JP2007270760A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射量の変動を抑制すること
【解決手段】ニードル12の往復移動により燃料を噴孔11aから噴射又は停止させる弁本体10と、燃料噴射弁取付孔101に挿入されて弁本体10を内方で一体的に保持するホルダ20と、噴孔11a側の弁本体10及びホルダ20からなる燃料噴射ノズル部の先端に配置した先端シール部材31と、燃料噴射弁取付孔101に挿入して固定され、燃料噴射ノズル部の先端との間で先端シール部材31を軸線方向Aに圧縮保持すると共にホルダ20におけるニードル12に対して径方向に離れた位置を軸線方向Aで保持するシール保持部材40と、を設けること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料を噴射させる燃料噴射弁に係り、その燃料の噴射量の変化を抑えることが可能な燃料噴射弁に関する。
燃料噴射弁は、シリンダヘッドの燃料噴射弁取付孔からの受熱によって温度上昇する。また、特に、筒内直接噴射式内燃機関の燃料噴射弁は、その燃料噴射ノズルの先端部分が高温の燃焼ガスに曝されているので非常に温度上昇し易い。従って、その先端部分(特に、噴孔部の近傍)が所定の温度以上の高温状態のまま運転され続けた燃料噴射弁においては、その先端部分にデポジットが生成されてしまい、これが原因となって燃料の噴射量が低下してしまう。これが為、従来の燃料噴射弁においては、その燃料噴射ノズルの先端部分の温度上昇を抑制する様々な手法が採られている。
例えば、下記の特許文献1には、シール部が一体化された防熱キャップを燃料噴射ノズルの先端部分に嵌合させ、この先端部分における燃焼ガスとの接触面積を減少させた燃料噴射弁が開示されている。
また、下記の特許文献2には、ノズル体の周方向を覆う緊締ナットと、この緊締ナットの噴孔側におけるスリーブ状の付加部に設けた環状フランジとノズル体の底部との間に挟持される波形の熱保護板と、を備えた燃料噴射ノズルについて開示されている。
また、下記の特許文献3には、ノズル本体の周方向を覆う締付けナットと、ノズル本体の噴孔側における周方向を覆うブッシュと、その締付けナットとブッシュとの間に挟持された銅製のシールリングと、そのブッシュの噴孔側から内方に向けて一体的に延設された環状のシールリップと、を備えた燃料噴射ノズルについて開示されている。そのシールリップは、ノズル本体の先端との間でシール性を確保すべく、ホッパ状に成形してノズル本体の先端に当接させている。
また、下記の特許文献4には、筒状の断熱層を介してノズルボディを収容するノズルホルダであって、そのノズルボディの噴孔に対応する位置に当該噴孔よりも径の大きい通孔を形成したものを備えた燃料噴射ノズルについて開示されている。
尚、下記の特許文献5には、補償スリーブの支持区分を介してシリンダヘッドの受容孔内に支持され、ノズルボディの周方向を覆うと共に当該ノズルボディの中間部分における段部を軸線方向で保持する補償エレメントを備えた燃料噴射ノズルについて開示されている。
特開2000−345940号公報 特開平6−26421号公報 特公昭63−65823号公報 特開平5−149214号公報 特表2003−518584号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された燃料噴射弁においては、シール部が一体化されているので、例えば、そのシール部やノズル先端部の製造バラツキ、組み付け誤差等の関係によりノズル先端部への密着性(即ち、シール性能)が低く、そのシール部から流入した燃焼ガスによりノズル先端部の温度上昇を招いてしまう虞がある。これが為、この燃料噴射弁においては、ノズル先端部にデポジットが生成されてしまい、燃料噴射量を低下させてしまう。更に、ノズル先端部は上記の製造バラツキ等に加えて熱膨張や熱収縮が起こり得るので、これらの変化量をそのような一体化されたシール部では吸収しきれない。そして、このことは弁体(ニードル)のリフト量に影響を与えてしまうので、所定の噴射量で燃料を噴射させることができなくなる虞がある。
