JP2007278240A - 内燃機関のクランクケース - Google Patents

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【課題】下部にオイルパンが一体化されている内燃機関のクランクケースにおいて、簡単な構造によって、クランクケース内の結露を防止し、潤滑油希釈の防止を可能にしようとするものである。
【解決手段】、クランクケースのうち少なくともオイルパン部分をカバーするクランクケースカバーをクランクケース底面に設けた。また、クランクケースとクランクケースカバーとの間に断熱材を設けた。あるいは、クランクケースとクランクケースカバーとの間に、シリンダあるいはシリンダヘッドを冷却するために循環させる冷却水を流す冷却水通路を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は内燃機関のクランクケースの構造に関するものであり、クランクケース内結露を防止し、結露の流入による潤滑油の希釈を防止するクランクケースの構造に関するものである。
外気温が低い状況で暖機運転を行うと、クランクケース内に洩れてきたブローバイガスと、クランクケースあるいは潤滑油との温度差が大きいため、ブローバイガス中に含まれる水蒸気や炭化水素がクランクケース内で結露し、潤滑油に混入して、潤滑油を希釈する場合がある。外気温が低い状況での運転初期の走行中にも結露や潤滑油の希釈が生じるおそれがある。
従来技術として特許文献1に、内燃機関を冷却する冷却水を、内燃機関始動時に加熱して、これによって潤滑油を加温して暖気時間を短縮する技術が開示されている。この技術では、潤滑油温度制御用冷却水通路へ流す冷却水をヒータ通路に導入して加熱し、これによって潤滑油を温めるようになっている。
特開2004−218502号公報(図3)。
従来の技術においては、冷却水を加熱するために、冷却水をヒータ通路に導入して加熱するようになっているのでヒータを設ける必要があり、構造が複雑であった。本発明は簡単な構造によって、潤滑油を保温あるいは加温し、潤滑油希釈の防止を可能にしようとするものでる。
本明細書では、「結露」は、湿りガスが、冷たい固体表面に接触して液化する場合だけでなく、冷たい液体表面に接触して液化する場合も含めて、結露と称している。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、下部にオイルパンが一体化されている内燃機関のクランクケースにおいて、クランクケースのうち少なくともオイルパン部分をカバーするクランクケースカバーをクランクケース底面に設けたことを特徴とする内燃機関のクランクケースに関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関のクランクケースにおいて、クランクケースとクランクケースカバーとの間に、断熱材が設けてあることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2に記載の内燃機関のクランクケースにおいて、クランクケースとクランクケースカバーとの間に、シリンダあるいはシリンダヘッドを冷却するために循環させる冷却水を流す冷却水通路が設けてあることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、下部にオイルパンが一体化されている内燃機関のクランクケースにおいて、クランクケースが二重壁構造であり、その二重壁内の空間を、シリンダあるいはシリンダヘッドを冷却するために循環させる冷却水を流す冷却水通路とすることを特徴とする内燃機関のクランクケースに関するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関のクランクケースにおいて、上記二重壁構造は、オイルパンを囲うように設けられることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の内燃機関のクランクケースにおいて、上記冷却水通路が設けられているクランクケースの側面に冷却水ポンプを設けたことを特徴とするものである。
請求項1の発明において、少なくともオイルパン部分をカバーするクランクケースカバーをクランクケース底面に設けたことによって、オイルパンが外気あるいは走行風と接触する面積が小さくなるので、潤滑油の冷却が防止される。潤滑油の冷却が防止されると、ブローバイガスとの温度差が小さくなり、結露防止の効果が生じる。
請求項2の発明によって、外気温や走行風の影響をさらに受けにくくし、結露を防止することができる。
