JP2007269923A - ハニカム状多孔質フィルム及びハニカム複合膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを含み、自己組織化により形成された空孔を有することを特徴とするハニカム状多孔質フィルムである。該ハニカム状多孔質フィルムの少なくとも一方の面に、仮支持体を剥離可能に有することを特徴とするハニカム複合膜である。仮支持体上に剥離層を形成する剥離層形成工程と、
前記ハニカム状多孔質フィルムを作製するハニカム状多孔質フィルム作製工程と、前記仮支持体上の前記剥離層と、前記ハニカム状多孔質フィルムとを貼り合わせる工程と、を含むことを特徴とするハニカム複合膜の製造方法である。
【選択図】図5A
Description
前記フィルムの微細パターニングについては、マスクを用いた蒸着法、光化学反応、並びに重合反応を用いた光リソグラフィー技術、レーザーアブレーション技術などの種々の方法が知られており、実用化もされている。
この場合、光リソグラフィーを中心としたマイクロ加工技術を用いた版を作製し、その版の構造を基材に転写する方法が主流である(特許文献5参照)。
このため、微細な構造を自己会合的に形成することで、規則正しい微細構造を有する「自己組織化」を応用して、微細構造を有する自己組織化構造体(ハニカム状多孔質フィルム)を作製するボトムアップ方式が提案されている。
<1> 少なくとも縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを含むことを特徴とするハニカム状多孔質フィルムである。
<2> 少なくとも縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーと、疎水性有機溶媒とを含むフィルム材料溶液を用いてフィルム材料層を形成し、前記フィルム材料層に相対湿度50〜95%の気体を送風し、前記疎水性有機溶媒を揮発させるとともに、前記フィルム材料層表面に結露を生成し、該結露を蒸発させることにより、自己組織化により形成された空孔を有する前記<1>に記載のハニカム状多孔質フィルムである。
<3> 縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーが、下記構造式(I)及び(II)のいずれかで表される単位を有する化合物である前記<1>から<2>のいずれかに記載のハニカム状多孔質フィルムである。
Rは、R’及びR’Oのいずれかを表し、R’は、水素原子、及び炭素原子4〜22個を有する脂肪族炭化水素基を表し、
Aは、炭素数1〜50個を有する脂肪族の二価基を表し、
nは、0〜6の整数を表し、
Xは、−COOM、−SO3M、及び−PO(OM)2で表される酸性基、並びにその塩のいずれかを表し、Mは、水素原子、及び塩を形成しうるカチオンのいずれかを表す。
R3及びR4は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、及びアリール基のいずれかを表し、
Yは、−COOM、−SO3M、及び−PO(OM)2で表される酸性基、並びにその塩のいずれかを表し、Mは、水素原子、及び塩を形成しうるカチオンのいずれかを表す。
<5> ハニカム状多孔質フィルムの少なくとも一方の面に、剥離層を有し、該剥離層上に仮支持体を有する前記<4>に記載のハニカム複合膜である。
<6> ハニカム状多孔質フィルムの両面に剥離層を有し、該両方の剥離層上に仮支持体を有する前記<4>から<5>のいずれかに記載のハニカム複合膜である。
<7> ハニカム状多孔質フィルムの片面に剥離層と、該剥離層上に仮支持体とを有し、かつ前記ハニカム状多孔質フィルムの剥離層を有さない側の面に支持体を有する前記<4>から<6>のいずれかに記載のハニカム複合膜である。
<8> ハニカム状多孔質フィルムが延伸されてなる前記<4>から<7>のいずれかに記載のハニカム複合膜である。
<9> 延伸が、一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸、及び三軸延伸のいずれかである前記<8>に記載のハニカム複合膜である。
<10> ハニカム状多孔質フィルムの表面に金属層を有する前記<4>から<9>のいずれかに記載のハニカム複合膜である。
<11> 金属層における金属が、金、銀、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、チタン、タングステン、クロム及びこれらの合金から選択される少なくとも1種である前記<8>に記載のハニカム複合膜である。
<12> ハニカム状多孔質フィルムにおける空孔内に屈折率制御材料が充填されている前記<4>から<11>のいずれかに記載のハニカム複合膜。
<14> 位相差膜、偏光膜、スクリーン、カラーフィルタ、ディスプレイ用部材、細胞培養用部材、傷口保護膜、経皮吸収薬膜、音響振動材料、吸音材料及び制振材料から選択されるいずれかに用いられる前記<4>から<13>のいずれかに記載のハニカム複合膜である。
