JP2007278817A - 変位検出装置、顕微鏡装置、基準点検出方法、及びプログラム - Google Patents

変位検出装置、顕微鏡装置、基準点検出方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 スケール上に形成されている基準位置を効率よく発見できるようにする。
【解決手段】 スケール20は、位置の変動に応じて移動する。エンコーダヘッド10は、スケール20に設けられている基準位置マーク22に基づいて基準位置を検出する。スケール20には、基準位置マーク22を複数含む基準位置トラックが設けられており、この基準位置トラックには、複数の基準位置マーク22がスケール20の移動方向に配列されている多基準位置ブロックと、基準位置マーク22を含まない無基準位置ブロックとが、スケール20の移動方向に隣接して設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、測定の技術に関し、特に、基準位置の検出が可能な変位検出装置の技術に関する。
工作機械のステージや3次元計測定器などにおいて、直線方向の変位量の検出やサーボモータなどでの回転角の検出を行う変位検出装置として、光学式や磁気式などのいわゆるエンコーダが利用されている。
エンコーダは、一般的に、ステージ等の変位を検出しようとする部材に固定されたスケールと、このスケールの変位を検出するためのセンサヘッドとによって構成されている。センサヘッドはスケールの移動を検出するものであり、このために、光学式の場合にはスケールにより変調された光ビームを検出し、磁気式の場合にはスケールに形成された磁気情報を検出する。
エンコーダは、スケールとセンサヘッドとの相対移動によりその位置情報を出力する。この位置情報としては、基準位置からの距離の情報が一般的であるが、この基準位置を検出する機能を有するエンコーダも開発されている。
このようなエンコーダに関し、例えば特許文献1や特許文献2には代表的な従来例が開示されている。これらについて説明する。
まず図9を説明する。同図は、従来のエンコーダの第一の例を示している。なお、このエンコーダは特許文献1に開示されている。
図9に示す光学式リニアエンコーダ100において、光源122と光検出器124及び126とが基板120に保持されて構成されているセンサヘッド102は、周期パターン112と基準位置パターン114とから位置情報を検出する。
可動スケール104は、周期パターン112の形成された周期トラックと、ホログラフィックレンズパターンである基準位置パターン114が形成された基準位置トラックとを、光学的に透明な基板110の表面にそれぞれ1つずつ有して構成されている。これらのパターンの詳細を図10に示す。
図10に示されているように、基準位置パターン114は、可動スケール104のほぼ中心位置に一箇所だけ設けられている。これにより、基準位置パターン114の位置を基準として、周期パターン112から得られる位置情報を出力することが可能となっている。
次に図11を説明する。同図は、従来のエンコーダの第二の例を示している。なお、このエンコーダは特許文献2に開示されている。
図11に示すエンコーダでは、周期パターンが形成されていて変位を検出するための第一のスケール203と、複数の基準位置パターンが形成されている第二のスケール204とがスケールベース202に設けられている。第一の検出ヘッド205は、第一のスケール203の移動を検出する。第二の検出ヘッド206は、第二のスケール204上に形成されている基準位置ブロック204−1、…、204−nの目盛を検出する。
基準位置ブロック204−1、…、204−nは、所定距離Xごとに第二のスケール204上に配置されており、各ブロックに付されている目盛は、図の左からN=1、2、…と、ブロック毎に増えるように構成されている。
第一の検出ヘッド205は、周期λの周期パターンが形成されている第一のスケール203が動いたときの相対的な移動量を検出する。第二の検出ヘッド206は、第二のスケール204上に形成されている基準位置ブロック204−1、…、204−nの目盛を検出する。ここで、各ブロックに配されている目盛の数が基準位置ブロック204−1、…、204−n毎に決まっているので、第二の検出ヘッド206が検出した目盛の数より、第二の検出ヘッド206が検出した目盛は基準位置ブロック204−1、…、204−nのうちのどのものであるかを認識することができる。
このように、図11に示すエンコーダは、基準位置の個数の情報と、相対移動量の情報とより、スケール上における絶対位置を検出することができる。
特開2002−48602号公報 特開平7−63578号公報
一般に、基準位置の検出が可能なエンコーダでは、スケール上の基準位置をなるべく効率的に発見したいという要求がある。この点に関し、前述した従来のエンコーダの第一の例では、検出開始の時点ではセンサヘッド102と可動スケール104との相対的な位置関係が分からない。そのため、基準位置パターン114を発見するために、センサヘッド102のいずれかの方向への移動をまず試み、ここで基準位置パターン114を発見しない湯合には今度は逆方向への移動を試みていた。このため基準位置の発見に時間を要する場合があり、とりわけ可動スケール104の長い場合には移動距離も長くなるため、より長い時間を要することがある。
一方、前述した従来のエンコーダの第二の例では、複数の基準位置ブロック204−1、…、204−nを備えているので、第二のスケール204の端部まで第二の検出ヘッド206が移動する必要はない。但し、このエンコーダでは、第二の検出ヘッド206による基準位置ブロック204−1、…、204−nの目盛の数をカウントし、このカウント値と予め与えられていた第二のスケール204上の基準位置ブロック204−1、…、204−n毎の目盛の数とを比較し、その時点での第一の検出ヘッド205と第一のスケール203との相対位置情報を読み取り、その上で第二の検出ヘッド206を基準位置へ相対的に移動させるという工程が必要となる。このような工程は非常に複雑であるため、システムが高価かつ使いにくいものとなってしまう。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、スケール上に形成されている基準位置を効率よく発見できるようにすることである。
