JP2007270020A - シロキサン構造含有重合体、変性基体重合体組成物、基材重合体組成物、補強性重合体組成物及び加硫性ゴム組成物 - Google Patents

シロキサン構造含有重合体、変性基体重合体組成物、基材重合体組成物、補強性重合体組成物及び加硫性ゴム組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 補強性粒子の分散性に優れ、機械的強度及び耐摩耗性にも優れた補強性重合体組成物、この重合体組成物を得るために適した新規なシロキサン構造含有重合体、並びに、機械的強度や耐摩耗性に優れた加硫性ゴム組成物を提供する。
【解決手段】 式(I):XSiR 4−s(Xは、下記一般式(II)で表される。)で表わされる構造を有するシロキサン構造含有重合体、このシロキサン構造含有重合体と基材重合体とからなる基材重合体組成物、この基材重合体組成物と補強性粒子とを含有してなる補強性重合体組成物、この補強性重合体組成物に更に加硫剤を配合してなる加硫性ゴム組成物。
【化1】
Figure 2007270020

(II)
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定のシロキサン構造を有する重合体及びその製造方法、このシロキサン構造を有する重合体を含有してなる変性基体重合体組成物、この変性基体重合体組成物と基材重合体とを含有してなる基材重合体組成物及びその製造方法、この基材重合体組成物に補強性粒子を配合してなる、補強性粒子の分散性、機械的特性及び耐摩耗性に優れた補強性重合体組成物、並びにこの補強性重合体組成物と加硫剤とを含有してなる加硫性ゴム組成物に関する。
近年、省資源や環境対策等が重視されるにつれて、自動車の低燃費化に対する要求は、ますます厳しくなり、自動車タイヤについても、転動抵抗を小さくすることにより、低燃費化に寄与することが求められている。
このため、補強剤として、従来のカーボンブラックに代えてシリカを配合することが行われる。タイヤ用ゴム組成物にシリカを配合すると、低発熱性が改良されて転動抵抗が小さくなる他、タイヤのウェット性能が向上するという特徴を有する。しかし、シリカはカーボンブラックと比較して、ゴム分子に対する親和性が小さいため、ゴムへの分散性が悪く、耐破断性及び耐摩耗性を改良する効果(補強性)の点で劣るという問題があった。そこで、ゴム組成物へシリカを配合する場合には、一般にシランカップリング剤が併用される。しかしながら、この方法を採用しても、補強性が十分ではない。
そこで、シリカを使用したときにカーボンブラックと同等レベルの補強性を得るために、種々の方法が検討され提案されている。
その1つの手法は、シリカの表面の改質である。例えば、特許文献1には、ジエン系ゴムと反応可能な官能基を有するシランカップリング剤と、線状又は分岐状ポリシロキサンとを加水分解、縮合せしめてなるゴム反応性ポリシロキサンを用いて、シリカ等の金属酸化物を、好ましくはチタン触媒を用いて、乾式法により表面処理してなるゴム反応性ポリシロキサン表面処理金属酸化物、並びに、ジエン系ゴム、上記ゴム反応性ポリシロキサン表面処理金属酸化物及び含硫黄シランカップリング剤を含んでなるゴム組成物が開示されている。公報の記載によれば、このゴム組成物は、高い破断強度及び破断伸びを有するとされている。しかしながら、このゴム組成物は、耐摩耗性や低燃費性については十分な性能を有しない。
第2の手法は、ジエン系ゴムとシリカとの親和性を向上させるために、特定の化合物を配合する方法である。例えば、本発明者らは、ジエン系ゴム及びシリカを含有するゴム組成物に、側鎖又は末端に極性基を有するシリコーンオイルを配合して、反発弾性、引張特性、摩耗特性及び加工特性に優れたゴムが得られることを報告した(特許文献2)。しかしながら、低燃費性等の性能が未だ不十分である。
第3の手法は、変性重合体の配合である。
本発明者らは、末端をアミン化合物で変性した重合体がシリカやカーボンブラックとの高い親和性を有することに着目して、低分子量のアミン変性重合体とジエン重合体とのゴム組成物を開発した(特許文献3)。しかしながら、組成物の性能をより高めるべくアミン変性重合体の分子量を上げると、配合物粘度が上昇してしまい、加工性が低下するという問題が生じた。
更に、本発明者らは、第4の手法として、ジエン重合体そのものの変性を行なうことも検討し、少なくとも3以上の共役ジエン系重合体鎖がポリオルガノシロキサンを介して結合された構造の変性重合体を5重量%以上含有する、ムーニー粘度が5〜200、特に好ましくは35〜90の共役ジエンゴムを開発した(特許文献4)。しかしながら、この共役ジエンゴムとシリカ等の配合物とからゴム組成物を得る際に、変性重合体がゴム組成物中に均一には分散されず、得られるゴム組成物の品質が安定しないという問題が生じた。
特許文献5には、アルカリ金属末端を有する活性共役ジエン系重合体ゴムに、エポキシ基等の官能基を有するオルガノシロキサン化合物を反応させることによって得られる、ムーニー粘度が10〜200、好ましくは20〜150の変性ジエン系重合体ゴムが開示されている。
しかしながら、この変性共役ジエン系重合体ゴムも同様に加工上の問題を有しており、得られるゴム組成物の品質が安定せず、また、得られるゴム組成物の低発熱性、耐摩耗性等の性能も十分に満足できるレベルにはない。
このように、補強性粒子としてシリカを配合した場合に、優れた加工性、機械的強度とともに高い耐摩耗性を示し、低燃費性にも優れたゴム組成物を得るべく、幅広い研究がなされているにも拘らず、未だこれらの要求を十分に満たすものが得られているとはいえない。
特開2004−67818号公報 国際公開第96/29364号パンフレット 国際公開第96/16118号パンフレット 国際公開第03/102053号パンフレット 特開平9−110904号公報
従って、本発明の目的は、補強性粒子の分散性に優れ、ジエン重合体等の基材重合体の本来有する特性、特に機械的強度及び耐摩耗性にも優れた重合体組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、この重合体組成物を得るために適した新規な変性重合体及びその製造方法を提供することにある。本発明の更に他の目的は、機械的強度や耐摩耗性に優れた加硫性ゴム組成物を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく、基材重合体としてのジエン重合体に配合すべき変性重合体について検討を重ねた結果、特定量の特定の構造を導入した特定分子量の重合体を用いれば、上記課題を解決できることを見出し、この知見に基いて更に鋭意研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記式(I)で表わされる構造を有するシロキサン構造含有重合体が提供される。
SiR 4−s (I)
〔式(I)中、sは、1〜4の整数である。
は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、Rが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Xは、下記一般式(II)で表される構造を有する基であり、Xが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2007270020
(II)
(式(II)中、P〜Pは、それぞれ、直接に又は連結基を介して、Si原子に結合している、共役ジエン単量体単位を含有する重合体鎖である。
は、炭素数1〜20の炭化水素基である。
〜Rは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
p、q及びrは、それぞれ、0〜200の整数であり、かつ、2p+q≧3を満たすものである。
また、R、P〜P、及びR〜Rは、任意の組み合わせで結合して環を形成していてもよい。)〕
上記シロキサン構造含有重合体は、共役ジエン単量体単位を含有し活性部位を有する基体重合体と、下記一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを、反応させることによって製造することができる。
SiR18 4−t (III)
〔式(III)中、tは、1〜4の整数である。
18は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R18が複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Yは、下記一般式(IV)で表される構造を有する基であり、Yが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2007270020
(IV)
(式(IV)中、R11及びR15〜R17は、それぞれ、基体重合体の活性部位と反応しない、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又は前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。R11及びR15〜R17は、任意の組み合わせで結合して環を形成していてもよい。