前記<1>から<3>のいずれかに記載のハニカム状多孔質フィルムを支持体上に作製するハニカム状多孔質フィルム作製工程と、
前記仮支持体上の前記剥離層と、前記ハニカム状多孔質フィルムとを貼り合わせる工程と、を含むことを特徴とするハニカム複合膜の製造方法である。
<16> 仮支持体上に剥離層を形成する剥離層形成工程と、
前記<1>から<3>のいずれかに記載のハニカム状多孔質フィルムを前記仮支持体上の前記剥離層上に作成するハニカム状多孔質フィルム作製工程と、を含むことを特徴とするハニカム複合膜の製造方法である、
<17> ハニカム状多孔質フィルムを延伸する延伸工程を含む前記<15>から<16>のいずれかに記載のハニカム複合膜の製造方法である。
<18> ハニカム状多孔質フィルムの表面に金属層を形成する金属層形成工程を含む前記<15>から<17>のいずれかに記載のハニカム複合膜の製造方法である。
本発明のハニカム状多孔質フィルムは、少なくとも縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを含んでなり、自己組織化により形成された空孔を有することが好ましい。
図1Aに示すように、相対湿度50〜95%の気体35中の水分(モデル的に図示している)43は、フィルム材料層40上で結露して液滴44となる。そして、図1Bに示すように液滴44を核として水分43が結露して液滴44を成長させる。図1Cに示すように乾燥風37がフィルム材料層40に送風されると、疎水性有機溶媒42がフィルム材料層40より揮発する。なお、この際にも液滴44からも水分が揮発するが、疎水性有機溶媒42の揮発速度の方が速い。そのため、液滴44は、疎水性有機溶媒42の揮発に伴い表面張力により略均一の形態となる。更に、乾燥が進行すると図1Dに示すように、フィルム材料層40の液滴44から水分が水蒸気48として揮発する。フィルム材料層40から液滴44が蒸発すると、液滴44を形成していた箇所が空孔47となり、層の厚さに応じて、空孔が貫通した(断面図を図2Aに示す)、又は空孔が貫通していない(断面図を図2Bに示す)ハニカム状多孔質フィルムが得られる。
なお、前記フィルム材料溶液中のポリマー成分は、分子内に重合性基を有する重合性(架橋性)ポリマーであることも好ましい。
前記縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーとしては、下記構造式(I)及び(II)のいずれかで表される単位を有する化合物が好ましい。
前記R’で表される脂肪族炭化水素基の炭素原子数としては、6〜18個が好ましい。 前記R’の例としては、例えば、ブチル、アミル、ヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、及びオクタデシル等のアルキル基、並びにシス−9−オクタデセニル基などのアルケニル基等が挙げられる。
前記共重合体である場合には、前記構造式(I)で表される単位を約5〜95モル%含むことが好ましく、10〜95モル%含むことがより好ましい。
前記構造式(I)で表される単位と共重合される単位としては、一種でもよく、二種以上であってもよく、共重合される単位としては、例えば、メチレン基を有するベンゼン環、又はメチレン基を有するナフタレン環からなる二価の単位が挙げられる。
前記ベンゼン環又はナフタレン環は、置換基(例えば、アルキル基(アルキル基の炭素原子は4〜22個が好ましく、例えばブチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、オクタデシル基など)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子など)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(アルキル部分の炭素原子は4〜22個が好ましく、例えばオクチロキシ基、ヘキシロキシ基、ドデシロキシ基、β−ヒドロキシエトキシなど)、ハロアルコキシ基(アルキル部分の炭素原子は4〜22個が好ましく、例えばβ−クロルエトキシ、β−ブロモエトキシなど)など)が置換されうる。少なくとも1個の置換基が置換されていることが好ましい。
分子量としては、特に限定されないが、好ましくは600〜10,000が好ましく、900〜5,000がより好ましい。
以下、好ましい重合体の具体例を示す。
前記縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーの配合量が0.005質量%未満であると、空孔の欠陥の発生が抑制できなくなることがある。
なお、前記空孔は、粒径の揃った水滴の六方細密充填構造を鋳型として形成されるため、理想的なハニカム構造では孔の形は正六角形であるが、実際には水滴間距離が長くなるにつれ円形になる。本発明のハニカム状多孔質フィルムにおいては、空孔が円形であることが多いため、空孔の大きさはフィルム表面に形成された円の直径で規定する。平均孔径とは、任意の100個以上の空孔の直径の平均値とする。一方、空孔が正六角形の場合は、長い方の径と短い方の径の平均で規定する。