本発明の態様のひとつである変位検出装置は、スケールと、当該スケールに設けられている基準位置マークに基づいて基準位置を検出する、当該スケールに対して相対移動可能な基準位置検出部と、を有しており、当該スケールには、当該基準位置マークを複数含む基準位置トラックが設けられており、当該基準位置トラックには、当該複数の基準位置マークが当該スケールの移動方向に配列されている多基準位置ブロックと、当該基準位置マークを含まない無基準位置ブロックとが、当該スケールの移動方向に隣接して設けられている、ことを特徴とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
なお、上述した本発明に係る変位検出装置において、当該基準位置トラックにおける当該スケールの移動方向の両端に、当該基準位置マークがひとつずつ設けられているように構成することもできる。
また、前述した本発明に係る変位検出装置において、当該複数の基準位置マークが、当該スケールの移動方向における当該無基準位置ブロックの長さよりも狭い間隔で、当該多基準位置ブロックに配列されているように構成することもできる。
なお、このとき、当該複数の基準位置マークが、当該無基準位置ブロックの当該移動方向の長さ以下である所定距離よりも短い間隔で、当該多基準位置ブロックに配列されているように構成することもできる。
あるいは、このとき、当該複数の基準位置マークが、等間隔で当該多基準位置ブロックに配列されているように構成することもできる。
あるいは、このとき、当該複数の基準位置マークの間隔が、当該複数の基準位置マークのうちで当該多基準位置ブロックと当該無基準位置ブロックとの当該移動方向の境界に最も近いものからの距離に応じて異なっているように構成することもできる。
なお、このとき、当該複数の基準位置マークの間隔が、当該距離に対して単調変化しているように構成することもできる。
また、前述した本発明に係る変位検出装置において、当該スケールには、一定の周期のパターンを含む周期パターントラックが更に設けられており、当該複数の基準位置マークの相互の距離を、当該パターントラックに基づいて検出する距離検出部を更に有している、ように構成することもできる。
本発明の別の態様のひとつである変位検出装置は、スケールと、当該スケールに設けられている基準位置マークに基づいて基準位置を検出する、当該スケールに対して相対移動可能な基準位置検出部と、を具備しており、当該スケールは、第一の検出パターンが等間隔で全域にわたり配設されている第一のパターントラックと、当該第一のパターントラックと略平行に配設され、当該スケールの一端部を含む区間において当該第一の検出パターンとは異なる第二の検出パターン基準位置マークが所定規則に従う間隔で複数個配設されている一方で、残りの区間には検出パターンが設けられていない第二のパターントラックと、を具備している、ことを特徴とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
なお、上述した本発明に係る変位検出装置において、当該所定規則に従う間隔は等間隔であるように構成することもできる。
また、前述した本発明に係る変位検出装置において、当該所定規則に従う間隔は、単調変化の間隔であるように構成することもできる。
また、前述した本発明に係る変位検出装置において、当該第二のパターントラックは、当該第二の検出パターンが配設されている当該スケールの端部とは別の端部にも、当該第二の検出パターンが配設されているように構成することもできる。
なお、前述した本発明に係る変位検出装置を備えている顕微鏡装置も本発明に係るものである。
また、本発明の更なる別の態様のひとつである基準点検出方法は、前述した本発明に係る変位検出装置を用いて行う基準点検出方法であって、当該複数の基準位置マークの配列間隔のうち最大のものと同一の距離またはそれ以上の距離だけ当該スケールを移動し、当該スケールの移動の間に当該基準位置検出部が当該基準位置マークを検出したか否かを判定し、当該判定において当該基準位置マークを検出しなかったと判定したときに、当該スケールの同一方向への移動を継続し、当該基準位置検出部が当該基準位置マークを最初に検出したときに、検出された基準位置マークの位置を基準点の検出結果とする、ことを特徴とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
また、本発明の更なる別の態様のひとつであるプログラムは、前述した本発明に係る変位検出装置を用いて行う基準点の検出をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、当該複数の基準位置マークの配列間隔うち最大のものと同一の距離またはそれ以上の距離だけ当該スケールを移動させる処理と、当該スケールの移動の間に当該基準位置検出部が当該基準位置マークを検出したか否かを判定する処理と、当該判定において当該基準位置マークを検出しなかったと判定したときに、当該スケールの同一方向への移動を継続させる処理と、当該基準位置検出部が当該基準位置マークを最初に検出したときに、検出された基準位置マークの位置を基準点の検出結果として特定する処理と、をコンピュータに行わせるためのものであり、このプログラムを実行するコンピュータによって前述した課題が解決される。
本発明によれば、以上のようにすることにより、スケール上に形成されている基準位置を効率よく発見できるようになるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず図1を説明する。図1は、本発明を実施する変位検出装置を備えた顕微鏡装置の構成を示している。この顕微鏡装置は、顕微鏡本体1とPC(パーソナルコンピュータ)2とを備えて構成されている。
顕微鏡本体1には試料を載置するためのX−Yステージ3が備えられている。X−Yステージ3は、顕微鏡装置の観察光路上の対物レンズ4の光軸に垂直であるX−Y平面上を自在に移動させることができる。更に、顕微鏡本体1には、X−Yステージ3のX方向の変位量を検出するX方向エンコーダ5と、X−Yステージ3のY方向の変位量を検出するY方向エンコーダ6とが備えられている。このX方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6が本発明を実施するものである。
PC2は、ごく標準的な構成のコンピュータである。すなわち、PC2は、全体の動作制御を行うCPU(中央演算装置)と、基本制御プログラムが格納されているROMと、CPUが制御プログラムを実行する際にワークメモリとして使用するRAMと、CPUによって実行される各種の制御プログラムや各種のデータを格納しておくハードディスク装置等の記憶部と、顕微鏡本体1と信号線7を介して行われる電気信号の授受の管理を行うインタフェース部とを備えて構成されている。ここで、インタフェース部は、X方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6から送られてくる電気信号の受信管理、及び、X−Yステージ3をX方向及びY方向へ移動させるモータ(不図示)への駆動制御信号の送信管理を行う。
