JP2020122659A - 位置検出装置、モータシステム及び位置検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置が識別可能となるのに要する可動点の移動量又は遅延時間をより短縮できる位置検出装置、モータシステム及び位置検出方法を提供する。【解決手段】この位置検出装置は、第1分解能で可動点の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダと、第1分解能よりも高い第2分解能で可動点の変位を表わす変位信号(A相信号、B相信号)、並びに、可動点が予め定められた基準位置に移動したことを表わす検出信号(Z相信号)を生成するインクリメント形エンコーダと、を備える。そして、可動点の可動範囲のうち、アブソリュートエンコーダの信号により識別される複数の区間の各々に、複数の基準位置(Z相信号が出力される位置)が設定されている。【選択図】図6
Description
本発明は、アブソリュートエンコーダとインクリメント形エンコーダとを有する位置検出装置、モータシステム及びこれらの位置検出方法に関する。
以前より、可動点の位置を検出可能なアブソリュートエンコーダ及びインクリメント形エンコーダが知られている。アブソリュートエンコーダでは、可動点の可動範囲に複数の区間が設定され、可動点が或る区間に移動したとき、区間ごとに異なる信号が生成される。この信号により、各区間を分解能として可動点の位置を識別することができる。
インクリメント形エンコーダは、可動点の相対的な変位を検出する第1検出部と、相対的な変位の信号を計数するカウンタと、予め定められた基準位置に可動点が移動したことを検出する第2検出部とを有する。カウンタの値は、積算された相対的な変位量を表わし、この値だけでは可動点の位置は識別できない。カウンタの値は第2検出部が検出する基準位置に対応づけられることで、その後、カウンタの値から可動点の位置が識別可能となる。例えば、可動点が基準位置に移動したときにカウンタの値がゼロになるように対応づけられることで、その後、カウンタの値から可動点が基準位置からどれだけの変位量移動した位置にあるのか識別できる。
特許文献1には、第1分解能で可動点の位置を検出するアブソリュートエンコーダと、第1分解能よりも高い第2分解能で可動点の位置を検出するインクリメント形エンコーダとが、組み合わされた位置検出装置が示されている。この位置検出装置においては、アブソリュートエンコーダにより識別可能な複数の区間の各々に1つずつインクリメント形エンコーダの基準位置が設定されている。
位置検出装置の起動時など、未だ、可動点が基準位置に移動したことの検出が行われていないと、その後、可動点が基準位置に移動するまで、インクリメント形エンコーダのカウンタの値から可動点の位置を識別することができない。仮に、基準位置が可動点の可動範囲に1つしか設定されておらず、可動点が基準位置から大きく離れていると、可動点が基準位置に移動するのに必要な移動量及び遅延が増す。例えば、可動点が360°回転移動する構成であり、基準位置が360°に1つのみ設定され、可動点が基準位置から180°離れていれば、可動点が180°回転移動するまで、インクリメント形エンコーダにより可動点の位置を識別することができない。
一方、特許文献1の位置検出装置のように、アブソリュートエンコーダにより識別可能な複数の区間の各々に1つずつ基準位置が設定されていることで、可動点が短い区間を移動するだけで、可動点が基準位置に到達する。さらに、複数の基準位置が設定されていても、位置検出装置の制御部は、アブソリュートエンコーダの出力から可動点が複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定できる。したがって、位置検出装置の起動時など、インクリメント形エンコーダのカウンタの値が基準位置に対応づけられていない場合に、可動点を少し移動させ、短い遅延時間を待機するだけで、その後、インクリメント形エンコ
ーダのカウンタの値から可動点の位置を識別することが可能となる。
ーダのカウンタの値から可動点の位置を識別することが可能となる。
しかしながら、近年、位置が識別可能となるのに要する可動点の移動量(可動点が回転移動する構成の場合には回転量)又は遅延時間を、より短縮したいという要求がある。
本発明の目的は、位置が識別可能となるのに要する可動点の移動量又は遅延時間をより短縮できる位置検出装置、モータシステム及び位置検出方法を提供することである。
本発明に係る位置検出装置は、第1分解能で可動点の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダと、前記第1分解能よりも高い第2分解能で前記可動点の変位を表わす変位信号、並びに、前記可動点が予め定められた基準位置に移動したことを表わす検出信号を生成するインクリメント形エンコーダと、を備え、前記可動点の可動範囲のうち、前記アブソリュートエンコーダの信号により識別される複数の区間の各々に、複数の前記基準位置が設定されている構成とした。
このような構成によれば、可動点の可動範囲のうち、複数の区間の各々に複数の基準位置が設定されているので、各区間に1つずつ基準位置が設定されている場合と比較して、多くの場合、可動点が基準位置へ移動するまでの移動量又は遅延時間を短くできる。さらに、従来、各区間に複数の基準位置が設定されていると、個々の基準位置を識別できないと考えられる傾向があったところ、複数の基準位置が設定されていても所定の手法を用いることで基準位置の識別が可能であることが判明した。したがって、上記構成によれば、インクリメント形エンコーダは、短い移動で可動点の基準位置への移動を検出でき、かつ、この検出に基づいて変位信号の計数値と絶対位置との対応づけが可能となる。これにより、インクリメント形エンコーダの第2分解能の信号から可動点の位置を識別できるようになるのに要する可動点の移動量又は遅延時間の短縮を図ることができる。
本発明に係る位置検出装置は、前記複数の区間の少なくとも1区間において、前記複数の基準位置が非等間隔に並んでいる構成としてもよい。
このような構成によれば、2つの基準位置の間隔を変位信号の計数により判別することで、1区間中に設定された複数の基準位置のいずれに可動点が移動したのかを判定できる。そして、この判定に基づき、変位信号の計数値と絶対位置とを対応づけることができる。
本発明に係る位置検出装置は、前記複数の区間の少なくとも1区間において、前記複数の基準位置が等間隔に並んでいる構成としてもよい。
複数の基準位置が等間隔に並んでいる区間を、仮に等間隔区間と呼ぶ。上記の構成によれば、可動点が、隣接する区間から等間隔区間に移動し、その後に等間隔区間の基準位置へ移動したときに、アブソリュートエンコーダの信号の切り替わりと、基準位置の検出信号とに基づいて、可動点がいずれの基準位置に移動したのかを判定することができる。また、等間隔区間に設定された基準位置の数がn個とする。この場合、アブソリュートエンコーダの信号の切り替わりがないまま、可動点が等間隔区間で順にn個の基準位置に移動したことが検出さたとき、可動点が等間隔区間の最も端の基準位置に移動したことを判定することができる。そして、この判定に基づき、変位信号の計数値と絶対位置とを対応づけることができる。
本発明に係る位置検出装置は、前記複数の区間に含まれる全ての基準位置のうち、或る1つの基準位置から所定の変位方向に隣接した別の基準位置までの間隔を片側間隔と呼ん
だとき、前記複数の区間のうちの少なくとも1つの区間である第1区間において、前記複数の基準位置に対応する複数の前記片側間隔が全て異なる構成としてもよい。
