JP2007279209A - 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度及び柔軟性が優れる感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法を提供する。
【解決手段】 (A)重量平均分子量70,000〜150,000のバインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物において、前記(B)成分が(B1)、下記一般式(I)
【化1】
及び(B2)、下記一般式(II)
【化2】
で表される化合物を必須成分とする感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)重量平均分子量70,000〜150,000のバインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物において、前記(B)成分が(B1)、下記一般式(I)
【化1】
及び(B2)、下記一般式(II)
【化2】
で表される化合物を必須成分とする感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法に関する。
従来、プリント配線板、金属の精密加工等の分野に用いられるレジストとして支持体と感光性樹脂組成物層からなる、感光性エレメントが用いられている。
感光性エレメントは、一般に支持体上に感光性樹脂組成物の層を積層し、多くの場合、更に、該感光性樹脂組成物の層上に保護用のフィルムを積層することにより形成される。
感光性エレメントは、一般に支持体上に感光性樹脂組成物の層を積層し、多くの場合、更に、該感光性樹脂組成物の層上に保護用のフィルムを積層することにより形成される。
感光性エレメントの用途は、大きく分けると、回路形成用とソルダレジスト用の2種類に分けられる。
回路形成用の感光性エレメントは、サブトラクティブ法又はエッチドフォイル法と呼ばれる方法により回路を形成するのに用いられる。
回路形成用の感光性エレメントは、サブトラクティブ法又はエッチドフォイル法と呼ばれる方法により回路を形成するのに用いられる。
サブトラクティブ法とは、表面とスルーホールの内壁が銅層で覆われたガラスエポキシ基板等の回路形成用基板を用い、余分な銅をエッチングにより取り除いて回路を形成する方法であり、この方法はさらにテンティング法と呼ばれる方法とめっき法と呼ばれる方法に分けられる。
テンティング法とは、チップ部品搭載のための銅スルーホールをレジストで保護し、エッチング、レジスト剥離を経て回路形成を行うものであり、このためレジストの被膜強度は強いことが望ましい。
一方、めっき法とは、テンティング法とは逆に、スルーホール部及び回路となるべき部分を除いてレジストを被覆し、レジストで覆われていない部分の銅表面を半田めっきし、レジスト剥離して、半田めっきのパターンを形成し、この半田めっきのパターンをエッチング液に対するレジストとしてエッチングを行い、回路の形成を行うものである。
テンティング法においては、エッチング液をレジストと銅の間に浸潤させないために、レジストと銅の密着性が重要である。
レジストと銅の間にエッチング液が浸潤すると、所望する部分の銅がエッチングされてしまい、回路の断線などが起こる。
レジストと銅の間にエッチング液が浸潤すると、所望する部分の銅がエッチングされてしまい、回路の断線などが起こる。
テンティング法と同様にめっき法においても、めっきをレジストと銅の間にもぐらせないために、レジストと銅の密着性が重要である。レジストと銅の間にめっきがもぐると、所望しない部分にもめっきのパターンが形成されてしまい、その後のエッチングで所望しない部分の銅が残存することになる。
サブトラクティブ法の感光性エレメントを用いてプリント配線板を作製する方法は、次の通りである。
まず、保護フィルムを剥離した後、銅張積層板等の回路形成用基板上に、感光性エレメントを積層する。
まず、保護フィルムを剥離した後、銅張積層板等の回路形成用基板上に、感光性エレメントを積層する。
次に、必要により支持体を剥離し、配線パターンマスクフィルム等のポジ又はネガフイルムを通して露光し、露光部のレジストを硬化させる。露光後に支持体がある場合は必要に応じて支持体を剥離し、現像液により未露光部分の感光性樹脂組成物の層を溶解若しくは分散除去し、回路形成用基板上に硬化レジスト画像を形成せしめる。
感光性樹脂組成物の層としては、現像液としてアルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型と、有機溶剤を用いる溶剤現像型が知られているが、近年環境問題ないし費用の点からアルカリ現像型感光性エレメントの需要が伸びている。
現像液は、通常、ある程度感光性樹脂組成物層を溶解する能力がある限り使用され、使用時には現像液中に感光性樹脂組成物が溶解又は分散される。
現像液は、通常、ある程度感光性樹脂組成物層を溶解する能力がある限り使用され、使用時には現像液中に感光性樹脂組成物が溶解又は分散される。
また、露光、現像により形成された硬化レジストはエッチング、あるいはめっき後に水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液によりはく離される。はく離速度は作業性、取扱性及び生産性の観点から速いことが好ましい。
さらに、近年プリント配線の高密度化に伴い、銅基板とパターン形成された感光性樹脂組成物との接触面積が小さくなるため、現像、エッチング又はめっき処理工程で優れた接着力、機械強度、耐薬品性、柔軟性等が要求されると共に解像度が要求される。
特許文献1には、ポリエチレングリコール鎖が単独であるアクリレート系化合物が開示されているが、ポリエチレングリコール鎖が単独であると親水性が強すぎるためテント信頼性やレジスト形状の悪化等の不具合が発生する。また、ポリプロピレングリコール鎖が単独であるアクリレート化合物では、解像度は向上せず、且つアルカリ現像液中で分離しやすく、スカム発生の原因となり、基板に付着するとショート、断線の原因となる問題点がある。
特開平5−232699号公報