次に図2を説明する。同図は、本発明を実施する変位検出装置の構成を示しており、図1におけるX方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6も、図2に示す構成を有している。
図2に示す変位検出装置は、エンコーダヘッド10とスケール20とより構成されている。X−Yステージ3において、Y方向エンコーダ6のエンコーダヘッド10はX−Yステージ3のベースに固定されており、当該ベース上に載置されているYステージの側面にY方向エンコーダ6のスケール20が固定されている。また、X方向エンコーダ6のエンコーダヘッド10は当該Yステージに固定されており、当該Yステージ上に載置されているXステージの側面にX方向エンコーダ5のスケール20が固定されている。
エンコーダヘッド10は光源11と光検出器12とを有している。光源11は、光ビームを発光部13から出射する。光検出器12は、エンコーダヘッド10で反射した光ビームを受光部14及び受光部アレイ15で受光してその各々の光強度に応じた大きさの電気信号を出力する。図1の顕微鏡装置におけるX方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6は、この電気信号をPC2へと送り、PC2はこの電気信号をデジタルデータに変換して取得する。
スケール20は、一定の周期を有しているパターンであってその周期が既知である周期パターン21と基準位置を示す複数の基準位置マーク22とを有している。
スケール20の構成の第一の例を図3に示す。同図に示すように、周期パターン21と基準位置マーク22(図3においては、22−1、22−2、22−3、及び22−4)とは、スケール20上で平行に隣接しているトラック上に配置されている。ここで、周期パターン21が等間隔で全域に配設されているトラックを周期パターントラック23と称することとし、基準位置マーク22が配設されているトラックを基準位置マークトラック24と称することとする。
また、図3を参照すると分かるように、スケール20の移動方向に距離Tの間隔を有して等間隔に配列されている複数の基準位置マーク22は、基準位置マークトラック24における片側(図3においては右側)に偏って配置されている。
ここで、基準位置マークトラック24のうち基準位置マーク22が配設されている側を多基準位置ブロック25と称することとし、基準位置マークトラック24のうち基準位置マーク22が設けられていない側を無基準位置ブロック26と称することとする。つまり、多基準位置ブロック25と無基準位置ブロック26とは、基準位置マークトラック24においてスケール20の移動方向に隣接して設けられている。
なお、図3においては、基準位置マーク22の配置間隔Tは、無基準位置ブロック26の幅(スケール20の移動方向における無基準位置ブロック26の長さ)よりも狭く構成されている。また、この間隔Tの値は既知であり、周期パターン21の周期よりも十分に大きなもの(例えば10〜100倍)に設定されている。
図2に示した変位検出装置において、発光部13から出射した光ビームはスケール20の周期パターントラック23及び基準位置マークトラック24で反射して光検出器12へ向かう。ここで、周期パターン21で反射した光ビームは受光部アレイ15に入射し、基準位置マーク22で反射した光ビームは受光部14に入射するように変位検出装置が構成されている。
周期パターントラック23で反射した光ビームは、周期パターン21に応じた空間周期を有する明暗パターンを形成する。受光部アレイ15は、この明暗パターンを検出するように配列されており、スケール20の移動に伴って生じる明暗パターンの変化に応じて大小変化する電気信号を出力する。
また、基準位置マークトラック24で反射した光ビームは、受光部14に入射する。基準位置マーク22は、基準位置マークトラック24上における基準位置マーク22以外の領域よりも、その反射率が高く構成されている。従って、受光部14に入射する光ビームの強度は、基準位置マーク22で反射したものの方が、その他の領域で反射したものよりも強くなる。そこで、受光部14がこの高強度の光ビームを検出することにより、光ビームが基準位置マーク22で反射していることを検出することができる。
なお、図3においては、基準位置マークトラック24で偏って配置されている4つの基準位置マーク22−1、22−2、22−3、及び22−4のうち、基準位置マークトラック24の中央寄りに配置されている基準位置マーク22−1を原点と定義し、他の基準位置マーク22−2、22−3、及び22−4と区別する。すなわち、複数の基準位置マーク22のうちで多基準位置ブロック25と無基準位置ブロック26との境界に最も近い基準位置マーク22−1を基準点と定義する。
なお、図1に示した顕微鏡装置のX方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6の両方で、基準位置マーク22−1で反射した光ビームが受光部14に入射しているときにおけるX−Yステージ3の位置が、X−Yステージ3の原点位置となるように顕微鏡装置を構成する。
次に、図3に示した構成を有するスケール20を用いて行う、原点(すなわち基準位置マーク22−1)の発見の手順を、図4を用いて説明する。なお、以下の説明では、無基準位置ブロック26から多基準位置ブロック25へ向かう方向(図4に矢印で示した方向)に+X方向を定義する。
まず、始めに、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離Tだけ相対的に移動させて、スケール20上のスポット(発光部13から出射して受光部14へと向かう光ビームのスケール20上での反射点)を、+X方向に移動させる。なお、基準位置マーク22の配置間隔に等しい距離であるこの移動距離Tの検出は、基準位置マークトラック24と平行に配置されている周期パターントラック23の周期パターン21を利用することで実現できる。すなわち、周期パターン21で反射した光ビームの明暗パターンの変化に応じて受光部アレイ15から出力される電気信号の増減数と、周期パターン21の空間周期とに基づいてスケール20の移動距離を算出し、この算出結果が距離Tに達するまでスケール20を移動させる。
