JP4187709B2 - 燃料噴射ノズル - Google Patents
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しかし、上記の燃料噴射ノズルは、摺動部であるアウタニードル100とインナニードル110との隙間に潤滑用の燃料が供給されるため、図28に示される全閉状態であっても、図中矢印Aに示す経路を通って第1噴孔120より燃料がリークする恐れがあった。
また、インナニードル210は、先端部外周に設けられたシート部211がシート面250に着座して第1噴孔220の上流側をシールすると共に、シート部211より図示上側に外径がテーパ状に拡大する段差部212が設けられ、この段差部212が第1シート部201の裏側を押圧して、第1シート部201をシート面250に押し付けることでシート力を確保している。この構成では、インナニードル210による押圧力がシート部211側と第1シート部201側とに二分されるため、シート部211のシート力が低下して、第1噴孔220より燃料洩れが生じる可能性がある。
本発明の燃料噴射ノズルは、燃料の流れ方向上流側に第1噴孔、下流側に第2噴孔を有すると共に、第1噴孔の上流側に第1のシート面が形成され、第1噴孔と第2噴孔との間に第2のシート面が形成されたノズルボディと、閉弁時に第1のシート面に着座する中空状のアウタニードルと、このアウタニードルの内側に挿入されて、閉弁時に第2のシート面に着座するインナニードルと、アウタニードルの下端部と第2のシート面との間に配設された円環状の弾性体とを備えている。この弾性体は、アウタニードルとインナニードルとに係合して保持され、アウタニードルの閉弁時に、アウタニードルと第2のシート面との間に押圧されて、アウタニードルと第2のシート面とにそれぞれ全周に渡って密接することで、アウタニードルとインナニードルとの間に設けられる摺動隙間と第1噴孔との間を遮断することを特徴とする。
また、本発明では、アウタニードルに複雑な加工を行う必要がなく、円環状の弾性体を用いるだけの簡易な構成によって燃料リークを防止できるため、公知技術(特許文献2)と比較して安価であり、且つ耐久性にも優れた燃料噴射ノズルを提供できる。
さらに、弾性体をアウタニードルあるいはインナニードル等に固定する場合は、ニードルの軸芯と弾性体の中心とを精度良く一致させる必要がある。つまり、ニードルの軸芯に対し弾性体の中心がずれた状態で固定されると、アウタニードルの閉弁時に弾性体と第2のシート面との間に隙間が生じて、燃料リークを防止できなくなる恐れがある。
これに対し、本発明では、ニードルの軸芯に対し弾性体の中心がずれた状態で固定されることがないので、アウタニードルの閉弁時に弾性体と第2のシート面との間に隙間が生じることはなく、確実に燃料リークを防止できる。
本発明の燃料噴射ノズルは、燃料の流れ方向上流側に第1噴孔、下流側に第2噴孔を有すると共に、第1噴孔の上流側に第1のシート面が形成され、第1噴孔と第2噴孔との間に第2のシート面が形成されたノズルボディと、閉弁時に第1のシート面に着座する中空状のアウタニードルと、このアウタニードルの内側に挿入されて、閉弁時に第2のシート面に着座するインナニードルと、アウタニードルの下端部と第2のシート面との間に配設された円環状の皿バネとを備えている。この皿バネは、アウタニードルとインナニードルとに係合して保持され、アウタニードルの閉弁時に、アウタニードルと第2のシート面との間に押圧されて、アウタニードルと第2のシート面とにそれぞれ全周に渡って密接することで、アウタニードルとインナニードルとの間に設けられる摺動隙間と第1噴孔との間を遮断することを特徴とする。
また、本発明では、アウタニードルに複雑な加工を行う必要がなく、既存の皿バネを用いるだけの簡易な構成によって燃料リークを防止できるため、公知技術(特許文献2)と比較して安価であり、且つ耐久性にも優れた燃料噴射ノズルを提供できる。
さらに、皿バネをアウタニードルあるいはインナニードル等に固定する場合は、ニードルの軸芯と皿バネの中心とを精度良く一致させる必要がある。つまり、ニードルの軸芯に対し皿バネの中心がずれた状態で固定されると、アウタニードルの閉弁時に皿バネと第2のシート面との間に隙間が生じて、燃料リークを防止できなくなる恐れがある。