〜Zは、それぞれ、基体重合体の活性部位と反応可能な、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
d、e及びfは、それぞれ、0〜600の整数であり、かつ、2d+e≧3を満たすものである。)〕
また、本発明によれば、共役ジエン単量体単位を含有し活性部位を有する基体重合体と、前記一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを、反応させることにより得られる変性基体重合体組成物であって、上記シロキサン構造含有重合体を含有し、かつ、重量平均分子量が2,000〜200,000である変性基体重合体組成物が提供される。
更に本発明によれば、重量平均分子量300,000〜1,000,000の基材重合体100重量部と請求項3に記載の変性基体重合体組成物0.1〜100重量部とを含有してなる基材重合体組成物が提供される。
本発明の基材重合体組成物において、基材重合体がジエン重合体であることが好ましい。
また、本発明の基材重合体組成物において、基材重合体が、シロキサン構造含有重合体であることが好ましい。
本発明の基材重合体組成物において、基材重合体主鎖中の二重結合量(DBS)と基体重合体主鎖中の二重結合量(DBL)とがDBS≧DBLの関係を満たすことが好ましい。
本発明の基材重合体組成物は、本発明の変性基体重合体組成物と基材重合体とを溶液状態で混合することによって得ることができる。
また、本発明によれば、上記本発明の基材重合体組成物と、この基材重合体組成物に含有される基材重合体100重量部当たり5〜300重量部の、表面にシラノール基を有する補強性粒子とを、含有してなる補強性重合体組成物が提供される。
本発明の補強性重合体組成物において、基材重合体がゴム状重合体であることが好ましい。
本発明の補強性重合体組成物は、表面にシラノール基を有する補強性粒子と、上記本発明の基材重合体組成物とを、有機溶媒中で、混合することによって、好適に製造される。
更に本発明によれば、基材重合体がゴム状重合体である上記本発明の補強性重合体組成物及び加硫剤を含有してなる加硫性ゴム組成物が提供される。
本発明の加硫性ゴム組成物は、タイヤ用に好適である。
本発明のシロキサン構造を有する変性基体重合体と基材重合体とを含有する基材重合体組成物は、補強性粒子の分散性に優れ、基材重合体の本来有する特性、特に機械的強度及び耐摩耗性にも優れている。
この基材重合体組成物に、シラノール基を有する補強性粒子を配合することにより、特に機械的強度及び耐摩耗性にも優れた補強性重合体組成物を得ることができる。
この補強性重合体組成物に加硫剤を配合することにより、特に機械的強度及び耐摩耗性にも優れた加硫性ゴム組成物が得られ、このものはタイヤ用に好適である。
本発明のシロキサン構造含有重合体は、下記一般式(I)で表わされる構造を有する。
SiR 4−s (I)
式(I)中、sは、1〜4の整数であり、好ましくは1である。
は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、Rが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Xは、下記一般式(II)で表される構造を有する基であり、Xが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2007270020
(II)
式(II)中、P〜Pは、それぞれ、直接に又は連結基を介して、Si原子に結合している、共役ジエン単量体単位を含有する重合体鎖である。
は、炭素数1〜20の炭化水素基である。
〜Rは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
p、q及びrは、それぞれ、0〜200の整数であり、かつ、2p+q≧3を満たすものである。
また、R、P〜P、及びR〜Rは、任意の組み合わせで結合して環を形成していてもよい。
重合体鎖P〜Pは、共役ジエン単量体単位を含有する重合体鎖、即ち、共役ジエン単量体の単独重合体若しくは共重合体又は共役ジエン単量体とこれと共重合可能な単量体との共重合体からなる重合体鎖である。
重合体鎖P〜Pの重量分子量は、通常、500以上であり、500〜100,000であることが好ましく、5,000〜70,000であることがより好ましい。
重合体鎖P〜Pの分子構造は、共役ジエン単量体単位を有していれば特に限定はない。
本発明のシロキサン構造含有重合体を、変性基体重合体として、基材重合体に配合する場合には、その基材重合体との親和性等を勘案して決定すればよい。例えば、基材重合体としてタイヤ用途等に用いられるスチレン−ブタジエン共重合体を使用する場合には、共役ジエン重合体、特に1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量体又はこれらとスチレンとの共重合体であることが好ましい。
本発明で使用しうる共役ジエン単量体は、特に限定されず、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等を挙げることができる。これらの中でも、1,3−ブタジエン及びイソプレンが好ましい。
これらの共役ジエン単量体は、1種類を単独で使用しても2種類以上を組合せて用いてもよい。
共役ジエン単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、クロルスチレン、ブロモスチレン、メトキシスチレン、ジメチルアミノメチルスチレン、ジメチルアミノエチルスチレン、ジエチルアミノメチルスチレン、ジエチルアミノエチルスチレン、シアノエチルスチレン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル単量体;エチレン、プロピレン、1−ブテン等の鎖状オレフィン単量体;シクロペンテン、2−ノルボルネン等の環状オレフィン単量体;1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等の非共役ジエン単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等のその他の(メタ)アクリル酸誘導体;等が挙げられる。これらの中でも、芳香族ビニル単量体、特にスチレンが好ましい。
これらの共役ジエン単量体と共重合可能な単量体は、1種類を単独で使用しても2種類以上を組合せて用いてもよい。
重合体鎖P〜Pにおける共役ジエン単量体単位の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択されるが、通常、40重量%以上、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上である。
また、重合体鎖P〜Pにおける共役ジエン部分のビニル結合量(1,2−ビニル結合及び3,4ビニル結合)の含有量は、通常、7〜80モル%、好ましくは20〜70モル%、更に好ましくは30〜65モル%である。
重合体鎖P〜Pにおける芳香族ビニル単量体単位の含有量は、通常、0〜50モル%、好ましくは10〜40モル%、更に好ましくは20〜35モル%である。
重合体鎖P〜Pは、直接に又は連結基を介して、シロキサン構造含有重合体のSi原子に結合している。
重合体鎖をSi原子に結合する連結基は、2価の有機基であれば特に限定されないが、その具体例としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、オキシアルキレン基、ポリオキシアルキレン基、エーテル基(−O−)、チオエーテル基(−S−)、アミノ基(−NH−又は−NR−(Rは、炭化水素基))、カルボニル基、ピロリドニル基又はこれらの組み合わせ(オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、アミド基等)等を挙げることができる。
一般式(II)において、R〜Rは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
一般式(I)及び(II)において、R〜Rとしての、周期表第15族又は第16族の原子を有する極性の官能基は、酸素原子又は窒素原子を有するものが好ましく、酸素原子を有するものがより好ましい。
窒素原子を有する極性の官能基の具体例としては、アミノ基を挙げることができる。
酸素原子を有する極性の官能基の具体例としては、一般式(V):−R−O−R10で表されるものを挙げることができる。