上述したようにスケール20を移動させている間、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出するか否かの判定を行う。なお、この判定は、光検出器12から出力される電気信号の大きさと所定の閾値との大小比較の結果を以って行うことができる。
ここで、距離Tの移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出しなかった場合には、スポットの初期位置(原点発見のための移動の開始前の位置)は図4のPlの位置であったものとみなすことができる。そこで、この場合には、スケール20の相対移動をそのまま継続しながら基準位置マーク22からの反射光の検出を続ける。そして、この反射光が最初に検出されたときにスポットが位置していたものを原点の基準位置マーク22−1とみなす。
一方、距離Tの移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出した場合には、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離Tだけ今までとは逆方向に相対移動させ、スケール20上のスポットを今度は−X方向に移動させる。そして、この移動の間に、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出するか否かの判定を行う。
ここで、距離Tの逆方向の移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出しなかった場合には、スポットの初期位置は図4のP2の位置であったものとみなすことができ、この結果、最初に反射光を検出したときにスポットが位置していたものが原点の基準位置マーク22−1とみなすことができる。そこで、この場合には、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離Tだけ元の方向に相対移動させ、スケール20上のスポットを+X方向に移動させて原点の基準位置マーク22−1に位置させる。
一方、距離Tの逆方向の移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出した場合には、当該移動前のスポットは図4のP3の位置(原点の基準位置マーク22−1よりも+X方向の位置)あるいはP4の位置であったものとみなすことができる。この場合には、スケール20のエンコーダヘッド10に対する距離Tの相対移動によるスポットの−X方向への移動と、この移動の間における基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出するか否かの判定とを繰り返す。そして、この距離Tの相対移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出しなくなったときに、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離Tだけ元の方向に相対移動させてスケール20上のスポットを+X方向に移動させる。こうすることにより、スポットを原点の基準位置マーク22−1に位置させることができる。
以上をまとめると、以下のようになる。
(1)エンコーダヘッド10による検出位置がスケール20上のPlの部分に位置していた場合には、図4に示した+X方向に距離Tだけ当該検出位置を移動させるが、基準位置マーク22が検出されないので、そのまま+X方向に更に移動させる。ここで最初に検出された基準位置マーク22が原点基準位置マーク22−1となる。
(2)エンコーダヘッド10による検出位置がスケール20上のP2の部分に位置していた場合には、図4に示した+X方向に当該検出位置を移動させると、距離T以内の移動で基準位置マーク22(22−1)を検出する。このときには、その検出した位置から、図4に示したX方向とは逆の方向(−X方向)に距離Tだけ当該検出位置を反転移動させる。すると、この反転移動によっては基準位置マーク22が検出されないので、当該検出位置の移動を再度反転させて+X方向に距離Tだけ移動させる。ここで検出される基準位置マーク22が原点基準位置マーク22−1となる。
(3)エンコーダヘッド10による検出位置がスケール20上のP3の部分に位置していた場合には、図4に示した+X方向に当該検出位置を移動させると、距離T以内の移動で基準位置マーク22(22−3)を検出する。このときには、その検出した位置から、図4に示したX方向とは逆の方向(−X方向)に距離Tだけ当該検出位置を反転移動させる。この場合には、この反転移動によっても基準位置マーク22(22−2)が検出される。このときには、更に当該検出位置の−X方向への距離Tの移動と、基準位置マーク22の検出とを行う。すると、このときにも基準位置マーク22(22−1)が検出される。次に、当該検出位置の−X方向への距離Tの更なる移動と、基準位置マーク22の検出とを行うが、今度はこの移動によって基準位置マーク22が検出されることはない。そこで、このときには、当該検出位置の移動を反転させて+X方向に距離Tだけ移動させる。ここで検出される基準位置マーク22が原点基準位置マーク22−1となる。
次に図5を説明する。同図は、原点検出処理の処理内容の第一の例をフローチャートで示したものである。この処理は、図2に示した変位検出装置におけるスケール20が図3に示した構成を有している場合に、原点の基準位置マーク22−1を発見してそこへスポットを移動させる処理である。
図1に示した顕微鏡装置では、図5に示した処理をPC2が行う。PC2は、記憶部に予め格納されている制御プログラムをCPUが読み出して実行することにより、この原点検出処理の実行が可能となる。
図5において、まず、S11では、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離Tだけ相対移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる処理が行われる。なお、この距離Tは、等間隔である複数の基準位置マーク22の配列間隔と同一の距離である。
なお、PC2は、不図示のモータを駆動制御してX−Yステージ3を移動させる処理を行うことで、スケール20上のスポットを移動させることができる。
S12では、S11の処理による移動の間に、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、基準位置マーク22からの反射光を検出したとき(判定結果がYesのとき)にはS16に処理を進め、基準位置マーク22からの反射光を検出しないとき(判定結果がNoのとき)にはS13に処理を進める。
