JP2007274666A - 撮像装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブル基板によって結合される撮像素子側と処理回路側との2つのユニットの相互間の組み付け位置の変動により、組み付けの前後で性能が変化しないようにして、制御性能を向上させる。
【解決手段】フレキシブル基板200の第1の延在連結部206は、X−Y平面に平行に延びる第1延在部208と、Z軸方向被写体向きに延びる第2延在部209と、X−Y平面に平行に延びる第3延在部210と、Z軸方向被写体向きに延びる第4延在部211と、X−Y平面と平行に延びる第5延在部212と、Z軸方向反被写体向きに延びる第6延在部213とを有している。処理回路に結合される処理回路接続部204が第6延在部213の端部に連続して設けられる。第2延在部209は、Y−Z平面に平行に設定され、第4延在部211は、X−Z平面に平行に設定される。
【選択図】 図19

Description

本発明は、光学像に基づいて画像データを生成する撮像素子に被写体光学像を結像させて被写体像を撮像する撮像装置に関し、特に、手ぶれ等による被写体光学像の移動に撮像素子を追従させることにより、手ぶれ等が補正された被写体像を撮像する手ぶれ補正機能を有するものに好適な撮像装置およびそのような撮像装置を含む電子機器に関する。
従来から、ディジタルカメラ等の撮像装置においては、いわゆる手ぶれ補正機構を備えるものが知られている。この種の撮像装置では、例えば特許文献1(特開2004−274242号)に示されるように、本体のケースに一体的に取り付けられ、撮影光軸上でレンズ鏡筒を収容する固定筒の一端に載置ステージが設けられ、この載置ステージに、撮像素子としてのCCD(電荷結合素子)固体撮像素子が搭載されている。載置ステージは、案内ステージに保持されており、この案内ステージは、撮影光軸をZ軸方向とし、該Z軸に垂直なX−Y平面に沿って載置ステージを移動可能としている。案内ステージは、本体のケース内で撮影光軸に対して固定され、載置ステージは、案内ステージ上で永久磁石と、これに対峙して配置されるコイルとが形成する磁力により駆動される構造とされている。
このような従来の撮像装置では、本体のケース内に設けられた演算処理装置等を含む処理回路が、本体に生じたX方向およびY方向の傾きを検出し、この検出出力に基づいて、駆動用の前記コイルへの通電電流を変化させることにより、手ぶれによる被写体光学像の移動にCCD固体撮像素子を追従移動させるべく制御している。このとき、CCD固体撮像素子とそのCCD固体撮像素子を制御し且つそのCCD固体撮像素子からの出力信号を処理する処理回路との間の接続には、柔軟に変形し得るフレキシブルプリント配線基板(以下、「フレキシブルプリント配線基板」は、単に「フレキシブル基板」とも称する)を使用して、CCD固体撮像素子の移動制御性能を劣化させないようにしている。すなわち、CCD固体撮像素子が移動する際に、固定側の処理回路に基づいて発生する反力を、フレキシブル基板の可撓性を利用して吸収させることによって、CCD固体撮像素子の動作が固定側に干渉されるのを防止し、制御が妨害されるのを防いでいる。
特開2004−274242号公報
しかしながら、従来の撮像装置において可動制御されるCCD固体撮像素子のような撮像素子と処理回路との間を接続しているフレキシブル基板は、フレキシブル基板の一端に接続されるCCD固体撮像素子を含む部品ユニットと、他端に接続される処理回路を含む部品ユニットとを、組み付ける際に、その組み付けの位置の相対関係およびそれに関連してフレキシブル基板の配設形状が変化するために、性能が安定しないという問題があった。すなわち、フレキシブル基板は、通常帯状に形成される連結部の面に垂直な方向についての撓み屈曲により、反力等を効果的に吸収することができるが、面に平行な方向については、可撓性に乏しく剛体に近い作用を呈するため、フレキシブル基板の面に平行な反力が作用することとなる場合には、それを充分に吸収することができない。このため、反力の吸収に、方向性を持つこととなり、組み付けに伴う位置関係の変化により、CCD固体撮像素子の移動制御がフレキシブル基板によって、妨げられることとなる。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、フレキシブル基板によって結合される撮像素子側と処理回路側との2つのユニットの相互間の組み付け位置の変動により、組み付けの前後で性能が変化しないようにして、制御性能を向上し得る撮像装置およびそれを含む電子機器を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらに一層効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらにより一層効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項7の目的は、特に、フレキシブル基板によって結合される撮像素子側と処理回路側との相互間の接続信号路数が多い場合にも、結像面に平行な平面上における撮像素子の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、フレキシブル基板によって結合される撮像素子側と処理回路側との2つのユニットの相互間の組み付け位置の変動により、組み付けの前後での性能の変化を一層効果的に低減し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、撮像素子に被写体像を結像させる撮影レンズのレンズ鏡筒の側方にその撮像素子と接続される処理回路が位置している場合にそれら撮像素子側と処理回路側との間にフレキシブル基板を効果的に配置し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子のX方向およびY方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し得る撮像装置を提供することにある。
このように、可動制御される撮像素子と処理回路との間を接続するフレキシブル基板に、反力を吸収させるようにすると、多くの場合、多数の折り曲げ部が存在することとなり、全長が長くなって、撮像素子からの映像信号にノイズが乗り易いという問題が生じる。また、そのような場合、折曲げ部の形状が安定しないために、周囲の部品と干渉するという問題も生じる。
そこで、本発明においては、さらに、フレキシブル基板の折り曲げ部を減らし、全長を極力短くして、撮像素子からの映像信号にノイズが乗りにくくするとともに、折り曲げ部の形状を安定化させ、周囲の部品との干渉等の問題が発生しないようにすることも考慮している。
本発明の請求項11の目的は、フレキシブル基板の折り曲げ部を減らし、全長を極力短くして、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項12の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項13の目的は、フレキシブル基板の折り曲げ部を減らし、全長を極力短くして、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項14の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項15の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらに一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項16の目的は、特に、屈曲部の形状を一層安定に維持することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項17の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収しつつ、屈曲部の形状を安定に維持することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項18の目的は、特に、効果的な形状保持を一層確実に達成することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項19の目的は、特に、コストを効果的に抑えることができ、狭いスペース内でも、効果的な形状保持を一層確実に達成することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項20の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子のX方向およびY方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力をより一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項21の目的は、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項22の目的は、特に、狭いスペースでも、大きな強度を持つ、効果的な形状保持を一層確実に達成することを可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項23の目的は、特に、撮像装置の手ぶれによる影響を補償するために撮像素子を移動させる場合に処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収して適切な手ぶれ補正を実現する撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項24の目的は、特に、撮像素子が載置ステージによって支持され且つX−Y平面に沿って移動される場合に、効果的な、撮像素子の駆動制御を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項25の目的は、特に、撮像装置を含む電子機器において、撮像素子の効果的な駆動制御を可能とする電子機器を提供することにある。
請求項1に記載した本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部が、
前記一端部から前記X−Y平面に沿って延在する第1延在部と、
前記第1延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第4延在部と、
前記第4延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第5延在部と、
前記第5延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在しその延在端にて前記他端部に連続する第6延在部と、
を具備して構成することを特徴としている。
請求項2に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1の撮像装置であって、
前記第1延在部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、前記第4延在部と前記第5延材部との境界線および前記第5延材部と前記第6延材部との境界線は塑性変形されて屈曲され、且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第4延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差することを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
前記一端部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第4延在部と、
前記第4延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第5延在部と、
前記第5延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在しその延在端にて前記他端部に連続する第6延在部と、
を具備して構成することを特徴としている。
請求項4に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項3の撮像装置であって、
前記フレキシブル基板の前記一端部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、前記第4延在部と前記第5延材部との境界線および前記第5延材部と前記第6延材部との境界線は塑性変形されて屈曲され、且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第4延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
ことを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項の撮像装置であって、
前記第2延在部および前記第4延在部は、これら前記第2延在部および前記第4延在部のうちの一方がX−Z平面と実質的に平行に配置され、且つ他方が、Y−Z平面と実質的に平行に配置されていることを特徴としている。
請求項6に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1項の撮像装置であって、
前記第3延在部は、実質的に頂角がほぼ90度とされた扇状をなすことを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置であって、
前記延在連結部は、2つに分岐された第1の延在連結部と第2の延在連結部とを有し、これら第1の延在連結部と第2の延在連結部とは、折り重ねるとほぼ一致する形状をなし、当該延在連結部は、前記第1の延在連結部と前記第2の延在連結部とが重ねられた状態で、前記第1延在部〜第6延在部または前記第2延在部〜前記第6延在部を構成していることを特徴としている。
請求項8に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項7のいずれか1項の撮像装置であって、
前記第1延材部〜前記第5延材部は、前記撮像素子の移動に伴って移動可能であるが、前記第6延材部は、少なくとも一部が前記撮像装置本体と一体的に支持される固定部材に固定されて、該第6延材部の動きが拘束されていることを特徴としている。
請求項9に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項8の撮像装置であって、
前記固定部材は、撮影光軸上でレンズ鏡筒を収容する固定筒であり、前記撮像素子は、前記固定筒の端部に配置され、前記フレキシブル基板と前記撮像素子との接続個所は、前記撮像素子の撮像面に対して裏側の背面に位置しており、前記フレキシブル基板の前記延在連結部は、前記固定筒の外周に沿って配置されることを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項9のいずれか1項の撮像装置であって、
前記撮像素子が、前記X方向およびY方向のうちの一方に沿って動くときは、主として前記第2延在部が変形し、且つ前記撮像素子が、X方向およびY方向のうちの他方に沿って動くときは、主として前記第4延材部が変形することによって、前記撮像素子の運動に伴って、前記処理回路に接続されている前記フレキシブル基板が前記処理回路から受ける反力が吸収抑制されることを特徴としている。
請求項11に記載した本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
前記一端部から前記X−Y平面に沿って延在する第1延在部と、
前記第1延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記第2延在部に対して直角をなしてしかも前記X−Y平面とは平行でない方向に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在しその延在端にて前記他端部に連続する第4延在部と、
を具備して構成することを特徴としている。
請求項12に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項11の撮像装置であって、
前記第1延在部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線は塑性変形されて屈曲され、
且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第3延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
ことを特徴としている。
請求項13に記載した本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
前記一端部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記第2延在部に対して直角をなしてしかも前記X−Y平面とは平行でない方向に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在しその延在端にて前記他端部に連続する第4延在部と、
を具備して構成することを特徴としている。
請求項14に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項13の撮像装置であって、
前記フレキシブル基板の前記一端部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、は塑性変形されて屈曲され、且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第3延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
ことを特徴としている。
請求項15に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項11〜請求項14のいずれか1項の撮像装置であって、
