JP4632105B2 - 固定部材およびそれを用いた高圧ポンプ - Google Patents

固定部材およびそれを用いた高圧ポンプ Download PDF

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Description

本発明は、固定部材に関し、特に、部材間を軸方向に係止するのに用いられる固定部材に関する。
従来、軸などの抜け止めに用いられる固定部材としてのC−リングが知られている(たとえば、特許文献1等)。一般に、C−リングは円周に沿ったC字形を呈する薄いリング状の部材であり、相手部材に組付ける際には、内径を軸径以上に押し広げたり、外径を相手部材の穴の径以下に縮めたりするような径方向の変形を伴う。そして、径の大きさを変えられたC−リングは、たとえば、軸または相手部材の穴の内壁に形成された溝に装着され、このとき自らが持つ弾性力により溝の径に倣うことによって抜け止め作用を発揮する。
特開2000−282459号公報
このようなC−リングは、弾性を有する材質から作製し、上述した径方向の弾性変形がなされるのに十分な弾性力を確保できる形状に設計する必要がある。たとえば、C−リングの板厚を厚くしたり軸横断面の断面積を大きくしたりすると、C−リングの曲げ剛性が高まる一方、その弾性が低下してしまう。このため、一般的なC−リングは、その板厚および軸横断面の断面積を小さく設計されている。ところが、相手部材と接触可能な面積が小さいと、C−リングは狭い面積で相手部材からの荷重を受けることになるため、特に過大なスラスト荷重がかかるような場合には、相手部材の溝に陥没を生じさせたりC−リング自体が破損したりといった問題が発生してしまう。また、熱処理等でC−リングの硬度を向上させる場合もその弾性が低下してしまうため、C−リング自体の強度を高める処置を施すことは困難であった。
このような問題に対し、特許文献1には、断面積が大きく曲げ剛性の高いC−リングに切り込みを形成し、当該切り込みにより径方向の幅を小さくした部分での弾性変形を可能にした例が開示されている。しかしながら、過大なスラスト荷重を受ける部位にこのようなC−リングを適用する場合、表面硬度を上げるために熱処理を施す必要がある。熱処理により全体の剛性が向上すると、切り込み部分においても弾性変形が困難となるため、切り込み部分からの破損が起こりやすいという問題があった。
また、特許文献1には、C−リングをいくつかのパーツに分割した分割キーを円環状に配置し、各分割キーの外周の円弧面全体をリング状の弾性部材の内周面で覆うように固接した例が開示されている。この場合は、分割キーの曲げ剛性および表面硬度を高めてから弾性部材に固接することができる。しかしながら、この従来例によるC−リングでは、弾性部材の内周が分割キーの外周と同一円弧面上で固接されているため、弾性部材の変形が各分割キーの外周部分に妨げられ、全体として極めて小さな範囲でしか径を縮小できないという欠点があった。
さらに、このようなC−リングを相手部材の溝に嵌合すると、溝壁面に弾性部材と分割キーとがともに当接して相手部材からの押圧力を受けることになる。このため、C−リングに過大なスラスト荷重がかかると、曲げ剛性の低い弾性部材のみが塑性変形してしまうおそれがあった。また、周方向に複数の分割キーおよび弾性部材を交互に配置し、隣接する分割キー同士をそれぞれ弾性部材で接続したC−リングの例も開示されているが、このようなC−リングには、装着の際に各弾性部材に圧縮および引っ張りの双方の力が作用するため、弾性部材が破損したり、弾性部材が分割キーより剥離したりするという問題が生じやすい。
そこで、本発明の目的は、大きなスラスト荷重に耐えうる抜け止め用の固定部材を提供することにある。
請求項1に記載の発明によると、固定部材は、弾性体および複数の接触部材を備えている。弾性体は、断面視略優弧状、すなわち略円周の一部に沿うC字形状を呈している。弾性体の曲率半径は、当該弾性体が弾性変形することにより可変となっている。複数の接触部材は、弾性体と径方向で対向して設けられており、弾性体と径方向で対向する側壁が断面視略円弧状に形成されている。この側壁は、弾性体の曲率半径よりも小さい曲率半径で形成されている。ここで、弾性体は、接触部材と接続されているものであってもよい。また、接触部材とは別体の部材であり固定部材の装着時に接触部材の径内方向に配置されるものであってもよい。後者の場合は、弾性体が、弾性変形によって縮径された状態で、各接触部材の径方向内側の側壁に対向するように配置される。なお、この場合、「側壁」は、接触部材が径方向内側に形成する凹曲面を指している。また、弾性体が接触部材の径外方向に設けられている場合、「側壁」は、接触部材が径方向外側に形成する凸曲面を指している。
この構成では、固定部材が固定する相手部材からスラスト荷重を受ける接触部材を、固定部材の径の変更および接触部材の径方向への付勢を担う弾性体とは別の材質から作製することができる。このため、接触部材に弾性を持たせることなく弾性変形が可能となるので、接触部材の表面硬度や剛性を向上させることにより、過大なスラスト荷重のかかる部位での抜け止めに用いることができる。したがって、大きなスラスト荷重に耐えうる抜け止め用の固定部材を得ることができる。
さらに請求項1に記載の発明によると、接触部材の側壁の一部に径方向へ窪む係止溝を設け、るともに、弾性体を折り曲げることによって接触部材の係止溝に挿入可能な接続部位を設けている。この接続部位は、弾性体の一部が径方向接触部材側へ突出する形状を呈している。弾性体の接続部位を係止溝に挿入して固定部材を組付けることで、接触部材と弾性体との間の位置決めもしくは圧入による双方の固定を行うことができる。したがって、過大なスラスト荷重に耐えうるのみならず、組付けおよび相手部材への装着が容易である固定部材を提供することができる。
請求項2に記載の発明によると、側壁は接触部材の径方向内側に形成されており、弾性体は接触部材の側壁に沿って弾性変形された状態で当該側壁の径内方向に設けられている。この構成は、上述したように弾性体が接触部材を拡径方向に付勢することで、相手部材に形成された溝壁面に装着される固定部材が径外方向への付勢力によって相手部材の溝壁面に当接して取付けられるものである。この取付けられた状態では、弾性部材の曲率半径と接触部材の側壁の曲率半径とが略一致していることが好ましい。このように、弾性体が接触部材に加える付勢力を利用して、大きなスラスト荷重を接触部材で受け持つ固定部材を得ることができる。
また、複数の接触部材の配置により構成する円環の軸方向において、接触部材の側壁は、軸方向先端側に設けられ、先端面に向かって拡径するように形成されているテーパ面である。弾性体は、このテーパ状の側壁によって、軸方向基端側から支持されるように設けられる。この構成による固定部材を相手部材に装着する際、接触部材を一方の相手部材の溝に嵌合させた状態で弾性体を側壁としてのテーパ面の径内方向に配置し、さらに、接触部材の先端面で他方の相手部材の軸方向の抜け止めを行うことが例示される。このとき、側壁で弾性体を軸方向へ支持することによって、固定部材の装着後に弾性体が脱落することを防止できる。さらに、弾性体を支持する側壁を複雑な形状とはせずにテーパ面とするため、上記効果を奏する接触部材の製造が容易である。
請求項3に記載の発明によると、接触部材は、軸方向先端側で大径、軸方向基端側で小径となるような、軸方向で径を異にする略円弧面を形成している。このように構成される場合、軸方向先端側で大径に形成された方の略円弧面が「特許請求の範囲」に記載の「側壁」にあたる。この構成によると、接触部材は内径の異なる部分にて段差を形成しており、弾性体は、当該段差の軸方向先端側に配置され、接触部材の軸方向先端側に形成された先端面よりも軸方向基端側に配置される。言い換えると、上述した軸方向において弾性体が軸方向に占めるスペースは、接触部材の大径部分の軸方向深さの範囲内に収められる。このように、前述のテーパ状の側壁に代えて、段差をなす大径の略円弧面状の側壁を採用する構成でも、接触部材の段差部分を利用することにより、弾性体を軸方向へ支持することができる。ここで、前述のように側壁がテーパ面であるとすれば、弾性体が拡径することによって移動し、接触部材の先端面よりも軸方向先端側へ突出して相手部材に当接することが考えられるため、弾性部材の摩耗を完全に防ぐことはできない。これに対し、この構成では、弾性体が拡径しても軸方向には移動せず、かつ、弾性体は接触部材の大径部分に収められて先端面よりも軸方向基端側に位置するため、弾性部材を相手部材に当接させることなく接触部材のみで相手部材からのスラスト荷重を受けることができる。したがって、弾性部材の脱落を防ぎ、かつ、弾性部材にスラスト荷重がかからないような構成とすることができる。