前記(2)空孔が円形ではない状態とは、例えば、楕円形の空孔(図4C)、2個の球形がつながったようなもの(図4D)などを示し、楕円形とは、空孔中の最も長い径と最も短い径の差が平均孔径の50%以上である空孔のことを示す。
前記(3)空孔が存在しない状態とは、平均孔径に対して150%以上の径の隙間が存在する(例えば、図4E)ことを示す。
前記疎水性ポリマーとしては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。分子内に重合性基を有する重合性(架橋性)ポリマーであることも好ましい。例えば、ビニル重合ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロペン、ポリビニルエーテル、ポリビニルカルバゾール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリテトラフルオロエチレンなど)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸など)、ポリラクトン(例えばポリカプロラクトンなど)、ポリアミド又はポリイミド(例えば、ナイロンやポリアミド酸など)、ポリウレタン、ポリウレア、ポリカーボネート、ポリアロマティックス、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリシロキサン誘導体、などが挙げられる。
これらは、溶解性、光学的物性、電気的物性、膜強度、弾性等の観点から、必要に応じてホモポリマーとしてもよいし、コポリマーやポリマーブレンドの形態をとってもよい。なお、これらのポリマーは必要に応じて2種以上のポリマーの混合物として用いてもよい。
前記その他の成分としては、例えば、重合性の多官能モノマー(以下、「多官能モノマー」という)を配合することができる。
前記多官能モノマーとしては、反応性の点から多官能(メタ)アクリレートが好ましい。前記多官能(メタ)アクリレートの例としては、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ−ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン付加物へキサアクリレート又はこれらの変性物、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマ−、N−ビニル−2−ピロリドン、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、又はこれらの変性物などが使用できる。これらの多官能モノマーは耐擦傷性と柔軟性のバランスから、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記アセトフェノン類としては、例えば、2,2−エトキシアセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンなどが挙げられる。
前記ベンゾイン類としては、例えば、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどが挙げられる。
前記ベンゾフェノン類としては、例えば、ベンゾフェノン、2,4−クロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、p−クロロベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記ホスフィンオキシド類としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドなどが挙げられる。
前記光ラジカル重合開始剤としては、最新UV硬化技術(P.159,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)にも種々の例が記載されている。
また、市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のイルガキュア(651,184,907)等が好ましい例として挙げられる。
前記光重合開始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、1〜10質量部の範囲で使用することがより好ましい。
なお、前記光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。外光増感剤の具体例とし
て、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラーのケトン、チオキサントン、などが挙げられる。
具体的には、有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシドなどが挙げられる。前記無機過酸化物としては、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等が挙げられる。前記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(プロピオニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)等が挙げられる。前記ジアゾ化合物としては、例えば、ジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウム等が挙げられる。
