JP2007278250A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射量の変動を抑制すること
【解決手段】ニードル12の軸線方向Aへの往復移動により燃料を噴孔11aから噴射又は停止させる弁本体10と、燃料噴射弁取付孔101に挿入されて弁本体10を内方で一体的に保持するホルダ20と、噴孔11a側の弁本体10及びホルダ20からなる燃料噴射ノズル部の先端に配置した先端シール32と、燃料噴射弁取付孔101に挿入して固定され、燃料噴射ノズル部との間で先端シール32を保持するシール保持部材40と、を備え、燃料噴射ノズル部とシール保持部材40との間のシール性能を保ちつつ、その燃料噴射ノズル部とシール保持部材40とを少なくとも局部的に軸線方向Aへと相対移動させ得るように先端シール32を構成すること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料を噴射させる燃料噴射弁に係り、その燃料の噴射量の変化を抑えることが可能な燃料噴射弁に関する。
燃料噴射弁は、シリンダヘッドの燃料噴射弁取付孔からの受熱によって温度上昇する。また、特に、筒内直接噴射式内燃機関の燃料噴射弁は、その燃料噴射ノズルの先端部分が高温の燃焼ガスに曝されているので非常に温度上昇し易い。従って、その先端部分(特に、噴孔部の近傍)が所定の温度以上の高温状態のまま運転され続けた燃料噴射弁においては、その先端部分にデポジットが生成されてしまい、これが原因となって燃料の噴射量が低下してしまう。これが為、従来の燃料噴射弁においては、その燃料噴射ノズルの先端部分の温度上昇を抑制する様々な手法が採られている。
例えば、下記の特許文献1には、シール部が一体化された防熱キャップを燃料噴射ノズルの先端部分に嵌合させ、この先端部分における燃焼ガスとの接触面積を減少させた燃料噴射弁が開示されている。
更に、下記の特許文献2には、燃料噴射ノズルからシリンダヘッドへと放熱させて先端部分の温度上昇を抑制する為に、その先端部分とシリンダヘッドの間にガスケットを配設した燃料噴射弁が開示されている。また、下記の特許文献3には、燃料噴射ノズルとシリンダヘッドとの間に放熱性のある中間部材を配設し、その特許文献2と同様にシリンダヘッドへと放熱させる燃料噴射弁が開示されている。
尚、下記の特許文献4には、コアの下端部に設けられた環状の上突起部の内周面とスリーブの上端側の外周面とをコア側に向かって小径になるテーパ面で結合した燃料噴射弁について開示されている。また、下記の特許文献5には、燃焼室に設けられたインジェクタボアに嵌合されるノズル、このノズルの外周面に軸線方向に隣接した状態で嵌装されてノズルとインジェクタボアとの間をシールする2個のシールリングを備えた燃料噴射弁が開示されている。また、下記の特許文献6には、バルブボディの内周とアウタバルブの外周との間に、そのバルブボディよりも硬度の高い高速度工具鋼製の円筒形状のスリーブが圧入された燃料噴射弁について開示されている。また、下記の特許文献7には、金属内筒部材の外周段差面を覆って樹脂外套部材の先端部を囲包するエアアシストスリ−ブと、このエアアシストスリ−ブの内周面と樹脂外套部材の外周面との間の第一の隙間及びエアアシストスリ−ブの内周面と金属内筒部材の外周面との間の第二の隙間をシールするガスケットと、備えた燃料噴射弁について開示されている。
特開2000−345940号公報 特開2003−227441号公報 特開2001−90635号公報 特開2004−68600号公報 特開2004−19642号公報 特開平11−229998号公報 特開平11−62769号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された燃料噴射弁においては、シール部が一体化されているので、例えば、そのシール部やノズル先端部の設計公差バラツキ、組み付け誤差等の関係によりノズル先端部への密着性(即ち、シール性能)が低く、そのシール部から流入した燃焼ガスによりノズル先端部の温度上昇を招いてしまう虞がある。これが為、この燃料噴射弁においては、ノズル先端部にデポジットが生成されてしまい燃料噴射量を低下させてしまう。
また、実際の運転状況においては燃焼室近傍にて燃料噴射ノズルよりもシリンダヘッドの方が高温になっており、上記特許文献2,3に開示された燃料噴射弁においては、そのシリンダヘッドの熱がガスケットや中間部材を介して燃料噴射ノズルに伝達されてしまい、ノズル先端部の温度上昇を招いてしまう虞がある。これが為、この燃料噴射弁においても、ノズル先端部にデポジットが生成されてしまい燃料噴射量を低下させてしまう。
更に、ノズル先端部は上記の設計公差バラツキ等に加えて熱膨張や熱収縮が起こり得るので、これらの変化量を特許文献1の一体化されたシール部や特許文献2,3のガスケット又は中間部材では吸収しきれない。そして、このことは弁体(ニードル)のリフト量に変化を及ぼしてしまうので、所定の噴射量で燃料を噴射させることができなくなる虞がある。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、燃料噴射量の変動を抑制することが可能な燃料噴射弁を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、ニードルの軸線方向への往復移動により燃料を噴孔から噴射又は停止させる弁本体と、燃料噴射弁取付孔に挿入されて弁本体を内方で一体的に保持するホルダと、を備えた燃料噴射弁において、その噴孔側の弁本体及びホルダからなる燃料噴射ノズル部の先端に配置した先端シールと、燃料噴射弁取付孔に挿入して固定され、燃料噴射ノズル部との間で先端シールを保持するシール保持部材と、を設ける。そして、その先端シールは、燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間のシール性能を保ちつつ当該燃料噴射ノズル部とシール保持部材とを少なくとも局部的に軸線方向へと相対移動させ得るよう構成している。
これにより、この請求項1記載の燃料噴射弁においては、燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間のシール性能が確保され、且つ、これらの間に先端シールを介して軸線方向の力が伝達されなくなる。
例えば、その先端シールは、請求項2記載の発明の如く、燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間のシール性能を保ちつつ当該燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間で軸線方向へと移動可能な先端シール部材を少なくとも1つ備えて構成することができる。
また、その先端シールは、請求項3記載の発明の如く、燃料噴射ノズル部又はシール保持部材の内の何れか一方に保持され、且つ、その燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間のシール性能を保ちつつ他方に対して軸線方向にて当接することのない先端シール部材を備えて構成することができる。
また、その先端シールは、請求項4記載の発明の如く、燃料噴射ノズル部とシール保持部材とに少なくとも1つずつ保持され、互いの嵌合状態を保つことで当該燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間のシール性能を確保しつつ軸線方向にて係止されずに当該軸線方向へと相対移動可能な先端シール部材を備えて構成することができる。
また、その先端シールは、請求項5記載の発明の如く、燃料噴射ノズル部とシール保持部材の一方又は双方に、前記先端シール部材が一体化された先端シール部を有することによって構成することができる。