請求項に記載の発明によると、弾性体は接触部材の側壁に倣い曲率半径を変更可能としている。つまり、この弾性体の曲率半径は、縮小されて側壁の曲率半径と略同一の値となりうる。接触部材の側壁が径方向内側であり、弾性体が接触部材の径内方向に配置される場合にこの構成を採用すると、弾性体が側壁に沿ってその周全体で接触部材を拡径方向へ付勢することになる。このように、接触部材の側壁と弾性体とが、各接触部材の周方向両端の二点のみでなく周全体で接するため、装着時の固定部材全体としての構造が安定する。一方、接触部材の側壁が径方向外側であり、弾性体が接触部材の径外方向に配置される場合にこの構成を採用すると、弾性体を塑性変形に至らせることなく固定部材全体としての径を十分に縮小させることが可能になる。
請求項に記載の発明によると、接触部材の硬度を、弾性体の硬度より大きくすることにより、接触部材が相手部材に接触する部位で大きなスラスト荷重を受けることができる。このため、大きなスラスト荷重を受ける部位での使用に適した抜け止め用の固定部材が得られる
請求項に記載の発明によると、接触部材の側壁の一部を、弾性体と溶接して取付ければ、接触部材と弾性体とが共に金属製であって互いに接続されている構成を採用する場合に、接続用の別部材を用いて製造する必要がない。このように、製造コストを小さく抑えたうえで、互いに異なる材質から作製された接触部材と弾性体とをあらかじめ一体として固定部材を製造することができる。このため、固定部材を相手部材に装着する際には、弾性体と接触部材との位置決めを省いて容易に装着を行うことができる。なお、各接触部材の側壁と弾性体との溶接箇所は、弾性体の径を変更可能とするために、側壁の周方向の一点のみとすればより好ましい。
請求項に記載の発明によると、複数の接触部材の配置により構成する円環の軸方向において、接触部材の軸方向の先端を先端面とすると、弾性体の軸方向先端側は、先端面と同一平面上または先端面よりも軸方向基端側に位置している。言い換えると、固定部材の上述した軸方向における先端側では、弾性体の軸方向先端側に対して接触部材の軸方向先端側が突出している。このため、固定部材の先端側から過大なスラスト荷重が加わる場合に、接触部材の先端面でスラスト荷重を受けることが可能であり、かつ、弾性部材にスラスト荷重がかからないような構成とすることができる。
請求項に記載の発明によると、固定部材は、断面視略優弧状の弾性体、および、当該弾性体の内周壁に沿って取付けられる複数の接触部材を備えている。ここで、弾性体は略円周に沿うC字形を呈し、弾性変形することによりその曲率半径を可変としている。また、複数の接触部材は、断面視略円弧状の外周側面で弾性体の内周壁に対向しており、当該外周側面の曲率半径は弾性体の曲率半径よりも小さく設定されている。このため、接触部材の外周側面の径を変化させることなく弾性体のみを変形させることにより、固定部材全体としての径を容易に拡大および縮小させることができる。また、接触部材を弾性変形可能な部材で構成する必要がないので、接触部材の表面硬度や剛性を向上させることにより、過大なスラスト荷重のかかる部位での抜け止めに用いることができる。したがって、大きなスラスト荷重に耐えうる抜け止め用の固定部材を得ることができる。
また、各接触部材には、外周側面の一部が径方向内側へ窪む係止溝が形成されている。また、弾性体には、各接触部材の係止溝に挿入するための接続部位が、内周壁側から見て径方向内側に突出して設けられている。この接続部位は、弾性体自体が折り曲げられることにより形成されている。当該接続部位を各接触部材の係止溝に挿入して組付けることで、接触部材を弾性体に精密に固定する必要がなくなるため、簡単な製造工程により過大なスラスト荷重に耐えうる固定部材を提供できる。
請求項に記載の発明によると、弾性体の内周壁が接触部材の外周側面に倣うように当該弾性体の曲率半径を縮小させることで、弾性体の内径が接触部材の外周側面の曲率半径に一致するまで固定部材全体としての径を縮めることができる。したがって、弾性体の曲率半径を縮小する際に接触部材と干渉することがないうえに、当該曲率半径が最小の際に広範囲で接触部材の外周側面に接するため、弾性体が径方向内側から無理な力を受けることがない。このため、弾性体および接触部材の損傷や両者間での分離が生じにくく、大きなスラスト荷重を受ける部位での抜け止めに用いることができる。
請求項10に記載の発明によると、接触部材は、その外周側面の周方向における両端の中間位置で弾性体に取付けられている。当該中間位置は、弾性部材に接触部材の外周側面を狭い面積で取付けたとき、最も安定して接触部材を保持することのできる位置である。このため、固定部材の径を変化させるのに、弾性体と接触部材との取付け位置において接触部材の干渉や変形量の偏りが生じにくくなり、弾性体から接触部材が分離するという問題を防ぐことができる。これにより、大きなスラスト荷重に耐えうる抜け止め用の固定部材を提供することができる。
請求項11に記載の発明によると、接触部材の硬度を、弾性体の硬度より大きくすることにより、接触部材が相手部材に接触する部位で大きなスラスト荷重を受けることができる。このような固定部材は、大きなスラスト荷重が発生する部位に使用することができる。なお、この構成によれば、径方向内側に軸などを保持して抜け止め効果を持たせる場合にも、接触部材に摩耗や陥没が発生することを防ぐことができる。
また、請求項12に記載の発明によると、複数の接触部材が並ぶ円環の中心軸方向において、弾性体の軸方向の長さは、接触部材の外周側面の軸方向の長さよりも小さい。つまり、弾性体の幅全体が接触部材の軸方向における両端の間の位置にあるため、この固定部材を嵌合する相手部材の溝壁面には、弾性体をスラスト方向に当接させることなく接触部材のみを当接させることができる。これにより、接触部材のみが相手部材の溝壁面とスラスト方向に接触して押圧力を受けるようにした抜け止め状態での固定が可能となる。したがって、弾性体にかかる力を低減させることができるので、固定部材全体での過大なスラスト荷重に対する耐久性はより向上する。
請求項13に記載の発明によると、固定部材は、各接触部材が外周側面の一部を弾性体の内周壁に溶接されることで構成されている。すなわち、接触部材と弾性体とが共に金属製である場合、両者を溶接により固定すると、接触部材が弾性体から脱落することを防止できるため、過大なスラスト荷重に対する固定部材の耐久性をさらに高めることができる。
以上は、固定部材の発明として説明してきたが、上述の固定部材を備える高圧ポンプの発明として実現することもできる。
すなわち、本発明の請求項14に係る高圧ポンプは、燃料を加圧可能な加圧室、加圧室にて加圧される燃料を吐出する吐出部、および、加圧室へ燃料を供給する燃料通路を形成しているハウジングと、加圧室を液密に保つために加圧室の上流側に配置されて開状態と閉状態とに変化可能な弁部と、請求項1〜7のいずれか一項に記載された構成と同一の構成を有する固定部材とを備えている。弁部は、ハウジングの燃料通路を構成する内壁に組み付けられている。弁部を組付ける際、固定部材の接触部材は、燃料通路の内側を通して配設され、当該燃料通路において弁部と隣接する下流側で円環を構成するよう配置されるとともに、弾性体の弾性変形により径外方向へ移動して位置決めされる。そして、固定部材は、接触部材を弁部に当接させることによって当該弁部を燃料通路側から係止する機能を担う。
このように、固定部材は、弾性体の弾性変形を利用して燃料通路の内側に位置決めされるため、弁部を燃料通路側から係止する接触部材自体が弾性を有していなくともよい。したがって、この構成における固定部材は、加圧室で加圧された燃料による内圧を受ける弁部から過大なスラスト荷重がかかる部位に取付けられていても、接触部材の表面硬度や剛性を向上させることによってスラスト荷重に耐えうるものとなる