請求項1〜8記載の発明は、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度及び柔軟性が優れる感光性樹脂組成物を提供するものであり、プリント配線の高密度化及び高解像化に有用である。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8記載の発明の効果を奏し、さらにスカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度及び柔軟性が優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8記載の発明の効果を奏し、さらにスカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度及び柔軟性が優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。
請求項10記載の発明は、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、作業性及び生産性が優れる感光性エレメントを提供するものである。
請求項11及び12記載の発明は、請求項9又は10記載の発明の効果を奏し、さらに解像度が優れる感光性エレメントを提供するものである。
請求項13記載の発明は、請求項9〜12記載の発明の効果を奏し、さらに解像度が優れる感光性エレメントを提供するものである。
請求項11及び12記載の発明は、請求項9又は10記載の発明の効果を奏し、さらに解像度が優れる感光性エレメントを提供するものである。
請求項13記載の発明は、請求項9〜12記載の発明の効果を奏し、さらに解像度が優れる感光性エレメントを提供するものである。
請求項14及び15記載の発明は、請求項9及び10記載の発明の効果に加えて、さらにラミネート性が優れる感光性エレメントを提供するものである。
請求項16記載の発明は、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、作業性及び生産性が優れるレジストパターンの製造法を提供するものである。
請求項17記載の発明は、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、環境性、作業性及び生産性が優れるプリント配線板の製造法を提供するものである。
請求項16記載の発明は、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、作業性及び生産性が優れるレジストパターンの製造法を提供するものである。
請求項17記載の発明は、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、環境性、作業性及び生産性が優れるプリント配線板の製造法を提供するものである。
本発明は、(A)重量平均分子量70,000〜150,000のバインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物において、前記(B)成分が(B1)、下記一般式(I)
また、本発明は、(A)バインダーポリマーが、スチレン又はスチレン誘導体を全共重合成分に対して、2〜40重量%含有する前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)バインダーポリマーが、メタクリル酸を必須の共重合成分とする前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)バインダーポリマーの酸価が、30〜250mgKOH/gである前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)バインダーポリマーが、メタクリル酸を必須の共重合成分とする前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)バインダーポリマーの酸価が、30〜250mgKOH/gである前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)バインダーポリマーの重量平均分子量が、80,000〜120,000である前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、l、m、nが、1〜3の整数である前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、X及びYが、エチレン基である前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し、(A)成分が40〜80重量部、(B)成分が20〜60重量部及び(C)成分が0.1〜20重量部である前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、l、m、nが、1〜3の整数である前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、X及びYが、エチレン基である前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し、(A)成分が40〜80重量部、(B)成分が20〜60重量部及び(C)成分が0.1〜20重量部である前記の感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥してなる感光性エレメントに関する。
また、本発明は、前記の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥し、さらに支持体と反対側の感光性樹脂組成物の層に接するように保護フィルムを積層してなる感光性エレメントに関する。
また、本発明は、支持体の厚みが、5〜25μmである前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、前記の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥し、さらに支持体と反対側の感光性樹脂組成物の層に接するように保護フィルムを積層してなる感光性エレメントに関する。