前記第1延在部または前記一端部と前記第2延在部との間、前記第2延在部と前記第3延在部との間および前記第3延在部と前記第4延在部との間は、それぞれほぼ90度の角度をなして屈曲されており、前記第2延在部および前記第3延在部は、これら前記第2延在部および前記第3延在部のうちの一方がX−Z平面と実質的に平行に配置され、且つ他方が、Y−Z平面と実質的に平行に配置されていることを特徴としている。
請求項16に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項15の撮像装置であって、
前記第1延在部または前記一端部と前記第2延在部との屈曲部および前記第3延在部と前記第4延在部との屈曲部の少なくとも一方は、ほぼ90度の屈曲形状に拘束されている部分を含むことを特徴としている。
請求項17に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項16の撮像装置であって、
前記拘束されている部分は、前記屈曲部を構成する一方の延在部と他方の延在部との境界線の一部分をまたぐ部分であることを特徴としている。
請求項18に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項17の撮像装置であって、
前記屈曲部には、前記一部分をまたいで、ほぼ90度に形成された部分を有する形状保持部材が添設されていることを特徴としている。
請求項19に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項17の撮像装置であって、
前記屈曲部は、前記一部分をまたいで塗布されて硬化した接着剤によって、ほぼ90度をなす状態に形状が維持されていることを特徴としている。
請求項20に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項11〜請求項19のいずれか1項の撮像装置であって、
前記第1延在部〜前記第3延在部または前記第2延在部〜前記第3延在部は、前記撮像素子の移動に伴って、前記延在連結部の撓み変形により移動することができるが、前記第4延在部は、少なくともその一部が前記撮像装置本体と一体的に支持される固定部材に固定されて、動きが拘束されていることを特徴としている。
請求項21に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項11〜請求項19のいずれか1項の撮像装置であって、
前記撮像素子が前記X方向および前記Y方向のうちの一方に動くときは、主として前記第2延在部が変形し、且つ前記撮像素子が前記X方向および前記Y方向のうちの他方に動くときは、主として前記第3延在部が変形することを特徴としている。
請求項22に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項18の撮像装置であって、
前記形状保持部材は金属で形成されていることを特徴としている。
請求項23に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項22のいずれか1項の撮像装置であって、
前記撮像装置は、前記撮像装置本体に生じた手ぶれを検出し、この手ぶれの検出情報に基づいて、前記X−Y平面と前記Z軸との交点からの像の移動量を目標値として算出し、この目標値に基づいて手ぶれによる被写体の像の移動に前記撮像素子を追従移動させる手ぶれ補正機構を含むことを特徴としている。
請求項24に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項23のいずれか1項の撮像装置であって、
前記手ぶれ補正機構は、前記撮像素子を搭載する載置ステージを有し、この載置ステージを前記X−Y平面に沿って移動させることにより、前記撮像素子を前記X−Y平面内で移動させることを特徴としている。
請求項25に記載した本発明に係る電子機器は、
請求項1〜請求項24のいずれか1項に記載の撮像装置を含むことを特徴としている。
本発明によれば、フレキシブル基板によって結合される撮像素子側と処理回路側との2つのユニットの相互間の組み付け位置の変動により、組み付けの前後で性能が変化しないようにして、制御性能を向上し得る撮像装置およびそれを含む電子機器を提供することができる。
すなわち本発明の請求項1の撮像装置によれば、
撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部が、
前記一端部から前記X−Y平面に沿って延在する第1延在部と、
前記第1延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第4延在部と、
前記第4延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第5延在部と、
前記第5延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在しその延在端にて前記他端部に連続する第6延在部と、
を具備して構成することにより、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収することが可能となる。
本発明の請求項2の撮像装置によれば、請求項1の撮像装置において、
前記第1延在部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、前記第4延在部と前記第5延材部との境界線および前記第5延材部と前記第6延材部との境界線は塑性変形されて屈曲され、且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第4延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差することにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収することができる。
本発明の請求項3の撮像装置によれば、
撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
前記一端部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第4延在部と、
前記第4延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第5延在部と、
前記第5延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在しその延在端にて前記他端部に連続する第6延在部と、
を具備して構成することにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収することが可能となる。
本発明の請求項4の撮像装置によれば、請求項3の撮像装置において、
前記フレキシブル基板の前記一端部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、前記第4延在部と前記第5延材部との境界線および前記第5延材部と前記第6延材部との境界線は塑性変形されて屈曲され、且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第4延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する構成とすることにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収することができる。
本発明の請求項5の撮像装置によれば、請求項1〜請求項4のいずれか1項の撮像装置において、
前記第2延在部および前記第4延在部は、これら前記第2延在部および前記第4延在部のうちの一方がX−Z平面と実質的に平行に配置され、且つ他方が、Y−Z平面と実質的に平行に配置されることにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらに一層効果的に吸収することができる。
本発明の請求項6の撮像装置によれば、請求項1〜請求項5のいずれか1項の撮像装置において、
前記第3延在部は、実質的に頂角がほぼ90度とされた扇状をなすことにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらにより一層効果的に吸収することができる。
本発明の請求項7の撮像装置によれば、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置において、
前記延在連結部は、2つに分岐された第1の延在連結部と第2の延在連結部とを有し、これら第1の延在連結部と第2の延在連結部とは、折り重ねるとほぼ一致する形状をなし、当該延在連結部は、前記第1の延在連結部と前記第2の延在連結部とが重ねられた状態で、前記第1延在部〜第6延在部または前記第2延在部〜前記第6延在部を構成することにより、特に、フレキシブル基板によって結合される撮像素子側と処理回路側との相互間の接続信号路数が多い場合にも、フレキシブル基板が幅狭に構成することができるため、結像面に平行な平面上における撮像素子の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収することができる。
本発明の請求項8の撮像装置によれば、請求項1〜請求項7のいずれか1項の撮像装置において、
前記第1延材部〜前記第5延材部は、前記撮像素子の移動に伴って移動可能であるが、前記第6延材部は、少なくとも一部が前記撮像装置本体と一体的に支持される固定部材に固定されて、該第6延材部の動きが拘束されていることにより、特に、フレキシブル基板によって結合される撮像素子側と処理回路側との2つのユニットの相互間の組み付け位置の変動により、組み付けの前後での性能の変化を一層効果的に低減することが可能となる。
本発明の請求項9の撮像装置によれば、請求項8の撮像装置において、
前記固定部材は、撮影光軸上でレンズ鏡筒を収容する固定筒であり、前記撮像素子は、前記固定筒の端部に配置され、前記フレキシブル基板と前記撮像素子との接続個所は、前記撮像素子の撮像面に対して裏側の背面に位置しており、前記フレキシブル基板の前記延在連結部は、前記固定筒の外周に沿って配置されることにより、特に、撮像素子に被写体像を結像させる撮影レンズのレンズ鏡筒の側方にそれ撮像素子と接続される処理回路が位置している場合にそれら撮像素子側と処理回路側との間にフレキシブル基板を効果的に配置することが可能となる。
本発明の請求項10の撮像装置によれば、請求項1〜請求項9のいずれか1項の撮像装置において、
前記撮像素子が、前記X方向およびY方向のうちの一方に沿って動くときは、主として前記第2延在部が変形し、且つ前記撮像素子が、X方向およびY方向のうちの他方に沿って動くときは、主として前記第4延材部が変形して、前記撮像素子の運動に伴って、前記処理回路に接続されている前記フレキシブル基板が前記処理回路から受ける反力が吸収抑制されることによって、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子のX方向およびY方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収することができる。
このように、可動制御される撮像素子と処理回路との間を接続するフレキシブル基板に、反力を吸収させるようにすると、多くの場合、多数の折り曲げ部が存在することとなり、全長が長くなって、撮像素子からの映像信号にノイズが乗り易くなり、また、そのような場合、折曲げ部の形状が安定せずに、周囲の部品と干渉するおそれが生じる。
そこで、本発明においては、さらに、フレキシブル基板の折り曲げ部を減らし、全長を極力短くして、撮像素子からの映像信号にノイズが乗りにくくするとともに、折り曲げ部の形状を安定化させ、周囲の部品との干渉等の問題の発生を防止するようにしてもよい。
すなわち、本発明の請求項11の撮像装置によれば、撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
前記一端部から前記X−Y平面に沿って延在する第1延在部と、
前記第1延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記第2延在部に対して直角をなしてしかも前記X−Y平面とは平行でない方向に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在しその延在端にて前記他端部に連続する第4延在部と、
を具備することにより、フレキシブル基板の折り曲げ部を減らし、全長を極力短くして、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することが可能となる。
本発明の請求項12の撮像装置によれば、請求項11の撮像装置において、
前記第1延在部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線は塑性変形されて屈曲され、
且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第3延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
ことにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することが可能となる。
本発明の請求項13の撮像装置によれば、
撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
前記一端部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
前記第2延在部に連続し且つ前記第2延在部に対して直角をなしてしかも前記X−Y平面とは平行でない方向に延在する第3延在部と、
前記第3延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在しその延在端にて前記他端部に連続する第4延在部と、
を具備することによって、フレキシブル基板の折り曲げ部を減らし、全長を極力短くして、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することが可能となる。
本発明の請求項14の撮像装置によれば、請求項13の撮像装置において、
前記フレキシブル基板の前記一端部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、は塑性変形されて屈曲され、且つ
前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第3延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差することにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することが可能となる。
本発明の請求項15の撮像装置によれば、請求項11〜請求項14のいずれか1項の撮像装置において、
前記第1延在部または前記一端部と前記第2延在部との間、前記第2延在部と前記第3延在部との間および前記第3延在部と前記第4延在部との間は、それぞれほぼ90度の角度をなして屈曲されており、前記第2延在部および前記第3延在部は、これら前記第2延在部および前記第3延在部のうちの一方がX−Z平面と実質的に平行に配置され、且つ他方が、Y−Z平面と実質的に平行に配置されていることにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらに一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することが可能となる。
本発明の請求項16の撮像装置によれば、請求項15の撮像装置において、
前記第1延在部または前記一端部と前記第2延在部との屈曲部および前記第3延在部と前記第4延在部との屈曲部の少なくとも一方は、ほぼ90度の屈曲形状に拘束されている部分を含むことにより、特に、屈曲部の形状を一層安定に維持することが可能となる。
本発明の請求項17の撮像装置によれば、請求項16の撮像装置において、
前記拘束されている部分を、前記屈曲部を構成する一方の延在部と他方の延在部との境界線の一部分をまたぐ部分とすることにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収しつつ、屈曲部の形状を安定に維持することが可能となる。
本発明の請求項18の撮像装置によれば、請求項17の撮像装置において、
前記屈曲部には、前記一部分をまたいで、ほぼ90度に形成された部分を有する形状保持部材が添設されることにより、特に、効果的な形状保持を一層確実に達成することが可能となる。
本発明の請求項19の撮像装置によれば、請求項17の撮像装置において、
前記屈曲部は、前記一部分をまたいで塗布されて硬化した接着剤によって、ほぼ90度をなす状態に形状が維持されることにより、特に、コストを効果的に抑えることができ、狭いスペース内でも、効果的な形状保持を一層確実に達成することが可能となる。
本発明の請求項20の撮像装置によれば、請求項11〜請求項19のいずれか1項の撮像装置において、
前記第1延在部〜前記第3延在部または前記第2延在部〜前記第3延在部は、前記撮像素子の移動に伴って、前記延在連結部の撓み変形により移動することができるが、前記第4延在部は、少なくともその一部が前記撮像装置本体と一体的に支持される固定部材に固定されて、動きが拘束されることにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子のX方向およびY方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力をより一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することが可能となる。
本発明の請求項21の撮像装置によれば、請求項11〜請求項19のいずれか1項の撮像装置において、
前記撮像素子が前記X方向および前記Y方向のうちの一方に動くときは、主として前記第2延在部が変形し、且つ前記撮像素子が前記X方向および前記Y方向のうちの他方に動くときは、主として前記第3延在部が変形することにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収し、しかもノイズを防止し、形状を安定化することが可能となる。