請求項3の発明によって、暖気運転時にシリンダやシリンダヘッドを循環して昇温した冷却水でクランクケースを暖めるので、一層早くクランクケース内結露が防止される。また、冷却水とクランクケース内の潤滑油との熱交換を行うことによって、潤滑油の温度を高め、潤滑油の希釈を防止することが出来る。特にオイルパン部では、潤滑油との熱交換が促進され結露防止に役立つ。暖気運転終了後には、水をラジエータ経由で流せば、オイルパンに設けた冷却水通路は、オイルクーラの役割を果たすことができる。
請求項4の発明によって、クランクケースの剛性が高められ、振動騒音が低減されると共に、二重壁内のスペースを有効利用して潤滑油と冷却水との熱交換を行わせ、結露を防止することが出来る。暖気運転終了後には、水をラジエータ経由で流せば、オイルパンに設けた冷却水通路は、オイルクーラとしての役割を果たすことができる。
請求項5の発明によって、オイルパンを覆うようにカバーが設けられるので、オイルパンの一部を覆う場合に比して、冷却水通路とオイルパンの熱交換面積を大きくすることができ、結露防止効果を高めることができる。
請求項6の発明によって、オイルパン部二重壁を冷却水通路とし、冷却水ポンプをクランクケースカバー側面に設けたので、配管レイアウトが容易となり、配管長を短くすることができ、冷却水を円滑に循環させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るウェットサンプ式4ストロークサイクル内燃機関の要部断面を左方から見た図であり、矢印Fはこの内燃機関の前方を指している。図示の範囲において、内燃機関の外殻は、クランクケース1、クランクケース1と一体化したシリンダ2、シリンダヘッド3、ヘッドカバー4、クランクケース下部のオイルパン5、およびエアクリーナ6から構成されている。シリンダ2の中にはピストン7が摺動可能に収容され、コンロッド8を介してクランク軸9と接続されている。
シリンダヘッド3のピストン7側に燃焼室10が設けてある。シリンダヘッド3には吸気ポート11と排気ポート12が設けられ、その内端がそれぞれ上記燃焼室10に開口している。吸気ポート11と排気ポート12の内端開口には、それぞれの開口を開閉する吸気弁13と排気弁14が設けてある。
シリンダヘッド3とヘッドカバー4の内部空間の境界部付近に、吸気ロッカーアーム軸15、排気ロッカーアーム軸16、およびカム軸17が設けてある。シリンダの側部にカムチェーン室18が設けてあり、クランク軸9によって駆動されるカムチェーン(図示なし)が収容され、カム軸17を駆動するようになっている。カム軸17に形成されているカムによって、吸気ロッカーアーム19、排気ロッカーアーム20を介して、吸気弁13、排気弁14が開閉駆動される。
ヘッドカバー4の後方にエアクリーナ6が設けてある。エアクリーナ6は空気取入口21とフィルタ22を備え、フィルタ22の下流側に清浄空気室23が設けてある。清浄空気室23と吸気ポート11は吸気管24を介して連結されている。吸気管24の途中には気化器25が設けてある。ヘッドカバー4の内部空間とエアクリーナ6の清浄空気室23とは、ブローバイガス還流管26によって連結されている。
内燃機関では、燃焼室10で発生した圧力によって、水蒸気、未燃ガス、燃焼ガス等がクランクケース1内にブローバイガスとして洩れる。クランクケース内は、ピストンの下降・上昇に伴って、加圧・減圧される。クランクケース内が加圧された時には、クランクケース内のブローバイガスは、カムチェーン室18を経由してシリンダヘッド3およびヘッドカバー4の内部空間を経由し、ブローバイガス還流管26を経由して清浄空気室23へ送られ、清浄空気と共に吸気管24へ送られ、途中の気化器25において燃料を混入された後、吸気ポート11を経て燃焼室10へ送られ、燃焼に供される。クランクケース内が減圧された時には、清浄空気が、清浄空気室23から、さきに述べたブローバイガス還流経路を逆にたどり、クランクケース1内へ供給される。図において実線矢印はブローバイガス、白抜き矢印は空気である。
外気温が低い状況で暖機運転を行うと、外気温とクランクケース内の温度との差が大きいので、クランクケース内へ洩れてきたブローバイガス中に含まれる水蒸気や炭化水素が、外部から冷却されて低温となったクランクケース内で結露して流下し、また水蒸気や炭化水素が、クランクケース下部のオイルパン5内で、外部から冷却されて低温となった潤滑油29に触れて液化し、これらがオイルパン内の潤滑油29を希釈する。また、外気温が低い状況での運転初期の走行中にも結露や潤滑油の希釈が生じる。