前記疎水性有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系有機溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メチルイソブチルケトン等の非水溶性ケトン類;ジエチルエーテル等のエーテル類;二硫化炭素、などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、又はこれらの溶媒を組み合わせた混合溶媒として使用しても構わない。
本発明のハニカム複合膜は、本発明のハニカム状多孔質フィルムの少なくとも一方の面に、仮支持体を剥離可能に有する。
前記仮支持体を剥離可能に有することにより、薄く取扱いが困難な前記ハニカム状多孔質フィルムを保護して取扱性を向上させることができ、使用時には前記仮支持体を容易に除去することができる。
更に、前記ハニカム状多孔質フィルムの片面に剥離層と、該剥離層上に仮支持体とを有し、かつ前記ハニカム状多孔質フィルムの剥離層を有さない側の面に支持体を有する態様が好ましい。
本発明のハニカム複合膜の例を、図5B、図5C、及び図5Dに示す。
前記剥離層は、前記ハニカム状多孔質フィルムと前記仮支持体との剥離性を向上させるために設けられることが好ましく、例えば、前記仮支持体上に形成されることがより好ましい。
前記剥離層としては、前記ハニカム状多孔質フィルムと前記仮支持体とを損傷させることなく剥離させることができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、少なくとも離型剤を含むことが好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エポキシアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレード塗布法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布法、ロールコーテイング塗布法、スプレー塗布法、ディップ塗布法、バー塗布法、エクストルージョン塗布法、スピン塗布法、などが挙げられる。
前記離型層形成用溶液の付着量としては、固形分で0.4〜3.0g/m2が好ましく、0.5〜2.0g/m2がより好ましい。
前記仮支持体としては、前記ハニカム状多孔質フィルムを保護し、かつ取扱性を向上させることが可能であり、さらに、使用時に容易に除去することができる材料であることが好ましく、例えば、ガラス、金属、シリコンウエハー等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリアミド、ポリエーテル、ポリスチレン、ポリエステルアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエーテルケトン、ポリフッ化エチレン等の耐有機溶剤性に優れた有機材料;水、流動パラフィン、液状ポリエーテル等の液体、などが挙げられる。
前記支持体としては、その表面で前記ハニカム状多孔質フィルムを形成可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記仮支持体と同様の材料、前記ハニカム状多孔質フィルムを表面に形成することによりデバイス化される基材(例えば、ガラス基板、電極材料等)、及び前記ハニカム状多孔質フィルムを製造するためのフィルム製造設備における流延ベルトなどが挙げられる。
前記ハニカム複合膜における前記ハニカム状多孔質フィルムとしては、加工されていてもよく、好ましい態様としては、例えば、延伸されてなるハニカム状多孔質フィルム、表面に金属層を有するハニカム状多孔質フィルム、空孔内に屈折率制御材料が充填されているハニカム状多孔質フィルム等が挙げられる。
前記延伸としては、例えば、一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸、及び三軸延伸のいずれかが好ましい。
前記ハニカム状多孔質フィルムを延伸する方法としては、特に制限はなく、種々の延伸機を用いて実施することができ、例えば、機械的流れ方向に延伸する縦一軸延伸、機械的流れ方向に直交する方向に延伸するテンター延伸などが好適に利用できる。
前記延伸における延伸倍率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一方向に延伸する場合は約1.05〜12倍、好ましくは1.2〜10倍であり、二軸延伸の場合は面積倍率で1.2〜60倍、好ましくは1.5〜50倍である。