本発明の請求項22の撮像装置によれば、請求項18の撮像装置において、
前記形状保持部材は金属で形成されることにより、特に、狭いスペースでも、大きな強度を持つ、効果的な形状保持を一層確実に達成することが可能となる。
本発明の請求項23の撮像装置によれば、請求項1〜請求項22のいずれか1項の撮像装置において、
前記撮像装置は、前記撮像装置本体に生じた手ぶれを検出し、この手ぶれの検出情報に基づいて、前記X−Y平面と前記Z軸との交点からの像の移動量を目標値として算出し、この目標値に基づいて手ぶれによる被写体の像の移動に前記撮像素子を追従移動させる手ぶれ補正機構を含むことにより、特に、撮像装置の手ぶれによる影響を補償するために撮像素子を移動させる場合に処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収して適切な手ぶれ補正を実現することができる。
本発明の請求項24の撮像装置によれば、請求項1〜請求項23のいずれか1項の撮像装置において、
前記手ぶれ補正機構は、前記撮像素子を搭載する載置ステージを有し、この載置ステージを前記X−Y平面に沿って移動させて、前記撮像素子を前記X−Y平面内で移動させることにより、特に、撮像素子が載置ステージによって支持され且つX−Y平面沿って移動される場合に、効果的な、撮像素子の駆動制御が可能となる。
本発明の請求項25の電子機器によれば、
請求項1〜請求項24のいずれか1項に記載の撮像装置を含むことにより、特に、撮像装置を含む電子機器において、撮像素子の効果的な駆動制御が可能となる。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係る撮像装置を詳細に説明する。
〔ディジタルカメラの一般的構成〕
図1〜図4は、本発明に係る撮像装置の第1の実施の形態における手ぶれ補正機能を有するディジタルカメラの構成を示している。図1は、ディジタルカメラの正面図、図2は、図1のディジタルカメラの背面図、図3は、図1のディジタルカメラの平面図、そして図4は、図1のディジタルカメラのシステム構成の概要を模式的に示すブロック図である。
図1〜図3において、カメラボディの上面部分には、レリーズスイッチ(いわゆるシャッタボタン)SW1、モードダイヤルSW2およびサブLCD(液晶ディスプレイ)1が配設されている。
カメラボディの正面部分には、ストロボ発光部3、測距ユニット5およびリモコン(リモートコントローラ)受光部6が設けられている。光学ファインダ4は、対物面がこのカメラボディの正面部分に位置しており、鏡胴ユニット7も対物面を正面側に向けて設けられている。鏡胴ユニット7は、撮影レンズを内包している。
カメラボディの背面部分には、電源スイッチSW13、LCDモニタ110、AF(オートフォーカス)−LED(発光ダイオード)8、ストロボLED9、広角ズームスイッチSW3、望遠ズームスイッチSW4、セルフタイマスイッチSW5、メニュースイッチSW6、上/ストロボスイッチSW7、右スイッチSW8、ディスプレイスイッチSW9、下/マクロスイッチSW10、左/画像確認スイッチSW11、OKスイッチSW12および手ぶれ補正スイッチSW14が設けられている。光学ファインダ4は、主要部分はカメラボディ内に収容されているが、その接眼面を背面部分に配置している。
カメラボディの側面部分には、メモリカード/電池装填部の蓋2が設けられている。
これらの各部の一般的な機能および作用は良く知られているので、その詳細な説明は省略することとし、次にカメラボディに収容されるディジタルカメラの内部の処理回路におけるシステム構成を説明する。
図4において、処理回路の演算処理装置としてのプロセッサ104は、ディジタルカメラとしての各種の処理を行う。プロセッサ104は、A/D(アナログ/ディジタル)変換器10411、第1のCCD信号処理ブロック1041、第2のCCD信号処理ブロック1042、CPU(中央処理ユニット)ブロック1043、ローカルSRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)1044、USB(ユニバーサルシリアルバス)ブロック1045、シリアルブロック1046、JPEG−CODECブロック1047、リサイズブロック1048、TV信号表示ブロック1049およびメモリカードコントローラブロック10410を有しており、これら各ブロックは、バスラインを介して相互に接続されている。
プロセッサ104には、SDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)103がバスラインを介して接続されている。SDRAM103には、画像データにホワイトバランスやγ処理が施されただけのRGBの生データであるRAW−RGB画像データ、YUVの輝度・色差データに変換されたYUV画像データおよびJPEG方式で圧縮されたJPEG画像データ等の画像データが保存される。
プロセッサ104には、RAM(ランダムアクセスメモリ)107、内蔵メモリ120およびROM(リードオンリメモリ)108がバスラインを介して接続されている。内蔵メモリ120は、メモリカードスロット121にメモリカードMCが装着されていない場合に撮影された画像データを格納するためのメモリであり、ROM108には、制御プログラムおよびパラメータ等が書き込まれている。制御プログラムは、電源スイッチSW13がオンとされると、プロセッサ104のメインメモリ(RAM107、ローカルSRAM1044であっても良いし、CPUブロック1043に内蔵されているメモリであっても良い)にロードされ、プロセッサ104は、その制御プログラムに従って各部の動作を制御する。この制御に伴って、制御データおよびパラメータ等が、RAM107等に一時的に保存される。
鏡胴ユニット7は、ズームレンズ71aを備えるズーム光学系71、フォーカスレンズ72aを備えるフォーカス光学系72、絞り73aを備える絞りユニット73およびメカニカルシャッタ74aを備えるメカニカルシャッタユニット74を収容するレンズ鏡筒を有している。
ズーム光学系71、フォーカス光学系72、絞りユニット73およびメカニカルシャッタユニット74は、ズームモータ71b、フォーカスモータ72b、絞りモータ73bおよびメカニカルシャッタモータ74bによってそれぞれ駆動される。これら各モータは、モータドライバ75によって駆動され、このモータドライバ75は、プロセッサ104のCPUブロック1043によって制御される。
鏡胴ユニット7の各レンズ系によりCCD固体撮像素子101に被写体像が結像され、CCD固体撮像素子101は、被写体像を画像信号に変換してF/E−IC(フロントエンド集積回路)102に画像信号を出力する。F/E−IC102は、画像ノイズの除去のために相関二重サンプリングを行うCDS(相関二重サンプリング)1021、自動利得制御のためのAGC(自動利得制御)1022およびアナログ−ディジタル変換を行うA/D変換部1023を有して構成されている。すなわち、F/E−IC102は、画像信号に所定の処理を施し、アナログ画像信号をディジタル画像データに変換してプロセッサ104の第1のCCD信号処理ブロック1041に供給する。これらの信号制御処理は、プロセッサ104の第1のCCD信号処理ブロック1041から出力される垂直同期信号VD・水平同期信号HDによりTG(タイミングジェネレータ)1024を介して行われる。TG1024は、垂直同期信号VD・水平同期信号HDに基づいて駆動タイミング信号を生成する。
第1のCCD信号処理ブロック1041は、CCD固体撮像素子101からF/E−IC102を経由して入力されたディジタル画像データに対するホワイトバランス調整設定やγ調整設定を行うとともに、VD信号およびHD信号を出力する。第2のCCD信号処理ブロック1042は、フィルタリング処理により輝度データ・色差データへの変換を行う。CPUブロック1043は、リモコン受光部6や操作部SW1〜SW14から入力される信号に基づき、ROM108に格納された制御プログラムに従って、モータドライバ75やCCD固体撮像素子101等のような当該ディジタルカメラの各部の動作を制御する。ローカルSRAM1044は、CPUブロック1043の制御に必要なデータ等を一時的に保存する。USBブロック1045は、PC等の外部機器とUSBインタフェースを用いた通信をするための処理を行う。シリアルブロック1046は、PC等の外部機器とシリアル通信を行うための処理を行う。JPEG−CODECブロック1047は、JPEG方式による圧縮・伸張を行う。リサイズブロック1048は、補間処理等を用いて画像データのサイズを拡大/縮小する処理を行う。TV信号表示ブロック1049は、画像データをLCDモニタ110やTV等の外部表示機器に表示するために画像データを変換してビデオ信号を生成する処理を行う。メモリカードコントローラブロック10410は、撮影された画像データを記録するメモリカードMCの制御を行う
プロセッサ104のCPUブロック1043は、音声記録回路1151による音声記録動作をも制御する。音声記録回路1151は、指令に応じて動作し、マイク(マイクロフォン)1153で検出され電気信号に変換され、さらにマイクアンプ(マイクロフォン増幅器)1152で増幅された音声信号を記録する。CPUブロック1043は、音声再生回路1161の動作をも制御する。音声再生回路1161は、指令に応じて動作し、適宜メモリに記憶されている音声信号をオーディオアンプ1162で増幅して、スピーカ1163により再生させる。CPUブロック1043は、さらに、ストロボ回路114を制御してストロボ発光部3から照明光を発光させる。また、CPUブロック1043は、測距ユニット5も制御して被写体距離を測距させる。
CPUブロック1043は、サブCPU109にも接続され、サブCPU109は、LCDドライバ111を介してサブLCD1による表示を制御する。サブCPU109は、さらに、AF−LED8、ストロボLED9、リモコン受光部6、各種操作スイッチSW1〜SW14を含む操作部およびブザー113に接続されている。
USBブロック1045は、USBコネクタ122に接続され、シリアルブロック1046は、シリアルドライバ1231を介してRS−232Cコネクタ1232に接続されている。TV信号表示ブロック1049は、LCDドライバ117を介してLCDモニタ110に接続されるとともに、TV信号表示ブロック1049から出力されたビデオ信号を、例えば75Ωインピーダンスのビデオ出力に変換するためのビデオアンプ118を介してカメラをTVなどの外部表示機器に接続するためのビデオジャック119に接続されている。メモリカードコントローラブロック10410は、メモリカードスロット121に接続されていて、このメモリカードスロット121に装着されたメモリカードMCの読み書きを制御する。
LCDドライバ117は、TV信号表示ブロック1049から出力されたビデオ信号をLCDモニタ110に表示させる信号に変換してLCDモニタ110を駆動し表示を行わせる。LCDモニタ110は、撮影前の被写体の状態監視、撮影画像の確認およびメモリカードまたは内蔵メモリ120に記録された画像データの表示等に用いられる。
ディジタルカメラには、鏡胴ユニット7の一部を構成する固定筒(詳細は後述する)が設けられている。この固定筒には、CCDステージ1251がX−Y方向に移動可能に設けられている。CCD固体撮像素子101は、手ぶれ補正機構を構成するCCDステージ1251に搭載されており、CCDステージ1251の詳細な機械的構造については、後述する。
CCDステージ1251は、アクチュエータ1255によって駆動され、アクチュエータ1255は、ドライバ1254によって駆動制御される。そのドライバ1254は、コイルドライブMD1とコイルドライブMD2とから構成されている。そのドライバ1254は、A/D(アナログ−ディジタル)変換器IC1に接続され、A/D変換器IC1は、ROM108に接続されていて、ROM108からA/D変換器IC1に制御データが供給される。
固定筒には、手ぶれ補正スイッチSW14がオフ、電源スイッチSW13がオフのときにCCDステージ1251を中央位置に保持する原点位置強制保持機構1263が設けられている。この原点位置強制保持機構1263は、アクチュエータとしてのステッピングモータSTM1により制御され、ステッピングモータSTM1は、ドライバ1261によって駆動される。ドライバ1261にも、ROM108から制御データが入力される。
CCDステージ1251には、位置検出素子1252が取り付けられている。この位置検出素子1252の検出出力は、アンプ1253に入力され、増幅されてA/D変換器10411に入力される。カメラボディ側には、ジャイロセンサ1241が設けられてX方向とY方向との回転を検出可能としており、ジャイロセンサ1241の検出出力は、ローパスフィルタ機能を含むLPFアンプ1242を介してA/D変換器10411に入力される。
次に、図5を参照して、この実施の形態に係るディジタルカメラの一般的な動作の概要を説明する。
モードダイヤルSW2を撮影モードに設定すると、カメラが撮影モードで起動される。また、モードダイヤルSW2を再生モードに設定すると、カメラが再生モードで起動される。プロセッサ104は、モードダイヤルSW2のスイッチの状態が撮影モードであるか、
再生モードであるかを判断する(ステップS1)。
また、プロセッサ104は、モータドライバ75を制御し、鏡胴ユニット7のレンズ鏡筒を撮影可能な位置に移動させる。さらに、プロセッサ104は、CCD固体撮像素子101、F/E−IC102およびLCDモニタ110等の各回路に電源を投入して動作を開始させる。各回路の電源が投入されると、撮影モードの動作が開始される。
撮影モードでは、各レンズ系を通して撮像素子としてのCCD固体撮像素子101に入射した光が光電変換されて、R(赤)、G(緑)およびB(青)のアナログ信号としてCDS回路1021およびA/D変換器1023に送出される。A/D変換器1023は、入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換し、そのディジタル信号は、プロセッサ104内の第2のCCD信号処理ブロック1042のYUV(輝度・色差信号)変換機能によってYUVデータに変換され、フレームメモリとしてのSDRAM103に書き込まれる。
このYUV信号は、プロセッサ104のCPUブロック1043によって読み出され、TV信号表示ブロック1049を介して外部のTVやLCDモニタ110へ送出され、撮像画像の表示が行われる。この処理は、1/30秒間隔で行われ、1/30秒毎に更新される撮影モードにおける電子ファインダ表示となる。すなわち、モニタリング処理が実行される(ステップS2)。次に、モードダイヤルSW2の設定変更が行われたか否かを判断し(ステップS3)、モードダイヤルSW2の設定がそのままの場合には、レリーズスイッチSW1の操作に基づいて撮影処理が実行される(ステップS4)。
再生モードでは、プロセッサ104は、撮影済み画像をLCDモニタ110に表示させる(ステップS5)。そして、プロセッサ104は、モードダイヤルSW2の設定が変更されたか否かを判断し(ステップS6)、モードダイヤルSW2の設定が変更された場合には、ステップS1へ移行し、モードダイヤルSW2の設定がそのまま変更されていない場合には、ステップS5を繰り返す。
〔手ぶれ補正の原理〕
図6は、手ぶれ補正の原理を説明するための説明図であって、(a)はディジタルカメラが実線で示す手ぶれのない状態から破線で示すように傾いた状態を示し、(b)はそのディジタルカメラの撮影レンズとCCD固体撮像素子101の撮像面との関係を示す部分拡大図である。
カメラの手ぶれがない状態のとき、CCD固体撮像素子101の撮像面が位置P1、すなわち、中央位置にあるとき、被写体の像が原点Oに投影されていたとする。ここで、手ぶれによりカメラがθ(θx、θy)方向に傾いたとする。そうすると、撮像面は、P2の位置に移動し、被写体の像はO′に移動する。そこで、撮像面の位置がP1となるように、X方向にdx、Y方向にdyだけ撮像面を平行移動させることにより、被写体の像は元の原点位置Oに戻ることになる。
〔手ぶれ補正機構の機械的な構成〕
図7は、固定筒の正面図、図8は、固定筒の縦断面図、図9は、固定筒の背面図である。
これら図7〜図9において、固定筒10は、箱形形状を呈し、その内側がレンズ鏡筒受入用の収納空間とされている。固定筒10は、カメラボディ内に固定されて設けられ、撮影光軸との位置関係が一定となるように設定されている。固定筒10の背面には、全体的にほぼ矩形状を呈する板状のベース部材11が取り付けられている。その固定筒10の内周壁には、ここではレンズ鏡筒を繰り出し/繰り入れるためのヘリコイド12が形成されている。固定筒10は、少なくとも2つの角部が切り欠かれ、一方の角部10aは後述するステッピングモータSTM1の取り付け部とされ、他方の角部10bは後述するフレキシブル基板200の折り曲げ箇所とされている。
CCDステージ1251は、ベース部材11に設けられている。このCCDステージ1251は、図10に分解して示すように、おおむね、環枠形状のX方向ステージ13と、矩形状のY方向ステージ14と、載置ステージ15とを有して構成されている。
X方向ステージ13は、ベース部材11に固定されている。このX方向ステージ13には、X方向に延びる一対のガイド軸13a、13bがY方向に間隔を開けて設けられている。X方向ステージ13には、直方体形状の4個の永久磁石16a〜16dが配置されている。この4個の永久磁石16a〜16dは、二個一対とされ、一対の永久磁石16a、16bは、X−Y平面内でY方向に間隔を開けて平行に配置されている。この実施の形態では、一対のガイド軸13a、13bが一対の永久磁石16a、16bを貫通する構成とされているが、これに限定するものではなく一対のガイド軸13a、13bに並設して設けられていても良い。一対の永久磁石16c、16dは、X−Y平面内でX方向に間隔を開けて配置されている。
Y方向ステージ14は、Y方向に延びる一対のガイド軸14a、14bがX方向に間隔を開けて設けられている。そのY方向ステージ14には、X方向に間隔を開けて対向する二個一対の被支承部17a、17a′、17b、17b′がY方向に間隔を開けて形成されている。各一対の被支承部(17a、17a′)、(17b、17b′)は、X方向ステージ13の一対のガイド軸13a、13bにそれぞれ可動可能に支承され、これによりY方向ステージ14がX方向に可動可能とされている。