だとき、前記複数の区間のうちの少なくとも1つの区間である第1区間において、前記複数の基準位置に対応する複数の前記片側間隔が全て異なる構成としてもよい。
このような構成によれば、可動点が第1区間のいずれか2つの基準位置へ順に移動したときに、片側間隔を変位信号の計数により判別することで、可動点がいずれの基準位置に移動したのか判定できる。そして、この判定に基づき、変位信号の計数値と絶対位置とを対応づけることができる。したがって、変位信号の計数値と絶対位置とが対応づけられていないときに、第1区間の基準位置が利用されることで、短い可動点の移動又は短い遅延時間で、可動点の位置を第2分解能で識別できるようになる。
上記の構成において、前記第1区間における前記複数の片側間隔の各大きさ及び並び順が、前記複数の区間で共通であってもよい。
このような構成によれば、可動点が複数の区間のいずれにあっても、短い可動点の移動又は短い遅延時間で、可動点の位置を第2分解能で識別できるようになる。さらに、複数の区間で、片側間隔の大きさ及び並び順が共通なので、複数の区間において基準位置の間隔を判定するパラメータを共通化でき、パラメータを記憶するのに必要な記憶容量の削減を図れる。
また、前記複数の片側間隔の各大きさ、並び順、又はこれら両方が、前記複数の区間のうち少なくとも2つの区間で異なっていてもよい。
このような構成によれば、変位信号の計数と、基準位置の検出信号とに基づいて、片側間隔の並びを検出することで、上記2つの区間のどちらに可動点が位置するのか、あるいは、どちらに可動点が位置しないのかを判定することができる。したがって、例えば、これらの判定により、アブソリュートエンコーダの出力が正しいか検査することができる。また、上記の判定結果をアブソリュートエンコーダの出力の代わりに用いることで、アブソリュートエンコーダが故障したときに、可動点の大まかな位置を判定できる。
本発明に係る位置検出装置においては、さらに、前記1区間における前記複数の片側間隔の中で、前記第1区間と前記第1区間に隣接する区間との境界をまたぐ前記片側間隔が最も大きい構成としてもよい。
2つの区間の境界においては、アブソリュートエンコーダの出力が不安定な領域が生じる。一方、可動点が基準位置に移動したときに、アブソリュートエンコーダの出力が常に安定していれば、可動点が基準位置に移動したことの検出結果を、アブソリュートエンコーダの出力が安定していることの指標に使用することができて、好ましい。一方、1区間に多くの基準位置を設定した場合、アブソリュートエンコーダの出力が不安定な領域の近傍にも基準位置が設定されることとなる。そこで、上記の構成によれば、複数区間の境界をまたぐ片側間隔が最も大きく設定されるので、アブソリュートエンコーダの出力が不安定な領域に基準位置が重なってしまうことを抑制できる。
さらに、本発明に係る位置検出装置においては、前記第1区間における前記複数の片側間隔は、前記複数の片側間隔を大きい方から小さい方へ順に並べた場合よりも、隣接する各一対の片側間隔の平均値の最大値と最小値との差が小さくなるように配列されてもよい。
このような構成によれば、可動点がいずれの基準位置に移動したのか判定するのに必要な可動点の移動量を均一化できる。例えば、仮に、複数の基準位置が片側間隔の大きい順に並んでいるとする。この構成では、1区間中の片側間隔の大きい方に位置する2つの基
準位置を用いて可動点がどの基準位置へ移動したのか判定されると、可動点の必要な移動量が長い傾向となる。一方、1区間中の片側間隔の小さい方に位置する2つの基準位置を用いて可動点がどの基準位置へ移動したのか判定されると、可動点の必要な移動量が短い傾向となる。すなわち、可動点がいずれの基準位置に移動したのか判定するのに必要な可動点の移動量のバラツキが大きくなる。一方、複数の基準位置が、隣接する各一対の片側間隔の平均値の最大値と最小値との差が小さくなるように並んでいることで、上記のようなバラツキを小さくできる。
準位置を用いて可動点がどの基準位置へ移動したのか判定されると、可動点の必要な移動量が長い傾向となる。一方、1区間中の片側間隔の小さい方に位置する2つの基準位置を用いて可動点がどの基準位置へ移動したのか判定されると、可動点の必要な移動量が短い傾向となる。すなわち、可動点がいずれの基準位置に移動したのか判定するのに必要な可動点の移動量のバラツキが大きくなる。一方、複数の基準位置が、隣接する各一対の片側間隔の平均値の最大値と最小値との差が小さくなるように並んでいることで、上記のようなバラツキを小さくできる。
本発明に係る位置検出装置は、前記変位信号に基づき可動点の変位量を計数するカウンタと、前記カウンタを制御するカウンタ制御部とを、更に備え、前記カウンタ制御部は、前記アブソリュートエンコーダの出力の切り替わりと、前記可動点が前記基準位置に移動したことの検出信号とに基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定する構成としてもよい。
このような構成によれば、可動点が、或る区間から隣接する区間へ移動し、その後、2つの区間の境界に近い基準位置まで移動した場合に、このことをカウンタ制御部が判別し、可動点がどの基準位置に移動したかのを速やかに判定することができる。
本発明に係る位置検出装置は、前記変位信号に基づき可動点の変位量を計数するカウンタと、前記カウンタを制御するカウンタ制御部とを、更に備え、前記カウンタ制御部は、前記アブソリュートエンコーダの出力と、前記可動点が1つの前記基準位置に移動してから別の前記基準位置へ移動するまでの前記変位信号の計数値とに基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定する構成としてもよい。
このような構成によれば、カウンタ制御部は、変位信号の計数値に基づいて、可動点がいずれの基準位置に移動したのか判定するので、1区間中の複数の基準位置が非等間隔に並んでいる場合に、可動点がこれらの基準位置のいずれに移動したのかを速やかに判定することができる。
本発明に係るモータシステムは、モータ軸を回転駆動するモータと、上述した位置検出装置と、を備え、前記位置検出装置は、前記モータ軸の回転角度を検出する構成とした。
このようなモータシステムによれば、モータ軸を小さな角度回転するだけで、インクリメント形エンコーダによる第2分解能のモータ軸の回転角度の検出が可能となる。
本発明に係るモータシステムは、前記モータ軸と一体的に回転する歯車と、前記歯車の歯と係合することで前記モータ軸の回転を制限する係合部材とを含む制動装置を更に備え、前記係合部材と前記歯とが係合する回転角度範囲に対応する前記可動点の移動範囲に含まれる前記基準位置の密度が、前記係合部材と前記歯とが係合しない回転角度範囲に対応する前記可動点の移動範囲に含まれる前記基準位置の密度よりも小さい構成としてもよい。
このような構成によれば、例えば位置検出装置の電源オフ時に制動装置がモータ軸の回転を制限し、位置検出装置の起動時等に制動装置によるモータ軸の回転の制限を解除できる。このような構成では、位置検出装置の起動時等、可動点がいずれの基準位置へ移動したかの判定が必要となる期間において、可動点を基準位置の密度の高い移動範囲に配置することができる。これにより、基準位置の設定数を無暗に増やすことなく、可動点がいずれの基準位置へ移動したかを判定するのに必要なモータ軸の回転量及び遅延の短縮化を図ることができる。