前記延伸により、前記ハニカム状多孔質フィルムには楕円状乃至スリット状の空孔が形成され、特に、フィルム表面に楕円状乃至スリット状に開口した空孔が形成される。この場合、前記空孔は、直線状に配列していることにより、後述する金属層を形成した際にワイヤーグリッド機能を発揮させることができる点で好ましい。
前記ハニカム状多孔質フィルム表面には、金属層を設けることができ、特に、前記延伸により楕円状乃至スリット状に開口した空孔を有する前記ハニカム状多孔質フィルム表面には、金属層を設けることが好ましい。
前記金属層における金属としては、金、銀、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、チタン、タングステン、クロム及びこれらの合金から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記金属層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記ハニカム状多孔質フィルムに金属層を形成した偏光膜の場合、該金属層の厚みとしては、50〜1000nmが好ましい。
前記ハニカム状多孔質フィルム表面の空孔内に金属層を形成する方法としては、フィルム表面に金属層を形成した後、空孔以外の金属層部分をエッチングにより除去する方法、などが挙げられる。
前記ハニカム状多孔質フィルムにおける空孔内には、該フィルム材料の屈折率と異なる屈折率を有する屈折率制御材料を充填することが、位相差機能を発揮させることができる点から好ましい。
前記屈折率制御材料としては、前記ハニカム状多孔質フィルムを構成するフィルム材料の屈折率と異なる屈折率を有する材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、(1)前記フィルム材料よりも屈折率が小さい低屈折率材料、及び(2)前記フィルム材料よりも屈折率が高い高屈折率材料のいずれであってもよいが、前記高屈折率材料(2)が特に好ましい。
前記ジオール化合物の具体例としては、非解離性のジオールとしてエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量=200,300,400,600,1000,1500,4000)、ポリプロピレングリコール(平均分子量=200,400,1000)、ポリエステルポリオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸等を挙げることができる。
前記ジカルボン酸化合物の具体的な例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ジメチルマロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、α,α―ジメチルコハク酸、アセトンジカルボン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2−ブチルテレフタル酸、テトラクロロテレフタル酸、アセチレンジカルボン酸、ポリ(エチレンテレフタレート)ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、ω―ポリ(エチレンオキシド)ジカルボン酸、p−キシリレンジカルボン酸などを挙げることができる。
これらの化合物は、ジオール化合物と重縮合反応を行う際に、ジカルボン酸のアルキルエステル(例えば、ジメチルエステル)やジカルボン酸の酸塩化物の形で用いてもよいし、無水マレイン酸や無水コハク酸、無水フタル酸のように酸無水物の形で用いてもよい。
前記ポリエステルの代表的な合成法は上記のジオール化合物とジカルボン酸もしくはその誘導体の縮合反応であるが、ヒドロキシカルボン酸(例えば、乳酸、12-ヒドロキシステアリン酸)のようなヒドロキシカルボン酸を縮合して得ることができる。
前記ジアミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、1,3-プロパンジアミン、1,2-プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、ピペラジン、2,5-ジメチルピペラジン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3‘−ジアミノジフェニルスルホン、キシリレンジアミン等を挙げることができる。
前記アミノカルボン酸としては、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、ω―アミノヘキサン酸、ω―アミノデカン酸、ω―アミノウンデカン酸、アントラニル酸が挙げられる。また、開環重合に用い得る単量体としてはε―カプロラクタム、アゼチジノン、ピロリドン等を挙げることができる。
前記ジカルボン酸化合物としては、上記ポリエステルにおいて説明したジカルボン酸類と同じ群から選ばれる化合物を用いることができる。
前記屈折率制御材料を空孔内に充填する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、溶融状態の屈折率制御材料を空孔に充填する方法、ハニカム状多孔質フィルムを溶解しない溶媒で調製した溶液を空孔に充填する方法、空孔内にモノマーを充填した後、加熱又は光照射により重合させる方法、などが挙げられる。