CCD固体撮像素子101は、載置ステージ15に固定されている。載置ステージ15は、X方向に張り出した一対のコイル取り付け板部15a、15bとY方向に張り出した一対のコイル取り付け板部15c、15dとを有する。CCD固体撮像素子101は、その載置ステージ15の中央に固定されている。載置ステージ15には、CCD固体撮像素子101の撮像面と同じ側にY方向に間隔を開けて対向する二個一対の被支承部がX方向に間隔を開けて形成され、各一対の被支承部は、Y方向ステージ14の一対のガイド軸14a、14bに可動可能に支承され、これにより載置ステージ15は、全体としてX−Y方向に可動可能とされている。このため、X方向ステージ13およびY方向ステージ14は、載置ステージ15をX−Y平面に沿って移動可能に保持し、案内ステージとして機能する。また、X方向ステージ13は、固定筒10のベース部材11に設けられていることから、本体ケース内で撮影光軸に対して固定されている。
CCD固体撮像素子101には、撮像面と反対側の面に保護板19が貼設されている。保護板19には、その中央にテーパ形状の凹所19aが形成されている。この凹所19aの機能については後述する。
一対のコイル取り付け板部15a、15bには、それぞれ偏平で且つ渦巻き状のコイル部材COL1、COL1′が孔部に収容されて接着されている。コイル部材COL1、COL1′は、直列接続されている。一対の取り付け板部15c、15dには、それぞれ偏平で且つ渦巻き状のコイル部材COL2、COL2′が孔部に収容されて接着されている。コイル部材COL2、COL2′も同様に直列接続されている。
各コイル部材COL1、COL1′は、それぞれ各永久磁石16c、16dに対峙して配置されている。各コイル部材COL2、COL2′は、それぞれ永久磁石16a、16bに対峙して配置されている。一対のコイル部材COL1、COL1′は、X方向にCCD固体撮像素子101を可動させるのに用いられ、一対のコイル部材COL2、COL2′は、Y方向にCCD固体撮像素子101を可動させるのに用いられる。このため、この実施の形態では、一対のコイル部材COL1、COL1′は、第1コイルとして機能し、各永久磁石16c、16dは、第1永久磁石として機能し、一対のコイル部材COL2、COL2′は、第2コイルとして機能し、各永久磁石16c、16dは、第2永久磁石として機能している。
コイル部材COL1、COL1′には、図9に示すように、各コイル部材COL1、COL1′をX方向に横断する方向に磁性材料からなる吸着棒35が設けられている。このため、各吸着棒35は、各コイル部材COL1、COL1′に対峙する各永久磁石16c、16dにZ軸方向で対向し、X軸方向に沿ってCCD固体撮像素子101(撮像素子)を介在させて対をなしている。この実施の形態では、各吸着棒35は、各コイル部材COL1、COL1′のほぼ中央を横断するように設けられている。
ここでは、位置検出素子1252にはホール素子が用いられ、一対のコイル取り付け板部15a、15bの一方のコイル取り付け板部15bには、位置検出素子1252としてのホール素子1252aが設けられ、同様に一対のコイル取り付け板部15c、15dの一方のコイル取り付け板部15dには、ホール素子1252bが設けられている。
そのCCD固体撮像素子101は、フレキシブル基板200を介してF/EIC102(図4)に電気的に接続され、そのホール素子1252a、1252bは、フレキシブル基板200を介してオペアンプ(オペレーショナルアンプ:演算増幅器)1253に電気的に接続され、各コイル部材COL1、COL1′、COL2、COL2′は、コイルドライバ1254(図4)に電気的に接続されている。
原点位置強制保持機構1263(図4)は、図11および図12に拡大して示すように、ステッピングモータSTM1を有する。このステッピングモータSTM1の駆動制御については、後述することとし、原点位置強制保持機構1263の機械的な構成を先行して詳細に説明する。
ステッピングモータSTM1は、図7および図11に示すように固定筒10の角部10aに設けられている。そのステッピングモータSTM1の出力軸20には、出力ギヤ21が設けられている。固定筒10の角部10aには、回転運動を直線運動に変換する変換機構22が設けられている。
この変換機構22は、回転伝達ギヤ23と往復動シャフト24と付勢コイルスプリング25と強制押さえ板26とバネ受け部材27とから大略構成されている。固定筒10の角部10aには、Z軸方向に間隔を開けて一対の支承部28、29が形成されている。支承部28は、モータ取り付け板から構成されている。往復動シャフト24は、その支承部29とモータ取り付け板28との間に掛け渡されて支承されている。その回転伝達ギヤ23は一対の支承部28、29の間に位置して、往復動シャフト24に回転可能に支承されるとともに、出力ギヤ21に噛合している。
その往復動シャフト24の一端側の部分は、支承部29を貫通してベース部材11の背面側に達している。付勢コイルスプリング25は、バネ受け部材27と支承部29との間に設けられ、往復動シャフト24は、その付勢コイルスプリング25により支承部28に向けて付勢されている。往復動シャフト24には、回転伝達ギヤ23の軸穴端面と係合する段差部24aを有する。
その回転伝達ギヤ23には、その一方の端面部に図13(a)〜図13(e)に示すようにカム溝31が形成されている。このカム溝31は、回転伝達ギヤ23の周回り方向に延び、谷底平坦部31aと頂上平坦部31bとその谷底平坦部31aから頂上平坦部31bに向かって連続的に傾斜する傾斜面部31cとから構成されている。その谷底平坦部31aと頂上平坦部31bとの間は、後述するカムピンが回転方向から衝合する衝合壁としての絶壁31dとなっている。
その支承部28には、カムピン32が固定され、そのカムピン32の先端は、カム溝31に摺接されている。その絶壁31dから傾斜面部31cの傾斜開始位置31eまでの谷底平坦部31aの回転方向の長さは、ステッピングモータSTM1の回転制御信号に換算して2パルス分に相当する。
その傾斜面部の傾斜開始位置31eから頂上平坦部31bに通じる傾斜終端位置31fまでの傾斜面部31cの回転方向長さは、ステッピングモータSTM1の回転制御信号に換算して30パルス分に相当する。
その傾斜終端位置31fから絶壁31dまでの間の頂上平坦部31bの回転方向長さは、ステッピングモータSTM1の回転制御信号に換算して3パルス分に相当し、ステッピングモータSTM1の35パルス分が回転伝達ギヤ23の1回転に対応し、回転伝達ギヤ23の一回転により往復動シャフト24がZ軸方向に一往復される。
強制押さえ板26は、ベース部材11の背面側に設けられている。その強制押さえ板26は、図9に示すようにCCD固体撮像素子101の中心に向かって長く延びる構成とされ、その強制押さえ板26の基端部26aは、往復動シャフト24の一端部に固定されている。その強制押さえ板26の自由端部26bには、テーパ形状の押さえピン33が固定されている。その強制押さえ板26の延びる方向途中には、ガイド軸26cが突出形成されている。
ベース部材11には、位置決め突起11a、11bとコイル取り付け突起11cと係合突起11dとが形成されている。コイル取り付け突起11cには、トーションばね34の巻回部34aが取り付けられ、トーションばね34の一端部34bは、係合突起11dに係合され、トーションばね34の他端部34cは、ガイド軸26cに係合されている。ベース部材11には、ガイド軸26cをガイドするガイド穴(図示されていない)が形成されている。
強制押さえ板26は、そのトーションばね34によって位置決め突起11aに当接されつつ往復動シャフト24の往復動に伴ってベース部材11に対して離反接近する方向(Z軸方向)に往復動される。そのガイド軸26cは、その強制押さえ板26の往復動を安定した姿勢で行わせる役割を果たす。
押えピン(嵌合突起)33は、凹所(嵌合穴)19aと嵌合することにより載置ステージ5を機械的に原点位置に保持させる役割を果たし、図14(a)に拡大して示すように押さえピン33の周壁33aと保護板19の凹所周壁19bとが密接に嵌合した状態がカムピン32のホールド待機位置に相当し、図14(b)に拡大して示すように押さえピン33の周壁33aと保護板19の凹所周壁19bとが最大離間した状態がカムピン32のリリース待機位置に対応し、カムピン32のホールド待機位置は、載置ステージ15の強制原点位置でもある。
〔フレキシブル基板の折り曲げ方〕
フレキシブル基板200は、図15〜図17に示すように、CCD接続部201、コイル接続部202、位置検出素子接続部203、処理回路接続部204および延在連結部205とを有する。図15は、CCD接続部201の裏側からみたフレキシブル基板200の展開図であり、図16は、図15のフレキシブル基板200の折り曲げ方を説明するための図である。
CCD接続部201は、明確には示していないが、CCD固体撮像素子101の接続ピンに対応する接続パターン部分、保護板19の凹所19aに対応する貫通孔201a等を有する。また、コイル接続部202には、各コイル部材COL1、COL1´COL2、COL2´(以下「各コイル部材COL」とも称することとする)と電気的に接続可能な接続パターン部分が設けられ、また、位置検出素子接続部203には、位置検出素子1252と電気的に接続可能な接続パターン部分がそれぞれ設けられている。処理回路接続部204は、F/E−IC102、オペアンプ1253およびコイルドライバ1254に電気的に接続される接続パターン部分を有し、これにより、ディジタルカメラシステムの処理回路は、延在連結部205を介して、CCD接続部201、コイル接続部202および位置検出素子接続部203と電気的に接続される。
延在連結部205は、図15〜図16に示すように、この実施の形態では、第1の延在連結部206と、第2の延在連結部207との二股に分かれて構成されている。第2の延在連結部207は、図16に示す直線aおよび直線bに沿って折り曲げると第1の延在連結部206に重なる形状とされている。第2の延在連結部207は、裏表を逆にすると第1の延在連結部206と同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図15において、第1の延在連結部206は、CCD接続部201側から順次、第1延在部208と、第2延在部209と、第3延在部210と、第4延在部211と、第5延在部212と、第6延在部213とを有する。第1延在部208は、組み付け時にCCD固体撮像素子101の裏面に配置されるCCD接続部201から、X軸方向およびY軸方向に対してほぼ45度の傾斜をなす方向(角部10bへ向かう方向)に延びている。第2延在部209は、第1延在部208からほぼ45度の角度をなしてX軸方向に沿って直線状に延びている。第3延在部210は、全体に扇状を呈し、頂角がほぼ90度とされており、幅寸法を変更することなく第2延在部209と第4延在部211とを繋いでいる。第4延在部211は、長さ寸法が第2延在部209と等しく形成されており、第2延在部209と直交する方向に、すなわちY軸方向に沿って延びている。第5延在部212は、全体に扇状を呈し、頂角がほぼ45度とされており、幅寸法をほとんど変えることなく第4延在部211と第6延在部213とを繋いでいる。この第6延在部213が、処理回路接続部204連結されている。
〔フレキシブル基板の取り付け〕
次に、フレキシブル基板200の取り付け方について説明する。
CCD接続部201の接続パターン部分をCCD固体撮像素子101の接続ピンに一致させ、且つ貫通孔201aを凹所19a(図10)に対応させた位置で、フレキシブル基板200を保護板19側からCCDステージ1251に取り付ける。
図16に示す折り線aおよび折り線bを折目として、図16で谷折りで180度折り曲げ、図17に示すように第2の延在連結部207を第1の延在連結部206上に折り重ねる。折り線cを折目として図17で谷折りで180度折り曲げ、位置検出素子接続部203をCCD接続部201上に折り重ね、位置検出素子接続部203と位置検出素子1252とを電気的に接続する。折り線dを折目として、図17で谷折りで180度折り曲げ、コイル接続部202をCCD接続部201上に折り重ね、コイル接続部202を各コイル部材COLと電気的に接続する。このようにして、フレキシブル基板200は、CCDステージ1251に取り付けられ、ベース部材11上のX−Y平面内に位置される。
次に、図9(b)、図11、図18および図19に示すように、第2延在部209が固定筒10の角部10bでY−Z平面(図18参照)に沿って延在するように、図17における折り線eに沿ってほぼ直角に山折りで折り曲げる。さらに第3延在部210がベース部材11からZ軸に沿ってレンズ鏡筒側に変位したX−Y平面内に、且つ第2延在部209よりも固定筒10側に延在するように、折り線fに沿ってほぼ直角に山折りで折り曲げられる。次に、第4延在部211が固定筒10の角部10b近傍でX−Z平面(図18参照)に沿って延在するように、折り線gに沿ってほぼ直角に谷折りで折り曲げられる。さらに、第5延在部212がベース部材11からZ軸に沿ってレンズ鏡筒側にさらに変位したX−Y平面内に、且つ第4延在部211よりも固定筒10側に延在するように、折り線hに沿ってほぼ直角に谷折りで折り曲げられる。そして、第6延在部213が固定筒10の角部10bに近接して、この角部10bにほぼ平行に延在するように、折り線iに沿ってほぼ直角に谷折りで折り曲げられる。折り線iに沿う折り曲げにより形成された第6延在部213から固定筒10の周面に沿うように湾曲し、X−Z平面(図18参照)にほぼ平行な面を形成して処理回路接続部204が連結される。処理回路接続部204の先端部は、ベース部材11とほぼ同一平面近傍にてZ軸から離れる方向に湾曲されてベース部材11とほぼ同一平面を形成し、処理回路接続部204がF/EIC102、オペアンプ1253およびコイルドライバ1254等が搭載されたプリント配線基板PCB(詳細は後述する)に電気的に接続されている。
〔フレキシブル基板の配設および取り付け構成〕
ここで、本発明の要旨であるフレキシブル基板の配設および取り付け構成についてさらに詳細に説明する。
図18は、CCD固体撮像素子101および鏡胴ユニット7等が組み付けられる固定筒10部分と、F/EIC102およびプロセッサ104等が搭載されるプリント配線基板PCBと、CCD固体撮像素子101部分とプリント配線基板PCBとの間を連結するフレキシブル基板200とを、固定筒10の背面側から見た斜視図であり、撮像素子の原点を通り、光軸方向に伸びる軸線をZ軸とし、X−Y平面は、このZ軸に直交する平面としている。図19は、フレキシブル基板200の連結部分を詳細に示す拡大図、図20は、図18のY−Z平面における断面図、図21は、固定筒10部分とプリント配線基板PCBとフレキシブル基板200との組付けを説明するための模式的な側面図、そして図22および図23は、フレキシブル基板200の引き回しおよび取り付け構成を詳細に説明するための要部詳細図である。
図11において、固定筒10に固定されたベース部材11にX方向ステージ13が固定され、このX方向ステージ13に対してX方向にスライド移動可能にY方向ステージ14が支持され、このY方向ステージ14にY方向にスライド移動可能に載置ステージ15が支持されて、CCDステージ1251が構成されている。このCCDステージ1251の載置ステージ15には、CCD固体撮像素子101が固定されている。フレキシブル基板200のCCD接続部201は、図18、図20および図21等の図示上面近傍の載置ステージ15上にてCCD固体撮像素子101およびその周辺部分に接続される。プリント配線基板PCBは、図18、図20および図21等の図示上面側にプロセッサ104が搭載されており、フレキシブル基板200の処理回路接続部204は、プリント配線基板PCBの図示下面側に設けられたコネクタCONに接続される。
組み付けに際しては、まず、CCD固体撮像素子101およびその周辺部分にフレキシブル基板200のCCD接続部201を、例えばハンダ付けにより接続固定し、フレキシブル基板200を所定のごとく折曲した後に、フレキシブル基板200の処理回路接続部204を、プリント配線基板PCBのコネクタCONに接続して図18および図20のような状態とする。そして、図21に示すように、プリント配線基板PCBを図示第1の部品PT1に固定した後に、第2の部品PT2で第1の部品PT1および固定筒10を固定する。
このとき、プリント配線基板PCBと第1の部品PT1との固定位置関係は、プリント配線基板PCBの固定であるため高精度に取り付けることは困難である。しかも、固定筒10とプリント配線基板PCBとは、第2の部品PT2および第1の部品PT1を介して相互に固定されるため、両者の位置関係は、組み立て毎にばらつきを生じる。このように、固定筒10とプリント配線基板PCBとの位置関係がばらつきを生じると、フレキシブル基板200のCCD接続部201と処理回路接続部204との位置関係が変動することとなる。手ぶれ補正時におけるCCD固体撮像素子101のX方向およびY方向の移動に対する反力を吸収させるために、フレキシブル基板200の延在連結部205を適宜折曲してX−Z平面に平行な部分とY−Z平面に平行な部分を形成させるようにすることが行われる。ところが、上述した、フレキシブル基板200のCCD接続部201と処理回路接続部204との位置関係が変動すると、延在連結部205に微妙なねじれや張力が発生し、しかもそれがばらつくことになり、CCD固体撮像素子101の移動に対する反力が無視できなくなってしまう。この問題に対処するために、処理回路接続部204を固定筒10に一体的に固定することが考えられるが、そのようにすると、上述した位置のばらつきが生じると、固定個所との関係で処理回路接続部204が引きつるなどして、延在連結部205に一層微妙なねじれや張力が発生してしまう。
これに対して、本発明においては、上述において折り曲げ方を詳細に説明したが、図19に示すように、フレキシブル基板200の延在連結部205は、X−Y平面に平行に延びる第1延在部208と、この第1延在部208に連続し、且つCCD固体撮像素子101から見て、光軸に平行なZ軸方向に沿い被写体側へ向かって、延びる第2延在部209と、この第2延在部209に連続し、且つX−Y平面に平行に延びる第3延在部210と、この第3延在部210に連続し、且つZ軸方向に沿いCCD固体撮像素子101から見て被写体側へ向かって延びる第4延在部211と、この第4延在部211に連続し、且つX−Y平面と平行に延びる第5延在部212と、この第5延在部212に連続し且つZ軸方向に沿いCCD固体撮像素子101から見て被写体から離れる方向へ向かって延び、コネクタCONに結合される処理回路接続部204がその端部に連続して設けられる第6延在部213とを有している。
