JP2007271224A - バッチ式真空乾燥装置における乾燥処理方法 - Google Patents

バッチ式真空乾燥装置における乾燥処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 乾燥釜、攪拌機、破砕機を具備し、乾燥処理する前に使用者が被乾燥物をまとめて投入するバッチ式真空乾燥装置において、被乾燥物が白米等の澱粉系食品の残渣や油脂分を多く含む惣菜等の残渣であっても、被乾燥物が攪拌機の攪拌軸や羽根に付着したり、乾燥釜の内面の伝熱面に付着したりして良好な乾燥が損なわれることのない乾燥処理方法を提供する。
【解決手段】 新たに乾燥処理する被乾燥物3に対して乾燥処理済の乾燥物を所定の割合で乾燥釜1に残留させた状態で、被乾燥物3を乾燥釜1内に移動させて前記乾燥物と混合して乾燥処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水分を含んだ有機廃棄物を真空状態で加熱して乾燥するバッチ式真空乾燥装置における乾燥処理方法に関するものである。
一般に水分を含んだ有機廃棄物としては、食堂やホテルにおける厨房残滓物や残飯、学校や病院等の給食の残飯、スーパーマッケット、コンビニ、デパート、食料品店等における保証期間の過ぎた食料品、食品工場における残滓物等がある。このような有機廃棄物はそのままでは産業廃棄物処理業者に引き取って貰う量が極めて多くなり、コストが嵩んだりするという問題がある。
そこで、有機廃棄物を減量するために近年、有機廃棄物を真空状態で加熱して乾燥する真空乾燥装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。かかる真空乾燥装置は、内部が真空状態で加熱される乾燥釜と、被乾燥物を攪拌するために乾燥釜に設けられた攪拌機とを具備し、被乾燥物を装置内に投入して密閉し、真空状態で被乾燥物を加熱すると共に攪拌して乾燥するバッチ式の処理を行うようになっている。
特開平11−337258号公報
このようなバッチ式真空乾燥装置は、内部が真空状態で加熱される乾燥釜と、乾燥釜内で被乾燥物を攪拌する攪拌機と、被処理物を破砕する破砕機とを配設してある。そして被乾燥物を投入口より破砕機に投入した後、投入口の蓋を閉めて破砕機および乾燥釜の内部を密閉し、破砕機で被乾燥物を破砕した後、被乾燥物が破砕機から乾燥釜内へ移動して乾燥処理が行われるものである。
このようなバッチ式真空乾燥装置では、被乾燥物が白米等の澱粉系食品の残渣の場合には、乾燥釜で攪拌、乾燥処理する際に、攪拌機の攪拌軸や羽根に付着して団子状の塊となってしまい、この塊同士が付着して巨大な塊となって良好な乾燥が困難となっていた。また、被乾燥物に白米等の澱粉系食品の残渣と油脂分を多く含む惣菜等の残渣が混合している場合、乾燥釜の内面の伝熱面に付着して焦げ付きが発生してしまい、その伝熱が阻害されて加熱効率が低下するものであった。このような場合の対策として、連続投入式の真空乾燥装置においては、乾燥処理して排出した乾燥物の一部を新たに投入する被乾燥物とともに再び投入するといったことが行われている。これにより、乾燥した乾燥物によって被乾燥物の含水率を低減するとともに伝熱面等への付着を防止するものであった。
しかしながら、バッチ式真空乾燥装置にあっては乾燥処理した乾燥物を再び投入する方法を採ることは困難であった。すなわち、連続投入式の真空乾燥装置においては、被乾燥物の投入および乾燥処理した乾燥物の再投入を制御手段により量を自動調節した上で処理することができるが、バッチ式真空乾燥装置にあっては、使用者が自ら被乾燥物を投入するものであるため、乾燥処理した乾燥物の再投入量が分からないと共に計測するのも困難であり、また再投入する作業も自ら行わなければならないものであった。
