック液晶)が注入された後、液晶注入用の孔が閉鎖される。こうして両基板が接合・一体化されてから、両基板の外表面にそれぞれ偏光板(図示せず)が貼り合わせられると、図3に示す第1実施形態の液晶表示装置が完成する。
なお、n型のネマチック液晶を用いることもできる。その場合には、配向処理方向以外については上記とまったく同様の構成のまま、配向処理方向のみを前述の角度に対して90度異ならせればよい。以下ではp型ネマチック液晶を用いた場合について説明する。
次に、以上の構成を持つ第1実施形態の液晶表示装置の動作について、図6を参照しながら説明する。図6では、画素電極71と共通電極72との間に電圧を印加して液晶駆動電界を発生させた時の様子を、液晶駆動電界の電気力線を破線で表すことによって示している。また、液晶駆動電界の作用による液晶分子21の回転方向を、円弧状の矢印によって示している。
すでに述べた通り、液晶20の初期配向方向は、画素電極71の櫛歯状部71aと共通電極72の櫛歯状部72aが延在する方向(図3(a)の上下方向)に対して時計回りに15度傾いた方向であるため、液晶駆動電界を作用させた場合、通常の領域では液晶分子21が時計回りに回転する。また、図6に示すように、画素電極71の櫛歯状部71aの先端部の近傍および共通電極72の櫛歯状部72aの基端部の近傍では、フローティング電極81及び82を設けたことによって、いずれも同一方向に傾斜した方向に電界が発生するので、液晶分子21は通常の領域と同様に時計回りに回転する。つまり、逆回転ドメインの発生が抑制される。その結果、従来よりも優れた画質が得られるだけでなく、信頼性の面でも改善された液晶表示装置を実現することができる。
なお、本第1実施形態では、画素電極71用にフローティング電極81を設けると共に、共通電極72用にフローティング電極82をさらに設けているが、静電容量C1及びC2の大きさの比を十分大きくすることができるならば、フローティング電極82は省略してもよい。これは、以下の第2及び第3実施形態についても言えることである。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態の液晶表示装置の特徴部分を示す、図6と同様の図である。本実施形態の構成は、共通電極72の櫛歯状部72aの基端部の近傍と共通電極72の主要部の右上角部の近傍にそれぞれ配置されたフローティング電極82を省略し、その代わりに櫛歯状部72aの基端部に傾斜した張出部72bを設け、共通電極72の主要部の右上角部の内側に傾斜した張出部72cを設けている点を除いて、上述した第1実施形態の構成と同一である。よって、第1実施形態と構成が同一の要素には第1実施形態の場合と同じ符号を付してその説明を省略する。
なお、図7には示されていないが、共通電極72の櫛歯状部72aの先端部の近傍と共通電極72の主要部の左下角部の近傍には、第1実施形態の構成(図3(a)を参照)と同様に、フローティング電極82がそれぞれ配置されている。
図7において、櫛歯状部72aの基端部に設けられた張出部72bは、同じ場所に設けられたフローティング電極82の共通電極72との重畳部S2’以外の部分(非重畳部)とほぼ同じ形状をしている。こうすることにより、張出部72bの電位を共通電極72の電位と等しくすることができる。
また、共通電極72の主要部の右上角部の近傍に設けられた張出部72cは、同じ場所に設けられたフローティング電極82の共通電極72との重畳部S2’’以外の部分(非重畳部)とほぼ同じ形状をしている。こうすることにより、張出部72cの電位を共通電極72の電位と等しくすることができる。
本第2実施形態では、上述したように共通電極72に張出部72b及び72cを設けているので、上記第1実施形態とほぼ同様の液晶駆動電界が生成され、したがって、上記第1実施形態と同様にして逆回転ドメインの発生が抑制される。その結果、従来よりも優れた画質が得られるだけでなく、信頼性の面でも改善された液晶表示装置を実現することができる。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置を示す。本実施形態の液晶表示装置の構成は、前述の特許文献7に記載された技術を参考にして、液晶駆動電界を発生させる画素電極と共通電極を屈曲させ、その屈曲部をもって液晶駆動電界の作用時の液晶分子の駆動(回転)方向を領域ごとに意図的に異ならせる構成とした点で、上記第1実施形態の構成と異なっており、それ以外の点は同じである。よって、第1実施形態と構成が同一の要素には第1実施形態の場合と同じ符号を付してその説明を省略する。
本第3実施形態では、図8(a)に示すように、液晶駆動電界を発生させる画素電極71及び共通電極72は、第1実施形態の構成と同様に、相互に噛合する櫛歯状部71a及び72aをそれぞれ有しているが、櫛歯状部71a及び72aは、当該画素領域の概略中央部で、図の左右方向に延在する直線Lを境として略V字形に屈曲せしめられている。これに対応して、図の上下方向に延在するドレインバスライン56も、同様に略V字形に屈曲せしめられている。したがって、当該画素領域の形状も略V字形に屈曲している。
当該画素領域は、屈曲位置において、直線Lより上側の第1サブ領域1と、直線Lより下側の第2サブ領域2に分割されている。画素電極71及び共通電極72は、第1サブ領域1では図の上下方向に対して反時計回りに所定角度屈曲し、第2サブ領域2では時計回りに第1サブ領域1と同一角度屈曲している。液晶分子21の配向処理方向は、無電界時に液晶分子21が図の上下方向(図8の太線矢印を参照)に沿って平行に配向するように設定されている。
当該画素領域中の薄膜トランジスタ45に近い側(図8(a)の下側)では、フローティング電極81と82が省略されている。その代わりに、前述の特許文献4に記載された逆回転ドメイン防止構造を参考にして、ソース電極42と共通バスライン53の平面形状を図8(b)と(c)のように変更することにより、逆回転ドメイン防止構造を形成している。すなわち、ソース電極42の内側の辺に、図8(b)に示すように傾斜した辺を持つ二つの張出部42aを形成すると共に、共通バスライン53の内側の辺に、図8(c)に示すように傾斜した辺を持つ二つの張出部53aを形成している。これらの張出部53aにより、液晶駆動電界の印加時の張出部42a及び53aの近傍における液晶分子21の回転方向を、図8(a)の第2サブ領域2に示された矢印の方向にすることができる。