一般式(V)において、Rは、単結合又は二価の有機基である。二価の有機基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、オキシアルキレン基、ポリオキシアルキレン基、アリーレン基、エーテル基、カルボニル基、及びこれらの結合で形成される二価の基(オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基等)等を示すことができる。ポリオキシアルキレン基におけるオキシアルキレン基の数は、通常、2〜20、好ましくは10以下である。
10は、水素原子又は炭化水素基である。炭化水素基は、その炭素原子の一部が酸素、窒素、硫黄等の周期表第15族又は第16族の原子等で置換されていてもよい。これらの炭化水素基は、鎖状であっても環状であっても一部に環を有する鎖状であってもよい。その具体例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、エポキシ基、グリシジル基、フリル基、アジリジン基、エチレンスルフィド基、チオカルバメート基、スルフォキシド基等を挙げることができる。また、これらの炭化水素基は、その水素原子がハロゲン等の置換基で置換されてもよい。
このような極性基の具体例としては、水酸基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシポリオキシアルキレン基、アルコキシポリオキシアルキレン基、グリシジルオキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基等を挙げることができる。
更に、RとR10とは、互いに結合して酸素原子を含有する環を形成していてもよい。RとR10とが互いに結合して酸素原子を含有する環を形成した極性の官能基の例としては、エポキシ基、グリシジル基等を示すことができる。
一般式(II)において、p、q及びrは、それぞれ、0〜200の整数であり、且つ、2p+q≧3を満たすものである。
また、p及びqについては、p=0、且つ、q≧3であることが好ましく、rは、0〜100の整数であることが好ましい。
一般式(II)において、−SiP−O−、−SiP−O−及び−SiR−O−で表される各繰り返し単位の結合様式は、ランダムでもブロックでもよい。
本発明の一般式(I)で表わされる構造を有するシロキサン構造含有重合体は、活性部位を有する基体重合体と一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを反応させることにより、得ることができる。
基体重合体を得るための単量体としては、重合体鎖P〜Pを得るために用いるものとして例示したものを用いることができる。
また、基体重合体の構造も、重合体鎖P〜Pのそれと同様であってよい。
一般式(III)で表わされるシロキサン化合物と反応させるための、活性部位を有する基体重合体は、一般式(III)及び(IV)で表されるシロキサン化合物中のZ〜Z及びR18が含有する極性の官能基又はハロゲン原子と反応しうるものであれば、限定されないが、好ましくは、基体重合体の水素原子をアルカリ金属、アルカリ土類金属触媒又は遷移金属等の金属原子で置換した構造を有する重合体(以下、それぞれを、「アルカリ金属化基体重合体」、「アルカリ土類金属化基体重合体」、「遷移金属化基体重合体」等と、また、これらを総称して「金属化基体重合体」という。)である。
金属化基体重合体は、重合活性末端に金属原子を有する金属活性末端基体重合体であるか又は基体重合体を公知の方法により金属化(以下、「狭義の金属化」ということがある。)して重合体の末端又は側鎖に金属を導入したものである。(以下、狭義の金属化によって得られた金属化基体重合体を「狭義の金属化基体重合体」ということがある)。
このような重合活性末端に金属原子を有する金属活性末端基体重合体は、触媒を用いた溶液重合により得ることが可能であり、その溶液重合触媒としては、有機リチウム等のアルカリ金属、グリニア試薬等のアルカリ土類金属を用いたアニオン重合触媒;ジエチルアミノメチルスチレン等を用いた開始末端にアミノ基をもつアルカリ金属開始触媒;コバルト、ニッケル等と有機アルミニウム、メチルアルモキサン等とを組合せた配位重合触媒;ネオジム、サマリウム、ガドリニウム等の遷移金属カルボン酸と有機アルミニウム、アルキルアルモキサン等とを組合せたリビング重合性をもった配位重合触媒;等が挙げられる。
これらの中でも、重合活性末端に金属原子を有する金属活性末端基体重合体と一般式(III)で表わされるシロキサン化合物との反応の効率の観点から、リビング重合性をもった触媒を用いるのがよく、アルカリ金属、アルカリ土類金属触媒、ネオジムやガドリニウム等の遷移金属触媒が好ましく、アルカリ金属触媒が最も好ましい。
金属活性末端基体重合体の合成に用いる有機溶媒に、特に限定はないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等の環状又は鎖状エーテル溶媒;ブテン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の鎖状脂肪族炭化水素溶媒;シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロブタン、シクロプロパン等の環状脂肪族炭化水素溶媒;アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン溶媒;等を例示することができる。これらの中でも、鎖状脂肪族炭化水素溶媒及び環状脂肪族炭化水素溶媒が好ましく、中でも、ブテン、ブタン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロペンタンが好ましい。
これらの有機溶媒は、一種類を単独で使用してもよく、二種類以上を併用してもよい。
金属活性末端基体重合体からシロキサン構造含有重合体を得るには、金属活性末端基体重合体の溶液重合において、重合転化率が5〜100%の間に、好ましくは30〜99.9%の間に、更に好ましくは50〜99.5%の間に、重合反応系内に一般式(III)で表わされるシロキサン化合物を添加すればよい。添加時の重合転化率を上記範囲とすることにより、金属活性末端基体重合体と一般式(III)で表されるシロキサン化合物との反応の効率が良好となる。
金属活性末端基体重合体の重合に際しては、重合溶媒や単量体中の重合禁止物質や触媒不活性化物質をできる限り取り除くことが好ましい。これらの物質が多量に存在すると、重合の促進を阻害することは当然であるが、シロキサン構造の導入反応効率が低下するほか、シロキサン構造含有重合体を用いて得られる補強重合体組成物の低発熱性が劣る等の問題を引き起こすので好ましくない。
基体重合体の狭義の金属化は、公知の方法[例えば、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(J.Polym.Sci.,)Polym.Chem.Ed.,第14巻,p.497(1976)]によればよく、具体的には、不活性有機溶媒中で金属化剤を用いて、基体重合体を処理すればよい。金属化剤としては、リビング重合において重合開始剤として使用される有機金属を用いることができる。具体的には、アルキルリチウム、アルキルソジウム等のアルキルアルカリ金属が例示される。
一般式(III)で表わされるシロキサン化合物と狭義の金属化基体重合体との反応は、これら両者を反応させうるものであれば、特に条件はない。例えば、狭義の金属化基体重合体を不活性溶媒中で生成させ、これにシロキサン化合物を添加させればよい。
なお、活性部位を有する基体重合体としては、金属化基体重合体の他に、パーオキサイド等の過酸化物触媒やアゾ化合物触媒等のラジカル重合触媒を用いて溶液重合することによって得られる、金属原子を有しないリビング重合性の基体重合体を用いることも可能である。
基体重合体の重量平均分子量は、通常、500以上、好ましくは500〜100,000、より好ましくは5,000〜70,000である。重量平均分子量が上記下限未満であると、最終的に得られる補強性重合体組成物の機械的強度が不十分となる恐れがあり、上記上限を超えると、最終的に得られる補強性重合体組成物において、補強粒子の分散性が悪くなり、補強性重合体組成物の低発熱性が不十分となる恐れがある。
一般式(I)で表されるシロキサン構造含有重合体を得るために使用するシロキサン化合物は、一般式(III)で表される。
SiR18 4−t (III)
式(III)中、tは1〜4の整数であり、好ましくは1である。
18は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。R18が複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Yは、下記一般式(IV)で表される構造を有する基であり、Yが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2007270020
(IV)
一般式(IV)中、R11及びR15〜R17は、それぞれ、基体重合体の活性部位と反応しない、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又は前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。R11及びR15〜R17は、任意の組み合わせで結合して環を形成していてもよい。