これに対し、本発明では、ニードルの軸芯に対し皿バネの中心がずれた状態で固定されることがないので、アウタニードルの閉弁時に皿バネと第2のシート面との間に隙間が生じることはなく、確実に燃料リークを防止できる。
本発明の燃料噴射ノズルは、燃料の流れ方向上流側に第1噴孔、下流側に第2噴孔を有すると共に、第1噴孔の上流側に第1のシート面が形成され、第1噴孔と第2噴孔との間に第2のシート面が形成されたノズルボディと、閉弁時に第1のシート面に着座して第1噴孔の上流側をシールする第1外側シート部、および第2のシート面に着座して第1噴孔の下流側をシールする第1内側シート部を有する中空状のアウタニードルと、このアウタニードルの内側に同軸に挿入され、閉弁時に第2のシート面に着座して第2噴孔の上流側をシールする第2シート部を有するインナニードルとを備え、開弁行程では、アウタニードルが先にリフトして第1噴孔より燃料を噴射し、続いて、インナニードルがリフトして第2噴孔より燃料を噴射する。
上記の構成によれば、アウタニードルの閉弁時に第1内側シート部が第2のシート面に着座して第1噴孔の下流側をシールするので、アウタニードルとインナニードルとの間の摺動隙間を通って第1噴孔より燃料がリークすることを防止できる。
さらに、本発明の燃料噴射ノズルは、アウタニードルがインナニードルより先にリフトするため、特許文献2に示される従来技術の様に、アウタニードルの外側と内側とを連通する連通孔を設ける必要がない。このため、アウタニードルの閉弁時に、アウタニードルの外側から内側へ高圧燃料が流れ込むことはなく、インナニードルに常時高圧の燃料圧力が作用することもない。これにより、インナニードルの閉弁時に第2シート部で安定したシート力が得られる。
請求項3に記載した燃料噴射ノズルにおいて、アウタニードルの閉弁行程の際に、第1外側シート部が第1のシート面に着座した後、第1外側シート部によってシールされる内側と外側との圧力差に応じた油圧力が、第1のシート面を第1外側シート部に押圧するモーメント力として凸部に作用することを特徴とする。
これにより、凸部の撓みによる弾性力と、前記モーメント力とで、第1のシート面に対する第1外側シート部のシート力が向上する。
本実施例の燃料噴射ノズルは、例えば、ディーゼル機関用のインジェクタに用いられるもので、ノズルボディ1とニードル2、3及び皿バネ4とで構成される。
ノズルボディ1には、軸方向(図1の上下方向)に延びる縦穴5が形成され、この縦穴5の下端部が円錐状に凹設されてテーパ面を形成している。また、ノズルボディ1の下端部には、ノズルボディ1の壁部を貫通して縦穴5に通じる第1噴孔6と第2噴孔7とが形成されている。第1噴孔6と第2噴孔7は、図1に示す様に、それぞれ縦穴5のテーパ面に穿設されると共に、第1噴孔6の方が第2噴孔7よりテーパ面の上流側に形成されている。
アウタニードル2は、第1噴孔6からの噴射開始及び噴射終了に係わり、縦穴5の内部を上下動可能に設けられている。アウタニードル2の下端部には、第1噴孔6より上流側のテーパ面(以下、第1のシート面8と呼ぶ)に対向するシート部2aが全周に設けられ、このシート部2aが第1のシート面8に着座することで、燃料通路9と第1噴孔6との間が遮断される。なお、燃料通路9は、縦穴5の内部でアウタニードル2の周囲に確保される環状の隙間を利用して形成されている。
実施例1に記載した燃料噴射ノズルは、アウタニードル2の閉弁時、つまり、アウタニードル2のシート部2aが第1のシート面8に着座している時に、アウタニードル2の下端面と第2のシート面10との間に皿バネ4が押圧された状態で保持されている。この時、皿バネ4は、大径開口部4bの周縁が第2のシート面10に密接することにより、アウタニードル2とインナニードル3との間に確保されるクリアランスCと第1噴孔6との間を液密に遮断できる。この結果、前記クリアランスCから抜け出た燃料が皿バネ4の外側へ流れ出ることはなく、従って、第1噴孔6からの燃料リークを防止できる。
さらに、皿バネ4をアウタニードル2の下端面に固定しているので、繰り返しの使用に伴って皿バネ4の位置がずれることもなく、閉弁時の燃料リークを確実に防止できる。
なお、アウタニードル2に対する皿バネ4の固定方法としては、接着や溶接等を採用できる。