本発明に係る燃料噴射弁は、先端シールによって燃料噴射ノズル部(特に、その先端)の温度上昇が抑制されるので、噴孔近傍でのデポジットの生成が抑えられ、燃料噴射量の低下を防ぐことができる。更に、この燃料噴射弁は、その先端シールを介して燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間に軸線方向の力を伝達させないので、ニードルのリフト量変化が抑えられ、燃料噴射量の変動を抑制することができる。
以下に、本発明に係る燃料噴射弁の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る燃料噴射弁の実施例1を図1から図3に基づいて説明する。図1の符号1は本発明に係る燃料噴射弁を示しており、この図1はその燃料噴射弁1の燃料噴射ノズル部側を図示したものである。
この燃料噴射弁1は、大別すると、燃料を噴射させる弁本体10と、この弁本体10を一体的に保持する筒状のホルダ20と、によって構成されている。ここで、この燃料噴射弁1は、図示しない吸気ポート又は/及び燃焼室CCに燃料を噴射させるよう、燃料噴射側における弁本体10とホルダ20とからなる燃料噴射ノズル部がシリンダヘッド100の燃料噴射弁取付孔101に取り付けられる。本実施例1にあっては、燃焼室CCに燃料を直接噴射させる筒内直接噴射式内燃機関用の燃料噴射弁1について例示する。
最初に、弁本体10について詳述する。
この弁本体10は、噴孔11aが形成された筒状のバルブボディ11と、このバルブボディ11の内方の中空部11bに軸線方向Aへと往復移動自在に配設されたニードル12と、このニードル12を軸線方向Aに往復移動させる図示しない磁気回路及び弾性部材(スプリング)と、を備えている。
そのバルブボディ11は、円筒における燃焼室CC側の一端を円錐形状に成形して他端を開口させた筒体であって、その内方における略円柱状の中空部11bと連通させるべくその円錐部分に噴孔11aを形成したものである。
ここで、このバルブボディ11は、噴孔11aが形成された円錐部分を燃焼室CC側に向けて後述するホルダ20の中空部21へと挿入し、弁本体10の最も燃焼室CC側に位置するよう固定される。例えば、このバルブボディ11は、その中空部21の燃焼室CC側の先端部分に圧入や溶接等によって固定する。
また、この弁本体10を構成するニードル12は、基幹部分が円筒形状又は円柱形状に成形され、その燃焼室CC側の先端が円錐状に成形されている。このニードル12は、軸線方向Aへと往復移動することによりその先端がバルブボディ11の円錐部分の内壁面との間で着座又は離座を繰り返し、着座することで噴孔11aを閉塞して燃料の噴射を停止させる一方、離座することで噴孔11aを開放して燃料を噴射させるものである。本実施例1にあっては、バルブボディ11の中空部11bの内壁面と上述した磁気回路とによってニードル12が軸線方向Aへと自在に摺動できるよう支持されている。
更に、この弁本体10には、図示しない燃料ポンプによって加圧された燃料がデリバリパイプを介して供給される。これが為、この弁本体10には、そのデリバリパイプを接続する為の接続部(図示略)も設けられている。
続いて、上記ホルダ20について詳述する。
このホルダ20は、燃料噴射ノズル部側が外径の異なる複数種類の円筒体を軸線方向Aに積層させたが如き段付きの円筒形状に成形される。例えば、このホルダ20の燃料噴射ノズル部側には、燃焼室CC側の先端から順に、バルブボディ11を保持する第1円筒部20aと、この第1円筒部20aよりも外径の大きい第2円筒部20bと、この第2円筒部20bよりも外径の大きい第3円筒部20cと、最も外径の大きい第4円筒部20dと、が設けられている。
このホルダ20においては、その燃料噴射ノズル部側の第1から第4の円筒部20a〜20dの内方と当該燃料噴射ノズル部側よりも上方(図1の紙面上方)の図示しない筒体の内方とによって円柱状の中空部21が形成され、この中空部21に上述した弁本体10が挿入される。尚、ここで例示するホルダ20は、図1に示す如く、第1から第3の円筒部20a〜20cの内径を略同等に成形し、その内径よりも第4円筒部20dの内径を大きく成形している。
また、その燃料噴射ノズル部側よりも上方の筒体には、外部の電源供給装置と弁本体10の磁気回路とを電気的に接続させるコネクタ部(図示略)が成形されている。従って、この燃料噴射弁1においては、そのコネクタ部を介して磁気回路に電源を供給させ、これにより、ニードル12を軸線方向Aへと往復移動させる。
ここで、このホルダ20は、その燃料噴射ノズル部側が上記の燃料噴射弁取付孔101に挿入される。従って、ここでの燃料噴射弁取付孔101としては、ホルダ20の外形に合わせて、燃焼室CC側から外部に向けて孔径が大きくなる段付きの円柱状のものを穿設する。具体的に、ここで例示する燃料噴射弁取付孔101は、図1に示す如く、燃焼室CC側から順に、ホルダ20の第1円筒部20aが挿入される第1円形孔部101aと、ホルダ20の第2及び第3の円筒部20b,20cが挿入される第2円形孔部101bと、ホルダ20の第4円筒部20dが挿入される第3円形孔部101cと、を備えている。
ところで、運転中の燃焼室CC内は高圧状態になっているので、ホルダ20を燃料噴射弁取付孔101に挿入するのみでは、その隙間に燃焼ガスが入り込んでシリンダヘッド100の外部へと漏れ出てしまう。これが為、かかる不都合を改善する為には、燃料噴射ノズル部(具体的には、ホルダ20)と燃料噴射弁取付孔101との間に燃焼ガスを遮断させるガスシール部材を配設することが好ましい。
そこで、この燃料噴射弁1においては、そのホルダ20の第4円筒部20dにおける環状の下面とこれに対向する燃料噴射弁取付孔101の第3円形孔部101cにおける環状の底面との間に図1に示す環状のガスシール部材30を配設する。これにより、燃焼ガスがホルダ20と燃料噴射弁取付孔101の隙間から外部へと漏れるのを防ぐことができる。
ここで、例えば、そのガスシール部材30には、シリンダヘッド100よりも熱の伝導性が低い材料(低熱伝導率材料)を用いることが好ましい。これにより、その第3円形孔部101cの底面が第4円筒部20dの下面よりも高温となった際に、その底面の熱がガスシール部材30を介してホルダ20に伝達されるのを抑制することができる。その逆に、第4円筒部20dの下面が第3円形孔部101cの底面よりも高温になった場合には、その下面の熱がガスシール部材30を介して第3円形孔部101cの底面に伝わる。従って、かかる材料でガスシール部材30を成形することによって、この燃料噴射弁1においては、燃料噴射ノズル部の温度上昇を効果的に抑えることができる。
また、この燃料噴射弁1は、その燃料噴射ノズル部の燃料噴射側の先端(以下、「ノズル先端」という。)が高温状態の燃焼ガスに曝されて温度上昇するので、そのノズル先端にデポジットを生成させてしまう。更に、この燃料噴射弁1においては、燃料噴射ノズル部と燃料噴射弁取付孔101との間の隙間に燃焼ガスが入り込むと、そのノズル先端だけでなく燃料噴射ノズル部全体が温度上昇するので、デポジットの生成が促進されてしまう。これが為、ガスシール部材は、燃料噴射ノズル部と燃焼ガスとの接触面積が少なくなるように配設することが好ましい。
そこで、この燃料噴射弁1においては、図1に示す如く、燃料噴射ノズル部の燃焼室CC寄りの外周部分に各々間隔を空けて2つの環状のガスシール部材(以下、「軸シール部材」という。)31,31を配設すると共に、ノズル先端に環状のガスシール(以下、「先端シール」という。)32を設ける。具体的に、ここでは、その軸シール部材31,31をホルダ20の第1円筒部20aの外周面に形成された環状の溝に各々配置し、その先端シール32をその第1円筒部20aの環状の先端に設ける。