一般式(IV)における、R11及びR15〜R17となりうる、基体重合体の活性部位と反応しない極性の官能基の具体例としては、ポリオキシアルキレン基、エーテル基(−O−)、チオエーテル基(−S−)等を挙げることができる。
〜Zは、それぞれ、基体重合体の活性部位と反応可能な、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。ここで、「基体重合体の活性部位と反応可能な」基とは、その基と基体重合体の活性部位が反応した結果、その基と基体重合体とが結合するか、その基がSi原子から脱離してSi原子と基体重合体とが結合する基のことを意図するものである。
一般式(IV)における、Z〜Zとなりうる、基体重合体の活性部位と反応可能な極性の官能基としては、エポキシ基、グリシドキシ基、カルボニル基、アジリジン基、エチレンスルフィド基、チオカルバメート基、スルフォキシド基等を挙げることができる。
式(III)で表されるシロキサン化合物において、一般式(IV)中のZ〜Zのうち、少なくとも一つが、エポキシ基、グリシドキシ基等のエポキシ基含有基であることが好ましい。
基体重合体の活性部位と反応可能な極性の官能基は、一般式(III)で表されるシロキサン化合物の骨格の珪素原子に直接結合していてもよく、また、少なくとも1つの二価の有機基(アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アミノ基、チオエーテル基、シリレン基等)を介して珪素原子に結合していてもよい。
一般式(IV)において、d、e及びfは、それぞれ、0〜600の整数であり、且つ、2d+e≧3を満たすものである。
また、2d+e≧4であることが好ましく、2d+e≧10であることがより好ましく、2d+e≧40であることが特に好ましい。
dは、3以下であることが好ましく、0であることがより好ましい。
eは、3以上であることが好ましく、3〜200であることがより好ましい。
fは、0〜500であることが好ましい。
基Yにおける官能基(Z〜Z)の分布状況は、特に限定されず、ランダムに分布していても、ブロック状に集中していてもよい。また、主鎖に沿って、分布が傾斜していてもよい。
一般式(III)で表されるシロキサン化合物と、活性部位を有する基体重合体とを反応させる場合は、一般式(III)で表されるシロキサン化合物が有する基体重合体の活性部位と反応可能な官能基(Z〜Z)の総量に対して、活性部位を有する基体重合体中の活性部位の総量が、通常0.01〜5当量、好ましくは0.3〜1.5当量、より好ましくは0.5〜1.0当量となるように、それぞれの使用量を調整して用いることが好ましい。
なお、活性部位を有する基体重合体と、一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを、反応させると、シロキサン化合物中の−Si−O−Si−結合が開裂する場合がある。そのため、一般式(III)で表されるシロキサン化合物の構造と、それから得られる一般式(I)で表されるシロキサン構造含有化合物の構造とは、必ずしも対応するものではない。また、この開裂が起こるため、一般式(IV)においてd、e又はfが200を超える基Yを有するシロキサン化合物を用いても、一般式(II)におけるp、q及びrが0〜200の整数である基Xを有するシロキサン構造含有重合体を得ることが可能である。
本発明の変性基体重合体組成物は、共役ジエン単量体単位を含有し活性部位を有する基体重合体と、前記一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを、反応させることにより得られる変性基体重合体組成物であって、前記一般式(I)で表されるシロキサン構造含有重合体を含有し、且つ、2,000〜200,000の重量平均分子量を有する。
活性部位を有する基体重合体と、一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを、反応させると、本発明のシロキサン構造含有重合体のみならず、シロキサン化合物1分子に対して、基体重合体が1分子又は2分子反応して得られる重合体(即ち、一般式(II)の(2p+q)が1又は2であること以外は、本発明のシロキサン構造含有重合体と同様である重合体)や、活性部位を有する基体重合体がシロキサン化合物と反応することなく失活して得られる重合体が併せて生成する場合がある。即ち、本発明の変性基体重合体組成物は、このような重合体を含んでいてもよい。
但し、変性基体重合体組成物中の全重合体分子のうち、前記一般式(I)のシロキサン構造含有重合体が、5重量%以上を占めることが好ましく、15重量%以上を占めることがより好ましい。なお、以下の記載において、重量を基準として、変性基体重合体組成物中の全重合体分子のうち、前記一般式(I)のシロキサン構造含有重合体が占める割合を、「3分岐以上の重合体の割合」と称する場合がある。この「3分岐以上の重合体の割合」は、変性基体重合体組成物について、示差屈折計を検出器として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される溶出曲線の面積比に基づいて求めることが可能である。
本発明の変性基体重合体組成物の重量平均分子量は、2,000〜200,000であることが必要である。重量平均分子量の下限は、好ましくは10,000、更に好ましくは40,000である。重量平均分子量の上限は、好ましくは150,000、更に好ましくは100,000である。
重量平均分子量がこの範囲内にある変性基体重合体組成物を使用すると、強度特性及び耐摩耗性に優れた補強性重合体組成物を得ることができる。
本発明の基材重合体組成物は、重量平均分子量300,000〜2,000,000の基材重合体100重量部と上記変性基体重合体組成物0.1〜100重量部とを含有してなる。
変性基体重合体組成物の量は、基材重合体100重量部に対して、5〜100重量部であるのが好ましく、10〜60重量部であるのがより好ましい。
本発明において使用し得る基材重合体の種類は、基材重合体組成物の用途や使用目的に応じて適宜選定すればよく、樹脂状重合体であってもゴム状重合体であってもよい。
樹脂状重合体の例としては、ポリスチレン等の芳香族ビニル重合体;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂;ジシクロペンタジエン重合体等の脂環式オレフィン重合体;アクリロニトリル重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂;ハロゲン化ビニル重合体;これらの水素添加重合体等の樹脂を挙げることができる。
ゴム状重合体の例としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、高ビニル・スチレン−ブタジエン共重合体−低ビニル・スチレン−ブタジエン共重合体ブロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム等の共役ジエン系ゴム;ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム等の共役ジエン系ゴム以外のゴム;等を挙げることができる。
これらのゴムは、それぞれ単独で、又は2種類以上を組合せて使用することができる。
基材重合体は、好ましくは、ゴム状重合体であり、より好ましくは共役ジエン系ゴムである。また、この場合の共役ジエン系ゴムとして好ましいものは、基体重合体として用いうるものと、分子量以外、同様である。
ゴム状重合体、好ましくは共役ジエン系ゴムを基材重合体として得られる基材重合体組成物に補強性粒子を配合すると、耐摩耗性等に優れた加硫性ゴム組成物等を得ることができる。
基材重合体の分子量は、通常、300,000〜2,000,000、好ましくは500,000〜1,800,000、更に好ましくは700,000〜1,500,000である。基材重合体の分子量が過度に低いと、これを用いて得られる補強性重合体組成物の摩耗特性が不十分となる恐れがあり、過度に分子量が高いと補強性重合体組成物の粘度が高くなり、加工性が劣る恐れがある。
基材重合体は、上述のゴム状重合体、樹脂状重合体等を変性したものであってもよく、中でも、シロキサン構造を含有するように変性したものであることが好ましい。
シロキサン構造を含有する基材重合体として、一般式(VI)で表されるものを、特に好ましく用いることができる。
Figure 2007270020
(VI)
式(VI)中、Q21はR21又はP21であり、Q28はR28又はP28である。
21及びR25〜R28は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R21及びR25〜R28が、それぞれ、複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
