JP2007270765A - 往復動型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所要の流体を圧縮する往復圧縮部300を密閉容器900内に収納した往復動型圧縮機1000において、往復圧縮部300は、前記流体を吐出する吐出部と、この吐出部を開閉するとともに、複数の吐出口522A、522Bが形成された弁装置500とを備え、弁装置500は、前記吐出口に対応して設けられたリード弁530A、530Bと、このリード弁の各々の背面側に配置したバルブバッカー540A、540Bを設けた弁体560と、この弁体を収納する凹所523を設けた弁座520と、前記弁体の各端側を押圧して前記凹所の各固定部分523A、523Bに弾力的に固定する弁体固定手段570とを備えたことにより課題を解決できる。
【選択図】図1
Description
図1において、圧縮機1000は、電源101を供給する給電部100からの電力によって駆動する電動機部200に連結した往復圧縮部300により、吸入部600の吸入路601から弁装置500を介して吸入した冷媒流体を圧縮して吐出部700の吐出路701から吐出する構成をもつ組立体を、密閉容器900の内部に緩衝支持部800により弾力的に取り付けて収納してある。
さらに、給油部400によって密閉容器900の底部に貯えた潤滑油401を電動機部200と往復圧縮部300との機械的運動部分に循環して潤滑する構成を設けてある。
上記の圧縮機の構成における各部分の具体的な構造が種々提案されている(特許文献1参照)。
前記往復圧縮部は、前記流体を吐出する吐出部と、この吐出部を開閉するとともに、複数の吐出口が形成された弁装置とを備え、
前記弁装置は、前記吐出口に対応して設けられたリード弁と、このリード弁の各々の背面側に配置したバルブバッカーを設けた弁体と、この弁体を収納する凹所を設けた弁座と、前記弁体の各端側を押圧して前記凹所の各固定部分に弾力的に固定する弁体固定手段とを備えたことを特徴とする。
前記リード弁の形状を、前記固定部分において両脇に張り出した支点部分と、前記支点部分を結ぶ線に対して直角方向ないし斜方向に張り出す途中部分と、前記途中部分を経た他端側にある前記吐出口を閉塞する蓋部分を一体的にした形体に形成するとともに、
前記バルブバッカーの形状を、前記リード弁と同じ支点部分と、前記支点部分を結ぶ線に対して斜方向に張り出す部分を徐々に狭い幅にした途中部分と、前記リード弁の蓋部分よりも狭い幅の他端部分とを一体にした形体に形成したことを特徴とする。
一方のリード弁の支点部分と他方のリード弁の支点部分が、各リード弁の蓋部分が中央に位置し、その外側に位置するように各リード弁を配置し、前記バルブバッカーの各途中部分が前記支点部分を結ぶ線に対してそれぞれ異なる方向に位置するように各バルブバッカーを配置することを特徴とする。
前記弁体固定手段が、前記各弁体の支点部分を前記凹所の各固定部分に固定するための固定部と、各固定部を連結しかつ前記各弁体の支点部分を前記凹所の各固定部分に弾力的に押圧するためのバネ部を一体的にした形体に形成して構成されたことを特徴とする。
前記往復圧縮部は、前記流体を吐出する吐出部と、この吐出部を開閉するとともに、複数の吐出口が形成された弁装置とを備え、
前記弁装置は、前記吐出口に対応して設けられたリード弁と、このリード弁の各々の背面側に配置したバルブバッカーを設けた弁体と、この弁体を収納する凹所を設けた弁座と、前記弁体の各端側を押圧して前記凹所の各固定部分に弾力的に固定する弁体固定手段とを備えたことを特徴とするものであり、
弁体固定手段により弁体を凹所の各固定部分に弾力的に固定でき、さらにバルブバッカーの弾性によりリード弁の抑制と反発復帰とを行わせて、圧力動作の効率を高める効果を得るとともに、複数の吐出口およびこれに対応して各々のリード弁とバルブバッカーを備えた弁構成を用いた弁装置を用いたので、吐出抵抗を低下せしめ、圧縮効率を向上できるという顕著な効果を奏する。