ここで、その軸シール部材31,31についてはホルダ20上の位置を夫々の溝で保持できるが、先端シール32については例えば環状のガスシール部材(以下、「先端シール部材」という。)を単に配置したのみであると燃焼室CCに落下してしまう。これが為、この燃料噴射弁1には、その先端シール32のシール性能を確保しつつ先端シール部材を保持するシール保持部材40を設ける。また、ここで例示するシール保持部材40には、図1に示す如く、軸シール部材31,31についても保持させる。
従って、ここでは、ホルダ20の第1円筒部20aの外径を燃料噴射弁取付孔101の第1円形孔部101aの孔径よりも小さく成形し、その第1円筒部20aと第1円形孔部101aの間にシール保持部材40を介在させ、このシール保持部材40を介して燃料噴射ノズル部の燃焼室CC側を燃料噴射弁取付孔101に固定させる。
具体的に、ここで例示するシール保持部材40は、燃料噴射弁取付孔101の第1円形孔部101aに圧入やねじ込み等で固定される円筒部40aと、この円筒部40aの燃焼室CC側の一端から内径側へと延設された第1環状部40bと、その円筒部40aの他端から外径側へと延設された第2環状部40cと、を備えている。
このシール保持部材40には、その円筒部40aの内側の中空部41に軸シール部材31,31及び先端シール32を介して燃料噴射ノズル部の先端側を保持させる。これが為、ホルダ20とシール保持部材40については、ホルダ20の第1円筒部20aの外径に対してシール保持部材40の円筒部40aの内径が小さくなるように夫々成形する。ここで、その第1円筒部20aの外周面の溝には上述したが如く軸シール部材31,31が配設されるので、その外周面とシール保持部材40の円筒部40aの内周面との間の隙間については、その軸シール部材31,31がホルダ20とシール保持部材40により径方向に押圧されてその間の気密性を保つことができるように設定する。
また、シール保持部材40の第1環状部40bは、ホルダ20の先端との間で先端シール32が形成されるような位置まで内方に延設させる。一方、シール保持部材40の第2環状部40cは、燃料噴射弁取付孔101における第2円形孔部101bの底面101b1と略同等の大きさとなるように成形される。従って、このシール保持部材40は、燃料噴射弁取付孔101へと挿入された際に、その第2環状部40cが第2円形孔部101bの底面101b1によって係止される。ここでは、その第2環状部40cと底面101b1との間に環状のガスシール部材33を配設して、シール保持部材40と燃料噴射弁取付孔101との間のシール性能を確保している。
ところで、運転中の燃焼室CC内は前述したが如く高圧状態になっているので、ノズル先端には、その筒内圧によって軸線方向Aに大きな押圧力が掛かっている。これが為、この先端シール32が先端シール部材をホルダ20の先端とシール保持部材40の第1環状部40bとで挟み込んで圧縮保持させる構造のものである場合には、その第1環状部40bが先端シール部材を介してホルダ20を燃焼室CCとは反対の方向へと押圧してしまう。ここで、この燃料噴射弁1においては、ホルダ20の第3円筒部20cの外径と燃料噴射弁取付孔101の第2円形孔部101bの孔径とを同等の大きさにし、かかる部位にてホルダ20を燃料噴射弁取付孔101に圧入等して固定させる。従って、この燃料噴射弁1においては、かかる部位での保持力と第1環状部40bからのホルダ20への押圧力との差によってニードル12のリフト量(軸線方向Aへの移動量)が変化してしまい、この燃料噴射弁1を設定燃料噴射量で噴射させることができなくなる虞がある。
また、運転中の燃焼室CC内は前述したが如く高温状態になっているので、特にノズル先端においては、ホルダ20やバルブボディ11、シール保持部材40等が熱膨張して、ホルダ20の先端とシール保持部材40の第1環状部40bとの間隔を変化させてしまう。これが為、この先端シール32が上記の如き圧縮保持構造のものである場合には、ホルダ20の先端とシール保持部材40の第1環状部40bとの間に軸線方向Aの押圧力が働き、上記の高圧状態のときと同様にニードル12のリフト量が変化してしまうので、この燃料噴射弁1を設定燃料噴射量で噴射させることができなくなる虞がある。
更に、この燃料噴射弁1を構成するホルダ20やシール保持部材40等の各種部品には設計寸法に対する公差バラツキがあるので、この先端シール32が上記の如き圧縮保持構造のものである場合には、燃料噴射弁1を組み立てた際のホルダ20の先端とシール保持部材40の第1環状部40bとの間の間隔が個々の燃料噴射弁1で異なってしまう。これが為、かかる構造からなる先端シール32の場合には、その間に先端シール部材を圧縮保持させることができず、シール性能が確保されない虞がある。
一方、そのような各種不都合を解消する為には先端シール部材を上記の如く挟み込んで圧縮保持させなければ良いのだが、これでは、その先端シール部材のシール性能を発揮させることができず、燃料噴射ノズル部と燃焼ガスとの接触面積を減少させてノズル先端の温度低下を図るという先端シール部の存在意義が無くなってしまう。
そこで、本実施例1にあっては、筒内圧や熱膨張、部品の設計公差バラツキに影響されることなく燃料噴射ノズル部(ここでは、ホルダ20)とシール保持部材40との間のシール性能を確保することができ、且つ、これらを少なくとも局部的に軸線方向Aへと相対移動させ得る構造の先端シール32を構築する。即ち、ここでは、その燃料噴射ノズル部とシール保持部材40との間における軸線方向Aの間隔が変化しても、その間のシール性能を保ちつつ、これらの相互間で軸線方向Aの力が互いに伝達させることのないように先端シール32を構成する。
具体的に、本実施例1の先端シール32は、図2及び図3に示す燃料噴射ノズル部(ホルダ20)とシール保持部材40における夫々の環状の溝20a2,40b2及びこれら各溝20a2,40b2により保持される環状の先端シール部材32Aで構成し、その先端シール部材32Aと各溝20a2,40b2との間の密着性を保ちながら、その先端シール部材32Aが各溝20a2,40b2の中で軸線方向Aへと移動し得るように配置する。
先ず、そのホルダ20の環状の溝20a2は第1円筒部20aにおける環状の先端面20a1に同心円上に形成する一方、そのシール保持部材40の環状の溝40b2はその先端面20a1と向き合わせた第1環状部40bにおける環状の対向面40b1に同心円上に形成し、その夫々の溝20a2,40b2の環状の開口部分を対向させて配置したものである。ここでは、その夫々の環状の溝20a2,40b2の外径と内径を同一の大きさに形成する。
ここで、ホルダ20とシール保持部材40との間で軸線方向Aの力を互いに伝えさせない為には、これらの間に介在させる先端シール32の構造も重要であるが、それ以前の根本的な問題としてその間に軸線方向Aの力が直接掛からないようにすることが必要になる。これが為、本実施例1にあっては、ホルダ20とシール保持部材40との間に軸線方向Aの隙間を設ける。従って、ホルダ20の先端面20a1とシール保持部材40の対向面40b1との間にも間隔が設けられるので、その夫々には軸線方向Aに間隔を空けて溝20a2,40b2が形成される。尚、ここで言う間隔とは、ノズル先端が燃焼ガスの圧力や温度に曝されていない非運転状態での間隔のことを言う。
また、本実施例1の先端シール32においては、その対向させて配置された内外径の同じ夫々の環状の溝20a2,40b2に先端シール部材32Aの開口端を各々挿入して保持させる。本実施例1にあっては、その先端シール部材32Aの外径と夫々の溝20a2,40b2の外径とを同一の大きさに形成にし、その先端シール部材32Aを各溝20a2,40b2に嵌合させる。これにより、その先端シール部材32Aは、環状の溝20a2,40b2との間のシール性能を確保した状態で保持される。