21〜P24及びP28は、それぞれ、直接に又は連結基を介してSi原子に結合している重合体鎖であり、P21〜P24及びP28が、それぞれ、複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
ssは、1〜4の整数である。
pp、qq及びrrは、それぞれ、0〜200の整数であり、かつ、2pp+qq≧3を満たすものである。
一般式(VI)における重合体鎖P21〜P24及びP28の重量平均分子量は、通常、100,000〜1,000,000であり、好ましくは300,000〜900,000であり、一般式(VI)で表される、シロキサン構造を含有する基材重合体の重量平均分子量が300,000〜2,000,000となるようなものであることが必要である。
一般式(VI)で表される、シロキサン構造を含有する基材重合体は、一般式(III)で表されるシロキサン化合物から一般式(I)で表されるシロキサン構造を含有する重合体を得るのと同様の手法で得ることができる。なお、シロキサン構造を含有する基材重合体を得るにあたり、シロキサン化合物と活性末端を有する重合体とを反応させる前後に、カップリング剤として、テトラメトキシシラン、四塩化ケイ素、四塩化錫、四塩化チタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン等を添加してもよい。カップリング剤の使用量は、重合体の活性末端1モルに対して、通常、0.01〜2モル、好ましくは、0.05〜1モルである。
本発明の基材重合体組成物を用いて加硫性ゴム組成物を得る場合には、基材重合体組成物に含まれる基材重合体主鎖中の二重結合量(DBS)と基体重合体主鎖中の二重結合量(DBL)とがDBS≧DBLの関係を満たすことが好ましい。
両重合体主鎖中の二重結合量がこの関係を満足するとき、この基材重合体組成物を用いて最終的に得られる加硫性ゴム組成物の加硫速度が優れたものとなる。
本発明の基材重合体組成物は、基材重合体100重量部に対して変性基体重合体組成物が0.1〜100重量部となるように、任意の方法で混合することによって得ることができる。
混合方法としては、両者を溶液状態で混合するのが、簡便であり、均一な組成物を得るのに適している。
本発明の補強性重合体組成物は、本発明の基材重合体組成物と、これを構成する基材重合体100重量部当たり5〜300重量部の、表面にシラノール基を有する補強性粒子とを含有してなる。
本発明で使用しうる表面にシラノール基を有する補強性粒子(以下、単に「補強性粒子」という。)は、補強性を重合体粒子に付与するために用いられるものであり、表面にシラノール基を有するものであれば、特に限定されないが、その具体例としては、珪酸質粒子を挙げることができる。
珪酸質粒子としては、乾式法シリカ;湿式法シリカ;アルミニウムシリケートやカルシウムシリケート等の合成珪酸塩系シリカ;等が挙げられる。これらの中でも、含水珪酸を主成分とする湿式法シリカが特に好ましい。
また、補強性粒子の他の具体例として、カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の表面をシラン化合物と反応させる等の方法によって得られる、表面にシラノール基を有するものを挙げることができる。
これらの補強性粒子は、それぞれ単独で又は二種以上を組合せて使用することができる。
珪酸質粒子の比表面積には、特に制限はないが、BET法による窒素吸着比表面積が50〜800m/gのものがよい。窒素吸着比表面積は、好ましくは80〜250m/g、更に好ましくは100〜200m/gである。比表面積がこの範囲内にあるとき、加工性、低発熱性、耐摩耗性が特に優れた重合体組成物を得ることができる。珪酸質粒子のpHは特に限定されないが、酸性の珪酸質粒子がよく、pHが3〜6.9のものが好ましく、pHが5〜6.7のものが更に好ましい。
本発明の補強性重合体組成物は、例えば、変性基体重合体組成物、基材重合体及びシラノール基を有する補強性粒子とを混合することによって得ることができる。混合に用いる装置は、特に限定されない。
混合の順序にも特に限定はなく、変性基体重合体組成物と基材重合体とを混合した後、得られた基材重合体組成物をシラノール基を有する補強性粒子と混合する方法、変性基体重合体組成物と基材重合体とのどちらか一方をシラノール基を有する補強性粒子と混合した後、得られた混合物に他方を混合する方法、三成分を同時に混合する方法等のいずれでもよい。
混合は、三成分全てを固形状態で混練するドライブレンド、任意の一又は二成分を溶液状態として、これに第三成分を固形状態で添加した後、溶媒を除去する方法、その他の方法のいずれでもよい。
好ましくは、変性基体重合体組成物と基材重合体とを混合した後、得られた基材重合体組成物にシラノール基を有する補強性粒子を混合する方法である。
溶液状態で混合する場合、各成分の混合時の温度は、特に限定されないが、通常、5℃以上、200℃以下であり、好ましくは20℃以上、150℃以下、更に好ましくは30℃以上、130℃以下である。混合時の温度がこの範囲内にあると、均一な分散が容易であり、変性基体重合体組成物の分解や劣化の恐れがない。また、溶媒の沸点に近くなると、操業上・安全上の問題が生じるので、溶媒の沸点を考慮して、適切に設定するのが好ましい。
攪拌速度は、通常、10〜10,000回転/分で、好ましくは50〜5,000回転/分、更に好ましくは100〜1,000回転/分である。攪拌速度がこの範囲内にあると、補強性粒子が沈降することがなく反応効率がよい。攪拌翼の形状は、特に限定されず、平板、ヘリカル、ダブルヘリカル等を適宜組合せることができる。また、ホモジナイザー等を用いて高速で、且つ、せん断を与えながら混合してもよい。
混合時の雰囲気は、特に限定されないが、安全のために不活性雰囲気下で行なうのが好ましい。混合時の系内の圧力も特に限定されない。また、混合時間は、攪拌速度等にも依るが、通常、5分〜3時間程度である。
このようにして、変性基体重合体組成物、基材重合体及び補強性粒子からなる補強性重合体組成物の透明な溶液を得ることができる。
補強性重合体組成物は、この溶液から、蒸発乾固、遠心分離等の適切な方法で溶媒と分離して、固形粒子として得ることができるが、溶液の状態で使用してもよい。
本発明の補強性重合体組成物に、種々の配合剤を添加して各種用途に好適な組成物を得ることができる。
これら配合剤の添加は、重合体組成物が溶液状態にあるときに行ってもよく、また、固形状とした後で行ってもよい。
本発明において、補強性重合体組成物の基材重合体としてゴム状重合体を使用すると、これから、タイヤのほか、ホース、窓枠、ベルト、靴底、防振ゴム、自動車部品、スポンジ、マット等のゴム製品の原料として好適な加硫性ゴム組成物や、スチレン系樹脂の耐衝撃性改質用組成物を得ることができる。
本発明の加硫性ゴム組成物は、基材重合体としてゴム状重合体を含有する本発明の補強性重合体組成物と加硫剤とを必須成分として含有してなる。
タイヤ用途に好適な加硫性ゴム組成物に用いるゴム状重合体としては、共役ジエン系ゴムが好ましく用いられ、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴムが特に好ましく用いられる。
タイヤ用途に好適な加硫性ゴム組成物を得るには、共役ジエン単位と芳香族ビニル化合物単位との含有量比(共役ジエン単位:芳香族ビニル化合物単位)が100:0〜50:50である共役ジエン系ゴムを用いるのが好ましい。この値が上記範囲内にあるとき、強度特性や摩耗特性に優れ、湿潤時制動性にも優れたタイヤ用ゴム組成物を得ることができる。
この共役ジエン系ゴムにおける各単量体単位の配列様式は、特に限定されず、ランダムであっても、ブロック構造でも、テーパ構造でもよいが、8連鎖以上の芳香族ビニル化合物単位を含む割合は少ないほうがよく、通常、全結合芳香族ビニル化合物量に対して、10%以下、好ましくは5%以下、更に好ましくは1%以下である。また、共役ジエン単位が重合体鎖の少なくとも一つの末端にブロック状で含まれているのが好ましい。
加硫剤に特に限定はなく、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等の硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄等のハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム等のキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4’−メチレンビス−o−クロロアニリン等の有機多価アミン化合物;メチロール基を持ったアルキルフェノール樹脂;等が挙げられる。これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。これらの加硫剤は、それぞれ単独で又は2種以上を組合せて用いられる。