また、第2延在部209は、Y−Z平面に平行に設定され、第4延在部211は、X−Z平面に平行に設定されている。フレキシブル基板200は、第1延在部208の基端部分において、第1の延在連結部206と第2の延在連結部207とに分岐し、第6延在部213においてこれら第1の延在連結部206と第2の延在連結部207とが一体に結合されこれらの間において折り重ねることにより、第1の延在連結部206と第2の延在連結部207とがほぼ一致して重なる形状となっている。したがって、第1延在部208から第6延在部213までの間は、第1の延在連結部206と第2の延在連結部207とが図示のように第2の延在連結部207を上にして重なった状態で延在連結部205として、上述のように折曲形成されている。
図22は、この実施の形態におけるフレキシブル基板200を固定筒10から、フレキシブル基板1を外したときの固定筒10の角部10bの近傍の状態を示しており、撮像ユニットを構成する固定筒10の角部10bの外面に、例えば両面粘着テープを両面に貼り付けた粘着板300の一方の面が貼り付けられており、この粘着板300の他方の面には、フレキシブル基板200の第6延在部213の一部が貼り付けられている。このようにすることにより、第6延在部213が粘着板300によって固定筒10の角部10bに接着固定されている。
図23は、固定筒10の角部10bに粘着板300を介してフレキシブル基板200を貼り付けた状態を示している。第6延在部213がその背面の一部で粘着板300によって固定筒10に貼り付けられることによって、第6延在部213を除く第1延在部208〜第5延在部212の間は、反力等を作用することなく、自由に移動することを可能としている。第6延在部213は、CCD固体撮像素子101がX方向に動く場合には、第2延材部209が主に変形して、移動時にX方向に受ける反力を吸収させて低減することができる。同様にして、CCD固体撮像素子101がY方向に動く場合には、第4延材部211が主に変形して、Y方向に受ける反力を吸収させて低減することができる。
この場合、第6延在部213に続く処理回路接続部204をコネクタCONに接続し、固定筒10近傍とプリント配線基板PCBとを組み付けする際には、予め第6延在部213が固定されていることによって、反力を吸収する役割を果たす第2および第4延在部209、211を含む延材部206〜213は、この組み付け作業に基づく、位置と形状の変化は生じない。したがって、組み付け作業に基づく性能の劣化を効果的に防止することができる。
上述したように、CCD接続部201が接続される固定筒10の位置に対して、処理回路接続部204が接続されるプリント配線基板PCBの相対的な位置は、ばらつきが大きく不安定である。これに対して、本発明によるフレキシブル基板200は、図19および図23に示す固定筒10に固定する第6延在部213よりも、さらにプリント配線基板PCBに近い、第6延在部213と処理回路接続部204との間に延在する部分およびプリント配線基板PCBに接続される直前の処理回路接続部204は、いずれも帯状をなして屈曲している。このためこれらの部分は、それぞれ図示X−Y方向および図示Z方向に容易に撓み変形することができ、これらの方向の変位を容易に吸収することができる。特にプリント配線基板PCBに接続される側の端部近傍は、比較的大きな変位も効果的に吸収することができる。
したがって、本発明によるフレキシブル基板200は、その位置が不安定なプリント配線基板PCBと接続する際に、フレキシブル基板200自体の変形によってスムーズに接続することができる。しかも、フレキシブル基板200は、粘着板300を介して固定筒10に粘着固定される第6延在部213よりもCCD接続部201側の部分は、手ぶれ補正動作以外の相対位置関係の変動がなく、固定筒10の位置に対するプリント配線基板PCBの相対的な位置の変動の影響もこの粘着板300部分で遮断吸収され、上述した反力の影響が防止される。
なお、本発明のフレキシブル基板200は、その延在連結部205の第1延在部208〜第6延在部213の折曲延在部分が固定筒10の角部10bでほぼZ軸方向に沿って形成されているので、一般に円形で構成されるレンズ鏡筒の周囲の空間、すなわち固定筒10の角部10bを有効に利用することができ、折曲延在部分を設けることによるディジタルカメラの大型化を防止することができる。
フレキシブル基板200では、延在連結部205が折り重ねられる対称形状の第1の延在連結部206と第2の延在連結部207とに分岐されて構成されているので、延在連結部205の幅寸法を増加させることなく通電信号路を増加させることができ、固定筒10の角部10bの制限された空間内で折り曲げ個所を構成することができる。このため、通電信号路の本数が少ない場合には、第2の延在連結部207を設けなくてもよい。
フレキシブル基板200に、撓み防止用の補助板を設けるようにすれば、フレキシブル基板200のCCD接続部201から第1延在部208を経て第2延在部209に至る部分に撓み変形が生じないようにさせることができ、載置ステージ15の移動により生じた力を第2延在部209および第4延在部211に作用させることができ、確実に折曲個所で反力を吸収させることができる。
〔第2の実施の形態〕
また、上述においては、第1延在部208は、CCD接続部201から同一平面上に延在する部分であるから、CCD接続部201が第1延在部208に対応する部分も含むように拡大して、第1延在部208を実質的に省略し、CCD接続部201から直接第2延在部209が被写体側に90度折曲して延びる構成としても良い。これが、本発明の第2の実施の形態に係るフレキシブル基板200′の形状であり、図24に示されている。
すなわち、CCD接続部201′から直接Y−Z平面に平行な第2延在部209′がZ軸方向に延び、さらに第3延在部210′を介してX−Z平面平行な第4延在部211′がZ軸方向に延び、主として第2延在部209′と第4延在部211′とで反力を吸収する。
なお、この構成は、CCD接続部201′からY−Z平面に平行な第1延在部208′がZ軸方向に延び、さらにX−Y平面に平行な第2延在部209′を介してX−Z平面平行な第3延在部210′がZ軸方向に延び、主として第1延在部208′と第3延在部210′とで反力を吸収すると考えることもできる。
〔手ぶれ補正機構の保持制御回路〕
ステッピングモータSTM1は、図25に示す保持制御回路によって制御される。そのステッピングモータSTM1は、二相制御構成とされ、第1コイルSTMC′の各端末は、出力線40a、40a′を介してモータドライバMD3に接続されている。第2コイルSTMC″の各端末は、出力線40b、40b′を介してモータドライバMD3に接続されている。出力線40aには、電流制限用抵抗R18が介挿され、出力線40bには電流制限用抵抗R19が介挿されている。その出力線40aと出力線40a′との間には、コンデンサC7が介挿され、出力線40bと出力線40b′との間には、コンデンサC8が介挿されている。
そのモータドライバMD3には、プロセッサ104のポートIN1、IN2から保持制御信号が入力されるとともに、プロセッサ104のポートENAにはイネーブル信号が入力され、モータドライブMD3は、この保持制御信号、イネーブル信号に基づいてステッピングモータSTM1への通電制御を行っている。
図26は、その保持制御回路の動作を説明するためのフローチャートであり、リセット処理と、リリース処理と、保持処理との三段階の処理動作からなっている。
ディジタルカメラの電源スイッチSW13をオンすると、プロセッサ104の制御により、リセット処理がまず最初に実行される(ステップS11)。このリセット処理では、プロセッサ104の制御により、200pps(パルス/秒)の緩やかな速度でステッピングモータSTM1が反時計方向に2パルス分回転駆動される。ついで、1000ppsの早い速度でステッピングモータSTM1が反時計方向に33パルス分回転駆動される。そして、最後に、200ppsの緩やかな速度でステッピングモータSTM1が時計方向に2パルス分回転駆動される。
カムピン32がカム溝31の回転方向いずれの位置にあっても、反時計方向に35パルス分ほどステッピングモータSTM1を回転させることによりカムピン32がカム溝31の絶壁31dに物理的に当接する。
この当接位置から時計方向にステッピングモータSTM1を2パルス分駆動させると、カムピン32がカム溝31の傾斜開始位置31eにセットされる(図13(e)参照)。
このカムピン32がカム溝31の傾斜開始位置31eにセットされた状態がリセット位置であり、CCD固体撮像素子101が原点位置Oに強制保持されている状態に対応している。この原点位置Oは、載置ステージ15の可動範囲の中央位置でもある。この電源オンからリセット完了までの所要時間は約53msec(ミリ秒)である。
この手ぶれ補正機構では、ここでは、手ぶれ補正スイッチSW14をオンとすることにより手ぶれ補正を実行し、手ぶれ補正スイッチSW14をオフとするかまたは撮影が完了すると同時に手ぶれ補正実行を解除する構成となっている。
手ぶれ補正スイッチSW14がオンとされると、プロセッサ104の制御によりリリース処理が実行される(ステップS12)。このリリース処理では、まず、200ppsの緩やかな速度でステッピングモータSTM1が時計方向に2パルス分回転駆動され、ついで、1000ppsの早い回転速度で時計方向に28パルス分回転駆動され、その後、ステッピングモータSTM1への通電が5msecの間保持される。ついで、モータドライブMD1によりステッピングモータSTM1への通電が停止される。
このリリース処理により、カムピン32は、カム溝31の傾斜終端位置31fに位置される(図13(d)参照)。この傾斜開始位置31eから傾斜終端位置31fまでへの所要時間は、約43msecである。すなわち、カムピン32がホールド待機位置からリリース待機位置に移動するのに要する所要時間は、約43msecである。このリリース待機位置で、手ぶれ制御が実行される。
次に、手ぶれ補正スイッチSW14がオフとされるかまたは撮影が実行されると、プロセッサ104は、保持処理を実行する(ステップS13)。この保持処理では、プロセッサ104の制御により、200ppsの緩やかな速度でステッピングモータSTM1が時計方向に2パルス分回転駆動され、その後、1000ppsの早い速度で時計方向に3パルス分回転駆動される。これにより、カムピン32は、カム溝31の頂上平坦部31bを通過して谷底平坦部31aに降下し、谷底平坦部31aに当接する。その後、ステッピングモータSTM1への通電が、5msecの間保持される。
次いで、モータドライブMD1によりステッピングモータSTM1への通電が停止される。これにより、カムピン32は、カム溝31の傾斜開始位置31eにセットされ、CCD固体撮像素子101の中央位置が保持される。電源がオンとなっている間は、いったんリセット処理が実行された場合、このリリース処理と保持待機処理とが実行される。なお、このリリース待機位置から保持待機位置へ移動するのに要する時間は、約18msecである。
この手ぶれ補正機構によれば、強制押さえ板26に形成した押圧ピン33により強制的にCCD固体撮像素子101の載置ステージ15を中央位置に保持する構成であるので、載置ステージ15の原点位置への保持を持続させるための通電制御が不要となり、手ぶれ補正機構を動作させた場合でもその電力消耗の低減を図ることができる。
〔手ぶれ検出回路の回路構成〕
図27は、手ぶれ検出回路の回路構成を示す図である。この手ぶれ検出回路は、X方向の回転を検出するX方向回転検出部と、Y方向の回転を検出するY方向回転検出部とから構成されている。
X方向回転検出部は、例えば圧電振動ジャイロセンサS1Bを有し、圧電振動ジャイロセンサS1Bの第1端子は、コンデンサC13を介してアースされている。圧電振動ジャイロセンサS1Bの第2端子は、接続線42の途中に設けられたコンデンサC10を介してオペアンプOP3の非反転入力端子(+)に接続されている。圧電振動ジャイロセンサS1Bの第3端子は、接続線43の途中に設けられた抵抗R23を介してオペアンプOP3の反転入力端子(−)に接続されている。
圧電振動ジャイロセンサS1Bの第4端子は、アースに接続されるとともにコンデンサC11を介して接続線43に接続されている。オペアンプOP3の非反転入力端子(+)は、抵抗R20を介して接続線43に接続されている。接続線42と接続線43との間には、抵抗R20と並列に抵抗R21とアナログスイッチASW1との直列回路が接続されている。
オペアンプOP3の出力端子は、コンデンサC12を介してオペアンプOP3の反転入力端子(−)に接続されている。そのコンデンサC12には、これと並列に抵抗R22が接続されている。そのコンデンサC10と抵抗R20とは、ハイパスフィルタHPF1を構成し、そのコンデンサC12と抵抗R22とは、ローパスフィルタLPF1を構成している。オペアンプOP3は、圧電振動ジャイロセンサS1Bの出力を増幅して、オペアンプOP3の出力端子からX方向検出信号OUT1を出力する。
Y方向回転検出部は、圧電振動ジャイロセンサS2Aを有し、圧電振動ジャイロセンサS2Aの第1端子は、コンデンサC17を介してアースされている。圧電振動ジャイロセンサS2Aの第2端子は、接続線44の途中に設けられたコンデンサC14を介してオペアンプOP4の非反転入力端子(+)に接続されている。圧電振動ジャイロセンサS2Aの第3端子は、接続線45の途中に設けられた抵抗R26を介してオペアンプOP4の反転入力端子(−)に接続されている。圧電振動ジャイロセンサS2Aの第4端子は、アースに接続されるとともにコンデンサC15を介して接続線45に接続されている。
オペアンプOP4の非反転入力端子(+)は、抵抗R24を介して接続線45に接続されている。接続線44と接続線45との間には、抵抗R24と並列に抵抗R25とアナログスイッチASW2とからなる直列回路が接続されている。オペアンプOP4の出力端子は、コンデンサC16を介してオペアンプOP4の反転入力端子(−)に接続されている。そのコンデンサC16には、これと並列に抵抗R27が接続されている。そのコンデンサC14と抵抗R24とは、ハイパスフィルタHPF2を構成し、そのコンデンサC16と抵抗R27とは、ローパスフィルタLPF2を構成している。オペアンプOP4は、圧電振動ジャイロセンサS2Aの出力を増幅して、オペアンプOP4の出力端子からX方向検出信号OUT2を出力する。
アナログスイッチASW1、ASW2には、信号線46を介して切り替え制御信号SWC1が入力される。このアナログスイッチASW1、ASW2は、ハイパスフィルタHPF1、HPF2の応答速度を早くするためにコンデンサC11、C15の充電を早める機能を有し、プロセッサ104は、電源オン後一定時間切り替え制御信号SWC1をアナログスイッチASW1、ASW2に出力し、これにより、アナログスイッチASW1、ASW2が一定時間オンされる。ジャイロセンサS1B、S2Aの検出出力OUT1、OUT2は、T秒ごとにA/D変換器10411に読み込まれる。
ここで、
ωyaw(t):YAW方向の瞬間角速度
ωpitch(t):PITCH方向の瞬間角速度
θyaw(t):YAW方向の変化角度
θpitch(t):PITCH方向の変化角度
Dyaw(t):YAW方向の回転に対応して像がX方向に移動する量
Dpitch(t):PITCH方向の回転に対応して像がY方向に移動する量
とすると、
θyaw(t)=Σωyaw(i)・T
θpitch(t)=Σωpitch(i)・T
の関係式により、θyaw(t)、θpitch(t)が求められる。
また、ズームポイントzp、フォーカスポイントfpとから焦点距離fが決定され、YAW方向の回転に対応して像が移動する量Dyaw(t)、PITCH方向の回転に対応して像が移動する量Dpitch(t)とYAW方向の変化角度θyaw(t)、PITCH方向の変化角度θpitch(t)との間には、
Dyaw(t)=f*tan(θyaw(t)) …(i)
Dpitch(t)=f*tan(θpitch(t))…(ii)
すなわち、YAW方向の回転に対応して像がX方向に移動する量Dyaw(t)、PITCH方向の回転に対応して像がY方向に移動する量Dpitch(t)がCCD固体撮像素子101をX−Y方向に移動させるべき量に対応する。
手ぶれによりYAW方向の回転変位とPITCH方向の回転変位とがあるときには、CCDの目標位置を上記(i)、(ii)式によって算出し、位置検出素子1252により検出された実際のCCD固体撮像素子101のX−Y方向の位置と目標値との差がなくなるように、載置ステージ15を駆動する。この制御は、T秒間隔で行われる。
なお、ジャイロセンサS1B、S2Aの検出出力が「0」のときは、カメラ本体の並進運動変位Xdに追従してCCD固体撮像素子101が並進変位されるように、載置ステージ15が制御される。
〔手ぶれ補正制御回路〕
図28は、手ぶれ補正制御回路の一例を示すブロック図である。この手ぶれ補正制御回路は、フィードバック回路50と位置対応電圧設定回路51とから概略構成されている。
ホール素子H1、H2は、位置対応電圧設定回路51の一部を構成している。そのホール素子(1252a)H1には、一定の電圧Vh1−が印加されている。ホール素子H1の一端子は、抵抗R2を介してオペアンプOP1の反転入力端子(−)に接続されている。ホール素子H1の他端子は、抵抗R3を介してオペアンプOP1の非反転入力端子(+)に接続されている。
オペアンプOP1の出力端子は、抵抗R5を介してプロセッサ104の入力ポートL1に接続されている。オペアンプOP1の出力端子は、抵抗R1を介してオペアンプOP1の反転入力端子(−)に接続されている。また、抵抗R5と入力ポートL1との接続点は、コンデンサC1を介してアースされている。
ホール素子(1252b)H2には、一定の電圧Vh2−が印加されている。ホール素子H2の一端子は、抵抗R7を介してオペアンプOP2の反転入力端子(−)に接続されている。ホール素子H2の他端子は、抵抗R8を介してオペアンプOP2の非反転入力端子(+)に接続されている。