ここで、その先端シール部材32Aについては、その双方の開口端を溝20a2,40b2に挿入させるべく、ホルダ20の先端面20a1とシール保持部材40の対向面40b1との間の間隔よりも軸線方向Aの高さを高くする。
更に、本実施例1においては、その間隔と夫々の溝20a2,40b2の溝深さの総和よりも低くなるように先端シール部材32Aの高さを設定する。これにより、この先端シール部材32Aは、軸線方向Aの力が掛かった際に、夫々の溝20a2,40b2の中を荷重方向へと移動することができる。尚、その先端シール部材32Aの内径については、軸線方向Aへの移動を滑らかにする為に夫々の環状の溝20a2,40b2の内径よりも大きくする。
このように、本実施例1の先端シール部材32Aは、先端面20a1と対向面40b1との間の間隔よりも高く、且つ、その間隔と夫々の溝20a2,40b2の溝深さの総和よりも低くなるような高さに成形するが、その高さが低すぎれば軸線方向Aへと移動した際に溝20a2,40b2から脱落してしまう虞があり、その高さが高すぎれば、その間隔が狭まったときにホルダ20とシール保持部材40との間で軸線方向Aの力を伝達させてしまう虞がある。これが為、その先端シール部材32Aの高さの最適化を図らなければ、シール性能の低下やニードル12のリフト量変化を招く可能性がある。
従って、その先端シール部材32Aの高さは、筒内圧が最大のときの先端面20a1と対向面40b1との間においての最大変化量、その間におけるシール保持部材40等の熱膨張が最大のときの最大変化量を実験やシミュレーションから求めると共に、その間における各種部品の最大設計公差バラツキを求め、その各々の最大変化量や最大設計公差バラツキを加味した上で設定することが好ましい。例えば、この先端シール部材32Aの高さは、その間隔の離間方向と接近方向における夫々の最大変化量と最大設計公差バラツキを求め、その間隔の設計値にその離間方向の最大変化量と最大設計公差バラツキを加算した値よりも高く、且つ、その間隔の設計値と夫々の溝20a2,40b2の溝深さの総和からその接近方向の最大変化量と最大設計公差バラツキを減算した値よりも低くなるように設定する。
これにより、高圧の燃焼ガスによってシール保持部材40の第1環状部40bに押圧力が掛かり、その対向面40b1と先端面20a1との間隔が狭まってしまう場合であっても、その第1環状部40bから先端シール部材32Aに軸線方向Aの押圧力が働かないので、又はその押圧力が働いて先端シール部材32Aが軸線方向Aに移動したとしても当該先端シール部材32Aが溝40b2の溝底まで到達しないので、シール性能を確保しつつも、シール保持部材40からホルダ20へと軸線方向Aの力が伝達されることを回避することができる。また、高温の燃焼ガスによりノズル先端のシール保持部材40等が熱膨張してその間隔が狭まってしまう場合であっても、シール性能を確保しながら、先端シール部材32Aを介してシール保持部材40とホルダ20との間で相互に軸線方向Aの力が伝達されてしまうことを防止できる。また、その間隔が設計公差バラツキによって拡大又は縮小しても、シール性能が確保され、且つ、先端シール部材32Aの溝20a2,40b2からの脱落が防止されると共に、その先端シール部材32Aを介してのシール保持部材40とホルダ20との間における軸線方向Aへの力の伝達を防ぐことができる。
以上示した先端シール32を備える燃料噴射弁1においては、上述したガスシール部材30,33と軸シール部材31,31と先端シール32とによって燃焼室CC内の燃焼ガスの外部への漏れを抑制することができる。
また、この燃料噴射弁1においては、軸シール部材31,31と先端シール32によって、燃焼室CCから燃料噴射ノズル部(具体的には、ホルダ20)とシール保持部材40との間への燃焼ガスの流入を抑えることができるので、燃料噴射ノズル部における高温の燃焼ガスとの接触面積が小さくなる。これが為、この燃料噴射弁1によれば、その燃料噴射ノズル部の温度上昇が抑えられるので、残存燃料等からなるデポジットの生成が抑制され、燃料噴射量の低下を防ぐことができる。特に、この燃料噴射弁1は、最も燃焼ガスに曝されるノズル先端に先端シール32を配置してそのノズル先端の温度上昇を抑制しているので、ノズル先端においてのデポジットの生成に伴う噴孔11aの詰まりが回避され、燃料噴射量の低下を効果的に防ぐことができる。
更に、本実施例1の燃料噴射弁1においては、シール保持部材40とホルダ20との間で軸線方向Aの力が相互に伝達されないので、そのホルダ20のノズル先端に軸線方向Aの圧縮荷重が働かずニードル12のリフト量変化を抑えることができる。これが為、この燃料噴射弁1は、設定燃料噴射量からの燃料噴射量の変化が抑制され、運転中の筒内圧や熱膨張等に影響されることなく所望の設定燃料噴射量で燃料を噴射させることができる。
ここで、本実施例1の軸シール部材31や先端シール部材32Aは、ホルダ20よりも熱伝導率の低い低熱伝導率材料のセラミックスや有機材料、金属等を用いて成形することが好ましい。これにより、この燃料噴射弁1においては、その軸シール部材31や先端シール部材32Aからホルダ20への伝熱量が小さくなるので、燃料噴射ノズル部の温度上昇が効果的に抑制され、デポジットの生成を効果的に抑えることができる。
また、本実施例1にあっては、シール保持部材40の燃焼室CC側の先端(即ち、第1環状部40b)で先端シール部材32Aを保持しているので、仮に、その先端が燃焼室CC内に突出していると、かかる突出部位が極端に温度上昇して、これと接している先端シール部材32Aが耐熱温度を超えてしまう虞がある。これが為、このシール保持部材40は、その先端が燃焼室CC内に突出しないような位置関係に成形及び配置することが好ましい。そして、これにより、その先端シール部材32Aは、熱負荷が軽減されて耐久性が向上する。
次に、本発明に係る燃料噴射弁の実施例2を図1,図4及び図5に基づいて説明する。本実施例2は、前述した実施例1の燃料噴射弁1において先端シール32の構造を図4及び図5に示す如く変更し、それ以外については実施例1と同様に構成したものである。
本実施例2の先端シール32は、図4及び図5に示す相互に対向するホルダ20とシール保持部材40の環状の溝20a2,40b2及びこれら各溝20a2,40b2に挿入される環状の第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2で構成し、実施例1と同様に、その第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2と各溝20a2,40b2との間の密着性を保ちながら、その第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2が各溝20a2,40b2の中で軸線方向Aへと移動し得るように配置したものである。
その夫々の環状の溝20a2,40b2は、実施例1と同様に、内外径を同一にしてホルダ20の第1円筒部20aの先端面20a1とシール保持部材40の第1環状部40bの対向面40b1に形成したものであり、ここでは実施例1と同一のものを例示する。
また、第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2は、実施例1と同様にその開口端を夫々の環状の溝20a2,40b2に挿入して同心円上に配置する。ここでは、第1先端シール部材32B1を第2先端シール部材32B2よりも大きく成形する。