本発明に係る位置検出方法は、第1分解能で可動点の絶対位置を識別可能なアブソリュート信号と、前記アブソリュート信号により識別される複数の区間の各々に含まれる複数の基準位置のいずれかに前記可動点が移動したことを示す基準検出信号と、前記第1分解能よりも高い第2分解能で前記可動点の変位を示す変位信号とに基づいて、前記第2分解能で前記可動点の絶対位置を検出する位置検出方法であって、前記アブソリュート信号の切り替わりと、前記基準検出信号とに基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定する方法とした。
このような方法によれば、アブソリュート信号により識別可能な隣接する2つの区間の境界をまたいで、この境界に最も近い基準位置に可動点が移動したときに、いずれの基準位置に可動点が移動したのか判定できる。この判定によって、1区間に複数の基準位置が設定されていても、境界に近い基準位置を利用して可動点の絶対位置を確定することができ、この確定により、その後、可動点の位置を第2分解能で識別することが可能となる。1区間中に複数の基準位置を設定できることから、可動点の位置を第2分解能で識別できるようになるのに要する可動点の移動量又は遅延の短縮を図ることができる。
本発明に係る位置検出方法は、第1分解能で可動点の絶対位置を識別可能なアブソリュート信号と、前記アブソリュート信号により識別される複数の区間の各々に含まれる複数の基準位置のいずれかに前記可動点が移動したことを示す基準検出信号と、前記第1分解能よりも高い第2分解能で前記可動点の変位を示す変位信号とに基づいて、前記第2分解能で前記可動点の絶対位置を検出する位置検出方法であって、複数回の前記基準検出信号が出力される間の前記変位信号の計数値に基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定する方法とした。
このような方法によれば、1区間中に非等間隔に複数の基準位置が設定されている場合に、隣接する2つの基準位置の間隔を頼りに、可動点がいずれの基準位置に移動したかを判定し、可動点の絶対位置を確定することができる。その後、この確定により、可動点の位置を第2分解能で識別することが可能となる。1区間中に複数の基準位置を設定できることから、可動点の位置を第2分解能で識別できるようになるのに要する可動点の移動量又は遅延の短縮を図ることができる。
本発明に係る位置検出装置及び位置検出方法によれば、インクリメント形エンコーダの変位信号の計数値を絶対位置に対応づけるのに必要な可動点の移動量又は遅延時間を短縮することができる。本発明に係るモータシステムによれば、インクリメント形エンコーダの変位信号の計数値を絶対位置に対応づけるのに必要なモータ軸の回転量又は遅延時間を短縮することができる。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るモータシステムの構造を示す断面図である。図2は、実施形態1に係るモータシステムの機能構成を示すブロック図である。
図1は、本発明の実施形態1に係るモータシステムの構造を示す断面図である。図2は、実施形態1に係るモータシステムの機能構成を示すブロック図である。
実施形態1のモータシステム1は、図1に示すように、ステータ21、ロータ22、軸受23、減速機24及びケース25を備えたモータ1aと、モータ軸26の回転角度及び回転数を検出する回転位置検出装置5と、モータ1aを制御するモータ制御部98(図2を参照)とを備える。モータ軸26の回転角度とは、仮にモータ軸26の外周面の一点を可動点とみなしたときに可動点が位置する回転角度に相当する。回転位置検出装置5は、本発明に係る位置検出装置の一例に相当する。
回転位置検出装置5は、第1分解能でモータ軸26の回転角度を検出するアブソリュートエンコーダ7と、第1分解能よりも高い第2分解能でモータ軸26の回転角度を識別可能な信号を生成するインクリメント形エンコーダ6とを備える。さらに、回転位置検出装置5は、アブソリュートエンコーダ7の信号とインクリメント形エンコーダ6の信号とを用いて、モータ軸26の回転角度を計算するエンコーダ制御部8(図2を参照)とを備える。エンコーダ制御部8は、モータ軸26の相対的な回転量が積算されるカウンタ82と、カウンタ82の計数値を補正するカウンタ制御部83と、後述する複数の基準回転角度を記憶する基準位置記憶部84と、モータ軸26の回転数及び回転角度を記憶する不揮発性の回転数記憶部86とを備える。アブソリュートエンコーダ7の分解能は、例えば360°を24分割した15°であり、インクリメント形エンコーダ6の分解能は、例えば0.02°である。エンコーダ制御部8は、センサ基板79に搭載されていてもよい。
図3は、図1のアブソリュートエンコーダの一例を示す平面図である。図4は、モータ軸の回転位置とアブソリュートエンコーダの出力との関係を示す図である。
アブソリュートエンコーダ7は、ディスク状の永久磁石70と、永久磁石70に対向配置されたセンサ基板79(図1を参照)と、センサ基板79に配置されたホールセンサHA、HB、HU、HV、HWとを有する(図3を参照)。永久磁石70は、モータ軸26と一体的に回転し、回転方向に連なる環状の第1トラック70aと、回転方向に連なる環状の第2トラック70bとを有する。第1トラック70aには、例えば360°を2分割した各範囲にS極とN極とが配置されている。第2トラック70bには、例えば360°を8分割した8つの範囲に順にS極とN極とが交互に配置されている。ホールセンサHA、HBは、第1トラック70a上の2つの角度位置で、対向する磁極を検出する。ホールセンサHU、HV、HWは、第2トラック70b上の3つの角度位置で、対向する磁極を検出する。
このような構成により、モータ軸26の回転に伴って永久磁石70が回転することで、図4に示すように、ホールセンサHA、HB、HU、HV、HWの出力が、モータ軸26の回転角度に応じて切り替わる。図4において、各ホールセンサHA、HB、HU、HV
、HWの出力値「1」は、各ホールセンサHA、HB、HU、HV、HWがN極と対向したときの出力値を示す。出力値がブランクの部分は、各ホールセンサHA、HB、HU、HV、HWがS極と対向したときの出力値を示す。5つのホールセンサHA、HB、HU、HV、HWの出力値の組み合わせは、360°の回転角を24分割した01区間〜24区間の区間ごとに異なり、この出力値の組み合わせから、モータ軸26の回転角度を第1分解能(15°)で識別することができる。複数のホールセンサHA、HB、HU、HV、HWの複数の出力信号の組み合わせを、アブソリュート信号と呼ぶ。
、HWの出力値「1」は、各ホールセンサHA、HB、HU、HV、HWがN極と対向したときの出力値を示す。出力値がブランクの部分は、各ホールセンサHA、HB、HU、HV、HWがS極と対向したときの出力値を示す。5つのホールセンサHA、HB、HU、HV、HWの出力値の組み合わせは、360°の回転角を24分割した01区間〜24区間の区間ごとに異なり、この出力値の組み合わせから、モータ軸26の回転角度を第1分解能(15°)で識別することができる。複数のホールセンサHA、HB、HU、HV、HWの複数の出力信号の組み合わせを、アブソリュート信号と呼ぶ。
図5は、図1のインクリメント形エンコーダの一例を示す斜視図である。図6は、インクリメント形エンコーダの出力の一例を示す図である。図6の「区間」は、アブソリュートエンコーダ7により識別可能な区間に相当する。
インクリメント形エンコーダ6は、図1に示すように、モータ軸26と一体的に回転するスリットディスク60と、スリットディスク60を挟みこんでスリットの通過を検出するセンサブロック61とを有する。
スリットディスク60は、図5に示すように、径方向に延びる複数のスリットが周方向に並んで設けられた環状の第1トラック60aと、径方向に延びる複数のスリットが周方向に並んで設けられた環状の第2トラック60bとを有する。第1トラック60aには、A相及びB相の信号を生成するための多数のスリットが等角度間隔に設けられている。スリットは、光を透過する性質を持てばよく、貫通している必要はない。
