JP2007277488A - 防滑剤および防滑剤を含有した紙・板紙 - Google Patents
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Abstract
紙及び板紙の滑り性を減少させ、しかも持続性のある防滑効果を紙の表面に付与することにより、荷崩れ防止、包装物の滑り抜け防止を図ることにある。
【解決手段】
モース硬度4以上を有する非晶質無機顔料である珪酸を主体とする火山ガラス質白土を防滑剤として使用し、少なくとも1層からなる紙又は板紙の表層または裏層に火山ガラス質白土を含有する紙又は板紙。さらに、ワックス類を含浸または塗工してなる撥水ライナーにおいて、該撥水ライナーの表層に火山ガラス質白土を防滑剤として含有する撥水ライナー。
【選択図】
なし
Description
特許文献1には紙の表面に両性化合物(特に水酸化アルミニウム)の微粉末を付着させた改質紙が開示されている。また、特許文献2にはウィスカーを含有することが開示されているが、コロイダルシリカの併用が必要である。
有機質タイプの場合には防滑性に優れるものの、ブロッキングの問題がある。いずれのタイプの場合にも繰り返しの滑りに対して性能の低下がみられる。
(1)モース硬度4以上を有する非晶質無機顔料であることを特徴とする防滑剤。
(2)火山より噴出したシラスであることを特徴とする(1)項に記載の防滑剤。
(3)珪酸を主体とする火山ガラス質白土であることを特徴とする(1)項又は(2)項のいずれかに記載した防滑剤。
(4)少なくとも1層からなる紙又は板紙の表層または裏層に火山ガラス質白土を防滑剤として含有することを特徴とする紙又は板紙。
(5)ワックス類を含浸または塗工してなる撥水ライナーにおいて、該撥水ライナーの表層に火山ガラス質白土を防滑剤として含有することを特徴とする撥水ライナー。
モース硬度が4を下回ると、特にクラフト紙等の包装紙に防滑剤として添加する場合において、包装する紙及び塗工紙に使用される炭酸カルシウム及びカオリンの硬度と同じとなり、繰り返しの滑りにより、添加した防滑剤が磨耗して防滑効果の低下が起こるので好ましくない。
本発明に使用する火山ガラス質白土としては、北海道川上郡美瑛町に産出されるものが珪酸(67.9〜73.2%)と酸化アルミニウム(14.9〜16.2%)からなるもので非常に純度が高く、かつ結晶質鉱物などの不純物の混入がなく好ましい。このものは商品名としては、美瑛白土工業社製、白土Aが挙げられる。
多層抄きであるライナーの表層に本発明の防滑剤を添加することで滑り防止に効果を発揮する。更に、添加時に歩留まり剤を併用することでいっそうの防滑効果が発現する。併用する歩留まり剤としては、ポリアクリルアマイドに代表される紙用歩留まり剤が使用可能で、抄紙機のウェットエンドで使用される歩留まり剤であればとくに制限はない。
ライナーに於いては内添による添加が好ましく、特に撥水ライナーにおいては防滑剤を表層に内添した後に、ワックス類を含浸または塗工することで、撥水性能と防滑性能の両立が可能である。
また、抄紙に際しては、上記パルプと防滑剤のほか、必要に応じて、硫酸バンド、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり剤、消泡剤等の抄紙薬品を適宜使用できる。
NUKP(針葉樹未晒クラフトパルプ)30%、LUKP(広葉樹未晒クラフトパルプ)70%に対して、防滑剤として火山ガラス質白土(美瑛白土工業社製、白土A:モース硬度6、平均粒径8μm、2μm以下5%及び100μm以上0%)を対パルプ5%内添し、ロジンサイズ剤(荒川化学工業製、SPN773)を0.3%、硫酸バンド2.0%を添加し、長網抄紙機にて、米坪75g/m2のクラフト紙を得た。
防滑剤白土Aは添加しないこと以外は、実施例1と同様にクラフト紙を得た。
裏層用パルプとして、段ボール古紙80%、雑誌古紙20%に対して、防滑剤として白土Aを対パルプ4%内添し、ロジンサイズ剤を0.2%、硫酸バンドを1.5%添加して裏層とした。中層用パルプとして、段ボール古紙50%と雑誌古紙50%に対して、硫酸バンドを1.0%添加して中層とした。表層用パルプとして、段ボール古紙100%に対して、ロジンサイズ剤を0.15%、硫酸バンドを1.2%添加して表層とした。多層紙機にて、表層25g/m2、中層85g/m2、裏層40g/m2を抄き合わせて、合計150g/m2のワンプ紙を得た。
防滑剤白土Aを添加しないこと以外は、実施例2と同様にワンプ紙を得た。
表層用パルプとして、NUKP30%と段ボール古紙70%に対して、防滑剤として白土Aを対パルプ5%内添し、ロジンサイズ剤を0.2%、硫酸バンド1.5%添加して表層とした。中層用パルプとして、段ボール古紙50%と雑誌古紙50%に対して、硫酸バンドを1.0%添加して中層とした。裏層用パルプとして、段ボール古紙100%に対して、ロジンサイズ剤を0.1%、硫酸バンドを1.2%添加して裏層とした。多層紙機にて、表層50g/m2、中層100g/m2、裏層50g/m2を抄き合わせて、合計200g/m2のライナー原紙を得た。
表層に内添した防滑剤白土Aの添加量を7%とした事以外は、実施例2と同様にライナー原紙を得た。続いて得られたライナー原紙の表層の表面にワックス(星光PMC製、WR−3906)を0.5g/m2とポリビニルアルコールを0.1g/m2抄紙機の途中に設置したチャンピオンコーターにて塗工して、撥水ライナーとした。
表層の防滑剤を添加しないこと以外は、実施例3と同様にライナー原紙を得た。
比較例3で得られたライナー原紙の表層表面にワックスを0.5g/m2とポリビニルアルコールを0.1g/m2抄紙機の途中に設置したチャンピオンコーターにて塗工して撥水ライナーとした。
なお、滑り角度はJIS P 8147の傾斜方法に準拠し、ライナーの表面同士で、流れ方向で測定した。撥水度はJAPAN TAPPI No.68によって測定した。
比較例は繰り返しの滑りにより、滑り易くなると共に、撥水加工品の撥水度低下が見られた。
Claims (5)
- モース硬度4以上を有する非晶質無機顔料であることを特徴とする防滑剤。
- 火山より噴出したシラスであることを特徴とする請求項1に記載の防滑剤。
- 珪酸を主体とする火山ガラス質白土であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載した防滑剤。
- 少なくとも1層からなる紙又は板紙の表層または裏層に火山ガラス質白土を防滑剤として含有することを特徴とする紙又は板紙。
- ワックス類を含浸または塗工してなる撥水ライナーにおいて、該撥水ライナーの表層に火山ガラス質白土を防滑剤として含有することを特徴とする撥水ライナー。
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