本発明のハニカム複合膜の製造方法は、剥離層形成工程と、ハニカム状多孔質フィルム作製工程とを含んでなり、必要に応じて貼合工程、延伸工程、金属層形成工程、及びその他の工程を含んでなる。
具体的には、(1)仮支持体上に剥離層を形成する剥離層形成工程と、前記ハニカム状多孔質フィルムを支持体上に作製するハニカム状多孔質フィルム作製工程と、前記仮支持体上の前記剥離層と、前記ハニカム状多孔質フィルムとを貼り合わせる貼合工程とを少なくとも含む第一の態様、及び(2)仮支持体上に剥離層を形成する剥離層形成工程と、ハニカム状多孔質フィルムを前記仮支持体上の前記剥離層上に作成するハニカム状多孔質フィルム作製工程とを少なくとも含む第二の態様が挙げられる。
前記剥離層形成工程は、仮支持体上に剥離層を形成する工程である。
前記剥離層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記仮支持体上に剥離層用塗布液を塗布する方法などが挙げられる。
前記フィルム作製工程は、少なくとも前記縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーと、前記疎水性有機溶媒とを含む前記フィルム材料溶液を用いて前記フィルム材料層を形成し、該フィルム材料層に相対湿度50〜95%の気体を送風し、前記疎水性有機溶媒を揮発させるとともに、前記フィルム材料層表面に結露を生成し、該結露を蒸発させることにより空孔を有するハニカム状多孔質フィルムを作製する工程である。
前記相対湿度が50%未満であると、溶媒表面での水の凝結が不十分となることがあり、95%を超えると、環境のコントロールが難しく、均一な成膜を維持しにくくなることがある。
前記風速が0.1m/s未満であると、環境のコントロールが困難になることがあり、20m/sを超えると、溶媒表面の乱れを引き起こし、均一な膜が得にくくなることがある。
前記延伸工程は、前記ハニカム状多孔質フィルムを延伸し、楕円状乃至スリット状の空孔を形成する工程である。
前記延伸としては、一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸、及び三軸延伸のいずれかであることが好ましい。
また、前記延伸は、縦方向及び横方向のいずれの方向に実施してもよい。縦方向に延伸する場合は、一組以上のニップロールを用い、入口側の搬送速度より出口側の搬送速度を速くすることにより達成することができる。一方、横方向に延伸する場合は、両端をチャックで把持し、これを幅方向に広げる方法(テンター延伸)により達成することができる。延伸はこれらの方法を単独で行ってもよく、又はこれらの方法を組み合わせてもよい。
前記金属層形成工程は、前記ハニカム状多孔質フィルム表面に金属層を形成する工程である。前記金属層の形成方法は、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、電鋳法、などが挙げられ、これらの中でも、真空蒸着法、メッキ法、電鋳法が特に好ましい。
前記メッキ法としては、例えば、電解メッキ法、無電解メッキ法、などが挙げられる。
前記無電解メッキ法としては、酸化還元反応を利用した方法及び置換反応を利用した方法等を用いることができる。例えば、めっきされる金属のイオンが無電解めっき液中で自己触媒的な還元反応を示すことにより金、銀、銅、ニッケル及びパラジウム等をめっきする方法、及び銀鏡反応を利用した方法等を用いることができる。
前記電鋳とは、電気めっきによる金属製品の製造又は複製を意味する。
前記貼合工程は、前記第一の態様において、前記支持体上に作製されたハニカム状多孔質フィルムと、前記仮支持体上の前記剥離層とを貼り合わせる工程である。貼り合せる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法から適宜選択することができる。
なお、該貼合工程によって、図5Cに示される構造の前記ハニカム複合膜が得られ、該張合工程後、前記支持体から剥離させて図5Bに示される構造の前記ハニカム複合膜を得ることもできる。
図6〜11に、本発明のハニカム状多孔質フィルム、及びハニカム複合膜を製造するのに好適なフィルム製造設備の概略図を示す。
図1Aに示すように、流延ダイ25から流延ベルト(支持体)26上に、フィルム材料溶液21がキャスト(流延)され、フィルム材料層40が形成される。なお、フィルム材料層40の表面温度(以下、「膜面温度」と称することがある)をTL(℃)とする。本発明において、膜面温度TLは0℃以上であることが好ましい。膜面温度TLが0℃未満であると、フィルム材料層40中の液滴が凝固して所望の孔が形成されないおそれが生じる。
本発明においてハニカム状多孔質フィルム12の形態は特に限定されるものではないが、具体的には、図3に示す隣接する孔47の距離L2は、それらの中心間距離で0.05μm以上100μm以下に制御することができる。