実施例1では、皿バネ4をアウタニードル2の下端面に固定する一例を記載したが、アウタニードル2以外に、例えば、インナニードル3またはノズルボディ1に固定することもできる。あるいは、皿バネ4を固定することなく、アウタニードル2とインナニードル3との間に保持させることもできる。これらの具体例を図4〜図11に示す。
図4及び図5に示す様に、第2のシート面10に凹設された位置決め溝11に皿バネ4を保持することもできる。
さらには、図8に示す様に、皿バネ4の小径開口部4aの内側に凸片部4dを複数か所設けて、図9に示す様に、前記凸片部4dをインナニードル3の外周面に凹設した環状溝3bに保持させることもできる。
また、実施例1に記載した例に対し、例えば、図10及び図11に示す様に、皿バネ4の向きを上下反転して使用することもできる。
この実施例2に示す燃料噴射ノズルは、アウタニードル2の下端面と第1のシート面8との間に皿バネ4を配設したことを特徴とする。
この場合、アウタニードル2は、皿バネ4より径方向内側にシート部2aを有し、閉弁時にシート部2aが第2のシート面10に着座する様に設けられている。これにより、アウタニードル2とインナニードル3との間に確保されるクリアランスCから抜け出た燃料がシート部2aの外側へ流れ出ることはなく、従って、第1噴孔6からの燃料リークを防止できる。
この実施例3では、いわゆる入れ子式シングルニードルと呼ばれる燃料噴射ノズルの一例を示す。
入れ子式シングルニードルは、図15に示す様に、ニードル12の先端部に中空穴が形成され、この中空穴に入れ子式の弁体13が挿入されて、スプリング14により閉弁方向(図15の下方向)へ付勢されている。
なお、この実施例3において、皿バネ4の使用例は、図15に示す一例以外にも、上記の図4〜図11に示した何れかの構成を採用できる。
この実施例4に示す燃料噴射弁は、本発明の請求項7および8に係る燃料噴射ノズル20と、この燃料噴射ノズル20の背圧を制御する制御弁21とを備えている。
なお、実施例1と同一名称の部品は、同一の番号を付して説明する。
燃料噴射ノズル20は、第1噴孔6と第2噴孔7とを有するノズルボディ1と、第1噴孔6からの噴射開始および噴射終了に係わるアウタニードル2と、第2噴孔7からの噴射開始および噴射終了に係わるインナニードル3とを備える。
縦穴5には、燃料通路22が接続され、この燃料通路22を介してコモンレール(図示せず)に蓄圧された高圧燃料が供給される。
また、縦穴5の最上部には、アウタニードル2の上端面およびインナニードル3の上端面との間に背圧室24が形成されている。この背圧室24は、入口絞り25を介して前記燃料通路22に接続され、出口絞り26を介して制御用通路27(後述する)に接続されている。但し、出口絞り26より入口絞り25の方がオリフィス径(通路断面積)が小さく設けられている。
背圧室24の燃料圧力は、アウタニードル2およびインナニードル3の上端面に作用して、両ニードル2、3を閉弁方向(図16の下向き)に付勢している。
アウタニードル2の下端部は、図17に示す様に、略円錐状に縮径されると共に、その縮径される途中に外径を拡大した凸部29が設けられている。この凸部29は、アウタニードル2の全周に渡って鍔状に設けられると共に、少なくとも図示上方へ向かって弾性変形可能に設けられている。
第1外側シート部2bは、アウタニードル2の閉弁時に第1のシート面8に着座して第1噴孔6の上流側を気密にシールすることで、アウタニードル2の周囲に形成される環状の燃料通路9と第1噴孔6との間を遮断する。第1内側シート部2cは、アウタニードル2の閉弁時に第2のシート面10に着座して第1噴孔6の下流側を気密にシールすることで、アウタニードル2とインナニードル3との間に確保される摺動隙間と第1噴孔6との間を遮断する。
制御ポート31は、前記制御用通路27を介して背圧室24に連通し、開放ポート32は、リターン通路(図示せず)を介して燃料タンクに通じている。
弁体33は、制御ポート31と開放ポート32との間を遮断する閉弁位置(図16に示す位置)と、制御ポート31と開放ポート32との間を開く開弁位置との間で可動し、ソレノイド34の通電停止時にスプリング35によって閉弁位置に付勢されている。
ソレノイド34に通電されると、弁体33がスプリング35の付勢力に抗して閉弁位置から開弁位置へ移動することにより、背圧室24の燃料圧力が低圧側(燃料タンク)に開放される。これにより、アウタニードル2がインナニードル3より先にリフトして第1噴孔6より燃料が噴射され、続いて、インナニードル3がリフトして第2噴孔7からも燃料が噴射される。