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、乾燥釜、攪拌機、破砕機を具備し、乾燥処理する前に使用者が被乾燥物をまとめて投入するバッチ式真空乾燥装置において、被乾燥物が白米等の澱粉系食品の残渣や油脂分を多く含む惣菜等の残渣であっても、被乾燥物が攪拌機の攪拌軸や羽根に付着したり、乾燥釜の内面の伝熱面に付着したりして良好な乾燥が損なわれることを容易に防止することができる乾燥処理方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の請求項1のバッチ式真空乾燥装置における乾燥処理方法にあっては、内部が被乾燥物3を真空状態で加熱する処理空間10となる乾燥釜1と、被乾燥物3を攪拌するために乾燥釜1に設けた攪拌機2と、被処理物を乾燥釜1の処理空間10に移動させる前に破砕する破砕機4とを具備し、乾燥処理する前に使用者が投入した被乾燥物3を処理空間10で加熱すると共に攪拌して乾燥処理するバッチ式真空乾燥処理装置での乾燥処理において、新たに乾燥処理する被乾燥物3に対して乾燥処理済の乾燥物を所定の割合で乾燥釜1に残留させ、被乾燥物3を乾燥釜1内に移動させて前記乾燥物と混合して乾燥処理することを特徴とするものである。
このような構成とすることで、乾燥して水分が殆ど無い乾燥物が混合されることで処理対象物の含水率を低減させることができ、これにより、被乾燥物3が攪拌機2の攪拌軸21や羽根23、乾燥釜1内の内面等の伝熱面に付着しなくなって、これらが付着して焦げ付いたりすることによる熱伝導の阻害を防止することができ、効率よく加熱することができて処理時間を短縮することが可能となるものである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、新たに乾燥処理する被乾燥物3に対する乾燥処理済の乾燥物を2割乃至4割とすることを特徴とするものである。
新たに乾燥処理する被乾燥物3の重量W(kg)と、乾燥処理済の乾燥物の重量R(kg)との割合R/Wが4割より大きいと、処理できる新たな被乾燥物3の重量Wが小さくなって処理効率が悪くなり、割合R/Wが2割より小さいと、乾燥物を混合する効果が殆どなくなってしまう。
本発明にあっては、乾燥釜の重量を直接計測することなく乾燥釜内に所定量の乾燥物を残留させることができ、乾燥釜の重量を直接計測するためのロードセル等の重量計を設けたり、使用者が自ら乾燥物を計測して再投入したりすることなく、良好な乾燥処理を達成することができ、従来行われなかったバッチ式真空乾燥装置において簡単な構成で容易に乾燥処理済の乾燥物を次回の乾燥処理に使用することができるようになるものである。
まず、バッチ式真空乾燥装置について説明する。図1は本発明のバッチ式真空乾燥装置の全体のシステムを示すものである。バッチ式真空乾燥装置は、装置本体5と、ホッパー6と、搬送手段7とで構成され、前記装置本体5は、乾燥釜1と、攪拌機2と、破砕機4と、を具備している。
この装置の主体となる乾燥釜1は内部が真空状態の処理空間10となるもので、この処理空間10に投入した被乾燥物3を真空状態で加熱して乾燥するようになっている。乾燥釜1の周囲には加熱ジャケット12を設けてあり、この加熱ジャケット12に温水、蒸気等の熱媒で熱を供給することで乾燥釜1の内壁を加熱できるようになっている。このとき熱媒が温水の場合、図1の矢印Aのように加熱ジャケット12に熱媒が入り、加熱ジャケット12から図1の矢印Bのように熱媒が出るように熱源機を介して循環するようになっている。矢印Aにように加熱ジャケット12に入る熱媒の温度は例えば85℃で、矢印Bのように加熱ジャケット12から出る熱媒の温度は例えば80℃である。熱媒が蒸気の場合は、図1の矢印Bと逆方向に熱媒が加熱ジャケット12に入り、図1の矢印Aと逆方向に加熱ジャケット12から熱媒が出るようになっている。