また、上記特許文献2の燃料噴射ノズルは、筒内直接噴射式内燃機関に適用した場合、高圧の燃焼ガスによる押圧力が環状フランジに集中し、これが熱保護板を介してノズル体の先端に圧縮荷重を働かせるので、ノズル体内のニードルのリフト量が変化して、燃料の噴射量を変動させてしまう。また、これと同様に、上記特許文献3の燃料噴射ノズルにおいては、高圧の燃焼ガスによる押圧力がシールリップに集中するので、ノズル本体の先端に掛かる圧縮荷重によりニードルのリフト量が変化して、燃料の噴射量を変動させてしまう。
また、上記特許文献4の燃料噴射ノズルにおいては、金属製のノズルホルダの先端を遮熱させることができず、その先端におけるノズルボディとノズルホルダとの間に燃料が溜まり易いので、そこにデポジットが生成されて燃料の噴射量を低下させる虞がある。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、燃料噴射量の変動を抑制することが可能な燃料噴射弁を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、ニードルの往復移動により燃料を噴孔から噴射又は停止させる弁本体と、燃料噴射弁取付孔に挿入されて弁本体を内方で一体的に保持するホルダと、を備えた燃料噴射弁において、その噴孔側の弁本体及びホルダからなる燃料噴射ノズル部の先端に配置した先端シール部材と、燃料噴射弁取付孔に挿入して固定され、燃料噴射ノズル部の先端との間で先端シール部材を軸線方向に圧縮保持すると共にホルダにおけるニードルに対して径方向に離れた位置を軸線方向で保持するシール保持部材と、を設けている。
例えば、そのシール保持部材は、請求項2記載の発明の如く、先端シール部材を介してホルダの先端を軸線方向で保持させると共にホルダにおける燃料噴射弁取付孔の燃料噴射弁挿入口側寄りの最も外径の大きい箇所を軸線方向で保持させるべく成形することが好ましい。
この請求項1又は2に記載の燃料噴射弁においては、燃料噴射ノズル部の先端に対しての先端シール部材の密着性が向上してシール性能が確保されるので、その先端への高温の燃焼ガスの接触面積が減少して燃料噴射ノズル部(特に、その先端)の温度上昇を抑制することができる。また、この燃料噴射弁においては、高圧の燃焼ガスによってシール保持部材に押圧力が掛かり、その押圧力により燃料噴射ノズル部に軸線方向の圧縮荷重が働くが、その圧縮荷重を分散させることができるので、ニードルのリフト量変化を抑えることができる。
本発明に係る燃料噴射弁によれば、上述したが如く燃料噴射ノズル部(特に、その先端)の温度上昇を抑制することができるので、噴孔近傍でのデポジットの生成が抑えられて、燃料噴射量の低下を防ぐことができる。また、この燃料噴射弁によれば、ニードルのリフト量変化が抑えられるので、燃料噴射量の変動を抑制することができる。
以下に、本発明に係る燃料噴射弁の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る燃料噴射弁の実施例を図1に基づいて説明する。この図1は、本実施例の燃料噴射弁1における燃料噴射ノズル部側を図示したものである。
本実施例の燃料噴射弁1は、大別すると、燃料を噴射させる弁本体10と、この弁本体10を一体的に保持する筒状のホルダ20と、によって構成されている。ここで、この燃料噴射弁1は、図示しない吸気ポート又は/及び燃焼室CCに燃料を噴射させるよう、燃料噴射側の弁本体10とホルダ20からなる燃料噴射ノズル部がシリンダヘッド100の燃料噴射弁取付孔101に取り付けられる。本実施例にあっては、燃焼室CCに燃料を直接噴射させる筒内直接噴射式内燃機関用の燃料噴射弁1について例示する。
最初に、弁本体10について詳述する。
本実施例の弁本体10は、噴孔11aが形成されたバルブボディ11と、このバルブボディ11の内方の中空部11bに弁本体10の軸線方向Aへと往復移動自在に配設されたニードル12と、このニードル12を軸線方向Aに往復移動させる図示しない磁気回路及び弾性部材(スプリング)と、を備えている。
そのバルブボディ11は、円筒における燃焼室CC側の一端を円錐形状に成形して他端を開口させた筒体であって、その内方における略円柱状の中空部11bと連通させるべくその円錐部分に噴孔11aを形成したものである。
ここで、このバルブボディ11は、後述するホルダ20の中空部21に挿入され、その円錐部分が弁本体10の燃焼室CC側に位置するよう固定される。例えば、このバルブボディ11は、その中空部21の燃焼室CC側の先端部分に圧入や溶接等によって固定する。