本実施例2の第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2については、その夫々の高さを実施例1の先端シール部材32Aと同一の高さに成形し、夫々の溝20a2,40b2からの脱落を防止すると共に、ホルダ20とシール保持部材40との間で軸線方向Aの力を互いに伝達させないように設定する。これが為、本実施例2の先端シール32おいても、ニードル12のリフト量変化が抑制されるので、所望の設定燃料噴射量で燃料を噴射させることができる。
更に、本実施例2の第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2は、径方向へと加圧等せずとも各溝20a2,40b2へ挿入可能な内外径に成形し、その一部分に図5に示す軸線方向Aの切り欠き32B11,32B21を形成する。また、その第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2は、その内周面に筒内圧等の外径方向への圧力が掛かったときに、その圧力によって拡がるよう厚さを設定する。
ここで、そのような切り欠き32B11,32B21は燃焼室CCの燃焼ガスを燃料噴射ノズル部(具体的には、ホルダ20)とシール保持部材40との間に流入させてしまうので、シール性能の観点からも燃料噴射ノズル部の温度上昇抑制の観点からも好ましくない。これが為、これら第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2については、図5に示す如く、各々の切り欠き32B11,32B21が重ならないよう周方向にずらして配置する。尚、図5の切り欠き32B11,32B21は図4のX−X線から見た際の位置関係で示しているが、ここでは図示の簡略化を図る為にY−Y線から見た際の図も図5で代用させるので、そのY−Y線から見たときの切り欠き32B11,32B21の位置関係は実際には逆である。
これにより、内周面に筒内圧が働いている第2先端シール部材32B2は、外側の第1先端シール部材32B1に圧着しながら外径方向へと拡がり、その第1先端シール部材32B1を外径方向に押し広げる。これが為、本実施例2の先端シール32においては、第1先端シール部材32B1の外周面と各溝20a2,40b2との間の密着性が高まり、嵌合させたのみの実施例1よりもシール性能を向上させることができる。
ここで、一番外側の先端シール部材(第1先端シール部材32B1)の外径が各溝20a2,40b2の外径に対して小さい場合、この先端シール部材は、外径方向へと押し広げられた際に大きく形状が変化して、その外周面と各溝20a2,40b2との間に隙間を生じさせ、シール性能を悪化させてしまう可能性がある。これが為、その一番外側の先端シール部材(第1先端シール部材32B1)は、その外径を夫々の溝20a2,40b2の外径と同等の大きさに成形することが好ましい。これにより、第2先端シール部材32B2によって押し広げられた際の一番外側の第1先端シール部材32B1の形状変化が小さくなるので、この先端シール32は、各溝20a2,40b2との間の密着性が良好になり、シール性能を更に向上させて燃料噴射ノズル部の温度上昇を抑制することができる。
従って、以上示した本実施例2の燃料噴射弁1は、実施例1と同様の効果を奏すると共に、その効果の中でもシール性能が更に向上されるので、その先端シール32によって実施例1以上に効果的なデポジットの抑制が図れ、燃料噴射量の低下をより効果的に防ぐことができる。
ところで、本実施例2にあっては2つの先端シール部材(第1及び第2の先端シール部材32B1,32B2)を設けて先端シール32を構成しているが、その先端シール32は、3つ以上の先端シール部材とこれらが挿入される溝20a2,40b2とで構成してもよく、上記と同等又はそれ以上のシール性能を確保することができる。
次に、本発明に係る燃料噴射弁の実施例3を図1,図6から図9に基づいて説明する。
ここで、先端シール32を構成するホルダ20やシール保持部材40、特に実施例1,2で説明した先端シール部材32A,32B1,32B2は小さな部品であり、これらを組み付けるのは容易なことではない。特に、その先端シール部材32A,32B1,32B2については、ホルダ20とシール保持部材40の間に挿入するので組み付け難い。従って、その組み付け性の悪さから先端シール32を正確に組み付けることができなければ、この先端シール32による良好なシール性能等の効果を確実なものとすることができなくなる。
そこで、本実施例3は、前述した実施例1の燃料噴射弁1において先端シール32の組み付け性を向上させるべく変更し、それ以外については実施例1と同様に構成する。具体的に、本実施例3の先端シール32は、ホルダ20又はシール保持部材40の何れか一方の環状の溝に先端シール部材を保持させ、その状態のままホルダ20とシール保持部材40とを組み付けることによって先端シール部材を他方の環状の溝に挿入できるよう構成する。
図6から図8には、相互に対向するホルダ20とシール保持部材40の環状の溝20a3,40b2及びこれら各溝20a3,40b2に挿入される環状の先端シール部材32Cで構成した先端シール32について例示している。この先端シール32は、その先端シール部材32Cをホルダ20の溝20a3に保持させて組み付けを行うものであり、実施例1と同様に、その先端シール部材32Cと各溝20a3,40b2との間の密着性を保ちながら、その先端シール部材32Cが各溝20a3,40b2の中で軸線方向Aへと移動できるように配置したものである。
先ず、実施例1と同様に、そのホルダ20の環状の溝20a3は第1円筒部20aの環状の先端面20a1に形成し、そのシール保持部材40の環状の溝40b2は第1環状部40bの環状の対向面40b1に形成する。本実施例3にあっては、その夫々の溝20a3,40b2の外径を同一の大きさに形成する一方、ホルダ20の溝20a3の内径をシール保持部材40の溝40b2の内径よりも大きくして、そのシール保持部材40の溝40b2の溝幅をホルダ20の溝20a3の溝幅よりも太くする。ここでは、そのシール保持部材40の溝40b2として実施例1と同一形状のものを例示する。
また、先端シール部材32Cは、その内外径がホルダ20の溝20a3の内外径と同等の大きさになるよう成形し、その溝20a3に保持されるようにする。従って、この先端シール32においては、その先端シール部材32Cの外径と夫々の溝20a3,40b2の外径とが同じ大きさに形成され、これらの間のシール性能が実施例1と同様に確保される。
ここで、この本実施例3の先端シール部材32Cは、ホルダ20の溝20a3に嵌合固定可能な内外径に成形してもよく、その溝20a3に軸線方向Aへと移動自在に保持可能な内外径に成形してもよい。
前者の嵌合固定される先端シール部材32Cの場合には、組み付け後における先端シール部材32Cの下端とシール保持部材40の溝40b2の溝底との間の間隔を次のように設定する。例えば、その間における筒内圧が最大のときの接近方向の最大変化量、その間におけるシール保持部材40等の熱膨張が最大のときの接近方向の最大変化量、その間における各種部品の接近方向の最大設計公差バラツキを求める。そして、これらの加算値よりもその間隔が大きくなるように先端シール部材32Cの高さや夫々の溝20a3,40b2の溝深さを設定する。これにより、筒内圧や熱膨張、設計公差バラツキによって先端シール部材32Cの下端と溝40b2の溝底との間隔が狭まっても、シール性能が確保された状態のままこれらが当接することはない。従って、この先端シール32においては、その先端シール部材32Cを介してシール保持部材40とホルダ20の相互間に軸線方向Aの力が伝達されないので、ニードル12のリフト量変化を抑制することができ、設定燃料噴射量からの燃料噴射量の変化を抑えることができる。