また乾燥釜1内の空気は集塵器14、熱交換器15(コンデンサー)、ドレンタンク16、逆止弁17を介して真空ポンプ13で吸引されて真空状態が維持されるようになっている。またクーリングタワー18で冷却された冷却水が熱交換器15に循環させられて熱交換器15が冷却されるようになっている。真空ポンプ13を駆動して乾燥釜1内を真空引きしたとき乾燥釜1内が60〜100Torr程度に減圧されるようになっている。以下、前記程度の圧力状態を真空状態というものとする。乾燥釜1の加熱により乾燥釜1内の被乾燥物3に含有した水が蒸発されて行き、真空ポンプ13の吸引により蒸発水含有排ガスは集塵器14を通り、熱交換器15で冷却凝縮されて気液分離され、凝縮水がドレンタンク16に溜まると共にドライ排ガスは大気に排気される。ドレンタンク16には液面計19が設けられており、ドレンタンク16に一定量の凝縮水が溜まると排水されるようになっている。
乾燥釜1の上側には破砕機4が設けてある。破砕機4は、乾燥釜1の天井部上に内部が破砕空間40となる破砕機ケーシング41を設け、この破砕空間40内に駆動軸42および該駆動軸42にて駆動される破砕刃43が設けられる。駆動軸42を駆動するモーター等の駆動源(図示せず)は破砕機ケーシング41外に設けられる。駆動軸42は一対設けてあり、各駆動軸42の軸方向に破砕刃43を複数枚並べるように装着してある。この破砕機4の破砕空間40は乾燥釜1の処理空間10と連通しており、破砕機4にて破砕された被乾燥物3は乾燥釜1の処理空間10へと落下するようになっている。
乾燥釜1内には攪拌機2を内装してあり、被乾燥物3を攪拌機2にて攪拌することにより乾燥できるようになっている。この攪拌機2はモータ(図示せず)で駆動される攪拌軸21から羽根支持軸22を放射状に突設すると共に羽根支持軸22の先端に短リボン状の羽根23を装着してあり(図2参照)、攪拌軸21を回転駆動することで羽根23にて攪拌できるようになっている。羽根支持軸22は攪拌軸21の周方向及び軸方向に複数本並べて突設してある。図2に示す例の場合、攪拌軸21の周方向に90°づつ位相をずらせて4本突設してある。また、羽根23板が攪拌軸21と平行な状態からγ(本例の場合45°)の角度傾斜させてある。この攪拌軸21は正転と逆転とを繰り返すように駆動されるようになっており、回転速度は2〜3rpm程度である。
また、乾燥釜1の底部には乾燥した乾燥物を排出する乾燥物排出部24を設けてある。
また本実施形態では、装置本体5の乾燥物排出部24から排出される乾燥物を受けると共に搬送して廃棄物集積場に廃棄する排出コンベアーが設けてある。
そして、上述した装置本体5外には、ホッパー6および搬送手段7と、これらを覆う搬送部ケーシング8が設けてある。
ホッパー6は、上部に投入口61が形成されると共に前記投入口61を開閉自在に閉塞する投入口蓋62が設けてあり、前記投入口蓋62を閉めると、後述する搬送部ケーシング8との連通部分を含めて内部が密閉される。ホッパー6の下端部は搬送部ケーシング8の一端部に連通接続してあり、投入口61より投入された被乾燥物3はホッパー6の下端部より順に搬送部ケーシング8内へと落下するようになっている。