また、この弁本体10を構成するニードル12は、基幹部分が円筒形状又は円柱形状に成形され、その燃焼室CC側の先端が円錐状に成形されている。このニードル12は、軸線方向Aへと往復移動することによりその先端がバルブボディ11の円錐部分の内壁面との間で着座又は離座を繰り返し、着座することで噴孔11aを閉塞して燃料の噴射を停止させる一方、離座することで噴孔11aを開放して燃料を噴射させるものである。本実施例のニードル12は、バルブボディ11の中空部11bの内壁面と上述した磁気回路とによって軸線方向Aへと摺動自在に支持されている。
ところで、この弁本体10には、図示しない燃料ポンプによって加圧された燃料がデリバリパイプを介して供給される。これが為、この弁本体10には、そのデリバリパイプを接続する為の接続部(図示略)も設けられている。
続いて、上記ホルダ20について詳述する。
本実施例のホルダ20は、外径の異なる複数種類の円筒体を軸線方向Aに積層させたが如き段付きの円筒形状に燃料噴射ノズル部側が成形される。例えば、このホルダ20の燃料噴射ノズル部側には、燃焼室CC側から順に、バルブボディ11を保持する第1円筒部20aと、この第1円筒部20aよりも外径の大きい第2円筒部20bと、この第2円筒部20bよりも外径の大きい第3円筒部20cと、最も外径の大きい第4円筒部20dと、が設けられている。
このホルダ20においては、その燃料噴射ノズル部側の第1から第4の円筒部20a〜20dの内方と当該燃料噴射ノズル部側よりも上方(図1の紙面上方)の図示しない筒体の内方とによって円柱状の中空部21が形成され、この中空部21に上述した弁本体10が挿入される。
ここで、その燃料噴射ノズル部側よりも上方の筒体には、外部の電源供給装置と弁本体10の磁気回路とを電気的に接続させるコネクタ部(図示略)が成形されている。従って、本実施例の燃料噴射弁1においては、そのコネクタ部を介して磁気回路に電源が供給され、これにより、ニードル12が軸線方向Aへと往復移動させられる。
また、このホルダ20は、その燃料噴射ノズル部側が上記の燃料噴射弁取付孔101に挿入される。従って、本実施例の燃料噴射弁取付孔101としては、ホルダ20の外形に合わせ、燃焼室CC側から外部に向けて孔径が大きくなる段付きの円柱状のものをシリンダヘッド100に穿設する。具体的に、この燃料噴射弁取付孔101は、図1に示す如く、燃焼室CC側から順に、ホルダ20の第1円筒部20aが挿入される第1円形孔部101aと、ホルダ20の第2及び第3の円筒部20b,20cが挿入される第2円形孔部101bと、ホルダ20の第4円筒部20dが挿入される第3円形孔部101cと、を備えている。
ところで、運転中の燃焼室CC内は高圧状態になっているので、ホルダ20を燃料噴射弁取付孔101に挿入するのみでは、その隙間に燃焼ガスが入り込んでシリンダヘッド100の外部へと漏れ出てしまう。また、燃料噴射ノズル部の先端が高温状態の燃焼ガスに曝されているにも拘わらず、その隙間に燃焼ガスが入り込んだ場合には、その燃料噴射ノズル部が更に温度上昇してデポジットの生成を促進させてしまうので、これを防ぐ為に燃料噴射ノズル部と燃焼ガスとの接触面積を小さくすることが好ましい。
そこで、本実施例の燃料噴射弁1においては、図1に示す如く、燃料噴射ノズル部の燃焼室CC寄りの外周部分に各々間隔を空けて2つの環状のガスシール部材(以下、「軸シール部材」という。)30,30を配設すると共に、その燃料噴射ノズル部の燃料噴射側の先端(以下、「ノズル先端」という。)に2枚の環状のガスシール部材(以下、「先端シール部材」という。)31,31を配設する。具体的に、本実施例にあっては、その軸シール部材30,30をホルダ20の第1円筒部20aの外周面に形成された環状の溝に各々配設し、その先端シール部材31,31をその第1円筒部20aの環状の先端面20a1に配置する。尚、その軸シール部材30や先端シール部材31は、必ずしも複数設けなくてもよい。
ここで、その軸シール部材30,30についてはホルダ20上の位置を夫々の溝で保持できるが、先端シール部材31,31については単に配置したのみであると燃焼室CCに落下してしまう。これが為、本実施例の燃料噴射弁1においては、その軸シール部材30,30を径方向に押圧して保持すると共に先端シール部材31,31を軸線方向Aに圧縮して保持する図1に示すシール保持部材40を燃料噴射ノズル部と燃料噴射弁取付孔101の間に介在させる。