また、本発明の請求項15に係る高圧ポンプは、燃料を加圧可能な加圧室、加圧室にて加圧される燃料を吐出する吐出部、および、加圧室へ燃料を供給する燃料通路を形成しているハウジングと、加圧室を液密に保つために加圧室の上流側に配置されて開状態と閉状態とに変化可能な弁部と、請求項8〜13のいずれか一項に記載された構成と同一の構成を有する固定部材とを備えている。弁部は、ハウジングの燃料通路を構成する内壁に組み付けられている。そして、固定部材は、弾性体の弾性変形により径を縮めた状態で燃料通路の内側を通して配設され、当該燃料通路において弁部と隣接する下流側で径を拡げて位置決めされるとともに、接触部材を弁部に当接させることによって、弁部を燃料通路側から係止することを特徴とする。
この場合、固定部材は、弾性体の弾性変形により径を縮めた状態で燃料通路の内側を通して配設され当該燃料通路において弁部と隣接する下流側で径を拡げて位置決めされるのであるが、接触部材の外周側面の径を変化させることなく弾性体のみを変形させることができるため、固定部材全体としての径を容易に拡大および縮小させることができる。またこの場合、接触部材を弁部に当接させることによって弁部を燃料通路側から係止するのであるが、接触部材を弾性変形可能な部材で構成する必要がないので、接触部材の表面硬度や剛性を向上させることにより、たとえ過大なスラスト荷重がかかったとしても耐えうるものとなる
本発明に係る第1実施形態によるC−リング装置を示す平面図。 図1を矢印II方向から見た矢視図。 本発明に係る第1実施形態によるC−リング装置を用いた高圧ポンプの断面を示す模式図。 (a)図3のIV部分を示す拡大図。(b)従来のC−リングを用いた高圧ポンプの図4(a)に相当する部分の断面を示す模式図。 本発明に係る第1実施形態によるC−リング装置を示す平面図。 本発明に係る第2実施形態によるC−リング装置を示す平面図。 本発明に係る第3実施形態によるC−リング装置を示す平面図。 (a)本発明に係る第3実施形態によるC−リング装置の接触部材を示す平面図。(b)本発明に係る第3実施形態によるC−リング装置の弾性体を示す平面図。 本発明に係る第3実施形態によるC−リング装置を用いた高圧ポンプの断面を示す模式図。 本発明に係る第4実施形態による固定部材を用いた高圧ポンプの要部断面を示す模式図。 本発明に係る第4実施形態による固定部材の断面を示す模式図 本発明に係る第5実施形態による固定部材を用いた高圧ポンプの要部断面を示す模式図。 本発明に係る他の実施形態によるC−リング装置を示す平面図。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づき説明する。本発明の第1実施形態による固定部材としてのC−リング装置は、車両に搭載される高圧ポンプにおいて、パイロット弁構造を有している弁部の組付けに用いられる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態のC−リング装置を図1および図2に示す。
なお、本実施形態のC−リング装置30は、図2の矢印I方向を軸方向とし、例えば、一の部材を他の部材へ軸方向に係止する構成に用いられるものである。なお、C−リング装置30が、特許請求の範囲の「固定部材」を構成する。
図1および図2に示すとおり、C−リング装置30は、弾性体としての弾性リング31と、接触部材としての複数の円弧キー32とを備えている。
弾性リング31は、バネ鋼鋼材などの弾性の大きい金属からなる帯状の板バネであり、図1に示すように点P2を中心とし内周壁36の曲率半径を長さr2とする略円環の優弧状に湾曲している。弾性リング31は、弾性変形することによりその曲率半径である長さr2を可変としている。この弾性リング31の内周壁36には、複数の円弧キー32が外周側面37の一部を接続され、弾性リング31の形成する優弧に沿って略等間隔に配置される。なお、本実施形態では、円弧キー32の数を五個としている。
円弧キー32は、弾性を有するとともに剛性の高いステンレスなどの金属板である。すなわち、円弧キー32は弾性リング31よりも硬い部材として、弾性リング31は円弧キー32よりも弾性の大きい部材として構成されている。本実施形態では、焼き入れ処理により硬度を高めたSUS440Cにより円弧キー32を形成し、図2中の矢印I方向から見た平面形状を扇状としている。具体的には、各円弧キー32は円環の一部を構成し、図1に示すように点P1を中心とし曲率半径を長さr1とする外周側面37、および、点P1を中心とし円環内周の円弧面に相当する内周側面39を有している。
ここで、外周側面37の曲率半径、すなわち長さr1は、弾性リング31の内径である長さr2よりも小さい。したがって、弾性リング31の径方向での変形において、可変である長さr2の値が最小のとき、長さr1と略同一の値となる(図5参照)。また、図2に示すように、五個の円弧キー32は矢印I方向に垂直な同一平面上に配置されており、すべて矢印I方向の厚さが略均一である。ここで、当該厚さを軸方向の長さtとした場合、弾性リング31の軸方向の幅である長さbは長さtよりも小さい。円弧キー32は、外周側面37の周方向の略中間に位置する取付け部位38を内周壁36に溶接されることにより、弾性リング31と一体でC−リング装置30を構成している。なお、弾性リング31の周方向両端側の円弧キー32には組付け穴33が設けられており、C−リング装置30の組付け時における径の縮小などは、組付け穴33に治具などを挿入して曲げの力を加えるといった方法でなされる。
続いて、本実施形態のC−リング装置30を車両に搭載される高圧ポンプに適用する場合について、図3−5を用いて具体的に説明する。図3に示す高圧燃料ポンプ10は、例えばディーゼルエンジンやガソリンエンジンのインジェクタに燃料を供給する燃料供給ポンプである。高圧燃料ポンプ10は、ハウジング11を中心に構成されている。このハウジング11は、例えばマルテンサイト系のステンレスなどで形成され、その一側面として取付けられたカバー12との間で燃料室13を形成している。この燃料室13には、高圧燃料ポンプ10の供給口(不図示)が連通しており、当該供給口から外部のフィードポンプ(不図示)によって燃料タンク(不図示)内の燃料が供給される。
また、ハウジング11のカバー12と反対側の側面にはシリンダ14が形成され、シリンダ14内にはプランジャ15が往復移動可能に支持されている。さらに、カバー12とプランジャ15との配列方向に直交する軸上に、逆止弁16を有する吐出部17、吐出部17と連通しプランジャ15の端部とハウジング11の壁面との間で形成される加圧室18、および加圧室18と連通する略円筒状の燃料通路19を有している。
ここで、燃料通路19はハウジング11の吐出部17側とは反対側に開口しており、加圧室18側には調量弁60が設けられ、開口側は磁気回路部70を構成する弁部カバー71によって塞がれている。燃料通路19を形成する内壁面には、調量弁60と磁気回路部70との間の位置に燃料室13と連通する連通路131が形成されている。このため、燃料室13に供給された燃料は、連通路131から燃料通路19に供給され、調量弁60を経由して加圧室18内でプランジャ15により圧力を高められたのち、その圧力で逆止弁16を開弁方向へ付勢するとともに、吐出部17からインジェクタの接続された燃料レール(不図示)へ圧送される。
ここで、図4(a)に示す拡大図を用いて、調量弁60の構成を詳細に説明する。
調量弁60は、燃料通路19の内周壁面と略同一の外径を有して当該燃料通路19に嵌合する筒状の弁ボディ61、弁ボディ61の形成する内部空間62に配置されて加圧室18側に開口する有底筒状をなす弁部材63、弁部材63の開口側の端部631に対向するよう内部空間62内の加圧室18側に設けられたストッパ64、弁部材63内部の底面とストッパ64の対向する係止面641とに両端を接続されたスプリング65、および、磁気回路部70側から弁部材63の底部632に対向して当接可能なニードル66を備えている。磁気回路部70は、コイル72に通電が行われることにより磁気吸引力を発生させ、ニードル66と一体のアーマチャ73を調量弁60と反対側のステータ74側へ吸引する。また、コイル72が通電されていないとき、スプリング75の付勢力によりアーマチャ73およびニードル66は弁部材63方向に付勢される。なお、弁部材63およびニードル66は、燃料通路19の軸方向に往復移動可能に構成されている。