また、当該画素領域中の薄膜トランジスタ45から遠い側(図8(a)の上側)では、上記第2実施形態の構成と同様にしている。すなわち、画素電極71の2本の櫛歯状部71aの先端部に、フローティング電極81をそれぞれ配置している。そして、共通電極72の櫛歯状部72aの基端部の近傍と、共通電極72の主要部の右上角部の内側には、フローティング電極82を配置せず、その代わりに、傾斜した張出部72b及び72cをそれぞれ形成している。
以上の構成を持つ本第3実施形態では、画素電極71の櫛歯状部71aの先端部の近傍と共通電極72の櫛歯状部72aの基端部の近傍(これらは第1サブ領域1に属する)では、図6に示したものと同様の傾斜した電界が発生する。また、画素電極71の櫛歯状部71aの基端部の近傍と共通電極72の櫛歯状部72aの先端部の近傍(これらは第2サブ領域2に属する)では、図6に示した電界を直線Lに関して反転させたものと同様の傾斜した電界が発生する。このため、当該画素領域中の液晶分子21は、第1及び第2のサブ領域1及び2内の通常の領域と同様に、時計回りあるいは反時計回りにそれぞれ回転することになるから、両サブ領域1及び2での逆回転ドメインの発生を効果的に抑制することができる。その結果、従来よりも優れた画質が得られるだけでなく、信頼性の面でも改善された液晶表示装置を実現することができる。
また、液晶駆動電圧を印加した時の液晶駆動電界は、第1サブ領域1では図の左右方向(直線Lの方向)に対して若干反時計回りに傾いた方向に発生し、第2サブ領域2では図の左右方向に対して若干時計回りに傾いた方向に発生する。よって、無電界時に図の上下方向に沿って一様に配向していた液晶分子21は、当該液晶駆動電界により、第1サブ領域1では時計回りに、第2サブ領域2では反時計回りにそれぞれ回転する。このように、第1及び第2のサブ領域1及び2における液晶分子の回転方向が互いに異なることにより、視角変化に伴う表示の色付きを抑制することができる、という効果が得られる利点がある。
(変形例)
上述した第1〜第3の実施形態は本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、画素電極または共通電極の櫛歯状部または主要部の角部の近傍に形成された各フローティング電極が、略L字形に形成されているが、上述した静電容量の関係を満たす範囲で、必要に応じて他の形状としてもよい。
また、上記実施形態では、画素電極の櫛歯状部の近傍に設けられたフローティング電極と、それと部分的に重畳した画素電極の櫛歯状部とを一体とみなした場合に、略L字型の屈曲形状をなしており、その略L字型の屈曲形状を当該フローティング電極の先端からその重畳部を経由して前記画素電極の前記櫛歯状部まで辿るときの回転方向が、前記液晶の分子の正常回転方向と一致するように構成されているが、前記フローティング電極と前記画素電極の櫛歯状部の形状はこれに限定されるものではない。その形状を辿った時の回転方向が前記液晶の分子の正常回転方向と一致するものであれば、任意の形状とすることができる。
さらに、上記実施形態では、画素電極用のフローティング電極に加えて、共通電極用のフローティング電極を設けているが、画素電極用のフローティング電極だけで所望の静電容量比が得られるならば、共通電極用のフローティング電極や張出部を省略してもよい。
本発明の基本概念を示す液晶表示装置の画素電極及び共通電極の要部拡大平面図である。 本発明の基本概念を示す液晶表示装置の画素電極及び共通電極の要部拡大平面図で、液晶駆動電界の様子を示したものである。 (a)は本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す要部平面図、(b)はそのIIIB−IIIB線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の製造方法の各工程を示す要部平面図である。 本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の製造方法の各工程を示す要部平面図で、図4の続きである。 本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置における液晶駆動電界の様子を示す、画素電極及び共通電極の要部拡大平面図である。 本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の画素電極及び共通電極の要部拡大平面図である。 (a)は本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す要部平面図、(b)はそのソース電極の平面図、(c)はその共通バスラインの平面図である。 従来の液晶表示装置の概略構成を示す要部平面図である。 (a)は図9のXA−XA線に沿った断面図、(b)は図9のXB−XB線に沿った断面図、である。 図9の従来の液晶表示装置の製造方法の各工程を示す要部平面図である。 図9の従来の液晶表示装置の製造方法の各工程を示す要部平面図で、図11の続きである。 図9の従来の液晶表示装置における液晶駆動電界の様子を示す、画素電極及び共通電極の要部拡大平面図である。 従来の液晶表示装置の他の例における液晶駆動電界の様子を示す、画素電極及び共通電極の要部拡大平面図である。 従来の液晶表示装置のさらに他の例における画素電極及び共通電極の要部拡大平面図である。 図15の液晶表示装置における液晶駆動電界の様子を示す、画素電極及び共通電極の要部拡大平面図である。
符号の説明
1 第1サブ領域
2 第2サブ領域
11,12 ガラス基板
20 液晶
21 液晶分子
31,32 配向膜
41 ドレイン電極
42 ソース電極
42a ソース電極の張出部
43 半導体膜
45 薄膜トランジスタ
53 共通バスライン
53a 共通バスラインの張出部
55 ゲートバスライン
56 ドレインバスライン
57 層間絶縁膜
59 保護絶縁膜
60 有機層間膜
61,62 コンタクトホール
71 画素電極
71a 画素電極の櫛歯状部
72 共通電極
72a 共通電極の櫛歯状部
72b,72c 共通電極の張出部
81,82 フローティング電極
S1,S1’ フローティング電極と画素電極の重畳部
S2,S2’,S2’’ フローティング電極と共通電極の重畳部