センサブロック61には、第1トラック60aの片側から光を照射する発光部62と、第1トラック60aのスリットを通過した光を検出する光センサ61a、61bとが設けられている。
2つの光センサ61a、61bは、回転方向において互いに異なる位置に配置され、スリットディスク60が回転したときに、互いに異なる位相でスリットを検出する。これにより、2つの光センサ61a、61bから位相のずれたA相信号とB相信号とが出力される。なお、A相信号を生成する1つの光センサ61aの代わりに、複数個の光センサを回転方向にずらして配置した構成が採用されてもよい。そして、スリットディスク60が1単位角度(隣接する2つのスリットの中央から中央までの角度)回転する間に、複数個の光センサが、互いに位相の異なる複数パルスのA相信号を生成するように構成してもよい。B相信号を生成する光センサ61bについても同様である。このような構成により、第1トラック60aのスリット間隔よりも、高い分解能でスリットディスク60の回転を識別可能なA相信号及びB相信号を生成することができる。
A相信号及びB相信号は、図6に示すように、非常に細かい回転角度ごとに出力されるパルス信号である。A相信号又はB相信号のパルス間隔(隣接する2つのパルスの始端から始端までの間隔)が、インクリメント形エンコーダ6により識別可能な回転角度の第2分解能(例えば0.02°)に相当する。A相信号及びB相信号は、本発明に係る変位信号の一例に相当する。
エンコーダ制御部8のカウンタ82は、A相信号及びB相信号の出力パターンが、スリットディスク60の順方向の回転を表わしている場合に、A相信号又はB相信号の1パルスごとに計数値を1加算する。逆に、カウンタ82は、A相信号及びB相信号の出力パターンが、スリットディスク60の逆方向の回転を表わしている場合に、A相信号又はB相信号の1パルスごとに計数値を1減算する。さらに、カウンタ82は、360°の回転ごとに値がゼロにリセットされる。このような計数により、カウンタ82には、モータ軸26の積算された回転量が計数される。
スリットディスク60の第2トラック60bには、図5に示すように、Z相信号を生成するための複数のスリットが設けられている。センサブロック61には、第2トラック60bの片側から光を照射する発光部63と、第2トラック60bのスリットを通過した光を検出する光センサ61cとが設けられている。
光センサ61cは、第2トラック60bのスリットの通過に基づきZ相信号を出力する。光センサ61cは、1つのスリットが通過したときに、1つのZ相信号を生成する構成としてもよいし、周方向に所定のパターンで並んだ複数のスリットが通過したときに1つのZ相信号を生成する構成としてもよい。前者の構成では、スペースの限られた第2トラック60bに形成されるスリットにより、より多くの基準回転角度を設定することができる。後者の構成では、高い信頼性をもってZ相信号を生成することができる一方、前者の構成と比較して、第2トラック60bのスリットにより設定可能な基準回転角度の数が少なくなる。
なお、上記の例では、インクリメント形エンコーダ6として、スリットディスク60に設けられたスリットを透過した光を検出してA相信号、B相信号及びZ相信号を生成する構成を示した。しかし、インクリメント形エンコーダ6は、ディスク等に設けられたパターンを反射した光を検出してA相信号、B相信号及びZ相信号を生成するように構成されてもよい。
Z相信号は、図6に示すように、モータ軸26が予め定められた複数の基準回転角度に回転したときに出力されるパルス信号である。図6のZ相信号が出力される回転角度が、予め定められた基準回転角度に相当する。基準回転角度は、本発明に係る基準位置の一例に相当する。Z相信号は、本発明に係る基準検出信号及び検出信号の一例に相当する。
実施形態1において、基準回転角度は、アブソリュート信号により識別可能な複数区間の各々に、複数個ずつ設定されている。各区間に3つ以上の基準回転角度が設定されている構成としてもよい。図6の例では、01区間〜24区間の各々において5つずつ基準回転角度が設定されている。
さらに、1つの区間に設定された複数の基準回転角度は、非等間隔に並んでいる。また、1つの基準回転角度から順方向(例えば図6の右方)に隣接する別の基準回転角度までの角度間隔を片側間隔と呼んだとき、01区間に含まれる5つの基準回転角度の片側間隔は、“3.2°、3.4°、2.6°、2.8°、3.0°”のように、互いに全て異なる。さらに、01区間の5つの基準回転角度の片側間隔と、02区間の5つの基準回転角度の片側間隔とは、同じ大きさでかつ同じ並び順である。図には示していないが、01区間〜24区間の全区間において、各区間の5つの基準回転角度に対応する5つの片側間隔の大きさ及び並び順は同一である。
基準位置記憶部84には、各区間に含まれる5つの基準回転角度の間隔“3.2°、3.4°、2.6°、2.8°、3.0°”を示すデータ(例えば、これらの角度に相当するA相信号のパルス数)を示すデータが記憶されている。さらに、基準位置記憶部84には、各基準回転角度と絶対角度とを対応づけるデータが記憶されている。基準回転角度と絶対角度とを対応づけるデータとは、各基準回転角度を絶対角度で表したデータとしてもよいし、複数の基準回転角度のうち1つ又は幾つかの基準回転角度を絶対角度で表したデータとしてもよい。1つの基準回転角度の絶対角度が分かれば、この絶対角度と上記の複数の基準回転角度の間隔のデータとから、全ての基準回転角度の絶対角度を算出することができる。360°の全回転範囲に含まれる複数の基準回転角度のいずれか1つを、回転範囲の原点位置(絶対角度0°)と定めてもよい。基準位置記憶部84に記憶されたデー
タにより、何番目の区間の何番目の基準回転角度であると判定したときに、モータ軸26の絶対的な回転角度を計算することができる。
タにより、何番目の区間の何番目の基準回転角度であると判定したときに、モータ軸26の絶対的な回転角度を計算することができる。
回転位置検出装置5の起動時など、カウンタ82の計数値とモータ軸26の絶対的な回転角度とが対応づけられていないと、カウンタ82の計数値からは、モータ軸26の相対的な回転量が分かるだけで、モータ軸26の絶対的な回転角度を識別することはできない。カウンタ制御部83は、基準回転角度で出力されるZ相信号に基づいて、モータ軸26がどの基準回転角度となったのかを判定し、この判定結果に基づいて、カウンタ82の計数値を絶対的な回転角度に合わせる補正を行う。この補正後、カウンタ82の計数値はモータ軸26の回転角度を第2分解能で表した値となる。
<基準回転角度の判定方法>
図7は、実施形態1における基準回転角度の判定方法(a)と、比較例における基準回転角度の判定方法(b)とを説明する図である。
図7は、実施形態1における基準回転角度の判定方法(a)と、比較例における基準回転角度の判定方法(b)とを説明する図である。