弁ボディ61はその外周にゴムシール67を有し、このゴムシール67によって、弁ボディ61と燃料通路19の内壁との間がシールされている。かかる構成により、燃料通路19内の燃料は、弁ボディ61の内部空間62を通過する。弁ボディ61の反加圧室18側の端部は径内方向に突出して弁座部611を構成し、弁座部611に対向する弁部材63の底部632が弁座部611に着座することで燃料通路19と内部空間62とが遮断される。また、弁部材63の底部632が弁座部611から離座することで燃料通路19と内部空間62とが連通する。弁部材63が弁座部611から離座したときにその端部631を係止面641にて係止するストッパ64は、弁ボディ61の内壁に取付けられたスナップリング642にて係止されている。
ここで、本発明に係る第1実施形態のC−リング装置30は、調量弁60を燃料通路19内で加圧室18側に固定するのに用いられる。C−リング装置30は、磁気回路部70側に面している弁ボディ61の端面612に形成された小径部613を囲むようにして設置され、ハウジング11の燃料通路19を構成する内壁に形成された溝部111に各円弧キー32の外周側面37側を嵌合した状態で係止されている。小径部613は、軸方向にC−リング装置30の円弧キー32の板厚tと略同一の長さだけ燃料通路19内へ突出しており、その外径はC−リング装置30の径をある程度縮小させたときに内周側面39が構成する略円の径内側に収まる長さである。また、溝部111の軸方向の溝幅は、円弧キー32の板厚tと略同一の長さである。
ところで、C−リング装置30および調量弁60のハウジング11への組付けは、磁気回路部70の取付けに先立って行われる。まず、弁ボディ61の内部空間62に弁部材63を収容し、弁部材63内にスプリング65の一端側を収容して取付け、端部631およびスプリング65の他端側にストッパ64を設置しスナップリング642で固定することで、ニードル66を除いた調量弁60の組付けが完了する。続いて、弁ボディ61の外周にゴムシール67を取付けた調量弁60を、吐出部17側と反対側の端部から燃料通路19内に挿入する。そして、溝部111を形成する加圧室18側の溝壁面112と弁ボディ61の端面612との軸方向の位置を合わせた状態で、C−リング装置30の組付けを行う。
C−リング装置30は、組付け穴33部分で外径を縮められ、外径が燃料通路19の内径よりも小さくなった状態で燃料通路19に挿入される。このとき、C−リング装置30は、弾性リング31の内周壁36が円弧キー32の外周側面37に倣うことにより、図5に示すように、その外径を外周側面37の曲率半径r1と弾性リング31の径方向の厚さとの和にまで縮小させることができる。そして、C−リング装置30を弁ボディ61の小径部613の外周の位置まで挿入した状態で、組付け穴33部分を放すと、弾性リング31は自らの弾性力によって径の大きさを拡げ、溝部111の溝壁面113に倣うようになる。これにより、C−リング装置30は、溝部111の溝壁面114に円弧キー32の反弁ボディ61側の端面で当接し、燃料通路19の開口側への移動を規制される。C−リング装置30の組付け後、アーマチャ73と一体でニードル66が取付けられた磁気回路部70が、燃料通路19の開口端部を弁部カバー71で塞ぐようにハウジング11に組付けられる。なお、ハウジング11と弁部カバー71との間は、溶接等がなされ、燃料通路19からの燃料漏れを防止するよう構成されている。
次に、上述した本実施形態の高圧燃料ポンプ10の作動のうち、燃料の加圧行程を例として、C−リング装置30の作用を具体的に説明する。ここで、高圧燃料ポンプ10のような構成の高圧ポンプでは、一般に、プランジャが下死点から上死点へ移動する途中で加圧行程を経ることは周知である。なお、以下の説明では、図3におけるプランジャ15の加圧室18側への移動をプランジャ15の上昇という。
プランジャ15が上昇している間、磁気回路部70のコイル72に通電されていないと、スプリング75によりニードル66が弁部材63を圧す方向に付勢され、弁部材63が弁座部611から離座する。したがって、加圧室18内の燃料は、プランジャ15の上昇によって調量弁60の内部空間62、燃料通路19を通って燃料室13に戻される。ここで、コイル72に通電されると、磁気回路部70で発生する磁気吸引力によりニードル66が弁部材63から離れる方向に移動し、弁部材63はスプリング65の反発力により付勢されて弁座部611に着座する。これにより、燃料室13側と加圧室18との間が遮断され、プランジャ15がさらに上昇することによって加圧室18内の燃料の圧力が上昇する。吐出部17内の逆止弁16は、加圧室18内の燃料圧力が所定圧まで高められたときに開弁する。
ここで、加圧室18内の圧力が高まると、C−リング装置30が弁ボディ61から受けるスラスト方向の押圧力は、例えば、10kNにまで上昇する。ここで、図4(a)に示すC−リング装置30は、図4(b)に示す従来のC−リング90に比べ広い接触面積で弁ボディ61の端面612に当接している。さらに、C−リング装置30の円弧キー32は剛性が高く、弁ボディ61から受ける押圧力による変形や摩耗が生じにくくなっている。
以上説明したように、本実施形態によるC−リング装置30を高圧燃料ポンプ10に組付ける際、円弧キー32の軸方向の板厚ならびに径方向の幅および面積が大きく、硬度が高められた場合であっても、C−リング装置30の径の縮小を広い範囲で行うことができる。ここで、上述したようなハウジング11への調量弁60の組付けにおいて、図4(b)に示すように、従来のC−リングに相当するC−リング90をC−リング装置30に代えて使用すると、ハウジング11に形成された溝部115の内壁での径方向および軸方向の接触面積、ならびに弁ボディ68の端面682との接触面積が小さく制限される。これは、C−リング90を変形する場合の径の変形幅がC−リング90自体の弾性力によって決まるためであり、C−リング90の板厚や断面積を大きくすると弾性力が減少し、上述したような径方向の弾性変形を伴う相手部材への組付けができなくなってしまうからである。
これに対し、本実施形態のC−リング装置30は、その径の変形幅が円弧キー32の材質や剛性によらず、円弧キー32の外周側面37の曲率半径r1と、弾性リング31の内周壁36の曲率半径r2とによって決定される。このため、長さr1およびr2を所望の値に設計することによって、C−リング装置30の径を大きく変化させることができるようになる。さらに、C−リング装置30の外側の弾性リング31の幅bが円弧キー32の厚さtよりも小さいことにより、弾性リング31がハウジング11の溝部111を構成する溝壁面112、114にスラスト方向で当接しにくくなるため、弾性リング31にスラスト方向の荷重がかかりにくくなり、その摩耗および変形を防ぐことができる。
このように、本実施形態によるC−リング装置30は、スラスト方向に二またはそれ以上の部材を係止する構成、特に、上述したように高圧燃料ポンプ10の加圧室18からの高圧による荷重を受けて調量弁60を係止するといった、スラスト方向での大きな荷重を受ける構成に用いることができる。このC−リング装置30は、径方向の変形を加えやすいため組付けが容易であり、軸方向の強度が大きいため、大きなスラスト荷重に対する耐久力に優れた抜け止め用の固定部材として使用できる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態によるC−リング装置を図6に示す。第2実施形態の構成は第1実施形態と実質的に同一であり、第1実施形態と同一の構成については説明を省略する。C−リング装置40は、帯状の弾性リング41が複数箇所で内周壁46より径内方向へ突出するよう折り曲げられた接続部位461を有し、当該接続部位461を円弧キー42の外周側面47に形成された溝壁面471に挿入されて構成されている。第2実施形態の場合、弾性リング41と円弧キー42との組み付けは、溝壁面471と接続部位461を予め形成してから接続する方法で行うため、内周壁46と外周側面47とを円弧面同士で精密に位置合わせして固定する必要がなくなる。すなわち、曲率半径の異なる曲面同士の接続に伴うぶれなどを考慮する必要がないため、第1実施形態よりもさらに簡素な製造工程でC−リング装置40を作製できる。