従って、先ず、本実施例のホルダ20は、その第1円筒部20aの外径を燃料噴射弁取付孔101の第1円形孔部101aの孔径よりも小さく、且つ、その第2及び第3の円筒部20b,20cの外径を燃料噴射弁取付孔101の第2円形孔部101bの孔径よりも小さく成形する。
そして、本実施例のシール保持部材40については、燃料噴射弁取付孔101の形状に合わせて、その第2円形孔部101bの底面101b1に当接する第1環状部40aと、この第1環状部40aの内郭から燃焼室CCに向けて立設された第1円筒部40bと、その第1環状部40aの外郭から第1円筒部40bとは反対方向に向けて立設された第2円筒部40cと、その第1円筒部40bの自由端から内径側へと延設された第2環状部40dと、を備えた段付き形状に成形する。このシール保持部材40においては、図1に示す如く、燃焼室CC側から順に径が大きくなる2段の外形及び中空部41を有するものを例示する。
そのホルダ20とシール保持部材40は、ホルダ20の第1円筒部20aの外径がシール保持部材40の第1円筒部40bの内径に対して小さく、且つ、ホルダ20の第2及び第3の円筒部20b,20cの外径がシール保持部材40の第2円筒部40cの内径に対して小さくなるように成形する。従って、本実施例のホルダ20は、シール保持部材40の内方の中空部41に挿入される。ここで、そのホルダ20の第1円筒部20aにおける外周面の溝には、上述したが如く軸シール部材30,30が配設されている。これが為、その外周面とシール保持部材40の第1円筒部40bの内周面との間の隙間は、その軸シール部材30,30がホルダ20とシール保持部材40により径方向に押圧されてその間の気密性を保つことができるように設定する。
また、シール保持部材40の第2環状部40dは、ホルダ20の先端面20a1に配置された先端シール部材31,31を当該先端面20a1との間で挟持させるべく、その先端面20a1と軸線方向Aで対向する位置まで延設させる。その先端面20a1とこれに対向する第2環状部40dの対向面40d1との間には、先端シール部材31,31を所定の圧力で挟持してシール性を確保させるだけの間隔CLを設ける。この燃料噴射弁1においては、例えば、シール保持部材40の中空部41に弁本体10とホルダ20と先端シール部材31,31とを挿入することによって、その先端シール部材31,31が軸線方向Aにて圧縮保持される。
本実施例にあっては、そのようにシール保持部材40の燃焼室CC側の先端(即ち、第2環状部40d)で先端シール部材31,31を保持させるので、仮に、その先端が燃焼室CC内に突出していると、かかる突出部位が極端に温度上昇して、これと接している先端シール部材31,31が耐熱温度を超えてしまう虞がある。これが為、このシール保持部材40は、その先端が燃焼室CC内に突出しないような位置関係に成形することが好ましい。そして、これにより、その先端シール部材31,31は、熱負荷が軽減されて耐久性が向上する。
更に、このシール保持部材40においては、その第1円筒部40bの外径を燃料噴射弁取付孔101の第1円形孔部101aの孔径と同等に成形し、その第2円筒部40cの外径を燃料噴射弁取付孔101の第2円形孔部101bの孔径と同等に成形する。これが為、このシール保持部材40は、その第1環状部40aが燃料噴射弁取付孔101の第2円形孔部101bの底面101b1に当接する位置まで例えば圧入等され、その第1円筒部40bと第2円筒部40cにおいて燃料噴射弁取付孔101に嵌合される。
このように、本実施例の燃料噴射弁1においては、押圧して保持された軸シール部材30,30と先端シール部材31,31を介して燃料噴射ノズル部(具体的には、ホルダ20)をシール保持部材40に保持させ、この嵌合されたシール保持部材40を介して燃料噴射ノズル部を燃料噴射弁取付孔101に固定させる。
従って、この燃料噴射弁1においては、その軸シール部材30,30と先端シール部材31,31によって燃料噴射ノズル部とシール保持部材40との間への燃焼室CC内の燃焼ガスの流入が抑えられるので、その燃焼ガスの外部への漏れを抑制することができる。そして、これにより、この燃料噴射弁1は、燃料噴射ノズル部においての高温の燃焼ガスとの接触面積が小さくなるので、その燃料噴射ノズル部の温度上昇を抑えることができる。これが為、この燃料噴射弁1においては、残存燃料等からなるデポジットの生成が抑制され、燃料噴射量の低下を防ぐことができる。