S13では、スケール20をエンコーダヘッド10に対して更に相対移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる処理が行われ、続くS14において、この移動により基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、基準位置マーク22からの反射光を検出したとき(判定結果がYesのとき)にはS15に処理を進める。一方、基準位置マーク22からの反射光を検出しないとき(判定結果がNoのとき)にはS13に処理を戻し、スケール20上のスポットの−X方向への移動を継続する。
S15では、スケール20の相対移動を停止させてスケール20上のスポットの移動を停止させ、その後はこの原点検出処理を終了する。このときに、スポットは原点の基準位置マーク22−1に位置するので、この位置を原点(基準点)の検出結果として特定する。
ところで、前述したS12の判定処理の結果がNoのときには、S16において、スケール20をエンコーダヘッド10に対してS11の処理とは逆方向に距離Tだけ相対移動させて、スケール20上のスポットを−X方向に移動させる処理が行われる。
S17では、S16の処理による移動の間に、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、基準位置マーク22からの反射光を検出したとき(判定結果がYesのとき)にはS16へと処理を戻してスケール20を相対移動させる処理が再度行われる。一方、基準位置マーク22からの反射光を検出しないとき(判定結果がNoのとき)にはS18に処理を進める。
S18では、スケール20をエンコーダヘッド10に対してS16の処理とは逆方向に距離Tだけ相対移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる処理が行われ、その後はこの原点検出処理を終了する。このときに、スポットは原点の基準位置マーク22−1に位置している。
以上の原点検出処理をPC2が行うことにより、X方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6において原点の基準位置マーク22−1を素早く発見して、X−Yステージ3を原点位置へと移動させることができる。
以上のように、図3に示した構成のスケール20を用いて変位検出装置を構成することにより、エンコーダヘッド10による検出位置がスケール20上のどこに位置していても、原点の基準位置マーク22−1を発見するまでに要するスケール20とエンコーダヘッド10との相対移動距離が短くなり、効率的な原点検出が可能となる。
次に図6を説明する。同図は、図2に示した変位検出装置におけるスケール20の構成の第二の例を示している。
このスケール20の第二の例は、基準位置マークトラック24の多基準位置ブロック25に配置される基準位置マーク22の間隔が、原点(基準点)である基準位置マーク22−1からの距離に応じて異ならせてある点に特徴を有してする。すなわち、図6においては、基準位置マーク22−5、22−6、及び22−7は、原点である基準位置マーク22−1からの距離に応じ、隣接するものとの間隔がT、2×T、3×Tと、徐々に広くなるように配置されている。
なお、図3に示したスケール20の第一の例においては、無基準位置ブロック26の幅(スケール20の移動方向における無基準位置ブロック26の長さ)は、基準位置マーク22の配置間隔Tよりも広く構成されていた。これに対し、この第二の例においては、無基準位置ブロック26の幅は、基準位置マーク22の配置間隔のうちの最大のもの(図6の場合においては3×T)よりも広く構成されている。以上の点を除けば、この第二の例は、図3に示した第一の例と同様に構成されている。
次に、図6に示した構成を有するスケール20を用いて行う、原点(すなわち基準位置マーク22−1)の発見の手順を説明する。なお、以下の説明では、なお、以下の説明では、無基準位置ブロック26から多基準位置ブロック25へ向かう方向(図6に矢印で示した方向)に+X方向を定義する。
まず、始めに、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離3×Tだけ相対的に移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる。なお、この距離3×Tの移動は、図3に示した第一の例におけるものと同様、基準位置マークトラック24と平行に配置されている周期パターントラック23の周期パターン21を利用することで実現できる。
上述したようにスケール20を移動させている間、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出するか否かの判定を行う。なお、この判定も、第一の例と同様、光検出器12から出力される電気信号の大きさと所定の閾値との大小比較の結果を以って行うことができる。
ここで、距離3×Tの移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出しなかった場合には、スポットの初期位置(原点発見のための移動の開始前の位置)は図6のPlの位置であったものとみなすことができる。そこで、この場合には、スケール20の相対移動をそのまま継続しながら基準位置マーク22からの反射光の検出を続ける。そして、この反射光が最初に検出されたときにスポットが位置していたものを原点の基準位置マーク22−1とみなす。
一方、距離Tの移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出した場合には、スケール20をエンコーダヘッド10に対して最大距離3×Tだけ今までとは逆方向に相対移動させ、スケール20上のスポットを今度は−X方向に移動させる。そして、この移動の間に、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出するか否かの判定を行う。
ここで、最大距離3×Tの逆方向の移動の間に基準位置マーク22からの反射光を検出しなかった場合には、スポットの初期位置は図6のP2の位置であったものとみなすことができ、この結果、最初に反射光を検出したときにスポットが位置していたものが原点の基準位置マーク22−1とみなすことができる。そこで、この場合には、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離3×Tだけ元の方向に相対移動させ、スケール20上のスポットを+X方向に移動させて原点の基準位置マーク22−1に位置させる。