また、本発明は、支持体の厚みが、5〜25μmである前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、支持体のヘーズが、0.001〜5.0である前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、感光性樹脂組成物の層の波長365nmの紫外線に対する透過率が、5〜75%である前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、保護フィルムの厚みが、5〜30μmである前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、保護フィルムのフィルム長手方向の引張強さが、13MPa以上であり、フィルム長手方向の引張強さが9MPa以上である前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、感光性樹脂組成物の層の波長365nmの紫外線に対する透過率が、5〜75%である前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、保護フィルムの厚みが、5〜30μmである前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、保護フィルムのフィルム長手方向の引張強さが、13MPa以上であり、フィルム長手方向の引張強さが9MPa以上である前記の感光性エレメントに関する。
また、本発明は、前記の感光性エレメントを、場合によって存在する保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法に関する。
さらに、本発明は、前記のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。
さらに、本発明は、前記のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。
請求項1〜8記載の感光性樹脂組成物は、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度及び柔軟性が優れ、プリント配線の高密度化及び高解像化に有用である。
請求項9及び10記載の感光性エレメントは、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、作業性及び生産性が優れる。
請求項11及び12記載の感光性エレメントは、請求項9又は10記載の発明の効果を奏し、さらに解像度が優れる。
請求項9及び10記載の感光性エレメントは、スカムの発生を抑え、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、作業性及び生産性が優れる。
請求項11及び12記載の感光性エレメントは、請求項9又は10記載の発明の効果を奏し、さらに解像度が優れる。
請求項13記載の感光性エレメントは、請求項9〜12記載の発明の効果を奏し、さらに解像度が優れる。
請求項14及び15記載の感光性エレメントは、請求項9及び10記載の発明の効果に加えて、さらにラミネート性が優れる。
請求項16記載のレジストパターンの製造法は、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、作業性及び生産性が優れる。
請求項17記載のプリント配線板の製造法は、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、環境性、作業性及び生産性が優れる。
請求項14及び15記載の感光性エレメントは、請求項9及び10記載の発明の効果に加えて、さらにラミネート性が優れる。
請求項16記載のレジストパターンの製造法は、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、作業性及び生産性が優れる。
請求項17記載のプリント配線板の製造法は、光感度、解像度、密着性、機械強度、柔軟性、環境性、作業性及び生産性が優れる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)前記一般式(I)及び一般式(II)で表される化合物を必須成分とする分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる。
上記(A)バインダーポリマーの重量平均分子量は、70,000〜150,000であることが好ましく、80,000〜120,000であることがより好ましい。重量平均分子量が、70,000未満では耐現像液性が低下する傾向があり、150,000を超えると解像度が低下する傾向がある。
上記(A)バインダーポリマーとしては、特に制限はなく、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(A)バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(III)
上記一般式(III)中のR5で示される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
上記一般式(III)で表される単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明において、(A)成分であるバインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
また、本発明において、(A)成分であるバインダーポリマーは、耐薬品性の見地からスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。
また、本発明において、(A)成分であるバインダーポリマーは、耐薬品性の見地からスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。
上記スチレン又はスチレン誘導体を共重合成分として、密着性及び剥離特性を共に良好にするには、2〜40重量%含むことが好ましく、3〜28重量%含むことがより好ましく、5〜27重量%含むことが特に好ましい。この含有量が2重量%未満では、密着性が劣る傾向があり、40重量%を超えると、剥離片が大きくなり、剥離時間が長くなる傾向がある。
これらのバインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上を組み合わせて使用する場合のバインダーポリマーとしては、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上のバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上のバインダーポリマー、異なる分散度の2種類以上のバインダーポリマーなどが挙げられる。
前記(A)バインダーポリマーの酸価は、30〜250mgKOH/gであることが好ましく、50〜200mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が30mgKOH/g未満では現像時間が遅くなる傾向があり、250mgKOH/gを超えると光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。
前記(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物は、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ノニルフェニルジオキシアルキレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
また、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業(株)製、商品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業(株)製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(B1)、一般式(I)で表される化合物において、一般式(I)中、R1は水素原子又はメチル基であり、水素原子であることが好ましい。
前記一般式(I)中、Xはエチレン基であることが好ましい。
前記一般式(I)中、l、m、nは1〜7の整数であり、密着性及びはく離時間の見地から、1〜6であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜3であることが特に好ましい。
前記一般式(I)中、Xはエチレン基であることが好ましい。
前記一般式(I)中、l、m、nは1〜7の整数であり、密着性及びはく離時間の見地から、1〜6であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜3であることが特に好ましい。
前記(B2)、前記一般式(II)で表される化合物において、一般式(II)中、R2は水素原子又はメチル基であり、水素原子であることが好ましい。
前記一般式(II)中、Yはエチレン基であることが好ましい。
前記一般式(II)中、pは4〜20の整数であり、密着性及びはく離時間の見地から、5〜15であることが好ましく、6〜14であることがより好ましく、7〜12であることが特に好ましい。
前記一般式(II)中、Yはエチレン基であることが好ましい。
前記一般式(II)中、pは4〜20の整数であり、密着性及びはく離時間の見地から、5〜15であることが好ましく、6〜14であることがより好ましく、7〜12であることが特に好ましい。
本発明において、(C)成分の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2ーtertーブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2ーベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。
また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
前記(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部とすることが好ましく、45〜70重量部とすることがより好ましい。この配合量が40重量部未満では光硬化物が脆くなり易く、感光性エレメントとして用いた場合に、塗膜性が劣る傾向があり、80重量部を超えると光感度が不充分となる傾向がある。
前記(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、20〜60重量部とすることが好ましく、30〜55重量部とすることがより好ましい。この配合量が20重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、60重量部を超えると光硬化物が脆くなる傾向がある。
また、(B)光重合性化合物中の必須成分である(B1)の配合量は、(B)成分中3〜30重量%であることが好ましく、5〜20重量%であることがより好ましい。この配合量が3重量%未満ではレジスト硬化膜の耐機械的衝撃性が劣る傾向があり、30重量%を超えるとレジストの剥離時間が長くなる傾向がある。
また、(B)光重合性化合物中の必須成分である(B2)の配合量は、(B)成分中3〜30重量%であることが好ましく、5〜15重量%であることがより好ましい。この配合量が3重量%未満では現像液中での感光性樹脂組成物の良好な分散安定性が得られずスカムが発生する傾向があり、30重量%を超えると充分な密着性が得られない傾向がある。
前記(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部であることがより好ましい。この配合量が0.1重量部未満では光感度が不充分となる傾向があり、20重量部を超えると露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、特に制限はないが、金属面、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
また、感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、100μmを超えると本発明の効果が小さくなり、接着力、解像度が低下する傾向がある。