なお、円弧キー42の配置により構成される円環の軸方向において、各円弧キー42の軸方向の端面には、第1実施形態の組付け穴33に相当する組付け穴43が形成されている。ここで、第1実施形態では二個の円弧キー32にのみ組付け穴33が設けられていたが、本実施形態のように、全ての円弧キー42に組付け穴43が形成されていても差し支えない。この場合、円弧キー42を組付け穴43の有無によって作り分ける必要がないため、製造工程がより簡素化できる。また、図6に示すように、本実施形態によると、溝壁面471が組付け穴43内部に達しているが、もちろん、溝壁面471と組付け穴43とが離れていてもよい。また、第2実施形態の変形例として、各円弧キー42に組付け穴43を設けずに、溝壁面471が組付け穴を兼ねるような構成としてもよい。このような変形例によると、溝壁面471に沿った弾性リング41の外周側、すなわち接続部位461の径外側の凹部を組付け穴43の代わりに利用してC−リング装置40の変形および相手部材への組付けを行うことができる。
また、第2実施形態によると、C−リング装置40は必ずしも、弾性リング41と円弧キー42とが接着あるいは溶接などによって固定的に接続された構成でなくともよい。具体的には、例えば、弾性リング41と円弧キー42とを別体として、各円弧キー42の溝壁面471に接続部位461を圧入して径方向に係止する構成としてもよい。このように構成されるC−リング装置40は、相手部材への組付け時、例えば、上述した高圧燃料ポンプ10の燃料通路19内で溝部111に組付ける際には、各円弧キー42が溝壁面112、114に倣うので、複数の円弧キー42の軸方向の両端面を同一平面上に精密に揃えておく必要がなくなる。
以上により、第2実施形態によると、より簡単な製造工程により、過大なスラスト荷重に耐えうる固定部材を提供できる。
上述した第1実施形態および第2実施形態は、請求項1〜6および10〜18、特に、請求項10〜16および請求項18に係る発明に対応するものであった。これらは、固定部材としてのC−リングを、径方向外側に位置する弾性体と径方向内側に位置する接触部材としての円弧キーとから構成するものであるが、本発明では、円環の周を構成するように複数の接触部材を配置し、その径内方向に弾性体を配置して固定部材を構成することも例示される。そこで、以下、請求項1〜9および請求項17、特に、請求項7〜9に係る発明に対応する複数の実施形態を、図7〜12に基づき説明する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による固定部材を第1実施形態とは異なる構成の高圧ポンプに適用する場合について、図7を用いて説明する。図7に示す高圧燃料ポンプ100は、第1実施形態で説明した高圧燃料ポンプ10同様、例えばディーゼルエンジンやガソリンエンジンのインジェクタに燃料を供給する燃料供給ポンプである。本実施形態の高圧燃料ポンプ100は、第1実施形態で説明した高圧燃料ポンプ10と実質的に同一の構成または対応する構成を有しているので、これらについては同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すとおり、高圧燃料ポンプ100には、弁部としての調量弁80が設けられている。調量弁80は、燃料通路19の内周壁面と略同一の外径を有して当該燃料通路19に嵌合する筒状の弁ボディ81、弁ボディ81の形成する内部空間82における反加圧室18側で往復移動可能に配置される弁部材83、弁部材83の傘部831に対向して開口するよう有底筒状に形成されて内部空間82内の加圧室18側に設けられたストッパ84、ストッパ84の筒内に配置されて弁部材83を移動方向反ストッパ84側へ付勢しているスプリング65、および、磁気回路部70側から弁部材83の軸部832に対向して当接可能なニードル86を備えている。ニードル86は磁気回路部70のアーマチャ73と一体であるため、コイル72に通電されると、ニードル86は磁気回路部70側すなわち反加圧室18側へ吸引される。また、弁ボディ81は燃料通路19内で反加圧室18側へ筒状に延びるガイド筒部811を有しており、弁部材の軸部832は、ガイド筒部811の筒内壁に案内されて摺動可能となっている。
弁ボディ81はその外周にゴムシール87を有しており、弁ボディ81と燃料通路19の内壁との間はゴムシール87によってシールされている。また、本実施形態では、弁ボディ81においてガイド筒部811の径外方向に、内部空間82と連通する通路191が周方向に複数形成されている。これにより、吸入行程における燃料通路19内の燃料は、通路191を経由して弁ボディ81内の内部空間82を通過する。また、内部空間82内に配置されたストッパ84は、弁部材83と当接する一端側が小径、弁部材83から遠い方の他端側が大径に形成されており、大径に形成された他端側の外周側面を、弁ボディ81の内部空間82を形成する筒内壁面と溶接されている。内部空間82においてストッパ84の一端側の外周に区画される空間は、ストッパ84の他端側で周方向に複数形成された通路192によって、燃料通路19の加圧室18に隣接する下流側と連通している。これにより、吸入行程において、加圧室18内には、通路192を経由して内部空間82の燃料が供給される。
弁部材83は、傘部831および軸部832を有している。傘部831は略円盤状に形成されており、弁ボディ81に形成された弁座部812から離座することによって開弁し、弁座部812に着座することによって閉弁する。また、軸部832は、傘部831と同軸で傘部831の軸方向磁気回路部70側の端面に接続し、ガイド筒部811の筒内に挿通されてニードル86と当接可能に延びている。なお、弁ボディ81の弁座部812は、弁ボディ81の傘部831の反加圧室18側の端面と対向するように、軸部832の径外方向に形成されている。
この構成において、本発明に係る第3実施形態の固定部材20は、調量弁80を燃料通路19内で加圧室18側に固定するのに用いられている。固定部材20は、図8(a)(b)および図9に示すように、弾性変形することによって曲率半径が可変である断面視略優弧状の弾性リング21、および、弾性リング21の径外方向に配置される複数の接触部材22を備えている。各接触部材22は、燃料通路19の軸方向加圧室18側から見た形状がそれぞれ略円環の一部を呈するよう形成された金属板である。そして、固定部材20は、図7に示すように、弁ボディ81のガイド筒部811の径外方向にガイド筒部811と複数の通路191とを囲む位置に設けられ、ハウジング11の燃料通路19を形成する内壁に形成された溝部111に各接触部材22の径方向外側を嵌合した状態で係止されている。溝部111の軸方向の溝幅は、接触部材22の径方向外側の板厚と略同一の長さである。
ここで、図8(a)(b)および図9を用いて本実施形態の固定部材20の構成を詳細に説明する。図8(a)には接触部材22を、図8(b)には弾性リング21を、上述した高圧燃料ポンプ100の吐出部17側から見た平面図として示している。本実施形態では、弾性リング21と接触部材22とは別体となっており、高圧燃料ポンプ100を組付ける際に、図9に示すように弾性リング21を複数の接触部材22の径方向内側に設けることによって、固定部材20の組付を行っている。