一方、最大距離3×Tの逆方向の移動をさせるまでの間に基準位置マーク22からの反射光を検出した場合には、当該移動前のスポットは図4のP3−1、P3−2、及びP3−3のいずれかの位置(原点の基準位置マーク22−1よりも+X方向の位置)であったものとみなすことができる。
更に、この反射光を、距離1×Tの移動で検出していたのであれば、この移動によってスポットは基準位置マーク22−5から原点の基準位置マーク22−1へと移動したとみなすことができる。
また、ここで、距離2×Tの移動で当該反射光を検出していたのであれば、この移動によってスポットは基準位置マーク22−6から基準位置マーク22−5へと移動したとみなすことができる。この場合には、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離1×Tだけ更に相対移動させることにより、スケール20上のスポットが−X方向に移動して原点の基準位置マーク22−1に位置させることができる。
また、ここで、最大距離3×Tの移動で当該反射光を検出していたのであれば、この移動によってスポットは基準位置マーク22−7から基準位置マーク22−6へと移動したとみなすことができる。この場合には、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離3×T(=1×T+2×T)だけ更に相対移動させることにより、スケール20上のスポットが−X方向に移動して原点の基準位置マーク22−1に位置させることができる。
次に図7を説明する。同図は、原点検出処理の処理内容の第二の例をフローチャートで示したものである。この処理は、図2に示した変位検出装置におけるスケール20が図6に示した構成を有している場合に、原点の基準位置マーク22−1を発見してそこへスポットを移動させる処理である。
図1に示した顕微鏡装置では、図7に示した処理をPC2が行う。PC2は、記憶部に予め格納されている制御プログラムをCPUが読み出して実行することにより、この原点検出処理の実行が可能となる。
図7において、まず、S21では、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離3×Tだけ相対移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる処理が行われる。なお、この距離3×Tは、複数の基準位置マーク22の配列間隔のうち最大のものと同一の距離である。
S22では、S21の処理による移動の間に、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、基準位置マーク22からの反射光を検出したとき(判定結果がYesのとき)にはS26に処理を進め、基準位置マーク22からの反射光を検出しないとき(判定結果がNoのとき)にはS23に処理を進める。
S23では、スケール20をエンコーダヘッド10に対して更に相対移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる処理が行われ、続くS24において、この移動により基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、基準位置マーク22からの反射光を検出したとき(判定結果がYesのとき)にはS25に処理を進める。一方、基準位置マーク22からの反射光を検出しないとき(判定結果がNoのとき)にはS23に処理を戻し、スケール20上のスポットの−X方向への移動を継続する。
S25では、スケール20の相対移動を停止させてスケール20上のスポットの移動を停止させ、その後はこの原点検出処理を終了する。このときに、スポットは原点の基準位置マーク22−1に位置するので、この位置を原点(基準点)の検出結果として特定する。
ところで、前述したS22の判定処理の結果がNoのときには、S26において、変数Nに値「1」を代入すると共に、変数Kに値「0」を代入する処理か行われる。
S27では、スケール20をエンコーダヘッド10に対してS21の処理とは逆方向に距離Tだけ相対移動させて、スケール20上のスポットを−X方向に移動させる処理が行われる。
S28では、S27の処理による移動後に、基準位置マーク22からの反射光を光検出器12が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、基準位置マーク22からの反射光を検出したとき(判定結果がYesのとき)にはS29に処理を進め、基準位置マーク22からの反射光を検出しないとき(判定結果がNoのとき)にはS30に処理を進める。
S29では、スケール20をエンコーダヘッド10に対してS27の処理とは逆方向に距離K×Tだけ相対移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる処理が行われ、その後はこの原点検出処理を終了する。このときに、スポットは原点の基準位置マーク22−1に位置している。なお、このS29の処理において、変数Kの値が「0」である場合には、スポットは既に原点の基準位置マーク22−1に位置しているので、スケール20とエンコーダヘッド10との相対移動を行うことなく原点検出処理を終了する。
S30では、変数Nの値が「3」であるか否かを判定する処理が行われる。ここで、「3」であるとき(判定結果がYesのとき)にはS31に処理を進め、「3」でないとき(判定結果がNoのとき)にはS32に処理を進める。なお、この判定結果がYesとなるのは、S27の処理による距離Tの逆方向の移動を3回繰り返しても、基準位置マーク22からの反射光を検出しなかった場合であり、これは、スポットの初期位置が図6のP2の位置であった場合である。
S31では、スケール20をエンコーダヘッド10に対して距離3×Tだけ相対移動させて、スケール20上のスポットを+X方向に移動させる処理が行われ、その後はこの原点検出処理を終了する。このときに、スポットは原点の基準位置マーク22−1に位置する。
S32では、変数Kの現在の値と変数Nの現在の値とを加算した結果を変数Kに改めて代入する処理が行われる。
S33では、変数Nの現在の値をインクリメントする(1だけ増加させる)処理が行われ、その後はS27へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