更に、この燃料噴射弁1は、最も燃焼ガスに曝されるノズル先端に先端シール部材31,31を圧縮保持しているので、そのノズル先端に対しての先端シール部材31,31の密着性が向上し、シール性能が確保される。従って、この燃料噴射弁1においては、そのノズル先端への燃焼ガスの接触面積が減少して、そのノズル先端の温度上昇を抑制することができる。これが為、この燃料噴射弁1によれば、噴孔11a近傍でのデポジットの生成が抑えられ、その噴孔11aの詰まりが回避されるので、燃料噴射量の低下を防ぐことができる。
ここで、その先端シール部材31は、その内径がホルダ20の先端における中空部21の内径(換言すれば、バルブボディ11の外径)と同一径又はそれよりも小さくなるように成形することが好ましく、これにより、ノズル先端においての燃焼ガスとの接触面積を可能な限り小さくすることができる。従って、かかる先端シール部材31を用いた場合には、ノズル先端におけるデポジットの生成を効果的に抑制することができる。
また、本実施例の軸シール部材30や先端シール部材31は、ホルダ20や弁本体10よりも熱伝導率の低い低熱伝導率材料のセラミックスや有機材料、金属等を用いて成形することが好ましい。これにより、この燃料噴射弁1においては、その軸シール部材30や先端シール部材31からホルダ20や弁本体10への伝熱量が小さくなるので、燃料噴射ノズル部の温度上昇が効果的に抑制され、デポジットの生成を効果的に抑えることができる。
ところで、前述したが如く運転中の燃焼室CC内は高圧状態になっているので、本実施例のシール保持部材40の第2環状部40dには、その筒内圧等により軸線方向Aに大きな押圧力が掛かる。これが為、この燃料噴射弁1においては、その第2環状部40dが先端シール部材31,31を介してホルダ20やバルブボディ11を燃焼室CCとは反対の方向へと押圧する。従って、そのホルダ20がシール保持部材40以外の燃料噴射弁取付孔101等の他部材にも保持されている場合には、そのホルダ20やバルブボディ11への押圧力と他部材での保持力との差によってニードル12のリフト量(軸線方向Aへの移動量)が変化してしまい、この燃料噴射弁1を設定燃料噴射量で噴射させることができなくなる。
そこで、本実施例の燃料噴射弁1は、少なくとも燃料噴射弁取付孔101の中においては燃料噴射ノズル部をシール保持部材40のみで保持させるべく構成する。
ここで、その燃料噴射ノズル部を形成するホルダ20においては、その内の第1から第3の円筒部20a〜20cまでがシール保持部材40の中空部41に挿入されており、その第1円筒部20aから第3円筒部20cまでが上述したが如くシール保持部材40のみで保持されている。これが為、本実施例にあっては、燃料噴射弁取付孔101の第3円形孔部101cの内周面とホルダ20の第4円筒部20dの外周面との間に僅かでも隙間を設け、これらの間に何ら介在させないようにする。これにより、本実施例の燃料噴射ノズル部は、少なくとも燃料噴射弁取付孔101においてシール保持部材40のみで保持されるようになる。
しかしながら、そのシール保持部材40による燃料噴射ノズル部の軸線方向Aにおける保持部位がノズル先端のみの場合には、第2環状部40dの押圧力による圧縮応力がノズル先端のホルダ20やバルブボディ11のみに集中的に掛かり、結局の所、ニードル12のリフト量を変化させてしまう。
従って、本実施例の燃料噴射弁1においては、かかる不都合を解消すべくノズル先端以外にも保持部位を設ける。本実施例にあっては、シール保持部材40から燃料噴射ノズル部への軸線方向Aの圧縮荷重を分散させ且つその圧縮荷重のニードル12のリフト量変化への影響を小さくする為に、そのニードル12から径方向へと離した位置に軸線方向Aの保持部位を設ける。また、ここでは、その圧縮荷重を軸線方向Aで効果的に分散してニードル12のリフト量変化を抑えるべく、その保持部位を燃料噴射弁取付孔101の燃料噴射弁挿入口側(ノズル先端とは反対側)寄りに設ける。
具体的に、本実施例の燃料噴射弁1においては、シール保持部材40の第2円筒部40cを燃料噴射弁取付孔101の燃料噴射弁挿入口側に向けて延設し、その第2円筒部40cの延設端40c1をホルダ20の第4円筒部20dの下面20d1に当接させてそこをもう1つの保持部位とする。即ち、本実施例にあっては、ノズル先端を軸線方向Aで保持する第1保持部位と、燃料噴射弁取付孔101の燃料噴射弁挿入口側寄りで且つホルダ20における最も外径の大きい最外径部(第4円筒部20d)を軸線方向Aで保持する第2保持部位と、を設ける。
