JP2007273710A - 固体電解コンデンサ用素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ショート不良が少なく、漏れ電流特性の良い固体電解コンデンサ素子の製造方法を提供する。
【解決手段】弁作用金属粉末を加圧成形し、成形体素子を得た後、前記成形体を純水に浸漬して、超音波発振器で超音波振動を加えることを特徴とし、
また、上記成形体素子を純水に浸漬して、超音波振動を加えた後、80〜90℃で乾燥させ、上記成形体素子の成形密度は5.50〜7.00g/cmであり、
さらに、加圧成形時のバインダーは、ステアリン酸、パルミチン酸、安息香酸であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、弁作用金属を使用した固体電解コンデンサ用素子の製造方法に関するものである。
一般に、弁作用金属粉末を用いた電解コンデンサの製造方法としては、まず、バインダーと混合した弁作用金属粉末を加圧成形し、成形体素子を作製する。しかし、成形時には成形金型の隙間に粉末が入り込んだり、加圧不足状態の粉末が成形金型に付着したりするため、成形体素子を成形金型から取り出す際に、図2のように余分な粉末が付着する。
この成形体素子を真空中で焼結すると、付着した粉末の部分は、他の部分に比べ、タンタル粒子間の結合強度が弱いため、熱的、物理的な力に対して弱くなる。この状態で、公知の技術に従い固体電解コンデンサを製造した場合、酸化皮膜層形成以後の工程で、結合の弱い部分において破損または亀裂が生じ、ショート不良率の増加、または漏れ電流特性の悪化につながる場合がある。
上記問題の解決のため、従来、成形体素子から上記の付着した粉末を取り除く技術として、成形機から取り出した成形体素子を篩にかける方法が行われてきた。その他に、焼結体素子を超音波洗浄する方法やエアーブラストで表面研磨する方法も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−31837号公報
しかしながら、上記の成形体素子を篩にかける技術では、リード線付近に付着した粉末を十分に取り除くために篩にかけすぎると、成形体素子同士の接触回数が増加し、成形体素子が欠けるという問題があった。
一方、焼結体素子を超音波処理した場合、焼結後に余分な粉体の結合力が強くなり、結合の弱い部分を十分除去できない問題があった。
また、エアーブラスト装置を用いた研磨処理では、成形体素子に負荷が掛かりすぎ、結合強度の弱い部分だけではなく、焼結体素子自体を損傷する問題があり、また、処理後の酸化皮膜層を形成する前の過程で、不純物である研磨剤のナイロンビーズ等の除去に手間が掛かる問題があった。
本発明の目的は上記課題を解決するもので、ショート不良率が少なく、漏れ電流特性の良い固体電解コンデンサ用素子の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するもので、バインダーを含む弁作用金属粉末を加圧成形し、成形体素子を得た後、前記成形体素子を純水に浸漬して超音波振動を加えることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法である。
また、上記成形体素子を純水に浸漬して超音波振動を加えた後、80〜90℃で乾燥させることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法である。
さらに、上記成形体素子の成形密度が、5.50〜7.00g/cmであることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法である。
また、上記バインダーは、ステアリン酸、パルミチン酸、安息香酸であることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法である。
上記のように、加圧成形体素子に純水中で超音波振動を加えることで、従来技術では十分に除去できなかった成形体素子表面に付着した余分な粉末を除去することで、あらかじめ焼結体素子の強度が弱くなる部分を取り除くことができるため、従来技術よりショート不良が低く、漏れ電流特性の良い固体電解コンデンサ用素子が製造できる。
[実施例]
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例では、弁作用金属粉末としてタンタルを用い、公称CVは、それぞれ15kCV、30kCV、50kCV、70kCVである。各タンタル粉末に対し、バインダーとして、難溶性のステアリン酸0.5%を乾式で混合した。前記バインダーを混合したタンタル粉末を成形密度5.50g/cmで加圧成形し、0.9mm×0.7mm×0.6mmの寸法の成形体素子を作製した。
続いて、前記成形体素子を純水中に浸漬し、市販の超音波発振器(600W−40kHz)により超音波振動を加え、成形体素子表面に付着した余分な粉末を除去した。
その後、前記成形体素子を純水から取り出し、85℃の恒温槽で乾燥した。
さらに、乾燥した前記成形体素子を、真空中で加熱し、バインダー除去した後、焼結した。
その後、前記焼結体素子を用い、陽極酸化して、酸化皮膜層を形成し、硝酸マンガン水溶液への含浸、熱分解を複数回繰り返して二酸化マンガンからなる固体電解質層を形成した後、カーボン層、銀層からなる陰極引出層を順次形成した。続いて、陽極リードと陽極リードフレームとを抵抗溶接により接続し、陰極引出層と陰極リードフレームとを導電性接着剤で接続した後、トランスファーモールドにより樹脂外装し、15kCV、30kCV、50kCV、70kCVの粉末に対し、各々定格20V−0.33μF、16V−1μF、6.3V−4.7μF、6.3V−10μFの固体電解コンデンサを10000個作製した。