図7(a)に示すように、実施形態1のモータシステム1では、起動時などカウンタ82の計数値が回転角度に対応づけられていないとき、モータ制御部98がモータ1aを駆動して、起動時のモータ軸26の回転角度(図7(a)に「初期位置」と示す)から、モータ軸26を一方向に回転する。そして、この回転の間に、インクリメント形エンコーダ6から2つのZ相信号が順次出力される。カウンタ制御部83は、1つ目のZ相信号が出力されたときから、2つ目のZ相信号が出力されたときまでの角度間隔を、例えばこれらの間のカウンタ82の計数値の差を計算することで求める。この角度間隔は、1つの区間に1つのみ含まれるため、カウンタ制御部83は、求められた角度間隔と基準位置記憶部84のデータとを照合し、1つの区間の何番目の基準回転角度か判定する。さらに、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号からZ相信号が24区間のいずれの区間のものを判定し、これらの結果、Z相信号が何番目の区間の何番目の基準回転角度であるか判定する。そして、カウンタ制御部83は、カウンタ82の計数値を、判定した基準回転角度に対応する値に補正する。
このような基準回転角度の判定方法によれば、モータ軸26を初期位置から2つのZ相信号が出力されるまで回転させることで、その後、インクリメント形エンコーダ6のA相信号及びB相信号の計数により、第2分解能でモータ軸26の回転角度が検出可能となる。
図7(b)は、Z相信号が出力される基準回転角度が、アブソリュート信号により識別可能な各区間に1つずつ設定されている構成に適用される判定方法を示す。この構成では、初期位置から1つめのZ相信号が出力されたときに、アブソリュート信号からいずれの基準回転角度であるか判定でき、インクリメント形エンコーダのカウンタの計数値をモータ軸の回転角度に対応づけることができる。しかし、図7(a)、図7(b)の比較から分かるように、実施形態1の回転位置検出装置5の方が、初期位置からカウンタ82の計数値が補正されるのに必要なモータ軸26の回転角度又は遅延をより短縮することができる。
以上のように、実施形態1に係る回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、アブソリュート信号により識別可能なモータ軸26の複数の区間の各々に、複数個ずつ基準回転角度が設定されている。したがって、各区間に1つずつ基準回転角度が設定されている場合と比較して、小さい角度のモータ軸26の回転でZ相信号を得ることができる。さらに、1つの区間に複数の基準回転角度が設定されていても、上述したように、Z相信号がいずれの基準回転角度に対応する信号であるのか、モータ軸26を小さな角度回転させるだけで判定することができる。これらのことから、回転位置検出装置5の起動時など
、インクリメント形エンコーダ6の出力からモータ軸26の回転角度が識別可能となるのに要するモータ軸26の回転角度又は遅延を小さくすることができる。
、インクリメント形エンコーダ6の出力からモータ軸26の回転角度が識別可能となるのに要するモータ軸26の回転角度又は遅延を小さくすることができる。
さらに、実施形態1に係る回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、アブソリュート信号により識別可能な各区間において、複数の基準回転角度が、非等間隔に並んでいる。したがって、カウンタ制御部83は、順次出力される2つのZ相信号から、2つの隣接する基準回転角度の間隔を計算することで、いずれの基準回転角度を示すZ相信号であるかを判定できる。したがって、インクリメント形エンコーダ6の出力からモータ軸26の回転角度が識別可能となるのに要するモータ軸26の回転角度又は遅延を、2つのZ相信号が出力される小さな回転角度又はその遅延とすることができる。
さらに、実施形態1に係る回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、アブソリュート信号により識別可能な1つの区間に含まれる複数の基準回転角度について、複数の基準回転角度に対応する複数の片側間隔が互いに異なる。したがって、カウンタ制御部83は、順次出力される2つのZ相信号が、いずれの基準回転角度に対応する信号であっても、2つのZ相信号の間隔と片側間隔とを照合して、どの基準回転角度なのかを判定することができる。
さらに、実施形態1に係る回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、複数の片側間隔の大きさ及び並び順が、01区間から24区間において共通である。したがって、カウンタ制御部83は、01区間から24区間のいずれの区間においても、共通のパラメータを用いて複数のZ相信号からモータ軸26の回転角度がいずれの基準回転角度にあるのか判定できる。さらに、基準位置記憶部84の記憶容量を小さくできるという利点が得られる。
(実施形態2)
実施形態2に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度と、基準回転角度の判定方法とが異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
実施形態2に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度と、基準回転角度の判定方法とが異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
図8は、実施形態2に係るインクリメント形エンコーダの出力の一例を示す図である。実施形態2においても、Z相信号が出力される基準回転角度は、アブソリュート信号により識別可能な複数区間の各々に複数個ずつ設定されている。さらに、実施形態2では、複数の基準回転角度は等間隔に設定されている。
図9は、実施形態2のカウンタ制御部により実行される計数値補正処理の手順を示すフローチャートである。計数値補正処理は、例えば回転位置検出装置5の起動時など、カウンタ82の計数値がモータ軸26の回転角度に対応づけられていないときに実行される。計数値補正処理の実行中、モータ制御部98、モータ1aを小さな角度、同一方向に回転駆動する。計数値補正処理が開始されると、まず、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号からカウンタ82の計数値を仮決めし(ステップS1)、モータ回転方向を記憶し(ステップS2)、Z相信号が検出されるのを待機する(ステップS3)。そして、Z相信号が検出されたら、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号を記憶し(ステップS4)、再び、Z相信号が検出されるのを待機する(ステップS5)。次に、Z相信号が検出されたら、カウンタ制御部83は、ステップS3で記憶した信号からアブソリュート信号が変化しているか判別し(ステップS6)、変化していれば、処理をステップS8に進める。一方、変化していなければ、カウンタ制御部83は、n回目(nは1区間に含まれる基準回転角度の数)のZ相信号であるか判別し(ステップS7)、n回目であれば処理をステップS8に進める一方、n回目でなければ処理をステップS5に戻す。
ステップS6からステップS8へ進んだ場合、図8に示すように、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号の切り替わり直後にZ相信号が出力されたことから、このZ相信号が区間の境界に隣接する1番目又はn番目の基準回転角度の信号であると判定する。ここでは、各区間に含まれるn個の基準回転角度を、図8の右方向に順に1番目〜n番目の基準回転角度と呼び、図8の例ではn=3である。さらに、カウンタ制御部83は、ステップS2で記憶した回転方向から、基準回転角度が1番目なのかn番目なのかを判別する。また、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号からどの区間の基準回転角度なのかを判別し、これらの結果、24区間の全ての基準回転角度の中から、ステップS5で検出されたZ相信号がいずれの基準回転角度を示すものかを確定する。そして、カウンタ制御部83は、基準位置記憶部84のデータに基づき、確定された基準回転角度に対応する計数値に、カウンタ82の値を補正する(ステップS8)。そして、計数値補正処理を終了する。