オペアンプOP2の出力端子は、抵抗R9を介してプロセッサ104の入力ポートL2に接続されている。オペアンプOP2の出力端子は、抵抗R6を介してオペアンプOP2の−端子に接続されている。また、抵抗R9と入力ポートL2との接続点は、コンデンサC2を介してアースされている。
プロセッサ104の出力ポートL3は、位置対応電圧設定回路51の一部を構成するD/A変換回路IC2に接続され、プロセッサ104の出力ポートL4、L6は、D/A変換回路IC2とD/A変換回路IC1とに接続されている。プロセッサ104の出力ポートL5は、D/A変換回路IC1に接続されている。
そのD/A変換回路IC2には、2本の出力線61、62が接続され、一方の出力線61は、抵抗R4を介してオペアンプOP1の非反転入力端子(+)に入力されている。他方の出力線62は、抵抗R10を介してオペアンプOP2の非反転入力端子(+)に入力されている。
そのD/A変換回路IC2には、出力ポートL3からのチップセレクタ信号DI、出力ポートL4からクロック信号SCLK、出力ポートL6から補正用ディジタルデータDINが入力され、D/A変換回路IC2は、補正用ディジタルデータをディジタルアナログ変換する機能を有する。
D/A変換回路IC1は、フィードバック回路50の一部を構成している。そのD/A変換回路IC1には、1本の共通線63と2本の出力線64、65とが接続されている。共通線63は、コイルドライブ回路MD1とコイルドライブ回路MD2とに接続されている。出力線64は、抵抗R14を介してコイルドライブ回路MD1の入力端子L7に接続されている。出力線65は、抵抗R15を介してコイルドライブ回路MD2の入力端子L8に接続されている。
抵抗R14と入力端子L7との接続点は、コンデンサC3を介してコイルドライブ回路MD1のアース端子ER1に接続されている。抵抗R15と入力端子L8との接続点は、コンデンサC4を介してコイルドライブ回路MD2のアース端子ER2に接続されている。共通線63は、抵抗R12および抵抗R11を介して電源Vccに接続され、この接続点は、抵抗R13を介してアースされている。
そのコイルドライブ回路MD1、MD2には、プロセッサ104からのコントロール信号CONT1が共に入力される。そのコイルドライブ回路MD1の出力端子には、抵抗R16を介してコイルCOL1″(コイル部材COL1とコイル部材COL1′との直列接続体をいう)が接続され、その抵抗R16とコイルCOL1″との直列回路に平行にコンデンサC5が接続されている。そのコイルドライブ回路MD2の出力端子には、抵抗R17を介してコイルCOL2″(コイル部材COL2とコイル部材COL2′との直列接続体をいう)が接続され、その抵抗R17とコイルCOL2″との直列回路に平行にコンデンサC6が接続されている。そのコイルCOL1″は、載置ステージ15をX方向に可動させ、そのコイルCOL2″は、載置ステージ15をY方向に駆動させるのに用いられる。
ここで、各ホール素子H1、H2に所定電圧Vh1−、Vh2−を印加し、ジャイロセンサS1B、S2Aの検出出力が0で且つCCD固体撮像素子101が可動範囲の中心位置(原点)に存在するときのホール素子H1、H2の検出出力電圧値を、Vh1、Vh2とする。その際のプロセッサ104の各入力ポートL1、L2のアナログ出力電圧値を、V1ADin、V2ADinとする。この出力電圧値V1ADin、V2ADinを実際に測定する。
この出力電圧値(実測値)V1ADin、V2ADinは、マグネット(永久磁石)16a〜16dとホール素子H1、H2とのメカニカルな位置関係に関する組み立て誤差要因、載置ステージ15に対するホール素子H1、H2の取り付け位置とコイルCOL1″、COL2″の取り付け位置との組み立て誤差要因等に基づいてばらついている。また、ホール素子H1、H2それ自体の特性によってもばらついている。
したがって、何らの補正も行わないものとすると、ホール素子H1、H2の原点位置に対応する検出値が各カメラ毎にばらつくことになり、正確な手ぶれ補正を行うことができないことになる。
そこで、補正前の出力電圧値V1ADin、V2ADinが一定電圧値(設定基準電圧値)となるように、A/D変換器IC2から各オペアンプOP1、OP2に入力される補正電圧Vr1′、Vr2′を設定する。すなわち、CCD固体撮像素子101が原点位置に存在し、CCD固体撮像素子101の非制御時(コイルCOL1″、COL2″への非通電時)の出力電圧値(検出値)V1ADin、V2ADinのばらつきを補正するために、補正電圧Vr1′、Vr2′を設定する。
ここでは、オペアンプOP1、OP2の動作可能範囲電圧のほぼ中心の値、例えば1.7ボルトが設定基準電圧値になるように設定するために、プロセッサ104は、以下に説明する演算を行う。
ここでは、説明の便宜のため、R2=R3=R7=R8、R1=R4=R10=R6と仮定するが、これに限るものではない。
各抵抗をR2=R3=R7=R8、R1=R4=R10=R6と仮定した条件のもとでは、
V1ADin=R1/R2*((Vh1+)−(Vh1−))+Vr1′
V2ADin=R1/R2*((Vh2+)−(Vh2−))+Vr2′
の関係式が成立する。
プロセッサ104は、この関係式に基づいて、補正電圧Vr1′、Vr2′を演算により求める。これにより、CCD固体撮像素子101の原点位置におけるホール素子H1、H2の検出値がマグネット(永久磁石)16a〜16dとホール素子H1、H2とのメカニカルな位置関係に関する組み立て誤差要因、載置ステージ15に対するホール素子H1、H2の取り付け位置とコイルCOL1″、COL2″の取り付け位置との組み立て誤差要因等に基づいてばらついても一定となる。
プロセッサ104は、そのD/A変換回路IC2と共に、ホール素子H1、H2の検出値のばらつき如何にかかわらず検出値を設定基準電圧値に設定するための補正値を出力するばらつき補正回路の一部を構成し、さらには、設定基準電圧値を演算により求める補正値演算手段として機能する。
この初期設定は、図29のフローチャートに示すように、カメラの組み立て工場における最終検査である出荷時に設定する(ステップS21〜ステップS23参照)。
実際の制御は、図30のフローチャートに示すように、プロセッサ104が手ぶれ検出回路の検出出力OUT1、OUT2に基づき演算により得られた制御目標値を読み込み(ステップS31)、次に、ホール素子H1、H2により得られた実際の位置対応電圧値V1ADin、V2ADinをプロセッサ104が読み込み(ステップS32)、これらによりプロセッサ104が制御目標値と位置対応電圧値V1ADin、V2ADinとの差を演算する(ステップS33)。
プロセッサ104は、この差分出力に基づいてディジタルアナログ変換回路IC1へ制御データを出力する。ディジタルアナログ変換回路IC1は、その制御データに対応する制御電圧Vdac1、Vdac2を出力する(ステップS34)。この制御電圧Vdac1、Vdac2は、コイルドライブ回路MD1、MD2に入力される。コイルドライブ回路MD1、MD2は、各コイルCOL1″、COL2″にそれぞれ駆動電圧Vout1、Vout2を出力する。
その駆動電圧Vout1、Vout2は、分圧電圧をVrとして、
Vout1=(Vdac1−Vr)*K
Vout2=(Vdac2−Vr)*K
により設定される。
ここで、符号Kは、分圧電圧Vrに基づく比例定数である。
CCD固体撮像素子101は、マグネット16a〜16dとコイルCOL1″、COL2″との磁界により吸引反発されて可動され、駆動電圧Vout1、Vout2が「正電圧」か「負電圧」であるか否かによって、その可動方向が制御される。これにより、そのホール素子H1、H2の検出値が変化する。この検出値の変化に対応して位置対応電圧値V1ADin、V2ADinが変化し、この位置対応電圧値がプロセッサ104にフィードバックされるため、手ぶれ検出回路の検出出力値により制御目標値が変化した場合でも、CCD固体撮像素子101を迅速に目標位置に追従移動させることができる(ステップS35)。そして、撮影が完了すると制御が終了する(ステップS36)。
〔変形例〕
図31は、フィードバック回路50の変形例を示す回路図であって、ここでは、プロセッサ104がコイルドライバMD4をPWM(パルス幅変調)制御によって駆動制御することにより、コイルCOL1″、COL2″への通電制御が行われるようになっている。
すなわち、そのコイルドライバMD4には、正方向信号CON1と逆方向信号CON2とが入力されるとともに、パルス電圧Vin1とパルス電圧Vin2とが入力され、パルス信号のハイレベルの持続時間が長くなるほどコイルCOL1″、COL2″への通電電圧が高くなる。
〔手ぶれ補正機構オンによる撮影の詳細〕
図32に示すように、手ぶれ補正スイッチSW14をオンすると(ステップS41)、ジャイロセンサS1B、S2Aの電源がオンされる(ステップS42)。レリーズスイッチSW1を押下して第1段押下が完了すると(ステップS43)、オートフォーカス動作(合焦動作)が開始されると同時に、載置ステージ15のメカニカルな強制固定が解除され、コイルCOL1″、COL2″への通電によるCCD中央保持制御が開始される(ステップS44)。
次に、カメラ振動によるモニタリング処理が開始される(ステップS45)。プロセッサ104は、レリーズスイッチSW1の第1段押下が続行されているか否かを判断し(ステップS46)、レリーズスイッチSW1の第1段押下が継続されている場合には、レリーズスイッチSW1の第2段押下が実行されたか否かを判断する(ステップS47)。レリーズスイッチSW1の第1段押下が解除された場合には、ステップS43に戻り、レリーズスイッチSW1の第2段押下がされていない場合にはステップS46に戻る。
レリーズスイッチSW1の第2段押下が完了した場合には、CCD固体撮像素子101が像の移動方向に追従を開始し(ステップS48)、次に露光が行われ(ステップS49)、露光の終了(ステップS50)とともに、CCD固体撮像素子101の追従が停止され、載置ステージ15がコイルCOL1″、COL2″への通電制御により原点位置に復帰され(ステップS51)、載置ステージ15が原点位置に復帰したか否かが判断され(ステップS52)、CCDメカニカルに原点位置に強制固定される(ステップS53)。
このレリーズスイッチSW1の操作タイミングには、二つの態様が考えられる。
図33は、レリーズスイッチSW1の二段押しの場合の手ぶれ補正処理のタイミングチャートである。ここで、二段押しとは、レリーズスイッチSW1の第1段の押下操作から第2段の押下操作までの間に不連続性を有するレリーズ操作を言う。例えば、第1段の押下後、シャッタチャンスをうかがって第2段の露光開始動作に移行する撮影動作を言う。
レリーズスイッチSW1の第1段を押下すると、ディジタルカメラの合焦動作が開始される。原点位置強制保持機構1263は、この状態ではまだ載置ステージ15の強制保持を解除していない。コイルCOL1″、COL2″は、非通電状態にある。また、載置ステージ15は、メカニカルに中央位置に固定保持されている状態にある。LCDモニタ10には、被写体画像が表示されている状態にある。
合焦動作が完了すると、プロセッサ104は、原点位置強制保持機構1263のステッピングモータSTM1への通電を開始し、これにより載置ステージ15のメカニカルな強制保持解除が実行される。それと同時に、コイルCOL1″、COL2″への通電が開始され、コイルCOL1″、COL2″への通電制御により、レリーズスイッチSW1の第1段押し動作中(レリーズ1)の手ぶれ補正処理が実行される。レリーズスイッチSW2の第2段押し(レリーズ2)が行われると、載置ステージ15がコイルCOL1″、COL2″への通電制御によりいったん中央位置に戻された後、間をあけてLCDモニタ110が消灯され、被写体画像を表示しない状態となる。
次いで、静止画露光が開始されるとともに、載置ステージ15が手ぶれに基づく像の移動に追従制御される。静止画露光の終了とともに載置ステージ15がコイルCOL1″、COL2″への通電制御に基づき中央位置に復帰され、ついで、プロセッサ104は、原点位置強制保持機構1263のステッピングモータSTM1への通電を開始し、これにより載置ステージ15のメカニカルな強制固定が実行される。ついで、コイルCOL1″、COL2″への通電が停止される。
このように、レリーズ1中は、ユーザは、カメラがぶれたとしても、LCDモニタ110を視認することにより、ぶれのない状態の被写体画像をモニタリングできる。
また、レリーズ2中に、載置ステージ15を中央位置にいったん戻すと、レリーズ1中の被写体画像の構図に対してレリーズ2中の構図がずれることになるが、この発明の実施の形態によれば、載置ステージ15を一旦中央位置に戻した状態で、撮影直前の被写体画像を確認できるため、撮影直前(露光直前)の被写体画像の構図を確認できる。
レリーズスイッチSW1の第1段を押して第2段を押さずにレリーズスイッチSW1の押下を解除した場合には、図34に示すように、第1段の押下と同時に合焦動作が開始され、合焦完了とともにプロセッサ104は原点位置強制保持機構1263のステッピングモータSTM1への通電を開始し、これにより載置ステージ15のメカニカルな強制保持解除が実行される。それと同時に、コイルCOL1″、COL2″への通電が開始され、コイルCOL1″、COL2″への通電制御により、レリーズスイッチSW1(レリーズ1)の第1段押し動作中の手ぶれ補正処理が実行される。
このレリーズスイッチSW1の第1段押し動作中にレリーズスイッチSW1の第1段押し動作を解除すると、載置ステージ15がコイルCOL1″、COL2″への通電制御に基づき中央位置に復帰され、ついで、プロセッサ104は、原点位置強制保持機構1263のステッピングモータSTM1への通電を開始し、これにより載置ステージ15のメカニカルな固定保持が実行される。ついで、コイルCOL1″、COL2″への通電が停止される。
図35は、レリーズスイッチSW1の一気押しの場合の手ぶれ補正処理のタイミングチャートである。ここで、一気押しとは、レリーズスイッチSW1の第1段の押下操作(レリーズ1)から第2段の押下操作(レリーズ2)までが連続性を有するレリーズ操作を言う。例えば、第1段の押下後、直ちに第2段の露光開始動作に移行する撮影動作を言う。レリーズスイッチSW1の第1段を押下すると、ディジタルカメラの合焦動作が開始される。LCDモニタ110には、被写体画像が表示されている状態にある。また、レリーズスイッチSW2の第1段の押下後、直ちにレリーズスイッチSW1の第2段の押下動作が実行される。同時に、LCDモニタ110が消灯され、被写体画像を表示しない状態となる。
合焦動作が完了すると、プロセッサ104は、原点位置強制保持機構1263のステッピングモータSTM1への通電を開始し、これにより載置ステージ15のメカニカルな保持解除が実行される。それと同時に、コイルCOL1″、COL2″への通電が開始され、コイルCOL1″、COL2″への通電制御により、載置ステージ15の中央位置への保持が行われる。これにより、手ぶれ補正処理が実行される。
載置ステージ15は、コイルCOL1″、COL2″への通電により中央位置保持が実行され、静止画露光が開始されるとともに、載置ステージ15が手ぶれに基づく像の移動に追従制御される。静止画露光の終了とともに載置ステージ15がコイルCOL1″、COL2″への通電制御に基づき中央位置に復帰され、ついで、プロセッサ104は、原点位置強制保持機構1263のステッピングモータSTM1への通電を開始し、これにより載置ステージ15のメカニカルな固定保持が実行される。ついで、コイルCOL1″、COL2″への通電が停止される。
このように一気押しの場合、構図の確認はレリーズ1の操作中に完了していると考えられ、レリーズ2中の構図の確認は不要であるため、レリーズ2中にいったん載置ステージ15を中央位置に戻したとしても構図の再確認を行わせる必要はないと考えられるから、手ぶれ補正制御処理の簡略化を図ることができる。
また、合焦動作中にLCDモニタ110を消灯するため、電池の無駄な消耗を回避できる。さらに、載置ステージ15が機械的に原点位置に強制押圧された状態のとき、吸着棒35(図9(a)参照。)がマグネット16b、16dに吸着保持されるので、載置ステージ15のZ軸方向のガタが抑制される。また、載置ステージ15は、原点位置にない場合であっても、吸着棒35がマグネット16b、16dに吸着保持され、Z軸方向のガタが抑制される。
本発明に係る手ぶれ補正機能付き撮像装置であるディジタルカメラでは、吸着棒35がZ軸方向で対向する永久磁石16cおよび永久磁石16dに吸着されるので、載置ステージ15をY方向ステージ14およびX方向ステージ13からなる案内ステージに引き付ける、すなわち載置ステージ15をX方向ステージ13に引き付けることができ、Z軸方向で見た載置ステージ15の位置を案内ステージに接する位置(Y方向ステージ14を介在させてX方向ステージ13に接する位置)に規定することができる。よって、載置ステージ15に搭載されたCCD固体撮像素子101(撮像素子)にZ軸方向(撮影光軸方向)へのガタが生じることを防止することができ、CCD固体撮像素子101が適切な焦点距離で受光することができる。
また、吸着棒35は、各コイル部材COL1、COL1′をX軸方向に横断する棒体、すなわち各コイル部材COL1、COL1′を跨いで延在する棒体であることから、手ぶれ補正が行われる際にベース部材11上で移動される載置ステージ15の位置に拘わらず、永久磁石16cおよび永久磁石16dに吸着される。これは、載置ステージ15は、各コイル部材COL1、COL1′および各コイル部材COL2、COL2′と、各永久磁石16a〜16dとの間の磁力を利用して移動されることから、永久磁石16cおよび永久磁石16dは、載置ステージ15の位置に拘わらず各コイル部材COL1、COL1′との間で磁力を作用させることができるので、各コイル部材COL1、COL1′を横断する吸着棒35は、載置ステージ15の位置に拘わらず永久磁石16cおよび永久磁石16dに吸着されることによる。
吸着棒35は、各コイル部材COL1、COL1′のほぼ中央をX軸方向に横断しており、載置ステージ15のY軸方向への移動は、各コイル部材COL1、COL1′ のほぼ中央が基点とされていることから、載置ステージ15がY軸方向へ移動されても、永久磁石16cおよび永久磁石16dとの間で磁力を作用させることができる。