(比較例)
以下、比較例について説明する。
各タンタル粉末に対し、バインダーとして、水溶性のポリビニルアルコール0.5%を乾式で混合した以外は、実施例と同様の方法で固体電解コンデンサを10000個作製した。
(従来例1)
以下、従来例1について説明する。
各タンタル粉末に対し、バインダーとしてステアリン酸を混合、成形を行い、成形体素子を作製し、前記成形体素子を篩にかけ、成形体素子表面に付着した余分な粉末を除去した以外は、実施例と同様の方法で固体電解コンデンサを10000個作製した。
(従来例2)
以下、従来例2について説明する。
各タンタル粉末に対し、バインダーとしてステアリン酸を混合、成形を行い、成形体素子を作製し、前記成形体素子を真空中で加熱しバインダー除去した後、焼結し、さらに、焼結体素子を純水中に浸漬し、実施例1と同様の超音波発振器により超音波振動を加えた以外は実施例と同様の方法で固体電解コンデンサを10000個作製した。
(従来例3)
以下、従来例3について説明する。
各タンタル粉末に対し、バインダーとしてステアリン酸を混合、成形を行い成形体素子を作製し、該成形体素子を真空中で加熱し、バインダー除去した後、焼結し、
さらに、研磨剤にナイロンビーズを用いたエアーブラスト装置にて、焼結体素子に研磨剤を投射して表面研磨を行った以外は、実施例と同様の方法で固体電解コンデンサを10000個作製した。
以上の実施例、比較例、従来例のショート不良率、漏れ電流不良率を表1に示す。
Figure 2007273710
表1の結果からも明らかなように、実施例は、従来例1〜3と比較すると、粉末付着が原因によるショート不良率、漏れ電流不良率とも低減していることが分かる。
比較例(バインダーに水溶性物質であるポリビニルアルコールを用いたもの)では、純水に浸漬し、超音波洗浄を加える工程で、成形体素子に付着した粉末だけではなくバインダーが溶出したことで他の部分まで崩れ、成形体素子形状を保つことができない素子があったため、ショート不良率や漏れ電流不良率が高くなると考えられる。
また、従来例1(成形体素子を篩にかけたもの)では、成形体素子同士が接触することで欠けやすく、付着した余分な粉末を十分除去できなかったため、ショート不良率や漏れ電流不良率が高くなったものと考えられる。
さらに、従来例2(焼結体素子を超音波洗浄処置したもの)では、焼結により既に粒子間結合が強固になるため、余分な粉末を十分除去できなかった。すなわち、結合の弱い部分が素子に残ることで酸化皮膜層形成以後の工程で、破損または亀裂が生じる原因となり、ショート不良率の増加、または漏れ電流特性の悪化を引き起こしたものと考えられる。
また、従来例3(焼結体素子を表面研磨処置したもの)では、研磨時、成形体素子に与える負荷が大きく、処置中に著しく損傷した成形体素子もあった。また、ナイロンビーズ等を完全に除去できずに残留した不純物が酸化皮膜層形成時に欠陥部となり、ショート不良率や漏れ電流不良率が高くなったものと考えられる。
成形体の成形密度と、純水中で超音波振動を加え、乾燥後(焼結前)の成形体素子の重量保持率の関係、および成形体素子の表面状態の観察結果を図1に示す。
成形密度が5.50g/cm未満であると、超音波振動により付着した粉末は除去されるが、成形体素子も崩れ始め、形状が悪化する。さらに、成形密度が7.00g/cmを超えると、成形金型から取り出す際に付着した粉末は、超音波振動により除去されるが、成形金型の隙間に入り込んだ粉末は、超音波振動では除去できない状態で付着する。
よって、成形体素子に付着した余分な粉末を超音波振動により除去するためのバインダーを含めた成形密度は、5.50〜7.00g/cmの範囲が望ましい。
また、恒温槽の温度は80〜90℃の範囲が望ましい。80℃未満では、乾燥が不十分になり、90℃を超えると漏れ電流が高くなる問題がある。
なお、上記の実施例においては成形体素子のバインダーを含めた成形密度は5.50g/cm、バインダーとしてステアリン酸を用いたが、これに限定されるものではなく、5.50〜7.00g/cmであれば、同様の効果が得られる。
また、バインダーとして用いる物質は、例えば、パルミチン酸、安息香酸等、純水に溶けにくいバインダーのうち、1種以上を用いても同様の効果が得られる。
さらに、実施例では、弁作用金属粉末としてタンタルを用いたが、ニオブを用いても同様の効果が得られる。
加圧成形時の成形密度と超音波振動で付着粉末を除去した後の成形体素子重量との関係を示す図 超音波洗浄の工程前の成形体素子の図。
符号の説明
1 陽極リード(タンタルワイヤー)
2 成形体素子
3 付着した余分な粉末

Claims (4)

  1. バインダーを含む弁作用金属粉末を加圧成形し、成形体素子を得た後、真空中で焼結する固体電解コンデンサ用素子の製造方法において、
    前記成形体素子を純水に浸漬して超音波振動を加えることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の成形体素子を純水に浸漬して超音波振動を加えた後、80〜90℃で乾燥させることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法。
  3. 請求項1記載の成形体素子のバインダーを含めた成形密度は、5.50〜7.00g/cmであることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法。
  4. 請求項1記載のバインダーは、ステアリン酸、パルミチン酸、安息香酸であることを特徴とする固体電解コンデンサ用素子の製造方法。
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