図8(a)に示すように、本実施形態の固定部材20は、接触部材22を二個有している。各接触部材22は、図7および図9に示すように弾性リング21と径方向で対向する部位に、断面視略円弧状かつテーパ状に形成されたテーパ面23を有している。本実施形態では、このテーパ面23が、「特許請求の範囲」に記載の「側壁」を構成する。また、複数の接触部材22の配置により構成する円環の軸方向において、接触部材22は、当該軸方向の先端すなわち弁ボディ81に対向する側の端面に先端面24を有している。テーパ面23は、接触部材22の軸方向先端側で、先端面24に向かって拡径するように形成されている。接触部材22は、剛性の高いステンレス鋼などの材質からなり、焼き入れ処理により高硬度に作製されている。このため、先端面24あるいは先端側とは反対方向の基端側からスラスト荷重を受けた場合にも、過大なスラスト荷重に耐えうる性質を持つ。なお、図8(a)に示すように、各接触部材22は点P1を中心とする円環の一部を構成し、テーパ面23の外周すなわち先端面24の内周側では、テーパ面23の断面形状の曲率半径が長さr1となっている。
図8(b)に示すように、本実施形態の固定部材20が有している弾性リング21は、バネ鋼などの弾性の大きい材質からなる金属線が、点P2を中心に外周の曲率半径を長さr2とする略円環の優弧状に湾曲して形成されたものである。また、弾性リング21は、弾性変形することによりその曲率半径である長さr2を可変としている。ここで、図8(a)に示す接触部材22のテーパ面23の曲率半径、すなわち長さr1は、略優弧状をなす弾性リング21の外径である曲率半径r2よりも小さい。このため、固定部材20を組付ける際には、弾性リング21を弾性変形させることによって、可変である長さr2の値を縮小させることになる。図9に示すように組付けられた状態の固定部材20では、弾性リング21の曲率半径r2の値が、接触部材22におけるテーパ面23の曲率半径r1と略同一の値もしくは曲率半径r1よりもわずかに小さい値となる。
固定部材20および調量弁80のハウジング11への組付けは、磁気回路部70の取り付けに先立って行われる。まず、弁ボディ81の内部空間82に、ガイド筒部811の孔に軸部832を挿通して弁部材83を収容する。その後、弁部材83の傘部831の径方向内側にスプリング85の一端側を、ストッパ84の内部にスプリング85の他端側を、それぞれ収容して取付けるとともに、ストッパ84を弁部材83の傘部831と当接可能に対向させて弁ボディ81の反弁部材83側に圧入する。そして、ストッパ84と弁ボディの811とを溶接して固定することで、ニードル86を除いた調量弁80の組付けが完了する。続いて、弁ボディ81の外周にゴムシール87を取り付けた調量弁80を、吐出部17側と反対側の端部から燃料通路19内に挿入し、溝部111に固定部材20を組み付ける。
固定部材20をハウジング11に組付けるときは、まず、複数の接触部材22を燃料通路19の内側を通して配設する。このとき、接触部材は、調量弁80と隣接する下流側で円環を構成するように溝部111に配置される。各接触部材22は、径方向外側が溝部111に嵌合され、先端面24が調量弁80の弁ボディ81に対向するように配置される。続いて、弾性リング21の径を縮めた状態で、燃料通路19の内側を通して接触部材22の先端面24に対する径内方向に配設する。図7に示すように、弾性リング21は、調量弁80に隣接する位置で、弁ボディ81とテーパ面23とで区画された環状の溝に嵌め込まれるよう、径を押し縮められた状態で燃料通路19に挿入された後、自らの弾性力によって径の大きさを拡げ、テーパ面23に倣うとともに接触部材22を径外方向へ付勢する。これにより、接触部材22は径外方向すなわち溝部111の深さ方向へ移動し、固定部材20が燃料通路19の開口側への移動を規制されるように溝部111におけるハウジング11の内壁に位置決めされる。
このように固定部材20によって調量弁80が燃料通路19内に固定された後、アーマチャ73と一体でニードル86が取付けられた磁気回路部70が、燃料通路19の開口端部を弁部カバー71で塞ぐようにハウジング11に組付けられる。なお、本実施形態の高圧燃料ポンプ100においては、ハウジング11と弁部カバー71との間は、ゴムシール等によって燃料通路19からの燃料漏れを防止するようシールされている。
以上説明したように、本実施形態の固定部材20では、当該固定部材20によってハウジング11へ固定される相手部材の弁ボディ81からスラスト荷重を受ける接触部材22が、当該接触部材22の位置決めにおいて拡径方向の付勢を担う弾性リング21とは別体で構成されている。そして、接触部材22自体が弾性を有していなくとも、弾性リング21の弾性による曲率半径の可変性を利用して、上述したような簡単な組付工程で固定部材20の組付けが可能となっている。また、接触部材22の径方向内側に形成された側壁としてのテーパ面23に沿って弾性リング21がその周全体で接するように倣い、かつ、弾性リング21の弾性変形による径外方向への付勢力をその周全体で作用させるので、ハウジング11に装着されたときの固定部材20全体としての構造は安定する。
また、弾性リング21は、テーパ面23に対して先端面24側すなわち弁ボディ81と隣接している側に配置されることにより、固定部材20の軸方向基端側から接触部材22によって支持される。この状態で、弾性リング21は自身の弾性力により拡径しようとするため、接触部材22のテーパ面23によって燃料通路19の反加圧室18側への移動を規制される。したがって、固定部材20を組付けたとき、たとえ接触部材22とは別体の部材であっても、弾性リング21の脱落を防止することができる。なお、本実施形態によれば、接触部材22の側壁をテーパ面23に加工することによって弾性リング21の脱落防止が可能となるため、当該脱落防止の効果を得るための加工が容易であるという利点もある。
このように、本実施形態の固定部材20は、接触部材22が弾性を有している必要がないので、硬度の大きな材質からなる接触部材22を用いて構成されていてもよい。したがって、接触部材22の表面硬度や剛性を向上させることが可能であるため、例えば、加圧室18の内圧による大きなスラスト荷重を受ける調量弁80の抜け止めといった、過大なスラスト荷重を受ける部位での使用に耐えうるものとなる。
(第4実施形態)
ところで、上述した第3実施形態では、弾性体としての弾性リング21と対向する接触部材22の側壁をテーパ面23としていたが、弾性リング21が弁ボディ81から過大なスラスト荷重を受けることを防止するためには、以下に説明する第4実施形態のように接触部材の側壁部分の形状を変更することが例示される。そこで、本発明に係る第4実施形態による固定部材について、図10および図11を用いて説明する。
図10に示す第4実施形態による高圧燃料ポンプ100の構成は、第3実施形態と実質的に同一である。第4実施形態の第3実施形態との違いは、第3実施形態で説明した固定部材20に代えて、接触部材の形状が異なる固定部材25を用いて高圧燃料ポンプ100を構成した点である。第3実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図10および図11に示すように、本実施形態の固定部材25は、弾性体としての弾性リング21、および、接触部材26を有している。固定部材25を燃料通路19の軸方向加圧室18側から見ると、図9に示されるものと同様、二個の接触部材26の配置により円環を構成している。各接触部材26は、その配置により構成する円環の軸方向において、軸方向先端側で内径の大きい大径部27、軸方向基端側で内径の小さい小径部28を形成している。すなわち、複数の接触部材26の径方向内側には、軸方向で内径を異にする略円弧面が形成されており、内径が異なる部分にて段差が形成されている。本実施形態では、大径部27の径方向内側の略円弧面である大径内周側面271が、「特許請求の範囲」に記載の「側壁」を構成する。図10に示すように、各接触部材26は、大径部27を形成している軸方向先端側が弁ボディ81に対向するよう配置される。ここで、大径内周側面271と軸方向基端側で隣接して弁ボディ81に向けられる面、すなわち、小径部28が軸方向先端側で形成している段差部分の窪んでいる面を、段差面281とする。また、接触部材26の軸方向先端側の面、すなわち弁ボディ81に当接する大径部27の端面を、先端面29とする。