以上の原点検出処理をPC2が行うことにより、X方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6において原点の基準位置マーク22−1を素早く発見して、X−Yステージ3を原点位置へと移動させることができる。
このように、図6に示した構成のスケール20を用いて変位検出装置を構成することにより、基準位置マーク22の間隔の距離を取得することで、検出した基準位置マーク22の位置が特定されるので、原点である基準位置マーク22−1からの距離が算出可能となる結果、スポットの現在位置と原点基準位置マーク22−1との位置関係が把握できる。従って、基準位置マーク22の検出を無駄に繰り返す必要がなくなり、スケール20の相対移動をより高速に行うことができるようになるので、原点基準位置マーク22−1の検出をより効率的に行えるようになる。
なお、図6に示したスケール20の構成では、基準位置マーク22の間隔の距離を、T、2×T、3×Tとして設定していたが、この距離を他の値とすることも可能であり、例えば、原点からの距離に対して単調に増加しているこの間隔の距離を、T、T+0.1T、T+0.2Tのように、その差を小さくすることもできる。更には、基準位置マーク22間の距離が各々異なるように構成されているのであれば、原点からの距離に対してその間隔が単調に減少するように構成してもよく、更にはこれらをランダムに配置するようにしても構わない。
次に図8を説明する。同図は、図2に示した変位検出装置におけるスケール20の構成の第三の例を示している。
このスケール20の第三の例は、図3に示した第一の例における基準位置マークトラック24の無基準位置ブロック26の−X方向端に、基準位置マーク22−8を設けた点に特徴を有しており、この点を除けば第一の例と同様に構成されている。つまり、基準位置マークトラック24において、多基準位置ブロック25の+X方向端に配設されている基準位置マーク22−4と、無基準位置ブロック26の−X方向端に配設されている基準位置マーク22−8とにより、スケール20のX方向の両端部の確認が可能となるので、スケール20の可動範囲を正確に把握できるようになる。
つまり、この第三の例では、基準位置マークトラック24におけるスケール20の移動方向の両端に基準位置マーク22がひとつずつ設けられているので、図1に示した顕微鏡装置におけるX方向エンコーダ5及びY方向エンコーダ6として、この図8に示したスケール20を有している変位検出装置を用いることにより、例えばX−Yステージ3で動作異常が発生したときでも、X−Yステージ3の移動範囲を可動範囲内に留める制御を行うことができるようになる。
なお、図8に示したスケール20の第三の例では、図3に示した第一の例に基準位置マーク22−8を設けていたが、図6に示したスケール20の第二の例における基準位置マークトラック24の無基準位置ブロック26の−X方向端に、基準位置マーク22−8を設けることも可能である。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲における変形例の全てに搭載することも可能である。
なお、以上までに説明した本発明の実施の形態においては、反射型の光学式エンコーダを例として説明したが、この代わりに、透過型の光学式エンコーダや磁気式のエンコーダなど、基準位置マークと周期パターントラックとを有するスケールと対応可能なものであれば、どのようなものでも本発明を実施することは可能である。
また、図3、図6、及び図8に示したスケール20の各例においては、複数の基準位置マーク22が、無基準位置ブロック26の幅(スケール20の移動方向における無基準位置ブロック26の長さ)よりもいずれも狭い間隔で、多基準位置ブロック25に配列されていた。ここで、複数の基準位置マーク22が、無基準位置ブロック25の幅以下である所定距離よりもいずれも短い間隔で、多基準位置ブロック25に配列されているようにスケール20を構成してもよい。こうすることにより、前述したスポットが、各図のP1に位置していたのか否かを判定するために必要なスケール20の移動距離を短くすることができ、原点基準位置マーク22−1の検出が更に効率的に行えるようになる。
また、以上までに説明した本発明の実施の形態においては、図1のPC2は、自身が有している記憶部に予め格納されている制御プログラムをCPUが読み出して実行することで、図5及び図7に示した原点検出処理を行うようにしていた。この代わりに、この原点検出処理をCPUに行わせるための制御プログラムをPC2の読み取り装置で読み取り可能な記録媒体に記録させておき、その制御プログラムを記録媒体からPC2に読み込ませてCPUで実行させるようにしてもよい。
記録させた制御プログラムをPC2で読み取ることの可能な記録媒体としては、例えば、PC2に備えられる読み取り装置へ挿入することによって記録された制御プログラムを読み出すことのできるフレキシブルディスク、MO(光磁気ディスク)、CD−ROM、DVD−ROMなどといった携帯可能記録媒体等が利用できる。
また、このような記録媒体としては、通信回線を介してPC2と接続される、プログラムサーバとして機能するコンピュータシステムが備えている記憶装置であってもよい。この場合には、制御プログラムを表現するデータ信号で搬送波を変調して得られる伝送信号を、伝送媒体である通信回線を通じてプログラムサーバからPC2へ伝送するようにし、PC2では受信した伝送信号を復調して制御プログラムを再生することでこの制御プログラムをCPUで実行できるようになる。
この他にも、本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲内に置いて種々多くの変形や修整が可能であり、以上までに説明した実施の形態はその一例に過ぎない。
本発明を実施する変位検出装置を備えた顕微鏡装置の構成を示す図である。 本発明を実施する変位検出装置の構成を示す図である。 図2に示した変位検出装置におけるスケールの構成の第一の例を示す図である。 図3に示したスケールを用いて行う原点の発見の手順を説明する図である。 原点検出処理の処理内容の第一の例をフローチャートで示した図である。 図2に示した変位検出装置におけるスケールの構成の第二の例を示す図である。 原点検出処理の処理内容の第二の例をフローチャートで示した図である。 図2に示した変位検出装置におけるスケールの構成の第三の例を示す図である。 従来のエンコーダの第一の例を示す図である。 図9のエンコーダにおける周期パターンと基準位置パターンとの詳細を示す図である。 従来のエンコーダの第二の例を示す図である。