ステップS7からステップS8へ進んだ場合、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号が切り替わらずに1区間に含まれる全ての基準回転角度に到達したことから、このZ相信号が区間の境界に隣接する1番目又はn番目の基準回転角度の信号であると判定する。さらに、カウンタ制御部83は、ステップS2で記憶した回転方向と、アブソリュート信号とから、どの区間のどの基準回転角度であるかを確定する。そして、カウンタ制御部83は、基準位置記憶部84のデータに基づき、確定された基準回転角度に対応する計数値にカウンタ82の値を補正する(ステップS8)。そして、計数値補正処理を終了する。
以上のように、実施形態2に係る回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、1つの区間に複数の基準回転角度が設定されていても、アブソリュート信号の切り替わりの有無とZ相信号とから、カウンタ制御部83は、モータ軸26の回転角度が複数区間の境界に隣接する基準回転角度に到達したことを判定できる。これにより、多くの場合、初期位置からカウンタ82の計数値が補正されるのに必要なモータ軸26の回転角度又は遅延の短縮を図ることができる。また、複数の基準回転角度が等間隔で配置されるので、基準位置記憶部84の記憶容量をより小さくできるという利点が得られる。
なお、隣接する2つの基準回転角度の間隔が共通である組合せと、1つの区間中で単一の間隔を有する2つの基準回転角度とが混在するように、1つの区間に複数の基準回転角度が設定されていてもよい。このような場合、カウンタ制御部83は、2つの基準回転角度の間隔が単一であるものについては、実施形態2の判定方法で、基準回転角度を判定し、2つの基準回転角度が1区間内で単一でないものについては、実施形態1の判定方法で、基準回転角度を判定してもよい。
(実施形態3)
実施形態3に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度が異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
実施形態3に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度が異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
図10は、実施形態3に係るインクリメント形エンコーダの出力の一例を示す図である。実施形態3においても、Z相信号が出力される基準回転角度は、アブソリュート信号により識別可能な複数区間の各々に、複数個ずつ設定されている。さらに、複数の基準回転角度は非等間隔に並んでいる。1つの基準回転角度から順方向(例えば図10の右方)に隣接する別の基準回転角度までの角度間隔を片側間隔と呼ぶ。
実施形態3においては、01区間に含まれる複数の基準回転角度の片側間隔“3.2°、3.4°、2.6°、2.8°、3.0°”と、02区間に含まれる複数の基準回転角
度の片側間隔“3.2°、3.4°、2.9°、2.8°、2.7°”とが、一部異なる。図10の例では、一部の片側間隔の大きさが異なるが、大きさ、並び順、又はこれら両方について異なっていればよい。さらに、図10では01区間と02区間とにおいて、片側間隔の組み合わせが異なる例を示しているが、01区間〜24区間の全区間において、片側間隔の組み合わせが異なってもよいし、一部のみ異なっていてもよい。
度の片側間隔“3.2°、3.4°、2.9°、2.8°、2.7°”とが、一部異なる。図10の例では、一部の片側間隔の大きさが異なるが、大きさ、並び順、又はこれら両方について異なっていればよい。さらに、図10では01区間と02区間とにおいて、片側間隔の組み合わせが異なる例を示しているが、01区間〜24区間の全区間において、片側間隔の組み合わせが異なってもよいし、一部のみ異なっていてもよい。
実施形態3において、基準位置記憶部84には、片側間隔の組み合わせが異なる区間ごとに、複数の基準回転角度を示すデータが格納される。片側間隔の組み合わせが同一の複数の区間については、複数の基準回転角度の間隔を示すデータが共通化されて、基準位置記憶部84に記憶される。
このような構成においても、実施形態1と同様の方法で、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号から区間番号を判定できる。さらに、カウンタ制御部83は、2つのZ相信号の間隔の計数値と基準位置記憶部84のデータとを照合することで、モータ軸26の回転角度がいずれの基準回転角度に到達したのか判定することができる。
さらに、実施形態3の回転位置検出装置5によれば、1つの区間内で出力される複数のZ相信号の片側間隔を計数し、これを基準位置記憶部84のデータと照合することで、アブソリュート信号を用いなくても、24区間のいずれの区間にモータ軸26の回転角度があるのか、ある程度、判別することが可能となる。例えば、01区間〜24区間の全区間において、片側間隔の組み合わせが異なれば、全区間において、アブソリュート信号を用いずに、モータ軸26の回転角度がどの区間にあるのか判別可能となる。また、01区間〜24区間の一部で片側間隔の組み合わせが異なり、一部で片側間隔の組み合わせが共通であっても、1つしか存在しない片側間隔の組み合わせが検出されれば、モータ軸26の回転角度が該当する区間にあると判別できるし、幾つか存在する片側間隔の組み合わせが検出されれば、この組み合わせを有する幾つかの区間のいずれかにモータ軸26の回転角度があると判別できる。
したがって、実施形態3の回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、Z相信号の間隔の計数値に基づく区間の判別結果と、アブソリュート信号による区間の判別結果とを照合して、アブソリュートエンコーダ7を校正できるという利点が得られる。また、Z相信号の間隔の計数値に基づく区間の判別結果をアブソリュート信号の代用として用いることで、アブソリュートエンコーダ7が故障したときに、例えばモータ軸26を待機用の回転角度に回転させるような退避処理に利用することができる。
(実施形態4)
実施形態4に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度が異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
実施形態4に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度が異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
図11は、実施形態4に係るインクリメント形エンコーダの出力の一例を示す図である。実施形態4においても、Z相信号が出力される基準回転角度は、アブソリュート信号により識別可能な複数区間の各々に、複数個ずつ設定されている。さらに、複数の基準回転角度は非等間隔に並んでいる。1つの基準回転角度から順方向(例えば図11の右方)に隣接する別の基準回転角度までの角度間隔を片側間隔と呼ぶ。
実施形態4において、01区間に含まれる複数の基準回転角度の片側間隔は “2.6°、2.8°、3°、3.2°、3.4°”のように、隣接する2つの区間の境界をまたぐ片側間隔が一番大きいという特徴を有する。図11では省略するが、このような特徴は、24の全区間において共通である。しかし、このような特徴を有さない区間が含まれて