吸着棒35に対向する永久磁石16cおよび永久磁石16dは、Y軸方向で長尺な径状とされているので、載置ステージ15がY軸方向へ移動されても、吸着棒35との間で磁力を作用させることができる。
吸着棒35は、各コイル部材COL1、COL1′を横断する棒体であるため、CCD固体撮像素子101の両側で永久磁石16cおよび永久磁石16dに吸着されるので、偏りなく載置ステージ15を案内ステージに引き寄せることができ、載置ステージ15をX−Y平面と平行な状態で案内ステージに当接させることができる。よって、CCD固体撮像素子101は、Z軸方向(撮影光軸)に対して直交した状態でZ軸方向へのガタが防止され、適切に被写体像を受光することができる。
なお、上述した実施の形態では、吸着棒35は、各コイル部材COL1、COL1′を横断するように設けられていたが、各コイル部材COL2、COL2′にも設ける構成であってもよく、各コイル部材COL1のみに設ける構成であってもよく、上述した実施の形態に限定されるものではない。
上述した実施の形態では、載置ステージ15に、各コイル部材COL1、COL1′および各コイル部材COL2、COL2′が設けられ、案内ステージを構成するX方向ステージ13に各永久磁石16a〜16dが設けられていたが、載置ステージ15に各永久磁石16a〜16dを設け且つX方向ステージ13に各コイル部材COL1、COL1′および各コイル部材COL2、COL2′を設ける構成であってもよく、上述した実施の形態に限定されるものではない。X方向ステージ13に各コイル部材COL1、COL1′および各コイル部材COL2、COL2′を設けた場合、吸着棒35は、X方向ステージ13側、すなわち各コイル部材COL1、COL1′および各コイル部材COL2、COL2′の少なくとも1つに対応して設けることにより、各永久磁石16a〜16dに吸着させることができる。
上述した実施の形態では、吸着棒35は、各コイル部材COL1、COL1′を横断するように設けられていたが、対向する永久磁石(この実施の形態では永久磁石16cおよび永久磁石16d)吸着されればよいことから、各コイル部材COL1、COL1′ および各コイル部材COL2、COL2′に近接する位置に設けてもよく、上述した実施の形態に限定されるものではない。
上述した実施の形態では、ジャイロセンサ1241がX方向とY方向との回転を検出することによりカメラ本体(本体ケース)に生じた手ぶれを検出していたが、例えば、モニタリング画像を画像処理することにより手ぶれを検出してもよく、上述した実施の形態に限定されるものではない。
上述した実施の形態では、案内ステージは、載置ステージ15をY軸方向に移動可能に支持するY方向ステージ14と、Y方向ステージ14をX軸方向に移動可能に支持するX方向ステージ13とにより構成されていたが、載置ステージ15をX−Y平面に沿って移動可能に保持し、且つ本体ケース内で撮影光軸に対して固定されているものであればよく、上述した実施の形態に限定されるものではない。
〔第3の実施の形態〕
しかしながら、上述した第1および第2の実施の形態に係る撮像装置おいて可動制御されるCCD固体撮像素子のような撮像素子と処理回路との間を接続しているフレキシブル基板200および200′は、反力を吸収させるために、多数の折り曲げ部が存在する。このため、フレキシブル基板200および200′の全長が長くなり、撮像素子からの映像信号にノイズが混入し易く、また、フレキシブル基板200および200′の全長が長くしかも多数の折り曲げ部が存在するため折り曲げ部の形状が安定せず、そのために、周囲の部品との干渉も生じ易い。
このような事情に鑑み、本発明の第3の実施の形態に係る撮像装置は、フレキシブル基板の折り曲げ部の数を減らし、全長を極力短くして、CCD固体撮像素子等の撮像素子からの映像信号にノイズが混入するのを防止するとともに、折り曲げ部の形状をさらに安定化させ、周囲の部品との干渉等の問題の発生を防止し得るようにしている。
すなわち、図36は、本発明の第3の実施の形態に係るフレキシブル基板400を搭載した撮像装置を示している。本発明に係るフレキシブル基板400は、図36〜図39に示すように、CCD周辺接続部401、処理回路接続部402および延在連結部403〜406を有している。
図36は、CCD固体撮像素子101および鏡胴ユニット7等が組み付けられる固定筒10部分と、F/EIC102およびプロセッサ104等が搭載されるプリント配線基板PCBと、CCD固体撮像素子101部分とプリント配線基板PCBとの間を連結するフレキシブル基板400とを、固定筒10の背面側から見た斜視図であり、撮像素子の原点を通り、光軸方向に伸びる軸線をZ軸とし、X−Y平面は、このZ軸に直交する平面としている。図37は、図36のY−Z平面における断面図、図38は、フレキシブル基板400の全体の折曲引き回し形状を示す斜視図、そして図39は、フレキシブル基板400の引き回しおよび取り付け構成を詳細に説明するための要部詳細図である。
CCD周辺接続部401は、明確には示していないが、第1の実施の形態に関連して先に述べたCCD固体撮像素子101、各コイル部材COLおよび位置検出素子1252等のCCD固体撮像素子101の周辺各部と電気的に接続するための接続パターンが設けられている。処理回路接続部402は、F/E−IC102、オペアンプ1253およびコイルドライバ1254等に電気的に接続されるコネクタCONへの接続パターン部分を有し、これにより、ディジタルカメラシステムの処理回路は、延在連結部403〜406を介して、CCD周辺接続部401と電気的に接続される。
CCD固体撮像素子101の受光面は、図37の図示下方向きであり、図示下方に位置する被写体を撮影する。CCD固体撮像素子101とフレキシブル基板400のCCD周辺接続部401とは半田付けされている。フレキシブル基板400の処理回路接続部402は、プリント配線基板PCBのコネクタCONに接続する。CCD固体撮像素子101から出力される電気信号は、このコネクタCONを介して、プリント配線基板PCBに搭載されたプロセッサ104に送られる。この撮像装置は、当該撮像装置を搭載する本体ボディケースに生じた手ぶれを検出することにより、X−Y平面とZ軸の交点からの像の移動量を目標値として算出し、目標値に基づいて手ぶれによる被写体の像の移動にCCD固体撮像素子101を追従移動させる手ぶれ補正機構を備えている。このように追従移動させる際に、CCD固体撮像素子101の移動に対して、CCD固体撮像素子101が、フレキシブル基板400より反力を受けると、追従性能が著しく低下する。このことから、フレキシブル基板400は、このような反力を吸収する構造である必要がある。
図38は、フレキシブル基板400を詳細に示すものである。フレキシブル基板400は、X−Y平面と平行してこの場合X軸方向に沿って延在する第1延在部403と、この第1延在部403に連続し、CCD固体撮像素子101から見て被写体へ向かう方向にほぼ90度屈曲されZ軸方向に沿い、さらに図示Y軸方向に沿って延在する第2延在部404と、第2延在部404に連続し、第2延在部404にほぼ90度の角度をなすとともにZ軸方向に沿い且つ図示X軸方向に沿う方向に延在する第3延在部405と、第3延在部405に連続し、ほぼ90度の角度をなして屈曲されX−Y平面と平行な方向に延在し延在端の処理回路接続部402でコネクタCONに接続される第4延在部406とからなっている。この場合第1延在部403と第2延在部404とのほぼ90度の屈曲部の一部には、例えば金属板等からなる形状保持部材411が両面粘着テープで添着されている。また、第3延在部405と第4延在部406とのほぼ90度の屈曲部の一部にも、例えば金属板等からなる形状保持部材412が両面粘着テープで添着されている。形状保持部材411により、例えば塑性変形により屈曲形成された第1延在部403と第2延在部404の位置関係をほぼ90度の角度をなす状態に確実に維持することが可能となっている。また、形状保持部材412により、例えば塑性変形により屈曲形成された第3延在部405と第4延在部406の位置関係をほぼ90度の角度をなす状態に確実に維持することが可能となっている。
図39は、撮像装置に、フレキシブル基板400を取り付けた状態を示しており、CCD固体撮像素子101がX軸方向に動く場合には、第2延在部404が主に変形し、X軸方向に受ける反力を減らすことができる。同様に、CCD固体撮像素子101がY軸方向に動く場合には、第3延在部405が主に変形し、Y軸方向に受ける反力を減らすことができる。
このような構成とすることによって、フレキシブル基板400は、折り曲げ部を減らし、全長を極力短くしており、CCD固体撮像素子101からの映像信号にノイズが混入しにくくなるとともに、折り曲げ部の形状が安定化して、周囲の部品との干渉が発生しにくくなる。また、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を効果的に吸収することができる。
さらに、第2延在部404を含む平面とX−Y平面との交線および第3延在部405を含む平面とX−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方がX軸方向と交差し、且つ他方がY軸方向と交差することにより、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力を一層効果的に吸収することができる。また、屈曲されている部分は、ほぼ90度に屈曲されているので、特に、結像面に平行な平面上における撮像素子の主要な方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらに一層効果的に吸収することができる。
主要な屈曲部には、ほぼ90度の屈曲形状に拘束されている部分があることによって、屈曲部の形状を安定的に維持することができる。屈曲部の形状を拘束する部分を、屈曲部を構成する一方の延在部と他方の延在部の境界線の全域ではなく、一部分にしているので、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力を吸収する機能を最大限に生かしつつ、屈曲部の形状を安定的に維持することが可能となる。屈曲部の一部分にほぼ90度の部分を有する形状保持部材411および412を取り付けることで、形状保持を確実に達成することができ、第4延在部406以外の第1〜第3延在部403〜405を全て移動可能にしているので、結像面に平行な平面上における撮像素子のX方向およびY方向の移動に対して処理回路側との間で生じる反力をさらに効果的に吸収することができる。特に、撮像素子の、X、Y方向の動きに対して、第2延在部404と第3延在部405を効果的に変形させることによって、結像面に平行な平面上における撮像素子の種々の方向の移動に対して処理回路側との間で生じる主要な反力をさらに効果的に吸収することができる。
また、形状保持部材411および412を金属材料で構成すれば、省スペースで、大きな強度を持つ、形状保持部材とすることができる。
〔第4の実施の形態〕
また、上述においては、第1延在部403は、CCD周辺接続部401から同一平面上に延在する部分であるから、図40に示すように、CCD周辺接続部401′を第1延在部403に相当する部分も含むように拡大して、第1延在部403を実質的に省略し、CCD周辺接続部401′から直接第2延在部404′が被写体側に90度折曲して延びる構成としても良い。これが、本発明の第4の実施の形態に係るフレキシブル基板400′である。
すなわち、フレキシブル基板400′は、CCD周辺接続部401′から直接Y−Z平面に平行な第2延在部404′がZ軸方向に延び、さらに第3延在部405′を介してX−Z平面に平行な第4延在部406′がZ軸方向に沿って延在し、主として第2延在部404′と第3延在部405′とで反力を吸収する。
なお、この構成は、CCD周辺接続部401′からY−Z平面に平行な第1延在部404′がZ軸方向に沿って延在し、さらにX−Z平面に平行でZ軸方向に沿って延在する第2延在部405′を介してX−Y平面に平行な第3延在部406′が連続し、主として第1延在部404′と第2延在部405′とで反力を吸収すると考えることもできる。
〔第5の実施の形態〕
図41は、本発明の第5の実施の形態に係るフレキシブル基板400″を示したものである。図示のように、形状保持部材は、第1延在部403と第2延在部404の間の屈曲部の一部および第3延在部405と第4延在部406の間の屈曲部の一部にそれぞれ塗布して硬化させた接着剤415および416によって形成しても良い。このように接着剤を用いることによって、製造コストを効果的に抑えることができ、狭いスペース内でも容易に形状保持を達成することができる。
〔第6の実施の形態〕
図42は、本発明の第6の実施の形態に係るフレキシブル基板を示したものである。フレキシブル基板500は、X−Y平面と平行してこの場合X軸方向に沿って延在する第1延在部503と、この第1延在部503に連続し、CCD固体撮像素子101から見て被写体へ向かう方向にほぼ90度屈曲されZ軸方向に沿い、さらにY軸方向に沿って延在する第2延在部504と、第2延在部504に連続し、第2延在部504にほぼ90度の角度をなすとともにZ軸方向に沿い且つX軸方向に沿う方向に延在する第3延在部505と、第3延在部505に連続し、ほぼ90度の角度をなして屈曲されX−Y平面と平行な方向に延在し延在端の処理回路接続部502でコネクタCONに接続される第4延在部506とからなっている。この場合、第2延在部504および第3延在部505を、それぞれY軸方向およびX軸方向に平行な折り目線にて、幅方向を2つ折りして2重化し、配線数に対して幅の狭い延在部504および505を形成して省スペース化を図っている。また、第1延在部503と第2延在部504とのほぼ90度の屈曲部の一部には、例えば金属板等からなる形状保持部材511が両面粘着テープで添着されている。また、第3延在部505と第4延在部506とのほぼ90度の屈曲部の一部にも、例えば金属板等からなる形状保持部材512が両面粘着テープで添着されている。
本発明の第1の実施の形態に係わるディジタルカメラの正面図である。 図1のディジタルカメラの背面図である。 図1のディジタルカメラの平面図である。 図1のディジタルカメラのシステム回路構成の概要を示すブロック図である。 本発明に係わるディジタルカメラの一般的動作概要を説明するためのフローチャートである。 本発明に係わるディジタルカメラの手ぶれ補正の原理を説明するための図であって、(a)はディジタルカメラの傾きを示し、(b)はそのディジタルカメラの撮影レンズとCCDの撮像面との関係を示す部分拡大図である。 図1のディジタルカメラのレンズ鏡胴の固定筒を示す正面図である。 図7に示す固定筒の縦断面図である。 図7に示す固定筒の背面図であって、(a)はフレキシブルプリント基板を取り付けてない状態を示す図であり、(b)はフレキシブルプリント基板を取り付けた状態を示す図である。 図1のディジタルカメラに係るCCDステージの分解斜視図である。 図9(b)のII−II線に沿う部分拡大断面図である。 図1のディジタルカメラに係わる原点位置強制保持機構の要部を示す説明図であって、(a)はCCDステージとステッピングモータと変換機構との連結関係を示す斜視図、(b)はその変換機構の部分を拡大して示す斜視図である。 図1のディジタルカメラに係わる回転伝達ギヤのカム溝を示す模式図であって、(a)は回転伝達ギヤの底面図であり、(b)は(a)に記載の環状の一点鎖線Vに沿って得られた断面を示した図であり、(c)はカムピンがカム溝の傾斜面部を摺動して回転伝達ギヤがベース部材に向かって押し上げられた状態を示し、(d)はカムピンがカム溝の頂上平坦部に当接して回転伝達ギヤが最も押し上げられた状態を示し、(e)はカムピンが絶壁を通過して谷底平坦部に当接して回転伝達ギヤが最も押下された状態を示している。 図12(a)に示す押さえピンと凹所との嵌合状態を説明するための説明図であって、(a)は押さえピンと凹所周壁との密接状態を示す部分拡大断面図であり、(b)は押さえピンと凹所周壁との離間状態を示す部分拡大断面図である。 図1のディジタルカメラに係わる折り曲げ前のフレキシブルプリント基板を示す図である。 図15の折り曲げ前のフレキシブルプリント基板の折り曲げ方法を説明するための図である。 図15のフレキシブルプリント基板の延在連結部の重ね合わせ状態および折り曲げ方を説明するための図である。 固定筒部分とフレキシブルプリント基板とプリント基板との配置関係を模式的に示す斜視図である。 図18における折り曲げ部分を拡大して模式的に示す斜視図である。 固定筒部分とフレキシブルプリント基板とプリント基板との配置関係を模式的に示す断面図である。 固定筒部分とフレキシブルプリント基板とプリント基板との組み付けにおける問題点を説明するための模式的斜視図である。 固定筒のフレキシブルプリント基板の延在連結部が配設される個所を詳細に示す斜視図である。 固定筒のフレキシブルプリント基板の折り曲げられた状態の延在連結部を詳細に示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る固定筒部分とフレキシブルプリント基板とプリント基板との配置関係を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係わる原点位置強制保持制御回路のブロック図である。 本発明の実施の形態に係わる手ぶれ補正機構の原点位置強制保持機構の制御処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係わる手ぶれ検出回路の一例を示す回路図である。 本発明の実施の形態に係わる手ぶれ補正制御回路のブロック図である。 本発明の実施の形態に係わるばらつき補正設定処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係わる手ぶれ補正制御回路の処理の一例を示すフローチャートである。 図28に示すフィードバック回路の変形例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係わる撮像装置の手ぶれ補正処理の一連の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係わる撮像装置の二段押しの場合の手ぶれ補正処理の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態に係わる撮像装置の手ぶれ補正処理の解除処理の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態に係わる撮像装置の一気押しの場合の手ぶれ補正処理の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る固定筒部分と、フレキシブルプリント基板と、プリント基板との配置関係を模式的に示す斜視図である。 図36の構成における固定筒部分とフレキシブルプリント基板とプリント基板との配置関係を模式的に示す断面図である。 図36の構成におけるフレキシブルプリント基板の詳細な形状を模式的に示す斜視図である。 図36の構成のフレキシブルプリント基板の折り曲げられた状態の延在連結部を詳細に示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る固定筒部分とフレキシブルプリント基板とプリント基板との配置関係を模式的に示す斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係るフレキシブルプリント基板を模式的に示す斜視図である。 本発明の第6の実施の形態に係るフレキシブルプリント基板を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1 サブCPU(中央処理ユニット)