得られたハニカム状多孔質フィルムは、延伸工程により延伸が施され、楕円状乃至スリット状の空孔が形成される。
また、必要に応じて、フィルム表面に金属層を形成することもできる。
なお、支持体としてのフィルム62を、支持体、仮支持体、及び剥離層を形成した仮支持体のいずれかとして、ハニカム状多孔質フィルム71と一体のフィルムとして巻き取ることにより、本発明のハニカム複合膜を製造することもできる。
なお、支持体としてのフィルム82を、支持体、仮支持体、及び剥離層を形成した仮支持体のいずれかとして、ハニカム状多孔質フィルム91と一体のフィルムとして巻き取ることにより、本発明のハニカム複合膜を製造することもできる。
−剥離層付き仮支持体の作製−
前記仮支持体として、厚み200μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、前記剥離層形成用溶液としてシリコーン系樹脂A(東レシリコーン株式会社製、SRX−211)100質量部と、シリコーン系樹脂B(東レシリコーン株式会社製、SRX−212)0.6質量部との混合樹脂の3質量%トルエン液を、乾燥後の厚みが1μmとなるようにワイヤーコーターにて塗布し、120℃にて2分間乾燥させることにより、剥離層付き仮支持体を作製した。
フィルム材料溶液として、重量平均分子量45,000のポリスチレンと、下記式(W−1)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを質量比で10:1の割合で混合した塩化メチレン溶液(ポリマー濃度として0.4質量%)0.5mLを調製した。
なお、前記恒湿空気は、市販の除塵エアーフィルタ(ろ過度:0.3μm)を設置した日立工機株式会社製のコンプレッサSC−820に、ヤマト科学株式会社製の湿度発生装置を接続して供給した。また、吹き付け部の空気の流速を実測したところ、0.3m/sであった。
前記ハニカム状多孔質フィルム表面に、前記剥離層付き仮支持体の剥離層側表面を貼り合わせ、前記HDD用ガラス基板上から前記ハニカム状多孔質フィルムを剥ぎ取り、図5Bに示すようなハニカム複合膜HC−1を得た。
得られた前記ハニカム複合膜HC−1におけるハニカム状多孔質フィルムについて、以下の方法により、空孔の平均孔径、粒径分布、欠陥数を測定し、大面積化の可否を評価した。結果を表1に示す。
前記ハニカム複合膜の中央部の任意の5箇所について、光学顕微鏡を用いて1250倍で空孔を観察し、視野内の空孔の平均孔径、及び孔径の標準偏差として粒径分布を求めた。
前記ハニカム複合膜の中央部の任意の10箇所について、光学顕微鏡を用いて1250倍で空孔を観察し、視野内(ハニカム複合膜の190×250μmの領域)における欠陥の個数を測定した。
なお、前記欠陥とは、下記(1)〜(3)に該当する空孔を指す。
(1)径が均一ではない空孔:平均孔径に対して50%以上異なる径の空孔が存在する(図4B)、
(2)円形ではない空孔:楕円形の空孔が存在する(図4C)、2個の球形がつながった空孔が存在する(図4D)、
(3)空孔の欠落:平均孔径に対して150%以上の径の隙間が存在する(図4E)
なお、楕円形とは、空孔中の最も長い径と最も短い径の差が平均孔径の50%以上である空孔のことを示す。
大面積化の評価は、光学顕微鏡を用い1250倍観察における1視野(190×250μm角)中の前記欠陥が5個以下となる部分が連続する面積を指標とし、該連続する面積が1cm×1cm以上の場合を大面積化「可」とし、1cm×1cm以下の場合を大面積化「否」とした。
実施例1において、前記式(W−1)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーに代えて、下記式(W−2)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを用いて前記フィルム材料溶液を調製した以外は、実施例1と同様にしてハニカム状多孔質フィルム及びハニカム複合膜HC−2を作製した。
得られた前記ハニカム複合膜HC−2におけるハニカム状多孔質フィルムについて、実施例1と同様にして空孔の平均孔径、粒径分布、欠陥数を測定し、大面積化の可否を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、前記式(W−1)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーに代えて、下記式(W−3)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを用いて前記フィルム材料溶液を調製した以外は、実施例1と同様にしてハニカム状多孔質フィルム及びハニカム複合膜HC−3を作製した。