弾性リング21は、第3実施形態と同様の方法で、ハウジング11の溝部111に組付けられた接触部材26の大径内周側面271に対し、径方向で対向するように設けられる。図10に示すように、弾性リング21は、燃料通路19の内側を通して、接触部材26の大径部27と小径部28とによる段差および弁ボディ81によって凹溝状に区画された空間内へ収容される。この凹溝の内壁は、接触部材26の小径部28の内周よりも径外方向へ略環状に窪む形状で、段差面281、大径内周側面271、および、弁ボディ81の軸方向反加圧室18側の端面から構成される。弁ボディ81の軸方向反加圧室18側の端面には、接触部材26の先端面29が当接している。このため、上述した凹溝の溝幅は、大径部27の軸方向の長さ、すなわち先端面29を含む仮想平面から段差面281までの距離と略同一の大きさである。
ここで、図10における固定部材25の断面を拡大して模式的に示す図11では、上述した凹溝の溝幅を、溝幅gとして示している。また、図11に示すように、当該凹溝に配置される弾性リング21が固定部材25の軸方向に占める幅、すなわち弾性リング21を構成している金属線の線径を線径dとすると、線径dの大きさは溝幅gの大きさよりも小さい。これにより、弾性リング21は、複数の接触部材26の配置により構成する円環の軸方向において、段差面281の軸方向先端側に配置され、かつ、先端面29の軸方向基端側に配置される。言い換えると、弾性リング21が当該軸方向に占めるスペースは、大径部27の軸方向の長さgの範囲内に収められる。
上述した構成により、図10に示すように固定部材25がハウジング11に組付けられたとき、弾性リング21は自身の弾性力によって拡径し、大径部27の大径内周側面271に倣うとともに接触部材26を径外方向へ付勢する。弾性リング21は、段差面281に対して先端面29側すなわち弁ボディ81と隣接している側に配置されることにより、固定部材25の軸方向基端側から接触部材26によって支持される。このように、弾性リング21が小径部28の段差面281によって燃料通路19の反加圧室18側への移動を規制されるため、接触部材26とは別体の部材である弾性リング21が脱落することを防ぐことが可能である。
ところで、第3実施形態のように「特許請求の範囲」に記載の「側壁」がテーパ状に形成されている場合、弾性リング21が拡径することによって弁ボディ81に近づく方向へ移動すると、弾性リング21に弁ボディ81からの過大なスラスト荷重がかかる虞がある。第3実施形態では、拡径方向に向かうにつれて狭くなるテーパ溝状の空間(図7における、テーパ面23と弁ボディ81の反加圧室18側の端面とで区画される凹溝状の空間)に弾性リング21が配置されるためである。これに対し、本実施形態では、弾性リング21の線径dよりも大きな溝幅gを有する凹溝状の空間に弾性リング21を配置することにより、弾性リング21に弁ボディ81からのスラスト荷重がかかることを防止できる。したがって、本実施形態の固定部材25によれば、弾性リング21を弁ボディ81に当接させることなく、接触部材26のみで弁ボディ81からのスラスト荷重を受けることが可能となるため、弾性リング21の摩耗を防ぐことができる。また、上記複数の実施形態同様、接触部材26の表面硬度や剛性を向上させることにより、固定部材25は過大なスラスト荷重に耐えうるものとなる。
(第5実施形態)
上述した第3実施形態および第4実施形態では、弾性体としての弾性リング21を金属線から構成していたが、「特許請求の範囲」に記載の「弾性体」として、他の構成を採用してもよい。そこで、以下、第3実施形態および第4実施形態と同一の構成を有する高圧燃料ポンプ100に、本発明に係る第5実施形態の固定部材を適用する場合について、図12を用いて説明する。
図12に示すように、第5実施形態の固定部材200は、弾性体210および接触部材220を有している。本実施形態の弾性体210は、例えばバネ鋼などの弾性を有する材質から形成され、薄肉の略円筒が断面視略優弧状に周方向の一部を切欠かれたような形状を呈している。この弾性体210の形状は、例えば第1実施形態において図1に示した板バネ状の弾性リング31に類似するものであるが、図12に示すように、接触部材220の板厚よりも長く軸方向に延びたものであってもよい。接触部材220は、断面視略円弧状に形成された側壁としての内周側面230を有しており、当該内周側面230を弾性体210と対向させるように、弾性体210の径外方向に複数配置されている。接触部材220は、燃料通路19の軸方向と直交する断面による断面形状が、図8(a)および図9に示した第1実施形態の接触部材22と同様の形状となっている。
ここで、上述したように、弾性体210に径方向で対向する接触部材220の側壁は、当該側壁が軸方向先端側に位置している第3実施形態や第4実施形態の場合とは異なり、接触部材220の内周側面230全体となっている。このように、接触部材220を必ずしもテーパ状や段差状に加工する必要はなく、当該加工の工程を省略することによって製造容易とすることができる。また、弾性体210は、接触部材220の板厚よりも軸方向の長さが大きい円筒の一部をなしているため、固定部材200の組付けを行う際には、接触部材220の径方向内側に弾性体210の一端側を挿入すればよい。このとき、弾性体210は弾性変形によって径を押し縮められた状態で接触部材220の径方向内側に一端側を挿入される。そして、弾性体210は自身の弾性力によって接触部材220の内周側面230に倣い拡径する。これにより、各接触部材220を径外方向へ付勢してハウジング11の溝部111に位置決めする。このように、本実施形態の固定部材200によると、弾性体210を割ピンのような部材として構成したことによって、より簡易な製造工程によって作製することができるとともに、容易に組付けることが可能である。
接触部材220は、弁ボディ81に当接する先端面240を有している。本実施形態によると、接触部材220は先端面240側で拡径する構成を有していないため、第3実施形態および第4実施形態と比べて先端面240の面積が大きい。このため、弁ボディ81からのスラスト荷重を先端面240の広い範囲で受けることが可能となり、各接触部材がより大きなスラスト荷重に耐えうるものとなる。また、図12に示すとおり、弾性体210の先端側が先端面240よりも弁ボディ81側へ突出するようなことがないため、たとえ固定部材200に過大なスラスト荷重がかかったとしても、弾性体210に摩耗が生じることを防止できる。また、弾性体210の軸方向の長さが大きいため、弾性体が金属線状に形成されている場合に比べると、破損しにくいという利点がある。このように、第3実施形態および第4実施形態とは異なる形状の弾性体210および接触部材220を採用しても、接触部材220の表面硬度や剛性を向上させる処理を行うことができる。したがって、本実施形態の固定部材200は、上記複数の実施形態と同様に、過大なスラスト荷重が加わる部位でも使用することができる。
(他の実施形態)
上述した第1実施形態および第2実施形態によると、C−リング装置30、40は、組付け穴33、43または溝壁面471を介して径を縮められることで相手部材の筒内に固定されるものとしたが、本発明に係る固定部材は、必ずしも組付け穴を有するものでなくてもよく、例えば、図7に示すような組付け穴の形成されていないC−リング装置50のような構成としてもよい。このC−リング装置50を組み付ける際には、円弧キー52の内周側面59の径内側にテーパ状の治具を挿入し、そのテーパ面の径が縮小する側の端部を相手部材の筒に挿入したのち、内周側面59の構成する略円周の径を当該テーパ面に沿い縮小させるようにC−リング装置50を圧入すればよい。
また、上述した複数の実施形態では、円弧キー32、42および52の数をそれぞれ五個とし、あるいは、接触部材22、27、および220の数をそれぞれ二個としていたが、本発明では接触部材の個数を二個以上の任意の個数に設定してよい。
さらに、上記実施形態では高圧ポンプの調量弁の抜け止めに用いる例を説明したが、本発明の固定部材は、各種ポンプやインジェクタの弁部など、抜け止めを必要とする各種機械要素の構成に用いることができる。もちろん、接触部材の径を押し拡げ、その内側に軸を保持して抜け止め効果を持たせる構成であってもよいし、複数の部材を同一軸線状に接続するといった用途に用いることも可能である。