いてもよい。
いてもよい。
このような構成においても、実施形態1と同様の方法で、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号から区間番号を判定できる。さらに、カウンタ制御部83は、2つのZ相信号の間隔の計数値と基準位置記憶部84のデータとを照合することで、モータ軸26の回転角度がいずれの基準回転角度に到達したのか判定することができる。
モータ軸26の回転角度が隣接する2つの区間の境界近傍にあるとき、アブソリュートエンコーダ7のホールセンサHA、HB、HU、HV、HWは、永久磁石70のN極とS極との境界近傍に対向し、アブソリュート信号の出力が安定しない。一方、アブソリュート信号は、Z相信号が出力される基準回転角度において安定していると、Z相信号に基づいてアブソリュート信号の値を確定できるので好ましい。
実施形態4の回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、アブソリュート信号が不安定となる境界近傍をまたぐ基準回転角度の片側間隔が最も大きく設定されている。これにより、アブソリュート信号が不安定となる回転角度に誤差が生じても、アブソリュート信号が不安定となる領域に基準回転角度が重なってしまうといった不都合を抑制できる。
(実施形態5)
実施形態5に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度が異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
実施形態5に係るモータシステム1及び回転位置検出装置5は、インクリメント形エンコーダ6の基準回転角度の設定角度が異なり、他の構成要素は実施形態1とほぼ同様である。
図12は、実施形態5に係るインクリメント形エンコーダの出力の一例を示す図である。実施形態5においても、アブソリュート信号により識別可能な複数区間の各々に、複数の基準回転角度が設定され、複数の基準回転角度が非等間隔に並んでいる。1つの基準回転角度から順方向(例えば図12の右方)に隣接する別の基準回転角度までの角度間隔を片側間隔と呼ぶ。
実施形態5において、01区間に含まれる複数の基準回転角度の片側間隔は、“3.2°、2.8°、3.4°、2.6°、3°”のように、片側間隔を大きい順に並べた場合と比較して、隣接する各一対の片側間隔の平均値の最大値と最小値の差が小さくなるという特徴を有する。例えば、“3.4°、3.2°、3°、2.8°、2.6°”のように複数の片側間隔を大きい順に並べた比較例の場合、隣接する各一対の片側間隔の平均値は、“3.3、3.1、2.9、2.7”である。実施形態5の基準回転角度の設定では、隣接する各一対の片側間隔の平均値は、“3.0、3.1、3.0、2.8”となり、上記の比較例の場合と比べて、平均値の最大値と最小値との差が小さい。図12では省略するが、このような特徴は、24つの全区間において共通である。しかし、このような特徴を有さない区間が含まれていてもよい。
このような構成においても、実施形態1と同様の方法で、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号から区間番号を判定できる。さらに、カウンタ制御部83は、2つのZ相信号の間隔の計数値と基準位置記憶部84のデータとを照合することで、モータ軸26の回転角度がいずれの基準回転角度に到達したのか判定することができる。
仮に、複数の基準回転角度が、片側間隔が大きい順に並んでいるとする。この場合、区間の始端側では2つの基準回転角度を検出するのに必要なモータ軸26の回転角度が平均的に大きくなる一方、区間の半分より終端側では2つの基準回転角度を検出するのに必要なモータ軸26の回転角度が平均的に小さくなる。したがって、平均的に見ると、カウン
タ82の計数値を補正するのに必要なモータ軸26の回転角度又は遅延が、モータ軸26の回転角度の初期位置が区間の前半にあるか後半にあるかで大小変化してしまう。一方、実施形態5の回転位置検出装置5によれば、モータ軸26の回転角度の初期位置が、区間の前半にあっても後半にあっても、カウンタ82の計数値を補正するのに必要なモータ軸26の回転角度又は遅延が、平均的に見て、均一化できるという利点が得られる。
タ82の計数値を補正するのに必要なモータ軸26の回転角度又は遅延が、モータ軸26の回転角度の初期位置が区間の前半にあるか後半にあるかで大小変化してしまう。一方、実施形態5の回転位置検出装置5によれば、モータ軸26の回転角度の初期位置が、区間の前半にあっても後半にあっても、カウンタ82の計数値を補正するのに必要なモータ軸26の回転角度又は遅延が、平均的に見て、均一化できるという利点が得られる。
(実施形態6)
図13は、実施形態6のモータシステムに備わる制動装置を示す斜視図である。
図13は、実施形態6のモータシステムに備わる制動装置を示す斜視図である。
実施形態6のモータシステム1には、実施形態1の構成に加えて、図13に示す制動装置3が加えられている。制動装置3は、モータ軸26と一体的に回転する歯車311と、制動位置に移動したときに歯車311の歯部310に係合してモータ軸26の回転を制限する係合部材32とを有する。係合部材32が制動位置にある状態で、モータ軸26の回転可能範囲は、1つの歯部310が係合部材32に接触する回転角度から隣接する歯部310が係合部材32に接触するまでの回転角度範囲である。
このような制動装置3によれば、例えば、モータシステム1の電源がオフされている間、制動装置3の係合部材32が制動位置に配置されることで、外力等によりモータ軸26が大きく回転してしまうことを抑制できる。これにより、電源がオフされる直前に回転数記憶部86が記憶したモータ軸26の回転数及び回転角度から、電源がオフされた後にも、モータ軸26の回転数を求めることができ、電源のオフ中に、回転数が不明となることを抑制できる。
図14には、実施形態6に係るインクリメント形エンコーダの出力の一例を示す図である。図14において、「歯部」の行に示す凸部310Aは、制動時における係合部材32と歯部310とが重なるモータ軸26の回転角度を意味する。したがって、凸部310Aにより示される回転角度範囲は、係合部材32があるため制動時にモータ軸26の回転角度が位置することのない範囲である。
実施形態6においても、アブソリュート信号により識別可能な複数区間の各々に複数の基準回転角度が設定され、複数の基準回転角度は非等間隔に並んでいる。実施形態6においては、さらに、凸部310Aの範囲に設定された基準回転角度の密度が、凸部310A以外の範囲に設定された基準回転角度の密度よりも小さい。図14の具体例では、凸部310Aの範囲には基準回転角度の設定がなく、凸部310A以外の範囲に複数の基準回転角度が設定されている。
このような構成においても、実施形態1と同様の方法で、カウンタ制御部83は、アブソリュート信号から区間番号を判定できる。さらに、カウンタ制御部83は、2つのZ相信号の間隔の計数値と基準位置記憶部84のデータとを照合することで、モータ軸26の回転角度がいずれの基準回転角度に到達したのか判定することができる。