搬送部ケーシング8は、搬送手段7を覆って内部が密閉されるもので、その一端部すなわち被乾燥物3の搬送方向の上流側の端部が上記のようにホッパー6の下端部に連通接続してあると共に、他端部すなわち被乾燥物3の搬送方向の下流側の端部が装置本体5の破砕空間40に連通接続してある。これにより、ホッパー6の内部空間、搬送部ケーシング8の内部空間、装置本体5の破砕空間40と乾燥釜1の処理空間10とは連通し、真空ポンプ13を稼動させた際にこれらの内部を真空状態とすることができる。
搬送手段7は、ホッパー6の下端部より搬送部ケーシング8内に落下移動した被乾燥物3を受け、これを装置本体5内に搬送するもので、例えば図1に示すような掻き上げ式コンベアーや、ベルトコンベアー等が用いられるが、特に限定されないものである。本実施形態の場合は、ホッパー6を水平方向において装置本体5から離すと共に装置本体5の上部に設けた破砕機4よりも低いレベルに配設することで、使用者が被乾燥物3を装置本体5まで持って行かなくても済むと共に、床面等の低い位置に配設してあるホッパー6に被乾燥物3を投入すればよくて持ち上げる必要がなく、使い勝手を良くしてある。このため、搬送手段7に掻き上げ式コンベアーを用いているが、ホッパー6と破砕機4のレベルが同程度の場合には通常のベルトコンベアーでもよく、また他の手段によってもよい。
また、以上のようなバッチ式真空乾燥装置は、図示はしないが装置本体5は制御装置を備えており、真空ポンプ13や攪拌機2、破砕機4、搬送手段7等の全ての被制御機器の制御を行っている。
また、図3に装置本体5の他例について説明する。本実施例では、破砕機4を乾燥釜1内に設けてある。このため、被乾燥物3が乾燥釜1内の上部で破砕機4により破砕されている時に加熱により一次乾燥され、乾燥釜1内の下部の処理空間10で二次乾燥され、このように一次乾燥と二次乾燥の二段階の乾燥をするための乾燥に要する時間を短縮することができる。また、本実施例では上実施例のようにホッパー6、搬送手段7、搬送部ケーシング8を設けていないが、これらを特に設けていない場合でも後述する本発明の乾燥処理方法は適用可能である。
以下に、まず、上記のようなバッチ式真空乾燥装置で水分を含んだ有機廃棄物からなる被乾燥物3を乾燥する場合の基本動作について説明する。図1に示す実施例では、使用者は乾燥処理する前に投入口蓋62を開けて投入口61からホッパー6に被乾燥物3をまとめて投入して投入口蓋62を閉じ、真空ポンプ13にて真空引きすることで処理空間10、破砕空間40、搬送部ケーシング8の内部空間、ホッパー6の内部空間を真空にする。そして、搬送手段7を駆動させ、ホッパー6から搬送部ケーシング8に落下する被乾燥物3を装置本体5の破砕空間40へと搬送する。ここで、被乾燥物3はホッパー6から時間をかけて連続的に落下すると共に搬送手段7によって連続的に破砕空間40へと搬送される。破砕機4を駆動すると共に、装置本体5の乾燥釜1の加熱ジャケット12に熱媒を供給して乾燥釜1内を加熱し、更に攪拌機2を駆動する。すると、被乾燥物3は乾燥釜1内で攪拌および加熱されて水分が蒸発し、蒸発した蒸気は真空ポンプ13により吸引され、集塵器14で集塵された後、熱交換器15にて凝縮され、凝縮水はドレンタンク16を経て排水されると共に排気が排出される。
被乾燥物3をホッパー6から破砕機4に搬送するのにかかる時間は、被乾燥物3の量にもよるが例えば投入量500kgの場合には10時間程かけて連続的に搬送し、破砕機4では搬送された分から破砕して、同じく10時間程かけて破砕して乾燥釜1に落下移動する。そして、乾燥釜1内では、含水率が例えば60%程であった被乾燥物3は乾燥処理にて含水率が15%未満にまで減少される。乾燥された乾燥物は細かな粒状となり、乾燥物排出部24から排出される。また、図3に示す実施例では、装置本体5の投入口蓋11を開けて被乾燥物3を投入すれば、後は破砕機4が時間をかけて連続的に破砕することで図1に示す実施例の場合と同様に乾燥処理がなされるものである。