本実施形態では、このようなクランクケース外部からの冷却を防止するために、クランクケース1の外周部にクランクケースカバー27を設けてある。これによって、外気温や走行風の影響を受けにくくなり、クランクケース内の結露と、潤滑油29の冷却が防止される。また、図示のように、クランクケース1とクランクケースカバー27との間の空間に断熱材28を充填すれば、クランクケース内結露の防止と潤滑油の冷却の防止に一層の効果がある。
図2は本発明の第2実施形態の内燃機関の主要部の系統図である。第1実施形態と同じ部材には同じ符号が付してある。内燃機関の主要部の外殻は、クランクケース1、シリンダ2、シリンダヘッド3、ヘッドカバー4、オイルパン5、およびクランクケース1の外周を覆うクランクケースカバー27によって構成されている。オイルパン5には潤滑油29が貯留されている。本実施形態では、クランクケース1とクランクケースカバー27との間は、シリンダ3あるいはシリンダヘッド4を冷却するために循環させる冷却水を流すクランクケース冷却水通路30となっており、その上部の互いに反対側に、冷却水入口31と冷却水出口32が設けてあり、この冷却水を循環駆動するための水ポンプ33が冷却水出口32に接続されて設けてある。内燃機関には、運転時に高温となるシリンダ3およびシリンダヘッド4等を冷却するために、これらの部材の周囲にシリンダ冷却水通路34が設けてある。
内燃機関の暖気運転時には、クランクケース冷却水通路30の冷却水出口32から出た水は、水ポンプ33で昇圧され、シリンダ冷却水通路34を通り、そこで昇温して、配管A、サーモスタット35、配管B、および配管Cを経て冷却水通路30の冷却水入口31へ戻され、循環する。
内燃機関の通常の運転時には、クランクケースやオイルパンを加温する必要がないので、冷却水出口32から出た水は、水ポンプ33で送り出され、シリンダ冷却水通路34を通った後、配管A、サーモスタット35、配管D、ラジエータ36を通って冷却された後、配管Eを経由し、配管Cを経て冷却水入口31へ戻され、循環する。
サーモスタット35は、冷却水の温度を検知して水流の方向を制御する装置である。運転初期の冷却水の温度が低い時は、シリンダ冷却水通路34を通過する過程で昇温した水を、配管B、Cの方へ流し、温度の高い状態でクランクケース冷却水通路30へ送る。運転初期には、昇温した水によってクランクケースおよび潤滑油が急速に暖められるので、ブローバイガスがクランクケース内で結露することが防がれ、結露した水分や未燃分がオイルパン内の潤滑油を希釈することが防止される。また、クランクケース内のブローバイガスがオイルパン内の冷たい潤滑油29に接触して液化し、混入して潤滑油を希釈することが防止される。
水温が十分高温となったことがサーモスタット35によって検知されると、流水経路が変更され、シリンダ冷却水通路34を通過した水は、配管A、サーモスタット35を経た後、配管Dを通り、ラジエータ36を通過して冷却され、配管E、配管Cを介して冷却水入口へ送られる。配管Eは、配管B、Cの接続部37に接続されている。シリンダ冷却水通路34を通過して高温となった水は、ラジエータ36で冷却された後、クランクケース冷却水通路30へ送られるので、クランクケース冷却水通路はオイルクーラとして働き、オイルの過剰な温度上昇を防止することができる。
上記第2実施形態では、クランクケース1の外周部に別体のクランクケースカバー27を設け、クランクケースとクランクケースカバーの間に冷却水通路を設けた例を示したが、次に示す第3実施形態は、クランクケースから発せられる振動・騒音を防ぐため、またはクランクケースの剛性向上のために、オイルパン外周部が予め二重壁構造となるよう製作されたクランクケースの、二重壁の間の空間をクランクケース冷却水通路として活用し、運転開始時のクランクケースや潤滑油の加温に利用する例である。
図3〜図5は本発明の第3実施形態に係る図であり、本発明が適用されるVベルト式無段変速機一体型内燃機関を備えたパワーユニットのクランクケースおよびクランクケースカバーの図である。このパワーユニットはスクータ型自動二輪車の後部に上下揺動可能に搭載されるもので、内燃機関と動力伝達装置と後輪支持部と駆動輪である後輪とを一体化して構成されるものである。内燃機関は頭上弁式4ストロークサイクル単気筒の水冷式内燃機関である。
図3は左クランクケース40の右面図、図4は右クランクケース41の右面図、図5は右クランクケースカバー42(右クランクケース41の右側をカバーする)の右面図である。図において、矢印Fは前方を指している。Vベルト式無段変速機は図示していないが、上記左クランクケース40と、図示していない左クランクケースカバー(左クランクケースの左側をカバーする)との間に構成される。