一方、後者の軸線方向Aへと移動自在な先端シール部材32Cの場合には、その高さを実施例1の先端シール部材32Aと同様のものに設定する。これにより、筒内圧や熱膨張、設計公差バラツキによって先端シール部材32Cの下端と溝40b2の溝底との間隔が狭まっても、シール性能が確保された状態のままこれらが当接することなく又は当接しても互いに押圧力が働かず、その先端シール部材32Cを介してシール保持部材40とホルダ20の相互間に軸線方向Aの力が伝達されない。従って、この先端シール32においても、ニードル12のリフト量変化を抑制することができ、設定燃料噴射量からの燃料噴射量の変化を抑えることができる。
ここで、かかる構造の先端シール32は、先端シール部材32Cの一端をホルダ20の溝20a3に保持させ、その保持状態のままホルダ20とシール保持部材40を組み付けることによって先端シール部材32Cの他端をシール保持部材40の溝40b2に挿入することができる。従って、本実施例3にあっては、容易に先端シール32を組み立てることができる。
以上示した本実施例3の燃料噴射弁1は、先端シール32の組み付け性が向上しているので、その先端シール32を正確に組み付けることができる。従って、この燃料噴射弁1は、その先端シール32によるシール性能等のような実施例1と同様の効果を確実に得ることができる。
ところで、上述した先端シール32は先端シール部材32Cをホルダ20の溝20a3に保持させる形態のものとして例示したが、その先端シール部材32Cは、図9に示す如くシール保持部材40の溝40b3に保持させる構造を採ってもよい。
例えば、この図9に示す先端シール32は、ホルダ20の先端面20a1に形成した実施例1と同一形状の環状の溝20a2と、シール保持部材40の対向面40b1に形成した環状の溝40b3と、これら各溝20a2,40b3に挿入される上記と同様の環状の先端シール部材32Cと、で構成する。ここで、そのシール保持部材40の溝40b3は、ホルダ20の溝20a2に対して外径が同一で且つ内径が大きく、その溝幅をホルダ20の溝20a2の溝幅よりも細くしたものである。また、この先端シール32においては、その先端シール部材32Cの外径と夫々の溝20a2,40b3の外径を同一にする。
従って、この図9に示す先端シール32においては、ホルダ20とシール保持部材40とを組み付ける際に、その先端シール部材32Cをシール保持部材40の溝40b3に保持させた状態のままホルダ20の溝20a2へと挿入することができ、組み付け性が向上するので、上記と同様の効果を奏することができる。
次に、本発明に係る燃料噴射弁の実施例4を図1,図10から図13に基づいて説明する。本実施例4は、前述した実施例1の燃料噴射弁1において先端シール32の構造を図10から図12に示す如く変更し、それ以外については実施例1と同様に構成したものである。
本実施例4の先端シール32は、シール保持部材40の対向面40b1とホルダ20の先端面20a1とに大きさの異なる環状の先端シール部材を少なくとも1つずつ保持させることによって組み付け性を向上させると共に、その夫々の内周面と外周面を嵌合させることによってシール性能を確保し、更に、その各先端シール部材の自由端とこれに対向する先端面20a1や対向面40b1との間に隙間を設けることによってシール保持部材40とホルダ20との間で軸線方向Aの力を伝達させないように構成したものである。
ここでは、図10から図12に示す如く、シール保持部材40の環状の対向面40b1に形成した環状の溝40b4と、ホルダ20の環状の先端面20a1に形成した環状の溝20a4と、そのシール保持部材40の溝40b4に開口端の一方が保持された環状の第1先端シール部材32D1と、そのホルダ20の溝20a4に開口端の一方が保持された環状の第2先端シール部材32D2と、で構成した先端シール32を例示する。
先ず、この先端シール32においては、そのシール保持部材40の溝40b4と第1先端シール部材32D1の内外径を同じ大きさに形成し、且つ、そのホルダ20の溝20a4と第2先端シール部材32D2の内外径を同じ大きさに形成する。これにより、その第1先端シール部材32D1はシール保持部材40の溝40b4に嵌合されて保持され、第2先端シール部材32D2はホルダ20の溝20a4に嵌合されて保持されるので、先端シール32の組み付け性を向上させることができる。
また、この先端シール32においては、その第1先端シール部材32D1の内径と第2先端シール部材32D2の外径を同じ大きさに設定し、その夫々の自由端側の内周面と外周面とを嵌合させてシール性能を確保する。これが為、その第1及び第2の先端シール部材32D1,32D2の高さや夫々の溝20a4,40b4の溝深さについては、ホルダ20とシール保持部材40とを組み付けた際に第1先端シール部材32D1と第2先端シール部材32D2とが嵌合されるよう設定する。
ここで、その第1先端シール部材32D1の自由端とホルダ20の先端面20a1との間においての各種部品の離間方向の最大設計公差バラツキを求め、更に、その第2先端シール部材32D2の自由端とシール保持部材40の対向面40b1との間においての各種部品の離間方向の最大設計公差バラツキを求める。そして、その第1及び第2の先端シール部材32D1,32D2の高さや夫々の溝20a4,40b4の溝深さは、その夫々が最大設計公差バラツキの場合においても第1先端シール部材32D1と第2先端シール部材32D2とが嵌合されるように設定する。これにより、この先端シール32は、設計公差バラツキによって第1先端シール部材32D1と第2先端シール部材32D2との嵌合状態が解除されず、シール性能を保つことができる。
一方、この先端シール32においては、ホルダ20とシール保持部材40とを組み付けた際に、第1先端シール部材32D1の自由端とホルダ20の先端面20a1との間に所定の間隔ができ、且つ、第2先端シール部材32D2の自由端とシール保持部材40の対向面40b1との間にも所定の間隔ができるよう設定する。ここでは、その間における筒内圧が最大のときの接近方向の最大変化量、その間におけるシール保持部材40等の熱膨張が最大のときの接近方向の最大変化量、その間における各種部品の接近方向の最大設計公差バラツキを求める。そして、これらの加算値よりもその夫々の間隔が大きくなるように第1及び第2の先端シール部材32D1,32D2の高さや夫々の溝20a4,40b4の溝深さを設定する。これにより、筒内圧や熱膨張、設計公差バラツキによって夫々の間隔が狭まって、シール性能が確保された状態のまま第1及び第2の先端シール部材32D1,32D2が軸線方向Aにて係止されずに相対移動しても、その夫々の間に隙間を空け続けることができる。従って、この先端シール32においては、第1及び第2の先端シール部材32D1,32D2を介してシール保持部材40とホルダ20の相互間に軸線方向Aの力が伝達されることはないので、ニードル12のリフト量変化を抑制することができ、設定燃料噴射量からの燃料噴射量の変化を抑えることができる。
以上示した本実施例4の燃料噴射弁1は、実施例2と同様に先端シール32の組み付け性が向上しているので、その先端シール32を正確に組み付けることができる。従って、この燃料噴射弁1は、その先端シール32によるシール性能等の実施例1と同様の効果を確実に得ることができる。
ところで、上述した先端シール32においては、第1及び第2の先端シール部材32D1,32D2の夫々の内周面に筒内圧が掛かるので、その筒内圧の大きさや嵌合領域の大きさ、その夫々の厚さ等により嵌合部分に隙間ができ、そこでのシール性能が妨げられる虞がある。