加硫剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。加硫剤の配合割合がこの範囲にあるときに、引張強度や耐摩耗性に優れるとともに、耐熱性や残留ひずみ等の特性にも特に優れる組成物を得ることができる。
これらの加硫剤を配合するに際して、加硫促進剤や加硫活性化剤を併用することが好ましい。加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオウレア、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア、トリメチルチオウレア等のチオウレア系加硫促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、等のチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、等のジチオカルバミン酸系加硫促進剤;イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサントゲン酸系加硫促進剤;等の加硫促進剤が挙げられる。
これらの加硫促進剤は、それぞれ単独で、又は2種以上を組合せて用いられるが、少なくともスルフェンアミド系加硫促進剤を含むものが特に好ましい。スルフェンアミド系加硫促進剤を含むものの中では、スルフェンアミド系加硫促進剤の割合が全加硫促進剤中の30重量%以上のものが好ましい。
加硫促進剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、更に好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
加硫活性化剤としては、特に制限はないが、例えばステアリン酸等の高級脂肪酸や酸化亜鉛等を用いることができる。酸化亜鉛としては、例えば、表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いるのが好ましく、かかる具体例としては、粒度が、例えば、0.05〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華等を挙げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン系の分散剤や湿潤剤で表面処理したもの等を用いることができる。
これらの加硫活性化剤は、それぞれ単独で又は2種以上を併用して用いることができる。加硫活性化剤の配合割合は、加硫活性化剤の種類により適宜選択される。
高級脂肪酸を用いる場合、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部配合する。酸化亜鉛を用いる場合は、ゴム成分100重量部に対して、通常、0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜3重量部配合する。加硫活性化剤の配合割合がこの範囲にあるときに、組成物の加工性、引張強度及び耐摩耗性等の特性が高度にバランスされ好適である。
本発明の加硫性ゴム組成物には、ゴム状重合体及び表面にシラノール基を有する補強性粒子に加えて、ゴム状重合体以外の重合体;シリカ;SAF、ISAF、HAF、FEF、アセチレンブラック、カーボン繊維、フラーレン等のカーボンブラック等の、シラノール基を有する補強性粒子以外の補強剤を、必要に応じて、配合することができる。
また、本発明の加硫性ゴム組成物には、この分野で通常使用される各種添加剤を配合することができる。
このような添加剤としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、粉砕シリカ等の充填剤;ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド、ビス−(トリエトキシシリルプロピル)モノスルフィド、ビス−(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルプロピル)ペンタスルフィド、ビス−(2−トリエトキシシリルプロピル)ヘキサスルフィド、3−オクタチオ−1−プロピルエトキシシラン等のシランカップリング剤;ナフテン系、パラフィン系又はアロマ系プロセスオイル;ジオクチルフタレート等の可塑剤;鉱物系のプロセスオイル;ナタネ油、桐油、トール油、亜麻仁油、パーム油等の植物系オイル;牛脂等の動物系オイル;石油合成オイル;テルペン樹脂、石油樹脂類;老化防止剤;等を挙げることができる。これらの配合剤の量は、通常用いられる範囲でよい。
本発明の加硫性ゴム組成物は、常法に従って各成分を配合することにより得ることができる。
本発明の加硫性ゴム組成物は、低発熱性に優れるので、低燃費タイヤのタイヤトレッドとして特に好適に用いられるが、その他にもオールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、スタッドレスタイヤ等のタイヤトレッド、サイドウオール、アンダートレッド、カーカス、ビード部等の各種タイヤ用途に好適に使用することができる。
以下に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、各例中の部及び%は特に断りのない限り、質量基準である。
なお、各特性は、以下の方法により評価した。
[重合体分子量]
高速液体クロマトグラフィによりポリスチレン換算分子量として求める。具体的には、東ソー社製HLC8220を用い、GMH−HR−Hカラム2本を用い、テトラヒドロフラン(THF)を使用し、40℃、1ml/minの速度で測定する。分子量の較正はポリマーラボラトリー社製の標準ポリスチレン(500から300万)の12点で実施する。
[重合体のミクロ構造]
プロトンNMRにより測定する。
[ムーニー粘度](ML1+4,100℃)
JIS K6300に従って測定する。
[破断時引張強度]及び[破断時伸び]
160℃、30分加硫後サンプルについて、JIS K6251:1993に従い、ダンベル状3号形を用いて測定する。引張強度及び伸びの測定単位は、それぞれ、MPa及び%である。いずれも数値が大きいほどよい。
[加硫速度]
JIS K6300に従って測定する。レオメータのトルクカーブから最低トルク(ML)及び最高トルク(MH)及びその差分dS(=MH−ML)から、トルクがML+0.1×dS及びML+0.9×dSとなる時間を求める。この両者の間の時間を加硫時間(単位:分)とする。この測定値を基準サンプルを100とする指数に換算して示す。この指数の数値が小さいほど、配合物の均一性がよいことを示す。
なお、測定は、東洋精機社製RLR型加硫試験機を用い、160℃(振れ角1度)の条件で行った。
[シリカの分散性]
シリカの分散性の指標として、160℃、30分加硫後サンプルの1Hz、60℃で、0.3%から70%のG’(貯蔵弾性率)の歪依存性を、ラバープロセスアナライザーRPA2000(アルファテクノロジー社製)を用いて測定する。測定単位はMPaである。この測定値を、基準サンプルを100とする指数に換算して示す。指数の数値が小さいほど、シリカの分散性がよい。
[耐摩耗性]
160℃、30分加硫後サンプルについて、JIS K6264に従い、ランボーン摩耗試験機を用いて測定する。測定単位は、ccである。測定値の逆数を、基準サンプルを100とする指数で示す。指数の数値が大きいほど、耐摩耗性が優れる。
Figure 2007270020
変性基体重合体組成物及び基材重合体の合成に用いた一般式(I)で示されるシロキサン化合物について、一般式(I)及び一般式(II)中の各変数及び各置換基を表1に纏めて示す。なお、表1において、POAは、平均縮合度2.5のポリオキシエチレン鎖を表す。また、GOPは、3−グリシドキシプロピル基を表す。
(実施例1)
実施例1は、実施例1A、参考例1B、実施例1C、実施例1D及び実施例1Eから構成される。他の実施例及び比較例も同様である。
[実施例1A](シロキサン構造含有重合体を含有する変性基体重合体組成物の製造)
攪拌器付オートクレーブを用いて、シクロヘキサン/ヘキサン混合溶媒(混合比9/1)中、テトラメチルエチレンジアミンを単量体1kg当り40ミリモル存在させた上で、n−ブチルリチウムを単量体1kg当り20ミリモルを用いて、スチレンとブタジエンとの共重合を行い、金属活性末端基体重合体を得た。
この金属活性末端基体重合体に、表1に示すシロキサン化合物b(シロキサン化合物1g中に含まれるエポキシ基のモル数が、3.13ミリモルである)を、シロキサン化合物中のエポキシ基が、重合に用いたn−ブチルリチウムと当量になる量(金属活性末端基体重合体1kg当たり6.4g)添加した後、反応を停止させて、結合スチレン量25%、ブタジエン部分のビニル結合量63モル%、主鎖の二重結合量28%、3分岐以上の重合体の割合25%、及び重量平均分子量123,000である変性基体重合体組成物A1の溶液(濃度10重量%)を得た(表2を参照)。