符号の説明
1 顕微鏡本体
2 PC
3 X−Yステージ
4 対物レンズ
5 X方向エンコーダ
6 Y方向エンコーダ
7 信号線
10 エンコーダヘッド
11 光源
12 光検出器
13 発光部
14 受光部
15 受光アレイ
20 スケール
21 周期パターン
22、22−1、22−2、22−3、22−4、22−5、
22−6、22−7、22−8 基準位置マーク
23 周期パターントラック
24 基準位置マークトラック
25 多基準位置ブロック
26 無基準位置ブロック

Claims (15)

  1. スケールと、
    前記スケールに設けられている基準位置マークに基づいて基準位置を検出する、当該スケールに対して相対移動可能な基準位置検出部と、
    を有しており、
    前記スケールには、前記基準位置マークを複数含む基準位置トラックが設けられており、
    前記基準位置トラックには、前記複数の基準位置マークが前記スケールの移動方向に配列されている多基準位置ブロックと、当該基準位置マークを含まない無基準位置ブロックとが、前記スケールの移動方向に隣接して設けられている、
    ことを特徴とする変位検出装置。
  2. 前記基準位置トラックにおける前記スケールの移動方向の両端に、前記基準位置マークがひとつずつ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の変位検出装置。
  3. 前記複数の基準位置マークが、前記スケールの移動方向における前記無基準位置ブロックの長さよりも狭い間隔で、前記多基準位置ブロックに配列されていることを特徴とする請求項1に記載の変位検出装置。
  4. 前記複数の基準位置マークが、前記無基準位置ブロックの前記移動方向の長さ以下である所定距離よりも短い間隔で、前記多基準位置ブロックに配列されていることを特徴とする請求項3に記載の変位検出装置。
  5. 前記複数の基準位置マークが、等間隔で前記多基準位置ブロックに配列されていることを特徴とする請求項3に記載の変位検出装置。
  6. 前記複数の基準位置マークの間隔が、当該複数の基準位置マークのうちで前記多基準位置ブロックと前記無基準位置ブロックとの前記移動方向の境界に最も近いものからの距離に応じて異なっていることを特徴とする請求項3に記載の変位検出装置。
  7. 前記複数の基準位置マークの間隔が、前記距離に対して単調変化していることを特徴とする請求項6に記載の変位検出装置。
  8. 前記スケールには、一定の周期のパターンを含む周期パターントラックが更に設けられており、
    前記複数の基準位置マークの相互の距離を、前記パターントラックに基づいて検出する距離検出部を更に有している、
    ことを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか一項に記載の変位検出装置。
  9. スケールと、
    前記スケールに設けられている基準位置マークに基づいて基準位置を検出する、当該スケールに対して相対移動可能な基準位置検出部と、
    を具備しており、
    前記スケールは、
    第一の検出パターンが等間隔で全域にわたり配設されている第一のパターントラックと、
    前記第一のパターントラックと略平行に配設され、当該スケールの一端部を含む区間において前記第一の検出パターンとは異なる第二の検出パターンである基準位置マークが所定規則に従う間隔で複数個配設されている一方で、残りの区間には検出パターンが設けられていない第二のパターントラックと、
    を具備している、
    ことを特徴とする変位検出装置。
  10. 前記所定規則に従う間隔は等間隔であることを特徴とする請求項9に記載の変位検出装置。
  11. 前記所定規則に従う間隔は、単調変化の間隔であることを特徴とする請求項9に記載の変位検出装置。
  12. 前記第二のパターントラックは、前記第二の検出パターンが配設されている前記スケールの端部とは別の端部にも、当該第二の検出パターンが配設されていることを特徴とする請求項9に記載の変位検出装置。
  13. 請求項1から12のうちのいずれか一項に記載の変位検出装置を備えていることを特徴とする顕微鏡装置。
  14. 請求項1から12のうちのいずれか一項に記載の変位検出装置を用いて行う基準点検出方法であって、
    前記複数の基準位置マークの配列間隔のうち最大のものと同一の距離またはそれ以上の距離だけ前記スケールを移動し、
    前記スケールの移動の間に前記基準位置検出部が前記基準位置マークを検出したか否かを判定し、
    前記判定において前記基準位置マークを検出しなかったと判定したときに、前記スケールの同一方向への移動を継続し、
    前記基準位置検出部が前記基準位置マークを最初に検出したときに、検出された基準位置マークの位置を基準点の検出結果とする、
    ことを特徴とする基準点検出方法。
  15. 請求項1から12のうちのいずれか一項に記載の変位検出装置を用いて行う基準点の検出をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
    前記複数の基準位置マークの配列間隔うち最大のものと同一の距離またはそれ以上の距離だけ前記スケールを移動させる処理と、
    前記スケールの移動の間に前記基準位置検出部が前記基準位置マークを検出したか否かを判定する処理と、
    前記判定において前記基準位置マークを検出しなかったと判定したときに、前記スケールの同一方向への移動を継続させる処理と、
    前記基準位置検出部が前記基準位置マークを最初に検出したときに、検出された基準位置マークの位置を基準点の検出結果として特定する処理と、
    をコンピュータに行わせるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013015825A (ja) * 2011-06-06 2013-01-24 Canon Inc 駆動装置並びにそれを有する雲台装置及びレンズ装置
JP2016212201A (ja) * 2015-05-01 2016-12-15 キヤノン株式会社 ステージ装置および顕微鏡システム
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CN112689742A (zh) * 2018-09-12 2021-04-20 瑞尼斯豪公司 测量设备

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