そこで、本実施例4の先端シール32は、例えば図13に示す如く、更にもう1つ以上先端シール部材(ここでは、第3先端シール部材32D3)を設けることが好ましい。これにより、この先端シール32は、ニードル12のリフト量変化の抑制等の実施例1と同様の効果を奏しながら、確固たるシール性能を確保することができる。
この第3先端シール部材32D3は、その内径を第1先端シール部材32D1の外径と同じ大きさに成形し、同一の内外径に形成されたホルダ20の溝20a5に嵌合させる。その第3先端シール部材32D3の高さと溝20a5の溝深さとの関係は、上述した第1先端シール部材32D1の高さと溝20a4の溝深さ、第2先端シール部材32D2の高さと溝40b4の溝深さの関係と同等に設定する。
次に、本発明に係る燃料噴射弁の実施例5を図1及び図14に基づいて説明する。本実施例5は、前述した実施例4の燃料噴射弁1において先端シール32の組み付け性を向上させつつその構成部品点数の削減を図り、それ以外については実施例4と同様に構成したものである。
具体的に、本実施例5は、実施例4の先端シール32において、複数の先端シール部材の内の少なくとも1つをシール保持部材40の対向面40b1又はホルダ20の先端面20a1に一体化させたものである。
例えば、ここで例示する先端シール32においては、前述した図13に示す実施例4と同様の溝20a4,20b5をホルダ20の先端面20a1に形成し、その夫々の溝20a4,20b5に第2及び第3の先端シール部材32D2,32D3を嵌合して保持させる。その第2先端シール部材32D2の高さと溝40b4の溝深さについては、実施例4と同様にして設定する。また、その第3先端シール部材32D3の高さと溝20a5の溝深さについても実施例4と同様にして設定する。
一方、シール保持部材40の対向面40b1には、これと同心円で且つ大きさの異なる環状の第1及び第2の先端シール部42a,42bが先端面20a1に向けて垂設する。その第1先端シール部42aは、図13に示す実施例4の第1先端シール部材32D1を対向面40b1に一体化させたものと同等であり、その自由端側を第2及び第3の先端シール部材32D2,32D3の間に嵌合させるべく成形する。また、その第2先端シール部42bは、その自由端側の外周面を第2先端シール部材32D2の内周面に嵌合させるべく成形する。
ここで、その第1及び第2の先端シール部42a,42bについては、その自由端とホルダ20の先端面20a1との間における各種部品の離間方向の最大設計公差バラツキを求め、この最大設計公差バラツキの場合でも第2先端シール部材32D2や第3先端シール部材32D3に嵌合されるような高さに成形する。これにより、この先端シール32は、設計公差バラツキに拘わらずシール性能を保つことができる。
また、この先端シール32においても、ホルダ20とシール保持部材40とを組み付けた際に、第1及び第2の先端シール部42a,42bの夫々の自由端とホルダ20の先端面20a1との間に所定の間隔ができるよう設定する。従って、その間における筒内圧が最大のときの接近方向の最大変化量、その間におけるシール保持部材40等の熱膨張が最大のときの接近方向の最大変化量、その間における各種部品の接近方向の最大設計公差バラツキを求める。そして、その夫々の間隔がこれらの加算値よりも大きくなるように第1及び第2の先端シール部42a,42bの高さを設定する。これにより、筒内圧や熱膨張、設計公差バラツキによって夫々の間隔が狭まってもシール性能が確保された状態のままその夫々の間に間隔を空け続けることができるので、第2及び第3の先端シール部材32D2,32D3並びに第1及び第2の先端シール部42a,42bを介したシール保持部材40とホルダ20の相互間の軸線方向Aの力の伝達を回避できる。従って、この先端シール32においては、ニードル12のリフト量変化を抑制することができ、設定燃料噴射量からの燃料噴射量の変化を抑えることができる。
以上示した本実施例5の燃料噴射弁1においては、先端シール部材の一体化により部品点数を削減することができ、更に、実施例4よりも先端シール32の組み付け性が向上される。従って、この燃料噴射弁1は、原価を抑えつつも、より正確に先端シール32を組み付けることができ、シール性能等の実施例1で説明したものと同様の効果を確実に得ることができる。
ところで、ここではホルダ20の先端面20a1に先端シール部材を一体化させたものを例示したが、これとは逆に先端シール部材をシール保持部材40の対向面40b1に一体化させてもよく、これにより、この先端シール32は、その上述した例示形態と同様の効果を得ることができる。
また、シール保持部材40の対向面40b1とホルダ20の先端面20a1の双方に先端シール部材を一体化させてもよい。例えば、図15に示すように、シール保持部材40の対向面40b1には上記と同様の第1及び第2の先端シール部42a,42bを設け、ホルダ20の先端面20a1には環状の第1及び第2の先端シール部22a,22bを対向面40b1に向けて垂設する。
その第1先端シール部22aは、上記の第3先端シール部材32D3を先端面20a1に一体化させたものと同等であり、その自由端側の内周面を第1先端シール部42aの外周面に嵌合させるべく成形する。一方、その第2先端シール部22bは、上記の第2先端シール部材32D2を先端面20a1に一体化させたものと同等であり、その自由端側を第1及び第2の先端シール部42a,42bの間に嵌合させるべく成形する。
ここで、その第1及び第2の先端シール部22a,22bについては、その自由端とシール保持部材40の対向面40b1との間における各種部品の離間方向の最大設計公差バラツキを求め、この最大設計公差バラツキの場合でもホルダ20の第1先端シール部42aや第2先端シール部42bに嵌合されるような高さに成形する。これにより、この先端シール32は、設計公差バラツキに拘わらずシール性能を保つことができる。
更に、その第1及び第2の先端シール部22a,22bについても、その夫々の自由端とシール保持部材40の対向面40b1との間に所定の間隔を設ける。従って、ここでも、その間における筒内圧や熱膨張が最大のときの接近方向の夫々の最大変化量、その間における各種部品の接近方向の最大設計公差バラツキを求め、その夫々の間隔がこれらの加算値よりも大きくなるように第1及び第2の先端シール部22a,22bの高さを設定する。これにより、筒内圧や熱膨張、設計公差バラツキによって夫々の間隔が狭まってもシール性能が確保された状態のままその夫々の間に間隔を空け続けることができるので、夫々の先端シール部22a,22b,42a,42bを介したシール保持部材40とホルダ20の相互間の軸線方向Aの力の伝達を回避できる。従って、この先端シール32においても、ニードル12のリフト量変化を抑制することができ、設定燃料噴射量からの燃料噴射量の変化を抑えることができる。
このように、シール保持部材40の対向面40b1とホルダ20の先端面20a1の双方に一体的な先端シール部42a,42b,22a,22bを設けることによって、この先端シール32においては、更なる部品点数の削減と組み付け性の向上が図れる。従って、この先端シール32は、より原価を低減させることができ、且つ、より確実にシール性能等の実施例1で説明した効果を奏することができる。
次に、本発明に係る燃料噴射弁の実施例6を図16に基づいて説明する。本実施例6は、前述した各実施例1〜5の燃料噴射弁1においてシール保持部材40を変更し、それ以外については各実施例1〜5と同様に構成したものである。