ここで、制動装置3が制動状態にあるときに、モータ軸26を微小回転させて、モータ軸26の回転角度を確定する場合を想定する。あるいは、制動状態が解除された状態から、モータ軸26を微小回転させて、モータ軸26の回転角度を確定する場合を想定する。実施形態6の回転位置検出装置5及びモータシステム1によれば、これらの場合に、係合部材32があってもモータ軸26が回転可能な範囲で、多くのZ相信号を出力させることができる。したがって、モータ軸26の回転角度を確定するのに、使用頻度の少ない基準回転角度を減らし、モータ軸26の回転角度の確定に有用な基準回転角度を多く設けることができる。使用頻度の少ない基準回転角度が減ることで、基準位置記憶部84の記憶容量を小さくできる。
以上、本発明の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、上記の各実施形態では、アブソリュートエンコーダとして磁気式エンコーダを示したが、これに限られず、光学式エンコーダなど種々の方式のエンコーダを適用してもよい。同様に、インクリメントエンコーダとして、光学式エンコーダを示したが、これに限られず、磁気式エンコーダなど種々の方式のエンコーダを適用してもよい。また、上記の各実施形態では、位置検出装置が検出する位置の検出として、モータ軸の回転角度を検出する例を示したが、本発明に係る位置検出装置は、様々な回転軸の回転角度を検出する構成に適用してもよいし、可動点が任意の経路に沿って移動する構成においてその可動点の位置を検出する構成に適用してもよい。可動点が任意の経路に沿って移動する構成の場合など、実施形態の回転角度の表記は位置と読み替え、回転の表記は変位と読み替えてもよい。その他、アブソリュートエンコーダにより識別可能な区間数、インクリメントエンコーダの信号により識別可能な分解能、本発明に係る基準位置に相当する基準回転角度の設定角度(設定位置)など、実施形態で具体的に示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1・・・モータシステム、1a・・・モータ、3・・・制動装置、32・・・係合部材、311・・・歯車、310・・・歯部、5・・・回転位置検出装置、6・・・インクリメント形エンコーダ、7・・・アブソリュートエンコーダ、26・・・モータ軸、8・・・エンコーダ制御部、82・・・カウンタ、83・・・カウンタ制御部、84・・・基準位置記憶部、86・・・回転数記憶部
Claims (14)
- 第1分解能で可動点の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダと、
前記第1分解能よりも高い第2分解能で前記可動点の変位を表わす変位信号、並びに、前記可動点が予め定められた基準位置に移動したことを表わす検出信号を生成するインクリメント形エンコーダと、
を備え、
前記可動点の可動範囲のうち、前記アブソリュートエンコーダの信号により識別される複数の区間の各々に、複数の前記基準位置が設定されていることを特徴とする位置検出装置。 - 前記複数の区間の少なくとも1区間において、前記複数の基準位置が非等間隔に並んでいることを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
- 前記複数の区間の少なくとも1区間において、前記複数の基準位置が等間隔に並んでいることを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
- 前記複数の区間に含まれる全ての基準位置のうち、或る1つの基準位置から所定の変位方向に隣接した別の基準位置までの間隔を片側間隔と呼んだとき、
前記複数の区間のうちの少なくとも1つの区間である第1区間において、前記複数の基準位置に対応する複数の前記片側間隔が全て異なることを特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。 - 前記第1区間における前記複数の片側間隔の各大きさ及び並び順が、前記複数の区間で共通であることを特徴とする請求項4に記載の位置検出装置。
- 前記複数の片側間隔の各大きさ、並び順、又はこれら両方が、前記複数の区間のうち少なくとも2つの区間で異なることを特徴とする請求項4に記載の位置検出装置。
- 前記第1区間における前記複数の片側間隔の中で、前記第1区間と前記第1区間に隣接する区間との境界をまたぐ前記片側間隔が最も大きいことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の位置検出装置。
- 前記第1区間における前記複数の片側間隔は、前記複数の片側間隔を大きい方から小さい方へ順に並べた場合よりも、隣接する各一対の片側間隔の平均値の最大値と最小値との差が小さくなるように配列されていることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の位置検出装置。
- 前記変位信号に基づき可動点の変位量を計数するカウンタと、前記カウンタを制御するカウンタ制御部とを、更に備え、
前記カウンタ制御部は、前記アブソリュートエンコーダの出力の切り替わりと、前記可動点が前記基準位置に移動したことの検出信号とに基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の位置検出装置。 - 前記変位信号に基づき可動点の変位量を計数するカウンタと、前記カウンタを制御するカウンタ制御部とを、更に備え、
前記カウンタ制御部は、前記アブソリュートエンコーダの出力と、前記可動点が1つの前記基準位置に移動してから別の前記基準位置へ移動するまでの前記変位信号の計数値とに基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定することを
特徴とする請求項2、請求項4から請求項8のいずれか一項に記載の位置検出装置。 - モータ軸を回転駆動するモータと、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の位置検出装置と、
を備え、
前記位置検出装置は、前記モータ軸の回転角度を検出することを特徴とするモータシステム。 - 前記モータ軸と一体的に回転する歯車と、前記歯車の歯と係合することで前記モータ軸の回転を制限する係合部材とを含む制動装置を更に備え、
前記係合部材と前記歯とが係合する回転角度範囲に対応する前記可動点の移動範囲に含まれる前記基準位置の密度が、前記係合部材と前記歯とが係合しない回転角度範囲に対応する前記可動点の移動範囲に含まれる前記基準位置の密度よりも小さいことを特徴とする請求項11に記載のモータシステム。 - 第1分解能で可動点の絶対位置を識別可能なアブソリュート信号と、前記アブソリュート信号により識別される複数の区間の各々に含まれる複数の基準位置のいずれかに前記可動点が移動したことを示す基準検出信号と、前記第1分解能よりも高い第2分解能で前記可動点の変位を示す変位信号とに基づいて、前記第2分解能で前記可動点の絶対位置を検出する位置検出方法であって、
前記アブソリュート信号の切り替わりと、前記基準検出信号とに基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定することを特徴とする位置検出方法。 - 第1分解能で可動点の絶対位置を識別可能なアブソリュート信号と、前記アブソリュート信号により識別される複数の区間の各々に含まれる複数の基準位置のいずれかに前記可動点が移動したことを示す基準検出信号と、前記第1分解能よりも高い第2分解能で前記可動点の変位を示す変位信号とに基づいて、前記第2分解能で前記可動点の絶対位置を検出する位置検出方法であって、
複数回の前記基準検出信号が出力される間の前記変位信号の計数値に基づいて、前記可動点が前記複数の基準位置のいずれに移動したのかを判定することを特徴とする位置検出方法。
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