その後、ソレノイド34への通電が停止されると、弁体33がスプリング35の反力で押し戻されて、開弁位置から閉弁位置へ移動する。これにより、背圧室24の燃料圧力が再び上昇して、先にインナニードル3が押し戻され、図18に示す様に、シート部3aが第2のシート面10に着座することで、第2噴孔7からの燃料噴射が停止する。
この後、更にアウタニードル2が下降して凸部29が撓むことにより、図20に示す様に、第1内側シート部2cが第2のシート面10に着座する。これにより、アウタニードル2とインナニードル3との間に確保される摺動隙間と第1噴孔6との間が遮断される。
実施例4に記載した燃料噴射ノズル20は、アウタニードル2の閉弁時に、第1内側シート部2cが第2のシート面10に着座することで、アウタニードル2とインナニードル3との間に確保される摺動隙間と第1噴孔6との間が遮断されるので、前記摺動隙間を通って第1噴孔6より燃料がリークすることを防止できる。
また、アウタニードル2の閉弁行程において、第1外側シート部2bが第1のシート面8に着座してから、更にアウタニードル2が下降して、第1内側シート部2cが第2のシート面10に着座するまでの間に、凸部29に弾性変形(撓み)が生じる。その結果、凸部29の弾性変形によって生じる弾性力が、第1外側シート部2bを第1のシート面8に押圧する力として働く。
更に、実施例4に記載した燃料噴射ノズル20は、アウタニードル2がインナニードル3より先にリフトする構成であるため、特許文献2に示される従来技術の様に、アウタニードル2の外側と内側とを連通する連通孔を設ける必要がない。このため、アウタニードル2の閉弁時に、アウタニードル2の外側から内側へ高圧燃料が流れ込むことはなく、インナニードル3に常時高圧の燃料圧力が作用することもないので、インナニードル3の閉弁時にシート部3aで安定したシート力が得られる。
実施例5に示す燃料噴射ノズル20は、ノズルボディ1側に弾性変形可能な凸部36を設けた一例である。
ノズルボディ1には、図23に示す様に、アウタニードル2の周囲に形成される燃料通路9の下流端が第1のシート面8の裏側まで空洞状に穿設されて、弾性変形可能な凸部36が設けられている。
この後、更にアウタニードル2が下降すると、凸部36が空洞側へ撓むことにより、第1内側シート部2cが第2のシート面10に着座する。これにより、アウタニードル2とインナニードル3との間に確保される摺動隙間と第1噴孔6との間が遮断される。
図25は燃料噴射ノズルの先端部を示す断面図である。
この応用例1は、公知の燃料噴射ノズル(特開2004−11526号参照)に本発明の皿バネ4を利用した一例である。
公知の燃料噴射ノズルは、図24に示す様に、ノズルボディ1のシート面1aに第1噴孔6が開口し、シート面1aの下流側に凹設されたサック室15の内周面に第2噴孔77が開口している。
ニードル16は、閉弁時にシート面1aに着座するシート部16aが設けられると共に、このシート部16aより先端側(下流側)に第2噴孔7を開閉する摺動軸部17が設けられている。
しかし、上記の燃料噴射ノズルでは、サック室15の内周面と摺動軸部17の外周面との間に摺動隙間があるため、一段目のリフト時に高圧燃料が摺動隙間に流れ込み、その摺動隙間を通って第2噴孔7から燃料がリークする問題がある。
図26は燃料噴射ノズルの先端部を示す断面図である。
この応用例2は、シングルニードルに本発明の皿バネ4を利用して二段噴射を実現した一例である。
ニードル18の下端部には、閉弁時に第1のシート面8に着座するシート部18aが設けられ、そのシート部18aの先端側に皿バネ4が取り付けられている。この皿バネ4は、図26(a)に示すニードル18の閉弁時に、大径開口部の周縁が第2のシート面10に押し付けられて密接している。
図27は燃料噴射ノズルの先端部を示す断面図である。
この応用例3は、シングルニードルに本発明の皿バネ4を利用して二段噴射を実現した他の一例である。
上記の応用例2と異なる点は、皿バネ4をニードル19に固定するのではなく、第2のシート面10に凹設された位置決め溝10aに配置したことである。