前記感光性樹脂組成物層の波長365nmの紫外線に対する透過率が5〜75%であることが好ましく、7〜60%であることがより好ましく、10〜40%であることが特に好ましい。この透過率が5%未満では密着性が劣る傾向があり、75%を超えると解像度が劣る傾向がある。上記透過率は、UV分光計により測定することができ、上記UV分光計としては、(株)日立製作所製228A型Wビーム分光光度計などが挙げられる。
上記感光性エレメントとして使用する場合の支持体は、厚みが5〜25μmであることが好ましく、8〜20μmであることがより好ましく、10〜16μmであることが特に好ましい。この厚みが5μm未満では現像前の支持体はく離の際に破ける傾向があり、25μmを超えると解像度が低下する傾向がある。
上記支持体のヘーズは0.001〜5.0であることが好ましく、0.001〜2.0であることがより好ましく、0.01〜1.8であることが特に好ましい。このヘーズが2.0を超えると、解像度が低下する傾向がある。上記ヘーズはJIS K 7105に準拠して測定したものであり、例えば、NDH−1001DP(日本電色工業(株)製、商品名)などの市販の濁度計などで測定が可能である。
上記支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムなどが挙げられる。
上記支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムなどが挙げられる。
前記感光性エレメントとして使用する場合の保護フィルムは、厚みが5〜30μmであることが好ましく、10〜28μmであることがより好ましく、15〜25μmであることが特に好ましい。この厚みが5μm未満ではラミネートの際、保護フィルムが破れる傾向があり、30μmを超えると廉価性に劣る傾向がある。
上記保護フィルム長手方向の引張強さは13MPa以上であることが好ましく、13〜100MPaであることがより好ましく、14〜100MPaであることが特に好ましく、15〜100MPaであることが非常に好ましく、16〜100MPaであることが極めて好ましい。この引張強さが13MPa未満ではラミネートの際、保護フィルムが破れる傾向がある。
上記フィルム幅方向の引張強さは9MPa以上であることが好ましく、9〜100MPaであることがより好ましく、10〜100MPaであることが特に好ましく、11〜100MPaであることが非常に好ましく、12〜100MPaであることが極めて好ましい。この引張強さが9MPa未満ではラミネートの際、保護フィルムが破れる傾向がある。
上記引張強さは、JIS C 2318−1997(5.3.3)に準拠して測定することができ、例えば、東洋ボールドウィン(株)製、商品名テンシロンなどの市販の引張強さ試験機などで測定が可能である。
また、これら支持体及び保護フィルムは、後に感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであってはならないが、特に制限はなく必要に応じて処理を行ってもよい。
さらに、これらの支持体、保護フィルムは必要に応じて帯電防止処理が施されていてもよい。
さらに、これらの支持体、保護フィルムは必要に応じて帯電防止処理が施されていてもよい。
このようにして得られる支持体と感光性樹脂組成物層との2層からなる感光性エレメント及び支持体と感光性樹脂組成物層と保護フィルムとの3層からなる感光性エレメントは、例えば、そのまま又は感光性樹脂組成物層の他の面に保護フィルムをさらに積層してロール状に巻きとって貯蔵される。
上記感光性エレメントを用いてレジストパターンを製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を加熱しながら回路形成用基板に圧着することにより積層する方法などが挙げられ、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。
積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。
積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。
感光性樹脂組成物層の加熱温度は、70〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10kgf/cm2程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
また、感光性樹脂組成物層を前記のように70〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
また、感光性樹脂組成物層を前記のように70〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま、活性光線を照射してもよく、また、不透明の場合には、当然除去する必要がある。
活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。
また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、ウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。
現像液としては、アルカリ性水溶液などの安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。
上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。
また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。
また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。
また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。上記水系現像液としては、水又はアルカリ水溶液と一種以上の有機溶剤とからなる。ここでアルカリ物質としては、前記物質以外に、例えば、ホウ砂やメタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2ーアミノ−2−ヒドロキシメチル−1、3−プロパンジオール、1、3−ジアミノプロパノール−2、モルホリン等が挙げられる。