次に、本発明について説明する。本発明は、新たに乾燥処理する被乾燥物3に対して、前回のバッチ処理において乾燥処理した際に出る処理済の乾燥物を所定の割合で乾燥釜1に残留させた状態で、新たな被乾燥物を乾燥釜1内に移動させて、前記残留した乾燥物と混合して処理対象物を生成するものである。
以下、図4に示すフロー図に基づいて一実施形態について説明する。本実施形態では、毎回ほぼ同じくらいの重量の被乾燥物3を乾燥処理している。なお、乾燥釜1内には前回の乾燥処理にて生成した処理済の乾燥物R(kg)が残留しているとし、毎回ほぼ同量の被乾燥物3の変動が生じても、次の乾燥処理においても処理済の乾燥物をR(kg)残留させることを目標とする。
まず、新たに投入する被乾燥物の重量W(kg)を計測する。これは、ホッパー6に設けたロードセル等の重量計(ホッパー6を設けていない場合には破砕機4に設けた重量計)にて計測する。
次に、乾燥釜1で、被乾燥物3と上記処理済の乾燥物との混合物である処理対象物を加熱・攪拌して乾燥処理を行う。乾燥処理運転中には、熱交換器15で凝縮された凝縮水(ドレン水)の量を計測し、加熱・攪拌による乾燥運転終了後にその総量を計算することで、処理対象物から蒸発した水分量H(kg)が計測される。
また乾燥運転終了時に、ホッパー6に残っている被乾燥物の重量WE(kg)を上記重量計にて計測し、実際に乾燥釜1に投入された被乾燥物3の重量W−WE(kg)を計算する。
そして、乾燥釜1内に残留している乾燥処理済の乾燥物の量K(kg)を計算する。ただし、K=R+W−WE−Hである。
次に、破砕機4による破砕や乾燥釜1の加熱は行わず、攪拌機2による攪拌を行い、乾燥物排出部24から乾燥物の排出を行う。上述した攪拌機2の羽根支持軸22、羽根23の回転により、乾燥物が乾燥釜1内を移動して乾燥物排出部24から排出されるが、この時、乾燥釜1内の残留量と、攪拌機2の所定速度での攪拌時間とは、大体一定の関係が成り立つ。このため、予めこの関係を把握しておくことで、攪拌時間を調節して乾燥物の残留量を調節することができる。
具体例について説明する。実際に使用しているバッチ式真空乾燥装置で毎回新たに投入する被乾燥物3の重量Wは500kgであり、これに対して乾燥釜1内に残留させる乾燥物の重量Rは150kgである。乾燥物の重量Rの新たに投入する被乾燥物3の重量Wに対する割合R/Wは、20乃至40%が好ましく、特に30乃至32%が最も好ましい。この割合は経験に基づいており、前記150kgは30%であって最も好ましい範囲にある。割合R/Wが大きすぎると、処理できる新たな被乾燥物の重量Wが小さくなってしまい、またR/Wが小さすぎると乾燥処理済の乾燥物を混合する効果が認められなくなる。
新たに投入する被乾燥物3は、ご飯等の澱粉系食品の残渣と油脂分を多く含む惣菜等の残渣とが混合されたもので、含水率は60%(水分量300kg)である。
次に、被乾燥物3を20時間乾燥処理し、この時に蒸発した水分量Hは290kgであった。この場合の平均蒸発能力は約14kg/hとなる。
次に、ホッパー6の被乾燥物3の残量WEを計測すると1kgで、乾燥釜1内に残留している乾燥物の量KはK=150+500−1−290=359(kg)であった。
次に、必要攪拌時間Tを算出する。図5に乾燥釜1内の残留量R(横軸)と、攪拌機2の所定速度での攪拌時間t(縦軸)との関係線の一例を示す。ちなみに、この場合の攪拌時間tは、