これにより、本実施例の燃料噴射弁1においては、高圧の燃焼ガスによってシール保持部材40に軸線方向Aの押圧力が働いても、その押圧力に伴う燃料噴射ノズル部への軸線方向Aの圧縮荷重が第1及び第2の保持部位に分散される。これが為、この燃料噴射弁1においては、ニードル12のリフト量変化を抑えることができる。特に、本実施例のシール保持部材40は、ニードル12から径方向に離れているホルダ20の最外径部(第4円筒部20d)を保持するので、その第2保持部位に圧縮荷重が掛かってもニードル12のリフト量変化への影響が小さく、そのリフト量変化を効果的に抑えることができる。このように、この燃料噴射弁1は、ニードル12のリフト量変化を抑制することができるので、設定燃料噴射量からの変化を抑えることができる。
また、本実施例の燃料噴射弁1は、シール保持部材40に第1及び第2の保持部位のみで燃料噴射ノズル部の軸線方向Aを保持させるので、先端シール部材31,31を挟持するホルダ20の先端面20a1とシール保持部材40の第2環状部40dの対向面40d1との間の間隔CLの精度を高めることができる。即ち、この燃料噴射弁1においては、その間隔CLの寸法に影響を与えるのがシール保持部材40とホルダ20のみであり、図1に示す2つの長さL1,L2だけで間隔CLを定めることができるので、例えば、その2つの長さL1,L2の寸法公差を厳しく管理するだけで、その間隔CLの精度が向上する。その長さL1とはホルダ20における第4円筒部20dの下面20d1から第1円筒部20aの先端面20a1までの長さのことをいい、その長さL2とはシール保持部材40における第2円筒部40cの延設端40c1から第2環状部40dの対向面40d1までの長さのことをいう。
従って、この本実施例の燃料噴射弁1においては、複数の寸法公差バラツキに起因した組み付け後の間隔CLの寸法バラツキが可能な限り小さくなるので、上記の先端面20a1と対向面40d1とで圧縮保持させた際の先端シール部材31,31の面圧の管理幅を小さくすることができる。これが為、この燃料噴射弁1においては、過大な面圧で先端シール部材31,31を圧縮保持させずとも先端シール部材31,31のシール性を確保することができ、また、過小な面圧によるシール性不足を解消することができる。即ち、この燃料噴射弁1によれば、部品の成型時や組み付け時に複雑な寸法管理をしなくても、先端シール部材31,31のシール性を確実に確保することができる。
以上のように、本発明に係る燃料噴射弁は、安定した噴射量で燃料を噴射させる技術として有用である。
本発明に係る燃料噴射弁の燃料噴射ノズル部を示す部分断面図である。
符号の説明
1 燃焼噴射弁
10 弁本体
11 バルブボディ
11a 噴孔
12 ニードル
20 ホルダ
20a〜20d 第1から第4の円筒部
20a1 先端面
20d1 下面
30 軸シール部材
31 先端シール部材
40 シール保持部材
40a 第1環状部
40b 第1円筒部
40c 第2円筒部
40c1 延設端
40d 第2環状部
40d1 対向面
101 燃料噴射弁取付孔
A 軸線方向
CC 燃焼室

Claims (2)

  1. ニードルの往復移動により燃料を噴孔から噴射又は停止させる弁本体と、燃料噴射弁取付孔に挿入されて前記弁本体を内方で一体的に保持するホルダと、を備えた燃料噴射弁において、
    前記噴孔側の前記弁本体及び前記ホルダからなる燃料噴射ノズル部の先端に配置した先端シール部材と、前記燃料噴射弁取付孔に挿入して固定され、前記燃料噴射ノズル部の先端との間で前記先端シール部材を軸線方向に圧縮保持すると共に前記ホルダにおける前記ニードルに対して径方向に離れた位置を軸線方向で保持するシール保持部材と、を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記シール保持部材は、前記先端シール部材を介して前記ホルダの先端を軸線方向で保持させると共に前記ホルダにおける前記燃料噴射弁取付孔の燃料噴射弁挿入口側寄りの最も外径の大きい箇所を軸線方向で保持させるべく成形したことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
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