前述した各実施例1〜5の燃料噴射弁1は、既にホルダ20が圧入等されたシール保持部材40を燃料噴射弁取付孔101の第1円形孔部101aに圧入やねじ込み等することによって固定する。または、先にシール保持部材40を第1円形孔部101aに圧入やねじ込み等しておき、そこにホルダ20等を圧入等して燃料噴射弁1を燃料噴射弁取付孔101に固定する。しかしながら、この燃料噴射弁1においては、そのような取付順序で取り付ける際にシール保持部材40とホルダ20との間に軸線方向Aの力が働くので、その軸線方向Aにおける間隔、特にシール保持部材40の対向面40b1とホルダ20の先端面20a1との間の間隔が設計範囲内に収まり難くなり、例えば、筒内圧によりシール保持部材40から先端シール32を介してホルダ20に圧縮荷重が掛かってしまう虞がある。
そこで、本実施例6にあっては、シール保持部材40の対向面40b1とホルダ20の先端面20a1の間隔を設計範囲内に収めるべく、前述した各実施例1〜5のシール保持部材40を図16に示すシール保持部材140に置き換える。この本実施例6のシール保持部材140は、燃焼室CC側から燃料噴射弁取付孔101へ挿入できるように、各実施例1〜5のシール保持部材40から第2環状部40cを除いたものと同等の形状に成形する。
この本実施例6の燃料噴射弁1においては、弁本体10やホルダ20等のシール保持部材140以外の部品を燃料噴射弁取付孔101に挿入し、これらをクランプ等でシリンダヘッド100に固定しておく。そして、シール保持部材140を燃焼室CC側から燃料噴射弁取付孔101に圧入又はねじ込んで、このシール保持部材140に軸シール部材31,31や先端シール32の構成部品等を介して弁本体10等を保持させる。尚、先端シール32の構造如何では、この先端シール32を正しく組み立てる為に、シール保持部材140を圧入等する段階で取り付ける先端シール32の構成部品もある。
このように、本実施例6の燃料噴射弁1は、先端シール32が配置される燃焼室CC側からシール保持部材140を燃料噴射弁取付孔101に取り付ける構造を採っているので、シール保持部材40とホルダ20との間に大きな軸線方向Aの力を掛けずとも組み立てることができる。これが為、この燃料噴射弁1においては、組み付け時におけるシール保持部材40の対向面40b1とホルダ20の先端面20a1の間隔が管理し易くなり、その間隔を容易に設計範囲内に収めることができるようになる。その間隔は前述した各実施例1〜5の夫々の効果を得る為に設計範囲内に収めなければならないものであり、従って、本実施例6の燃料噴射弁1は、その各実施例1〜5の夫々の効果を確実なものとすることができる。
以上のように、本発明に係る燃料噴射弁は、安定した噴射量で燃料を噴射させる技術として有用である。
本発明に係る燃料噴射弁における実施例1〜5の燃料噴射ノズル部を示す部分断面図である。 本発明に係る燃料噴射弁の実施例1の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 図2のX−X線及びY−Y線から見た実施例1のノズル先端の断面図である。 本発明に係る燃料噴射弁の実施例2の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 図4のX−X線及びY−Y線から見た実施例2のノズル先端の断面図である。 本発明に係る燃料噴射弁の実施例3の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 図6のX−X線から見た実施例3のノズル先端の断面図である。 図6のY−Y線から見た実施例3のノズル先端の断面図である。 実施例3の燃料噴射弁の他の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 本発明に係る燃料噴射弁の実施例4の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 図10のX−X線から見た実施例4のノズル先端の断面図である。 図10のY−Y線から見た実施例4のノズル先端の断面図である。 実施例4の燃料噴射弁の他の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 本発明に係る燃料噴射弁の実施例5の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 実施例5の燃料噴射弁の他の構成を示す図であって、その燃料噴射ノズル部のノズル先端を拡大した部分断面図である。 本発明に係る燃料噴射弁における実施例6の燃料噴射ノズル部を示す部分断面図である。
符号の説明
1 燃焼噴射弁
10 弁本体
11 バルブボディ
11a 噴孔
12 ニードル
20 ホルダ
20a1 先端面
20a2,20a3,20a4,20a5
22a 第1先端シール部
22b 第2先端シール部
32 先端シール
32A 先端シール部材
32B1 第1先端シール部材
32B2 第2先端シール部材
32C 先端シール部材
32D1 第1先端シール部材
32D2 第2先端シール部材
32D3 第3先端シール部材
40,140 シール保持部材
40b 第1環状部
40b1 対向面
40b2,40b3,40b4
42a 第1先端シール部
42b 第2先端シール部
101 燃料噴射弁取付孔
A 軸線方向
CC 燃焼室

Claims (5)

  1. ニードルの軸線方向への往復移動により燃料を噴孔から噴射又は停止させる弁本体と、燃料噴射弁取付孔に挿入されて前記弁本体を内方で一体的に保持するホルダと、を備えた燃料噴射弁において、
    前記噴孔側の前記弁本体及び前記ホルダからなる燃料噴射ノズル部の先端に配置した先端シールと、前記燃料噴射弁取付孔に挿入して固定され、前記燃料噴射ノズル部との間で前記先端シールを保持するシール保持部材と、を設け、
    前記先端シールは、前記燃料噴射ノズル部と前記シール保持部材との間のシール性能を保ちつつ当該燃料噴射ノズル部とシール保持部材とを少なくとも局部的に軸線方向へと相対移動させ得るよう構成したことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記先端シールは、前記燃料噴射ノズル部と前記シール保持部材との間のシール性能を保ちつつ当該燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間で軸線方向へと移動可能な先端シール部材を少なくとも1つ備えることを特徴とした請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記先端シールは、前記燃料噴射ノズル部又は前記シール保持部材の内の何れか一方に保持され、且つ、該燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間のシール性能を保ちつつ他方に対して軸線方向にて当接することのない先端シール部材を備えることを特徴とした請求項1記載の燃料噴射弁。
  4. 前記先端シールは、前記燃料噴射ノズル部と前記シール保持部材とに少なくとも1つずつ保持され、互いの嵌合状態を保つことで当該燃料噴射ノズル部とシール保持部材との間のシール性能を確保しつつ軸線方向にて係止されずに当該軸線方向へと相対移動可能な先端シール部材を備えることを特徴とした請求項1記載の燃料噴射弁。
  5. 前記先端シールは、前記燃料噴射ノズル部と前記シール保持部材の一方又は双方に、前記先端シール部材が一体化された先端シール部を有することを特徴とした請求項4記載の燃料噴射弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2013183306A1 (ja) * 2012-06-08 2016-01-28 本田技研工業株式会社 燃料噴射装置

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