C1,C4 フローティング電極−画素電極間の静電容量
C2,C3 フローティング電極−共通電極間の静電容量

Claims (10)

  1. 略一定の間隔をもって対向して配置される第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板及び前記第2基板の間に配置された液晶と、
    前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方に形成された第1液晶駆動電極及び第2液晶駆動電極とを備え、
    前記第1液晶駆動電極及び前記第2液晶駆動電極を用いて、前記第1基板及び前記第2基板に略平行な液晶駆動電界を前記液晶に印加することにより、前記液晶の分子の配向方位を前記第1基板及び前記第2基板に略平行な面内で回転させて表示を行う横電界方式の液晶表示装置であって、
    前記第1液晶駆動電極及び前記第2液晶駆動電極は、それぞれ、前記液晶駆動電界を前記液晶に作用させて表示を行う領域において互いに略平行に延在し且つ相互に噛合した櫛歯状部を有しており、
    前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部の先端部の近傍には、電気的に孤立した第1フローティング電極が設けられていると共に、前記第1フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記先端部に重畳した重畳部を有しており、
    前記第1フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第1フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大であることを特徴とする横電界方式の液晶表示装置。
  2. 前記第1フローティング電極とそれと部分的に重畳した前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部とを一体とみなした場合に、略L字型の屈曲形状をなしており、その略L字型の屈曲形状を前記第1フローティング電極の先端から前記重畳部を経由して前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部まで辿るときの回転方向が、前記液晶の分子の正常回転方向と一致するように構成されている請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部の近傍に、電気的に孤立した第2フローティング電極が設けられていると共に、前記第2フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記基端部に重畳した重畳部を有しており、前記第2フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第2フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とされている請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第2フローティング電極が、前記第1フローティング電極とは異なる層上に配置されている請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の先端部の近傍に、電気的に孤立した第3フローティング電極が設けられていると共に、前記第3フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記先端部に重畳した重畳部を有しており、前記第3フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第3フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とされている請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部の近傍に、電気的に孤立した第4フローティング電極が設けられていると共に、前記第4フローティング電極は絶縁膜を間に挟んで前記基端部に重畳した重畳部を有しており、前記第4フローティング電極と前記第1液晶駆動電極との間に介在する静電容量は、前記第4フローティング電極と前記第2液晶駆動電極との間に介在する静電容量よりも大とされている請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  7. 前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部の近傍に、当該櫛歯状部を前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部に向かって張り出して形成された張出部が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  8. 前記第2液晶駆動電極に電気的に接続された共通バスラインをさらに備えており、前記共通バスラインは、前記第2液晶駆動電極の前記櫛歯状部の先端部に向かって張り出して形成された張出部を有している請求項1〜4及び6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  9. 前記第1液晶駆動電極に電気的に接続された、薄膜トランジスタのソース電極をさらに備えており、前記ソース電極は、前記第1液晶駆動電極の前記櫛歯状部の基端部に向かって張り出して形成された張出部を有している請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  10. 前記液晶駆動電界を前記液晶に作用させて表示を行う前記領域が、境界線によって薄膜トランジスタを含まない第1サブ領域と薄膜トランジスタを含む第2サブ領域に分けられていると共に、前記第1サブ領域と前記第2サブ領域は略V字形に屈曲せしめられている請求項1〜9のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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