得られた前記ハニカム複合膜HC−3におけるハニカム状多孔質フィルムについて、実施例1と同様にして空孔の平均孔径、粒径分布、欠陥数を測定し、大面積化の可否を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、前記式(W−1)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーに代えて、下記式(W−19)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを用いて前記フィルム材料溶液を調製した以外は、実施例1と同様にしてハニカム状多孔質フィルム及びハニカム複合膜HC−4を作製した。
得られた前記ハニカム複合膜HC−4におけるハニカム状多孔質フィルムについて、実施例1と同様にして空孔の平均孔径、粒径分布、欠陥数を測定し、大面積化の可否を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、前記式(W−1)で表される縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーに代えて、ポリスチレンスルホン酸(重量平均分子量60,000)とビス−ヘキサデシル−ジメチルアンモニウム−ブロミドとのポリイオンコンプレックス(Thin Solid Films,327-329(1998),p.854-856参照)を用いて前記フィルム材料溶液を調製した以外は、実施例1と同様にしてハニカム状多孔質フィルム及びハニカム複合膜HC−5を作製した。
得られた前記ハニカム複合膜HC−5におけるハニカム状多孔質フィルムについて、実施例1と同様にして空孔の平均孔径、粒径分布、欠陥数を測定し、大面積化の可否を評価した。結果を表1に示す。
2 剥離層
3 支持体
12 ハニカム状多孔質フィルム
40 フィルム材料層
46 ハニカム構造膜
47 空孔
Claims (11)
- 少なくとも縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーを含むことを特徴とするハニカム状多孔質フィルム。
- 少なくとも縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーと、疎水性有機溶媒とを含むフィルム材料溶液を用いてフィルム材料層を形成し、
前記フィルム材料層に相対湿度50〜95%の気体を送風し、前記疎水性有機溶媒を揮発させるとともに、前記フィルム材料層表面に結露を生成し、該結露を蒸発させることにより、自己組織化により形成された空孔を有する請求項1に記載のハニカム状多孔質フィルム。 - 縮合フェノール骨格を有する両親媒性ポリマーが、下記構造式(I)及び(II)のいずれかで表される単位を有する化合物である請求項1から2のいずれかに記載のハニカム状多孔質フィルム。
Rは、R’及びR’Oのいずれかを表し、R’は、水素原子、及び炭素原子4〜22個を有する脂肪族炭化水素基を表し、
Aは、炭素数1〜50個を有する脂肪族の二価基を表し、
nは、0〜6の整数を表し、
Xは、−COOM、−SO3M、及び−PO(OM)2で表される酸性基、並びにその塩のいずれかを表し、Mは、水素原子、及び塩を形成しうるカチオンのいずれかを表す。
R3及びR4は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、及びアリール基のいずれかを表し、
Yは、−COOM、−SO3M、及び−PO(OM)2で表される酸性基、並びにその塩のいずれかを表し、Mは、水素原子、及び塩を形成しうるカチオンのいずれかを表す。 - 請求項1から3のいずれかに記載のハニカム状多孔質フィルムの少なくとも一方の面に、仮支持体を剥離可能に有することを特徴とするハニカム複合膜。
- ハニカム状多孔質フィルムの少なくとも一方の面に、剥離層を有し、該剥離層上に仮支持体を有する請求項4に記載のハニカム複合膜。
- ハニカム状多孔質フィルムの両面に剥離層を有し、該両方の剥離層上に仮支持体を有する請求項4から5のいずれかに記載のハニカム複合膜。
- ハニカム状多孔質フィルムの片面に剥離層と、該剥離層上に仮支持体とを有し、かつ前記ハニカム状多孔質フィルムの剥離層を有さない側の面に支持体を有する請求項4から6のいずれかに記載のハニカム複合膜。
- 仮支持体及び剥離層を剥がして使用される請求項4から7のいずれかに記載のハニカム複合膜。
- 位相差膜、偏光膜、スクリーン、カラーフィルタ、ディスプレイ用部材、細胞培養用部材、傷口保護膜、経皮吸収薬膜、音響振動材料、吸音材料及び制振材料から選択されるいずれかに用いられる請求項4から8のいずれかに記載のハニカム複合膜。
- 仮支持体上に剥離層を形成する剥離層形成工程と、
請求項1から3のいずれかに記載のハニカム状多孔質フィルムを支持体上に作製するハニカム状多孔質フィルム作製工程と、
前記仮支持体上の前記剥離層と、前記ハニカム状多孔質フィルムとを貼り合わせる工程と、を含むことを特徴とするハニカム複合膜の製造方法。 - 仮支持体上に剥離層を形成する剥離層形成工程と、
請求項1から3のいずれかに記載のハニカム状多孔質フィルムを前記仮支持体上の前記剥離層上に作成するハニカム状多孔質フィルム作製工程と、を含むことを特徴とするハニカム複合膜の製造方法。
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