なお、本発明はスラスト方向の荷重が大きい部位に用いた場合に最もその効果を発揮するが、それ以外の抜け止め構造に適用することも可能である。例えば、弾性体と接触部材との材質を互いに異なるものとすることにより、固定部材全体としての径方向の弾性を向上させられるといった効果が得られる。したがって、その材質は金属に限定されず、種々の構成に対応させて材質および相手部材との当接面の形状に適宜変更を加えてもよい。
以上説明したように、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10:高圧燃料ポンプ(高圧ポンプ)、11:ハウジング、12:カバー部、13:燃料室、14:シリンダ、15:プランジャ、16:逆止弁、17:吐出部、18:加圧室、19:燃料室、20:固定部材、21:弾性リング(弾性体)、22:接触部材、23:テーパ面(側壁)、24:先端面、30:C−リング装置(固定部材)、31:弾性リング(弾性体)、32:円弧キー(接触部材)、33:組付け穴、36:内周壁、37:外周側面(側壁)、38:取付け部位、39:外周側面(側壁)、60:調量弁(弁部)、61:弁ボディ、63:弁部材、64:ストッパ、66:ニードル、70:磁気回路部

Claims (15)

  1. 弾性変形することによって曲率半径が可変である断面視略優弧状の弾性体と、
    前記弾性体と径方向で対向して設けられる複数の接触部材と、
    を備える固定部材であって、
    前記接触部材は、前記弾性体と径方向で対向する側壁が断面視略円弧状に形成され、前記側壁の曲率半径が前記弾性体の曲率半径よりも小さく形成され、
    前記接触部材は、前記側壁の一部に径方向へ窪む係止溝を有し、
    前記弾性体は、径方向へ突出して前記係止溝に挿入可能に折り曲げられた接続部位を有し、前記接続部位を前記係止溝に挿入して組付けられることを特徴とする固定部材。
  2. 弾性変形することによって曲率半径が可変である断面視略優弧状の弾性体と、
    前記弾性体と径方向で対向して設けられる複数の接触部材と、
    を備える固定部材であって、
    前記接触部材は、前記弾性体と径方向で対向する側壁が断面視略円弧状に形成され、前記側壁の曲率半径が前記弾性体の曲率半径よりも小さく形成され、
    前記側壁は、前記接触部材の径方向内側に形成され、
    前記弾性体は、前記接触部材の前記側壁に沿って弾性変形された状態で、前記側壁の径内方向に設けられ、
    前記複数の接触部材の配置により構成する円環の軸方向において、前記接触部材は前記軸方向の先端に先端面を有し、
    前記側壁は、前記接触部材の前記軸方向先端側で前記先端面に向かって拡径するテーパ状に形成され、前記弾性体を前記軸方向基端側から支持することを特徴とする固定部材。
  3. 弾性変形することによって曲率半径が可変である断面視略優弧状の弾性体と、
    前記弾性体と径方向で対向して設けられる複数の接触部材と、
    を備える固定部材であって、
    前記接触部材は、前記弾性体と径方向で対向する側壁が断面視略円弧状に形成され、前記側壁の曲率半径が前記弾性体の曲率半径よりも小さく形成され、
    前記側壁は、前記接触部材の径方向内側に形成され、
    前記弾性体は、前記接触部材の前記側壁に沿って弾性変形された状態で、前記側壁の径内方向に設けられ、
    前記複数の接触部材の配置により構成する円環の軸方向において、前記側壁は、前記接触部材の前記軸方向先端側で前記軸方向基端側の内径よりも大径に形成され、前記接触部材は、前記軸方向の先端に先端面を有するとともに前記内径の異なる部分にて段差を形成し、
    前記弾性体は、前記段差の前記軸方向先端側かつ前記先端面の前記軸方向基端側に設けられることを特徴とする固定部材。
  4. 前記弾性体は、前記接触部材の前記側壁に倣いその曲率半径を前記側壁の曲率半径と略同一の値に変更可能とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定部材。
  5. 前記接触部材の硬度は、前記弾性体の硬度よりも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の固定部材。
  6. 前記接触部材は、前記側壁の一部を前記弾性体と溶接されて取付けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の固定部材。
  7. 前記複数の接触部材の配置により構成する円環の軸方向において、前記接触部材は前記軸方向の先端に先端面を有し、前記弾性体の前記軸方向先端側は、前記先端面と同一平面上または前記先端面よりも前記軸方向基端側に位置することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定部材。
  8. 弾性変形することによって曲率半径が可変である断面視略優弧状の弾性体と、
    前記弾性体の内周壁に沿って取付けられる複数の接触部材と、
    を備える固定部材であって、
    前記接触部材は、前記弾性体の内周壁に対向する外周側面が断面視略円弧状であり、当該外周側面の曲率半径が前記弾性体の曲率半径よりも小さく設定され、
    前記接触部材は、前記外周側面の一部に径方向内側へ窪む係止溝を有し、
    前記弾性体は、前記内周壁から径方向内側へ突出して前記係止溝に挿入可能に折り曲げられた接続部位を有し、前記接続部位を前記係止溝に挿入して組付けられることを特徴とする固定部材。
  9. 前記弾性体は、前記内周壁が前記接触部材の外周側面に倣いその曲率半径を当該外周側面の曲率半径と略同一の値まで縮小可能であることを特徴とする請求項8に記載の固定部材。
  10. 前記接触部材は、前記外周側面の周方向における両端の中間位置で前記弾性体に取付けられていることを特徴とする請求項8または9に記載の固定部材。
  11. 前記接触部材の硬度は、前記弾性体の硬度よりも大きいことを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の固定部材。
  12. 前記複数の接触部材の配置により構成する円環の軸方向において、前記弾性体の前記軸方向の長さは、前記接触部材の外周側面の前記軸方向の長さよりも小さいことを特徴とする請求項8から11のいずれか一項に記載の固定部材。
  13. 前記接触部材は、前記外周側面の一部を前記弾性体の内周壁との溶接により取付けられていることを特徴とする請求項8から12のいずれか一項に記載の固定部材。
  14. 燃料を加圧可能な加圧室、前記加圧室にて加圧される燃料を吐出する吐出部、および、前記加圧室へ燃料を供給する燃料通路を形成するハウジングと、
    前記加圧室を液密に保つために前記加圧室の上流側に配置され、前記ハウジングの前記燃料通路を構成する内壁に組付けられ、開状態と閉状態とに変化可能な弁部と、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の固定部材と、
    を備えた高圧ポンプであって、
    前記複数の接触部材は、前記燃料通路の内側を通して配設され、当該燃料通路において前記弁部と隣接する下流側で円環を構成するよう配置され、前記弾性体の弾性変形により径外方向へ移動して位置決めされ、
    前記固定部材は、前記接触部材を前記弁部に当接させることによって、前記弁部を前記燃料通路側から係止することを特徴とする高圧ポンプ。
  15. 燃料を加圧可能な加圧室、前記加圧室にて加圧される燃料を吐出する吐出部、および、前記加圧室へ燃料を供給する燃料通路を形成するハウジングと、
    前記加圧室を液密に保つために前記加圧室の上流側に配置され、前記ハウジングの前記燃料通路を構成する内壁に組付けられ、開状態と閉状態とに変化可能な弁部と、
    請求項8〜13のいずれか一項に記載の固定部材と、
    を備えた高圧ポンプであって、
    前記固定部材は、前記弾性体の弾性変形により径を縮めた状態で前記燃料通路の内側を通して配設され、当該燃料通路において前記弁部と隣接する下流側で径を拡げて位置決めされるとともに、前記接触部材を前記弁部に当接させることによって、前記弁部を前記燃料通路側から係止することを特徴とする高圧ポンプ。
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