[参考例1B](基材重合体の製造)
攪拌器付オートクレーブを用いて、シクロヘキサン/ヘキサン混合溶媒(混合比9/1)中で、テトラメチルエチレンジアミンを単量体1kg当り8ミリモル存在させた上で、n−ブチルリチウムを単量体1kg当り5ミリモルを用いて、スチレンとブタジエンとの共重合を行い、金属活性末端基体重合体を得た。これに変性剤として、シロキサン化合物bをシロキサン化合物中のエポキシ基が、重合に用いたn−ブチルリチウムと当量になる量(金属活性末端基体重合体1kg当たり1.47g)添加した後、反応を停止させて、結合スチレン量21%、ブタジエン部分のビニル結合量63モル%、主鎖の二重結合量29%、3分岐以上の重合体の割合25%、及び重量平均分子量720,000であるシロキサン構造を含有する基材重合体B1の溶液(濃度10%)を得た。
[実施例1C](基材重合体組成物の製造)
実施例1Aで得た変性基体重合体組成物A1の溶液(固形分換算100部)及び参考例1Bで得た基材重合体B1の溶液(固形分換算30部)を混合して、重量平均分子量565,000の基材重合体組成物C1の均一な溶液を得た。これをスチームストリッピング後、真空乾燥して、固形の基材重合体組成物C1を得た(表3を参照)。
[実施例1D]
この固形の基材重合体組成物C1と、基材重合体B1 100部に対してシリカ粒子が80部となる割合の湿式法シリカ(ローディア社製、窒素吸着比表面積(BET)165m/g、pH6.5の含水珪酸、商品名Z1165MP)とを、110℃、毎分50回転の条件下、バンバリーミキサーで2分間混練した後、バンバリーミキサーから取り出し、固形の補強性重合体組成物D1を得た(表3を参照)。
[実施例1E]
補強性重合体組成物D1 210部をに、110℃、毎分50回転の条件下、バンバリーミキサーで30秒間混練した後、アロマチックオイル(プロセスオイル)20部、シランカップリング剤のカーボンブラック吸着物(混合重量比50/50,デグッサ社製、商品名X50S)8部、亜鉛華3部、ステアリン酸2部及び老化防止剤6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)2部及びワックス系老化防止剤(大内新興化学工業社製、サンノック)2部を添加して、バンバリーミキサーを用いて毎分50回転の条件下で、150℃になるまで混練した。次いで、得られた混練物に、50℃のロールを使用して、硫黄1.6部、加硫促進剤DPG(1,3−ジフェニルグアニジン)0.5部及び加硫促進剤CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)1.8部を配合して加硫性ゴム組成物E1を得た。
得られた加硫性ゴム組成物E1について、各種特性の評価を行った。結果を表3に示す。
なお、各実施例及び各比較例の加硫性組成物の各特性評価結果(破断時引張強度及び破断時伸びを除く)については、後述する比較例1の加硫性組成物Ec1の各特性値を基準として指数で示している。
(実施例2)
[実施例2A]
n−ブチルリチウムの量を表2に示すように変更するほかは、実施例1Aと同様に重合を行い、金属活性末端基体重合体を得た。この金属活性末端基体重合体に、表1に示されるシロキサン化合物c(シロキサン化合物1g中に含まれるエポキシ基のモル数が、4.34ミリモルである)を、シロキサン化合物中のエポキシ基が、重合に用いたn−ブチルリチウムと当量になる量(金属活性末端基体重合体1kg当たり3.8g)添加した後、反応を停止させて、結合スチレン量25%、ブタジエン部分のビニル結合量63モル%、主鎖の二重結合量28%、3分岐以上の重合体の割合31%、及び重量平均分子量155,000である変性基体重合体組成物A2の溶液(濃度10重量%)を得た(表2を参照)。
[参考例2B]
参考例1Bと同様にして、基材重合体B2(=B1)の溶液(濃度10%)を得た(表2を参照)。
[実施例2C]
変性基体重合体組成物A1の溶液に代えて、実施例2Aで得た変性基体重合体組成物A2の溶液を用いるほかは実施例1Cと同様にして固形の基材重合体組成物C2を得た(表2を参照)。
[実施例2D]
基材重合体組成物C1に代えて基材重合体組成物C2を用いるほかは実施例1Dと同様にして、補強性重合体組成物D2を得た(表2を参照)。
[実施例2E]
補強性重合体組成物D1に代えて補強性重合体組成物D2を用いるほかは実施例1Eと同様にして、加硫性ゴム組成物E1を得た。
得られた加硫性ゴム組成物E1について、各種特性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例3)
用いるシロキサン化合物を表1に示すシロキサン化合物d(シロキサン化合物1g中に含まれるエポキシ基のモル数が、4.00ミリモルである)に変更して、金属活性末端基体重合体1kg当たり5.0g(シロキサン化合物中のエポキシ基が、重合に用いたn−ブチルリチウムと当量になる量)用いるほかは実施例1Aと同様にして、表2に示す変性基体重合体組成物A3を得た。
また、実施例1Bと同様にして、基材重合体B3(=B1)の溶液(濃度10%)を得た(表2を参照)。
この変性基体重合体組成物A3及び基材重合体B3を用いて実施例1Cと同様にして固形の基材重合体組成物C3を得、この基材重合体組成物C3を用いて実施例1Dと同様にして固形の補強性重合体組成物D3を得た。この補強性重合体組成物D3を用いて実施例1Eと同様にして加硫性組成物E3を得た(表2を参照)。得られた加硫性ゴム組成物E3について、各種特性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
基材重合体組成物の均一な溶液を得るまで、実施例3と同様にして、溶液状態の基材重合体組成物C4を得た(表2を参照)。
これに、攪拌下に、基材重合体B4(=B1)100重量部に対してシリカ粒子が80重量部となる割合の湿式法シリカ(ローディア社製、窒素吸着比表面積(BET)165m/g、pH6.5の含水珪酸、商品名Z1165MP)を5分間掛けて徐々に添加して更に10分間混合を続け、補強性重合体組成物D4の溶液を得た。この溶液をスチームストリッピングして、脱溶媒して、次いで真空乾燥して固形の補強性重合体組成物D4を得た。補強性重合体組成物D1に代えて補強性重合体組成物D4を用いるほかは実施例1Eと同様にして、加硫性ゴム組成物E4を得た(表2を参照)。得られた加硫性ゴム組成物E4について、各種特性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例5)
変性基体重合体を得るまで、実施例3と同様にして、変性基体重合体組成物A5を得た。次いで、変性剤として、シロキサン化合物bに代えて、四塩化ケイ素をその塩素原子が重合に用いたn−ブチルリチウムと当量になる量(金属活性末端基体重合体1kg当たり0.0735g)用いるほかは参考例1Bと同様にして、結合スチレン量21%、ブタジエン部分のビニル結合量63モル%、主鎖の二重結合量29%、3分岐以上の重合体の割合35%、及び重量平均分子量720,000である基材重合体B5の溶液(濃度10%)を得た。この変性基体重合体組成物A5及び基材重合体B5を用いて実施例1Cと同様にして表2に示す固形の基材重合体組成物C5を得、この基材重合体組成物C5を用いて実施例1Dと同様にして固形の補強性重合体組成物D5を得た。この補強性重合体組成物D5を用いて実施例1Eと同様にして加硫性組成物E5を得た(表2を参照)。得られた加硫性ゴム組成物E5について、各種特性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例6)
変性基体重合体を得るまで、実施例3と同様にして、変性基体重合体組成物A6を得た。次いで、基材重合体B1に代えて、基材重合体B6としてNipol 9528R(日本ゼオン社製のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ゴム成分100部に対して37.5部のアロマオイル含有)のシクロヘキサン溶液(ゴム成分濃度10%)を用いるほかは実施例1Cと同様にして表3に示す固形の基材重合体組成物C6を得、この基材重合体組成物C6を用いて実施例1Dと同様にして固形の補強性重合体組成物D6を得た。この補強性重合体組成物D6を用いて実施例1Eと同様にして加硫性組成物E6を得た(表3を参照)。得られた加硫性ゴム組成物E6について、各種特性の評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例1)
n−ブチルリチウムの量を表3に示すように変更し、シロキサン化合物bに代えてn−ブチルリチウムと当量となる量のジフェノキシメチルクロルシラン(DPOMS)を用いるほかは実施例1Aと同様にして、表3に示すスチレン/ブタジエン共重合体Ac1を得た。この共重合体は、スチレン/ブタジエン共重合体鎖末端にジフェノキシメチルシリル基が結合した構造を有していて、シロキサン構造を有していない。変性基体重合体組成物A1に代えてこのスチレン/ブタジエン共重合体Ac1を用いるほかは、以下参考例1B及び実施例1C〜1Eと同様にして、非シロキサン構造含有基材重合体組成物Cc1、補強性重合体組成物Dc1及び加硫性組成物Ec1を得た。これらの各種特性の評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例2)