現像液のpHは、レジストの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12とすることが好ましく、pH9〜10とすることがより好ましい。
上記有機溶剤としては、例えば、三アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記有機溶剤としては、例えば、三アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90重量%とすることが好ましく、その温度は、現像性にあわせて調整することができる。
また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもできる。単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもできる。単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20重量%の範囲で水を添加することが好ましい。また、必要に応じて2種以上の現像方法を併用してもよい。現像の方式には、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/vm2程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
現像後に行われる金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。
現像後に行われる金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。上記めっき法としては、例えば、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどがある。
次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。
剥離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられ、浸漬方式及びスプレー方式を単独で使用してもよいし、併用してもよい。また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよい。
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例1〜4及び比較例1〜9
表1に示す(A)成分、表2に示す(C)成分及びその他の添加剤成分を混合し、ここに(B)成分を表3に示す配合量で溶解させ、感光性樹脂組成物の溶液を得た。
実施例1〜4及び比較例1〜9
表1に示す(A)成分、表2に示す(C)成分及びその他の添加剤成分を混合し、ここに(B)成分を表3に示す配合量で溶解させ、感光性樹脂組成物の溶液を得た。
表3において、*1〜*5は下記のものを意味する。
*1:固形分の配合量
*2:2,2′−ビス(4−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン、新中村化学工業(株)製、商品名BPE−500
*3:ポリプロピレングリコールジアクリレート、新中村化学工業(株)製、商品名APG−400
*4:前記一般式(I)中において、l+m+n=3(平均値)である化合物
*5:前記一般式(II)中において、p=7(平均値)である化合物
*1:固形分の配合量
*2:2,2′−ビス(4−メタクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン、新中村化学工業(株)製、商品名BPE−500
*3:ポリプロピレングリコールジアクリレート、新中村化学工業(株)製、商品名APG−400
*4:前記一般式(I)中において、l+m+n=3(平均値)である化合物
*5:前記一般式(II)中において、p=7(平均値)である化合物
次いで、得られた感光性樹脂組成物の溶液を、16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(ヘーズ:1.7%、帝人(株)製、商品名GS−16)上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後、ポリエチレン製保護フィルムで保護し感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、40μmであった。
一方、銅箔(厚み35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工業(株)製、商品名MCL−E−679)の銅表面を、#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張り積層板を80℃に加温し、その銅表面上に前記感光性樹脂組成物層を保護フィルムを剥がしながら110℃のヒートロールを用い1.5m/分の速度でラミネートした。
密着性は、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が6/400〜47/400(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させ、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0となるエネルギー量で露光を行った。ここで、密着性は、現像処理によってラインの欠け、剥がれ及びよれのないライン幅の最も小さい値により評価した。密着性の評価は数値が小さいほど良好な値であり、その結果を表4に示す。
また、解像度は、ストーファーの21段ステップタブレットを有するフォトツールと解像度評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が6/6〜47/47(単位:μm)の配線パターンを有するフォトツールを密着させ、ストーファーの21段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が7.0となるエネルギー量で露光を行った。ここで、解像度は、現像処理によって未露光部をきれいに除去することができたライン幅間のスペース幅の最も小さい値により評価した。解像度の評価は数値が小さいほど良好な値であり、その結果を表4に示す。