前記リード弁の形状を、前記前記固定部分において両脇に張り出した2つの支点部分と、前記2つの支点部分を結ぶ線に対して直角方向ないし斜方向に張り出す途中部分と、前記途中部分を経た他端側にある前記吐出口を閉塞する蓋部分を一体的にした形体に形成するとともに、
前記バルブバッカーの形状を、前記リード弁と同じ支点部分と、前記支点部分を結ぶ線に対して斜方向に張り出す部分を徐々に狭い幅にした途中部分と、前記リード弁の蓋部分よりも狭い幅の他端部分とを一体にした形体に形成したことを特徴とするものであり、
弁体固定手段により前記凹所の各固定部分に各支点部分を配置して各弁体を容易にかつ確実に固定できるとともに、リード弁が開いたときに、あたかも、S文字を斜めに引き伸ばして頭部をひねったような曲がり方になるように動作させ、こうした立体的に複雑な曲がり方に対抗してリード弁自体とバルブバッカーとに蓄えられる内部応力によって生ずる反発力により、リード弁の復帰速度をさらに速めることができ、圧縮効率をさらに向上できるというさらなる顕著な効果を奏する。
一方のリード弁の支点部分と他方のリード弁の支点部分が、各リード弁の蓋部分が中央に位置し、その外側に位置するように各リード弁を配置し、前記バルブバッカーの各途中部分が前記支点部分を結ぶ線に対してそれぞれ異なる方向に位置するように各バルブバッカーを配置することを特徴とするものであり、
各リード弁が逆方向に曲がって開くので、各リード弁から吐出された冷媒ガスの衝突が少なくなり、吐出抵抗をさらに低下せしめ、圧縮効率をさらに向上できるというさらなる顕著な効果を奏する。
前記弁体固定手段が、前記各弁体の支点部分を前記凹所の各固定部分に固定するための固定部と、各固定部を連結しかつ前記各弁体の支点部分を前記凹所の各固定部分に弾力的に押圧するためのバネ部を一体的にした形体に形成して構成されたことを特徴とするものであり、
1つの弁体固定手段により前記凹所に各弁体を容易にかつ確実に固定できるというさらなる顕著な効果を奏する。
図1は、本発明の往復動型圧縮機の実施例と従来技術とに共通する全体構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施例の全体構成を分解した状態で示す断面図である。
図3は、各部を組み立てた全体構成を示す部分断面による斜視図である。
図4は、図2の要部を詳細に示す拡大図である。
図5は、本発明の実施例の弁装置部分に関連する各部分の組立状態を示す説明図である。
図6(A)は、本発明の実施例の弁装置部分に関連する各部分を組み立てた状態を示す平面説明図であり、(B)は(A)に示したリード弁とバルブバッカーの要部を詳細に示す平面説明図であり、(C)は各リード弁の背面側に各バルブバッカーを配置した状態を示す平面説明図である。
図7は、図6(A)のA−A断面説明図である。
図8は、リード弁の背面側にバルブバッカーを配置した状態を示す説明図である。
図1〜図3において、固定子210・回転子220・回転軸230・軸受240などは一体に組み付けて電動機部200を構成し、給電部100に接続する。また、つる巻ばねなどで緩衝支持部800が構成されている。
電動機部200の回転軸230には下端部部分に半月状釣合板231が一体的に形成してあり、半月状釣合板231の反対側に偏心ピン310を設けることにより、偏心ピン310に円形軌道を描く運動を行わせるための運動機構を構成している。
ここで本実施例で用いる冷媒はHFC系冷媒、例えばR134aを用いる。
360は密閉容器900内に圧縮された冷媒の一部を吐出して高圧にするためのケース内部吐出配管である。
図4に示すようにシリンダ350に接して取り付ける弁装置部500は、ガスケット551・吸入側弁体510・弁座520・2つのリード弁530A、530B・2つのバルブバッカー540A、540B・弁体固定手段570・ガスケット550の部分を主体にして構成してある。
そして、これら部分を往復圧縮部300を構成するシリンダ350の端面352と吐出部700を構成するヘッドマフラー部材710の端面713との間に挟んだ後、ねじ止め固定して組み立てる構造になっており、図4の右から左方向に向かう矢印に沿った吸入経路と、図4の左から右方向に向かう矢印に沿った吐出経路とを形成して構成したものである。