n−ブチルリチウムの量を表3に示すように変更し、シロキサン化合物bに代えて、シロキサン化合物中のエポキシ基が、重合に用いたn−ブチルリチウムと当量になる量の表1に示すシロキサン化合物a(シロキサン化合物1g中に含まれるエポキシ基のモル数が、3.40ミリモル)を用いるほかは、実施例1と同様にして、3分岐以上の重合体を含有しない変性基体重合体組成物Ac2、3分岐以上の重合体を含有しない基材重合体組成物Cc2、補強性重合体組成物Dc2及び加硫性組成物Ec2を得た(表3を参照)。これらの各種特性の評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例3)
n−ブチルリチウムの量を表3に示すように変更し、これに対応してシロキサン化合物aの量も変更する(シロキサン化合物中のエポキシ基が、重合に用いたn−ブチルリチウムと当量になる量であることは同じ)ほかは比較例2と同様にして、3分岐以上の重合体を含有しない変性基体重合体組成物Ac3、3分岐以上の重合体を含有しない基材重合体組成物Cc3、補強性重合体組成物Dc3及び加硫性組成物Ec3を得た。これらの各種特性の評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例4)
n−ブチルリチウムの量を表3に示すように変更し、シロキサン化合物bに代えてn−ブチルリチウムと当量となる量の4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB)を用いるほかは実施例1Aと同様にして、表3に示すスチレン/ブタジエン共重合体Ac4を得た。この共重合体は、スチレン/ブタジエン共重合体鎖末端にジエチルアミノベンゾフェノン基が結合した構造を有していて、シロキサン構造を有していない。変性基体重合体組成物A1に代えてこのスチレン/ブタジエン共重合体Ac4を用いるほかは、以下参考例1B及び実施例1C〜1Eと同様にして、非シロキサン構造含有基材重合体組成物Cc4、補強性重合体組成物Dc4及び加硫性組成物Ec4を得た(表3を参照)。これらの各種特性の評価を行った。結果を表3に示す。
表の結果から、以下のことが分かる。
重合体鎖末端にSi原子を有するがシロキサン構造を含有しない重合体を配合して得た加硫性ゴム組成物は、加硫速度が遅く、強度が低く、シリカの分散性及び耐摩耗性に劣ることが分かる(比較例1)。
また、重合体鎖末端をアミン化合物で変性した重合体を配合して得た加硫性ゴム組成物は、配合物粘度が非常に高く、加硫速度が遅く、強度にも劣り、また、耐摩耗性が低いことが分かる(比較例4)。
シロキサン構造含有重合体を含有する変性基体重合体組成物を配合した場合も、変性基体重合体組成物の分子量が本発明で規定する範囲よりも低い場合は、配合物粘度は低いものの、加硫速度が遅く、強度及び耐摩耗性に劣ることが分かる(比較例2)。
更に、分子量が本発明で規定する範囲よりも高い変性基体重合体組成物を配合した場合は、配合物粘度が高く、強度は優れているものの、耐摩耗性に劣る。
これに対して、本発明のシロキサン構造含有重合体を含有する変性基体重合体組成物を配合して得た加硫性ゴム組成物は、配合物粘度が低く、加硫速度が速く、強度特性に優れ、シリカの分散性及び耐摩耗性にも優れている。
Figure 2007270020
Figure 2007270020

Claims (13)

  1. 下記一般式(I)で表わされる構造を有するシロキサン構造含有重合体。
    SiR 4−s (I)
    〔式(I)中、sは、1〜4の整数である。
    は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、Rが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
    Xは、下記一般式(II)で表される構造を有する基であり、Xが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
    Figure 2007270020
    (II)
    (式(II)中、P〜Pは、それぞれ、直接に又は連結基を介して、Si原子に結合している、共役ジエン単量体単位を含有する重合体鎖である。
    は、炭素数1〜20の炭化水素基である。
    〜Rは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
    p、q及びrは、それぞれ、0〜200の整数であり、かつ、2p+q≧3を満たすものである。
    また、R、P〜P、及びR〜Rは、任意の組み合わせで結合して環を形成していてもよい。)〕
  2. 共役ジエン単量体単位を含有し活性部位を有する基体重合体と、下記一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを、反応させることを特徴とする、請求項1に記載のシロキサン構造含有重合体の製造方法。
    SiR18 4−t (III)
    〔式(III)中、tは、1〜4の整数である。
    18は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、R18が複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
    Yは、下記一般式(IV)で表される構造を有する基であり、Yが複数存在するときは、それらは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
    Figure 2007270020
    (IV)
    (式(IV)中、R11及びR15〜R17は、それぞれ、基体重合体の活性部位と反応しない、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、又は前記極性の官能基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。R11及びR15〜R17は、任意の組み合わせで結合して環を形成していてもよい。
    〜Zは、それぞれ、基体重合体の活性部位と反応可能な、周期表第15族若しくは第16族の原子を有する極性の官能基、ハロゲン原子、又は前記極性の官能基若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基である。
    d、e及びfは、それぞれ、0〜600の整数であり、かつ、2d+e≧3を満たすものである。)〕
  3. 共役ジエン単量体単位を含有し活性部位を有する基体重合体と、前記一般式(III)で表されるシロキサン化合物とを、反応させることにより得られる変性基体重合体組成物であって、請求項1に記載のシロキサン構造含有重合体を含有し、かつ、重量平均分子量が2,000〜200,000である変性基体重合体組成物。
  4. 重量平均分子量300,000〜1,000,000の基材重合体100重量部と請求項3に記載の変性基体重合体組成物0.1〜100重量部とを含有してなる基材重合体組成物。
  5. 基材重合体が共役ジエン重合体である請求項4記載の基材重合体組成物。
  6. 基材重合体がシロキサン構造含有重合体である請求項4又は5に記載の基材重合体組成物。
  7. 基材重合体主鎖中の二重結合量(DBS)と基体重合体主鎖中の二重結合量(DBL)とがDBS≧DBLの関係を満たすことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の基材重合体組成物。
  8. 変性基体重合体組成物と基材重合体とを溶液状態で混合することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の基材重合体組成物の製造方法。
  9. 請求項4〜7のいずれかに記載の基材重合体組成物と、この基材重合体組成物に含有される基材重合体100重量部当たり5〜300重量部の、表面にシラノール基を有する補強性粒子とを、含有してなる補強性重合体組成物。
  10. 基材重合体がゴム状重合体である請求項9に記載の補強性重合体組成物。
  11. 表面にシラノール基を有する補強性粒子と、請求項4〜7のいずれかに記載の基材重合体組成物とを、溶媒中で混合することを特徴とする請求項9又は10に記載の補強性重合体組成物の製造方法。
  12. 請求項10に記載の補強性重合体組成物及び加硫剤を含有してなる加硫性ゴム組成物。
  13. タイヤ用である請求項12に記載の加硫性ゴム組成物。
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