また、ストーファー21段ステップタブレットで7段を示す露光量で、露光、現像し、クロスカット試験(JIS−K−5400)を行い、結果を表4に示す。クロスカット試験とは、感光性エレメントが積層された回路形成用基板の中央に、カッターガイドを用いて、直交する縦横11本ずつの平行線を1mmの間隔で引き、1cm2の中に100個の正方形ができるように碁盤目状の切り傷をつけ、傷の状態を評価することである。
なお、切り傷は、カッターナイフの刃先を感光性エレメントに対して35〜45度の範囲の一定の角度に保ち、感光性樹脂組成物層を貫通して回路形成用基板に届くように、切り傷1本について0.5秒かけて等速に引く。傷の状態の評価は以下の通りである。
10点:切り傷の1本ごとが細く、両面が滑らかであり、切り傷の交点と正方形の一目一目にはがれがない。
8点:切り傷の交点にわずかなはがれがあり、正方形の一目一目にははがれがなく、欠損部の面積が全正方形面積の5%以内である。
6点:切り傷の両側と交点とにはがれがあり、欠損部の面積が全正方形面積の5〜15%である。
8点:切り傷の交点にわずかなはがれがあり、正方形の一目一目にははがれがなく、欠損部の面積が全正方形面積の5%以内である。
6点:切り傷の両側と交点とにはがれがあり、欠損部の面積が全正方形面積の5〜15%である。
4点:切り傷によるはがれの幅が広く、欠損部の面積が全正方形面積の15〜35%である。
2点:切り傷によるはがれの幅が4点よりも広く、欠損部の面積が全正方形面積の35〜65%である。
0点:欠損部の面積が全正方形面積の65%以上である。
2点:切り傷によるはがれの幅が4点よりも広く、欠損部の面積が全正方形面積の35〜65%である。
0点:欠損部の面積が全正方形面積の65%以上である。
また、スカムは、得られた感光性エレメントの感光性樹脂組成物の層だけを、0.4m2とりだし、1.0重量%炭酸ナトリウム水溶液1リットルに溶解し、小型現像機(ポンプ容量:1リットル)を用いてポンプ循環を2時間行った後、スカム発生の有無を観察した。その結果を表4に示す。なお、表4において、○はスカムの発生なし、△はスカム少量発生及び×はスカム多量発生を意味する。
また、1.6mm厚の銅張積層板に直径4mmの穴が3個連なって空いてある基材に感光性樹脂組成物の積層体を両面にラミネートし、上記エネルギー量で露光を行い、60秒間の現像を2回行った。現像後、合計18個の3連直径4mm穴の破れを測定し、テント破れ率(下記数式)として評価し、これをテント信頼性とした。
表4に示されるように、実施例1〜4ものは、比較例1〜9のものに比較してスカムの発生を抑え、密着性、解像度及びクロスカット性に優れ、かつテント信頼性に優れることが明らかである。
Claims (17)
- (A)重量平均分子量70,000〜150,000のバインダーポリマー、(B)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物において、前記(B)成分が(B1)、下記一般式(I)
及び(B2)、下記一般式(II)
- (A)バインダーポリマーが、スチレン又はスチレン誘導体を全共重合成分に対して、2〜40重量%含有する請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- (A)バインダーポリマーが、メタクリル酸を必須の共重合成分とする請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
- (A)バインダーポリマーの酸価が、30〜250mgKOH/gである請求項1、2又は3記載の感光性樹脂組成物。
- (A)バインダーポリマーの重量平均分子量が、80,000〜120,000である請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- l、m、nが、1〜3の整数である請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- X及びYが、エチレン基である請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- (A)成分、(B)成分及び(C)成分の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し、(A)成分が40〜80重量部、(B)成分が20〜60重量部及び(C)成分が0.1〜20重量部である請求項1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥してなる感光性エレメント。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層を支持体上に塗布及び乾燥し、さらに支持体と反対側の感光性樹脂組成物の層に接するように保護フィルムを積層してなる感光性エレメント。
- 支持体の厚みが、5〜25μmである請求項9又は10記載の感光性エレメント。
- 支持体のヘーズが、0.001〜5.0である請求項9、10又は11記載の感光性エレメント。
- 感光性樹脂組成物の層の波長365nmの紫外線に対する透過率が、5〜75%である請求項9〜12のいずれかに記載の感光性エレメント。
- 保護フィルムの厚みが、5〜30μmである請求項10〜13のいずれかに記載の感光性エレメント。
- 保護フィルムのフィルム長手方向の引張強さが、13MPa以上であり、フィルム長手方向の引張強さが9MPa以上である請求項10〜14のいずれかに記載の感光性エレメント。
- 請求項9〜15のいずれかに記載の感光性エレメントを、場合によって存在する保護フィルムを剥がしながら、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
- 請求項16記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006103099A JP2007279209A (ja) | 2006-04-04 | 2006-04-04 | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 |
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