バルブバッカー540Aについて説明すると、図6(A)〜(C)に示すように、支点部分541、542を結ぶ中心線xに直角な中心線yに対して角度θで斜方向の中心線zに沿って張り出す途中部分543を経た他端側に、他端部分544を配置した形状のものである。図6(C)に、各リード弁530A、530Bの背面側に各バルブバッカー540A、540Bを配置した状態を示す。
各バルブバッカー540A、540Bをこのように配置することにより、各リード弁530A、530Bが吐出圧力によって図における紙面の状態において下側から持ち上がって逆方向に曲がって開くので、各リード弁530A、530Bから吐出された冷媒ガスの衝突が少なくなり吐出抵抗をさらに低下せしめ、圧縮効率をさらに向上できる。
弁体固定手段570の固定部570A、570Bを、凹所523の各固定部分523A、523Bに各弁体560の支点部分531、532、541、542を配置した上から装着することにより、1つの弁体固定手段570により各弁体560を容易にかつ確実に固定できる。
この状態で弁装置500を前記のようにシリンダ350の端面352と吐出部700のヘッドマフラー部材710とに挟み止め固定すれば振動などにより各弁体560が脱着することがない。
この曲がり方はあたかもコブラ蛇が釜首を持ち上げた状態で、さらに、首をひねった形に似たような曲がり方、つまり、S文字を細めに引き伸ばして頭部をひねったような曲がり方の立体的に複雑な曲がり方をするので、この曲がりに対抗した内部応力がリード弁530A、530Bとバルブバッカー540A、540Bとに蓄えられた状態になる。
x、y、z 中心線
1000 往復動型圧縮機
200 電動機部
300 往復圧縮部
400 給油部
500 弁装置
520 弁座
522A、522B 吐出口
523 凹所
530A、530B リード弁
531、532、541、542 支点部分
533、543 中途部分
534 蓋部分
544 他端部分
540A、540B バルブバッカー
560 弁体
570 弁体固定手段
570A、570B 固定部
570C バネ部
600 吸入部
700 吐出部
800 緩衝支持部
900 密閉容器
Claims (4)
- 所要の流体を圧縮する往復圧縮部を密閉容器内に収納した往復動型圧縮機において、
前記往復圧縮部は、前記流体を吐出する吐出部と、この吐出部を開閉するとともに、複数の吐出口が形成された弁装置とを備え、
前記弁装置は、前記吐出口に対応して設けられたリード弁と、このリード弁の各々の背面側に配置したバルブバッカーを設けた弁体と、この弁体を収納する凹所を設けた弁座と、前記弁体の各端側を押圧して前記凹所の各固定部分に弾力的に固定する弁体固定手段とを備えたことを特徴とする往復動型圧縮機。 - 前記リード弁の形状を、前記固定部分において両脇に張り出した支点部分と、前記支点部分を結ぶ線に対して直角方向ないし斜方向に張り出す途中部分と、前記途中部分を経た他端側にある前記吐出口を閉塞する蓋部分を一体的にした形体に形成するとともに、
前記バルブバッカーの形状を、前記リード弁と同じ支点部分と、前記支点部分を結ぶ線に対して斜方向に張り出す部分を徐々に狭い幅にした途中部分と、前記リード弁の蓋部分よりも狭い幅の他端部分とを一体にした形体に形成したことを特徴とする請求項1記載の往復動型圧縮機。 - 一方のリード弁の支点部分と他方のリード弁の支点部分が、各リード弁の蓋部分が中央に位置し、その外側に位置するように各リード弁を配置し、前記バルブバッカーの各途中部分が前記支点部分を結ぶ線に対してそれぞれ異なる方向に位置するように各バルブバッカーを配置することを特徴とする請求項2記載の往復動型圧縮機。
- 前記弁体固定手段が、前記各弁体の支点部分を前記凹所の各固定部分に固定するための固定部と、各固定部を連結しかつ前記各弁体の支点部分を前記凹所の各固定部分に弾力的に押圧するためのバネ部を一体的にした形体に形成して構成されたことを特徴とする請求項2あるいは請求項3記載の往復動型圧縮機。
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