図3は左クランクケース40の右面図である。左クランクケース40の前部と後述の右クランクケース41とは、結合されて、1個のクランクケースを構成する。左右で対になる部分、あるいは左右一対の部分が結合されて1個のまとまった部分になるものがある。このような場合は、以下の説明において、左クランクケースに属するものには符号に「L」を付し、右クランクケースに属するものには、同じ符号に「R」を付して表示している。
図3において、左クランクケース40の前部には、クランク軸兼駆動プーリ軸挿通孔43L、1次バランサ軸挿通孔44L、駆動プーリ可動半体駆動用電動モータ取付部45L、およびスタータモータ取付部46、が設けてあり、左クランクケース40の後部には、従動プーリ軸挿通孔47、出力用中間軸挿通孔48、および後輪軸挿通孔49が設けてある。左クランクケース40の前部の下部はオイルパン50Lであり、潤滑油が貯留される。このパワーユニットでは、クランクケースから発せられる振動・騒音を防ぐためと、クランクケースの剛性向上のために、オイルパン底部外周に一体的に鋳造されたオイルパンカバー51Lが設けてある。オイルパン50Lとオイルパンカバー51Lとによって二重壁構造が形成されている。両壁の間はシリンダあるいはシリンダヘッドを冷却するために循環させる冷却水を流すオイルパン冷却水通路52Lとなる部分である。この通路空間の左側は塞がれ、右側は開放されている。冷却水通路52Lの前端部に冷却水入口53が設けてある。
図4は右クランクケース41の右面図である。右クランクケース41は上記左クランクケース40の前部の右側に接続されるものである。クランク軸兼駆動プーリ軸挿通孔43R、1次バランサ軸挿通孔44R、および駆動プーリ可動半体駆動用電動モータ取付部45Rが設けてある。右クランクケース41の下部にはオイルパン50R、オイルパンカバー51Rが設けてあり、これらは前記左クランクケース40のオイルパン50L、オイルパン51Lに接続される。オイルパン52R、オイルパンカバー51Rの間はオイルパン冷却水通路52Rとなる部分である。左右のクランクケースのオイルパン冷却水通路52L、52Rは連続したオイルパン冷却水通路空間50を形成する。オイルパン冷却水通路52Rの後半部は左右方向に貫通している。冷却水通路52Rの前半部には、左側に寄せて仕切板54が設けてある。これは左右一体の冷却水通路空間52の前半部を左右方向に二分するものである。冷却水通路52Rの前半部の右側は開放されている。
図5は右クランクケースカバー42の右面図である。これは、右クランクケース41の右面を覆うものである。右クランクケースカバー42の上部には水ポンプ57が設けてある。右クランクケースカバー42の中央部にはオイルポンプ61が形成されている。水ポンプ57とオイルポンプ61とを、共通のポンプカバー65が覆っている。水ポンプ57の中央部に対応するポンプカバー65の外面に水吸入口58が設けてある。水ポンプの近くに水吐出口60が設けてある。
右クランクケースカバー42の下部は、前記右クランクケース41のオイルパン冷却水通路52Rの右側開放部を覆い、冷却水通路空間52の右壁55となる部分である。冷却水通路の前端部に水ポンプへ向かう水出口56が設けてある。図3に示した左クランクケース前端の冷却水入口53から注入された水は、図4の仕切板54の左側を後方へ流れて冷却水通路空間52の後半部に至り、そこでUターンして仕切板54の右側を前方へ向かって流れ、図5の水出口56から流出する。上記水出口56とポンプカバー65外面の水吸入口58をつなぐゴムホース59を介して冷却水通路52の水が水ポンプ57へ送られ、上記水吐出口60からシリンダ外周部のシリンダ冷却水通路へ送られる。
本実施形態の冷却水の循環経路は図2に示したものと同じである。水ポンプの水吐出口60から吐出され、シリンダ、シリンダヘッドを循環して昇温した水は、図2の配管A,サーモスタット35、配管B、配管Cを経て、図3に示す左クランクケース40の水入口53からオイルパン冷却水通路52に入る。暖気運転中はオイルパン内の潤滑油を加温する。潤滑油の温度が高まると、ブローバイガスの温度との差が減少するのでクランクケース内の結露が生じなくなる。また潤滑油の温度が高まると、潤滑油の粘性による抵抗が減るので、暖気運転時間を短縮することができる。サーモスタット35によって潤滑油の温度が十分高くなったことが検知されると、水の経路は、図2の配管A、サーモスタット35、配管D、ラジエータ36、配管E、配管Cを経て、図3の左クランクケース40の水入り口53からオイルパン冷却水通路へ入り、オイルパン内の昇温した潤滑油を冷却する。
右クランクケースカバー42の中央部外面にはオイルポンプ本体ケース62が形成され、その外面をポンプカバー65が覆っている。本体ケース62とポンプカバー65との間に、クランク軸によって回転駆動されるオイルポンプ61が構成される。オイルポンプ本体ケース62の下部にオイル吸入口63が設けられ、オイルパンのオイルを吸い上げて、内燃機関の潤滑を要する場所へ供給される。オイルポンプ61の近くにオイルレベルゲージ64が設けてある。