ニードル19の閉弁時(シート部19aが第1のシート面8に着座している時)には、図27(a)に示す様に、ニードル19の下端面と第2のシート面10との間に、皿バネ4が押圧された状態で保持されている。
2 アウタニードル
2b 第1外側シート部
2c 第1内側シート部
3 インナニードル
3a シート部(第2シート部)
4 皿バネ(弾性体)
6 第1噴孔
7 第2噴孔
8 第1のシート面
9 燃料通路
10 第2のシート面
20 燃料噴射ノズル(実施例4)
29 アウタニードルに設けられた凸部
36 ノズルボディに設けられた凸部
C クリアランス(摺動隙間)
Claims (4)
- 燃料の流れ方向上流側に第1噴孔、下流側に第2噴孔を有すると共に、前記第1噴孔の上流側に第1のシート面が形成され、前記第1噴孔と前記第2噴孔との間に第2のシート面が形成されたノズルボディと、
閉弁時に前記第1のシート面に着座する中空状のアウタニードルと、
このアウタニードルの内側に挿入されて、閉弁時に前記第2のシート面に着座するインナニードルと、
前記アウタニードルの下端部と前記第2のシート面との間に配設された円環状の弾性体とを備え、
前記弾性体は、前記アウタニードルと前記インナニードルとに係合して保持され、前記アウタニードルの閉弁時に、前記アウタニードルと前記第2のシート面との間に押圧されて、前記アウタニードルと前記第2のシート面とにそれぞれ全周に渡って密接することで、前記アウタニードルと前記インナニードルとの間に設けられる摺動隙間と前記第1噴孔との間を遮断することを特徴とする燃料噴射ノズル。 - 燃料の流れ方向上流側に第1噴孔、下流側に第2噴孔を有すると共に、前記第1噴孔の上流側に第1のシート面が形成され、前記第1噴孔と前記第2噴孔との間に第2のシート面が形成されたノズルボディと、
閉弁時に前記第1のシート面に着座する中空状のアウタニードルと、
このアウタニードルの内側に挿入されて、閉弁時に前記第2のシート面に着座するインナニードルと、
前記アウタニードルの下端部と前記第2のシート面との間に配設された円環状の皿バネとを備え、
前記皿バネは、前記アウタニードルと前記インナニードルとに係合して保持され、前記アウタニードルの閉弁時に、前記アウタニードルと前記第2のシート面との間に押圧されて、前記アウタニードルと前記第2のシート面とにそれぞれ全周に渡って密接することで、前記アウタニードルと前記インナニードルとの間に設けられる摺動隙間と前記第1噴孔との間を遮断することを特徴とする燃料噴射ノズル。 - 燃料の流れ方向上流側に第1噴孔、下流側に第2噴孔を有すると共に、前記第1噴孔の上流側に第1のシート面が形成され、前記第1噴孔と前記第2噴孔との間に第2のシート面が形成されたノズルボディと、
閉弁時に前記第1のシート面に着座して前記第1噴孔の上流側をシールする第1外側シート部、および前記第2のシート面に着座して前記第1噴孔の下流側をシールする第1内側シート部を有する中空状のアウタニードルと、
このアウタニードルの内側に同軸に挿入され、閉弁時に前記第2のシート面に着座して前記第2噴孔の上流側をシールする第2シート部を有するインナニードルとを備え、
開弁行程では、前記アウタニードルが先にリフトして前記第1噴孔より燃料を噴射し、続いて、前記インナニードルがリフトして前記第2噴孔より燃料を噴射する燃料噴射ノズルであって、
前記ノズルボディには、前記第1噴孔より上流側に弾性変形可能な凸部が設けられて、この凸部に前記第1のシート面が形成され、前記アウタニードルの閉弁行程の際に、前記第1外側シート部が前記第1のシート面に着座した時点で前記第1内側シート部と前記第2のシート面との間に所定の隙間が生じ、更に前記アウタニードルが下降するのに伴い、前記凸部が撓むことで、前記第1内側シート部が前記第2のシート面に着座することを特徴とする燃料噴射ノズル。 - 請求項3に記載した燃料噴射ノズルにおいて、
前記アウタニードルの閉弁行程の際に、前記第1外側シート部が前記第1のシート面に着座した後、前記第1外側シート部によってシールされる内側と外側との圧力差に応じた油圧力が、前記第1のシート面を前記第1外側シート部に押圧するモーメント力として前記凸部に作用することを特徴とする燃料噴射ノズル。
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