t=a×R+a×R+a×R+a(a、a、a、aは定数)
で表される。
残留量Rが359kgから150kgになるのに要する必要攪拌時間Tは、この関係線の読みが、Rが359kgの時のtの値が4分となり、Rが150kgの時の攪拌時間tの値が21分となることにより必要攪拌時間Tはその差の
T=21−4=17(分)となる。
これに対し、乾燥処理済の乾燥物を乾燥釜1に残留させない場合の比較実験を行った。被乾燥物3は同様に、ご飯等の澱粉系食品の残渣と油脂分を多く含む惣菜等の残渣とが混合されたもの500kgで、含水率は60%(水分量300kg)であり、この時は、平均蒸発能力は約7.5kg/hと低く、298kgの水分を蒸発させるのに40時間を要した。(本発明では上述した20時間)
本発明のように、新たに乾燥処理する被乾燥物3に対して乾燥処理済の乾燥物を所定の割合で乾燥釜1に残留させた状態で、被乾燥物3を乾燥釜1内に移動させて前記乾燥物と混合して処理対象物を生成することで、乾燥して水分が殆ど無い乾燥物が混合されることで処理対象物の含水率を低減させることができ、これにより、攪拌軸21や羽根支持軸22、羽根23、乾燥釜1内の内面等の伝熱面へ処理対象物が付着し難くなると共に、乾燥物によって攪拌軸21、羽根支持軸22、羽根23の表面や乾燥釜1内の内面が擦られて被乾燥物3が付着しかけても研磨される状態となるため、被乾燥物3が団子状に付着したり焦げ付いたりして熱伝導が阻害されることがなくなり、効率よく加熱することができて処理時間を短縮することが可能となるものである。
またこれにあたり、乾燥釜1の重量を直接計測することなく乾燥釜1内の残留量Rを算出することができ、乾燥釜1の重量を直接計測するためのロードセル等の重量計を設ける必要がなく簡単な構成とすることができる。そして、従来行われなかったバッチ式真空乾燥装置においても乾燥処理済の乾燥物を次回の乾燥処理に使用することが可能となる。
バッチ式真空乾燥処理装置の一例の全体をシステムを示す概念図である。 (a)同上の攪拌機を示す側面図、(b)は要部の斜視図、(c)は(b)とは異なる状態の斜視図である。 バッチ式真空乾燥処理装置の他例の全体をシステムを示す概念図である。 本発明の一例のフロー図である。 乾燥釜内の残留量と、攪拌機の所定速度での攪拌時間との関係の一例を示す関係図である。
符号の説明
1 乾燥釜
10 処理空間
12 加熱ジャケット
13 真空ポンプ
14 集塵器
15 熱交換器
16 ドレンタンク
17 逆止弁
18 クーリングタワー
2 攪拌機
24 乾燥物排出部
3 被乾燥物
4 破砕機
40 破砕空間
41 破砕機ケーシング
42 駆動軸
43 破砕刃
5 装置本体
6 ホッパー
61 投入口
62 投入口蓋
7 搬送手段
8 搬送部ケーシング

Claims (2)

  1. 内部が被乾燥物を真空状態で加熱する処理空間となる乾燥釜と、被乾燥物を攪拌するために乾燥釜に設けた攪拌機と、被処理物を乾燥釜の処理空間に移動させる前に破砕する破砕機とを具備し、乾燥処理する前に使用者が投入した被乾燥物を処理空間で加熱すると共に攪拌して乾燥処理するバッチ式真空乾燥処理装置での乾燥処理において、新たに乾燥処理する被乾燥物に対して乾燥処理済の乾燥物を所定の割合で乾燥釜に残留させ、被乾燥物を乾燥釜内に移動させて前記乾燥物と混合して乾燥処理することを特徴とするバッチ式真空乾燥装置における乾燥処理方法。
  2. 新たに乾燥処理する被乾燥物に対する乾燥処理済の乾燥物を2割乃至4割とすることを特徴とするバッチ式真空乾燥装置における乾燥処理方法。
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