以上詳述した実施形態においては、つぎの効果がもたらされる。
(1)第1実施形態では、少なくともオイルパン部分をカバーするクランクケースカバーをクランクケース底面に設けたことによって、潤滑油の冷却が防止される。ブローバイガスとの温度差が小さくなり、結露を防止することができる。
(2)外気温や走行風の影響をさらに受けにくくし、結露を防止することができる。
(3)第2実施形態では、暖気運転時にシリンダやシリンダヘッドを循環して昇温した冷却水でクランクケースを暖めるので、一層早くクランクケース内結露が防止される。暖気運転終了後には、水をラジエータ経由で流せば、オイルパン冷却水通路はオイルクーラとして役立つ。
(4)第3実施形態では、クランクケースの剛性が高められ、振動騒音が低減されると共に、二重壁内のスペースを有効利用して潤滑油と冷却水との熱交換を行わせ、結露を防止することが出来る。暖気運転終了後には、水をラジエータ経由で流せば、オイルパン冷却水通路は、オイルクーラとしての役割を果たすことができる。
(5)オイルパンを覆うようにオイルパンカバーが設けられるので、オイルパンの一部を覆う場合に比して、冷却水通路とオイルパンの熱交換面積を大きくすることができ、結露防止効果を高めることができる。
(6)オイルパン部二重壁を冷却水通路とし、冷却水ポンプをクランクケースカバー側面に設けたので、配管レイアウトが容易となり、配管長を短くすることができる、冷却水を円滑に循環させることができる。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の要部断面を左方から見た図である。 本発明の第2実施形態の内燃機関の主要部の系統図である。 本発明の第3実施形態の左クランクケースの右面図である。 本発明の第3実施形態の右クランクケースの右面図である。 本発明の第3実施形態の右クランクケースカバーの右面図である。
符号の説明
1…クランクケース、2…シリンダ、3…シリンダヘッド、4…ヘッドカバー、5…オイルパン、27…クランクケースカバー、28…断熱材、29…潤滑油、30…クランクケース冷却水通路、31…冷却水入口、32…冷却水出口、33…水ポンプ、34…シリンダ冷却水通路、35…サーモスタット、36…ラジエータ、37…接続部、40…左クランクケース、41…右クランクケース、42…右クランクケースカバー、50L、50R…オイルパン、51L、51R…オイルパンカバー、52L、52R…オイルパン冷却水通路、52…左右合体したオイルパン冷却水通路空間、53…冷却水入口、54…仕切板、56…水ポンプへ向かう水の出口、57…水ポンプ
、58…水吸入口、59…ゴムホース、60…水ポンプの水吐出口、61…オイルポンプ、65…ポンプカバー。

Claims (6)

  1. 下部にオイルパンが一体化されている内燃機関のクランクケースにおいて、クランクケースのうち少なくともオイルパン部分をカバーするクランクケースカバーをクランクケース底面に設けたことを特徴とする内燃機関のクランクケース。
  2. クランクケースとクランクケースカバーとの間に、断熱材が設けてあることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のクランクケース。
  3. クランクケースとクランクケースカバーとの間に、シリンダあるいはシリンダヘッドを冷却するために循環させる冷却水を流す冷却水通路が設けてあることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の内燃機関のクランクケース。
  4. 下部にオイルパンが一体化されている内燃機関のクランクケースにおいて、クランクケースが二重壁構造であり、その二重壁内の空間を、シリンダあるいはシリンダヘッドを冷却するために循環させる冷却水を流す冷却水通路とすることを特徴とする内燃機関のクランクケース。
  5. 上記二重壁構造は、オイルパンを囲うように設けられることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のクランクケース。
  6. 上記冷却水通路が設けられているクランクケースの側面に冷却水ポンプを設けたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の内燃機関のクランクケース。

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