2 メモリカード/電池装填部蓋
3 ストロボ発光部
4 光学ファインダ
5 測距ユニット
6 リモコン(リモートコントローラ)受光部
7 鏡胴ユニット
8 AF(オートフォーカス)−LED(発光ダイオード)
9 ストロボLED
10 LCD(液晶ディスプレイ)モニタ
11 ベース部材
13 X方向ステージ
14 Y方向ステージ
15 載置ステージ
19 保護板
20 出力軸
21 出力ギヤ
22 変換機構
23 回転伝達ギヤ
24 往復動シャフト
25 付勢コイルスプリング
26 強制押さえ板
27 バネ受け部材
28 支承部(モータ取り付け板)
29 支承部
31 カム溝
32 カムピン
33 押さえピン(嵌合突起)
34 トーションばね
35 吸着棒
71 ズーム光学系
72 フォーカス光学系
73 絞りユニット
74 メカニカルシャッタユニット
75 モータドライバ
11a,11b 位置決め突起
11c コイル取り付け突起
11d 係合突起
13a,13b ガイド軸
16a〜16d 永久磁石
14a,14b ガイド軸
17a,17a′,17b,17b′ 被支承部
15a〜15d コイル取り付け板部
19a 凹所(嵌合穴)
19b 凹所周壁
24a 段差部
26a 基端部
26b 自由端部
26c ガイド軸
31a 谷底平坦部
31b 頂上平坦部
31c 傾斜面部
31d 絶壁(衝合壁)
31e 傾斜開始位置
31f 傾斜終端位置
33a 周壁
34a 巻回部
34b 一端部
34c 他端部
71a ズームレンズ
72a フォーカスレンズ
73a 絞り
74a メカニカルシャッタ
71b ズームモータ
72b フォーカスモータ
73b 絞りモータ
74b、メカニカルシャッタモータ
101 CCD(電荷結合素子)固体撮像素子(撮像素子)
102 F/E−IC(フロントエンド集積回路)
103 SDRAM(シンクロナスダイナミックリードオンリメモリ)
104 プロセッサ
107 RAM(ランダムアクセスメモリ)
108 ROM(リードオンリメモリ)
109 サブCPU
111 LCDドライバ
113 ブザー
114 ストロボ回路
117 LCDドライバ
118 ビデオアンプ
119 ビデオジャック
122 USBコネクタ
120 内蔵メモリ
121 メモリカードスロット
200 フレキシブル基板
201 CCD接続部
202 コイル接続部
203 位置検出素子接続部
204 処理回路接続部
205 延在連結部
206 第1の延在連結部
207 第2の延在連結部
208 第1延在部
209 第2延在部
210 第3延在部
211 第4延在部
212 第5延在部
213 第6延在部
300 粘着板
200′ フレキシブル基板
201′ CCD接続部
209′ 第2延在部
211′ 第4延在部
208′ 第1延在部
209′ 第2延在部
210′ 第3延在部
400,400′,400″ フレキシブル基板
401,401′ CCD周辺接続部
402 処理回路接続部
403 第1延在部
404,404′ 第2延在部
405,405′ 第3延在部
406,406′ 第4延在部
411,412,411′,412′ 形状保持部材
415,416 接着剤
500 フレキシブル基板
501 CCD周辺接続部
502 処理回路接続部
503 第1延在部
504 第2延在部
505 第3延在部
506 第4延在部
511,512 形状保持部材
1021 CDS(相関2重サンプリング)
1022 AGC(自動利得制御)
1023 A/D(アナログ−ディジタル)変換部
1024 TG(タイミングジェネレータ)
1041 第1のCCD信号処理ブロック
1042 第2のCCD信号処理ブロック
1043 CPU(中央処理ユニット)ブロック
1044 ローカルSRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)
1045 USB(ユニバーサルシリアルバス)ブロック
1046 シリアルブロック
1047 JPEG−CODECブロック
1048 リサイズブロック
1049 TV信号表示ブロック
1151 音声記録回路
1152 マイクアンプ(マイクロフォン増幅器)
1153 マイク(マイクロフォン)
1161 音声再生回路
1162 オーディオアンプ
1163 スピーカ
1231 シリアルドライバ
1232 RS−232Cコネクタ
1242 LPFアンプ
1251 CCDステージ
1252 位置検出素子
1253 オペアンプ(オペレーショナルアンプ:演算増幅器)
1254 コイルドライバ
1255 アクチュエータ
1263 原点位置強制保持機構
1261 ドライバ
1252a,1252b ホール素子
10410 メモリカードコントローラブロック
10411 A/D(アナログ−ディジタル)変換器
SW1 レリーズスイッチ
SW2 モードダイヤル
SW3 広角ズームスイッチ
SW4 望遠ズームスイッチ
SW5 セルフタイマスイッチ
SW6 メニュースイッチ
SW7 上/ストロボスイッチ
SW8 右スイッチ
SW9 ディスプレイスイッチ
SW10 下/マクロスイッチ
SW11 左/画像確認スイッチ
SW12 OKスイッチ
SW13 電源スイッチ
SW14 手ぶれ補正スイッチ
MD1 コイルドライブ
MD2 コイルドライブ
IC1 A/D(アナログ−ディジタル)変換器
STM1 ステッピングモータ
COL1,COL1′,COL2,COL2′ コイル部材

Claims (25)

  1. 撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
    撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
    前記一端部から前記X−Y平面に沿って延在する第1延在部と、
    前記第1延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
    前記第2延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第3延在部と、
    前記第3延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第4延在部と、
    前記第4延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第5延在部と、
    前記第5延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在しその延在端にて前記他端部に連続する第6延在部と、
    を具備して構成することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1延在部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、前記第4延在部と前記第5延材部との境界線および前記第5延材部と前記第6延材部との境界線は塑性変形されて屈曲され、且つ
    前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第4延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
    撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
    前記一端部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
    前記第2延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第3延在部と、
    前記第3延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第4延在部と、
    前記第4延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在する第5延在部と、
    前記第5延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在しその延在端にて前記他端部に連続する第6延在部と、
    を具備して構成することを特徴とする撮像装置。
  4. 前記フレキシブル基板の前記一端部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、前記第4延在部と前記第5延材部との境界線および前記第5延材部と前記第6延材部との境界線は塑性変形されて屈曲され、且つ
    前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第4延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記第2延在部および前記第4延在部は、これら前記第2延在部および前記第4延在部のうちの一方がX−Z平面と実質的に平行に配置され、且つ他方が、Y−Z平面と実質的に平行に配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記第3延在部は、実質的に頂角がほぼ90度とされた扇状をなすことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記延在連結部は、2つに分岐された第1の延在連結部と第2の延在連結部とを有し、これら第1の延在連結部と第2の延在連結部とは、折り重ねるとほぼ一致する形状をなし、当該延在連結部は、前記第1の延在連結部と前記第2の延在連結部とが重ねられた状態で、前記第1延在部〜第6延在部または前記第2延在部〜前記第6延在部を構成していることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記第1延材部〜前記第5延材部は、前記撮像素子の移動に伴って移動可能であるが、前記第6延材部は、少なくとも一部が前記撮像装置本体と一体的に支持される固定部材に固定されて、該第6延材部の動きが拘束されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記固定部材は、撮影光軸上でレンズ鏡筒を収容する固定筒であり、前記撮像素子は、前記固定筒の端部に配置され、前記フレキシブル基板と前記撮像素子との接続個所は、前記撮像素子の撮像面に対して裏側の背面に位置しており、前記フレキシブル基板の前記延在連結部は、前記固定筒の外周に沿って配置されることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記撮像素子が、前記X方向およびY方向のうちの一方に沿って動くときは、主として前記第2延在部が変形し、且つ前記撮像素子が、X方向およびY方向のうちの他方に沿って動くときは、主として前記第4延材部が変形することによって、前記撮像素子の運動に伴って、前記処理回路に接続されている前記フレキシブル基板が前記処理回路から受ける反力が吸収抑制されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
    撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
    前記一端部から前記X−Y平面に沿って延在する第1延在部と、
    前記第1延在部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
    前記第2延在部に連続し且つ前記第2延在部に対して直角をなしてしかも前記X−Y平面とは平行でない方向に延在する第3延在部と、
    前記第3延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在しその延在端にて前記他端部に連続する第4延在部と、
    を具備して構成することを特徴とする撮像装置。
  12. 前記第1延在部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線は塑性変形されて屈曲され、
    且つ
    前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第3延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
    ことを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  13. 撮像装置本体に可動支持された撮像素子と、前記撮像素子からの信号を処理する処理回路と、前記撮像素子と前記処理回路との間を接続するフレキシブル基板とを備えた撮像装置において、
    撮影光軸をZ軸方向としてこれに直交する平面をX−Y平面とすると、前記フレキシブル基板の前記X−Y平面に沿って配置される一端部と他端部とを連結する延在連結部は、
    前記一端部に連続し且つ前記Z軸方向に沿って延在する第2延在部と、
    前記第2延在部に連続し且つ前記第2延在部に対して直角をなしてしかも前記X−Y平面とは平行でない方向に延在する第3延在部と、
    前記第3延在部に連続し且つ前記X−Y平面と平行に延在しその延在端にて前記他端部に連続する第4延在部と、
    を具備して構成することを特徴とする撮像装置。
  14. 前記フレキシブル基板の前記一端部と前記第2延在部との境界線、前記第2延在部と前記第3延在部との境界線、前記第3延在部と前記第4延在部との境界線、は塑性変形されて屈曲され、且つ
    前記第2延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線および前記第3延在部を含む平面と前記X−Y平面との交線は、これらの両交線のうちの一方が前記X軸方向と交差し、且つ他方が前記Y軸方向と交差する
    ことを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
  15. 前記第1延在部または前記一端部と前記第2延在部との間、前記第2延在部と前記第3延在部との間および前記第3延在部と前記第4延在部との間は、それぞれほぼ90度の角度をなして屈曲されており、前記第2延在部および前記第3延在部は、これら前記第2延在部および前記第3延在部のうちの一方がX−Z平面と実質的に平行に配置され、且つ他方が、Y−Z平面と実質的に平行に配置されていることを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれか1項に記載の撮像装置。
  16. 前記第1延在部または前記一端部と前記第2延在部との屈曲部および前記第3延在部と前記第4延在部との屈曲部の少なくとも一方は、ほぼ90度の屈曲形状に拘束されている部分を含むことを特徴とする請求項15に記載の撮像装置。
  17. 前記拘束されている部分は、前記屈曲部を構成する一方の延在部と他方の延在部との境界線の一部分をまたぐ部分であることを特徴とする請求項16に記載の撮像装置。
  18. 前記屈曲部には、前記一部分をまたいで、ほぼ90度に形成された部分を有する形状保持部材が添設されていることを特徴とする請求項17に記載の撮像装置。
  19. 前記屈曲部は、前記一部分をまたいで塗布されて硬化した接着剤によって、ほぼ90度をなす状態に形状が維持されていることを特徴とする請求項17に記載の撮像装置。
  20. 前記第1延在部〜前記第3延在部または前記第2延在部〜前記第3延在部は、前記撮像素子の移動に伴って、前記延在連結部の撓み変形により移動することができるが、前記第4延在部は、少なくともその一部が前記撮像装置本体と一体的に支持される固定部材に固定されて、動きが拘束されていることを特徴とする請求項11〜請求項19のいずれか1項に記載の撮像装置。
  21. 前記撮像素子が前記X方向および前記Y方向のうちの一方に動くときは、主として前記第2延在部が変形し、且つ前記撮像素子が前記X方向および前記Y方向のうちの他方に動くときは、主として前記第3延在部が変形することを特徴とする請求項11〜請求項19のいずれか1項に記載の撮像装置。
  22. 前記形状保持部材は金属で形成されていることを特徴とする請求項18に記載の撮像装置。
  23. 前記撮像装置は、前記撮像装置本体に生じた手ぶれを検出し、この手ぶれの検出情報に基づいて、前記X−Y平面と前記Z軸との交点からの像の移動量を目標値として算出し、この目標値に基づいて手ぶれによる被写体の像の移動に前記撮像素子を追従移動させる手ぶれ補正機構を含むことを特徴とする請求項1〜請求項22のいずれか1項に記載の撮像装置。
  24. 前記手ぶれ補正機構は、前記撮像素子を搭載する載置ステージを有し、この載置ステージを前記X−Y平面に沿って移動させることにより、前記撮像素子を前記X−Y平面内で移動させることを特徴とする請求項1〜請求項23のいずれか1項に記載の撮像装置。
  25. 請求項1〜請求項24のいずれか1項に記載の撮像装置を含むことを特徴とする電子機器。
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